第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

当社の企業ミッションは「世界に通用する医薬品を通じて、お客様、株主、社会、社員に対する責任を果たすとともに、人々の健康に貢献する」ことです。

 

お客様、株主、社会、社員に対する責任とは、高品質の事業活動によって生み出される資金を循環/拡大することを通じて、お客様、株主、社会、社員の四者に対する責任をバランス良く果たし、満足の総和を高めていくことであると考えます。

 

お客様に対しては、より良い薬、正しい情報を医療関係者を通じて患者様に提供することにより、人々のQOL(Quality Of Life)向上に貢献するように努めます。

株主に対しては、適時適切に会社情報を開示するとともに、適正な利潤の還元と企業価値の増大を図るように努めます。

社会に対しては、高度な倫理観を保持し、社会要請に応じた事業活動を通じて、より良き企業市民となるように努めます。

社員に対しては、個々人を尊重し、成長の機会を均等に与え、公正な評価に基づく処遇を推進することにより、働きがいを実感できるように努めます。

 

(2) 中期的な会社の経営戦略と対処すべき課題

(「中期経営計画2021」進捗の概要)

医薬品業界を取り巻く事業環境は、新薬開発の難度の高まりや研究開発費の高騰、国際競争の激化等により事業リスクが増大する中、特に国内市場においては、薬価制度の抜本改革、後発品の使用促進等、医療費抑制の要請が強まっており、今後更に厳しさが増すものと想定されます。これらの厳しい環境変化に加え、当社においては、抗HIV薬6品の日本国内における独占的販売権に関するライセンス契約を終了したことに伴い、収益悪化が避けられない状況でした。

こうした厳しい環境変化を踏まえ、当社は、2019年度から2021年度までの3ヶ年を対象期間とする「中期経営計画2021」を策定し、2022年度の営業利益黒字化と以降の継続的な利益創出の実現を目指し、①事業構造改革、②成長戦略、③ステークホルダーからの信頼維持を重要課題と位置づけ取り組んでまいりました。

その中で、「中期経営計画2021」の策定時に設定した目標である「2022年度営業利益の黒字化」を2019年度において前倒しで実現したことを踏まえ、新たに「中期経営計画2021期間中の営業利益の黒字継続と、黒字幅の拡大」を目標とするとともに、引き続き上記重要課題の取り組みを進めてまいりました。

当事業年度は、事業構造改革施策の効果等により、営業利益の黒字の確保及び増益を達成しました。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、医薬情報担当者(MR)の医療機関への訪問自粛等、事業活動への影響がありましたが、ITを活用した医薬品の適正使用情報提供活動の拡充等により対応しました。

※新規事業投資(新規導入品の獲得、M&A等を含む投資)に係る費用を除く営業利益。

 

(「中期経営計画2021」主要施策の進捗状況)

①事業構造改革

組織・機能・人員の最適化、資源配分の見直し・パフォーマンス最大化に取り組んでおります。2020年7月には、事業構造改革の一環として、当社が保有しておりました佐倉工場を岩城製薬株式会社に譲渡しました。

 

②成長戦略

JTとの共同開発品の上市及び価値最大化、新規導入品の獲得及びJTとの連携強化による革新的医薬品の共同開発の推進、上記の実現・推進に向けた組織・機能強化に取り組んでおります。

詳細につきましては、「5 研究開発活動」に記載しております。

 

③ステークホルダーからの信頼維持

コーポレートガバナンス、コンプライアンスの充実・強化、各種規制対応に取り組んでおります。

2020年3月に、コーポレートガバナンスの充実・強化及び業務執行の効率性向上の観点から、経営の監督と業務執行のさらなる分離を旨とした経営体制の見直しを行い、取締役会は、独立した客観的な立場から経営に対する実効性の高い監督を行うため、過半数を独立社外取締役で構成する体制とし、各グループを所管するグループリーダーは、執行役員として業務執行に集中する体制としました。

 

(経営目標)

区 分

第129期

(2020年度)

実績

第130期

(2021年度)

予想

増減額

売上高

(億円)

417

457

39

営業利益

(億円)

47

38

△9

 

