第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

当社の企業ミッションは「世界に通用する医薬品を通じて、お客様、株主、社会、社員に対する責任を果たすとともに、人々の健康に貢献する」ことです。

 

お客様、株主、社会、社員に対する責任とは、高品質の事業活動によって生み出される資金を循環/拡大することを通じて、お客様、株主、社会、社員の四者に対する責任をバランス良く果たし、満足の総和を高めていくことであると考えます。

 

お客様に対しては、より良い薬、正しい情報を医療関係者を通じて患者様に提供することにより、人々のQOL(Quality Of Life)向上に貢献するように努めます。

株主に対しては、適時適切に会社情報を開示するとともに、適正な利潤の還元と企業価値の増大を図るように努めます。

社会に対しては、高度な倫理観を保持し、社会要請に応じた事業活動を通じて、より良き企業市民となるように努めます。

社員に対しては、個々人を尊重し、成長の機会を均等に与え、公正な評価に基づく処遇を推進することにより、働きがいを実感できるように努めます。

 

(2) 中期的な会社の経営戦略と対処すべき課題

<「中期経営計画2021」の進捗状況>

(「中期経営計画2021」進捗の概要)

医薬品業界を取り巻く事業環境は、新薬開発の難度の高まりや研究開発費の高騰、国際競争の激化等により事業リスクが増大する中、特に国内市場においては、薬価制度の抜本改革、後発品の使用促進等、医療費抑制の要請が強まっており、今後更に厳しさが増すものと想定されます。こうした厳しい環境変化に加え、当社においては、抗HIV薬6品(「ビリアード錠」「エムトリバカプセル」「ツルバダ配合錠」「スタリビルド配合錠」「ゲンボイヤ配合錠」「デシコビ配合錠」)の日本国内における独占的販売権に関するライセンス契約を終了した影響は非常に大きく、収益の大幅な悪化が避けられない状況です。

こうした厳しい環境変化を踏まえ、当社では、2022年度の営業利益黒字化と以降の継続的な利益創出の実現を目指した、2019年度を初年度とする「中期経営計画2021」を策定し、①事業構造改革、②成長戦略、③ステークホルダーからの信頼維持を重要課題と位置づけ取り組んでまいりました。

その結果、当事業年度の業績は、「シダキュア スギ花粉舌下錠(アレルゲン免疫療法薬)」等の販売状況が当初想定よりも好調に推移したこと等もあり、営業利益、経常利益ともに黒字となりました。

※新規事業投資(新規導入品の獲得、M&A等を含む投資)に係る費用を除く営業利益。

 

(「中期経営計画2021」主要施策の進捗状況)

① 事業構造改革

・組織・機能・人員の最適化

・資源配分の見直し・パフォーマンス最大化

[進捗状況]

・特別転身支援制度の実施

・組織再編の実施(研究開発機能のJTへの統合、支店統廃合、本社組織再編)

・長期収載品の他社への承継(「フサン(蛋白分解酵素阻害剤)」、「ユリノーム(尿酸排泄薬(高尿酸血症治療剤))」)

・新営業支援システム及びタブレット端末の導入

 

 

② 成長戦略

・JTとの共同開発品の上市及び価値最大化

・新規導入品の獲得及びJTとの連携強化による革新的医薬品の共同開発の推進

・上記の実現・推進に向けた組織・機能強化

[進捗状況]

詳細につきましては、「5 研究開発活動」に記載しております。

 

 

③ ステークホルダーからの信頼維持

・コーポレートガバナンス、コンプライアンスの充実・強化、各種規制対応の取り組み

[進捗状況]

・取締役会の諮問機関としての「指名・報酬諮問委員会」の設置

・販売情報提供活動ガイドラインに基づく「販売情報提供監督担当」、「審査・監督委員会」の設置、資料審査システムの導入

 

 

<「中期経営計画2021」の目標の見直し>

薬価改定、後発品の伸長の影響拡大等、2020年度以降も厳しい事業環境が見込まれ、予断を許さない状況に変わりないものと認識しており、①事業構造改革、②成長戦略、③ステークホルダーからの信頼維持を引き続き経営上の重要課題と位置づけて取り組んでまいります。

一方、「中期経営計画2021」の策定時に設定した目標である「2022年度営業利益の黒字化」を当事業年度において前倒しで実現したことを踏まえて、新たに「中期経営計画2021期間中の営業利益の黒字継続と、黒字幅の拡大」を目標とするとともに、将来の利益成長を確実にするために積極的な新規事業投資を引き続き進めてまいります。

