第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは「一人でも多くの方に笑顔を取りもどしていただくために、優れた医薬品の提供を通じて患者さんのクオリティ・オブ・ライフの向上につとめる」を企業理念として、株主の皆様から負託された企業活動を行うにあたり、経営の基本方針として次の三つの方針を掲げております。この基本方針に則り、企業価値の最大化をはかり、ステークホルダーの信頼と期待に応えてまいります。

① 患者さんと医療関係者のニーズに即した、有用な医薬品の創製・提供につとめる。

② 医薬品企業としての社会的責任を自覚し、高い倫理観をもって企業活動を行い、社会から信頼される企業をめざす。

③ 社員がその仕事に歓びと誇りをもち、活力あふれる存在感のある企業をめざす。

 

(2) 経営環境

製薬業界を取り巻く環境は日々急速に変化し、厳しさを増しております。国内医薬品事業におきましては、高齢化社会の進行等によって国の医療財政が逼迫する中、ジェネリック医薬品使用促進策や長期収載品の薬価見直しをはじめとする薬価制度の抜本改革等の様々な医療費抑制策が実施されており、製薬企業は社会的使命を果たすため、より一層効率性を高めながら画期的新薬を創出し、医薬品の安定供給を続けていくことが求められております。

研究開発においては、難病や希少疾患等に対するアンメットメディカルニーズが高まり、創薬研究の対象は病因・病態の難解な疾患や新たなモダリティへと広がりを見せ、画期的新薬を創出するための研究開発費用と難易度はますます増大しております。さらに、国内外の企業との開発品の導入や販売提携等の交渉についても競争が激化しており、その費用も高額化しております。

このような状況下において、私たちは、社員一人ひとりの成長によって組織力の最大化をはかるべく人材育成に注力するとともに、高い有効性と安全性を有し需要が見込める医薬品を効率よく創出・販売できる体制の構築、研究開発への積極的な投資を進めております。また、海外企業への導出による製品のグローバル展開を加速し、新たな成長機会の獲得をめざしております。

 

(3) 中期経営戦略

2022年を起点とする10か年の経営計画においては、製薬業界を取り巻く厳しい状況や、それに伴う当社グループの長期的課題を分析し、当社グループの2031年ビジョンとそのビジョンの実現に向けた戦略を掲げております。

≪2031年ビジョン≫

   1. 画期的新薬の迅速な創出・提供により健康寿命延伸に貢献し続ける企業 

   2. 皮膚科、整形外科領域を中心にグローバルに展開する創薬企業

ビジョンの実現に向けた戦略 ~3つのTransformation~≫

 (1)研究開発Transformation

① 自社研究基盤の活用

② 新規診療領域への展開

③ 新たなモダリティへの挑戦

④ 研究開発への積極的投資

 (2)海外展開Transformation

① 自社創薬と製品・開発品の導入による海外展開品の充実

② 海外自社展開(開発・販売)による製品の価値最大化

 

(3)経営基盤Transformation

① プロフェッショナルとして変革を追求し続ける人材の育成及び就業環境整備

② データとデジタル技術を活用して変革し続ける企業風土の醸成

③ 患者さんファーストのための製品価値最大化及び高品質な医薬品の安定的な生産体制の構築

 

また、2026年度経営数値目標として、連結売上高800億円、連結営業利益180億円、連結ROE8.0%以上、2031年度経営数値目標として、連結売上高1,000億円、連結営業利益285億円、連結ROE10.0%以上をめざしてまいります。

 

当連結会計年度は、希少疾病用医薬品に指定されております壊死組織除去剤「ネキソブリッド外用ゲル5g」の製造販売承認を取得いたしました。また、開発パイプラインの充実に向けて、スプルース・バイオサイエンシズ社の先天性副腎過形成症治療剤「チルダセルフォント」とシーマベイ・セラピューティクス社の原発性胆汁性胆管炎治療剤「セラデルパー」についての日本における独占的な開発及び販売に関する権利を取得いたしました。

当社グループは、長期経営計画2031の研究開発戦略において、新規診療領域への展開を基本方針の一つとして掲げ、将来のアンメットメディカルニーズに応える医薬品の提供をめざしております。両社との提携を通じて、希少疾病治療に対する取り組みをさらに強化し、健康寿命延伸に貢献するために新たな治療選択肢を患者さんへいち早くお届けできるよう取り組んでまいります。

その他の開発パイプラインとしましては、連結子会社のアーサム㈱から当社が開発を引継いだ難治性脈管奇形治療剤「KP-001(従来の開発コード:ART-001)」がフェーズⅢ段階にステージアップいたしました。また、末梢性神経障害性疼痛治療剤「KP-910」がフェーズⅠ段階に新たにステージアップいたしました。その他、主力品でありますクレナフィンにつきましては、欧州の導出先であるアルミラル社がドイツ連邦医薬品医療機器庁及びイタリア医薬品庁に販売承認申請を提出いたしました。さらに、新規創薬ターゲットの創出から治験申請までの複数の創薬プロジェクトを最速で臨床ステージまで推進させることを目的に、Axcelead Drug Discovery Partners㈱との協業を開始いたしました。また、生産性の向上をめざし、営業基盤の強化、人材育成・人材教育の促進、組織のスリム化・人員配置の適正化等に取り組んでおります。

