当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
<連結損益の概要(IFRSベース)>
当第2四半期連結累計期間の売上収益は3,902億円(前年同期比6.0%増)、営業利益は1,607億円(同14.3%増)、四半期利益は1,181億円(同15.4%増)となりました。これらには当社が管理する経常的業績(Coreベース)から除外している無形資産の償却費15億円、無形資産の減損損失16億円及び事業所再編費用等20億円が含まれています。
<連結損益の概要(Coreベース)>
当第2四半期連結累計期間の売上収益は、国内及び海外の製商品売上高がともに前年同期並みであったものの、ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入が大幅に伸長し、3,902億円(前年同期比6.0%増)となりました。
売上収益のうち、製商品売上高は、3,041億円(同0.5%減)となりました。国内製商品売上高は、薬価改定や後発品の影響等による減少がみられたものの、主力品のテセントリク、カドサイラやヘムライブラが引き続き順調に伸長し、新製品のエンスプリングの市場浸透が進みました。海外製商品売上高はアクテムラの輸出が大きく減少しましたが、アレセンサ、ヘムライブラのロシュ向け輸出が増加し、前年同期並みとなりました。ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入は、一時金収入によるその他の営業収入が減少しましたが、主にヘムライブラに関するロイヤルティ及びプロフィットシェア収入の増加等により、861億円(同37.8%増)となりました。製商品原価率は40.1%と前年同期比で2.8%ポイント改善した結果、売上総利益は2,684億円(同13.3%増)となりました。
経費については、1,025億円(同10.0%増)となりました。販売費は340億円(同5.3%増)、研究開発費は開発テーマの進展に伴う費用の増加等により599億円(同13.2%増)、一般管理費等は87億円(同8.8%増)となりました。以上から、Core営業利益は1,658億円(同15.4%増)、Core四半期利益は1,217億円(同16.5%増)となりました。
なお、当第2四半期連結累計期間での新型コロナウイルス感染症の業績影響については、売上収益及び各段階利益に大きなマイナス影響は受けておりません。継続して一部事業活動の進捗に限定的な影響はあるものの、国内及び海外ともに製品の安定供給体制を維持しております。
※Core実績について
当社はIFRS移行を機に2013年よりCore実績を開示しております。Core実績とはIFRS実績に当社が非経常事項と捉える事項の調整を行ったものであり、ロシュが開示するCore実績の概念とも整合しております。当社ではCore実績を、社内の業績管理、社内外への経常的な収益性の推移の説明、並びに株主還元をはじめとする成果配分を行う際の指標として使用しております。
<製商品売上高の内訳>
[国内製商品売上高]
国内製商品売上高は、昨年及び本年4月の薬価改定と後発品浸透の影響により各領域における主力品の売上が減少したため、2,034億円(前年同期比0.6%減)となりました。
オンコロジー領域の売上は、1,241億円(同9.4%増)となりました。後発品浸透の影響により抗悪性腫瘍剤/抗HER2ヒト化モノクローナル抗体「ハーセプチン」や抗悪性腫瘍剤/抗CD20モノクローナル抗体「リツキサン」などの売上が減少したものの、主力品の抗悪性腫瘍剤/抗PD-L1ヒト化モノクローナル抗体「テセントリク」の順調な市場浸透に加え、抗HER2抗体チューブリン重合阻害剤複合体「カドサイラ」が堅調に推移したことにより、売上が増加しました。
プライマリー領域の売上は、昨年8月に発売したpH依存的結合性ヒト化抗IL-6レセプターモノクローナル抗体「エンスプリング」の順調な市場浸透に加え、主力品の血液凝固第Ⅷ因子機能代替製剤「ヘムライブラ」が堅調に推移したものの、後発品浸透の影響により骨粗鬆症治療剤「エディロール」の売上が大きく減少したことなどにより、793億円(同13.0%減)となりました。
[海外製商品売上高]
海外製商品売上高は1,007億円(前年同期比0.3%減)でした。ロシュ向け輸出については、ヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体「アクテムラ」が前年比で大幅に減少しました。これは、前年同期において、新型コロナウイルス肺炎を対象とした臨床試験用を含む「アクテムラ」の輸出が増加したためです。一方で、「ヘムライブラ」や抗悪性腫瘍剤/ALK阻害剤「アレセンサ」のロシュ向け輸出は堅調に推移し前年比で大幅に上回りました。
<資産、負債及び純資産の状況>
当第2四半期連結会計期間末における純営業資産(NOA)は前連結会計年度末に比べ358億円増加し、6,818億円となりました。うち、純運転資本は、主に棚卸資産の増加等により前連結会計年度末に比べ150億円増加し3,150億円となりました。また、長期純営業資産は主に中外ライフサイエンスパーク横浜への投資により前連結会計年度末から208億円増加し、3,668億円となりました。
次項「キャッシュ・フローの状況」で示すとおり、有価証券や有利子負債を含むネット現金は前連結会計年度末に比べ126億円増加し、3,912億円となりました。その他の営業外純資産は、主に未払法人所得税の減少により前連結会計年度末から236億円増加し、△210億円となりました。
これらの結果、純資産合計は前連結会計年度末に比べ721億円増加し、10,521億円となりました。
※純営業資産(NOA)及び純資産について
連結財政状態計算書は国際会計基準第1号「財務諸表の表示」に基づいて作成しております。一方で、純営業資産(NOA)及び純資産は、連結財政状態計算書を内部管理の指標として再構成したものであり、ロシュも同様の指標を開示しております。なお、純営業資産(NOA)及び純資産にはCore実績のような除外事項はありません。
※純営業資産(NOA)について
純営業資産(NOA:Net Operating Assets)は金融取引や税務上の取引とは独立に当社グループの業績を評価することを可能としております。純営業資産は純運転資本及び有形固定資産、使用権資産、無形資産等を含む長期純営業資産から引当金を控除することで計算しております。
<キャッシュ・フローの状況>
営業利益から、営業利益に含まれる減価償却費などのすべての非現金損益項目及び純営業資産に係るすべての非損益現金流出入を調整した調整後営業利益は、1,807億円(前年同期比14.7%増)となりました。
