(1) 業績
当連結会計年度の連結業績は、次のとおりとなりました。
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売上収益 |
5,479億22百万円 |
(対前連結会計年度 |
5億43百万円減、 |
0.1%減) |
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営業利益 |
519億35百万円 |
( 同 |
235億97百万円増、 |
83.3%増) |
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税引前当期利益 |
504億73百万円 |
( 同 |
245億98百万円増、 |
95.1%増) |
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当期利益 |
550億45百万円 |
( 同 |
115億91百万円増、 |
26.7%増) |
売上収益については、抗がん剤「ハラヴェン」、「レンビマ」及び抗てんかん剤「Fycompa」が拡大するとともに、中国、アジア医薬品事業が高い成長を継続した一方、日本医薬品事業における長期収載品がジェネリック医薬品との競合等により減少し、全体では5,479億22百万円(前連結会計年度比0.1%減)となりました。
領域別には、がん関連領域製品で「ハラヴェン」が伸長したほか、米国、欧州、日本及びアジアで新発売した「レンビマ」が順調な立ち上がりを示し、がん関連領域全体では1,185億1百万円(同20.1%増)となりました。てんかん領域製品では、「Fycompa」が米国、欧州、アジアで伸長し、てんかん領域全体では376億94百万円(同19.0%増)となりました。
品目別には、「ハラヴェン」の401億68百万円、「レンビマ」の114億77百万円に「Fycompa」及び肥満症治療剤「Belviq」を加えたグローバルブランド4品目合計で636億21百万円(同40.1%増)となりました。アルツハイマー型、レビー小体型認知症治療剤「アリセプト」は633億49百万円(同3.6%減)でした。プロトンポンプ阻害剤「パリエット」(米国製品名「Aciphex」)は460億53百万円(同17.7%減)でした。
セグメント別には、中国医薬品事業が前連結会計年度から20.2%増加して高い成長性を維持したほか、アジア医薬品事業においても韓国や台湾などの主要国で伸長するなど、全ての海外セグメントで増収を果たしました。
*「パリエット」には、日本におけるヘリコバクター・ピロリ除菌用3剤組み合わせパック製剤「ラベキュアパック400/800」及び「ラベファインパック」の売上収益を含めています。
営業利益は、グローバルブランドや中国、アジア医薬品事業などの高い成長による医薬品事業の売上収益・利益の拡大に加え、費用効率化、子会社株式や固定資産の譲渡による売却益、及び開発品に関する共同開発・共同販促契約締結に伴う契約一時金受領により、519億35百万円(前連結会計年度比83.3%増)となりました。当期利益は、営業利益の増加に加え、米国における子会社株式譲渡等に伴う税金費用の減少により、550億45百万円(同26.7%増)となりました。
基本的1株当たり当期利益は、192円23銭(前連結会計年度より40円66銭増)となりました。
当期利益にその他の包括利益を加減した当期包括利益は、前連結会計年度末からの円高の影響で為替換算差額が減少した結果、164億52百万円(前連結会計年度比85.6%減)でした。
[セグメントの状況]
(各セグメントの売上収益は外部顧客に対するものです)
当社グループは、セグメントを医薬品事業とその他事業に区分しており、医薬品事業を構成する日本(医療用医薬品、ジェネリック医薬品、診断薬)、アメリカス(北米、中南米)、中国、アジア(韓国、台湾、香港、インド、アセアン等)、EMEA(欧州、中東、アフリカ、オセアニア)、薬粧-日本(一般用医薬品等)の6つの事業セグメントを報告セグメントとしています。
<日本医薬品事業>
売上収益は2,668億10百万円(前連結会計年度比4.2%減)、セグメント利益は1,116億42百万円(同8.8%減)でした。売上収益の内訳は、医療用医薬品が2,339億21百万円(同4.7%減)、ジェネリック医薬品が284億94百万円(同6.0%増)、診断薬が43億94百万円(同26.5%減)となりました。なお、2015年12月28日付で当社の診断薬事業子会社であったエーディア株式会社を積水化学工業株式会社に譲渡しました。
品目別の売上収益については、ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体「ヒュミラ」が326億28百万円(同9.3%増)、ファイザー社と共同販促を展開している疼痛治療剤「リリカ」の共同販促収入が247億16百万円(同14.7%増)、不眠症治療剤「ルネスタ」が59億77百万円(同32.0%増)と堅調に拡大しました。がん関連領域製品では、「ハラヴェン」が67億99百万円(同12.1%増)と二桁成長を達成し、新製品である「レンビマ」は15億47百万円となりました。「アリセプト」及び「パリエット」は、それぞれ404億78百万円(同13.8%減)、304億28百万円(同18.0%減)でした。
2015年5月に「レンビマ」、同年6月に頻脈性不整脈治療剤「タンボコール」の新剤形として「タンボコール細粒10%」を新発売しました。
<アメリカス医薬品事業>
売上収益は1,222億46百万円(前連結会計年度比2.0%増)、セグメント利益は効率的なマーケティングにより販売管理費が減少した影響で、前連結会計年度から59.4%増加の237億31百万円となりました。
品目別の売上収益については、がん関連領域製品では、制吐剤「Aloxi」が547億2百万円(同9.8%増)、「ハラヴェン」が182億85百万円(同10.9%増)とそれぞれ堅調に推移し、2015年2月に発売した「レンビマ」は88億0百万円と順調な立ち上がりを示しました。てんかん領域製品では、「Banzel」が132億28百万円(同26.8%増)、「Fycompa」が38億40百万円(同106.1%増)とそれぞれ高い成長を果たしました。「Belviq」は44億22百万円(同18.6%減)でした。
2015年4月、メキシコにおいて「ハラヴェン」及び抗がん剤「Gliadel」(日本製品名「ギリアデル」)を新発売しました。
<中国医薬品事業>
売上収益は492億89百万円(前連結会計年度比20.2%増)、セグメント利益は129億24百万円(同22.3%増)と、高い成長性を維持しました。
品目別の売上収益については、末梢性神経障害治療剤「メチコバール」が187億19百万円(同8.0%増)、肝臓疾患用剤・アレルギー用薬「強力ネオミノファーゲンシー/グリチロン錠」が92億78百万円(同34.4%増)、「アリセプト」が55億52百万円(同17.7%増)、「パリエット」が32億65百万円(同14.0%増)となり、主力品が堅調に拡大しました。
<アジア医薬品事業>
売上収益は、韓国のほか台湾、タイなどで伸長し340億7百万円(前連結会計年度比10.1%増)、セグメント利益は83億14百万円(同12.2%増)となりました
品目別の売上収益については、「アリセプト」が99億69百万円(同6.6%増)、「ヒュミラ」が89億81百万円(同11.5%増)、「メチコバール」が30億87百万円(同18.0%増)とそれぞれ成長を牽引しました。「パリエット」は35億18百万円(同4.2%減)でした。
2016年2月、韓国において「レンビマ」と「Fycompa」を新発売しました。
<EMEA医薬品事業>
売上収益は、がん関連領域製品及びてんかん領域製品がそれぞれ前連結会計年度から増収となり413億31百万円(前連結会計年度比7.3%増)、セグメント利益は103億30百万円(同56.5%増)となりました。
品目別の売上収益については、がん関連領域製品で「ハラヴェン」が131億66百万円(同13.8%増)と成長性を維持したほか、新製品である「レンビマ」は11億19百万円となりました。てんかん領域製品では、「Zonegran」は76億26百万円(同6.0%減)と減少した一方で、「Zebinix」及び「Fycompa」は、それぞれ38億24百万円(同18.2%増)、36億20百万円(同51.0%増)と伸長しました。
「レンビマ」の発売国は、2015年6月の英国上市以降、オーストリア、スウェーデン、ドイツ、スペイン、スイス、ポルトガル等に拡大しています。
<薬粧-日本>
売上収益は180億77百万円(前連結会計年度比6.2%増)、セグメント利益は26億96百万円(同104.8%増)となりました。
チョコラBBグループの売上収益は、110億52百万円(同6.8%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
営業活動から得たキャッシュ・フローは、主に税引前当期利益の増加により956億17百万円(前連結会計年度より195億95百万円増)となりました。税引前当期利益は504億73百万円、減価償却費及び償却費は340億64百万円です。
投資活動によるキャッシュ・フローは、67億1百万円の支出(前連結会計年度より121億40百万円の支出減)となりました。有形固定資産の売却による収入は139億95百万円、販売権を含む無形資産の取得による支出は332億58百万円となりました。また、中国のジェネリック医薬品会社買収による支出が89億54百万円、日本の子会社譲渡による収入が205億31百万円となりました。なお、資本的支出等は145億0百万円です。
財務活動によるキャッシュ・フローは、729億44百万円の支出(前連結会計年度より132億2百万円の支出増)となりました。社債の償還に300億円、配当金の支払いに428億65百万円を支出しました。
以上の結果、現金及び現金同等物の残高は、1,793億26百万円(前連結会計年度末より59億91百万円増)となりました。
なお、営業活動によるキャッシュ・フローから資本的支出等を差し引いたフリー・キャッシュ・フローは、811億17百万円(前連結会計年度より207億7百万円増)です。
[キャッシュ・フロー関連指標の推移]
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第101期 |
第102期 |
第103期 |
第104期 |
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親会社所有者帰属持分比率(%) |