 

(4) 会社の対処すべき課題

当社グループが企業価値の最大化をめざし、社会から信頼される企業であり続けるため、対処すべき当面の課題は、次のとおりであります。

① 研究開発及び導出入活動への重点投資

当社の成長には新薬の継続的な上市が不可欠である一方、新薬創出の難易度の高まりによる研究開発費用の増加や導出入活動の競争激化による投資金額の増大が見込まれます。このような状況の下、資源投入の集中と研究開発の効率化をめざし、資本効率や投資体力を勘案した資源投入、3領域(免疫系・神経系・感染症)を柱とした研究開発テーマへの集中投資、国内外の企業・研究機関との共同研究や戦略的提携等を積極的に進めることにより、開発パイプラインの充実をはかり、世界に通用する画期的新薬の継続的な上市をめざしてまいります。また、現地企業への導出を中心とした海外展開や適応拡大にも積極的に取り組んでまいります。

② 営業基盤の強化

営業面では、皮膚科領域、整形外科領域等の当社が強みを持つ領域でのプレゼンスをより一層高め、各領域における製品価値の最大化をはかってまいります。また、製品特性と領域に沿った人員配置・組織開発・教育研修を進め、積極的にICTを活用してリアルとデジタルを融合させることにより、医療現場のニーズの変化や制度の変更に柔軟に対応した付加価値の高い情報を提供してまいります。

③ 人材育成

人材は企業経営の根幹にかかわるものであり、社員一人ひとりの成長が当社の持続的成長につながると考えております。イノベーティブなチャレンジの奨励と人を活かすマネジメントを推進することにより全社員の生産性を高め、次世代のリーダーやグローバルで成果を出せる人材の育成を行ってまいります。また、新たな働き方に対して柔軟に対応し、全社員のエンゲージメントを高めて持てる力を十分に発揮できるよう、働く環境の整備を進めてまいります。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

サステナビリティ基本方針

当社グループは、いまだ満たされない医療ニーズに応える医薬品や環境にやさしい農業薬品の提供を通じて、自社の持続的成長をめざすとともに社会の持続的な発展に貢献いたします。その実現のため、経営理念の「3つのよろこび」を追求し、ステークホルダーとともに多くの笑顔を創出してまいります。

 

―「3つのよろこび」の追求―

・医療現場のニーズをとらえ、ユニークな着眼点により新たな治療選択肢の提供に努め、「患者さんのよろこび」を追求します。

・医薬品の提供を通じて、社会からの要請にも応える柔軟で持続可能な経営を推進し、「社会のよろこび」を追求します。

・社員一人ひとりが多くの人を笑顔にするための仕事に誇りを持ち、新たな価値を創出できる、「社員のよろこび」を追求します。

 


 

当社グループはこの基本方針を実現するため、以下の取り組みを推進いたします。

 

(1)ガバナンス

当社グループでは、サステナビリティ経営を推進するため、経営企画部担当取締役を委員長とする「サステナビリティ委員会」を2023年4月に設置いたしました。サステナビリティ委員会は、原則1年に2回開催し、気候変動問題を含む環境、人権、ガバナンス、人的資本等に関する当社グループの重要課題(マテリアリティ)※1の抽出及び整理を行うとともに、課題解決に向けた具体的な取り組みの審議・検討をいたします。重要課題は、事業内容や経営計画、GRIスタンダード、ISO26000などを勘案して社会課題を抽出し、「科研製薬の事業との関連性」と「ステークホルダーへの影響度」の2軸から絞り込み、選定いたします。また、サステナビリティ委員会にて選定された重要課題は、取締役会で審議・特定され、取締役会はその進捗等について監督してまいります。

 

※1 当社グループが企業理念の実践を通して社会に価値を提供し、持続可能な社会の実現に資することが当社グループの持続的成長にもつながるとの考えの下、特定プロセスを経て特定したもの。


 


 

(2)戦略

①気候変動

当社グループは、日本製薬団体連合会(日薬連)が策定した「低炭素社会実行計画」に参加しており、日薬連の掲げた「2050年CO2排出量ネットゼロ」を長期ビジョンとする「2030年度CO2排出量を2013年度比で46%削減する」という目標に向けて、CO2排出量削減に取り組んでおります。

当社グループのCO2排出量削減目標年度である2030年度及び、日薬連の掲げる「CO2排出量ネットゼロ」の達成目標年である2050年を対象に、脱炭素に向けてより野心的な気候変動対策の実施が想定される「1.5℃シナリオ(一部2℃シナリオも併用)」と、現状を上回る気候変動対策が行われず異常気象の激甚化が想定される「4℃シナリオ」を参考に、定性・定量の両面からリスク及び機会の考察を行いました。

