〇添付資料の目次

 

1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2

(1)経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………………2

(2)財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………………7

(3)キャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………………7

(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………8

(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ……………………………………………………9

(6)継続企業の前提に関する重要事象等 ……………………………………………………………………9

2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………9

3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………10

(1)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………10

(2)連結財政状態計算書 ………………………………………………………………………………………12

(3)連結持分変動計算書 ………………………………………………………………………………………14

(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………16

(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………17

 

 

1.経営成績等の概況

(1)経営成績の概況

 【国際会計基準(IFRS)の適用について】

当社グループは、国際会計基準(以下「IFRS」)に準拠した連結財務諸表を開示しています。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものです。

 

 ① 全般の概況

当連結会計年度の世界経済は、新型コロナウイルス感染症が収束し、経済活動の正常化が進むなか、米国では堅調な個人消費を背景に景気の回復が継続するなど、総じて持ち直しの動きが見られました。一方、地政学的リスクの高まりや、世界的な物価上昇、不安定な為替変動など、先行きが不透明な状況が続きました。わが国経済についても、景気は緩やかな回復基調を取り戻しましたが、物価上昇の影響により内需は力強さを欠く状況が続きました。

医薬品業界では、各国において薬剤費抑制策が一段と進むなか、新薬開発の難度の高まり、研究開発費の高騰、競争の激化などにより、事業の予見性が低下しています。

このような状況のもと、当社グループは、2023年度を起点とした2027年度までの5か年の「中期経営計画2027」を2023年4月に発表し、これに基づき事業活動を進めてまいりました。しかしながら、北米事業における進行性前立腺がん治療剤「オルゴビクス」、子宮筋腫・子宮内膜症治療剤「マイフェンブリー」および過活動膀胱治療剤「ジェムテサ」(以下「基幹3製品」)の売上収益の伸びが想定を下回ったことにより、事業予想を見直した結果、特許権などの無形資産やのれんにおいて多額の減損損失を計上することとなりました。

日本においては、精神神経領域では、パーキンソン病治療剤「トレリーフ」ならびに非定型抗精神病薬「ラツーダ」および「ロナセンテープ」を中心に情報提供活動に注力しました。糖尿病領域では、2型糖尿病治療剤「エクア」および「エクメット」の販売拡大に努めました。2型糖尿病治療剤「ツイミーグ」については、想定以上の需要の増加に伴い在庫が逼迫したため、2023年4月から限定出荷としましたが、生産体制の強化等の対応を行ったことにより、2023年12月に通常出荷を再開しました。また、住友ファーマアニマルヘルス株式会社の全株式を三井物産株式会社に譲渡する手続が2023年5月に完了しました。

北米においては、基幹3製品および他家培養胸腺組織「リサイミック」の販売に注力しました。また、分散していた機能と人材を集約し、より強固な事業基盤を構築する目的で2023年7月に米国グループ会社を再編し、人員削減を行いました。しかしながら、基幹3製品の売上収益の伸びが想定を下回る見込みとなったことから、組織運営の更なる効率化を図るため、2024年3月にSumitomo Pharma America, Inc.において追加の人員削減等の合理化を行いました。

アジアにおいては、主力製品であるカルバペネム系抗生物質製剤「メロペン」の販売に引き続き注力しました。また、中国では2023年11月に市中肺炎治療剤「ゼンレタ」の承認を取得しました。

 

 【業績管理指標として「コア営業利益」を採用

当社グループでは、IFRSの適用にあたり、会社の経常的な収益性を示す利益指標として、「コア営業利益」を設定し、これを当社独自の業績管理指標として採用しています。

「コア営業利益」は、営業利益から当社グループが定める非経常的な要因による損益(以下「非経常項目」)を除外したものとなります。非経常項目として除かれる主なものは、減損損失、事業構造改善費用、企業買収に係る条件付対価公正価値の変動額などです。

 

 

当連結会計年度の当社グループの連結業績は、以下のとおりです。

(単位:億円)

 

前連結会計年度

(2023年3月期)

当連結会計年度

(2024年3月期)

増減

増減率

(%)

売上収益

5,555

3,146

△2,410

△43.4

コア営業利益

164

△1,330

△1,493

営業利益

△770

△3,549

△2,779

税引前当期利益

△479

△3,231

△2,752

当期利益

△967

△3,149

△2,182

親会社の所有者に

帰属する当期利益

△745

△3,150

△2,405

 

 

売上収益は、3,146億円(前連結会計年度比43.4%減)となりました。

基幹3製品の売上は増加しましたが、主力製品であった「ラツーダ」の米国での独占販売期間終了による売上減少の影響が大きく、また、連結子会社であった住友ファーマフード&ケミカル株式会社および住友ファーマアニマルヘルス株式会社の全株式を譲渡したことに伴い、当該2社が当社グループ傘下でなくなったことなどから、大幅な減収となりました。

 

■ コア営業損益は、1,330億円の損失(前連結会計年度は164億円の利益)となりました。

北米グループ会社の再編等により販売費及び一般管理費および研究開発費は減少しましたが、減収による売上総利益の減少の影響が大きく、コア営業損失となりました。

 

■ 営業損益は、3,549億円の損失(前連結会計年度は770億円の損失)となりました。

北米事業の事業予想を見直したことにより、「マイフェンブリー」に係る特許権(無形資産)の一部およびのれんの一部について、それぞれ1,335億円および359億円を減損したことに加え、一部の開発品目の開発を中止したことにより、当該開発品に係る仕掛研究開発(無形資産)について106億円を減損するなど、総額1,809億円の減損損失を計上しました。また、北米グループ会社の再編および追加の合理化に伴う事業構造改善費用を計上しました。これらの非経常項目に加え、コア営業損失となったことにより、営業損失が大幅に増加しました。

