第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等

①経営成績

当第1四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年6月30日)の経営成績は、以下のとおりであります。

(単位:百万円)

 

当第1四半期
連結累計期間

前第1四半期
連結累計期間

増減

増減率(%)

売上収益

71,839

68,965

2,873

4.2

営業利益

12,421

18,794

△6,372

△33.9

コア営業利益

12,662

19,384

△6,721

△34.7

税引前四半期利益

40,310

22,941

17,369

75.7

親会社の所有者に帰属する

四半期利益

34,722

32,238

2,483

7.7

※会社の経常的な収益性を示す利益指標として「コア営業利益」を設定し、これを当社独自の業績管理指標として採用しております。「コア営業利益」は、営業利益から非経常的な項目(減損損失、有形固定資産売却益等)を調整した利益となります。

 

売上収益につきましては、前年同期比4.2%の増収となりました。国内医療用医薬品の売上収益につきましては、インチュニブの売上収益が拡大した一方、サインバルタの後発品参入の影響による売上収益の減少により前年同期比19.0%の減収となりました。海外子会社及び輸出の売上収益につきましては、多剤耐性グラム陰性菌に効果を示すセフィデロコル(米国の製品名:Fetroja、欧州の製品名:Fetcroja)が欧米で好調に推移した一方、2021年度第1四半期に米国においてFORTAMETの販売権等の移管に関する一時金を受領した影響により、前年同期比5.3%の減収となりました。ロイヤリティー収入につきましては、ドウベイト、カベヌバなどを中心にヴィーブに導出したHIVフランチャイズの売上が伸長したことや、為替の影響により前年同期比29.7%の増収となりました。

利益面につきましては、新型コロナウイルス感染症に対する治療薬、ワクチン等の最優先課題や注力プロジェクトへの研究開発投資により研究開発費が増加した結果、営業利益は前年同期比33.9%の減益となりました。コア営業利益は、非経常的な項目を調整した結果、営業利益とほぼ同様の実績となり前年同期比で34.7%の減益となりました。税引前四半期利益につきましては、2021年度第4四半期に受領予定であったヴィーブからの配当金を当第1四半期連結累計期間に受領したこと及びヴィーブがギリアドとの訴訟の和解に伴う一時金を受領したことによる配当金の増加により、前年同期比75.7%の増益となりました。また、親会社の所有者に帰属する四半期利益につきましては、2021年度第1四半期に大阪国税局からの更正処分に対する取消請求訴訟の勝訴に関する還付金を受領した影響により、前年同期比7.7%の増益にとどまりました。

 

②財政状態

当第1四半期連結会計期間末の資産合計は1兆2,009億57百万円で、前連結会計年度末に比べて503億55百万円増加しました。

非流動資産は、仕掛研究開発資産(無形資産に含みます)やその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産(その他の金融資産に含みます)の増加により5,170億35百万円となり、前連結会計年度末に比べて256億39百万円の増加となりました。流動資産は、棚卸資産や未収金(その他の金融資産に含みます)の増加により、6,839億21百万円となり、前連結会計年度末に比べて247億16百万円増加しました。

資本については1兆365億16百万円となり、四半期利益の計上、配当金の支払、在外営業活動体の外貨換算差額(その他の資本の構成要素に含みます)の増加及び子会社における第三者割当による非支配持分の増加により前連結会計年度末に比べて432億30百万円増加しました。

 

負債については1,644億41百万円で、前連結会計年度末に比べて71億24百万円増加しました。

非流動負債は346億4百万円で、前連結会計年度末に比べて16億84百万円の増加となりました。流動負債は1,298億36百万円で、前連結会計年度末に比べて54億40百万円の増加となりました。

 

③キャッシュ・フロー

当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期利益の計上及び営業債権の回収等により、前年同期に比べ179億82百万円多い382億49百万円の収入となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の増減、無形資産の取得等により、前年同期に比べ90億61百万円多い824億74百万円の支出となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額が増加した一方、子会社における第三者割当による増資があったため、前年同期に比べ32億36百万円少ない142億21百万円の支出となりました。

これらを合わせた当第1四半期連結累計期間の現金及び現金同等物の増減額は497億91百万円の減少となり、当第1四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の四半期末残高は、2,046億29百万円となりました。

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(3)研究開発活動

研究開発活動の状況につきましては、新型コロナウイルス感染症に対する治療薬、ワクチンの研究開発を最優先で取り組み、製品化に向け進展しました。3CLプロテアーゼを選択的に阻害する低分子経口抗ウイルス薬 S-217622につきましては、国内第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験のうちCOVID-19軽症/中等症の患者さまを対象とした第Ⅲ相臨床試験Part、また無症候/軽度症状のみを有するSARS-CoV-2感染者を対象とした第Ⅱb/Ⅲ相臨床試験Partを進展させました。2022年7月時点で、第Ⅲ相臨床試験Part、第Ⅱb/Ⅲ相臨床試験Partともに症例登録が完了しています。遺伝子組み換えタンパクワクチン S-268019につきましては、バキスゼブリア筋注との比較検証を目的とした中和抗体価比較試験を完了しました。また、2022年2月に開始した第Ⅲ相臨床試験追加免疫比較試験の症例登録を完了し、良好な安全性、有効性を確認することができました。その他、12~19歳の青年を対象とした臨床試験、5~11歳の小児を対象とした臨床試験、60歳以上を対象とした4回目接種試験についてもそれぞれ2022年度より開始しています。 また、新型コロナウイルス感染症に対する研究開発に注力しながらも、並行して注力プロジェクトへの投資を進め、それぞれのプロジェクトの開発を着実に進展することができました。

こうした活動の結果、当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は、225億30百万円となり、売上収益に対する比率は31.4%となりました。

 

3【経営上の重要な契約等】

当社は、当第1四半期連結会計期間において、以下の契約を締結いたしました。

(1) 技術導入

相手先

国名

技術の内容

地域

対価の支払

契約期間

F2G Limited

イギリス

抗真菌薬olorofimの開発及び独占販売権

欧州

アジア

契約金

マイルストン

一定料率のロイヤリティー

2022.5.16~

製品の発売から15年、特許権存続期間又はデータ保護期間のいずれか長い期間

 

(2) 技術導出

相手先

国名

技術の内容

地域

対価の受取

契約期間

GARDP Foundation

スイス

Cefiderocolの開発、製造及び販売権

すべての低所得国

及び多くの低中所得国、高中所得国

を含む世界135ヵ国

一定料率のロイヤリティー

2022.6.15~

有効な特許の満了まで。ただし、有効な特許の満了時点でその国において製品を販売している場合には、販売している限り有効