当第1四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動等または、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
当第1四半期連結累計期間における当社グループ(当社および子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
また、文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績
(業績管理指標「コア営業利益」について)
当社グループでは、IFRSの適用にあたり、会社の経常的な収益性を示す利益指標として、「コア営業利益」を設定し、これを当社独自の業績管理指標として採用しております。
「コア営業利益」は、営業利益から当社グループが定める非経常的な要因による損益(以下「非経常項目」)を除外したものとなります。非経常項目として除かれる主なものは、減損損失、事業構造改善費用、企業買収に係る条件付対価公正価値の変動額等です。
当第1四半期連結累計期間の当社グループの連結業績は、以下のとおりであります。
■ 売上収益は1,175億円(前年同四半期比1.4%増)となりました。
日本セグメントは、長期収載品の売上減少の影響等により減収となりましたが、北米セグメントにおいて、当社グループの収益の柱である非定型抗精神病薬「ラツーダ」の売上が堅調に推移したことや、中国セグメントが増収となったことから、連結合計では増収となりました。
■ コア営業利益は223億円(前年同四半期比20.9%増)となりました。
増収に伴う売上総利益の増加に加え、研究開発費等が減少したことから、コア営業利益は増益となりました。
■ 営業利益は404億円(前年同四半期比155.6%増)となりました。
米国子会社であるボストン・バイオメディカル・インクで抗がん剤として開発中のナパブカシンについて、膵がん患者を対象としたフェーズ3試験を中止することを決定したことに伴い、条件付対価公正価値が減少しました。その結果、費用の戻入が発生したため、コア営業利益の増益に加え、営業利益は大幅な増益となりました。
■ 税引前四半期利益は369億円(前年同四半期比78.9%増)となりました。
当第1四半期連結会計期間末は、為替換算レートが前連結会計年度末に比べ、米ドルに対し円高に振れたことから当社が保有する外貨建て金融資産において為替差損が発生したため、金融費用が増加しました。その結果、税引前四半期利益は営業利益に比べ減少しました。
■ 親会社の所有者に帰属する四半期利益は67億円(前年同四半期比56.0%減)となりました。
ナパブカシンの膵がん患者を対象としたフェーズ3試験中止の決定等に伴い、米国において認識していた繰延税金資産の取り崩しを行いました。その結果、法人所得税が大幅に増加したため、親会社の所有者に帰属する四半期利益は大きく減少しました。
なお、親会社の所有者に帰属する四半期利益の売上収益に対する比率は5.7%となりました。
(セグメント業績指標「コアセグメント利益」について)
セグメント別の業績では、各セグメントの経常的な収益性を示す利益指標として、「コアセグメント利益」を設定し、当社独自のセグメント業績指標として採用しております。
「コアセグメント利益」は、「コア営業利益」から、グローバルに管理しているため各セグメントに配分できない研究開発費、事業譲渡損益等を除外したセグメント別の利益となります。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
【日本】
■ 売上収益は326億円(前年同四半期比7.6%減)となりました。
2型糖尿病治療剤「トルリシティ」等の売上は増加しましたが、高血圧症治療剤「アイミクス」等の長期収載品の売上減少が大きく、減収となりました。
■ コアセグメント利益は73億円(前年同四半期比23.0%減)となりました。
減収による売上総利益の減少等により、減益となりました。
【北米】
■ 売上収益は660億円(前年同四半期比8.8%増)となりました。
「ラツーダ」に加え、抗てんかん剤「アプティオム」等の売上も伸長したことから、増収となりました。
■ コアセグメント利益は295億円(前年同四半期比18.0%増)となりました。
主に増収による売上総利益の増加により、増益となりました。
【中国】
■ 売上収益は68億円(前年同四半期比25.8%増)となりました。
カルバペネム系抗生物質製剤「メロペン」等の売上が増加したことにより、増収となりました。
■ コアセグメント利益は38億円(前年同四半期比68.3%増)となりました。
主に増収による売上総利益の増加により、増益となりました。
【海外その他】
