【要約四半期連結財務諸表注記】

 

1.重要な会計方針等

 

(1)作成の基礎

この要約四半期連結財務諸表は、日本(東京)に所在し、東京証券取引所に上場(証券コード:4519)している中外製薬株式会社及びその子会社の要約四半期連結財務諸表です。この要約四半期連結財務諸表は、2019年4月26日に、当社最高経営責任者である代表取締役社長小坂達朗及び最高財務責任者である上席執行役員板垣利明によって承認されております。

ロシュ・ホールディング・リミテッドはスイス証券取引所に上場し、IFRSに準拠し業績を開示しているロシュグループの親会社であります。当社グループはロシュとの戦略的アライアンスの締結により2002年10月よりロシュグループの主要なメンバーになっております。ロシュ・ホールディング・リミテッドは、当社株式の発行済株式総数のうち、59.89%(発行済株式総数から自己株式を控除したベースでは61.24%)を所有しています。

当社グループは、「四半期連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(平成19年内閣府令第64号)第1条の2に定める指定国際会計基準特定会社の要件を満たすことから、同第93条の規定により、国際会計基準第34号「期中財務報告」に準拠して要約四半期連結財務諸表を作成しております。

この要約四半期連結財務諸表には、年次の連結財務諸表で要求される全ての情報が含まれていないため、2018年12月31日に終了した前連結会計年度の連結財務諸表と併せて利用されるべきものであります。

要約四半期連結財務諸表は当社の機能通貨である日本円で表示し、百万円未満を四捨五入しております。公正価値による測定が要求されている一部の項目を除き、測定は取得原価に基づいております。

 

(2)重要な会計上の判断、見積り及び前提

要約四半期連結財務諸表の作成にあたっては、収益、費用、資産、負債及び偶発事象に係る報告金額に影響を与える判断、見積り及び前提の設定を行うことを経営者に求めております。これらの見積りは実際の結果と異なる可能性があります。見積りやその基礎をなす前提は、過去の経験や多くの要因に基づいて設定しており、継続的に見直しを行っております。見積りの変更による影響は、見積りの変更が行われた会計期間に認識しております。

当社グループの要約四半期連結財務諸表で認識する金額に重要な影響を与える判断、見積り及び前提に関する情報は、原則として前連結会計年度と同様であります。

 

(3)重要な会計方針

当社グループの要約四半期連結財務諸表において適用する重要な会計方針は、(4)会計方針の変更に記載のあるものを除き、前連結会計年度において適用した会計方針と同一であります。

 

(4)会計方針の変更

2019年1月1日において当社グループは、IFRS第16号「リース」及び当該基準に係る修正項目について準拠しました。当社グループの要約四半期連結財務諸表への重要な会計方針の変更の内容及び影響は以下のとおりです。

 

IFRS第16号「リース」

当社グループは2019年1月1日よりIFRS第16号「リース」を適用しました。この新しい基準は、IAS第17号「リース」を置き換えたものです。この基準は、リースの認識、測定に関する原則を示しております。この基準の適用により、有価証券報告書において開示を要する項目が増加します。

 

当社グループの主な影響は、借手における単一のリース会計モデルを採用したことであります。借手は、認識の免除規定を選択する場合を除き、リース関連の資産とリース負債を認識する必要があります。この基準の適用の結果、2019年1月1日の連結財政状態計算書に使用権資産やリース債権などリース関連の資産として15,203百万円及びリース負債14,553百万円を計上しております。

 

新しい基準の適用により、適用前にオペレーティング・リース費用として計上していた金額のうち金利の性格を有する部分については、利息費用として計上されます。当社グループはリース契約の規模及び現在の低金利の経済状況を鑑みると、この変更による影響には重要性はないと考えております。

 

また、新しい基準を適用した結果、2019年1月1日より連結キャッシュ・フロー計算書の表示に影響があります。オペレーティング・リースとして報告されていたリースに係るキャッシュ・フローは、リース負債の測定に含めなかった短期リース料、少額資産のリース料及び変動リース料を除き、財務活動によるキャッシュ・フローとして表示されます。適用開始前は、当該取引に係るキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローとして表示されておりました。