 

■ 税引前当期損益は、3,231億円の損失(前連結会計年度は479億円の損失となりました。

円安の進行による為替差益の計上等により、金融収益は増加しましたが、営業損失の増加の影響が大きく、税引前当期損失が増加しました。

 

■ 当期損益は、3,149億円の損失(前連結会計年度は967億円の損失)となりました。

税引前当期損失が増加したことにより、当期損失が増加しました。

 

■ 親会社の所有者に帰属する当期損益は、3,150億円の損失(前連結会計年度は745億円の損失)となりました。

当期損失の増加の影響が大きく、非支配持分に帰属する利益を控除した親会社の所有者に帰属する当期損失が増加しました。

 

 

 ② セグメント別の業績

 【セグメント業績指標として「コアセグメント利益」を採用】

セグメント別の業績では、各セグメントの経常的な収益性を示す利益指標として、「コアセグメント利益」を設定し、当社独自のセグメント業績指標として採用しています。

「コアセグメント利益」は、「コア営業利益」から、グローバルに管理しているため各セグメントに配分できない研究開発費、事業譲渡損益などを除外したセグメント別の利益となります。

 

セグメント別の経営成績は次のとおりです。

なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分方法を変更したことに伴い、前連結会計年度についても変更後の報告セグメント区分に組み替えて比較を行っています。当該報告セグメントの変更の詳細は、「3.連結財務諸表及び主な注記 (5)連結財務諸表に関する注記事項 (事業セグメント) (2) 報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。

<日本>

売上収益は、1,147億円(前連結会計年度比37.6%減)となりました。

「ラツーダ」や「ツイミーグ」などの売上が伸長しましたが、2022年12月に2型糖尿病治療剤「トルリシティ」の販売提携が終了したことや、前期にはライセンス契約の契約一時金の売上収益計上があったことに加え、国内連結子会社2社について、それぞれの全株式を譲渡したことに伴い、当該2社が当社グループ傘下でなくなったことなどから、減収となりました。

コアセグメント利益は、134億円(前連結会計年度比31.6%減)となりました。

販売費及び一般管理費は減少しましたが、減収による売上総利益の減少の影響が大きく、減益となりました。

 

<北米>

売上収益は、1,590億円(前連結会計年度比51.6%減)となりました。

基幹3製品や「リサイミック」の売上は増加しましたが、主力製品であった「ラツーダ」の米国での独占販売期間が2023年2月に終了したことによる売上減少の影響が大きく、減収となりました。

コアセグメント損益は、802億円の損失(前連結会計年度は322億円の利益)となりました。

「ラツーダ」の独占販売期間終了および北米グループ会社の再編等に伴い販売費及び一般管理費は減少しましたが、減収による売上総利益の減少の影響が大きく、コアセグメント損失となりました。

 

<アジア>

売上収益は、409億円(前連結会計年度比6.0%減)となりました。

東南アジアにおいて売上収益が増加しましたが、中国において薬剤費抑制策の対象となった「メロペン」の売上減少の影響が大きく、減収となりました。

コアセグメント利益は、184億円(前連結会計年度比14.2%減)となりました。

減収による売上総利益の減少により、減益となりました。

 

 

 ③ 研究開発の状況

当社グループは、「中期経営計画2027」のもと、精神神経領域およびがん領域ならびにその他領域において、医薬品、再生・細胞医薬、非医薬等による多様なアプローチで人々の健康で豊かな生活に貢献するため、自社研究に加え、技術導入、ベンチャー企業やアカデミアとの共同研究など、あらゆる方法で先端の技術を取り入れて研究開発活動に取り組みました。

一方で、複数の後期開発品目で期待したマイルストンを達成することができなかったことから、開発優先品目の見直しを行いました。

 

【精神神経領域】

世界初のiPS細胞の実用化とゲームチェンジャーとなる治療の実現に向け、他家iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞のパーキンソン病を適応症とした日本での承認申請対応および米国でのフェーズ1/2試験を着実に推進してまいります。また、他家iPS細胞由来網膜色素上皮細胞について、網膜色素上皮裂孔を対象とした日本でのフェーズ1/2試験を着実に推進してまいります。特長ある低分子の初期臨床開発品目群については、2030年代のグループ収益を支える優先品目を選抜し、次のフェーズへの移行に向けた取組を推進してまいります。

当連結会計年度における主な開発の進捗状況は、次のとおりです。

ⅰ.他家iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞(開発コード:CT1-DAP001/DSP-1083)

日本において、京都大学医学部附属病院が実施していたパーキンソン病治療に関するフェーズ1/2試験(医師主導治験)について、2023年12月に2年間の観察期間が終了しました。

米国において、カリフォルニア大学サンディエゴ校が非凍結細胞(CT1-DAP001)を用いたパーキンソン病治療に関するフェーズ1/2試験(医師主導治験)を開始しました。

米国において、凍結細胞(DSP-1083)を用いたパーキンソン病治療に関するフェーズ1/2試験(企業治験)を開始しました。

ⅱ.他家iPS細胞由来網膜色素上皮細胞(開発コード:HLCR011)

日本において、網膜色素上皮裂孔を対象としたフェーズ1/2試験を開始しました。

ⅲ.ウロタロント(開発コード:SEP-363856)

米国において、統合失調症を対象として実施していた2本のフェーズ3試験について、2023年7月に解析結果を得ましたが、いずれの試験においても主要評価項目を達成することができませんでした。その後、本剤の開発方針を検討した結果、当社における開発を中止し、大塚製薬株式会社に開発を委ねることとしました。