48.0 |
54.0 |
56.8 |
58.9 |
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時価ベースの親会社所有者帰属 持分比率(%) |
118.7 |
117.7 |
231.3 |
198.8 |
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キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) |
4.3 |
2.8 |
3.2 |
2.2 |
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インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
11.2 |
15.6 |
17.3 |
24.2 |
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親会社所有者帰属持分比率 |
:親会社の所有者に帰属する持分÷資産合計 |
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時価ベースの親会社所有者帰属持分比率 |
:株式時価総額÷資産合計 |
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キャッシュ・フロー対有利子負債比率 |
:有利子負債÷キャッシュ・フロー |
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インタレスト・カバレッジ・レシオ |
:営業キャッシュ・フロー÷利払い |
(3) IFRSに準拠して作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下、「日本基準」という。)に準拠して作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項
(のれんの償却)
日本基準では、のれんを償却していますが、IFRSでは非償却とし、毎年一定の時期及び減損の兆候がある場合にはその時点で、減損テストを実施しています。この結果、IFRSでは日本基準に比べて、販売費及び一般管理費が当連結会計年度において11,307百万円(前連結会計年度は10,364百万円)減少しています。
(1) 生産実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2015年4月 1日 至 2016年3月31日) |
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金額(百万円) |
前連結会計年度比(%) |
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日本医薬品事業 |
168,718 |
84.2 |
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アメリカス医薬品事業(注3) |
105,811 |
151.3 |
|
中国医薬品事業 |
54,393 |
124.9 |
|
アジア医薬品事業 |
24,879 |
113.3 |
|
EMEA医薬品事業(注4) |
47,557 |
127.4 |
|
薬粧-日本 |
11,187 |
89.0 |
|
報告セグメント計 |
412,545 |
107.0 |
|
その他事業 |
2,061 |
91.5 |
|
合計 |
414,606 |
106.9 |
(注1) 金額は販売見込価格により算出し、セグメント間の取引については相殺消去しています。
(注2) 上記金額には消費税等を含めていません。
(注3) 当連結会計年度のアメリカス医薬品事業において、生産実績が著しく増加しました。これは主に、「レンビマ」及び「Banzel」の売上収益増加によるものです。
(注4) 当連結会計年度のEMEA医薬品事業において、生産実績が著しく増加しました。これは主に、「ハラヴェン」及び「レンビマ」の売上収益増加によるものです。
② 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2015年4月 1日 至 2016年3月31日) |
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金額(百万円) |
前連結会計年度比(%) |
|
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日本医薬品事業 |
58,466 |
107.9 |
|
アメリカス医薬品事業 |
16,364 |
87.7 |
|
中国医薬品事業 |
542 |
73.7 |
|
アジア医薬品事業 |
6,733 |
96.9 |
|
EMEA医薬品事業 |
2,014 |
136.7 |
|
薬粧-日本 |
3,187 |
85.9 |
|
報告セグメント計 |
87,307 |
101.9 |
|
その他事業 |
4,945 |
97.6 |
|
合計 |
92,252 |
101.6 |
(注1) 金額は仕入価格により算出し、セグメント間の取引については相殺消去しています。
(注2) 上記金額には消費税等を含めていません。
(2) 受注状況
当連結グループは販売計画に基づいた生産を行っているため、該当事項はありません。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2015年4月 1日 至 2016年3月31日) |
|
|
金額(百万円) |
前連結会計年度比(%) |
|
|
日本医薬品事業 |
266,810 |
95.8 |
|
アメリカス医薬品事業 |
122,246 |
102.0 |
|
中国医薬品事業 |
49,289 |
120.2 |
|
アジア医薬品事業 |
34,007 |
110.1 |
|
EMEA医薬品事業 |
41,331 |
107.3 |
|
薬粧-日本 |
18,077 |
106.2 |
|
報告セグメント計 |
531,761 |
101.2 |
|
その他事業 |
16,162 |
70.9 |
|
合計 |
547,922 |
99.9 |
(注1) セグメント間の取引については相殺消去しています。
(注2) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
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相手先 |
当連結会計年度 (自 2015年4月 1日 至 2016年3月31日) |
前連結会計年度 (自 2014年4月 1日 至 2015年3月31日) |
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金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
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アルフレッサ ホールディングス㈱ |
67,899 |
12.4 |
71,282 |
13.0 |
|
㈱スズケン |
60,434 |
11.0 |
62,000 |
11.3 |
|
㈱メディパル ホールディングス |
53,603 |
9.8 |
55,113 |
10.0 |
(注3) 上記金額には消費税等を含めていません。
当社グループは、患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献することを企業理念としています。この理念のもとですべての役員及び従業員が一丸となり、世界のヘルスケアの多様なニーズを充足し、いかなる医療システム下においても存在意義のあるヒューマン・ヘルスケア(hhc)企業となることをめざしています。この基本的な考え方を定款に定め、株主の皆様と共有化をはかっています。
患者様とそのご家族の喜怒哀楽を知るためには、まず社員一人ひとりが患者様の傍らに寄り添い、患者様の目線でものを考え、言葉にならない想いを感じとることが重要であり、これがすべての企業活動の出発点となります。当社グループでは、国内外のすべての従業員が、就業時間の1%を患者様とともに過ごすことを推奨しています。
当社グループは、このhhc理念の実現に向けて、主要なステークホルダーズである患者様と生活者の皆様、株主の皆様及び社員との信頼関係の構築につとめるとともに、コンプライアンス(法令と倫理の遵守)を日々実践し、企業価値の向上に取り組んでいます。
新興国を中心とした中間所得層の拡大やグローバルな高齢化の進展により、がんや生活習慣病、認知症などの非感染性疾患が急増する中、医療の質や効率性、持続可能性がますます問われるようになっています。当社グループでは、今後10年間のグローバル医薬品産業を取り巻く環境変化を「患者様中心」「予防、治癒、ケア」「地域・在宅医療」「アウトカム(治療成果)」「ペイヤー(支払者)」「アクセス」「デジタル技術」という7つの観点から捉えた上で、2025年までの新たな中期経営計画「EWAY 2025」を策定し、2016年4月よりスタートしました。
(1) 計画「はやぶさ」の振り返り
当社グループの前中期経営計画「はやぶさ」(2011~2015年度)では、アジアリージョンの強化、進出国の拡大、グローバルな組織づくり、オンコロジービジネスの基盤化、製品創出力向上などの質的部分において、一定の成果が得られました。また、主力品の独占期間満了による事業環境変化への対応力不足及び製品創出の遅れにより売上収益や利益といった損益に関する目標は未達となりましたが、株主資本の充実、有利子負債の減少をはじめとしたバランスシートの健全化や、配当金の維持、時価総額の増大といった株主価値の向上においては一定の成果が得られました。
(2) 新中期経営計画「EWAY 2025」
「EWAY 2025」は、2025年度に向けての当社グループのあるべき姿を示すものであり、以下の3つの戦略意思の実現をめざします。
① 「病気になりたくない、罹っていれば早く知りたい、そして治りたい」に応える
② 「住み慣れた場所、地域やコミュニティで自分の病気を管理し、予後や老後を安心して過ごしたい」に応える