 

移行方法

この基準書の適用にあたり、当社グループは経過措置として認められている累積的影響を適用開始日に認識する方法を採用しました。当該方法の採用により、比較情報の修正再表示はせずに、2019年1月1日の連結財政状態計算書に使用権資産やリース債権などリース関連の資産として15,203百万円及びリース負債14,553百万円を計上しております。リース負債を認識する際に、リース負債と同額(ただし、前払リース料又は未払リース料は修正)の使用権資産を認識しているため、期首利益剰余金への影響はありません。

なお、この修正以外にこの基準書の適用による当社グループの業績又は財政状態に対する重要な影響はありません。

 

また、当社グループは、基準が認める実務上の便法を採用しております。既存の契約についてリースを含んだものかどうか再判定しない便法、短期リース及び原資産が少額であるリースに対する認識の免除であります。

 

表示の変更

この基準の適用により、2019年より当社グループは連結財政状態計算書における表示を変更し、使用権資産を区分表示します。また、リース負債は、その他流動負債及び非流動負債に含めて表示します。

この基準の適用により、有価証券報告書において開示を要する項目が増加します。

 

 

2.セグメント情報

 

当社グループは、単一の医薬品事業に従事し、複数の事業セグメントを有しておりません。当社グループの医薬品事業は、新規の医療用医薬品の研究、開発、製造、販売活動から成り立っております。これらの機能的な活動は事業として統合した運営管理を行っております。

 

売上収益

(単位:百万円)

 

 

当第1四半期連結累計期間

(自 2019年1月1日

至 2019年3月31日)

 

前第1四半期連結累計期間

(自 2018年1月1日

至 2018年3月31日)

製商品売上高

 

ロイヤルティ等
収入及び
その他の営業収入

 

製商品売上高

 

ロイヤルティ等
収入及び
その他の営業収入

日本

99,310

 

1

 

92,854

 

17,706

海外

38,404

 

16,574

 

31,890

 

4,977

うちスイス

33,757

 

16,391

 

27,400

 

4,932

合計

137,714

 

16,575

 

124,744

 

22,683

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

主要顧客に関する情報

(単位:百万円)

 

 

当第1四半期連結累計期間

(自 2019年1月1日

至 2019年3月31日)

 

前第1四半期連結累計期間

(自 2018年1月1日

至 2018年3月31日)

エフ・ホフマン・ラ・ロシュ・
リミテッド

50,149

 

32,332

アルフレッサ株式会社

25,825

 

23,464

株式会社メディセオ

17,737

 

18,642

 

 

3.収益

 

 収益の分解

(単位:百万円)

 

 

当第1四半期連結累計期間

(自 2019年1月1日

至 2019年3月31日)

 

前第1四半期連結累計期間

(自 2018年1月1日

至 2018年3月31日)

顧客との
契約から
生じる収益

 

その他の
源泉から
生じる収益

 

合計

 

顧客との
契約から
生じる収益

 

その他の
源泉から
生じる収益

 

合計

製商品売上高

136,740

 

974

 

137,714

 

124,340

 

404

 

124,744

日本

99,310

 

 

99,310

 

92,854

 

 

92,854

海外

37,430

 

974

 

38,404

 

31,486

 

404

 

31,890

ロイヤルティ等収入
及びその他の営業収入

13,747

 

2,828

 

16,575

 

20,205

 

2,478

 

22,683

ロイヤルティ及び
プロフィットシェア
収入

10,835

 

2,828

 

13,663

 

136

 

2,478

 

2,614

その他の営業収入

2,912

 

 

2,912

 

20,069

 

 

20,069

 

 

なお、その他の源泉から生じる収益は、協同パートナーとの利益分配契約からの収入及びヘッジ利得又は損失から生じております。

 

