当中間連結会計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動等または、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
当中間連結会計期間における当社グループ(当社および子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
また、文中における将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営成績
(業績管理指標「コア営業利益」について)
当社グループでは、IFRSの適用にあたり、会社の収益性を示す利益指標として、「コア営業利益」を設定し、これを当社独自の業績管理指標として採用しています。
「コア営業利益」は、営業利益から一部の項目を除外したものとなります。除外する主なものは、減損損失、事業構造改善費用、条件付対価公正価値の変動額等です。
当中間連結会計期間の当社グループの連結業績は、以下のとおりです。
■ 売上収益は2,271億円(前年同期比25.7%増)となりました。
日本およびアジアは減収となりましたが、北米において進行性前立腺がん治療剤「オルゴビクス」および過活動膀胱治療剤「ジェムテサ」の売上が拡大したことに加え、「オルゴビクス」の販売マイルストン収入を計上したこと等により増収となりました。
■ コア営業損益は961億円の利益(前年同期は0億円の損失)となりました。
増収に加え、事業構造改善効果の発現や再生・細胞医薬事業の再編等により販売費及び一般管理費ならびに研究開発費が減少したこと、アジア事業の一部持分を譲渡したことにより関係会社持分譲渡益をその他の収益に計上したことから、コア営業損益は前年同期と比較し大きく改善しました。
■ 営業損益は962億円の利益(前年同期は82億円の損失)となりました。
コア営業損益の改善に加え、事業構造改善費用が減少したことにより、営業損益は前年同期と比較し大きく改善しました。
■ 税引前中間損益は928億円の利益(前年同期は324億円の損失)となりました。
営業損益が改善したことに加え、前年同期は多額の為替差損を計上しましたが、当中間連結会計期間は為替差益を計上したこと等により金融収益と金融費用をあわせた金融損益が改善したことから、税引前中間損益は前年同期と比較し大きく改善しました。
■ 親会社の所有者に帰属する中間損益は989億円の利益(前年同期は322億円の損失)となりました。
税引前中間損益の増益の影響が大きく、親会社の所有者に帰属する中間損益も前年同期と比較して大きく改善しました。
(セグメント業績指標「コアセグメント利益」について)
セグメント別の業績では、各セグメントの経常的な収益性を示す利益指標として、「コアセグメント利益」を設定し、当社独自のセグメント業績指標として採用しています。
「コアセグメント利益」は、「コア営業利益」から、グローバルに管理しているため各セグメントに配分できない研究開発費、事業譲渡損益等を除外したセグメント別の利益となります。
セグメント別の経営成績は次のとおりです。
<日本>
■ 売上収益は469億円(前年同期比11.3%減)となりました。
2型糖尿病治療剤「ツイミーグ」の売上が伸長しましたが、2型糖尿病治療剤「エクア」「エクメット」の独占販売期間が終了したことによる売上減少の影響が大きく、減収となりました。
■ コアセグメント損益は79億円の利益(前年同期比26.4%増)となりました。
減収により売上総利益は減少しましたが、前連結会計年度に実施した早期退職等に伴う事業構造改善効果により販売費及び一般管理費が減少した影響が大きく、増益となりました。
<北米>
■ 売上収益は1,630億円(前年同期比56.4%増)となりました。
抗てんかん剤「アプティオム」について独占販売期間が終了したことにより売上が減少しましたが、「オルゴビクス」および「ジェムテサ」の売上拡大ならびに「オルゴビクス」の販売マイルストン計上の影響が大きく、増収となりました。
■ コアセグメント損益は466億円の利益(前年同期比526.1%増)となりました。
増収による売上総利益の増加に加え、合理化を進めたことによる販売費及び一般管理費の減少により、大幅な増益となりました。
<アジア>
■ 売上収益は173億円(前年同期比27.2%減)となりました。
連結子会社であった住友制葯投資(中国)有限公司およびSumitomo Pharma Asia Pacific Pte. Ltd.ならびにそれらの子会社を通じて運営するアジア事業を譲渡したことに伴い、当該会社が連結子会社でなくなったことにより、減収となりました。