シナリオ分析の結果、両シナリオにおいて当社グループ事業活動に大きな財務的影響を及ぼす気候関連リスクは想定されず、機会としては当社グループ医薬品及び農業薬品の需要が増加する可能性が示されました。当社グループは優れた医薬品の提供により、患者さんのクオリティ・オブ・ライフの向上につとめる製薬企業として、その社会的責任を認識し、今後も企業活動のあらゆる場面において地球環境の保全、維持向上に取り組んでまいります。

 

②人的資本

当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材育成及び社内環境整備に関する方針は、以下のとおりであります。

 

人材育成及び社内環境整備に関する方針

当社グループは長期経営計画2031に基づく経営戦略として「3つのTransformation(①研究開発、②海外展開、③経営基盤)」を掲げております。

この経営戦略の実現に向けた人事戦略として「プロフェッショナルとして常に新たな挑戦をし、変革を追求し続ける人材の育成」と「当社グループに最適な人事制度と就業環境の整備による社員のエンゲージメント向上」を基本方針として取り組んでおります。

≪人材育成上の重点課題≫

上述の基本方針と当社グループの現状を踏まえ、重点課題として下記を認識しております。

1. 医薬品事業の厳しい競争環境下、多様な人材のモチベーション向上とリテンション(優秀な人材の流出防止)をはかり、社員一人ひとりの能力を発揮させるための社内環境を整備する

2. 長期経営計画2031が設定する高い事業目標に挑戦する意欲を持つ人材のモチベーションを顕在化させ、積極的な登用をはかる

3. 能力の面では、特に以下の重点項目について、教育研修、成長機会の提供、社内では不足する高度なスキルあるいは経験を持つ人材の経験者採用を組み合わせ、長期経営計画2031を実現するために必須な組織開発をはかる

1) 研究開発Transformation:新規疾患領域や新規モダリティを含む、アンメットメディカルニーズの解決に寄与するパイプライン拡充と推進のため、探索、評価、臨床開発、事業開発等の能力強化と補充

2) 海外展開Transformation:特に、海外自社開発の体制作りを担う臨床開発、薬事、CMC等の能力強化と補充

3) 経営基盤Transformation:MRの生産性向上のため、デジタルツール活用を含む医薬品情報提供スキルの強化;品質保証と安定供給のため、生産・品質保証部門におけるデジタル技術やシステム連携の活用スキルの獲得;全社共通課題として、時代の要請であるDX戦略の企画・推進のスキル獲得

 

≪上記重点課題ごとの具体的な取り組み≫

1. 社内環境の整備

女性活躍はもとより、子育て世代の社員、介護に関わる社員、転勤を伴う社員、シニア世代の社員など、さまざまなライフステージにある社員一人ひとりが「働きがいを感じる会社」となるために、社内環境、就業環境の整備につとめてまいります。具体的には以下の環境整備に取り組んでおります。

1) コンプライアンスの徹底

当社グループは科研製薬行動基準に則り、コンプライアンスを守る環境作りに注力しております。特に不当な差別・嫌がらせ等の禁止、ハラスメントの禁止については、管理職を対象としたコンプライアンスセミナーの開催や、社内イントラネットを活用した社員に向けた継続的な啓発活動、通報・相談窓口の周知等を徹底し、ハラスメントの防止につとめております。

2) ワーク&ライフバランスの推進

・社員の柔軟な働き方をサポートするために、フレックスタイム制(生産部門とMRを除く)と在宅勤務制度を導入しております。

・心身共に健康的にメリハリある働き方を促すために、年次有給休暇やアニバーサリー休暇(特別有給休暇)を取得しやすい風土づくりに取り組んでおります。

・転勤を伴う社員に対しては、各々の家庭事情に少しでも適合できるように、社宅制度と単身赴任制度の整備を行いました。

 

3) 子育て・介護への支援

・子育てや家族の介護によって通常の就業が困難な社員が、少しでも安心して働けるように、育児及び介護休業制度や時短勤務制度の整備を進めております。

・家族の看護や子のならし保育、不妊治療目的」の事由で有給休暇を取得できる制度や、時短勤務者もフレックスタイム制を可能とする制度を導入しております。

・男性社員も育児休業を取得しやすい環境整備の一環として、育児休業期間の一部(最大5日間)を有給とする制度改定とともに、管理者向けの社内研修や啓発活動につとめております。

4) 従業員エンゲージメントの向上

社員の「働きがい」を把握するための指標として、従業員エンゲージメントレベルを測る仕組みを2023年度から導入し、今後の人的資本経営に活かしてまいります。

 

2. モチベーションの顕在化と積極的な登用

挑戦を奨励する企業文化の醸成の観点からも、高度なスキルや専門的能力を有する、あるいはその能力を積極的に獲得し高い成果を導き出す人材に対して、相応の人事評価、昇格・昇進による積極的な登用、また適性に応じた人材配置を現行人事制度の中で推進してまいります。

 