③ 「hhc(ヒューマン・ヘルスケア)ニーズに基づく立地(機会)が見出せ、それを満たすイノベーションが可能な事業分野」に集中する。
これらの戦略意思の根本は、患者様に貢献したいという当社グループの企業理念hhcです。患者様とともに時間を過ごし、患者様の真のニーズを理解することによって生まれる強い動機付けが当社グループのイノベーションの源泉となります。
「EWAY 2025」では、「認知症関連・神経変性疾患(ニューロロジー)」と「がん(オンコロジー)」の2領域を、未だ患者様のニーズを充足できていない、かつ当社グループがフロントランナーとなりうる立地を見出すことができる戦略的重要領域と位置づけ、ニューロロジービジネスグループならびにオンコロジービジネスグループを新設しました。2つのビジネスグループは、研究開発から販売までの機能を集約した組織体制とし、これらの2領域で見出した立地におけるフラッグシップ候補品の研究開発に集中した投資を行っていきます。
ニューロロジービジネスグループでは、認知症分野における予防と治癒の実現をめざし、次世代アルツハイマー型認知症治療剤であるBACE阻害剤「E2609」と抗Aβプロトフィブリル抗体「BAN2401」の開発プログラムを確実に進展させるとともに、認知症の周辺症状改善剤や早期診断方法の開発を推進します。また、オレキシン受容体拮抗剤であるlemborexant(一般名)は、不眠症に加えて認知症に伴う睡眠覚醒断片化という新たな患者様ニーズの充足を目指します。さらに、次世代AMPA受容体拮抗剤(複数の神経領域疾患)などの開発を進めるほか、グローバルブランドである抗てんかん剤「Fycompa」、肥満症治療剤「Belviq」の適応拡大・剤形追加による患者様価値の増大に注力していきます。
オンコロジービジネスグループでは、自社創製の「レンビマ」、「ハラヴェン」で培った合成化学の高い技術力や創薬ターゲット(分子標的)に関する知見を駆使して、がんの「治癒」に向けた新薬開発をめざします。初の自社創製腫瘍免疫治療剤をめざす「E7046」や米国研究子会社Morphotek, Inc.の新規抗体薬などの開発を進めるほか、米国研究子会社H3 Biomedicine Inc.では、がん遺伝情報に基づく創薬アプローチにより、FGFR4阻害剤(肝細胞がん他)及びSF3B1モジュレーター(骨髄異形成症候群他)について短期間での開発をめざしています。また、グローバルブランドである「レンビマ」、「ハラヴェン」の適応拡大を確実に進行させ、両剤による患者様価値の拡大に取り組んでいきます。
また、急激に加速するデジタル技術の進化に対応し、ビッグデータに代表される様々なデータ及び社内に蓄積されているデータを集約し、アクセスを一元管理するhhcデータクリエーションセンターを設立します。これらのデータを、人工知能をはじめとする高度な解析技術を駆使して分析することによって、新たな創薬標的やバイオマーカーの同定、患者様個々のニーズに合致したソリューションの提供やアウトカム評価のためのエビデンス創出等を推進します。
さらに、医療の提供体制における機能分化・連携や在宅医療の充実等の動きに対応すべく、メディカル、アウトカム、アクセス機能を中核とする地域医療にフォーカスした事業体制へ転換します。特に、日本においては、在宅医療において罹患率の高い認知症、不眠症、骨粗鬆症、便秘症等の疾患について、エーザイ製品に加え、EAファーマ(消化器領域事業)やエルメッドエーザイ(ジェネリック医薬品事業)の製品を組み合わせてより高いアウトカムをもたらすことを追求し、そのためのエビデンスの創出により患者様アクセスの向上をはかります。さらに、「アリセプト」発売以来蓄積してきた認知症領域における知識や経験をもとに、早期診断支援ツール、認知症に関わる多職種連携システム、服薬支援ツールなどの認知症ソリューション事業を展開し、地域において安心・安全に生活できる環境を提供することによって患者様貢献をめざします。
事業ポートフォリオについては、我々が立地を見出し、イノベーションを連打することができる「ニューロロジービジネス」「オンコロジービジネス」「EAファーマ」「ジェネリック医薬品事業」「コンシューマ事業」「認知症ソリューション事業」の6つの分野に集中していきます。また、グローバルな生産体制においても各工場の強みを活かしたイノベーションベースの立地を確立し、世界規模でのデマンドイノベーション活動を展開していきます。
2025年に向けて、当社グループが目指す姿は、「予防(Prevention)、治癒(Cure)、ケア(Care)」と「安心・安全を届ける地域医療」という2つの最重要ドメインでhhcニーズを充足する、「MEDICO SOCIETAL INNOVATOR」です。新たな中期経営計画「EWAY 2025」を強力に推進し、グローバルにさらなる患者様貢献を果たしていきます。
(3) 医薬品アクセス改善に向けた取り組み
当社グループは、開発途上国及び新興国に蔓延する顧みられない熱帯病の一つであるリンパ系フィラリア症を制圧するために、その治療薬である「DEC(ジエチルカルバマジン)」22億錠を当社インド・バイザッグ工場で製造し、2020年まで世界保健機関(WHO)に「プライス・ゼロ(無償)」で提供する契約を締結しています。2013年10月に提供を開始し、2016年3月までに23カ国に約6億錠を供給しました。当社グループは、その他の顧みられない熱帯病、結核、マラリアに対する新薬開発にも取り組み、これらの領域を専門とする国際的な非営利団体や研究所などとのパートナーシップを積極的に推進しています。開発途上国及び新興国の健康福祉を向上し、経済の発展や中間所得層の拡大に寄与することは、当社として将来に向けた長期的投資と考えています。
(4) 資本政策の基本的な方針
日常の運営における資本政策は、株主価値向上に資する「中長期的なROE経営」、「持続的・安定的な株主還元」、「成長のための投資採択基準」を軸に展開しています。
① 中長期的なROE経営
当社は、ROEを持続的な株主価値の創造に関わる重要な指標と捉えています。「中長期的なROE経営」では、売上収益利益率(マージン)、財務レバレッジ、総資産回転率(ターンオーバー)を常に改善し、中長期的に資本コストを上回るROE(正のエクイティ・スプレッド*の創出)をめざしていきます。
* エクイティ・スプレッド=ROE-株主資本コスト
② 株主還元
当社は、健全なバランスシートのもと、連結業績、DOE及びフリー・キャッシュ・フローを総合的に勘案し、シグナリング効果も考慮して、株主の皆様へ継続的・安定的に実施します。DOEは、連結純資産に対する配当の比率を示すことから、バランスシートマネジメント、ひいては資本政策を反映する指標の一つとして位置づけています。自己株式の取得については、市場環境、資本効率等に鑑み適宜実施する可能性があります。なお、健全なバランスシートの尺度として、親会社所有者帰属持分比率、負債比率(Net DER)を指標に採用しています。
③ 投資採択基準
当社は、成長投資による価値創造を担保するために、戦略投資に対する投資採択基準を採用し、リスク調整後ハードルレートを用いた正味現在価値と内部収益率スプレッドにハードルを設定し、投資を厳選しています。
(5) コーポレートガバナンス
当社は、常に最良のコーポレートガバナンスを追求し、その充実に継続的に取り組んでいます。当社は、株主の皆様の権利を尊重し、経営の公正性・透明性を確保するとともに、経営の活力を増大させることがコーポレートガバナンスの要諦であると考え、次の基本的な考え方に沿って、コーポレートガバナンスの充実を実現していきます。
① 株主の皆様との関係
・株主の皆様の権利を尊重する。
・株主の皆様の平等性を確保する。
・株主の皆様を含む当社のステークホルダーズとの良好・円滑な関係を構築する。
・会社情報を適切に開示し、透明性を確保する。
② コーポレートガバナンスの体制
・当社は指名委員会等設置会社とする。
・取締役会は、法令の許す範囲で業務執行の意思決定を執行役に大幅に委任し、経営の監督機能を発揮する。
・取締役会の過半数は、独立性・中立性のある社外取締役とする。
・執行役を兼任する取締役は、代表執行役CEO1名のみとする。
・経営の監督機能を明確にするため、取締役会の議長と代表執行役CEOとを分離する。
・指名委員会及び報酬委員会の委員は、全員を社外取締役とし、監査委員会の委員は、その過半数を社外取締役とする。
・指名委員会、監査委員会及び報酬委員会の各委員長は社外取締役とする。
・財務報告の信頼性確保をはじめとした内部統制の体制を充実する。
なお、当社のコーポレートガバナンスガイドライン、取締役会規則、指名委員会規則、監査委員会規則、報酬委員会規則、及びコーポレートガバナンス体制に関する状況を以下のホームページに掲載しています。(http://www.eisai.co.jp/company/governance/index.html)
また、「コーポレートガバナンス報告書」を東京証券取引所へ報告し、同取引所ならびに以下の当社のホームページに掲載していますのでご参照ください。(http://www.eisai.co.jp/company/governance/cgregulations.html)
(6) コンプライアンス・リスク管理
当社グループは、コンプライアンスを「法令と倫理の遵守」と定義し、経営の根幹に据えています。また、内部統制を「事業活動を適正かつ効率的に遂行するために、社内に構築され運用されている体制及びプロセス」と定義し、「内部統制ポリシー」をグループの役員及び全従業員で共有しています。あわせてチーフコンプライアンスオフィサー兼内部統制担当執行役を任命し、コンプライアンス及びリスクに対する意識向上と対応力強化をめざして、コンプライアンスと内部統制の整備をグローバルに推進しています。
(7) 環境への配慮
当社グループでは、社会的責任遂行の一環として、医薬品の研究開発から製造、流通、販売、使用、廃棄にいたる各段階で環境負荷の低減をはかっています。「ENW環境方針」にもとづく環境マネジメント体制のもと、すべての役員及び従業員が環境基本理念を共有し、地球環境に配慮した事業活動を展開しています。
なお、「ENW環境方針」については以下のホームページに掲載しています。(http://www.eisai.co.jp/social/policy.html)
(8) 社会貢献