ⅳ.SEP-4199

米国および日本において、双極Ⅰ型障害うつを対象としたフェーズ3試験を実施していましたが、被験者登録の進捗の大幅な遅れにより、試験を中止しました。その後、本剤の開発方針を検討した結果、当社における開発を中止しました。

ⅴ.EPI-589

米国におけるパーキンソン病を対象としたフェーズ2試験ならびに米国および日本における筋萎縮性側索硬化症(ALS)を対象としたフェーズ2試験の結果を踏まえ、本剤の開発方針を検討した結果、当社における開発を中止しました。

 

【がん領域】

DSP-5336およびTP-3654に資源を集中させ、承認の早期取得と価値最大化を目指し、引き続き開発を推進してまいります。DSP-5336については、急性白血病を対象としたフェーズ1/2試験において単剤療法の承認申請に向けたデータ収集を開始し、併用療法に関する試験についても実施を検討してまいります。TP-3654については、骨髄線維症を対象としたフェーズ1/2試験においてJAK阻害剤との併用療法に関するデータ収集を開始します。両剤のうち少なくとも1剤は「中期経営計画2027」の期間での承認取得・上市を目指します。

当連結会計年度における主な開発の進捗状況は、次のとおりです。

ⅰ.TP-3654

米国および日本において、骨髄線維症を対象としたフェーズ1/2試験を推進しました。

ⅱ.DSP-5336

米国および日本において、急性白血病を対象としたフェーズ1/2試験を推進しました。

 

 

【その他領域】

「ジェムテサ」について、中国での過活動膀胱を対象としたフェーズ3試験の推進および承認申請に向けた対応を着実に推進してまいります。また、ユニバーサルインフルエンザワクチンのベルギーでのフェーズ1試験およびKSP-1007のアジア地域への展開を見据えた日本でのフェーズ1試験を着実に推進してまいります。なお、ユニバーサルインフルエンザワクチンおよびKSP-1007の研究開発は、日本医療研究開発機構(AMED)からの委託研究開発費を活用しています。

当連結会計年度における主な開発の進捗状況は、次のとおりです。

ⅰ.「ジェムテサ」(一般名:ビベグロン)

米国において、2024年2月に前立腺肥大症を伴う過活動膀胱に対する適応追加申請を行いました。

ⅱ.「オブジェムサ」(一般名:ビベグロン)

欧州において、2023年5月に提携先が過活動膀胱に対する承認申請を行いました。

ⅲ.「ライエクオ」(一般名:レルゴリクス・エストラジオール・酢酸ノルエチンドロン配合剤)(レルゴリクス配合剤)

欧州において、提携先が子宮内膜症に対する適応追加承認を2023年11月に取得しました。

ⅳ.rodatristat ethyl

米国において、肺動脈性肺高血圧症(PAH)を対象としたフェーズ2試験を実施していましたが、期待した有効性および安全性が認められなかったことから、すべての試験を中止しました。その後、本剤の開発方針を検討した結果、当社における開発を中止しました。

ⅴ.「ゼンレタ」(一般名:lefamulin acetate)

中国において、市中肺炎を適応症とした承認を2023年11月に取得しました。

ⅵ.ユニバーサルインフルエンザワクチン

ベルギーにおいて、TLR7アジュバント(開発コード:DSP-0546LP)を添加して作製した新規のユニバーサルインフルエンザワクチン製剤のフェーズ1試験の開始申請を2024年3月に提出しました。

 

このような研究開発活動の結果、当連結会計年度の研究開発費の総額は、1,126億円(前連結会計年度比14.6%減となりました。なお、当該金額は、当連結会計年度に計上した事業構造改善費用および減損損失等217億円を含んでいることから、これを除いたコアベースの研究開発費は、909億円(前連結会計年度比14.3%)となりました。また、当社グループは、研究開発費をグローバルに管理しているため、セグメントに配分していません。

 

 

(2)財政状態の概況

資産については、前連結会計年度末に比べ2,272億円減少し、9,075億円となりました。

非流動資産では、当社が保有する投資有価証券の公正価値評価の変動等により、その他の金融資産が増加しましたが、減損損失の計上により無形資産やのれんが減少した結果、前連結会計年度末に比べ1,149億円減少しました。

流動資産では、現金及び現金同等物が減少したことに加え、営業債権及びその他の債権やその他の金融資産が減少した結果、前連結会計年度末に比べ1,123億円減少しました。

負債については、北米での売上割戻金にかかる引当金や未払法人所得税に加えて、その他の非流動負債やその他の流動負債等が減少しましたが、金融機関からの借入金等が増加した結果、前連結会計年度末に比べ234億円増加し、7,514億円となりました。なお、社債及び借入金は合計で4,189億円となり、前連結会計年度末に比べ842億円増加しました。

親会社の所有者に帰属する持分は、保有投資有価証券の公正価値変動および円安の影響によりその他の資本の構成要素が増加しましたが、利益剰余金が親会社の所有者に帰属する当期損失の計上により大きく減少した結果、前連結会計年度末に比べ2,507億円減少し、1,561億円となりました。

この結果、資本合計は前連結会計年度末に比べ2,506億円減少し、1,561億円となり、当連結会計年度末の親会社所有者帰属持分比率は17.2%となりました。

また、当社大分工場の一部を親会社である住友化学株式会社に2024年4月に譲渡することに伴い、関連する資産については売却目的で保有する資産に分類しています。

なお、前連結会計年度に株式譲渡契約が締結されていた連結子会社住友ファーマアニマルヘルスの株式譲渡については、2023年5月31日付けで手続きが完了しました。

 

