当中間会計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動等又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
当中間会計期間の経営成績につきましては、以下のとおりです。
(注)中期経営計画の利益面の計数指標としては、将来の導入品獲得に向けて、当面は研究開発投資を積極的に実施することから、研究開発費控除前営業利益を設定しております。
売上高は、皮膚疾患領域及びアレルゲン領域における販売数量の伸長等により、31,379百万円と前中間会計期間に比べ3,070百万円(10.8%)増加しました。
各フランチャイズ領域における主要な製品・商品の販売状況につきましては、以下のとおりです。
・腎・透析領域におきましては、「リオナ(高リン血症治療剤、鉄欠乏性貧血治療剤)」が3,925百万円と前中間会計期間に比べ135百万円(3.6%)増加しましたが、その他は主に「レミッチ(透析患者における経口そう痒症改善剤)」が長期収載品の選定療養制度の導入を含む後発品及び競合品の影響に加え薬価改定により減少したことから947百万円と前中間会計期間に比べ707百万円(42.7%)減少しました。
・皮膚疾患領域におきましては、「コレクチム(アトピー性皮膚炎治療剤)」は4,526百万円と前中間会計期間に比べ148百万円(3.4%)、「アンテベート(ステロイド外用薬)」は2,779百万円と前中間会計期間に比べ201百万円(7.8%)、「ロコイド(ステロイド外用薬)」は1,140百万円と前中間会計期間に比べ218百万円(23.7%)増加しました。また、「ブイタマー(アトピー性皮膚炎治療剤、尋常性乾癬治療剤)」は2024年10月に販売を開始しており、前中間会計期間に比べ1,234百万円増加しました。
・アレルゲン領域におきましては、「シダキュア(スギ花粉症のアレルゲン免疫療法薬)」は6,537百万円と前中間会計期間に比べ784百万円(13.6%)、「ミティキュア(ダニアレルギーのアレルゲン免疫療法薬)」は5,799百万円と前中間会計期間に比べ613百万円(11.8%)増加しました。
費用面におきましては、売上原価は、販売数量の伸長及び「ブイタマー」等の廃棄損失の見込計上を主因として17,614百万円と前中間会計期間に比べ1,912百万円(12.2%)増加し、販売費及び一般管理費は、研究開発活動の進捗による研究開発費の増加及び「ブイタマー」の普及活動等による販売促進費の増加に加え、塩野義製薬株式会社による当社株式に対する公開買付けに関連する費用等により10,613百万円と前中間会計期間に比べ1,146百万円(12.1%)増加しました。
以上の結果、営業利益は、3,152百万円と前中間会計期間に比べ11百万円(0.4%)増加しました。経常利益は、営業外費用の投資事業組合運用損が減少したこと等により、3,468百万円と前中間会計期間に比べ483百万円(16.2%)増加しました。中間純利益は経常利益が増加したことにより、2,588百万円と前中間会計期間に比べ366百万円(16.5%)増加しました。
なお、研究開発費控除前営業利益は5,134百万円と前中間会計期間に比べ630百万円(14.0%)増加しました。
当中間会計期間末の総資産は、141,720百万円と前事業年度末に比べ1,056百万円(0.8%)増加しました。これは、有価証券が10,993百万円、受取手形及び売掛金が3,246百万円、投資有価証券が1,030百万円減少しましたが、流動資産のその他に含まれる資金の預託が8,954百万円、商品及び製品が1,815百万円、現金及び預金が1,518百万円、原材料及び貯蔵品が1,263百万円、投資その他の資産のその他に含まれる長期前払費用が1,010百万円増加したこと等によるものです。
負債につきましては、19,244百万円と前事業年度末に比べ114百万円(0.6%)増加しました。
純資産につきましては、122,476百万円と前事業年度末に比べ942百万円(0.8%)増加しました。これは、剰余金の配当が1,686百万円、中間純利益が2,588百万円となったこと等によるものです。
当中間会計期間末の現金及び現金同等物の残高は、34,277百万円と前事業年度末に比べ3,472百万円(11.3%)増加しました。
当中間会計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前中間純利益が3,462百万円、減価償却費が198百万円、売上債権の減少額が3,246百万円、未払金の増加額が1,779百万円となり、棚卸資産の増加額が3,079百万円、長期前払費用の増加額が1,015百万円、法人税等の支払額が958百万円となったこと等により2,443百万円の収入となりました。(前中間会計期間は2,918百万円の収入)
当中間会計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の取得による支出が8,015百万円となりましたが、投資有価証券の売却及び償還による収入が6,004百万円、有価証券の売却及び償還による収入が5,000百万円となったこと等により2,788百万円の収入となりました。(前中間会計期間は2,512百万円の支出)
当中間会計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払額が1,686百万円となったことにより1,760百万円の支出となりました。(前中間会計期間は2,152百万円の支出)
当中間会計期間において、当社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
当中間会計期間の研究開発費の総額は1,982百万円です。
当社は、2025年5月7日開催の取締役会において、塩野義製薬株式会社(以下「公開買付者」といいます。)による当社株式に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)に賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対しては本公開買付けに応募することを推奨する旨の決議をいたしました。
なお、上記取締役会決議は、公開買付者が本公開買付け及びその後の一連の手続により、当社を公開買付者の完全子会社とすることを企図していること、及び当社株式が上場廃止となる予定であることを前提として行われたものです。