3. 能力向上と組織開発

能力面の重点項目に対して、各スペシャリストの育成と、従業員一人ひとりの多様な能力開発及びリスキリングの機会を提供するために、オンライン学習サービスのツールを2023年度中に導入する予定であります。

また、社内外の研修プログラムを活用して、各階層別教育研修や管理職マネジメント研修の実施内容の充実化をはかり、人材育成の取り組みを強化してまいります。

 

(3)リスク管理

当社グループは企業理念の実現、経営計画を達成するうえで阻害要因となるリスクを適切に管理し、社会的責任を果たし、かつ持続可能な企業価値の向上に資することを目的として、リスクマネジメントに取り組んでおります。

全社的なリスクマネジメントは「リスク管理委員会」で行っておりますが、サステナビリティに関連するリスク項目については、サステナビリティ委員会がより詳細な検討を行います。サステナビリティ委員会では、当社グループの企業活動が社会に与える影響、当社グループに与える財務的影響及び発生可能性を踏まえて優先的に対応すべきリスク項目を絞り込み、定期的なモニタリングを行います。サステナビリティ経営における重要なリスク項目の対応状況は、サステナビリティ委員会が取締役会に報告し、取締役会がこれを監督いたします。

当社グループは、気候変動リスクについても持続的な成長のため対応すべき重要課題に関連するリスク項目の一つであると認識しており、企業活動のあらゆる場面において地球環境の保全、維持向上に取り組んでおります。

 

(4)指標及び目標

①気候変動

当社グループは、日本製薬団体連合会(日薬連)が策定した「低炭素社会実行計画」に参加しており、日薬連の掲げた「2050年CO2排出量ネットゼロ」を長期ビジョンとする「2030年度CO2排出量を2013年度比で46%削減する」という目標に向けて、CO2排出量削減に取り組んでおります。

目標達成のため、エネルギー使用量の9割以上を占める静岡事業所及び京都事業所では、高効率機器の導入を積極的に進め、継続的な省エネルギー活動を展開しております。

また、さらなる排出量削減に向け、2023年1月より静岡事業所で使用する電力の20.0%をグリーン電力へと変更しました。今後、グリーン電力の割合を段階的に引き上げていくことを予定しております。

本社、営業オフィス及び営業所では、蛍光灯からLED照明への切り替えや、空調設定温度の適正化を推進し、電気使用量の削減に取り組んでおります。

 

 

・ 当社における温室効果ガス(GHG)排出量


Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)

Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出

 

②人的資本

人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に関連する指標及び目標(一部)と実績は以下のとおりであります。

 

1. 経験者採用比率(正社員採用における経験者採用の割合)

2022年度 実績:35.9% [内訳 経験者採用数:14名、新卒採用数:25名]

※各部門の事業戦略を実行する上で充足できないスキルを有する人材については、適時、経験者採用を積極的に行っております。

2. 管理職に占める女性労働者の割合

目標:2025年度末までに7.0%以上とする

2022年度末 実績:3.8% [内訳 女性管理職:9名、男性管理職:227名]

※人材育成に注力するとともに、適性を見極めて管理職への登用を推進しております。

3. 年次有給休暇取得率(正社員のみの数値)

目標:2023年度の取得率を60.0%以上とする

2022年度 実績:55.0%

※ワーク&ライフバランスの観点からも、年次有給休暇の取得しやすい環境整備に着手しております。

4. 男性労働者の育児休業取得率と取得日数(正社員及び非正社員の数値)

目標:2025年度までに30.0%以上の取得率と平均取得日数を9日間以上とする

2022年度 実績:取得率 67.3%、平均取得日数 7.5日間

※2022年4月からの育児休業制度の改定と取得促進活動により、男性の取得率は当初の目標を上回りましたが、取得日数は最低限の目標日数に至っておりません。男性の育児休業については、男性の育児参加という本来の目的を会社として支援し、より良質な育児休業を取得しやすい環境整備につとめてまいります。

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 法的規制、医療費抑制策等の行政動向に関するリスク

国内医薬品事業は、薬事行政のもと様々な規制を受けております。また、薬価基準の改定やジェネリック医薬品使用促進策等の医療費抑制策として様々な医療制度改革が進展しております。これらの関連法規の改正や医療制度、健康保険に関わる行政施策の動向によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 新薬開発に関わるリスク

医薬品の研究開発には、多額の資金と十数年という長い開発期間を要しますが、それが新製品や新技術として結実する確率は決して高くありません。有効性と安全性を確認しながら慎重に開発を進めてまいりますが、当初期待した有効性が証明できない場合や安全性の面で問題が明らかとなった場合等には、途中で開発中止となる可能性があります。このような場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 副作用の発現によるリスク

医薬品は、十分な安全性試験と厳しい審査を経てから承認、販売されます。しかし、開発段階で行われる臨床試験は試験的投与であり、限られた数の患者さんが対象となります。そのため、市販後にも臨床試験を補完する「市販後調査」が行われますが、予測されなかった副作用が発現し、製品回収や販売中止を余儀なくされた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 他社との競争に伴うリスク