当社グループでは、医学・薬学の歴史、健康科学に関する知識の普及などを目的とした日本初のくすりに関する総合的な資料館「内藤記念くすり博物館」(岐阜県)を無料で公開しています。あわせて、人類の疾病の予防と治療に関する自然科学の研究を奨励し、学術の振興や人々の福祉に寄与することを目的とした「公益財団法人 内藤記念科学振興財団」(東京都)、医療及び医薬品に関する経済学的調査・研究、医薬品等に関する研究開発・生産・流通などについての調査・研究を行い医療とその関連諸科学の学際的研究・調査を推進することでわが国の医療と福祉の発展をはかることを目的とした「公益財団法人医療科学研究所」(東京都)に対する運営の支援を行っています。
なお、「内藤記念くすり博物館」、「公益財団法人 内藤記念科学振興財団」及び「公益財団法人医療科学研究所」については以下のホームページに掲載しています。
(http://www.eisai.co.jp/social/program.html)
(9) 株式会社の支配に関する基本方針
<基本方針の内容等>
当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針を、以下の「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」(以下、本対応方針)として定めています。
2016年3月31日開催の社外取締役独立委員会において、以下の理由により、本対応方針の継続を旨とする提案を取締役会に行うことを決議しました。
① 本体応方針は、経営陣の恣意性が排除されている仕組みであり、経営陣の保身を目的とするものではない
② 本対応方針は、その有効期間内であっても、毎年、見直し・廃止が検討できる
③ 株主総会の取締役選任議案をもって、本対応方針に対する株主の皆様のご意向を反映できる仕組みが確保されている
なお、本対応方針の継続にあたり、その有効期間を2021年6月30日までとすること、及び一部の字句の修正を行うことを併せて決議し、取締役会に提案することが妥当であると判断しました。
社外取締役独立委員会からの提案を受け、2016年4月26日開催の取締役会において、本対応方針の継続を決議しました。
[当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針]
1. 導入の理由
当社は、ヒューマン・ヘルスケア(hhc)企業として、企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを最優先の課題としておりますが、かかる企業価値・株主共同の利益の向上は、患者価値を創出することにより実現できるものと考えております。この患者価値を創出するためには、新薬の研究・開発の更なる推進、高品質な製品の生産・販売、医薬品の安全な使用を実現するための情報の管理・提供等が必要です。これらを実現するためには、長期的な視野のもとに大胆に企業施策を行わなければならず、また、株主価値を創出するためには、企業として安定的かつ継続的に成長していくことが不可欠の前提となります。さらに、当社は、企業としての社会的責任を全うしつつ、これらの課題を達成するため、2004年に委員会等設置会社(現指名委員会等設置会社)に移行し、透明性の高いガバナンス体制を志向しております。
また、当社は長期的視点に立って策定された中期戦略計画をはじめとする諸施策を遂行・実施することにより、企業価値を高め、株主の皆様の価値を向上する所存であります。しかし、当社事業を取り巻く競争関係の激化、企業買収に対するわが国における法制度・企業文化の変化・変容等を踏まえると、当社の経営方針に重大な影響を与える買付が行われることも予想されます。特に、当社の発行済株式総数の15%以上に相当する株式の買付が行われると、当社経営に重大な影響が生じ、上記施策を遂行・達成することができなくなるおそれがあります。この15%以上に相当する株式の買付による影響については、次の事項からもその重大さは明らかであると考えられます。まず、財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則による関連会社の基準に、議決権の15%以上、20%未満を所有し重要な影響を与え得ることが推測される事実の存在がある場合が含まれていることがあげられます。また、15%という株式の買付は、株主総会の特別決議の否決に関して、その定足数も考慮に入れた場合、非常に大きな割合を占めることになります。
もとより当社は、当社の株式を大量に取得したり、当社の経営に関与しようとする買付については、それが当社の企業価値を大きく向上させるものであれば、これを一概に否定するものではありません。しかし、株式を大量に取得する買付の中には、買付目的や買付後の経営方針等に鑑み、株主共同の利益を損なうことが明白であるもの、買付に応じることを株主に強要するような仕組みを有するもの、会社や株主に対して買付に係る提案内容や代替案等を検討するための十分な時間や情報を与えないもの、買付条件が当社企業価値・株主共同の利益の確保の観点から不十分又は不適切であるもの等の不適切な買付も少なくないと考えられます。更に、当社が患者価値の創出を実現し、企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるためには、上述のとおり新薬の研究・開発体制、高品質製品の安定供給、薬剤の安全性と有効性の情報の管理・提供の確保が必要不可欠であり、これらが確保されなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益が毀損されることになります。
そこで、当社は、上記に記載した買付類型を含む当社企業価値・株主共同の利益に反する買付を防止するためには、当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針(以下「本対応方針」といいます。)を導入することが必要不可欠であると判断し、その導入を決定致しました。
本対応方針は、当社に対するかかる買付が行われる場合には、買付者又は買付提案者(以下、公開買付者又はその提案者も含め、併せて「買付者等」といいます。)に対し、事前に当該買付内容に関する情報の提供を求め、当社が、当該買付についての情報収集・検討等を行う期間を確保した上で、必要に応じて、株主の皆様に事業計画等を説明したり、代替案を提示するとともに、買付者等と交渉を並行して行っていくことを可能とすることを狙うものです。これに対し、買付者等がこうした事前の情報提供なく買付を行う場合や、当該買付が当社の企業価値・株主共同の利益を毀損しないものとは認められない場合には、後述のとおり、当該買付者等及びその一定の関係者による権利行使は認められないとの行使条件が付された新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)を、その時点の全ての株主に対して株主割当ての方法により発行します。本対応方針は、本新株予約権の発行により、当該買付者等の有する当社株式の議決権割合を相当低下させ、当社の企業価値・株主共同の利益を毀損する買付行為の阻止を図るものです。
もっとも、こうした対応方針の導入、実際に買付がなされた場合の当該買付の検討、必要に応じた買付者等との協議・交渉、その結果等を踏まえた本新株予約権の発行の必要性の有無の判断については、経営陣の自己保身に利用されることがないように特に客観性・合理性が要求されるところです。この点、当社の取締役会は、過半数が社外取締役によって構成されています。当社社外取締役は、いずれも、会社経営陣から独立した、経験と実績に富む会社経営者、経営学者、公認会計士、法律家等であり、これらの者を過半数とし、かつ、社外取締役ではない4名も、業務執行に当たる取締役は1名のみであり、当社取締役会は、株主の皆様の利益を代表して上記の判断を客観的かつ合理的に行うことができるものと考えます。
本対応方針の導入に際しては、社外取締役のうち3名を構成員とする「特別委員会」を設置し、まず当該特別委員会にて、複数の外部専門家からもアドバイスを受け、検討致しました。その結果、特別委員会は、本対応方針が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する買付を防止するためには必要不可欠と判断しました。次に、本対応方針は社外取締役7名全員を構成員として設置された「社外取締役独立委員会」(その決議要件・決議事項等については(別紙1)「社外取締役独立委員会の概要」をご確認ください。)に対し提案され、社外取締役独立委員会は、本対応方針導入の可否を検討し、その結果本対応方針が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する買付を防止するためには必要不可欠と判断し、その導入を当社取締役会に提案致しました。取締役会は、審議の結果、本対応方針の導入を決定致しました。このように、本対応方針は当社の企業価値ひいては株主共同の利益のために、会社経営陣から独立した両委員会のイニシアティブにより採用されるに至ったものです。
加えて、本対応方針導入後においても、本対応方針の運用に際しての判断についてはその客観性・合理性が確保されるようにしております。実際に当社に対して買付がなされた場合には、社外取締役独立委員会が主体的に、下記4. に記載の各要件を満たすものであるか否かの判断を行います。
そして、社外取締役独立委員会は、当該買付が下記4. に記載のすべての要件を満たすと判断する場合を除き、原則として本新株予約権の発行を取締役会に提案いたします。取締役会は、これを受け本新株予約権の発行が必要であるかどうかを決議します。また、社外取締役独立委員会において、当該買付に対して本新株予約権を発行しない旨の決議をした場合には、取締役会では本新株予約権の発行に関する審議・決議は行いません。このように、本新株予約権を発行すべきか否かの判断に関しまして、経営陣の恣意的な判断を排除するとともに、本新株予約権の発行が容易にできない仕組みをとっております。
2. 本対応方針の対象となる買付
本対応方針においては、本新株予約権は、以下1)又は2)に該当する買付又はその提案(以下併せて「買付等」といいます。)がなされたときに、本対応方針に定められる手続に従い発行されることとなります。
1) 当社が発行者である株券等(1)について、保有者(2)の株券等保有割合(3)が15%以上となる買付その他
取得
2) 当社が発行する株券等(4)について、公開買付け(5)に係る株券等(6)の株券等所有割合(7)及びその特別関係者(8)の株券等所有割合の合計が15%以上となる公開買付け