■ 売上収益は25億円(前年同四半期比47.9%減)となりました。
「メロペン」の輸出が減少したこと等から、減収となりました。
■ コアセグメント利益は9億円(前年同四半期比46.6%減)となりました。
減収による売上総利益の減少により、減益となりました。
上記報告セグメントのほか、当社グループは、食品素材・食品添加物および化学製品材料、動物用医薬品等の販売を行っており、これらの売上収益は96億円(前年同四半期比2.2%減)、コアセグメント利益は8億円(前年同四半期比1.5%減)となりました。
(2) 財政状態
資産については、非流動資産は、IFRS第16号「リース」を当期首から適用したことに伴い、有形固定資産が増加しましたが、のれんや無形資産が為替換算等により減少したことに加え、米国において繰延税金資産の取り崩しを行った結果、前連結会計年度末に比べ194億円減少しました。
流動資産は、現金及び現金同等物等が増加しましたが、短期貸付金の減少によりその他の金融資産が減少した結果、前連結会計年度末に比べ72億円減少しました。
これらの結果、資産合計は前連結会計年度末に比べ267億円減少し、8,081億円となりました。
負債については、条件付対価公正価値の減少に伴い、その他の金融負債が減少しました。加えて未払法人所得税や引当金等が減少した結果、前連結会計年度末に比べ180億円減少し、3,186億円となりました。
資本については、在外営業活動体の換算差額等のその他の資本の構成要素が減少した結果、前連結会計年度末に比べ87億円減少し、4,894億円となりました。
なお、当第1四半期連結会計期間末の親会社所有者帰属持分比率は60.6%となりました。
(3) キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期利益の増加に加え、営業債務及びその他の債務の増加等によるキャッシュの増加要因等により、前年同四半期に比べ167億円収入が増加し、82億円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資の取得による支出は増加しましたが、短期貸付金の減少等により、前年同四半期に比べ124億円収入が増加し、167億円の収入となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、リース負債の返済による支出が増加したことにより、前年同四半期に比べ8億円支出が増加し、93億円の支出となりました。
上記のキャッシュ・フローに、現金及び現金同等物の為替換算による影響額を加えた結果、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は1,490億円となり、前連結会計年度末に比べ117億円増加しました。
(4) 事業上および財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発費の総額は201億円(前年同四半期比3.9%減)であります。なお、当社グループは、研究開発費をグローバルに管理しているため、セグメントに配分しておりません。
日本において、本年6月、非定型抗精神病薬「ロナセンテープ」(一般名:ブロナンセリン)の承認を取得しました。
米国において、本年5月、ドパミン・ノルエピネフリン再取り込み阻害剤dasotraline(一般名)の成人の過食性障害(BED)を対象とした承認申請を行い、7月に受理されました。
抗がん剤として開発中のナパブカシンについては、結腸直腸がんおよび膵がんを対象とした併用での国際共同フェーズ3試験を実施しておりますが、結腸直腸がんを対象とした試験は、本年6月、独立データモニタリング委員会(DSMB)より中間解析の結果が事前に設定した基準を満たしたとの判断による試験継続の推奨を受け、継続しております。一方、膵がんを対象とした試験は、本年7月、DSMBより、中間解析の結果が無益性基準へ該当したことによる試験中止の勧告を受け、中止することとしました。
当社グループにおける開発状況は以下のとおりであります。
(注) 2019年7月31日に承認申請を行いました。
(6) 生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間において、日本セグメントにおける生産実績が著しく減少しました。これは、主に長期収載品の生産数量が減少したことによるものであります。
また、当第1四半期連結累計期間において、北米セグメントにおける生産実績が著しく増加しました。これは、「ラツーダ」等の売上の伸長により生産量が増加したことによるものであります。
当第1四半期連結会計期間において締結した経営上の重要な契約等は次のとおりであります。
販売契約等