2020年2月公表の「『中期経営計画2021』の進捗状況及び目標の見直しについて」において、「中期経営計画2021期間中の営業利益の黒字継続と、黒字幅の拡大」を目標として掲げておりますが、2021年度の業績予想は、売上高が457億円と前事業年度に比べ39億円増加する一方、営業利益は38億円と前事業年度に比べ9億円減少する見込みとなっております。営業利益の減少につきましては、新製品の発売等に伴う販売費用及び研究開発費の増加、パソコン更新等の一過性費用の発生等が見込まれることによるものです。

※新規事業投資(新規導入品の獲得、M&A等を含む投資)に係る費用を除く営業利益。

 

(配当)

「中期経営計画2021」期間中の配当については、「継続的かつ安定的に実施する」との基本方針の下、将来へ向けた投資等を勘案した上で、従来と同水準の配当を継続していく考えです。

 

本項目における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年3月25日)現在において入手可能な情報に基づき当社が判断したものであり、実際の業績等は、「2 事業等のリスク」に挙げた事項等により、異なる結果となる可能性があります。

 

(3) 独占禁止法違反に関する対応

当社は、カルバン錠(ベバントロール塩酸塩製剤)の販売価格の決定に関し、独占禁止法に違反する行為があったとして、2020年3月5日に公正取引委員会より独占禁止法に基づく排除措置命令及び課徴金納付命令を受けました。当社は、この度の命令を厳粛かつ真摯に受け止め、再発防止措置を実施しております。今後も引き続き、法令遵守のさらなる徹底に取り組み、再発防止と早期の信頼回復に努めてまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

当社の業績は、今後起こりうる様々な要因により影響を受ける可能性があります。当社の業績に影響を及ぼす可能性のある主なリスクとしては、以下のようなものが考えられます。

なお、本項目における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年3月25日)現在において、当社が判断したものです。

 

(1) 医療用医薬品に関する法規制、薬事行政の動向に関するリスク

医療用医薬品は、開発・製造・販売等において医薬品医療機器法等関連法規の規制を受けており、規制が強化された場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、今後の医療制度改正、後発品使用の促進及び薬価基準の改定等の行政施策の動向によっては、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、各種規制、医療制度、行政制度に関する最新の情報を収集するとともに、各種規制等に対して適切に対応を行っております。

 

(2) 研究開発に関するリスク

新薬の研究開発は、長期に亘りかつ多額な費用の投入を必要としますが、上市までの過程で、遅れや変更が生じる可能性や、断念しなければならない可能性があります。さらには、製造販売承認申請を行っても承認されない可能性もあります。このような場合には、将来の成長性・収益性が低下することとなり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、開発ステージ移行時期において各種会議体を通じて研究開発の継続を確認し、適切にポートフォリオの管理を行うことにより、様々な不確実性への対応を行っております。

 

(3) 副作用に関するリスク

医薬品には副作用発現の可能性があります。重篤な副作用が発現した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、製商品に関する副作用などの安全性に関する情報を収集し、集積された安全性情報を評価・分析し、その結果から適正使用情報の追加が必要な場合は、RMP(医薬品リスク管理計画)や添付文書を改訂し、医薬品の情報を更新するとともに、医療関係者に情報提供することにより、製商品の安全性の確保や適正使用の推進を行います。

 

(4) 製商品の供給停止、回収に関するリスク

当社の販売する製商品は、国内又は海外における特定の製造元で生産しております。また、特定の製造元等から調達している原材料、スギ花粉等の天然由来の原材料から生産している製商品もあります。このため、技術上もしくは規制上の問題、又は火災、地震その他の災害等により、これらの製造元が閉鎖又は操業停止となった場合、あるいは、気候変動等の理由により原材料や光熱等の調達に支障が生じ生産の継続が困難となった場合、及び、物流機能等が停滞した場合には、製商品の供給が停止し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社の製商品に関し、品質上の問題等が発生した場合、国又は地方自治体からの命令に基づき、あるいは当社が自主的に判断し、回収を行う場合があります。この場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、災害に対する事業継続計画(BCP)を定めることにより製商品の安定供給を確保する体制を整備し、原薬や原材料を複数社から調達可能にするなどの取り組みを進めるとともに、大規模災害の発生などを想定し、東日本・西日本の2拠点に物流センターを置き、一方が被災した場合に備えた体制を敷いております。また、医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準(GMP)に基づいた品質管理体制の下、工程ごとに品質を確認しながら製商品の製造を行うとともに、製商品の製造元を定期的に訪問し、製造管理及び品質管理の状況を確認しています。なお、製商品の回収が必要となる品質不良が発生した場合には、患者様の安全確保を最優先とし、総括製造販売責任者の指示の下、行政当局への報告、医療機関などへの情報提供及び当該製商品の回収を迅速に行うとともに、原因究明と改善措置を行い、供給スケジュールの見直しや代替品の情報提供などを行います。

