第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等

① 経営成績

第2四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年9月30日)の経営成績は、以下のとおりであります。

(単位:百万円)

 

第2四半期
連結累計期間

第2四半期
連結累計期間

増減

増減率(%)

売上収益

150,779

145,085

5,693

3.9

営業利益

28,224

42,664

△14,440

△33.8

コア営業利益

25,477

43,852

△18,374

△41.9

税引前四半期利益

67,978

50,832

17,146

33.7

親会社の所有者に

帰属する四半期利益

57,264

53,131

4,133

7.8

 

※会社の経常的な収益性を示す利益指標として「コア営業利益」を設定し、これを当社独自の業績管理指標として採用しております。「コア営業利益」は、営業利益から非経常的な項目(減損損失、有形固定資産売却益等)を調整した利益となります。

 

売上収益につきましては、前年同期比3.9%の増収となりました。国内医療用医薬品の売上収益につきましては、インチュニブの売上収益が拡大しましたが、サインバルタの後発品参入の影響及びゾフルーザ、ラピアクタの返品による売上収益の減少により前年同期比29.2%の減収となりました。海外子会社及び輸出の売上収益につきましては、2021年度第1四半期に米国においてFORTAMETの販売権等の移管に関する一時金を受領した影響を受けたものの、多剤耐性グラム陰性菌に効果を示すセフィデロコル(米国の製品名:Fetroja、欧州の製品名:Fetcroja)が欧米で好調に推移した結果、前年同期比14.5%の増収となりました。ロイヤリティー収入につきましては、ドウベイト、カベヌバなどを中心にヴィーブに導出したHIVフランチャイズの売上が伸長したことや、為替の影響により前年同期比27.4%の増収となりました。

利益面につきましては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する治療薬、ワクチン等の最優先課題や注力プロジェクトへの投資により研究開発費が増加した結果、営業利益は前年同期比33.8%の減益となりました。コア営業利益は、投資不動産の売却益をはじめ非経常的な項目を調整した結果、前年同期比で41.9%の減益となりました。税引前四半期利益につきましては、ヴィーブによるHIVフランチャイズの売上が伸長したこと、2021年度第4四半期に受領予定であったヴィーブからの配当金を第1四半期連結累計期間に受領したこと及びヴィーブがギリアドとの訴訟の和解に伴う一時金を受領したことによる配当金の増加により、前年同期比33.7%の増益となりました。また、親会社の所有者に帰属する四半期利益につきましては、2021年度第1四半期に大阪国税局からの更正処分に対する取消請求訴訟の勝訴に関する還付金を受領した影響により、前年同期比7.8%の増益となりました。

 

② 財政状態

第2四半期連結会計期間末の資産合計は1兆1,959億39百万円で、前連結会計年度末に比べて453億38百万円増加しました。

非流動資産は、仕掛研究開発資産等の無形資産の増加により5,160億12百万円となり、前連結会計年度末に比べて246億16百万円の増加となりました。流動資産は現金及び現金同等物、3ヶ月超の定期預金及び債券(流動資産のその他の金融資産に含みます)の増減等の結果、6,799億27百万円となり、前連結会計年度末に比べて207億22百万円増加しました。

 

 

資本については1兆329億93百万円となり、四半期利益の計上、配当金の支払、自己株式の取得、在外営業活動体の外貨換算差額(その他の資本の構成要素に含みます)の増加及び子会社における第三者割当による非支配持分の増加により、前連結会計年度末に比べて397億8百万円増加しました。

負債については1,629億46百万円で、前連結会計年度末に比べて56億29百万円増加しました。

非流動負債は359億42百万円で、前連結会計年度末に比べて30億22百万円の増加となりました。流動負債は1,270億3百万円で、前連結会計年度末に比べて26億7百万円の増加となりました。

 

③ キャッシュ・フロー

第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期利益の計上、ヴィーブからの受取配当金の増加、営業債権の回収等により、前年同期に比べ33億61百万円多い583億70百万円の収入となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、無形資産の取得、定期預金の増減等により、前年同期に比べ141億91百万円多い903億74百万円の支出となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、子会社における第三者割当による増資があった一方で、自己株式の取得による支出の増加により、前年同期に比べ201億23百万円多い384億48百万円の支出となりました。

これらを合わせた当第2四半期連結累計期間の現金及び現金同等物の増減額は563億77百万円の減少となり、当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の四半期末残高は、1,980億43百万円となりました。

 

(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(3) 研究開発活動

研究開発活動の状況につきましては、COVID-19に対する治療薬、ワクチンの研究開発に最優先で取り組むことで、製品化に向け大きく進展しました。3CLプロテアーゼを選択的に阻害する低分子経口抗ウイルス薬 エンシトレルビル(開発番号:S-217622)につきましては、国内第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験のうち軽症/中等症の患者さまを対象とした第Ⅲ相臨床試験Partにおいて主要評価項目を達成し、今後の承認審査並びに審議について厚生労働省及びPMDAとの協議を継続しています。海外におきましても、中国における新薬承認申請に向けた資料の提出開始や、韓国における緊急使用許可申請及び政府購入交渉に関するIldongとのサブライセンス契約の締結、欧米におけるグローバル第Ⅲ相臨床試験(SCORPIO-HR)の開始など、海外での実用化に向けて進捗しました。遺伝子組み換えタンパクワクチン S-268019につきましては、国内第Ⅲ相中和抗体価比較試験において、免疫原性を指標とし、対照薬であるバキスゼブリア筋注に対して統計学的に有意に高いと解釈できる結果を確認しました。承認申請に向けて、厚生労働省及びPMDAとの協議を継続しています。12~19歳の青年を対象とした臨床試験、5~11歳の小児を対象とした臨床試験、60歳以上を対象とした4回目接種試験についてもそれぞれ2022年度より開始しています。また、COVID-19に対する研究開発に注力しながらも、並行して注力プロジェクトへの投資を進め、それぞれのプロジェクトにおける研究開発の着実な進展及び有望化合物(新規抗真菌薬olorofim、新規疼痛治療薬resiniferatoxin)の導入に関するライセンス契約締結を実現しました。

こうした活動の結果、当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は、487億29百万円となり、売上収益に対する比率は32.3%となりました。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当社は、当第2四半期連結会計期間において、以下の契約を締結いたしました。

技術導入

相手先

国名

技術の内容

地域

対価の支払

契約期間

Grunenthal GmbH

ドイツ

変形性膝関節症に対する疼痛治療薬resiniferatoxin注射剤の独占販売権

日本

契約金

マイルストン

一定料率のロイヤリティー

2022.8.1~

製品を販売している期間