(1)業績
当事業年度における医薬品業界は、引き続き医療費抑制策の基調は変わらず、また、一般用医薬品市場も低迷が続いており、厳しい環境下で推移いたしました。
そのなかにあって当社の医薬事業では、主力製品であるアレルギー性結膜炎治療剤「ゼペリン点眼液0.1%」、水溶性非ステロイド性抗炎症点眼剤「ジクロード点眼液0.1%」、緑内障・高眼圧症治療剤「リズモンTG点眼液」および主力製品へと育成すべき重要な製品の眼科手術補助剤・硝子体内注用副腎皮質ホルモン剤「マキュエイド硝子体内注用40㎎」、緑内障・高眼圧症治療剤(特許を持った後発品)「カルテオロール塩酸塩LA点眼液」、「レボフロキサシン点眼液」を中心とした抗菌点眼薬シリーズおよび業務提携先との共同販売品である医家向けサプリメント「オキュバイト」シリーズ、A型ボツリヌス毒素製剤「ボトックス注用」、ドクターズサプリメントとして「オプティエイドDE」の販売促進を行ってまいりました。
薬粧事業では、主力製品である「強力わかもと」に加え、薬用歯磨き(医薬部外品)「アバンビーズDX」シリーズをリニューアルし、エビデンスに基づき口臭予防を訴求した新たな「アバンビーズ」シリーズ2製品および新製品「わかもと菊花ポリフェノール」(健康食品)の販売促進を行ってまいりました。
特販事業では、国内向けに医薬品原料の販売と他社受託品を、海外向けに「わかもと」、原料薬品および点眼剤の製造販売に努めてまいりました。
その結果、当事業年度の売上高は111億8千3百万円(前期比4.2%増)、営業利益8千3百万円(前期比59.0%減)、経常利益1億2千4百万円(前期比46.5%減)、当期純利益2千万円(前期比75.4%減)となりました。
セグメント別の売上高の状況につきましては、医薬事業では「リズモンTG点眼液」、「ジクロード点眼液0.1%」、「ゼペリン点眼液0.1%」が減少いたしましたが「マキュエイド硝子体内注用40㎎」、「カルテオロール塩酸塩LA点眼液」の売上が増加いたしました。その結果、売上高は57億5千3百万円(前期比1.3%増)となりました。
薬粧事業では、主力製品の「強力わかもと」の売上がインバウンド効果等により増加し、その結果、売上高は29億3千5百万円(前期比26.0%増)となりました。
特販事業では、国内向他社受託品が増加しましたが、輸出用原料薬品が減少いたしました。その結果、売上高は23億8百万円(前期比11.2%減)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末から5千万円減少し、29億2千7百万円となりました。その内容の主なものは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により増加した資金は5億9千4百万円となりました。(前年同期に比べ収入が5億
8千万円減少)
非資金支出項目である減価償却費が7億4千6百万円、売上債権の減少額が1億9千9百万円がありましたが、たな卸資産の増加額が2億6千1百万円、仕入債務の減少額が1億3千9百万円あったことが主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動により減少した資金は3億2千9百万円となりました。(前年同期に比べ支出が9億4千1百万円減少)
有形固定資産の取得による支出が4億1千4百万円あったことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動により減少した資金は3億1千5百万円となりました。(前年同期に比べ支出が1百万円増加)
長期借入金の返済による支出が2億8百万円あったことが主な要因であります。
(1)生産実績及び仕入実績
イ 生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
医薬事業(千円) |
5,885,893 |
114.0 |
|
薬粧事業(千円) |
2,975,673 |
130.8 |
|
特販事業(千円) |
2,090,338 |
86.9 |
|
合計(千円) |
10,951,906 |
111.3 |
(注)1.金額は売価換算であります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ 仕入実績
当事業年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
医薬事業(千円) |
425,689 |
103.8 |
|
薬粧事業(千円) |
110,973 |
228.6 |
|
特販事業(千円) |
130,639 |
102.4 |
|
合計(千円) |
667,302 |
113.8 |
(注)1.金額は実際仕入額であります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
(2)受注状況
販売計画に基づいて生産計画を立て、これにより生産を行っております。従って受注生産は行っておりません。
(3)販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
医薬事業(千円) |
5,753,689 |
101.3 |
|
薬粧事業(千円) |
2,935,741 |
126.0 |
|
特販事業(千円) |
2,308,583 |
88.8 |
|
その他(千円) |
185,249 |
145.3 |
|
合計(千円) |
11,183,262 |
104.2 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前事業年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
アルフレッサヘルスケア㈱ |
1,224,282 |
11.5 |
1,468,762 |
13.1 |
|
㈱メディセオ |
1,424,532 |
13.4 |
1,452,761 |
13.0 |
|
㈱スズケン |
1,213,420 |
11.4 |
1,308,248 |
11.7 |
3.上記の金額には消費税は含まれておりません。
医薬品業界は医療費抑制のなか依然として厳しい状況が続くものと予想され、当社においても主力点眼剤の後発品参入等、さらに厳しさが加速する状況にあります。
医療事業につきましては、眼科領域での医療ニーズにあった製品の上市と眼科関連製品の全国的な販売活動を行うこと等により相乗効果を上げ、幅広い市場浸透を目指してまいります。