(3)キャッシュ・フローの概況

営業活動によるキャッシュ・フローは、減損損失などの非資金損益項目を除いた当期損失の増加に加え、引当金の減少や法人所得税の支払額の増加などにより、前連結会計年度に比べ2,538億円収入が減少し、2,419億円の支出となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却や住友ファーマアニマルヘルス株式会社の株式譲渡に伴う子会社の支配喪失による増加、短期貸付金の減少等により、330億円の収入となりました。なお、前連結会計年度は当連結会計年度を上回る子会社の支配喪失による収入や無形資産の売却による収入などがあったため、前連結会計年度に比べ194億円収入が減少しました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、金融機関からの短期借入等により、779億円の収入となりました。なお、前連結会計年度はMyovant Sciences Ltd.の完全子会社化による非支配持分からの子会社持分取得による支出などがあったため、前連結会計年度に比べ2,247億円収入が増加しました。

上記のキャッシュ・フローに、現金及び現金同等物に係る換算差額および売却目的で保有する資産への振替額を加えた結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は290億円となり、前連結会計年度末に比べ1,144億円減少しました。

 

 

(4)今後の見通し

(単位:億円) 

 

2024年3月期

実績

2025年3月期

見通し

増減額

増減率

(%)

売上収益

3,146

3,380

234

7.5

コア営業利益

△1,330

10

1,340

営業利益

△3,549

0

3,549

当期利益

△3,149

△160

2,989

親会社の所有者に

帰属する当期利益

△3,150

△160

2,990

 

 

<売上収益>

北米セグメントでは、基幹3製品の販売拡大に注力し、397億円の増収を見込みます。

日本セグメントでは、「ツイミーグ」および「ラツーダ」など主力製品の販売拡大に注力するものの、薬価改定に加え、「トレリーフ」の独占販売期間終了の影響が大きく、144億円の減収となる見込みです。

これらより、連結全体の売上収益は、当連結会計年度に比べ234億円増収の3,380億円となる見通しです。

 

<利益>

売上総利益は、北米セグメントでの増収に伴い120億円増加する見込みです。

販売費及び一般管理費ならびに研究開発費は、当連結会計年度に実施した米国グループ会社の再編等による事業構造改善効果の発現や研究開発投資の選択と集中による削減等により、1,083億円の減少を見込みます。

一方で、その他収益(コア)は、事業の譲渡等で200億円を見込んでいます。

以上の結果、コア営業利益は、当連結会計年度に比べ1,340億円改善し10億円となる見通しです。

コア営業利益の改善に加え、当連結会計年度は多額の減損損失および事業構造改善費用等を計上していたことから、次期は非経常項目の収支の大幅な改善を見込むため、営業損益についても3,549億円改善し、0億円となる見通しです。

また、当連結会計年度は為替差益を計上した一方、次期は為替差損の計上を見込むことから、当期損益は2,989億円改善の160億円の損失、親会社の所有者に帰属する当期損益は2,990億円改善の160億円の損失となる見通しです。

 

<見通しの前提条件>

為替レートは、1米ドル=145.00円(当連結会計年度実績144.59円)、1中国元=20.00円(同20.14円)を前提としています。

 

 

(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当

当社は、株主の皆様へ常に適切な利益還元を行うことを最も重要な経営方針の一つとして位置付けています。

当社の剰余金の配当は、中間配当および期末配当の年2回を基本的な方針としています。配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会です。

配当方針につきましては、業績に裏付けられた成果を適切に配分することを重視しており、安定的な配当に加えて、業績向上に連動した増配を行うこととしています。また、企業価値のさらなる向上に向け、将来の成長のための積極的な投資を行いつつ、強固な経営基盤の確保と財務内容の充実を図っています。

配当方針に基づき、2024年3月期から2028年3月期までの5か年の「中期経営計画2027」では、2024年3月期はコア営業利益の赤字を見込むことから無配の方針、2025年3月期はコア営業利益の黒字化に伴い復配の方針とし、その後は安定配当を目指すこととしていました。

前連結会計年度は、1株につき21円の配当を行いましたが、当連結会計年度の業績は、コア営業損益は1,330億円の損失、また多額の減損損失を計上したことに伴い、親会社の所有者に帰属する当期損益が3,150億円の損失となったことにより、当連結会計年度については、配当方針および当連結会計年度の業績を踏まえ、無配を予定しています。

また、2025年3月期はコア営業利益10億円を見込んでいますが、「中期経営計画2027」で想定したコア営業利益400億円を大きく下回っていることから、2025年3月期の配当についても、誠に遺憾ながら無配を予定しています。

株主の皆様には、深くお詫び申し上げますとともに、早期の業績回復に努めてまいりますので、何卒ご理解の上、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 

(6)継続企業の前提に関する重要事象等

当社グループは、北米事業で「ラツーダ」の独占販売期間が終了した一方で、基幹3製品の売上が想定を下回ったことによる売上収益の減少、またこれに伴い事業予想等を見直した結果、特許権などの無形資産やのれんにおいて多額の減損損失を計上したこと等により、当連結会計年度において、営業損失3,549億円、親会社の所有者に帰属する当期損失3,150億円を計上しました。また、営業キャッシュ・フローについては2,419億円の支出となりました。これらにより、当連結会計年度末において、シンジケートローン契約に付されている財務制限条項に抵触し、期限の利益等の喪失事由に該当しています。

このような状況に対し、当社グループは、基幹3製品の早期価値最大化およびグループをあげた構造改革により、2024年度を将来の再成長に向けた転換点とすべく、コア営業利益黒字化を目指してまいります。