また、「中期経営計画2021」期間中の配当については、「継続的かつ安定的に実施する」との基本方針の下、将来へ向けた投資等を勘案した上で、従来と同水準の配当を継続していく考えです。

※新規事業投資(新規導入品の獲得、M&A等を含む投資)に係る費用を除く営業利益。

 

本項目における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年3月26日)現在において入手可能な情報に基づき当社が判断したものであり、実際の業績等は、「2 事業等のリスク」に挙げた事項等により、異なる結果となる可能性があります。

 

なお、当社は、「カルバン錠(ベバントロール塩酸塩製剤)」の販売に関して独占禁止法に違反する行為があったとして、公正取引委員会より独占禁止法に基づく排除措置命令及び課徴金納付命令を受けました。当社は、法令遵守の徹底に努めてまいりましたが、この度の命令を受けたことを厳粛かつ真摯に受け止め、今後はより一層、法令遵守の徹底に取り組み、再発防止と早期の信頼回復に努めてまいります

 

 

2 【事業等のリスク】

当社の業績は、今後起こりうる様々な要因により影響を受ける可能性があります。当社の業績に影響を及ぼす可能性のある主なリスクとしては、以下のようなものが考えられます。

なお、本項目における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年3月26日)現在において、当社が判断したものです。

 

(1) 法規制、薬事行政の動向に関するリスク

医療用医薬品は、開発・製造・販売等において医薬品医療機器法等関連法規の規制を受けており、規制が強化された場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、今後の医療制度改正、後発品使用の促進及び薬価基準の改定等の行政施策の動向によっては、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 研究開発に関するリスク

新薬の研究開発は、長期に亘りかつ多額な費用の投入を必要としますが、上市までの過程で、遅れや変更が生じる可能性や、断念しなければならない可能性があります。さらには、製造販売承認申請を行っても承認されない可能性もあります。このような場合には、将来の成長性・収益性が低下することとなり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 副作用に関するリスク

医薬品には副作用発現の可能性があります。重篤な副作用が発現した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 製商品の供給停止、回収に関するリスク

当社の販売する製商品は、当社唯一の製造工場である佐倉工場のほか、国内又は海外における特定の製造元で生産しております。また、特定の製造元等から調達している原材料、スギ花粉等の天然由来の原材料もあります。このため、技術上もしくは規制上の問題、又は火災、地震その他の災害等により、これらの工場が閉鎖又は操業停止となった場合、あるいは、気候変動等の理由により原材料や光熱等の調達に支障が生じ生産の継続が困難となった場合、及び、物流機能等が停滞した場合には、製商品の供給が停止し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社の製商品に関し、品質上の問題等が発生した場合、国又は地方自治体からの命令に基づき、あるいは当社が自主的に判断し、回収を行う場合があります。この場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 製商品を取り巻く環境に関するリスク

当社が販売する製商品に関して、競合品や後発品の上市、新規治療法や新技術の登場等により、製商品を取り巻く環境が変化した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 他社との提携関係に関するリスク

当社は、研究開発、製造、販売等において、他社と様々な形で業務提携を行っております。何らかの事情により提携関係が変更又は解消された場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 親会社との提携関係に関するリスク

当社は、親会社であるJTとの業務提携により、医療用医薬品事業における新薬の研究開発機能をJTへ集中化し、製造、販売機能は当社が担っております。また、JTと連携して新規導入品の探索及び共同開発も実施しております。何らかの事情により提携関係が変更又は解消された場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(8) ITセキュリティ及び情報管理に関するリスク

当社は、各種ITシステムを利用しているため、システムの障害やコンピューターウイルス等により、業務が阻害される可能性があります。また、個人情報を含め多くの機密情報を保有しており、予期せぬ事態によりその情報が社外に流出した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 訴訟に関するリスク

当社は、事業活動を継続して行っていく過程において、製造物責任(PL)、副作用の発現、特許侵害等に関わる訴訟を提起される可能性があります。これにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

なお、本項目における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年3月26日)現在において、当社が判断したものです。

 

(1) 経営成績

当事業年度の医薬品業界を取り巻く事業環境は、新薬開発の難度の高まりや研究開発費の高騰、国際競争の激化等により事業リスクが増大する中で、特に国内市場においては、薬価制度の抜本改革、後発品使用促進等、医療費抑制の要請の強まりにより、大変厳しいものとなりました。こうした厳しい環境変化に加え、当社においては、抗HIV薬6品の日本国内における独占的販売権に関するライセンス契約を終了したことにより、大幅な収益の悪化が避けられない状況となりました。