(1) 金融商品取引法第27条の23第1項に定義されます。以下別段の定めがない限り同じとします。
(2) 金融商品取引法第27条の23第3項に基づき保有者に含まれる者を含みます。
(3) 金融商品取引法第27条の23第4項に定義されます。以下別段の定めがない限り同じとします。
(4) 金融商品取引法第27条の2第1項に定義されます。
(5) 金融商品取引法第27条の2第6項に定義されます。
(6) 金融商品取引法第27条の2第1項に定義されます。
(7) 金融商品取引法第27条の2第8項に定義されます。以下別段の定めがない限り同じとします。
(8) 金融商品取引法第27条の2第7項に定義されます。但し、同項第1号に掲げる者については、発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令第3条第2項で定める者を除きます。
3. 本新株予約権の発行のプロセス
1) 買付者等から社外取締役独立委員会に対する事前の情報提供
上記2. に定める買付等を行う買付者等には、買付等の実行に先立ち、当社社外取締役独立委員会宛に、(別紙2)に定める当該買付者等の買付等の内容の検討に必要な情報(以下「本必要情報」といいます。)及び買付者等が買付等に際して本対応方針に定める手続を遵守する旨を記載した書面(以下併せて「買付説明書」といいます。)を提出していただきます。
当社社外取締役独立委員会が、当該買付説明書の記載内容が本必要情報として不十分であると判断した場合には、当社社外取締役独立委員会は買付者等に対し、適宜回答期限を定めた上で、本必要情報を追加的に提出するよう求めることがあります。この場合には、当該期限までに、買付者等より追加の本必要情報の提供をしていただくこととします。
なお、当社社外取締役独立委員会は、引き続き買付説明書(本必要情報を含みます)の提出を求めて買付者等と協議・交渉等を行うべき特段の事情がある場合を除き、買付者等が本対応方針に定められた手続に従うことなく買付等を開始したものと認められる場合には、原則として、下記3. 3) (1)記載のとおり、当社取締役会に対して、本新株予約権を発行することを提案します。
2) 社外取締役独立委員会による当該買付者等の買付等の内容の検討・買付者等との交渉・株主の皆様への代替案の提示
当社社外取締役独立委員会は、買付者等から本必要情報が十分に記載された買付説明書及び社外取締役独立委員会から追加提出を求められた本必要情報が提出された場合、必要に応じ、当社の代表執行役CEOに対しても、社外取締役独立委員会が定める期間内に買付者等の買付等の内容に対する意見及びその根拠資料、代替案その他社外取締役独立委員会が適宜必要と認める情報・資料等を30日以内に提出することを求めます。
社外取締役独立委員会は、買付者等及び代表執行役CEOからの必要な情報・資料を受領後、原則として60日間(但し、下記3. 3) (3)に記載するところに従い、社外取締役独立委員会は当該期間について90日を限度として延長することができるものとします。)(以下「社外取締役独立委員会検討期間」といいます。)、買付者等の買付等の内容の精査・検討、当社代表執行役CEOが提出した代替案の精査・検討、買付者等と当社代表執行役CEOの事業計画等に関する情報収集・比較検討等を行います。また、社外取締役独立委員会は、必要があれば、直接又は間接に、当該買付者等と交渉を行い、また、株主の皆様に当社代表執行役CEOが提出した代替案の提示を行うものとします。
社外取締役独立委員会は、社外取締役独立委員会の判断が適切になされることを確保するために、自らの裁量により、当社の費用で、会社経営陣から独立した第三者(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含みます。)の助言を得ることができるものとします。
なお、買付者等は、社外取締役独立委員会検討期間が終了するまでは、上記2. に規定する買付等を実行することはできないものとします。
3) 社外取締役独立委員会の決議
社外取締役独立委員会は、買付者等が出現した場合において、以下の手続を行うものとします。
(1) 社外取締役独立委員会は、買付者等が上記3. 1)及び2)に規定する手続を遵守しなかった場合を含め、下記3. 3) (2)又は(3)のいずれにも該当しない限り、原則として、社外取締役独立委員会検討期間の開始又は終了の有無を問わず、当社取締役会に対して、本新株予約権を発行することを提案します。
但し、社外取締役独立委員会は、かかる提案の判断の前提となった事実関係等に変動が生じた場合には、本新株予約権の発行の中止を含む別個の判断を行うことができるものとします。
(2) 社外取締役独立委員会は、買付者等の買付等の内容の検討、買付者等との交渉の結果、当該買付者等による買付等が下記4. 1)から9)のいずれの要件も満たすと判断した場合には、社外取締役独立委員会検討期間の終了の有無を問わず、本新株予約権を発行しないことを決議いたします。この不発行の決議に関して、当社取締役会で本新株予約権の発行の有無について改めて審議等をすることはありません。
但し、社外取締役独立委員会は、かかる決議の判断の前提となった事実関係等に変動が生じた場合には、本新株予約権の発行の提案を含む別個の判断を行い、これを当社取締役会に提案することができるものとします。
(3) 社外取締役独立委員会が、当初の社外取締役独立委員会検討期間終了時までに、本新株予約権の発行又は不発行の決議を行うに至らない場合には、社外取締役独立委員会は、当該買付者等の買付等の内容の検討・当該買付者等との交渉・代替案の提出要求及び検討等に必要な範囲内で、社外取締役独立委員会検討期間を延長する旨の決議を行います(なお、当該期間延長後、更なる期間の延長を行う場合においても同様の手続によるものとします。)。
上記決議により社外取締役独立委員会検討期間を延長した場合、社外取締役独立委員会は、引き続き、買付者等の買付等の内容の検討・必要な場合には買付者等との交渉・代替案の提出要求及び検討等を行うものとし、延長期間内に本新株予約権の発行の提案又は不発行の決定や当社の株主の皆様に代替案の提示等を行うよう努めるものとします。
4) 取締役会の決議
当社取締役会は、社外取締役独立委員会から上記本新株予約権発行の提案を受けた場合、速やかに決議を行うものとします。
但し、取締役会は、かかる決議の判断の前提となった事実関係等に変動が生じた場合には、別個の判断を行うことができるものとします。
なお、当社社外取締役独立委員会が本新株予約権の不発行の決議をした場合には、上記3. 3) (2)に記載のとおり、社外取締役独立委員会の決議によるものとし、当社取締役会で本新株予約権の発行の有無について審議等をすることはありません。
5) 情報開示
当社は、本対応方針の運用に際しては、法令又は金融商品取引所の規程・規則等に従い、以下に掲げる本対応方針の各手続きの進捗状況並びに当社社外取締役独立委員会及び当社取締役会が適切と考える事項について、適時に情報開示を行います。
(1) 上記2. の1)又は2)に該当する買付がなされた事実
(2) 買付者等から買付説明書が提出された事実及び本必要情報その他の情報のうち社外取締役独立委員会が適切と判断する事項
(3) 社外取締役独立委員会が検討を開始した事実及び検討期間の延長が行なわれた事実(その期間と理由を含む)
(4) 社外取締役独立委員会が、本新株予約権の発行を提案した事実及びその概要並びに本新株予約権を発行すべきと判断した理由その他社外取締役独立委員会が適切と判断する事項
(5) 取締役会が、本新株予約権の発行の決議を行った事実及びその概要並びに当該決定の判断理由その他取締役会が適切と判断する事項
(6) 社外取締役独立委員会が、本新株予約権の不発行を決議した事実及びその概要並びに本新株予約権を不発行とすべきと判断した理由その他社外取締役独立委員会が適切と判断する事項
(7) 上記(4)又は(6)の決議の判断の前提となった事実関係等に変動が生じ、社外取締役独立委員会が本新株予約権の発行の中止又は本新株予約権の発行の提案を含む別個の判断を下した場合に社外取締役独立委員会が必要と認める事項
(8) 上記(5)の決議の判断の前提となった事実関係等に変動が生じ、取締役会が別個の判断を下した場合に取締役会が必要と認める事項
4. 本新株予約権を発行する基準
社外取締役独立委員会は、本対応方針の対象となる買付等が、以下の全ての要件を満たすと判断する場合を除き、原則として本新株予約権を発行することを取締役会に提案する予定としております。
1) 本対応方針に定める手続を遵守した買付等である場合
2) 下記に掲げる行為等により当社企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらす虞のある買付等ではない場合
(1) 株式を買い占め、その株式について当社に対して高値で買取りを要求する行為
(2) 当社の経営を一時的に支配して、当社の重要な資産等を廉価に取得する等当社の犠牲の下に買付者等の利益を実現する経営を行うような行為
(3) 当社の資産を買付者等やそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する行為
(4) 当社の経営を一時的に支配して当社の事業に当面関係していない高額資産等を処分させ、その処分利益をもって、一時的な高配当をさせるか、一時的高配当による株価の急上昇の機会をねらって高値で売り抜ける行為
3) 強圧的二段階買付(最初の買付で全株式の買付を勧誘することなく、二段階目以降の買付条件を不利に設定し、あるいは明確にしないで、公開買付け等の株式買付を行うことをいいます。)等株主に株式の売却を事実上強要する虞のある買付等ではない場合
4) 当社に、当該買付等に対する代替案を提示するために合理的に必要な期間を与えない買付等ではない場合
5) 当社株主に対して、買付者等の概要(別紙2本必要情報1. の例示を含みます。)、買付等の価格の算定根拠(別紙2本必要情報3. の例示を含みます。)及び買付等の資金の裏付け(別紙2本必要情報4. の例示を含みます。)、買付等の後の経営方針、事業計画、資本政策及び配当政策等(別紙2本必要情報5. の例示を含みます。)の買付等の内容を判断するための情報が提供されない、又は提供された場合であっても当該買付者等の現在又は将来の株券等保有割合等に照らして提供された情報が不十分である買付等ではない場合
6) 買付等の条件(別紙2本必要情報2. 及び6. の例示を含みます。)が当社の本源的価値に鑑み不十分又は不適当である買付等ではない場合