 

(5) 製商品を取り巻く環境に関するリスク

当社が販売する製商品に関して、競合品や後発品の上市、新規治療法や新技術の登場等により、製商品を取り巻く環境が変化した場合、製商品に関する売上減少により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、競合状況や薬価制度等の情報をもとに製品ポートフォリオの見直しを図るとともに、製商品の効能追加、剤形等の開発に取り組むことにより影響の低減を図っております。

 

(6) 他社との提携関係に関するリスク

当社は、研究開発、製造、販売等において、他社と様々な形で業務提携を行っております。何らかの事情により提携関係が変更又は解消された場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、業務提携に関する契約締結においては、発生しうるリスクを想定し、リスクを低減する契約の締結に努めております。また、当社は提携先との連携を密にとり、提携におけるリスクの把握と管理を行っております。

 

(7) 親会社との提携関係に関するリスク

当社は、親会社であるJTとの業務提携により、医療用医薬品事業における新薬の研究開発機能をJTへ集中化し、製造、販売機能は当社が担っております。また、JTと連携して新規導入品の探索及び共同開発も実施しております。何らかの事情により提携関係が変更又は解消された場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、JTとの新規導入品の探索、共同開発等を通じて、提携関係の維持・発展に努めております。

また、親会社との提携関係に変更等が生じる場合には、必要に応じて外部の有識者から見解を入手したうえ、親会社と利害関係を有しない社外役員に意見を求める等の措置を講じます。

 

(8) ITセキュリティ及び情報管理に関するリスク

当社は、各種ITシステムを利用しているため、システムの障害やコンピューターウイルス等により、業務が阻害される可能性があります。また、個人情報を含め多くの機密情報を保有しており、予期せぬ事態によりその情報が社外に流出した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、ITセキュリティ及び情報管理に関する社内規則・マニュアル等の制定及び継続的な見直しを行うとともに、社内教育を継続的に実施することにより適切な管理、運用を行っております。

 

(9) 訴訟に関するリスク

当社は、事業活動を継続して行っていく過程において、製造物責任(PL)、副作用の発現、特許侵害等に関わる訴訟を提起される可能性があります。これにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、弁護士等の専門家と連携、協議のうえで適切な対応を講じます。

 

(10) コンプライアンスに関するリスク

当社は、事業活動を行うにあたって、労務関連、独占禁止法、製造物責任等の様々な法令等の規制の適用を受けております。重大な法令等の違反が発生した場合、当社の社会的信用及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、コンプライアンスの推進を、企業ミッション実現のための重要な経営課題の一つと位置づけ、取締役、グループリーダーで構成するコンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンス推進事項の審議等を行うほか、コンプライアンス推進部による、社員に対するコンプライアンスアンケートの実施、コンプライアンス研修、勉強会等を行い、コンプライアンスの徹底を図っています。また、社内通報・社外通報窓口(弁護士)を設置し、法令違反等の事実を早期認識し、違法行為等による当社のリスクの極小化に努めております。

 

(11) 新型コロナウイルス感染症に関するリスク

当社は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、事業所や取引先を含めた従業員の罹患等により、事業活動にさまざまな影響を及ぼす可能性があります。

当社は危機対策本部を設置し必要な対応を講じるとともに、従業員の安全確保と製商品の安定供給に努めております。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

なお、本項目における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年3月25日)現在において、当社が判断したものです。

 

(1) 経営成績

当事業年度の医薬品業界を取り巻く事業環境は、新薬開発の難度の高まりや研究開発費の高騰、国際競争の激化等により事業リスクが増大する中で、特に国内市場においては、薬価改定、後発品使用促進等、医療費抑制の要請の強まりにより、大変厳しいものとなりました。また、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、患者様の医療機関への受診抑制傾向が見られることや、医薬情報担当者(MR)の医療機関への訪問自粛等、事業活動に影響を受けました。

このような状況の下、当社では、「中期経営計画2021」期間中の営業利益(新規事業投資(新規導入品の獲得及びM&A等を含む投資)に係る費用を除く営業利益)の黒字継続と、黒字幅の拡大を目標とし、「中期経営計画2021」の重要課題である①事業構造改革、②成長戦略、③ステークホルダーからの信頼維持に取り組んでまいりました。