このような厳しい環境変化を踏まえ、当社では、2022年度の営業利益(新規事業投資(新規導入品の獲得及びM&A等を含む投資)に係る費用を除く営業利益)黒字化と以降の継続的な利益創出の実現を目指した「中期経営計画2021」※を策定し、事業構造改革による収益構造の抜本的改善と中長期的な成長に向けた取り組みを推進してまいりました。

※「中期経営計画2021」の進捗状況につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

 

当事業年度の経営成績につきましては、以下のとおりです。

 

前事業年度

(自 2018年1月1日

至 2018年12月31日)

当事業年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

増減額

増減率

売上高(百万円)

62,551

42,998

△19,553

△31.3%

 

うちHIV感染症領域を除く

売上高(百万円)

41,102

42,998

1,895

4.6%

営業利益(百万円)

4,951

1,430

△3,520

△71.1%

経常利益(百万円)

5,080

1,691

△3,388

△66.7%

当期純利益(百万円)

1,164

27,367

26,202

 

 

(売上高)

売上高は、42,998百万円と前事業年度に比べ19,553百万円(31.3%)減少しました。これは、主に2019年1月に抗HIV薬6品の販売権を返還したことによるものです。

HIV感染症領域を除く売上高におきましては、フランチャイズ領域である「腎・透析領域」「皮膚疾患領域」「アレルゲン領域」における既存製品の維持・拡大に努めた結果、腎・透析領域は「レミッチ(透析患者における経口そう痒症改善剤)」が後発品の影響を受けましたが、アレルゲン領域は「シダキュア スギ花粉舌下錠」及び「ミティキュア ダニ舌下錠(アレルゲン免疫療法薬)」が伸長したほか、抗HIV薬6品の販売権返還に伴う経過措置として当社が担う当該医薬品の流通に係る手数料収入を計上したこと等により42,998百万円と前事業年度に比べ1,895百万円(4.6%)増加しました。

 

各フランチャイズ領域における主要な製品・商品の販売状況につきましては、以下のとおりです。

・腎・透析領域におきましては、「レミッチ」は後発品の影響により8,693百万円と前事業年度に比べ2,904百万円(25.0%)減少しましたが、「リオナ錠(高リン血症治療剤)」は6,630百万円と前事業年度に比べ27百万円(0.4%)増加しました。

・皮膚疾患領域におきましては、「アンテベート(外用副腎皮質ホルモン剤)」が5,439百万円と前事業年度に比べ97百万円(1.8%)減少しました。

・アレルゲン領域におきましては、アレルゲン免疫療法のさらなる普及により「ミティキュア ダニ舌下錠」は2,749百万円と前事業年度に比べ1,502百万円(120.4%)増加し、2018年6月に販売を開始した「シダキュア スギ花粉舌下錠」は3,654百万円となりました。なお、「シダトレン スギ花粉舌下液(アレルゲン免疫療法薬)」は924百万円と前事業年度に比べ935百万円(50.3%)減少しました。

 

(売上原価、販売費及び一般管理費)

費用面におきましては、売上原価は売上高が減少したこと等により20,702百万円と前事業年度に比べ11,141百万円(35.0%)減少し、販売費及び一般管理費は売上連動経費及び研究開発費が減少したほか、特別転身支援制度の実施による人件費の減少、コスト低減効果等により、20,864百万円と前事業年度に比べ4,890百万円(19.0%)減少しました。

 

(営業利益、経常利益、当期純利益)

以上の結果、営業利益は1,430百万円と前事業年度に比べ3,520百万円(71.1%)、経常利益は1,691百万円と前事業年度に比べ3,388百万円(66.7%)それぞれ減少しました。

当期純利益は抗HIV薬6品の販売権返還に係る譲渡益40,614百万円を特別利益に計上したこと、特別転身支援制度の実施による割増退職金等の費用4,504百万円を事業構造改革費用として特別損失に計上したことにより、27,367百万円と前事業年度に比べ26,202百万円増加しました。

 

(2) 生産、受注及び販売の実績

① 生産実績

生産実績は次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

医薬品事業

18,731

101.7

合計

18,731

101.7

 

(注) 金額は正味販売価格換算によっており、消費税等は含まれておりません。

 

② 商品の仕入実績

商品の仕入実績は次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

医薬品事業

9,796

46.6

合計

9,796

46.6

 

(注) 1.金額は実際仕入価格によっており、消費税等は含まれておりません。

2.当事業年度において、商品の仕入実績が著しく減少しました。これは主に、抗HIV薬6品の販売権を返還したことによるものです。

 