製薬業界は競争の激しい業界であり、販売している医薬品と同様の効能・効果を持つ他社の競合品との販売競争や特許切れ後に発売される他社のジェネリック医薬品との販売競争は、当社製品の売上高を減少させる原因となり、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 知的財産権に関するリスク

当社グループでは、知的財産権を適切に管理し、第三者からの侵害に注意を払っていますが、第三者から侵害を受けた場合には、その保護のために、訴訟を提起する場合もあります。その動向によっては当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの事業が第三者の知的財産権に抵触することのないように注意を払っていますが、万が一抵触した場合は、係争やこれによる損害賠償、当該事業の中止に繋がるなど、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 訴訟のリスク

国内外で継続して事業活動を行うにあたり、医薬品の副作用、製造物責任、労務、環境、公正取引に関する問題等に関して訴訟を提起される場合があります。その場合、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 製品供給が遅滞または休止するリスク

自社及び製品調達先における生産設備の不具合あるいは原材料の入手の遅れ等により、製品供給が遅滞または休止した場合や、品質上の問題の発生により製品回収等を行うことになった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) ITセキュリティ及び情報管理に関するリスク

当社グループは、各種情報システムを使用しているため、システム障害やコンピューターウイルス、サイバー攻撃等により、業務が阻害される可能性があります。また、個人情報を含め多くの機密情報を保有していますが、これらが社外に漏洩した場合、損害賠償、行政処分、社会的信用の失墜等により、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 大規模な災害等に関するリスク

地震、台風等の自然災害や火災等の事故、パンデミック等が発生し、当社グループの事業所及び取引先等が大規模な被害を受け、事業活動が停滞した場合や災害等により損害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当社グループの当連結会計年度の業績は、減収減益となりました。

売上高は72,984百万円(対前年同期比4.0%減)となり、その減収の主たる要因としては、薬価改定や競合品の影響があげられます。

利益面では、売上高の減少及び販売費及び一般管理費の増加等により、営業利益は7,998百万円(対前年同期比53.1%減)、経常利益は8,727百万円(対前年同期比50.3%減)となりました。販売費及び一般管理費が増加した主たる要因は、研究開発費が対前年同期比87.5%増加し、15,789百万円となったためであります。親会社株主に帰属する当期純利益は当社の連結子会社でありますアーサム㈱の開発品である水疱性類天疱瘡治療剤「ART-648」に関する減損損失計上による特別損失が発生したことにより、5,440百万円(対前年同期比43.0%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

薬業

医薬品・医療機器につきましては、原発性腋窩多汗症治療剤「エクロック」の売上が増加したものの、関節機能改善剤「アルツ」、癒着防止吸収性バリア「セプラフィルム」等の売上減少により減収となりました。その背景としましては、薬価改定や競合品の影響等があげられます。

農業薬品につきましては増収となりました。

この結果、売上高は70,562百万円(対前年同期比4.2%減)、セグメント利益(営業利益)は6,707百万円(対前年同期比57.3%減)となりました。

なお、海外売上高は7,232百万円(対前年同期比4.0%増)となりました。

不動産事業

不動産事業の主たる収入は文京グリーンコート関連の賃貸料であります。売上高は2,422百万円(対前年同期比0.5%増)、セグメント利益(営業利益)は1,290百万円(対前年同期比4.6%減)となりました。

 

当連結会計年度末の総資産は、前期末比1,147百万円増加し、166,328百万円となりました。これは主に、繰延税金資産の増加によるものであります。

当連結会計年度末の負債合計は、前期末比2,636百万円増加し、29,491百万円となりました。これは主に、未払金の増加によるものであります。

正味運転資本(流動資産から流動負債を控除した金額)は、89,064百万円であり、流動比率は527.4%で財務の健全性は保たれております。

当連結会計年度末の純資産合計は、前期末比1,489百万円減少し、136,836百万円となりました。これは主に、自己株式の増加によるものであります。

自己資本比率は、81.9%となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ364百万円減少し、74,260百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比ベ4,083百万円収入が減少し、9,253百万円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の減少によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ5,261百万円支出が減少し、2,627百万円の支出となりました。これは主に、連結子会社株式の取得による支出が当連結会計年度は発生しなかったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ1,139百万円支出が減少し、6,990百万円の支出となりました。これは主に、自己株式の取得額の減少によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

薬業

39,440

+3.4

不動産事業

合計

39,440

+3.4

 

(注) 金額は、販売価格によっております。

 

b. 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

薬業

22,151

△2.7

不動産事業

合計

22,151

△2.7

 

(注) 金額は、仕入価格によっております。

 

c. 受注実績

当社グループは、主として販売計画に基づく生産計画によって生産を行っており、受注生産は行っておりません。

 

d. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

薬業

70,562

△4.2

不動産事業

2,422

+0.5

合計

72,984

△4.0

 

(注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

アルフレッサ㈱

13,486

17.7

13,132

18.0

㈱メディセオ

11,237

14.8

10,420

14.3

㈱スズケン

11,192

14.7

10,349

14.2

 