※「中期経営計画2021」の進捗状況につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

 

当事業年度の経営成績につきましては、以下のとおりです。

 

前事業年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

当事業年度

(自 2020年1月1日

至 2020年12月31日)

増減額

増減率

売上高(百万円)

42,998

41,700

△1,297

△3.0%

営業利益(百万円)

1,430

4,738

3,307

231.2%

経常利益(百万円)

1,691

4,971

3,279

193.8%

当期純利益(百万円)

27,367

3,495

△23,872

△87.2%

 

 

(売上高)

売上高は、製商品売上高において、薬価改定(2019年10月及び2020年4月)の影響を受ける中、アレルゲン領域における販売数量の伸長等により前事業年度の水準を確保しましたが、抗HIV薬6品の流通経過措置終了に伴い手数料収入が減少したこと等により、41,700百万円と前事業年度に比べ1,297百万円(3.0%)減少しました。

 

各フランチャイズ領域における主要な製品・商品の販売状況につきましては、以下のとおりです。

・腎・透析領域におきましては、「リオナ錠(高リン血症治療剤)」が薬価改定の影響により6,507百万円と前事業年度に比べ123百万円(1.9%)減少し、「レミッチ(透析患者における経口そう痒症改善剤)」は薬価改定に加えて後発品の影響もあり6,365百万円と前事業年度に比べ2,328百万円(26.8%)減少しました。なお、腎性貧血を適応症として、JTが2020年9月に日本国内における製造販売承認を取得し、2020年11月に薬価基準に収載されました「エナロイ錠(腎性貧血治療薬)」につきまして、2020年12月に販売を開始しました。

・皮膚疾患領域におきましては、「アンテベート(外用副腎皮質ホルモン剤)」が薬価改定の影響により5,241百万円と前事業年度に比べ198百万円(3.6%)減少しました。なお、2020年6月に販売を開始した「コレクチム軟膏(外用JAK阻害剤)」は1,291百万円となりました。

・アレルゲン領域におきましては、アレルゲン免疫療法のさらなる普及により「シダキュア スギ花粉舌下錠(アレルゲン免疫療法薬)」は6,139百万円と前事業年度に比べ2,484百万円(68.0%)増加し、「ミティキュア ダニ舌下錠(アレルゲン免疫療法薬)」は4,776百万円と前事業年度に比べ2,027百万円(73.7%)増加しました。

 

 

(売上原価、販売費及び一般管理費)

費用面におきましては、売上原価は販売品目の構成変化等により19,962百万円と前事業年度に比べ740百万円(3.6%)減少し、販売費及び一般管理費は研究開発費が減少したほか、前事業年度に実施した特別転身支援制度による人員数の最適化の影響、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けたことによる医薬情報担当者(MR)の医療機関への訪問自粛等により16,999百万円と前事業年度に比べ3,865百万円(18.5%)減少しました。

 

(営業利益、経常利益、当期純利益)

以上の結果、営業利益は4,738百万円と前事業年度に比べ3,307百万円(231.2%)経常利益は4,971百万円と前事業年度に比べ3,279百万円(193.8%)それぞれ増加しました。

当期純利益は3,495百万円と前事業年度に比べ23,872百万円(87.2%)減少しました。これは、前事業年度において特別利益に抗HIV薬6品の販売権返還に係る譲渡益があったことによるものです。なお、佐倉工場を2020年7月1日付で岩城製薬株式会社に譲渡しており、当該譲渡に伴う損失額を事業構造改革費用として特別損失に計上しております。

 

(2) 生産、受注及び販売の実績

① 生産実績

生産実績は次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

医薬品事業

22,570

120.5

合計

22,570

120.5

 

(注) 金額は正味販売価格換算によっており、消費税等は含まれておりません。

 

② 商品の仕入実績

商品の仕入実績は次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

医薬品事業

9,255

94.5

合計

9,255

94.5

 

(注) 金額は実際仕入価格によっており、消費税等は含まれておりません。

 

③ 受注実績

該当事項はありません。

 

④ 販売実績

販売実績は次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

医薬品事業

41,700

97.0

合計

41,700

97.0

 