さらに、財務面では、当社が保有するRoivant Sciences Ltd.の全株式の売却に加え、政策保有株式等の資産の売却を進め、必要な資金の確保に向けた施策も進めています。また、当社グループの金融機関からの借入金等について、親会社である住友化学株式会社による債務保証を受けています。これらの施策を踏まえ、取引金融機関と期限の利益喪失の請求権放棄に関する協議を行っており、主要な取引金融機関から同請求権を行使しないことについて承諾を得ていることから、引き続き取引金融機関の支援を得られる見通しです。

以上より、当社グループでは、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況が存在していますが、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しています。

 

2.会計基準の選択に関する基本的な考え方

 当社グループは、資本市場における財務諸表の国際的な比較可能性の向上や会計処理の標準化によるグループ経営管理の向上などを目的として、2018年3月期からIFRSを任意適用しています。

 

3.連結財務諸表及び主な注記

(1)連結損益計算書及び連結包括利益計算書

連結損益計算書

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

売上収益

 

555,544

314,558

売上原価

 

178,919

126,577

売上総利益

 

376,625

187,981

販売費及び一般管理費

 

373,316

429,538

研究開発費

 

131,858

112,637

その他の収益

 

53,256

7,467

その他の費用

 

1,686

8,132

営業利益(△は損失)

 

△76,979

△354,859

金融収益

 

32,218

36,022

金融費用

 

3,159

4,277

税引前当期利益(△は損失)

 

△47,920

△323,114

法人所得税

 

48,794

△8,185

当期利益(△は損失)

 

△96,714

△314,929

当期利益(△は損失)の帰属

 

 

 

親会社の所有者持分

 

△74,512

△314,969

非支配持分

 

△22,202

40

当期利益(△は損失)

 

△96,714

△314,929

1株当たり当期利益(円)

 

 

 

基本的1株当たり当期利益(△は損失)

 

△187.55

△792.79

 

 

 

連結包括利益計算書

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当期利益(△は損失)

 

△96,714

△314,929

その他の包括利益

 

 

 

純損益に振り替えられることのない項目:

 

 

 

その他の包括利益を通じて公正価値で
測定する金融資産の変動

 

18,334

36,488

確定給付負債(資産)の純額の再測定

 

3,553

3,424

純損益にその後に振り替えられる可能性のある項目:

 

 

 

在外営業活動体の換算差額

 

39,850

24,672

キャッシュ・フロー・ヘッジ

 

△108

その他の包括利益合計

 

61,629

64,584

当期包括利益合計

 

△35,085

△250,345

当期包括利益の帰属

 

 

 

親会社の所有者

 

△19,909

△250,385

非支配持分

 

△15,176

40

当期包括利益合計

 

△35,085

△250,345

 

 

 

(2)連結財政状態計算書

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

資産

 

 

 

非流動資産

 

 

 

有形固定資産

 

58,909

57,895

のれん

 

209,415

199,783

無形資産

 

329,314

195,652

その他の金融資産

 

134,007

161,711

未収法人所得税

 

6,042

6,846

退職給付に係る資産

 

11,322

その他の非流動資産

 

4,350

2,489

繰延税金資産

 

10,845

2,239

非流動資産合計

 

752,882

637,937

流動資産

 

 

 

棚卸資産

 

94,405

115,350

営業債権及びその他の債権

 

95,908

81,023

その他の金融資産

 

20,174

7,085

未収法人所得税

 

2,722

16,216

その他の流動資産

 

17,675

18,997

現金及び現金同等物

 

143,478

29,047

小計

 

374,362

267,718

売却目的で保有する資産

 

7,498

1,851

流動資産合計

 

381,860

269,569

資産合計

 

1,134,742

907,506

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

負債及び資本

 

 

 

負債

 

 

 

非流動負債

 

 

 

社債及び借入金

 

244,128

133,367

その他の金融負債

 

11,869

12,738

退職給付に係る負債

 

5,008

11,150

その他の非流動負債

 

57,756

40,430

繰延税金負債

 

36,505

38,211

非流動負債合計

 

355,266

235,896

流動負債

 

 

 

借入金

 

90,588

285,517

営業債務及びその他の債務

 

52,141

67,720

その他の金融負債

 

7,010

14,101

未払法人所得税

 

24,053

1,348

引当金

 

119,083

79,546

その他の流動負債

 

78,013

67,242

小計

 

370,888

515,474

売却目的で保有する資産に
直接関連する負債

 

1,806

流動負債合計

 

372,694

515,474

負債合計

 

727,960

751,370

資本

 

 

 

資本金

 

22,400

22,400

自己株式

 

△682

△682

利益剰余金

 

280,999

△22,665

その他の資本の構成要素

 

103,357

157,010

売却目的で保有する資産に
関連するその他の包括利益

 

675

親会社の所有者に帰属する持分合計

 

406,749

156,063

非支配持分

 

33

73

資本合計

 

406,782

156,136

負債及び資本合計

 

1,134,742

907,506

 

 

 

(3)連結持分変動計算書

(単位:百万円)

 

 

親会社の所有者に帰属する持分

資本金

資本剰余金

自己株式

利益剰余金

その他の資本の構成要素

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の変動

確定給付負債(資産)の純額の再測定

2022年4月1日残高

 

22,400

16,725

△681

514,210

23,838

当期利益(△は損失)

 

△74,512

その他の包括利益

 

18,334

3,553

当期包括利益合計

 

△74,512

18,334

3,553

自己株式の取得

 

△1

配当金

 

△11,124

子会社の支配喪失に伴う変動

 