純運転資本等の増加129億円、有形固定資産の取得による支出354億円等があった一方で、営業利益の増益等により、営業フリー・キャッシュ・フローは1,237億円(同152.4%増)の収入となりました。純運転資本等の増加要因は前項「資産、負債及び純資産の状況」に記載したとおりです。
営業フリー・キャッシュ・フローから法人所得税643億円を支払ったこと等により、フリー・キャッシュ・フローは599億円(同613.1%増)の収入となりました。
フリー・キャッシュ・フローから配当金の支払493億円等を調整したネット現金の純増減は126億円の増加となりました。
また、有価証券及び有利子負債の増減を除いた現金及び現金同等物は252億円減少し、当四半期末残高は1,871億円となりました。
※フリー・キャッシュ・フロー(FCF)について
連結キャッシュ・フロー計算書は国際会計基準第7号「キャッシュ・フロー計算書」に基づいて作成しております。一方で、FCFは、連結キャッシュ・フロー計算書を内部管理の指標として再構成したものであり、ロシュも同様の指標を開示しております。なお、FCFにはCore実績のような除外事項はありません。
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について、重要な変更はありません。
当第2四半期連結累計期間におけるCoreベースの研究開発費は599億円(前年同期比13.2%増)、売上収益研究開発費比率は15.4%となりました。
2021年1月1日から2021年6月30日までの研究開発活動の進捗状況は以下のとおりであります。
「がん領域」
・抗CD79b抗体薬物複合体「RG7596」(製品名:「ポライビー」)は、2021年3月に、再発または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫を適応症として承認を取得し、同年5月に発売しました。
・改変型抗PD-L1モノクローナル抗体「RG7446」(製品名:「テセントリク」)は、2021年3月に肝細胞がん(intermediate ステージ)(RG435との併用)、同年5月に筋層浸潤性膀胱がん(アジュバント)を対象としてそれぞれ第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。
・抗VEGF(血管内皮増殖因子)ヒト化モノクローナル抗体「RG435」(製品名:「アバスチン」)は、2021年3月に肝細胞がん(intermediate ステージ)(RG7446との併用)を対象として第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。
・腫瘍溶解性5型アデノウイルス「OBP-301」は、2021年1月に肝細胞がんを対象として第Ⅰ相臨床試験(「RG7446」及び「RG435」との併用)を開始しました。
・抗潜在型TGF-β1モノクローナル抗体「SOF10/RG6440」は、2021年6月に固形がんを対象として第Ⅰ相臨床試験を開始しました。
・ヒト化抗FAP抗体改変IL-2融合蛋白「RG7461」は、ロシュ社による複数の海外試験の結果に鑑み、固形がんを対象とする開発を中止しました。
「自己免疫疾患領域」
・BTK阻害剤「RG7845」は、ロシュ社による複数の海外試験の結果に鑑み、関節リウマチを対象とする開発を中止しました。
「神経疾患領域」
・pH依存的結合性ヒト化抗IL-6レセプターモノクローナル抗体「SA237/RG6168」(製品名:「エンスプリング」)は、2021年6月に欧州にて視神経脊髄炎スペクトラム障害を適応症として承認を取得しました。
・SMN2スプライシング修飾剤「RG7916」(製品名:「エブリスディ」)は、2021年6月に脊髄性筋萎縮症を適応症として承認を取得しました。
「その他の領域」
・SARS-CoV-2中和抗体カクテル「RG6413/RG6412」(製品名:「ロナプリーブ」)は、2021年3月にCOVID-19を対象として第Ⅰ相臨床試験を開始し、同年6月に承認申請を行いました。
・抗VEGF/Ang2バイスペシフィック抗体「RG7716」は、2021年6月に糖尿病黄斑浮腫及び中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性を対象としてそれぞれ承認申請を行いました。また、同年3月に網膜静脈閉塞症を対象として第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。
・RNAポリメラーゼ阻害剤「RG6422」は、2021年4月にCOVID-19を対象として第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。
・抗FGFR1/KLBバイスペシフィック抗体「RG7992」は、2021年6月に非アルコール性脂肪肝炎を対象として第Ⅰ相臨床試験を開始しました。
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数に著しい増減はありません。
当第2四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売実績の著しい変動はありません。
(7)主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設について、当第2四半期連結累計期間に変更があったものは、次のとおりであります。
(提出会社)
(注)1.IFRSに基づく金額を記載しております。また、金額は消費税等抜きであります。
2.当社グループは医薬品事業のみの単一セグメントであるため、「セグメントの名称」の記載を省略しております。
3.中外ライフサイエンスパーク横浜における投資計画の変更に伴い、投資予定総額及び完成予定年月を変更いたしました。
(注)本項2「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」において、金額は億円未満を四捨五入しております。また、増減及び%は億円単位で表示された数字で計算しております。
当第2四半期連結会計期間において、新たに締結した重要な契約は次のとおりであります。
当第2四半期連結会計期間において、解約した重要な契約は次のとおりであります。
・技術導入契約等
当第2四半期連結会計期間において、新たに締結した重要な契約ではありませんが、同期間において重要性が増した契約は次のとおりであります。