7) 法令又は定款に違反する買付等ではない場合
8) 株主としての買付者等の行動が当社の経営に悪影響を及ぼし、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に重大な損害をもたらす虞のある買付等ではない場合
9) 買付等が行われる時点の法令、行政指導、裁判結果、証券取引所の規則により、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に重大な損害をもたらす虞のある買付等であると明らかに認められている買付等ではない場合
5. 本対応方針の有効期間
本対応方針の有効期間は、2021年6月30日までとします。
社外取締役独立委員会は、本対応方針導入後、毎年、定時株主総会開催後に、本対応方針の継続、見直し又は廃止について検討するものとします。その結果は、取締役会に提案され、取締役会で審議の上、本対応方針は継続、見直し又は廃止されるものとします。当社では、全取締役の任期を1年としており、取締役は、毎年6月の定時株主総会で選任されております。取締役の任期の期差別や解任制限等は存在しないことから、1回の株主総会により全取締役の選解任が可能であり、当該総会で選任された取締役により構成された取締役会において、社外取締役独立委員会の提案を受け、本対応方針を廃止する決議を行うことが可能であり、また社外取締役独立委員会において本新株予約権の発行を行わない旨の決議を行うことも可能であります。以上の点からして、本対応方針の継続、見直し又は廃止に関して当社の株主の皆様のご意向を十分に反映させることができるものと考えております。
なお、当社は、本対応方針の有効期間中であっても、社外取締役独立委員会の検討に基づき、必要に応じて、本対応方針を見直しもしくは変更し、又は別の買収防衛策を導入する場合があります。
6. 本新株予約権の主要な条件
本対応方針に基づき発行する予定の本新株予約権の主要な条件等は以下のとおりです。また、当社は、機動的な発行を目的として、本新株予約権について予め発行登録を行う予定でおります。
1) 割当対象株主
本新株予約権の発行決議(以下「本発行決議」といいます。)において、当社取締役会が割当期日と定める日(以下「割当期日」といいます。)の最終の株主名簿に記載又は記録された株主に対し、その所有株式(但し、当社の保有する当社株式を除きます。)1株につき本新株予約権1個の割合で割り当てます。
2) 本新株予約権の目的とする株式の種類及び数
本新株予約権の目的となる株式の種類は当社普通株式とし、本新株予約権1個当たりの目的となる株式の数は1株又は本発行決議において当社取締役会が定める株数とします。
3) 本新株予約権の総数
割当期日における最終の発行済株式総数(但し、当社の保有する当社普通株式を除きます。)を上限とします。
4) 本新株予約権の発行価額
無償とします。
5) 本新株予約権の行使に際して払込をなすべき額
新株予約権1個当たり1円とします。
6) 本新株予約権の行使期間
本発行決議において当社取締役会が定める本新株予約権の発行日から、最短1カ月最長2カ月の間で、本発行決議において当社取締役会が定める期間とします。
7) 本新株予約権の行使条件
(1) ①割当期日又は本新株予約権の行使日において特定大量保有者(下記(ア)ないし(エ)の各号に記載される者を除き、(i)当社が発行者である株券等(9)の保有者(10)で、当該株券等に係る株券等保有割合(11)が15%以上となる者もしくは15%以上となると当社取締役会が認めた者、又は(ii)公開買付け(12)によって当社が発行者である株券等(13)の買付け等(14)を行う者で、当該買付け等の後におけるその者の所有(15)に係る株券等所有割合(16)及びその者の特別関係者(17)の株券等所有割合と合計して15%以上となる者)、②その共同保有者(18)(上記(i)に定めるとき)、③その特別関係者(上記(ii)に定めるとき)、④上記①ないし③記載の者から本新株予約権を当社取締役会の承認を得ることなく譲受もしくは承継した者、又は、⑤実質的に、上記の①ないし④記載の者が支配し、当該者に支配されもしくは当該者と共同の支配下にある者として当社取締役会が認めた者、もしくは当該者と協調して行動する者として当社取締役会が認めた者(以下、上記①ないし⑤を総称して「特定大量保有者等」といいます。)は、本新株予約権を行使することができません。
(ア)当社、当社の子会社(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第8条第3項に定義される。)又は当社の関連会社(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第8条第5項に定義されます。)
(イ)当社を支配する意図がなく上記(i)又は(ii)に該当することになった者である旨当社取締役会が認めた者であって、かつ、上記(i)又は(ii)に該当することになった後10日間(但し、当社取締役会はかかる期間を延長することができます。)以内にその保有する当社の株券等を処分することにより上記(i)及び(ii)に該当しなくなった者
(ウ)当社による自己株式の取得その他の理由により、自己の意思によることなく、上記(i)又は(ii)に該当することになった者である旨当社取締役会が認めた者(但し、その後、自己の意思により当社の株券等を新たに取得した場合を除きます。)
(エ)その者が当社の株券等を取得又は保有することが当社の利益に反しないと当社取締役会が認めた者(一定の条件の下に当社の利益に反しないと当社取締役会が認めた場合には、当該条件が満たされている場合に限ります。)
( 9) 金融商品取引法第27条の23第1項に定義されます。以下別段の定めがない限り同じとします。
(10) 金融商品取引法第27条の23第3項に基づき保有者に含まれる者を含みます。
(11) 金融商品取引法第27条の23第4項に定義されます。
(12) 金融商品取引法第27条の2第6項に定義されます。
(13) 金融商品取引法第27条の2第1項に定義されます。
(14) 金融商品取引法第27条の2第1項に定義されます。以下同じとします。
(15) これに準ずるものとして金融商品取引法施行令第7条第1項に定める場合を含みます。
(16) 金融商品取引法第27条の2第8項に定義されます。以下同じとします。
(17) 金融商品取引法第27条の2第7項に定義されます。但し、同項第1号に掲げる者については、発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令第3条第2項で定める者を除きます。以下同じとします。
(18) 金融商品取引法第27条の23第5項に定義されるものをいい、同条第6項に基づき共同保有者と見なされる者を含みます。
(2) 上記(1)の規定のほか、自己が特定大量保有者等ではないことを表明していない者、その他本発行決議において当社取締役会が定める事項を誓約する書面を提出していない者は、本新株予約権を行使することはできません。
8) 本新株予約権の消却
本新株予約権については、消却事由及び消却の条件は定めません。
9) 本新株予約権の譲渡
本新株予約権を譲渡するには当社取締役会の承認を要します。
上記6. 7)に基づき、特定大量保有者等は本新株予約権を行使することができないにも関わらず、特定大量保有者等において本新株予約権を自由に第三者に譲渡することができれば、当社の企業価値・株主共同の利益を毀損する買付行為の阻止を図るという目的が達成し得なくなります。従って、本新株予約権には譲渡制限が付されることになりますが、特定大量保有者等は、当社取締役会の承認する第三者には、本新株予約権を譲渡することができます。
7. 株主の皆様への影響
1) 本対応方針の導入時に株主の皆様に与える影響
本対応方針の導入時点においては、本新株予約権の発行自体は行われませんので、株主の皆様の権利・利益に直接具体的な影響が生じることはございません。
2) 本新株予約権の発行時に株主の皆様に与える影響
本新株予約権が発行される場合においては、取締役会の当該発行決議において別途設定する割当期日における株主の皆様に対し、その保有する株式1株につき1個の割合で本新株予約権が無償にて割り当てられます。仮に、株主の皆様が、権利行使期間内に、所定の行使価額相当の金銭の払込その他本新株予約権の行使に係る手続を経なければ、他の株主の皆様による本新株予約権の行使により、その保有する当社株式が希釈化することになります。
また、本新株予約権の発行は割当期日の4営業日前(割当期日を含む)において取り消し不能となります。割当期日において本新株予約権を取り消し不能とする理由は、買付者等以外の株主の皆様に損害を与えることとなる市場における混乱及び株式の流動性がなくなることを避けるためです。本新株予約権を取り消し不能とすることで、個々の株式に対して発生する希釈化の量及び時期に関する疑いが全くなくなります。個々の株式は希釈されますが、一人ひとりの株主の方は、少なくともその希釈化を相殺するに十分な株式を受領することになります。それぞれの株主の方の株券等保有割合は、変化しないか又はわずかに増加いたします。
なお、社外取締役独立委員会は、新株予約権の発行を決定した後でも、上記3. 3) (1)に記載のとおり、買付者等からの提案を判断する前提となった事実関係等に変動が生じた場合には、本新株予約権の発行の中止を含む別個の判断を行うことができます。本新株予約権の発行の中止を判断した場合には、当社1株あたりの価値の希釈化は生じませんので、こうした希釈化が生じることを前提に売買を行った投資家の皆様は、株価の変動により相応の損害を受ける可能性があります。
3) 発行に伴って株主の皆様に必要となる手続
(1) 名義書換の手続
当社取締役会において、本新株予約権を発行することを決議した場合には、当社は、本新株予約権の割当期日を公告いたします。割当期日における最終の株主名簿に記載又は記録された株主に本新株予約権の引受権が付与されますので、株主の皆様におかれては、当該割当期日に間に合うように名義書換を完了していただくことが必要となります。
(2) 本新株予約権の申込の手続
当社は、割当期日における最終の株主名簿に記載又は記録された株主の皆様に対して、本新株予約権の引受権の付与通知及び本新株予約権の申込書を送付いたします。株主の皆様においては、本新株予約権の引受けについて、別途定める取締役会決議で決定された申込期間内に、申込書に必要な事項を記載し、捺印の上、申込取扱場所に提出することが必要となります。当該申込期間内に申込が行われない場合には、申込の権利を失い、本新株予約権を引き受けることができなくなります。