薬粧品事業につきましては、消費者のニーズにあった製品を上市し、「強力わかもと」「アバンビーズ」をはじめとする当社製品の特徴が分かりやすい店頭啓蒙とソーシャルネットワーク(SNS)を利用して、愛用者の拡大に努めてまいります。
特販事業につきましては、当社で培われた乳酸菌製剤技術に基づく製品及び眼科関連製品の国内市場のみならず海外での浸透に努めてまいります。
またスピード感ある経営の実践、全社的な業務改革を継続的に進め、コスト削減、製品の高品質・低原価に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末において当社が判断したものであります。
①法的規制について
当社は薬機法をはじめとする、各種の薬事関連の規制のもとにあり、医薬品の開発、製造、流通、その他の段階で、様々な承認・認可制度や監視制度が設定されております。これらの規制の新設および強化等により財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
②薬価改定について
医療用医薬品では、概ね2年ごとに実施される薬価改定により医薬品の薬価が下がる可能性があります。販売価格の下落により財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
③医薬品の開発について
医薬品の開発には多くの費用・労力・時間を要しますが、それにもかかわらず、商業的に成功する製品とならない可能性があります。研究開発の成果を享受できない場合、財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
④訴訟リスクについて
当社が営業活動を行なうにあたり、製造物責任(PL)関連、環境関連等に関し、訴訟を提起される可能性があります。訴訟を提起された場合、財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑤災害・事故等について
当社の生産拠点は相模大井工場の1ヵ所のみであるため、この地域において大規模災害の発生や事故等により、操業中断に追い込まれる事態になった場合、財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑥製商品の販売状況について
当社医療用医薬品事業の主力点眼剤の後発品参入等により、これら競合品との競争激化が、財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
これらの他にも様々なリスクが存在しており、ここに記載されたリスクが当社の全てのリスクではありません。
該当事項はありません。
当社は医療用および一般用医薬品を通じて人々の健康に奉仕することを自らの使命とし、常に時代のニーズに即応した高品質医薬品の研究開発に努めております。
当事業年度の研究開発費の総額は13億1百万円で売上高比11.6%であります。
研究開発につきましては、効率化・集中化を図るため組織の一本化とプロジェクト制により、一層のスピードアップに努めてまいりました。
そのなかで、医療用医薬品につきましては、眼科領域を中心とした製品ラインアップ充実のため、特徴のある新薬、差別化した後発品(熱応答ゲル技術などを応用した特徴ある製剤処方、点眼容器の工夫など)の開発に取り組んでおります。
薬粧品につきましては、今後とも引き続きオリジナリティーのある製商品の開発に取り組み、ヘルスケア製商品の充実を図るべく特色のある乳酸菌や強力わかもと素材などを用いた製品開発を進めてまいります。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)資産、負債及び純資産の状況
当事業年度末における総資産は、182億8千3百万円となり前事業年度末比6億8千7百万円(3.6%減)の減少となりました。流動資産は95億5千9百万円となり1億2千7百万円(1.3%減)の減少、固定資産は87億2千4百万円となり5億6千万円(6.0%減)の減少となりました。
流動資産が減少いたしましたのは、商品及び製品が増加した一方、売掛金、仕掛品、未収還付法人税等が減少したことが主たる要因であります。固定資産が減少いたしましたのは、投資有価証券、保険積立金が減少したことが主たる要因であります。
一方、負債の部は、43億2千8百万円となり前事業年度末比5億1千8百万円(10.7%減)の減少となりました。流動負債は25億7千万円となり9千6百万円(3.6%減)の減少、固定負債は17億5千7百万円となり4億2千2百万円(19.4%減)の減少となりました。
流動負債が減少いたしましたのは、支払手形、買掛金が減少したことが主たる要因であります。一方、固定負債が減少いたしましたのは、長期借入金が減少したことが主たる要因であります。
純資産の部は、139億5千4百万円となり前事業年度末比1億6千9百万円(1.2%減)の減少となりました。その他有価証券評価差額金、繰越利益剰余金が減少したことが主たる要因であります。
この結果、自己資本比率は、前事業年度末の74.5%から76.3%となりました。
(2)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の資金状況は、当事業年度において、営業活動によるキャッシュ・フローでは順調に5億9千4百万円の資金を獲得することが出来ました。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、有形固定資産の取得による支出等があり、3億2千9百万円の資金を支出いたしました。
財務活動によるキャッシュ・フローでは、長期借入金の返済による支出等があり、3億1千5百万円の資金を支出いたしました。
その結果、当事業年度で資金は5千万円減少して、当事業年度末の資金は29億2千7百万円となりました。
(3)経営成績の分析
経営成績の分析につきましては、第2「事業の状況」1「業績等の概要」(1)業績をご参照ください。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因と経営方針
医薬品業界は医療費抑制のなか依然として厳しい状況が続くものと予想され、当社においても主力点眼剤の後発品参入等、さらに厳しさが加速する状況にあります。
当社は中期経営計画のアクションプランに基づき、市場ニーズにあった新製品・改良後発品の上市を目指してまいります。さらに相模大井工場の生産性向上に努め、継続的に原価低減を目指し、生産基盤の強化を図ってまいります。