■ コアセグメント損益は90億円の利益(前年同期比21.0%減)となりました。
事業の一部持分の譲渡により、減益となりました。
(2) 財政状態
資産については、前連結会計年度末に比べ358億円増加し、7,784億円となりました。
非流動資産では、アジア事業の一部持分を譲渡したことにより持分法で会計処理されている投資が増加したため、前連結会計年度末に比べ179億円増加しました。
流動資産では、売却目的で保有する資産や棚卸資産が減少しましたが、営業債権及びその他の債権や現金及び現金同等物が増加した結果、前連結会計年度末に比べ179億円増加しました。
負債については、借入金や繰延税金負債等が減少した結果、前連結会計年度末に比べ603億円減少し、5,128億円となりました。
資本合計は、利益剰余金が増加したため、前連結会計年度末に比べ961億円増加し、2,656億円となりました。
なお、当中間連結会計期間末の親会社所有者帰属持分比率は34.1%となりました。
(3) キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、中間損益が大きく改善したこと等により、前年同期に比べ135億円改善し、180億円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、アジア事業の一部持分の譲渡に伴う子会社の支配喪失による収入がありましたが、前年同期にはRoivant Sciences Ltd.株式等の投資有価証券の売却による多額の収入があったこと等により、前年同期に比べ698億円収入が減少し、276億円の収入となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の減少等により、前年同期に比べ145億円支出が増加し、440億円の支出となりました。
上記のキャッシュ・フローに、売却目的で保有する資産の振替および現金及び現金同等物に係る換算差額を加味した結果、当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は385億円となり、前連結会計年度末に比べ154億円増加しました。
(4) 事業上および財務上の対処すべき課題
当中間連結会計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当中間連結会計期間における研究開発費の総額は、175億円(前年同期比33.3%減)となりました。なお、北米事業構造改善費用を除いたコアベースの研究開発費は、175億円(前年同期比30.4%減)となりました。また、当社グループは、研究開発費をグローバルに管理しているため、セグメントに配分していません。
精神神経領域では、本年8月、raguneprocel(他家iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞)について、進行期パーキンソン病患者のオフ時の運動症状の改善を効能・効果として、国内における製造販売承認申請を行いました。
がん領域では、本年6月、nuvisertib(開発コード:TP-3654)について、米国食品医薬品局(FDA)より、中等度または高リスクの骨髄線維症を対象としたファストトラック※の指定を受けました。
※ファストトラック:重篤または生命を脅かす恐れのある疾患に対する治療法のうち、アンメット・メディカル・ニーズの高い疾患に対して治療効果が期待される治療法の開発・審査の迅速化を目的とした制度
当社グループにおける開発状況は以下のとおりです。
※開発権利国は、日本、中国および一部のアジア
(6) 生産、受注及び販売の実績
当中間連結会計期間において、「オルゴビクス」および「ジェムテサ」の売上が拡大したことにより、北米セグメントにおける生産実績及び販売実績が著しく増加しました。
アジア事業の会社分割(簡易吸収分割)ならびに丸紅グローバルファーマ株式会社との株式譲渡契約締結
当社は、2025年4月1日において、丸紅株式会社の完全子会社である丸紅グローバルファーマ株式会社との間で、当社の完全子会社である住友制葯投資(中国)有限公司およびSumitomo Pharma Asia Pacific Pte. Ltd.ならびにそれらの子会社によるアジア事業を、当社が新設する完全子会社に吸収分割の方法により承継させた上で、同社の発行済株式のうち60%を丸紅グローバルファーマ株式会社に譲渡する契約を締結し、2025年7月31日に本会社分割および本株式譲渡の手続きを完了しました。
以下の契約については、契約の更改により、契約会社を変更しました。
技術導入
技術導出
販売契約等