(3) 本新株予約権の行使の手続
当社は、申込期間内に本新株予約権の申込を行った株主の皆様に対し、本新株予約権の行使請求書(株主ご自身が特定大量保有者でないこと等の誓約文言を含む当社所定の書式によるものとします。)その他本新株予約権の権利行使に必要な書類を送付いたします。本新株予約権の発行後、株主の皆様においては、権利行使期間内に、これら当社所定の本新株予約権の行使請求書等を提出した上、本新株予約権1個当たり1円を払込取扱場所に払い込むことにより、1個の本新株予約権につき、1株又は発行決議において別途定められる数の当社普通株式が発行されることになります。
上記のほか、申込方法、名義書換方法及び払込方法等の詳細につきまして、本新株予約権発行決議が行われた後、株主の皆様に対し、公表又は通知致しますので当該内容をご確認ください。
本新株予約権の発行及び行使の手続は、原則として以上の通りですが、取締役会は、株主の皆様が新株予約権の引受け、行使をしないことによる不利益をさけるために、その時の法令等の許す範囲内で、別の発行及び行使の手続をとることがあります。この場合にも必要事項の詳細につきまして、株主の皆様に対し、公表又は通知致しますので当該内容をご確認ください。
8. 買収防衛策に関する指針の要件を充足していること
本対応方針は、経済産業省および法務省が2005年5月27日に公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める3原則(①株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性確保の原則)に沿うものです。また、本対応方針は、企業価値研究会が2008年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方について」も踏まえております。
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(別紙1) 社外取締役独立委員会の概要 |
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1. 構成員 当社社外取締役全員で構成される。 2. 決議要件 社外取締役独立委員会の決議は、原則として、社外取締役独立委員会の全員が出席し、その過半数をもってこれを行うものとする。但し、社外取締役独立委員会の全員が出席できない場合には、社外取締役独立委員会の決議は社外取締役独立委員会の過半数が出席し、その過半数をもってこれを行うものとする。 3. 決議事項その他 社外取締役独立委員会は、原則として以下の各号に記載される事項について決定し、その決定の内容をその理由を付して当社取締役会に提案するものとする。但し、本新株予約権の不発行の決議及び社外取締役独立委員会検討期間の延長については、取締役会への提案はせず、社外取締役独立委員会の決定によるものとする。なお、社外取締役独立委員会の各委員は、こうした決定にあたっては、企業価値ひいては株主共同の利益に資するか否かの観点からこれを行うことを要し、専ら自ら又は当社取締役、執行役の個人的利益を図ることを目的としては行わないものとする。 1) 本対応方針の対象となる買付等の決定 2) 買付者等及び代表執行役CEOが社外取締役独立委員会に提供すべき情報の決定 3) 買付者等の買付等の内容の精査・検討 4) 買付者等との交渉 5) 買付者等による買付等に対して代表執行役CEOが提出する代替案の検討及び当社株主への当該代替案の提示 6) 本新株予約権の発行もしくは不発行又は社外取締役独立委員会検討期間の延長に係る決定 7) 本対応方針の導入・維持・見直し・廃止 8) 本対応方針以外の買収防衛策の検討・導入 9) その他本対応方針又は本新株予約権に関連し、当社取締役会が判断すべき事項 また、社外取締役独立委員会は、適切な判断を確保するために、上記判断に際して、必要かつ十分な情報収集に努めるものとし、当社の費用で、会社経営陣から独立した第三者(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含みます。)の助言を得ることができる。 |
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(別紙2) 本必要情報 |
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1. 買付者等及びそのグループ(その共同保有者、その特別関係者及び(ファンドの場合は)組合員その他の構成員を含みます。)の概要(具体的名称、資本関係、財務内容を含み、(買付者等が個人である場合は)年齢と国籍、当該買付者等の過去5年間の主たる職業(当該個人が経営、運営又は勤務していた会社又はその他の団体(以下「法人」といいます。)の名称、主要な事業、住所等。)、経営、運営又は勤務の始期及び終期、(買付者等が法人である場合は)当該法人及び重要な子会社等について、当該法人の主要な事業、設立国、過去3年間の資本及び長期借入の財務内容、当該法人又はその財産にかかる主な係争中の法的手続、これまでに行った事業の概要、取締役、執行役等の役員の氏名を含み、(すべての買付者等に関して)過去5年間に犯罪履歴があれば(交通違反や同様の軽微な犯罪を除きます。)、その犯罪名、科された刑罰(その他の処分)、それに関係する裁判所、及び過去5年間に金融商品取引法、商法に関する違反等があれば、当該違反等の内容、違反等に対する裁判所の命令、行政処分等の内容を含みます。) 2. 買付等の目的、方法及びその内容(買付等の対価の価額・種類、買付等の時期、関連する取引の仕組み、買付等の方法の適法性、買付等の実行の蓋然性を含みます。) 3. 買付等の価格の算定根拠(算定の前提となる事実・仮定、算定方法、算定に用いた数値情報並びに買付等に係る一連の取引により生じることが予想されるシナジーの額及びその算定根拠を含みます。) 4. 買付等の資金の裏付け(買付等の資金の提供者(実質的提供者を含みます。)の具体的名称、調達方法、関連する取引の内容を含みます。) 5. 買付等の後の当社の経営方針、事業計画、資本政策及び配当政策(株式の売却、事業の売却、合併、分割、株式交換、株式移転、資産の売却、会社更生、清算、現在の資本・配当性向・配当政策・負債額・資本総額の変更、当社の現在の経営陣の変更、当社の会社構造・事業・経営方針・事業計画の変更、当社の証券の取得もしくは処分、上場廃止、当社の基本文書の変更、通例的でない取引を含みます。) 6. 買付等の後における当社の従業員、取引先、顧客、地域社会その他の当社に係る利害関係者に関する方針 7. 買付等に関連した必要な政府当局の承認、事業の承認、及び規制遵守対応、第三者から取得しなければならない同意、合意ならびに承認、独占禁止法、その他の競争法ならびにその他会社が事業活動を行っている又は製品を販売している国又は地域の重要な法律の適用可能性に関する状況 8. その他社外取締役独立委員会が合理的に必要と判断する情報 |
当社グループの連結業績を大幅に変動させる、あるいは投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクは、次のとおりです。なお、これらのリスクは、有価証券報告書提出日現在において判断、予想したものです。
(1) 海外展開におけるリスク
当社グループは、米州、欧州、アジア等において製品の生産・販売活動を展開しています。グローバルな事業活動を展開するうえで、法的規制、政情不安や事業環境の不確実性などのリスクを完全に回避できる保証はありません。このようなリスクに直面した場合、当該国における収益が当初の見込みを達成できない可能性があります。
(2) 新薬開発の不確実性
医薬品候補化合物は、有効性や安全性の観点から開発を中止する可能性があります。また、臨床試験で良い結果が得られた場合であっても、製品開発中に施行される承認審査基準の変更により、承認が得られない可能性があります。開発の不確実性による新薬開発の遅延、中止などの理由で、将来に期待していた収益が得られない可能性があります。
(3) 他社とのアライアンスにおけるリスク
当社グループには、販売促進活動において、他社との業務提携を行っている製品があります。これら提携企業との良好な協力関係が保たれなくなった場合、売上収益が減少し業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、製品買収や製品・開発品の導入などに伴う不確実性により、将来に期待していた収益が得られない可能性があります。
(4) 医療費抑制策
日本では医療費抑制策の一環として、通常2年ごとの医療用医薬品の薬価引き下げや、ジェネリック医薬品使用促進などの施策がとられています。欧米、アジアの国々などにおいても、医薬品の薬剤費低減への圧力は年々高まっており、売上収益を減少させる要因となります。特に欧州においては、承認が得られた製品であっても、期待された薬価による医療保険償還がなされない場合があり、当初の見込んでいた収益が得られない可能性があります。
(5) ジェネリック医薬品に関するリスク
先発医薬品の特許やデータ保護には期限があります。通常、先発医薬品の特許及びデータ保護の期限が切れると同成分のジェネリック医薬品が発売されます。また、特許期間内であっても、米国のようにジェネリック医薬品の申請が可能な国もあります。ジェネリック医薬品の低価格での販売により、当該国内の市場シェアが低下する可能性があります。
(6) 知的財産に関するリスク
特許の不成立や特許成立後の無効審判、または取得した特許を適切に保護できない場合、想定より早く他社の市場参入を招き、売上収益が減少する可能性があります。また、当社グループの事業活動が第三者の知的財産権に抵触した場合、当該第三者から権利行使を受け、これにより収益性の悪化、事業計画の変更等が生じ、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(7) 副作用発現のリスク
製品に重大な副作用が発現した場合、販売の停止、製品の回収等の措置により、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(8) 法規制に関するリスク