991

△976

非支配持分との取引

 

△170,105

その他の資本の構成要素から
利益剰余金への振替

 

4,814

△1,261

△3,553

売却目的で保有する資産に
関連するその他の包括利益
への振替

 

△675

その他資本剰余金の
負の残高の振替

 

153,380

△153,380

所有者との取引額等合計

 

△16,725

△1

△158,699

△2,912

△3,553

2023年3月31日残高

 

22,400

△682

280,999

39,260

当期利益(△は損失)

 

△314,969

その他の包括利益

 

36,488

3,424

当期包括利益合計

 

△314,969

36,488

3,424

自己株式の取得

 

△0

配当金

 

△2,781

子会社の支配喪失に伴う変動

 

△560

非支配持分との取引

 

その他の資本の構成要素から
利益剰余金への振替

 

14,646

△11,222

△3,424

売却目的で保有する資産に
関連するその他の包括利益
への振替

 

その他資本剰余金の
負の残高の振替

 

所有者との取引額等合計

 

△0

11,305

△11,222

△3,424

2024年3月31日残高

 

22,400

△682

△22,665

64,526

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

親会社の所有者に帰属する持分

非支配持分

資本合計

その他の資本の構成要素

売却目的で
保有する資産に関連する
その他の
包括利益

合計

在外営業活動体の換算差額

キャッシュ・フロー・ヘッジ

合計

2022年4月1日残高

 

31,273

123

55,234

607,888

65,681

673,569

当期利益(△は損失)

 

△74,512

△22,202

△96,714

その他の包括利益

 

32,824

△108

54,603

54,603

7,026

61,629

当期包括利益合計

 

32,824

△108

54,603

△19,909

△15,176

△35,085

自己株式の取得

 

△1

△1

配当金

 

△11,124

△11,124

子会社の支配喪失に伴う変動

 

△15

△991

非支配持分との取引

 

△170,105

△50,472

△220,577

その他の資本の構成要素から
利益剰余金への振替

 

△4,814

売却目的で保有する資産に
関連するその他の包括利益
への振替

 

△675

675

その他資本剰余金の
負の残高の振替

 

所有者との取引額等合計

 

△15

△6,480

675

△181,230

△50,472

△231,702

2023年3月31日残高

 

64,097

103,357

675

406,749

33

406,782

当期利益(△は損失)

 

△314,969

40

△314,929

その他の包括利益

 

24,672

64,584

64,584

64,584

当期包括利益合計

 

24,672

64,584

△250,385

40

△250,345

自己株式の取得

 

△0

△0

配当金

 

△2,781

△2,781

子会社の支配喪失に伴う変動

 

3,715

3,715

△675

2,480

2,480

非支配持分との取引

 

その他の資本の構成要素から
利益剰余金への振替

 

△14,646

売却目的で保有する資産に
関連するその他の包括利益
への振替

 

その他資本剰余金の
負の残高の振替

 

所有者との取引額等合計

 

3,715

△10,931

△675

△301

△301

2024年3月31日残高

 

92,484

157,010

156,063

73

156,136

 

 

 

(4)連結キャッシュ・フロー計算書

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

当期利益(△は損失)

 

△96,714

△314,929

減価償却費及び償却費

 

41,263

37,765

減損損失

 

88,167

180,857

条件付対価公正価値の変動額

 

△3,388

1,562

子会社株式売却益

 

△24,735

△5,890

無形資産売却損益(△は益)

 

△11,979

受取利息及び配当金

 

△5,486

△2,839

支払利息

 

2,640

3,893

法人所得税

 

48,794

△8,185

営業債権及びその他の債権の増減額
(△は増加)

 

51,218

23,390

棚卸資産の増減額(△は増加)

 

4,560

△11,795

営業債務及びその他の債務の増減額
(△は減少)

 

5,318

5,645

前受収益の増減額(△は減少)

 

△5,035

△17,239

その他の金融負債の増減額(△は減少)

 

△4,731

6,409

退職給付に係る資産及び負債の増減額

 

△5,435

△5,217

引当金の増減額(△は減少)

 

△11,017

△52,908

その他

 

△39,113

△44,132

小計

 

34,327

△203,613

利息の受取額

 

4,510

2,030

配当金の受取額

 

974

1,019

利息の支払額

 

△2,424

△3,734

法人所得税の支払額

 

△25,450

△37,595

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

11,937

△241,893

投資活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

有形固定資産の取得による支出

 

△8,467

△10,771

有形固定資産の売却による収入

 

1,322

434

無形資産の取得による支出

 

△4,275

△4,959

無形資産の売却による収入

 

12,115

投資の取得による支出

 

△6,247

△4,772

投資の売却及び償還による収入

 

10,068

34,499

短期貸付金の純増減額(△は増加)

 

15,684

10,000

子会社の支配喪失による収入

 

30,172

11,074

子会社の支配喪失による支出

 

△2,469

その他

 

2,047

投資活動によるキャッシュ・フロー

 

52,419

33,036

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

短期借入金の純増減額(△は減少)

 

85,559

84,000

長期借入金の返済による支出

 

△20,060

リース負債の返済による支出

 

△3,755

△4,016

配当金の支払額

 

△11,125

△2,792

非支配持分からの子会社持分取得による支出

 

△198,409

その他

 

973

659

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

△146,817

77,851

現金及び現金同等物の減少額

 

△82,461

△131,006

現金及び現金同等物の期首残高

 

202,984

143,478

現金及び現金同等物に係る換算差額

 

24,090

15,440

現金及び現金同等物の期末残高

 

144,613

27,912

売却目的で保有する資産への振替に伴う
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

 

