当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
<連結損益の概要(IFRSベース)>
当第1四半期連結累計期間の売上収益は3,606億円(前年同期比113.6%増)、営業利益は1,870億円(同192.2%増)、四半期利益は1,318億円(同178.1%増)となりました。これらには無形資産の償却費3億円、無形資産の減損損失2億円及び事業所再編費用等34億円に加え、当社とアレクシオン ファーマスーティカルズ インコーポレーテッドとの間において締結した和解契約による一時金収入919億円など、当社が管理する経常的業績(Coreベース)から除外している項目が含まれています。
<連結損益の概要(Coreベース)>
当第1四半期連結累計期間の売上収益は、ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入は減少したものの、製商品売上高が大幅に伸長し、2,686億円(前年同期比59.1%増)となりました。
売上収益のうち、製商品売上高は2,427億円(同86.3%増)となりました。国内製商品売上高は、昨年4月の薬価改定や後発品の影響を受けたものの、主力品のヘムライブラの好調な推移や、新製品のポライビー、エブリスディ、エンスプリング等の順調な市場浸透に加え、ロナプリーブの政府納入を主因として前年比で大幅に増加しました。海外製商品売上高は、ロシュ向けのヘムライブラ輸出及びアクテムラ輸出が大幅に増加したため、前年を大きく上回りました。ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入は、ヘムライブラの初期出荷分に関するロイヤルティ収入の大幅な減少のため、259億円(同32.9%減)となりました。製商品原価率は、製品別売上構成比の変化等により47.0%と前年同期比で4.8%ポイント上昇しました。結果、売上総利益は1,545億円(同35.8%増)となりました。
経費については、556億円(同14.6%増)となりました。販売費は海外子会社の活動増加と為替影響等により167億円(同5.7%増)、研究開発費は開発テーマの進展に伴う費用の増加等により329億円(同14.6%増)、一般管理費等は主に法人事業税(外形標準課税)及び諸経費等の増加により60億円(同53.8%増)となりました。以上から、営業利益は989億円(同51.2%増)、四半期利益は706億円(同45.9%増)となりました。
なお、ロシア及びウクライナの情勢変化による当第1四半期連結累計期間での業績影響については、当社は当該国内において直接的な事業活動を展開しておらず、売上収益及び各段階利益に大きなマイナス影響は受けておりません。当該国及び周辺国において、一部のロシュ主導試験の進捗に影響がみられているものの、開発活動全体への影響は限定的です。また、当該国には当社からの製造委託先や原材料の仕入先はありませんが、事態が長期化した場合の影響も含め、引き続き状況を注視してまいります。
※Core実績について
当社はIFRS移行を機に2013年よりCore実績を開示しております。Core実績とは、IFRS実績に当社が非経常事項と捉える事項の調整を行ったものであります。なお、当社が非経常事項と捉える事項は、事業規模や範囲などの違いによりロシュと判断が異なる場合があります。当社ではCore実績を、社内の業績管理、社内外への経常的な収益性の推移の説明、並びに株主還元をはじめとする成果配分を行う際の指標として使用しております。
<製商品売上高の内訳>
[国内製商品売上高]
国内製商品売上高は、昨年4月の薬価改定や後発品浸透の影響を大きく受けたものの、主力品及び新製品の好調な市場浸透により、1,617億円(前年同期比70.4%増)となりました。
オンコロジー領域の売上は、584億円(同0.9%増)となりました。薬価改定及び後発品浸透の影響により抗悪性腫瘍剤/抗VEGFヒト化モノクローナル抗体「アバスチン」や抗悪性腫瘍剤/抗HER2ヒト化モノクローナル抗体「ハーセプチン」などの売上が減少したものの、抗HER2抗体チューブリン重合阻害剤複合体「カドサイラ」が堅調に推移しました。あわせて、新製品の抗悪性腫瘍剤/微小管阻害薬結合抗CD79bモノクローナル抗体「ポライビー」や、遺伝子変異解析プログラムFoundation Medicine*の検査数の伸長により売上が増加しました。
