当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
当第2四半期連結累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)の経営成績は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
※1 売上収益には、ADHD治療薬のライセンス移管に伴う一時金が含まれております。
※2 コア営業利益:営業利益から非経常的な項目(減損損失、有形固定資産売却益など)を調整した利益
※3 Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation, and Amortization:コア営業利益に減価償却費を加えた利益
売上収益につきましては、前年同期比52.9%の増収となりました。国内医療用医薬品の売上収益につきましては、インチュニブ及びビバンセの共同開発・商業化に関するライセンスを武田薬品工業株式会社へ移管したことによる一時金を受領したことや、呼吸器感染症においてCOVID-19治療薬ゾコーバの市場浸透が拡大したこと、長期にわたるインフルエンザ感染流行の継続によってインフルエンザファミリーの販売が拡大したことにより、前年同期比188.8%の増収となりました。海外子会社及び輸出の売上収益につきましては、多剤耐性グラム陰性菌に効果を示すセフィデロコル(米国の製品名:Fetroja、欧州の製品名:Fetcroja)が欧米で好調に推移した結果、前年同期比15.1%の増収となりました。製造受託や一般用医薬品による売上収益につきましては、それぞれ前年同期比7.8%、13.1%の増収となりました。ロイヤリティー収入につきましては、Dovatoや長時間作用型治療薬 Cabenuva、予防薬Apretudeを中心にヴィーブに導出したHIVフランチャイズの売上が伸長したことや、為替の影響により前年同期比14.8%の増収となりました。
利益面につきましては、特別早期退職プログラムを実施したことにより費用が大きく増加しましたが、すべての事業において増収を継続していることから営業利益は前年同期比247.6%の増益となりました。金融収益につきましては、2022年度第1四半期連結累計期間において、2021年度第4四半期に受領予定であったヴィーブからの配当金を受領したこと及びヴィーブがギリアドとの訴訟の和解に伴う一時金を受領したことにより配当金が減少しましたが、売上収益や営業利益の増加に伴い、税引前四半期利益につきましては前年同期比70.1%の増益、親会社の所有者に帰属する四半期利益につきましては前年同期比58.2%の増益となりました。
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は1兆4,095億93百万円で、前連結会計年度末に比べて977億93百万円増加しました。
非流動資産は、為替の影響によるその他の金融資産の増加やその他の非流動資産の増加等により6,035億36百万円となり、前連結会計年度末に比べて759億28百万円の増加となりました。流動資産は現金及び現金同等物の減少、ゾコーバの一般流通開始に伴う営業債権の増加及び3ヶ月超の定期預金等の増減の結果、8,060億57百万円となり、前連結会計年度末に比べて218億64百万円増加しました。
資本については1兆2,314億33百万円となり、配当金の支払、自己株式の取得による減少の一方で、四半期利益の計上、在外営業活動体の外貨換算差額(その他の資本の構成要素に含みます)の増加により、前連結会計年度末に比べて1,095億55百万円増加しました。
負債については1,781億60百万円で、前連結会計年度末に比べて117億61百万円減少しました。
非流動負債は307億15百万円で、前連結会計年度末に比べて6億54百万円の減少となりました。流動負債は1,474億44百万円で、前連結会計年度末に比べて111億7百万円の減少となりました。
当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期利益が増加した一方で、営業債権の増加等により、前年同期に比べ128億36百万円少ない455億33百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、新規の子会社の取得があった一方で、無形資産の取得による支出の減少や定期預金の増減等による支出の減少により、前年同期に比べ221億63百万円少ない682億11百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出が前年同期に比べて減少した一方で、支払配当金の増加や前年同期に子会社における第三者割当による増資があったことにより、前年同期に比べ48億48百万円多い432億97百万円の支出となりました。
これらを合わせた当第2四半期連結累計期間の現金及び現金同等物の増減額は568億52百万円の減少となり、当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の四半期末残高は、2,523億71百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。
COVID-19関連プロジェクトや注力プロジェクトを中心に積極的に研究開発活動を行い、取り組みを着実に進展させました。COVID-19の経口治療薬エンシトレルビル(日本での製品名:ゾコーバ)については、COVID-19罹患後症状(Long COVID)及び日本の臨床現場における安全性と有効性に関する新たな臨床データを集積し、学会発表いたしました。現在のエンシトレルビルの開発状況として、国内では本承認取得に向けた製造販売承認申請を実施済みであり、小児を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。欧米においては現在3つのグローバル第Ⅲ相臨床試験(SCORPIO-HR試験:入院を伴わないSARS-CoV-2感染患者が対象、STRIVE試験:入院を伴うSARS-CoV-2感染患者が対象、SCORPIO-PEP試験:COVID-19初発患者の家庭内同居者を対象とした曝露後発症予防)を実施中であり、米国食品医薬品局(FDA)よりファストトラック指定(Fast Track designation)を受領しております。注力プロジェクトについては、大うつ病性障害治療薬ズラノロンの国内第Ⅲ相臨床試験において、主要評価項目を達成し、プラセボ群に対する投与後早期からの有位な改善効果や良好な忍容性を確認しました。また抗肥満薬S-309309については、第Ⅰ相臨床試験で示された良好な薬物動態や忍容性のデータを学会発表しました。脆弱X症候群治療薬zatolmilastについては、FDAより希少小児疾患指定を受理しました。さらにAMR(薬剤耐性:Antimicrobial resistance)克服への取り組みとして、β-ラクタマーゼ阻害薬xeruborbactamとβ-ラクタム系抗菌薬セフィデロコルを組み合わせた新規抗菌薬候補S-649228の非臨床試験を開始しました。ワクチン事業においては、XBB 1.5株に対応するCOVID-19予防ワクチンS-268023の非臨床試験を開始し、ユニバーサルワクチンについてもユニバーサルサルベコウイルスワクチンの開発抗原の同定が完了するなど、順調に進捗しております。
こうした活動の結果、当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は、472億5百万円となり、売上収益に対する比率は20.5%となりました。
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結はありません。