△1,135

1,135

現金及び現金同等物の期末残高
(連結財政状態計算書計上額)

 

143,478

29,047

 

 

(5)連結財務諸表に関する注記事項

(継続企業の前提に関する注記)

該当事項はありません。

 

(重要性がある会計方針)

本連結財務諸表において適用する重要な会計方針は、以下を除き、前連結会計年度の連結財務諸表において適用した会計方針と同一です。

 

基準書、解釈指針の新設又は改訂

新設又は改訂の概要

IAS第12号

法人所得税

単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金の会計処理の明確化

 

 

 

 

当社グループは、当連結会計年度より「単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金(IAS第12号の改訂)」を適用しています。当該基準書の適用による本連結財務諸表への重要な影響はありません

 

(事業セグメント)

当社グループでは、会社の経常的な収益性を示す利益指標として、「コア営業利益」を設定し、これを当社独自の業績管理指標として採用しています。

「コア営業利益」は、営業利益から当社グループが定める非経常的な要因による損益(以下「非経常項目」)を除外したものとなります。非経常項目として除かれる主なものは、減損損失、事業構造改善費用、企業買収に係る条件付対価公正価値の変動額等です。

 

(1) 報告セグメント

当社グループは、主として医療用医薬品の製造、仕入及び販売を行っており、日本、北米、アジアのマーケットごとに医薬品事業の業績管理を行っているため、日本、北米、アジアの3つを報告セグメントとしています。

なお、当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成要素のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。

 

(2) 報告セグメントの変更等に関する事項

従来、報告セグメントを日本、北米、中国、海外その他の4つとしていましたが、中期経営計画2027の策定に伴い、当社グループの経営状況をより適切に示すため、当連結会計年度より、日本、北米、アジアの3つの報告セグメントに変更しました。

なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の区分方法に基づき作成しています。

 

(3) セグメント収益及び業績

当社グループの報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失及びその他の項目は、以下のとおりです。

なお、当社グループでは、各セグメントの経常的な収益性を示す利益指標として、「コアセグメント利益」を設定し、当社独自のセグメント業績指標として採用しています。

「コアセグメント利益」は、「コア営業利益」から、グローバルに管理しているため各セグメントに配分できない研究開発費、事業譲渡損益等を除外したセグメント別の利益となります。

 

① 前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

(単位:百万円)

 

報告セグメント

日本

北米

アジア

外部顧客への売上収益等

183,624

328,467

43,453

555,544

セグメント利益
(コアセグメント利益)

19,532

32,249

21,446

73,227

その他の項目

 

 

 

 

 減価償却費及び償却費

6,673

29,273

1,066

37,012

 減損損失

31

88,136

88,167

 

 

② 当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

報告セグメント

日本

北米

アジア

外部顧客への売上収益等

114,657

159,037

40,864

314,558

セグメント利益(△は損失)
(コアセグメント利益(△は損失))

13,360

△80,218

18,402

△48,456

その他の項目

 

 

 

 

 減価償却費及び償却費

6,055

27,178

1,203

34,436

 減損損失

3,787

177,070

180,857

 

 

(4) 報告セグメント合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)

調整額に関する事項は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

利益

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

報告セグメント計

73,227

△48,456

研究開発費(注1)

△106,061

△90,890

事業譲渡益等

49,159

6,391

その他

39

△23

コア営業利益(△は損失)

16,364

△132,978

条件付対価公正価値の変動額

3,388

△1,562

減損損失

△88,167

△180,857

事業構造改善費用(注2)

△12,998

△30,122

その他の収益

4,058

1,099

その他の費用

△1,686

△8,132

その他

2,062

△2,307

連結財務諸表の営業利益(△は損失)

△76,979

△354,859

 

(注)1 当社グループは、研究開発費をグローバルに管理しているため、セグメントに配分していません。なお、連結損益計算書における研究開発費との差額は、コア営業利益の算定から除外される研究開発関連費用です。

2 事業構造改善費用は、北米グループ会社の再編等に関連する退職金等の費用です。

 

(単位:百万円)

その他の項目

報告セグメント計

調整額

連結財務諸表計上額

前連結

会計年度

当連結

会計年度

前連結

会計年度

当連結

会計年度

前連結

会計年度

当連結

会計年度

減価償却費及び償却費

37,012

34,436

4,251

3,329

41,263

37,765

 

 

(5) 売上収益の内訳

外部顧客への売上収益等の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

物品の販売

518,433

292,671

知的財産権収入

15,131

2,746

その他

21,980

19,141

合計

555,544

314,558

 

 

(6) 製品及びサービスごとの情報

製品及びサービスごとの外部顧客への売上収益等の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

医薬品

510,722

313,194

その他

44,822

1,364

合計

555,544

314,558

 

 

(7) 地域別情報

当社グループの地域別収益は顧客等の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しています。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

日本

170,612

107,343

北米

329,089

155,183

 うち、米国

325,886

152,554

その他

55,843

52,032

合計

555,544

314,558

 

 

当社グループの所在地域別に分析した非流動資産(金融資産、繰延税金資産及び退職給付に係る資産を除く)の帳簿価額の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

日本

62,307

57,450

北米

542,997

402,007

 うち、米国

542,881

401,906

その他

3,111

3,208

合計

608,415

462,665

 

 

(8) 主要な顧客に関する情報

売上収益が当社グループの全体の売上収益の10%以上の相手先は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

関連する報告セグメント

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

マッケソン社

北米

101,891

44,793

センコラ社(注)

北米

86,375

38,637

カーディナル社

北米

97,085

33,874

 

(注)当期においてアメリソースバーゲン社から社名変更されました。

 