③ 受注実績

該当事項はありません。

 

④ 販売実績

販売実績は次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

医薬品事業

42,998

68.7

合計

42,998

68.7

 

(注) 1.金額には消費税等は含まれておりません。

2.医薬品事業の販売実績には不動産賃貸収入212百万円が含まれております。

3.主な相手先別販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりです。

相手先

前事業年度
(自 2018年1月1日
 至 2018年12月31日)

当事業年度
(自 2019年1月1日
 至 2019年12月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

アルフレッサ㈱

14,511

23.2

9,048

21.0%

㈱メディセオ

15,371

24.6

8,510

19.8%

㈱スズケン

13,128

21.0

8,413

19.6%

東邦薬品㈱

6,785

10.8

4,781

11.1%

 

4.当事業年度において、販売実績が著しく減少しました。これは主に、抗HIV薬6品の販売権を返還したことによるものです。

 

(3) 財政状態

当事業年度末の総資産は、139,943百万円と前事業年度末に比べ36,690百万円(35.5%)増加しました。流動資産につきましては、売掛金が2,001百万円減少しましたが、キャッシュ・マネージメント・システム預託金が28,626百万円、有価証券が4,544百万円増加したこと等により110,017百万円と前事業年度末に比べ31,564百万円(40.2%)増加しました。固定資産につきましては、投資有価証券が5,993百万円増加したこと等により29,926百万円と前事業年度末に比べ5,126百万円(20.7%)増加しました。

負債につきましては、26,817百万円と前事業年度末に比べ10,657百万円(65.9%)増加しました。これは、未払法人税等が8,983百万円、流動負債のその他に含まれる未払消費税等が2,885百万円増加したこと等によるものです。

純資産につきましては、113,125百万円と前事業年度末に比べ26,033百万円(29.9%)増加しました。これは、剰余金の配当が1,347百万円、当期純利益が27,367百万円となったこと等によるものです。

 

(4) キャッシュ・フロー

当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は、抗HIV薬6品の販売権返還に係る対価を受領したこと等により58,819百万円と前事業年度末に比べ43,165百万円(275.7%)増加しました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期純利益が37,700百万円、減価償却費が985百万円、未払消費税等の増加額が2,885百万円、売上債権の減少額が1,986百万円、たな卸資産の減少額が801百万円となり、長期前払費用の増加額が1,936百万円、法人税等の支払額が1,401百万円となったこと等により42,499百万円の収入となりました。(前事業年度は8,259百万円の収入)

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出が31,713百万円、投資有価証券の取得による支出が11,853百万円となりましたが、有価証券の売却及び償還による収入が44,300百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入が1,903百万円となったこと等により2,099百万円の収入となりました。(前事業年度は27,068百万円の支出)

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払額が1,347百万円となったことにより1,433百万円の支出となりました。(前事業年度は1,432百万円の支出)

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性

当社の主な資金需要につきましては、製品製造に使用される原材料の調達、商品の仕入れ、営業活動で使用される財・サービス等の運転資金のほか、設備投資、持続的成長の実現に向けた新規導入品の獲得、JTとの共同開発等の戦略的投資であり、これらの必要資金は自己資金で賄っております。また、資金の流動性につきましては、運転資金、一定の戦略的投資に備えられる現預金等の流動性資産を確保しております。

なお、有価証券報告書提出日(2020年3月26日)現在における重要な資本的支出の予定はありません。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

 

相手方の名称

国名

契約内容

契約期間

対価の支払

日本たばこ産業株式会社

日本

研究開発及び販売に関する基本契約

2018年6月~

期限の定めなし

東レ株式会社

日本

経口そう痒症改善剤「レミッチカプセル」の血液透析患者におけるそう痒症を対象とする日本国内における共同開発及び販売権に関する契約

2005年3月~特許満了日
以後別途協議

契約一時金他

日本たばこ産業株式会社

Keryx Biopharmaceuticals, Inc.

米国

高リン血症治療剤「リオナ錠」の日本国内における独占的開発・商業化権に関するライセンス契約

2007年9月~特許満了日
以後別途協議

契約一時金他

日本たばこ産業株式会社

日本

ALK-Abello A/S

デンマーク

室内塵ダニアレルギー疾患を対象としたアレルゲン免疫療法薬等の日本国内における独占的開発・販売権に関する契約

2011年1月~
期限の定めなし

契約一時金他

日本たばこ産業株式会社

日本

JAK阻害剤「JTE-052」の皮膚外用製剤について、日本国内における今後の共同開発及び販売に関する契約

2016年10月~15年又は特許満了日のいずれか長い期間
以後1年毎更新

契約一時金他

BioCryst Pharmaceuticals, Inc.