プライマリー領域の売上は、1,032億円(同179.7%増)となりました。薬価改定及び後発品浸透の影響により、持続型赤血球造血刺激因子製剤「ミルセラ」などの売上が減少したものの、主力品の血液凝固第Ⅷ因子機能代替製剤「ヘムライブラ」及びヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体「アクテムラ」が好調に推移しました。新製品では昨年7月に特例承認された抗SARS-CoV-2モノクローナル抗体「ロナプリーブ」の政府納入による売上が計上されたことに加え、pH依存的結合性ヒト化抗IL-6レセプターモノクローナル抗体「エンスプリング」及びSMN2スプライシング修飾剤「エブリスディ」の順調な市場浸透が寄与しました。
* 「FoundationOne Liquid CDx がんゲノムプロファイリング」及び「FoundationOne CDx がんゲノムプロファイリング」
[海外製商品売上高]
海外製商品売上高は810億円(前年同期比128.8%増)で、前年を大幅に上回りました。ロシュ向け輸出については、抗悪性腫瘍剤/ALK阻害剤「アレセンサ」が前年比で減少したものの、通常出荷価格での輸出本格化に伴い「ヘムライブラ」が442億円(同452.5%増)と大幅に増加しました。加えて、昨年12月に重症の新型コロナウイルス治療薬として欧州で承認を取得した「アクテムラ」も好調に推移しました。
<資産、負債及び純資産の状況>
当第1四半期連結会計期間末における純営業資産(NOA)は前連結会計年度末に比べ623億円増加し、8,349億円となりました。うち、純運転資本は、営業債権が減少した一方、当社とアレクシオン ファーマスーティカルズ インコーポレーテッドとの間において締結した和解契約による未収入金の増加等により前連結会計年度末に比べ540億円増加し、4,241億円となりました。また、長期純営業資産は主に中外ライフサイエンスパーク横浜及び浮間事業所におけるバイオ原薬製造棟(UK4)への投資等により前連結会計年度末から85億円増加し、4,109億円となりました。
次項「キャッシュ・フローの状況」で示すとおり、有価証券や有利子負債を含むネット現金は前連結会計年度末に比べ402億円減少し、4,318億円となりました。その他の営業外純資産は、主に未払法人所得税の減少により前連結会計年度末から303億円増加し、△262億円となりました。
これらの結果、純資産合計は前連結会計年度末に比べ525億円増加し、12,405億円となりました。
※純営業資産(NOA)及び純資産について
連結財政状態計算書は国際会計基準第1号「財務諸表の表示」に基づいて作成しております。一方で、純営業資産(NOA)及び純資産は、連結財政状態計算書を内部管理の指標として再構成したものであり、ロシュも同様の指標を開示しております。なお、純営業資産(NOA)及び純資産にはCore実績のような除外事項はありません。
※純営業資産(NOA)について
純営業資産(NOA:Net Operating Assets)は金融取引や税務上の取引とは独立に当社グループの業績を評価することを可能としております。純営業資産は純運転資本及び有形固定資産、使用権資産、無形資産等を含む長期純営業資産から引当金を控除することで計算しております。
<キャッシュ・フローの状況>
営業利益から、営業利益に含まれる減価償却費などのすべての非現金損益項目及び純営業資産に係るすべての非損益現金流出入を調整した調整後営業利益は、1,979億円(前年同期比174.1%増)となりました。有形固定資産の取得による支出341億円、純運転資本等の増加332億円等があった一方で、営業利益の増益等により、営業フリー・キャッシュ・フローは1,262億円(同61.2%増)の収入となりました。純運転資本等の増加要因は前項「資産、負債及び純資産の状況」に記載したとおりです。
営業フリー・キャッシュ・フローから法人所得税855億円を支払ったこと等により、フリー・キャッシュ・フローは339億円(同173.4%増)の収入となりました。
フリー・キャッシュ・フローから配当金の支払752億円等を調整したネット現金の純増減は402億円の減少となりました。
また、有価証券及び有利子負債の増減を除いた現金及び現金同等物は373億円減少し、当四半期末残高は2,305億円となりました。
※フリー・キャッシュ・フロー(FCF)について
連結キャッシュ・フロー計算書は国際会計基準第7号「キャッシュ・フロー計算書」に基づいて作成しております。一方で、FCFは、連結キャッシュ・フロー計算書を内部管理の指標として再構成したものであり、ロシュも同様の指標を開示しております。なお、FCFにはCore実績のような除外事項はありません。
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について、重要な変更はありません。