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりであります。

a. 経営成績の状況

2022年を起点とする10か年の経営計画において、当社グループは「画期的新薬の迅速な創出・提供により健康寿命延伸に貢献し続ける企業」、「皮膚科、整形外科領域を中心にグローバルに展開する創薬企業」というビジョンを掲げ、その実現に向けた戦略として、研究開発、海外展開、経営基盤に関する3つのTransformationに取り組んでおります。

当連結会計年度は、希少疾病用医薬品に指定されております壊死組織除去剤「ネキソブリッド外用ゲル5g」の製造販売承認を取得いたしました。また、開発パイプラインの充実に向けて、スプルース・バイオサイエンシズ社の先天性副腎過形成症治療剤「チルダセルフォント」とシーマベイ・セラピューティクス社の原発性胆汁性胆管炎治療剤「セラデルパー」についての日本における独占的な開発及び販売に関する権利を取得いたしました。

当社グループは、長期経営計画2031の研究開発戦略において、新規診療領域への展開を基本方針の一つとして掲げ、将来のアンメットメディカルニーズに応える医薬品の提供をめざしております。両社との提携を通じて、希少疾病治療に対する取り組みをさらに強化し、健康寿命延伸に貢献するために新たな治療選択肢を患者さんへいち早くお届けできるよう取り組んでまいります。

その他の開発パイプラインとしましては、連結子会社のアーサム㈱から当社が開発を引継いだ難治性脈管奇形治療剤「KP-001(従来の開発コード:ART-001)」がフェーズⅢ段階にステージアップいたしました。また、末梢性神経障害性疼痛治療剤「KP-910」がフェーズⅠ段階に新たにステージアップいたしました。さらに、新規創薬ターゲットの創出から治験申請までの複数の創薬プロジェクトを最速で臨床ステージまで推進させることを目的に、Axcelead Drug Discovery Partners㈱との協業を開始いたしました。海外展開としましては、主力品でありますクレナフィンにつきまして、欧州の導出先であるアルミラル社がドイツ連邦医薬品医療機器庁及びイタリア医薬品庁に販売承認申請を提出いたしました。その他、生産性の向上をめざし、営業基盤の強化、人材育成・人材教育の促進、組織のスリム化・人員配置の適正化等に取り組みました。

 

b.経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高72,984百万円(対前年同期比4.0%減)、営業利益7,998百万円(対前年同期比53.1%減)、経常利益8,727百万円(対前年同期比50.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益5,440百万円(対前年同期比43.0%減)となりました。

 

主要科目の状況は、次のとおりであります。

(売上高)

薬業

医薬品・医療機器につきましては、原発性腋窩多汗症治療剤「エクロック」の売上が増加したものの、関節機能改善剤「アルツ」、癒着防止吸収性バリア「セプラフィルム」等の売上減少により減収となりました。

農業薬品につきましては増収となりました。

この結果、売上高は70,562百万円(対前年同期比4.2%減)となりました。

なお、海外売上高は7,232百万円(対前年同期比4.0%増)となりました。

不動産事業

不動産事業の主たる収入は文京グリーンコート関連の賃貸料であります。売上高は2,422百万円(対前年同期比0.5%増)となりました。

 

(売上原価)

当社グループの売上原価は、主に工場の製造原価、仕入商品原価、不動産事業の役務収益原価から構成されます。売上原価は33,428百万円であり、売上高に対する売上原価の比率は、前連結会計年度45.3%、当連結会計年度45.8%と増加いたしました。

 

(販売費及び一般管理費)

販売費及び一般管理費につきましては、主に人件費、研究開発費、営業活動費用であり、当連結会計年度は31,556百万円と前連結会計年度比28.7%増加いたしました。主たる要因は、研究開発費が前連結会計年度比87.5%増加し、15,789百万円となったためであります。

 

c.財政状態の分析

財政状態の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

キャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高は、74,260百万円であり、事業運営上適切な水準であるとともに、経済環境の急激な変化にも一定程度耐えうる流動性を確保できていると考えております。

当社グループの主要な資金需要は、開発パイプライン拡充のための研究開発費用及び導入費用、当社製品製造のための原材料購入費用及び製造費用、商品仕入費用、研究・生産・営業効率を向上させるための設備投資費用であります。持続的な成長のための資金需要には、財務健全性を考慮したうえで積極的に対応していく方針であります。これら資金需要への対応は、営業キャッシュ・フローにより積み上げられた自己資金によることを基本としておりますが、追加的に資金が必要な場合は、金融機関からの借入等をはじめとした資金調達手段を実施できる体制も整えております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、連結財務諸表「注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

 

