<連結損益の概要(IFRSベース)>
当第2四半期連結累計期間の売上収益は3,203億円(前年同期比12.3%増)、営業利益は951億円(同42.8%増)、四半期利益は693億円(同41.4%増)となりました。これらには当社が管理する経常的業績(Coreベース)では除外している無形資産の償却費6億円、無形資産の減損損失25億円、早期退職優遇措置51億円及び事業所再編費用3億円が含まれています。
<連結損益の概要(Coreベース)>
当第2四半期連結累計期間の売上収益は、製商品売上高やロイヤルティ等収入及びその他の営業収入が大きく伸長し、3,203億円(前年同期比12.3%増)となりました。
売上収益のうち、製商品売上高は、国内がん領域における新製品や主力品、その他領域の新製品等の好調な推移に加え、アレセンサのロシュ向け輸出の増加により、2,824億円(同10.5%増)となりました。また、ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入は、ヘムライブラに関するロイヤルティ及びプロフィットシェア収入の増加が寄与し、379億円(同28.5%増)となりました。
製品別売上構成比の変化等により、製商品原価率は45.1%と前年同期比で5.2%ポイント改善しました。その結果、売上総利益は1,927億円(同23.1%増)となりました。
経費については、892億円(同5.1%増)となりました。販売費は329億円(同0.9%減)、研究開発費は開発テーマの進展等により479億円(同8.9%増)、一般管理費等は諸経費の増加により84億円(同7.7%増)となりました。この結果、Core営業利益は1,035億円(同44.6%増)、Core四半期利益は751億円(同42.8%増)となりました。
※Core実績について
当社はIFRS移行を機に2013年よりCore実績を開示しております。Core実績とはIFRS実績に当社が非経常事項と捉える事項の調整を行ったものであり、ロシュが開示するCore実績の概念とも整合しております。当社ではCore実績を、社内の業績管理、社内外への経常的な収益性の推移の説明、並びに株主還元をはじめとする成果配分を行う際の指標として使用しております。
<製商品売上高の内訳>
[国内製商品売上高]
国内製商品売上高は、がん領域における新製品や主力品、その他領域の新製品等の好調な推移により、2,100億円(前年同期比9.9%増)となりました。
がん領域の売上は、1,146億円(同8.4%増)となりました。後発品発売及び昨年の薬価改定の影響により抗悪性腫瘍剤/抗CD20モノクローナル抗体「リツキサン」などの売上が減少したものの、新製品の抗悪性腫瘍剤/抗PD-L1ヒト化モノクローナル抗体「テセントリク」、抗悪性腫瘍剤/ヒト化抗CD20モノクローナル抗体「ガザイバ」や主力品の抗悪性腫瘍剤/HER2二量体化阻害ヒト化モノクローナル抗体「パージェタ」、抗悪性腫瘍剤/ALK阻害剤「アレセンサ」が好調に推移したことによります。
骨・関節領域の売上は、ヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体「アクテムラ」、経口骨粗鬆症治療剤「エディロール」などの主力品の堅調な推移により、520億円(同10.6%増)となりました。
腎領域の売上は、172億円(同1.2%増)、その他領域の売上は、昨年の長期収載品譲渡の影響を受けたものの、新製品の血液凝固第Ⅷ因子機能代替製剤「ヘムライブラ」の順調な市場浸透により262億円(同21.9%増)となりました。なお、次世代シークエンサーを用いた遺伝子変異解析プログラム「FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル」を本年6月に発売しました。
[海外製商品売上高]
アレセンサのロシュ向け輸出の増加により、海外製商品売上高は724億円(同12.2%増)となりました。
<資産、負債及び純資産の状況>
当社グループは、第1四半期連結会計期間より、IFRS第16号「リース」を適用しました。この基準の適用の結果、2019年1月1日の連結財政状態計算書に使用権資産やリース債権などリース関連の資産として152億円及びリース負債146億円を計上しております。「会計方針の変更」についてはP.19をご覧ください。
当第2四半期連結会計年度末における純営業資産(NOA)は前連結会計年度末に比べ448億円増加し、5,501億円となりました。うち、純運転資本は、主に中外ライフサイエンスパーク横浜新設工事や早期退職優遇措置に係る未払金が増加した一方で、棚卸資産やヘムライブラの受取ロイヤルティの未収入金増加、製造委託に関わる長期前払費用の未払金精算等により前連結会計年度末に比べ95億円増加し2,446億円となりました。また、長期純営業資産は主に中外ライフサイエンスパーク横浜への投資、使用権資産の増加により前連結会計年度末から354億円増加し、3,055億円となりました。
次項「キャッシュ・フローの状況」で示すとおり、有価証券や有利子負債を含むネット現金は前連結会計年度末に比べ118億円増加し、2,610億円となりました。その他の営業外純資産は、主にリース負債の増加により前連結会計年度末から210億円減少し、△189億円となりました。
これらの結果、純資産合計は前連結会計年度末に比べ357億円増加し、7,922億円となりました。
※純営業資産(NOA)及び純資産について
連結財政状態計算書は国際会計基準第1号「財務諸表の表示」に基づいて作成しております。一方で、純営業資産(NOA)及び純資産は、連結財政状態計算書を内部管理の指標として再構成したものであり、ロシュも同様の指標を開示しております。なお、純営業資産(NOA)及び純資産にはCore実績のような除外事項はありません。