(注) 1.金額には消費税等は含まれておりません。

2.医薬品事業の販売実績には不動産賃貸収入213百万円が含まれております。

3.主な相手先別販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりです。

相手先

前事業年度
(自 2019年1月1日
 至 2019年12月31日)

当事業年度
(自 2020年1月1日
 至 2020年12月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

アルフレッサ㈱

9,048

21.0

9,398

22.5

㈱メディセオ

8,510

19.8

9,041

21.7

㈱スズケン

8,413

19.6

8,564

20.5

東邦薬品㈱

4,781

11.1

4,645

11.1

 

 

 

(3) 財政状態

当事業年度末の総資産は、126,026百万円と前事業年度末に比べ13,917百万円(9.9%)減少しました。流動資産につきましては、有価証券5,377百万円増加しましたが、キャッシュ・マネージメント・システム預託金9,936百万円、売掛金6,185百万円、現金及び預金2,056百万円減少したこと等により96,742百万円と前事業年度末に比べ13,275百万円(12.1%)減少しました。固定資産につきましては、投資有価証券1,045百万円増加しましたが、有形固定資産が1,000百万円、繰延税金資産586百万円減少したこと等により29,284百万円と前事業年度末に比べ641百万円(2.1%)減少しました。

負債につきましては、10,935百万円と前事業年度末に比べ15,882百万円(59.2%)減少しました。これは、未払法人税等9,794百万円、流動負債のその他に含まれる未払消費税等が3,477百万円、未払金1,461百万円減少したこと等によるものです。

純資産につきましては、115,091百万円と前事業年度末に比べ1,965百万円(1.7%)増加しました。これは、剰余金の配当が1,347百万円、当期純利益が3,495百万円となったこと等によるものです。

 

(4) キャッシュ・フロー

当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は、61,576百万円と前事業年度末に比べ2,756百万円(4.7%)増加しました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期純利益4,225百万円、減価償却費582百万円、売上債権の減少額が6,193百万円となりましたが、未払消費税等の減少額が3,477百万円、仕入債務の減少額が609百万円、事業構造改革費用の支払額が501百万円、法人税等の支払額9,410百万円となったこと等により3,443百万円の支出となりました。(前事業年度は42,499百万円の収入

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出29,007百万円、投資有価証券の取得による支出9,837百万円となりましたが、有価証券の売却及び償還による収入44,900百万円、事業譲渡による収入1,100百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入882百万円となったこと等により7,625百万円の収入となりました。(前事業年度は2,099百万円の収入

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払額が1,347百万円となったことにより1,425百万円の支出となりました。(前事業年度は1,433百万円の支出

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性

当社の主な資金需要につきましては、製品製造に使用される原材料の調達、商品の仕入れ、営業活動で使用される財・サービス等の運転資金のほか、設備投資、持続的成長の実現に向けた新規導入品の獲得、JTとの共同開発等の戦略的投資であり、これらの必要資金は自己資金で賄っております。また、資金の流動性につきましては、運転資金、一定の戦略的投資に備えられる現預金等の流動性資産を確保しております。

なお、有価証券報告書提出日(2021年3月25日)現在における重要な資本的支出の予定はありません。

 

(6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えれられる様々な要因を考慮して見積りを行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。当社の財務諸表作成にあたり採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

 

相手方の名称

国名

契約内容

契約期間

対価の支払

日本たばこ産業株式会社

日本

研究開発及び販売に関する基本契約

2018年6月~

期限の定めなし

東レ株式会社

日本

経口そう痒症改善剤「レミッチカプセル」の血液透析患者におけるそう痒症を対象とする日本国内における共同開発及び販売権に関する契約

2005年3月~特許満了日
以後別途協議

契約一時金他

日本たばこ産業株式会社

Keryx

Biopharmaceuticals, Inc.

米国

高リン血症治療剤「リオナ錠」の日本国内における独占的開発・商業化権に関するライセンス契約

2007年9月~特許満了日
以後別途協議

契約一時金他

日本たばこ産業株式会社

日本

ALK-Abello A/S

デンマーク

室内塵ダニアレルギー疾患を対象としたアレルゲン免疫療法薬等の日本国内における独占的開発・販売権に関する契約

2011年1月~
期限の定めなし

契約一時金他

日本たばこ産業株式会社

日本

JAK阻害剤「JTE-052」の皮膚外用製剤について、日本国内における今後の共同開発及び販売に関する契約

2016年10月~15年間又は特許満了日のいずれか長い期間
以後1年毎更新

契約一時金他

BioCryst

Pharmaceuticals, Inc.