 

4.無形資産

 

減損損失

当第1四半期連結累計期間に、研究開発プロジェクトの中止等に伴い1,489百万円(前第1四半期連結累計期間4,051百万円)の減損損失を研究開発費として認識しました。

 

5.当社の株主に帰属する資本

 

配当

決議内容

 

株式の種類

 

配当金の総額
(百万円)

 

1株当たり
配当額
(円)

 

基準日

 

効力発生日

2018年3月22日
定時株主総会

 

普通株式

 

18,044

 

33

 

2017年12月31日

 

2018年3月23日

2019年3月28日
定時株主総会

 

普通株式

 

30,097

 

55

 

2018年12月31日

 

2019年3月29日

 

 

6.1株当たり利益

 

基本的1株当たり利益

 

 

 

当第1四半期連結累計期間

(自 2019年1月1日

至 2019年3月31日)

 

前第1四半期連結累計期間

(自 2018年1月1日

至 2018年3月31日)

当社株主に帰属する四半期利益
(百万円)

 

35,031

 

27,888

加重平均普通株式数(株)

 

559,685,889

 

559,685,889

加重平均自己株式数(株)

 

△12,429,154

 

△12,874,757

基本的加重平均普通株式数(株)

 

547,256,735

 

546,811,132

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

基本的1株当たり四半期利益(円)

 

64.01

 

51.00

 

 

 

 

 

 

 

希薄化後1株当たり利益

 

 

 

当第1四半期連結累計期間

(自 2019年1月1日

至 2019年3月31日)

 

前第1四半期連結累計期間

(自 2018年1月1日

至 2018年3月31日)

当社株主に帰属する四半期利益
(百万円)

 

35,031

 

27,888

基本的加重平均普通株式数(株)

 

547,256,735

 

546,811,132

希薄化効果の影響調整:

 

 

 

 

ストック・オプション(株)

 

826,233

 

939,249

希薄化効果後
加重平均普通株式数(株)

 

548,082,968

 

547,750,381

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

希薄化後1株当たり四半期利益(円)

 

63.91

 

50.91

 

 

 

 

 

 

 

 

7.リスクマネジメント

 

公正価値で測定する金融商品

経常的な公正価値測定を行う際の評価技法へのインプットを3つのレベルに分類しております。

レベル1-活発な市場における同一資産及び負債の無修正の相場価格

レベル2-レベル1に含まれる相場価格以外で、直接または間接に観察可能なインプット

レベル3-観察不能なインプットを含む、詳細技法を用いて測定された公正価値

(単位:百万円)

 

 

 

レベル1

 

レベル2

 

レベル3

 

合計

当第1四半期連結会計期間末

(2019年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

有価証券

 

 

 

 

 

 

 

短期金融資産

 

102,999

 

 

102,999

負債性金融商品

8,000

 

 

 

8,000

その他の流動資産

 

 

 

 

 

 

 

デリバティブ金融資産

 

2,675

 

 

2,675

長期金融資産

 

 

 

 

 

 

 

資本性金融商品

8,122

 

 

2,413

 

10,535

金融資産合計

16,122

 

105,674

 

2,413

 

124,210

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その他の流動負債

 

 

 

 

 

 

 

デリバティブ金融負債

 

△2,232

 

 

△2,232

金融負債合計

 

△2,232

 

 

△2,232

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

レベル1

 

レベル2

 

レベル3

 

合計

前連結会計年度末

(2018年12月31日)

 

 

 

 

 

 

 

有価証券

 

 

 

 

 

 

 

短期金融資産

 

94,000

 

 

94,000

負債性金融商品

8,001

 

 

 

8,001

その他の流動資産

 

 

 

 

 

 

 

デリバティブ金融資産

 

2,204

 

 

2,204

長期金融資産

 

 

 

 

 

 

 

資本性金融商品

7,330

 

 

2,394

 

9,723

金融資産合計

15,331

 

96,204

 

2,394

 