※純営業資産(NOA)について
純営業資産(NOA:Net Operating Assets)は金融取引や税務上の取引とは独立に当社グループの業績を評価することを可能としております。純営業資産は純運転資本及び有形固定資産、使用権資産、無形資産等を含む長期純営業資産から引当金を控除することで計算しております。
<キャッシュ・フローの状況>
営業利益から、営業利益に含まれる減価償却費などのすべての非現金損益項目及び純営業資産に係るすべての非損益現金流出入を調整した調整後営業利益は、1,123億円(前年同期比39.7%増)となりましたが、純運転資本等の増加271億円、有形固定資産及び無形資産の取得により155億円を支出したこと等により、営業フリー・キャッシュ・フローは653億円(同0.9%減)の収入に留まりました。純運転資本等の増加要因は前項「資産、負債及び純資産の状況」に記載したとおりです。なお、IFRS第16号「リース」の適用により、営業フリー・キャッシュ・フローにはリース負債の支払による支出45億円が含まれております。
営業フリー・キャッシュ・フローから法人所得税182億円、移転価格税制調整金15億円を支払ったこと等により、フリー・キャッシュ・フローは447億円(同12.2%減)の収入となりました。
フリー・キャッシュ・フローから配当金の支払301億円及び非支配持分の取得23億円等を調整したネット現金の純増減は118億円の増加となりました。
また、有価証券及び有利子負債の増減を除いた現金及び現金同等物は23億円増加し、当四半期末残高は1,492億円となりました。
※フリー・キャッシュ・フロー(FCF)について
連結キャッシュ・フロー計算書は国際会計基準第7号「キャッシュ・フロー計算書」に基づいて作成しております。一方で、FCFは、連結キャッシュ・フロー計算書を内部管理の指標として再構成したものであり、ロシュも同様の指標を開示しております。なお、FCFにはCore実績のような除外事項はありません。
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について、重要な変更はありません。
当第2四半期連結累計期間におけるCoreベースの研究開発費は479億円(前年同期比8.9%増)、売上収益研究開発費比率は15.0%となりました。
2019年1月1日から2019年6月30日までの研究開発活動の進捗状況は以下のとおりであります。
「がん領域」
・ROS1/TRK阻害剤「RG6268」(製品名:「ロズリートレク」)は、2019年6月にNTRK 融合遺伝子陽性の進行・再発の固形癌を適応症として承認を取得しました。2019年3月には非小細胞肺がんを予定適応症として承認申請を行いました。
・改変型抗PD-L1モノクローナル抗体「RG7446」(製品名:「テセントリク」)は、2019年5月に非小細胞肺がん(ネオアジュバント)を予定適応症として第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。
「自己免疫疾患領域」
・ヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体「MRA/RG1569」は、第Ⅲ相国際共同治験「focuSSced試験」の結果に鑑み、全身性強皮症を対象とする開発を中止しました。
「神経疾患領域」
・HTT mRNAに対するアンチセンスオリゴヌクレオチド「RG6042」は、2019年3月にハンチントン病を予定適応症として第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。
・「RG7906」は、精神疾患を予定適応症として、2019年1月に第Ⅰ相臨床試験を開始しました。
・バソプレシン1a 受容体アンタゴニスト「RG7314」は、2019年5月に自閉スペクトラム症を予定適応症として第Ⅰ相臨床試験を開始しました。
「その他の疾患領域」
・抗factor Ⅸa/Ⅹバイスペシフィック抗体「ACE910/RG6013」(製品名:「ヘムライブラ」)は、血液凝固第Ⅷ因子に対するインヒビター非保有の成人あるいは小児の血友病Aに対する週1回、2週に1回または4週に1回の皮下投与による予防療法の効能・効果及び血液凝固第Ⅷ因子に対するインヒビター保有の成人あるいは小児の血友病Aに対する2週または4週に1回の用法用量の追加について、2019年3月に欧州で承認を取得しました。
・抗VEGF/Ang2 バイスペシフィック抗体「RG7716」は、2019年2月に滲出型加齢黄斑変性を予定適応症として第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数に著しい増減はありません。
なお、当第2四半期連結会計期間において、当社は早期退職優遇措置を実施しました。応募人数は172名、退職日は2019年6月30日です。
当第2四半期連結累計期間において、医薬品事業の商品仕入実績が著しく減少しております。これは、主に抗悪性腫瘍剤/抗CD20モノクローナル抗体「リツキサン」によるものです。
当第2四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設の計画は次のとおりであります。
(提出会社)
(注)1.IFRSに基づく金額を記載しております。また、金額は消費税等抜きであります。
2.当社グループは医薬品事業のみの単一セグメントであるため、「セグメントの名称」の記載を省略しております。
(注)本項2「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」において、金額は億円未満を四捨五入しております。また、増減及び%は億円単位で表示された数字で計算しております。