(1) 技術導入

契約会社名

相手先の名称

国名

契約内容

契約期間

当社

マイラン・ヘルスケア社

ドイツ

ブルフェンの商標の独占的使用権

1976年7月から販売を終了する日まで

当社

マイラン・ヘルスケア社

ドイツ

フロベンの商標の独占的使用権

1976年8月から販売を終了する日まで

当社

サイオス社

アメリカ

bFGFの特許及びノウハウの世界における独占的実施権

1988年12月から2030年10月又は新たなbFGF製品の販売開始後7.5年を経過する日のいずれか遅い方の日まで

当社

ノバルティス・ヴァクシンズ社

アメリカ

bFGFの特許の世界における独占的実施権

2005年3月から特許期間満了日まで

当社

タケダ社

ドイツ

ウラピジルの独占的製造権及び準独占的販売権

1987年4月から2023年3月まで
(以後1年毎自動延長)

当社

チューレン大学

アメリカ

GHRP科研100の日本における製造及び販売権

1995年5月から販売開始後20年を経過する日又は特許期間満了日のいずれか遅い方の日まで

当社

ファイザー株式会社

日本

シンフェーズの製造及び販売権

1996年12月から2015年3月まで
(以後3年毎自動延長)

当社

東レ株式会社

日本

ベラサスの承認申請並びに製造及び販売権

2006年9月から2028年3月まで
(以後1年毎自動延長)

当社

ボタニクス・エスビー社

アメリカ

原発性局所多汗症治療剤(BBI-4000)の日本・アジアにおける独占的開発権並びに製造及び販売権

2015年3月から特許期間満了日、販売開始後10年を経過する日又はデータ保護期間終了日のうち最も遅い日まで
(国毎)

当社

メディウンド社

イスラエル

熱傷焼痂除去剤NexoBrid(KMW-1)の日本における独占的開発権及び販売権

2016年4月から販売開始後10年を経過する日まで
(以後1年毎自動延長)

当社

アーバー社

アメリカ

アタマジラミ症治療剤イベルメクチン0.5%外用剤(KAR)の日本における独占的開発権及び販売権

2019年2月から特許期間満了日又は販売開始後10年を経過する日のいずれか遅い方の日まで

当社

ニューマブ・セラピューティクス社

スイス

アトピー性皮膚炎を対象にした新規多重特異性抗体医薬の日本・アジアにおける独占的開発権並びに製造及び販売権

2021年1月から特許期間満了日又は締結後20年を経過する日のいずれか遅い方の日まで

アーサム㈱

武田薬品工業株式会社

日本

難治性脈管奇形治療剤(ART-001)及び水疱性類天疱瘡治療剤(ART-648)の世界における独占的開発権並びに製造及び販売権

2018年7月から特許期間満了日、販売開始後10年を経過する日又は再審査期間終了日のうち最も遅い日まで
(国毎)

当社

スプルース・バイオサイエンシズ社

アメリカ

先天性副腎過形成症治療剤チルダセルフォントの日本における独占的開発権及び販売権

2023年1月から特許期間満了日、販売開始後10年を経過する日又は再審査期間終了日のうち最も遅い日まで

当社

シーマベイ・セラピューティクス社

アメリカ

原発性胆汁性胆管炎治療剤セラデルパーの日本における独占的開発権及び販売権

2023年1月から特許期間満了日、販売開始後10年を経過する日又は再審査期間終了日のうち最も遅い日まで

(以後2年毎自動延長)

 

(注) 1  2022年5月3日付で、ブリッケル・バイオテック社からボタニクス・エスビー社への事業譲渡に伴う契約上の地位の譲渡がされたため、相手先の名称を変更しております。

2 2022年9月5日付で、当社と東レ㈱とのベラサスの承認申請並びに製造及び販売権に関する契約期間を一部変更しております。

3 2023年4月12日付で、アーサム㈱と武田薬品工業㈱のART-648の水疱性類天疱瘡治療剤としての開発は中止しております。なお、技術導入契約は継続しております。

 

 

(2) 販売契約(導入)

契約会社名

相手先の名称

国名

契約内容

契約期間

当社

生化学工業株式会社

日本

アルツの独占的販売権

1987年3月から2029年3月まで
(以後2年毎自動延長)

当社

リードケミカル株式会社

日本

アドフィードの独占的販売権

1988年5月から2年を経過する日まで
(以後1年毎自動延長)

当社

バクスターヘルスケア社

バクスター株式会社

アメリカ

日本

セプラフィルムの独占的販売権

1997年2月から登録承認日後5年を経過する日まで
(以後3年毎延長)

当社

あすか製薬株式会社

日本

リピディルの準独占的販売権

2005年1月から販売を終了する日まで

当社

生化学工業株式会社

日本

ヘルニコアの独占的販売権

2012年12月から製造販売承認取得後10年を経過する日まで
(以後1年毎自動延長)

 

(注)  2022年9月29日付で、当社と生化学工業㈱とのアルツの独占的販売権に関する契約期間を一部変更しております。

 

(3) 販売契約(導出)

契約会社名

相手先の名称

国名

契約内容

契約期間

当社

北京泰徳製薬社

中国

フィブラストの中国での独占的製造及び販売権

2005年12月から販売開始後15年を経過する日まで
(以後3年毎自動延長)