113,928

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その他の流動負債

 

 

 

 

 

 

 

デリバティブ金融負債

 

△2,096

 

 

△2,096

金融負債合計

 

△2,096

 

 

△2,096

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レベル1の金融資産には、社債、上場株式が含まれております。レベル2の金融資産には、主に譲渡性預金、金銭信託、コマーシャル・ペーパー、デリバティブが含まれております。

レベル2の公正価値測定は下記のように行っております。

有価証券及びデリバティブ金融商品は、観察可能な金利、イールド・カーブ、為替レートの市場のデータ、また測定日における類似の金融商品に含まれるボラティリティなどを指標とする評価モデルを使用しています。

当社グループでは、公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替が生じた場合、各会計期間末にこれを認識しております。なお、レベル1とレベル2の間において重要な振替はありません。

 

レベル3には非上場株式が含まれております。観察不能なインプットを含む、評価技法を用いて公正価値を測定しています。

 

8.関連当事者

 

配当

当社のロシュに対する配当は、2018年通年で21,454百万円、2019年は当第1四半期連結会計期間末までに18,437百万円であります。

 

関連当事者との重要な取引及び債権債務

エフ・ホフマン・ラ・ロシュ・リミテッド
に対する取引高

(単位:百万円)

 

 

 

当第1四半期連結累計期間

(自 2019年1月1日

至 2019年3月31日)

 

前第1四半期連結累計期間

(自 2018年1月1日

至 2018年3月31日)

製商品売上高

 

33,757

 

27,400

原材料仕入高

 

40,002

 

38,042

 

 

エフ・ホフマン・ラ・ロシュ・リミテッド
に対する債権・債務

(単位:百万円)

 

 

 

当第1四半期
連結会計期間末

(2019年3月31日)

 

前連結会計年度末

(2018年12月31日)

営業債権

 

33,783

 

25,307

営業債務

 

△40,277

 

△29,567

 

 

9.後発事象

 

当社は2019年4月24日、下記のとおり新合成原薬製造棟の建設を決定いたしました。

 

(1)建設の目的

新合成原薬製造棟建設は、当社で初となる中分子治験原薬の製造機能に加え、低分子治験原薬の供給能力を増強することを目的としています。これにより、低・中分子医薬品の開発加速のみならず、製造コスト低減が期待されます。また、当社では高い薬理活性を有する化合物の取り扱いが増加していることから、高度な封じ込め技術を備えた製造設備・建物構造とすることで、環境面への配慮とともに製造員の安全確保を徹底します。

 

(2)資産の内容

所在地:静岡県藤枝市高柳2500(中外製薬工業株式会社の藤枝工場内)

総投資額:182億円

 

(3)建設の日程

取締役会決議日:2019年4月24日

着工時期:2019年11月

建設完了:2021年3月

竣工  :2022年3月

稼働時期:2022年5月

 

 

2【その他】

重要な訴訟事件等

下記の記載事項を除き、前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。

 

エミシズマブに関する特許権侵害訴訟(米国)

バクスアルタ インコーポレイテッド及びバクスアルタ ゲーエムベーハー(以下、総称して「バクスアルタ社」)は、2017年5月4日(訴訟提起日)に、エミシズマブ(開発コード名;ACE910)がバクスアルタ社保有の米国特許第7033590号に触れるとして、当社及び米国ジェネンテック社に対して、米国におけるエミシズマブの製造、使用、譲渡の申出、譲渡、輸入の差止め等を求める訴えを米国デラウェア州連邦地方裁判所に提起しました。本件に関し、2018年9月13日、バクスアルタ社は当社に対する訴え取り下げの申出を裁判所に行い、これを受けて裁判所より2018年9月19日付(現地時間)で当社に対する訴えを却下する決定が出されました。また、2019年2月1日、裁判所よりジェネンテック社勝訴の判決が出され、これに対して、バクスアルタ社が2019年2月8日に米国連邦巡回控訴裁判所に控訴しました。