第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 a.財政状態

 当中間会計期間末における総資産は、152億5千6百万円となり前事業年度末比1億6千4百万円(1.0%)の減少となりました。流動資産は83億9千7百万円となり5億7千2百万円(6.3%)の減少、固定資産は68億5千9百万円となり4億8百万円(6.3%)の増加となりました。

 流動資産が減少いたしましたのは、売掛金が減少したことが主たる要因であります。固定資産が増加いたしましたのは、投資有価証券が増加したことが主たる要因であります。

 一方、負債の部は、33億1千万円となり前事業年度末比8千4百万円(2.4%)の減少となりました。流動負債は17億9千万円となり1千7百万円(0.9%)の減少、固定負債は15億1千9百万円となり6千7百万円(4.2%)の減少となりました。

 流動負債が減少いたしましたのは、未払債務が減少したことが主たる要因であります。一方、固定負債が減少いたしましたのは、繰延税金負債が減少したことが主たる要因であります。

 純資産の部は、119億4千6百万円となり前事業年度末比7千9百万円(0.6%)の減少となりました。利益剰余金が減少したことが主たる要因であります。

 この結果、自己資本比率は、前事業年度末の77.9%から78.3%となりました。

 

 b.経営成績

 当中間会計期間の売上高は、医薬事業における製品供給停止の影響等による減少がありましたが、ヘルスケア事業における主力製品等の増加、グローバル事業における国内用乳酸菌原料の増加により、38億1千1百万円と前年同期に比べ、1億9千2百万円増加しました。売上総利益は17億6千8百万円と前年同期に比べ、1億6千8百万円増加しました。一方、販売費および一般管理費は人件費等の増加により、20億4千4百万円と前年同期に比べ1億1千7百万円増加しました。

 以上の結果、営業損失2億7千6百万円、経常損失2億5千6百万円、法人税等調整額を△1億2千6百万円計上したため、中間純損失1億4千1百万円となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 医薬事業では、医療機関や卸への医療用医薬品の適正使用の推進と副作用関連の情報提供を推進してまいりました。また、MRの活動量、卸との連携をより一層強化し、既存の後発医薬品、体外診断用医薬品の売上伸長に努めてまいり、薬価改定の影響がありましたが、「カルテオロール塩酸塩LA点眼液」、「ヒアルロン酸Na点眼液0.1%」、「リノロサール眼科耳鼻科用液」の売上が増加いたしました。一方で、製品供給停止の影響により「マキュエイド眼注用40mg」、流行性角結膜炎の減少により体外診断用医薬品「キャピリア アデノ アイ Neo」の売上が減少しました。その結果、売上高は15億5千3百万円(前年同期比4.4%減)となりました。

 ヘルスケア事業では、広告宣伝方法の見直しに伴い広告宣伝費を抑制したことにより、「アバンビーズ オーラルタブレット」の売上が減少しましたが、SNSを中心とした広告宣伝を強化した事により、女性特有の悩みに寄り添うことを目的とした「フェミフローラ」の売上が増加しました。また、インバウンドの取り込みと2023年10月に実施した価格改定が寄与し、主力製品の「強力わかもと」の売上が増加しました。これらの結果、売上高は12億6千3百万円(前年同期比17.5%増)となりました。

 グローバル事業では、台湾などアジア圏での「強力わかもと」の販売に加え、欧米、アジア圏におけるライセンスイン・アウトの活動、中国越境ECの拡大、乳酸菌事業の拡大に努めてまいりました。一方、国内での診断薬は在庫調整等の影響で売上が減少しましたが、乳酸菌原料は売上が増加しました。その結果、売上高は9億5百万円(前年同期比8.8%増)となりました。

 不動産賃貸業の主たる収入はコレド室町関連の賃貸料であります。店舗収入が増えた影響により増加いたしました。その結果、売上高は8千9百万円(前年同期比3.7%増)となりました。

 

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末から4千6百万円減少し、36億1千8百万円となりました。その内容の主なものは次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間会計期間において営業活動により増加した資金は2億8千2百万円となりました。(前年同期に比べ収入が1億7千3百万円増加)

 この主な要因は、税引前中間純損失が2億5千9百万円、非資金支出項目である減価償却費が2億6百万円、売上債権の減少が4億5千万円、仕入債務の減少が2千5百万円あったためであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間会計期間において投資活動により減少した資金は2億2千5百万円となりました。(前年同期に比べ収入が3億3百万円減少)

 この主な要因は、有形固定資産の取得による支出が2億1百万円あったためであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間会計期間において財務活動により減少した資金は1億3百万円となりました。(前年同期に比べ変動僅少)

 この主な要因は、配当金の支払額が1億3百万円あったためであります。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 持続的な成長と中長期的な企業価値向上を図る上で、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」が重要であると認識し、当社取締役会として、優先的に対処すべき課題として、その取組につき、議論を重ねております。

 

(4)研究開発活動

 当中間会計期間における当社の研究開発活動の金額は2億1千4百万円であります。なお、当中間会計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 今後につきましては、引き続き永続的企業発展のために眼科領域の新薬開発を基本に、成長分野での長期的視点に立った研究開発を推進してまいります。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。