当社

ボシュ・ヘルス社

カナダ

米国及びカナダでのJubliaの独占的販売権並びに米国におけるJubliaの容器に関する技術供与及び供給

2006年4月から特許期間満了日又は販売開始後15年を経過する日のいずれか遅い方の日まで
(製品毎、国毎)

当社

大熊製薬社

韓国

フィブラストの韓国での独占的販売権

2006年12月から2021年12月まで
(以後2年毎自動延長)

当社

東亞ST社

韓国

Jubliaの韓国での独占的販売権

2016年5月から特許期間満了日又は販売開始後10年を経過する日まで
(以後2年毎自動延長)

当社

萬聯行社

中国

Jubliaの香港及びマカオでの独占的販売権

2018年10月から販売開始後10年を経過する日まで
(以後2年毎自動延長)

当社

天津泰普滬亜医薬知識産権流転儲備中心社

中国

Jubliaの中国(香港及びマカオを除く)での独占的開発権及び販売権

2019年2月から販売開始後10年を経過する日まで
(以後2年毎自動延長)

当社

アルミラル社

スペイン

Jubliaの欧州での独占的開発権及び販売権

2021年7月から特許期間若しくは意匠権存続期間満了日又は欧州のいずれかの国での販売開始後10年を経過する日のいずれか遅い方の日まで
(以後相手方の判断により10年延長、さらに以後2年毎自動延長)

 

(注) 1  2022年11月1日付で、当社と台田薬品社のJubliaの台湾での独占的販売権に関する契約は終了したため、一覧より削除しております。

2 2023年3月16日付で、当社と東亞ST社とのJubliaの韓国での独占的販売権に関する契約期間を一部変更しております。

 

 

(4) コ・プロモーション契約

契約会社名

相手先の名称

国名

契約内容

契約期間

当社

杏林製薬株式会社

日本

デザレックスの日本におけるコ・プロモーション

2016年7月から再審査期間満了日又は販売開始後10年を経過する日のいずれか遅い方の日まで

当社

持田製薬株式会社

日本

テリパラチドBS「モチダ」の日本におけるコ・プロモーション

2021年2月から2027年3月まで

 

 

(5) その他の重要な契約

契約会社名

相手先の名称

国名

契約内容

契約期間

当社

日本生命保険相互会社

日本

文京グリーンコートの商業棟、オフィス棟等の共同所有を目的とした基本契約

1990年6月から2033年2月まで

当社

日本生命保険相互会社

日本

文京グリーンコート基本契約に基づく土地の賃貸

1990年6月から2033年2月まで

当社

東急住宅リース株式会社

日本

文京グリーンコート内の住宅棟等の賃貸

2018年4月から2028年3月まで
(以後2年毎自動延長)

 

 

6 【研究開発活動】

 当社グループは、研究員一人ひとりの自由な発想をもとに、大学や他企業との共同研究開発や技術導入などにより、世界に通用する真に有効で安全性の高い新薬を効率よく研究開発すべく、積極的な活動を展開しております。

 また、当社の研究開発本部と連結子会社であるアーサム㈱とが密接な連携・協力関係のもとに、効果的かつ迅速的に開発を推進していきます。

当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は15,789百万円であります。

 

セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。

(1) 薬業

医薬品の研究開発(基礎的研究及び臨床試験の実施等)を中心に、農業薬品の開発も行っております。

当連結会計年度の研究開発等の状況は次のとおりであります。

メディウンド社より導入した壊死組織除去剤は、「ネキソブリッド外用ゲル5g」として2022年12月に製造販売承認を取得いたしました。

臨床開発段階のものといたしまして、アーバー社から導入したアタマジラミ症治療剤「イベルメクチン0.5%外用剤(KAR)」は、フェーズⅢ試験実施中であります。連結子会社のアーサムから当社が開発を引き継いだ難治性脈管奇形治療剤「KP-001(従来の開発コード:ART-001)」はフェーズⅢ段階であります。自社創薬のがん免疫療法剤「KP-483」はフェーズⅠ試験実施中であります。自社創薬の末梢性神経障害性疼痛治療剤「KP-910」及びニューマブ・セラピューティクス社と共同開発しているアトピー性皮膚炎治療剤「NM26-2198」、シーマベイ・セラピューティクス社から導入した原発性胆汁性胆管炎治療剤「セラデルパー」、スプルース・バイオサイエンシズ社から導入した先天性副腎過形成症治療剤「チルダセルフォント」はフェーズⅠ段階であります。ブリッケル・バイオテック社から導入し、国内において2020年に原発性腋窩多汗症治療剤として上市しました「BBI-4000」は適応拡大として原発性掌蹠多汗症でフェーズⅠ段階であります。なお、米国においてはブリッケル・バイオテック社から事業譲渡されたボタニクス・ファーマシューティカルズ社がFDAに腋窩多汗症治療剤として製造販売承認申請中であります。

アーサムが開発していた水疱性類天疱瘡治療剤「ART-648」は、開発を中止いたしました。

当連結会計年度の研究開発費は15,789百万円であります。

 

(2) 不動産事業

研究開発活動は行っておりません。