米国

血漿カリクレイン阻害剤 「BCX7353」について、日本における独占的販売権に関するライセンス契約

2019年11月~10年間又は特許満了日のいずれか長い期間

契約一時金他

 

 

なお、2020年1月に以下の契約を締結しております。

相手方の名称

国名

契約内容

契約期間

対価の支払

日本たばこ産業株式会社

日本

アリル炭化水素受容体(AhR)モジュレーター「tapinarof」について、日本国内における共同開発及び販売に関する契約

2020年1月~15年間又は特許満了日のいずれか長い期間
以後1年毎更新

契約一時金

 

 

 

5 【研究開発活動】

当社は、親会社であるJTと医薬事業の研究開発に係る機能分担を行っております。新規化合物の研究開発機能はJTに集中しておりますが、当社においては、既存製品の剤形改良や効能追加、得意とする領域における研究開発を実施しております。また、JTと連携して新規導入品の探索及び共同開発も実施しております。

当事業年度の研究開発費の総額は2,956百万円です。

 

なお、研究(共同)開発・導入活動の主な進捗及び成果につきましては、以下のとおりです。

(腎・透析領域)

・当社とJTが鉄欠乏性貧血患者を対象として効能追加の開発を進めております高リン血症治療剤「リオナ錠」(開発番号:JTT-751)につきまして、2019年7月、日本国内で実施中の第Ⅲ相臨床試験のうち、比較試験の速報結果を得ました。得られた速報結果では、有効性の主要評価項目において「リオナ錠」の対照薬に対する非劣性が確認され、安全性に関しては、「リオナ錠」の良好な忍容性が確認されました。なお、安全性評価項目のうち、悪心及び嘔吐に関する有害事象の発現率を評価した結果、それぞれ、「リオナ錠」は13.0%及び3.2%、対照薬は32.7%及び15.2%でした。今後、本試験及びその他の臨床試験成績等をもとに、鉄欠乏性貧血を適応症とした「リオナ錠」の日本国内における効能追加申請を目指します。

・JTと日本国内における共同開発及び販売に関する契約を締結した低酸素誘導因子-プロリン水酸化酵素(Hypoxia Inducible Factor Prolyl Hydroxylase、HIF-PH)阻害薬「JTZ-951(エナロデュスタット)」につきまして、腎性貧血を適応症として、JTは2019年11月に日本国内における製造販売承認を申請しております。

(皮膚疾患領域)

・JTと日本国内における共同開発及び販売に関する契約を締結したJAK阻害剤「コレクチム軟膏(デルゴシチニブ)」につきまして、アトピー性皮膚炎を適応症として、JTは2020年1月に成人患者を対象とした日本国内における製造販売承認を取得しました。なお、現在、2歳以上16歳未満の小児アトピー性皮膚炎患者を対象とした国内第Ⅲ相臨床試験を実施しており、2019年4月、第Ⅲ相臨床試験のうち、比較試験の速報結果を得ました。得られた速報結果では、有効性の主要評価項目である投与開始日を基準とした最終評価時のmEASIスコアの変化率について、プラセボに対する優越性が確認され、また安全性に関しても良好な忍容性が確認されました。

・2020年1月、当社は、JTがDermavant Sciences GmbHと日本国内における皮膚疾患領域での独占的開発・商業化権に関するライセンス契約を締結したアリル炭化水素受容体(AhR)モジュレーター(tapinarof)について、日本国内における共同開発及び販売に関する契約をJTと締結しました。

(その他)

・2019年11月、当社は、BioCryst Pharmaceuticals,Inc.(以下、「BioCryst社」)と、同社が遺伝性血管性浮腫(Hereditary angioedema:HAE)発作抑制薬として開発を進めてきた血漿カリクレイン阻害剤「BCX7353(以下、「本剤」)」について、日本における独占的販売権に関するライセンス契約を締結しました。本剤は、ブラジキニン産生酵素を特異的に阻害することにより、遺伝性血管性浮腫(HAE)の急性発作の予防が期待される新規経口剤です。なお、本剤は、希少疾病用医薬品及び先駆け審査指定制度対象品目の指定を受け、日本国内における製造販売承認申請が行われており、製造販売承認取得後は、当社が本剤の販売を行う予定です。