 

(減損損失)

前連結会計年度に認識した減損損失88,167百万円は、連結損益計算書の売上原価、販売費及び一般管理費、並びに研究開発費にそれぞれ4,378百万円、59,126百万円、24,663百万円計上しています。その分類は、主として無形資産に係る減損損失80,066百万円、及びのれんに係る減損損失3,523百万円です。

無形資産に係る減損損失は、主として北米セグメントにおける、パーキンソン病に伴うオフ症状治療剤「キンモビ」に係る特許権の減損損失55,369百万円、及びソフトウェアの減損損失63百万円、COPD治療剤「ロンハラ マグネア」に係る特許権の減損損失3,494百万円、急性骨髄性白血病(AML)を対象としたTP-0903に係る仕掛研究開発の減損損失20,598百万円です。

「キンモビ」に係る特許権、及びソフトウェア、「ロンハラ マグネア」に係る特許権については収益性が見込めなくなったため、TP-0903に係る仕掛研究開発については開発中止により収益性が見込めなくなったため、帳簿価額全額を減額しています。

また、北米セグメントに係るのれんの減損損失は、3,523百万円です。

 

当連結会計年度に認識した減損損失180,857百万円は、連結損益計算書の売上原価、販売費及び一般管理費、並びに研究開発費にそれぞれ19百万円、170,261百万円、10,577百万円計上しています。その分類は、主として無形資産に係る減損損失144,107百万円、及びのれんに係る減損損失35,858百万円です。

無形資産に係る減損損失は、主として北米セグメントにおける、子宮筋腫・子宮内膜症治療剤「マイフェンブリー」に係る特許権の減損損失133,457百万円、肺動脈性肺高血圧症(PAH)を対象としたrodatristat ethylに係る仕掛研究開発の減損損失5,205百万円です。

「マイフェンブリー」に係る特許権については、収益性が見込めなくなったため、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、rodatristat ethylに係る仕掛研究開発については開発中止により収益性が見込めなくなったため、帳簿価額全額を減額しています。

また、北米セグメントに係るのれんの減損損失は、35,858百万円です。

 

のれんの減損損失は、回収可能価額が帳簿価額を下回っている場合に認識され、当該のれんの帳簿価額を回収可能価額まで減額しています。回収可能価額は、承認された事業計画を基礎として測定した処分コスト控除後の公正価値に基づき算定しています。処分コスト控除後の公正価値の算定には、対象となる無形資産に関する開発品の上市時期、研究開発活動の成功確率、製品及び開発品の収益の予測、及び固定費の予測等の仮定を用いており、過去の経験及び外部からの情報に基づいた将来キャッシュ・フローの見積額を現在価値に割り引いて算定しています。

減損テストには、資金生成単位ごとに設定した加重平均資本コスト等を基礎とした割引率を用いており、のれんの減損テストに使用した税引前の割引率は14.5%、特許権の減損テストに使用した税引前の割引率は15.8%です。

 

 

(その他の収益)

その他の収益の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

その他の収益

 

 

無形固定資産売却益(注1)

11,979

事業譲渡益等(注2)

12,656

501

関係会社株式売却益(注3)

24,735

5,890

その他

3,886

1,076

合計

53,256

7,467

 

(注)1 前連結会計年度における無形固定資産売却益は、優先審査バウチャーの売却により計上した収益です。

2 前連結会計年度における事業譲渡益等は、北米における「ブロバナ」および「ゾペネックスHFA」、「ルネスタ」に係る事業を譲渡したことにより計上した収益です。

3 前連結会計年度における関係会社株式売却益は、当社が保有していた住友ファーマフード&ケミカル株式会社の株式を株式会社メディパルホールディングスにすべて譲渡したことにより計上した収益です。

また、当連結会計年度における関係会社株式売却益は、当社が保有していた住友ファーマアニマルヘルス株式会社の株式を三井物産株式会社にすべて譲渡したことにより計上した収益です。

 

(その他の費用)

その他の費用の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

その他の費用

 

 

寄付金

629

642

関係会社持分譲渡損(注)

6,114

その他

1,057

1,376

合計

1,686

8,132

 

(注)当連結会計年度における関係会社持分譲渡損は、当社グループが保有していたSpirovant Sciences LLCの全持分をRuagen Bio, Inc.にすべて譲渡したことにより計上した損失です。

 

 

(1株当たり利益)

基本的1株当たり当期利益の算定上の基礎及び基本的1株当たり当期利益は、以下のとおりです。

 

 

 

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

基本的1株当たり当期利益の算定上の基礎

 

 

親会社の所有者に帰属する当期利益(△は損失)(百万円)

△74,512

△314,969

 親会社の普通株主に帰属しない当期利益(百万円)

  基本的1株当たり当期利益の計算に使用する
  当期利益(△は損失)(百万円)

△74,512

△314,969

  発行済普通株式の加重平均株式数(千株)

397,292

397,291

1株当たり当期利益

 

 

 基本的1株当たり当期利益(△は損失)(円)

△187.55

△792.79

 

(注)前連結会計年度における希薄化後1株当たり当期利益については、潜在株式が逆希薄化効果を持つため記載していません。また、当連結会計年度における希薄化後1株当たり当期利益については、潜在株式が存在しないため記載していません。

 

(重要な後発事象)

当社は、政策保有株式の見直しによる資産効率の向上を図るため、保有するRoivant Sciences Ltd.の全ての株式(71,251,083株)を同社に売却する契約を2024年4月2日付けで締結し、98,146百万円で売却しました。なお、本株式における公正価値の変動はその他の包括利益で認識しているため、連結損益への影響はありません。