当第1四半期連結累計期間におけるCoreベースの研究開発費は329億円(前年同期比14.6%増)、売上収益研究開発費比率は12.2%となりました。
2022年1月1日から2022年3月31日までの研究開発活動の進捗状況は以下のとおりであります。
「がん領域」
・HER2二量体化阻害ヒト化モノクローナル抗体「RG1273」(製品名:「パ―ジェタ」)と抗HER2ヒト化モノクローナル抗体「RG597」(製品名:「ハーセプチン」)の併用療法について、2022年3月に、がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌に対する適応拡大の承認を取得しました。
・糖鎖改変型タイプⅡ抗CD20モノクローナル抗体「RG7159」(製品名:「ガザイバ」)は、2022年3月に、慢性リンパ性白血病を対象として承認申請を行いました。
・抗CD20/CD3バイスペシフィック抗体「RG7828」は、2022年3月に、濾胞性リンパ腫[三次治療]を対象として第Ⅰ相臨床試験を開始しました。
・「AMY109」は、第Ⅰ相臨床試験結果に鑑み、固形がんを対象とする開発を中止しました。
「血液疾患領域」
・抗補体C5リサイクリング抗体「SKY59/RG6107」は、2022年3月に急性鎌状赤血球症、慢性鎌状赤血球症を対象としてそれぞれ第Ⅰ相臨床試験、第Ⅱ相臨床試験を開始しました。
「眼科領域」
・抗VEGF/抗Ang-2バイスペシフィック抗体「RG7716」(製品名:「バビースモ」)は、2022年3月に中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性及び糖尿病黄斑浮腫を適応症として承認を取得しました。
・ヒト化抗VEGFモノクローナル抗体Fab断片「RG6321」[PDS(Port Delivery System with ranibizumab)]は、2022年3月に新生血管を伴う加齢黄斑変性及び糖尿病黄斑浮腫を対象として第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を開始しました。
「その他の領域」
・ヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体「MRA/RG1569」(製品名:「アクテムラ」)は、2022年1月にSARS-CoV-2による肺炎(ただし、酸素投与を要する患者に限る)の適応拡大について、承認を取得しました。
・抗FGFR1/KLBバイスペシフィック抗体「RG7992」は、ロシュ社による海外試験の結果に鑑み、非アルコール性脂肪肝炎を対象とする開発を中止しました。
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数に著しい増減はありません。
当第1四半期連結累計期間において、医薬品事業の生産及び販売実績が著しく増加しております。
これは、主に抗SARS-CoV-2モノクローナル抗体「ロナプリーブ」の政府納入、及び当社とアレクシオン ファーマスーティカルズ インコーポレーテッドとの間において締結した和解契約による一時金収入などに伴うものです。
なお、販売実績については、「第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績の状況」に記載しています。
販売高は売上収益(製商品売上高、ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入、その他の収入)であります。
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設について、当第1四半期連結累計期間に変更があったものは次のとおりであります。
(提出会社)
(注)1.IFRSに基づく金額を記載しております。また、金額は消費税等抜きであります。
2.当社グループは医薬品事業のみの単一セグメントであるため、「セグメントの名称」の記載を省略しております。
3.藤枝地区における新合成原薬製造棟の投資計画が順調に推移したため、完成予定年月を変更いたしました。
(注)本項2「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」において、金額は億円未満を四捨五入しております。また、増減及び%は億円単位で表示された数字で計算しております。
当第1四半期連結会計期間において、新たに締結した重要な契約は次のとおりであります。
当第1四半期連結会計期間において、解約した重要な契約は次のとおりであります。
・技術導入契約等