米国

血漿カリクレイン阻害剤 「BCX7353」について、日本における独占的販売権に関するライセンス契約

2019年11月~発売から10年間又は特許満了日のいずれか長い期間

契約一時金他

日本たばこ産業株式会社

日本

アリル炭化水素受容体(AhR)モジュレーター「tapinarof」について、日本国内における共同開発及び販売に関する契約

2020年1月~15年間又は特許満了日のいずれか長い期間
以後1年毎更新

契約一時金

 

 

なお、2021年3月に以下の契約を締結しております。

Verrica

Pharmaceuticals Inc.

米国

皮膚疾患治療薬「VP-102」について、伝染性軟属腫及び尋常性疣贅を対象とした日本国内における独占的開発・商業化権に関するライセンス契約

2021年3月~発売から10年間又は特許満了日のいずれか長い期間

契約一時金他

 

 

 

5 【研究開発活動】

当社は、親会社であるJTと医薬事業の研究開発に係る機能分担を行っており、新規化合物の研究開発機能はJTに集中しております。また、当社は、JTと連携して新規導入品の探索及び共同開発も実施しております。

当事業年度の研究開発費の総額は596百万円です。

 

なお、研究(共同)開発・導入活動の主な進捗及び成果につきましては、以下のとおりです。

 

(腎・透析領域)

当社とJTが鉄欠乏性貧血患者を対象として効能追加の開発を進めております高リン血症治療剤「リオナ錠」(開発番号:JTT-751)につきまして、JTは、2020年5月に効能追加に係る承認事項一部変更承認申請をしております。

 

(皮膚疾患領域)

・2020年1月、当社は、JTがDermavant Sciences GmbHと日本国内における皮膚疾患領域での独占的開発・商業化権に関するライセンス契約を締結したアリル炭化水素受容体(AhR)モジュレーター(tapinarof)について、日本国内における共同開発及び販売に関する契約をJTと締結しました。

・JTと日本国内における共同開発及び販売に関する契約を締結したJAK阻害剤(開発番号:JTE-052)の皮膚外用製剤につきまして、JTは、2020年5月に日本国内におけるデルゴシチニブ軟膏0.25%の製造販売承認申請を行い、併せて小児患者に対する用法及び用量の追加を目的としてデルゴシチニブ軟膏0.5%(コレクチム軟膏0.5%)の製造販売承認事項一部変更承認申請をしております。また、2歳未満の乳幼児を対象とした国内第Ⅲ相臨床試験を開始しております。

・2020年8月、当社は、米国のVerrica Pharmaceuticals Inc.(以下、「Verrica社」)との間で、Verrica社が有する皮膚疾患治療薬「VP-102」の日本国内における独占的開発・商業化権を獲得するためのオプション契約を締結しました。「VP-102」は、Verrica社が米国での開発を進めている、伝染性軟属腫等を対象とした皮膚疾患治療薬であり、カンタリジンを有効成分とする外用剤です。現在、Verrica社は、「VP-102」につき、米国で伝染性軟属腫を適応症とした第Ⅲ相臨床試験を終了しております。また、尋常性疣贅については、米国で第Ⅱ相臨床試験が終了しております。

なお、2021年3月、当社は、オプション権を行使し、伝染性軟属腫及び尋常性疣贅を対象とした日本国内における独占的開発・商業化権に関するライセンス契約を締結しました。

 

(その他)

・当社は、国内外の有望なライフサイエンス関連スタートアップ企業に関する効率的な情報収集及びネットワークの構築・拡大を図り、アンメットニーズに応える革新的な医薬品の導入に繋げる目的から、ヘルスケア専門の独立系ベンチャーキャピタルである株式会社メディカルインキュベータジャパンが組成したファンドに当事業年度において1,000百万円を出資しました。

BioCryst Pharmaceuticals,Inc.と日本国内における独占的販売権に関するライセンス契約を締結した血漿カリクレイン阻害剤「オラデオカプセル」(ベロトラルスタット塩酸塩)について、遺伝性血管性浮腫(Hereditary angioedema: HAE)の急性発作の発症抑制を適応症として、株式会社オーファンパシフィックが、2021年1月に日本国内における製造販売承認を取得し、今後当社が販売を行う予定です。