医薬品事業は、薬事規制や製造物責任等の様々な法規制に関連しており、法規制の制定や改定により業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。法規制に適合しなくなった場合、製品の回収さらには製品の許認可の取り消し、あるいは賠償請求を受ける等の可能性があります。
(9) 訴訟に関するリスク
現在関与している訴訟または将来関与する訴訟の結果が、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(10) 工場の閉鎖または操業停止
技術上の問題、使用原材料の供給停止、インフルエンザ等のパンデミック、火災、地震、その他の災害等により工場が閉鎖または操業停止となる可能性があります。この場合、製品の供給が妨げられ、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(11) 使用原材料の安全性及び品質に関するリスク
使用する原材料の安全性及び品質に懸念が発生した場合、使用原材料の変更はもちろんのこと製品の回収、販売停止等を実施し、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(12) 外部への業務委託に関するリスク
当社グループでは研究や製造などの一部を外部へ業務委託しています。何らかの原因で業務委託先が操業停止し、当社グループへの業務の提供が妨げられることがあった場合、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(13) 環境に関するリスク
当社グループ所有の事業所が環境汚染の原因と判断された場合、事業所の閉鎖等の法的処置が講じられる可能性があります。また、周辺地域への補償責任や環境改善に要する費用は、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(14) ITセキュリティ及び情報管理に関するリスク
当社グループでは業務上、各種ITシステムを駆使しているため、システムの不備やコンピューターウィルス等の外部要因により、業務が阻害される可能性があります。また、個人情報を含め多くの情報を保有していますが、万が一の事故等によりその情報が社外に流出した場合、信用を大きく失うことで業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(15) 金融市況及び為替の動向に関するリスク
市場性のある株式等を保有しているため、株式市況の低迷によってはこれらの株式等の売却損や評価損が生じ、また、金利動向によって退職給付債務の増加など業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。さらに、輸出入取引及び海外の連結子会社業績の円換算において、外国為替変動が業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(16) 内部統制の整備等に関するリスク
当社グループは、金融商品取引法にもとづく財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準ならびに実施基準に準拠し、財務報告に係る有効な内部統制システムを整備し、その適正な運用につとめます。しかし、内部統制が有効に機能せず、あるいは予期しない内部統制上の問題により、多大な損失が発生した場合には、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(17) 災害等に関するリスク
地震、台風等の自然災害及び火災等の事故災害等、各種災害の発生により、事業所・営業所等が大規模な被害を受け、当社グループの活動に影響を及ぼす可能性があります。また、災害により損害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生し、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(1) 企業結合等
① 消化器疾患領域事業の統合に関する契約
2015年10月15日、当社は、消化器疾患領域に関連する事業の一部を吸収分割の方法により分割し、味の素株式会社(東京都)の100%子会社である味の素製薬株式会社(東京都)がこれを承継すること(以下、「本吸収分割」といい、本吸収分割後の味の素製薬株式会社を「新統合会社」という。)を内容とする統合契約を味の素株式会社と締結し、2016年4月1日に新統合会社である「EAファーマ株式会社」が発足しました。
イ) 本吸収分割の目的
消化器疾患領域は、未だ満たされない医療ニーズの高い領域です。当社の消化器疾患領域事業と味の素製薬株式会社の事業が統合することにより、新統合会社は、上部・下部消化管及び肝臓、膵臓を網羅的にカバーする品揃えを有する国内最大級の消化器スペシャリティファーマとなり、同疾患領域においてさらに幅広いソリューションと専門性の高い情報の提供が可能となります。また、双方の開発品を組み合わせることで継続的な新薬上市に向けた開発パイプラインの拡充が実現し、両社の知見・ノウハウを一体化することにより、革新的新薬の創出を目指します。新統合会社は、販売シナジーのほか、重複機能の見直し等の効率化の追求により収益性を高め、新薬開発のための十分な資源を確保し、継続的な成長を企図します。
ロ) 本吸収分割の方法
当社を分割会社とし、味の素製薬株式会社を承継会社とする吸収分割です。
ハ) 本吸収分割に係る割当ての内容
味の素製薬株式会社は本吸収分割の対価として、味の素製薬株式会社の普通株式6,000株を当社に割当交付しました。その結果、当社は新統合会社の発行済株式総数の60%を保有しています。
ニ) 割当株式数の算定根拠
本吸収分割において、当社に対して割り当てられる味の素製薬株式会社の普通株式数(以下、「割当株式数」)の公正性及び妥当性を期すため、当社は野村證券株式会社を、味の素株式会社はJPモルガン証券株式会社を、それぞれの第三者算定機関として選定し、割当株式数の算定を依頼しました。
当社及び味の素株式会社は、野村證券株式会社及びJPモルガン証券株式会社による算定結果を参考に、それぞれの財務の状況、資産の状況、将来の見通しなどの要因を総合的に勘案して、割当株式数について慎重に協議を重ねた結果、最終的に前述の割当株式数で合意しました。
ホ) 本吸収分割対象事業の内容
本吸収分割対象事業は、当社の消化器疾患領域における国内の販売機能及び研究開発機能です。味の素製薬株式会社へ移管した主な製品及び開発品は以下のとおりです。
<主な移管製品、開発品(臨床フェーズ以降)>
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製品/開発品 |
説明 |
段階 |
移管・許諾 |
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「パリエット®」 |
プロトンポンプ阻害剤 (PPI) |
販売中 |
販売権 |
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「セルベックス®」 |
胃炎・胃潰瘍治療剤 |
販売中 |
販売権 |
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E3810 (ラベプラゾール) |
難治性逆流性食道炎維持療法 |
日本フェーズⅢ (2016年度申請予定) |
開発権 |
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E6011 |
クローン病 (抗フラクタルカイン抗体) |
日本フェーズⅠ/Ⅱ |
開発権 |
ヘ) 本吸収分割後の承継会社の状況
商号 :EAファーマ株式会社
所在地 :東京都中央区入船2丁目1番1号
代表者の役職・氏名:代表取締役社長 清水 初
資本金 :9,145百万円
事業内容 :医薬品の研究開発・製造・販売
② エーディア株式会社の株式の譲渡に関する契約
2015年11月20日、当社の診断薬等の製造・販売子会社であるエーディア株式会社(東京都)の全株式(発行済株式総数の100%)を譲渡する旨の株式譲渡契約を積水化学工業株式会社(大阪府)と締結し、同年12月28日に全ての譲渡手続きを完了しました。
③ エーザイフード・ケミカル株式会社の株式の譲渡に関する契約
2015年11月26日、当社の食品添加物、化学品等の製造・販売子会社であるエーザイフード・ケミカル株式会社(東京都)の全株式(発行済株式総数の100%)を譲渡する旨の株式売買契約を、三菱化学株式会社(東京都)の子会社である三菱化学フーズ株式会社(東京都)と締結し、2016年2月1日に全ての譲渡手続きを完了しました。
④ 遼寧天医生物製薬株式有限公司の株式取得に関する契約
2015年11月27日、当社の連結子会社である衛材(中国)投資有限公司(江蘇省蘇州市)は、中国のジェネリック医薬品会社である遼寧天医生物製薬株式有限公司(遼寧省本渓市)の全株式(発行済株式総数の100%)を取得する契約を締結し、同年12月28日に買収手続きが完了しました。
⑤ サンノーバ株式会社の事業承継に関する契約
2015年12月18日、当社の医薬品の製造・販売子会社であるサンノーバ株式会社(群馬県)の医薬品製造販売事業を吸収分割の方法により、サンノーバ株式会社が新たに設立する子会社に承継させた上で、新会社の発行済株式の全部をアルフレッサ ホールディングス株式会社(東京都)に譲渡する旨の契約を締結し、2016年4月1日に全ての譲渡手続きを完了しました。
⑥ AkaRx, Inc.の株式の譲渡に関する契約
2016年3月29日、当社の米国子会社であるEisai Inc.は、同社が保有するAkaRx, Inc.(米国)の全株式(発行済株式総数の100%)を譲渡する旨の株式譲渡契約を、PBMキャピタルグループ(米国)と締結し、2016年3月31日に全ての譲渡手続きを完了しました。
(2) 技術導入等
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会社名 |
契約締結先 |
締結年月日 |
契約内容 |
契約期間 |
対価 |
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当社 |
富山化学工業㈱ |
1998年 9月30日 |
リウマチ治療剤「T-614」(製品名「ケアラム」、一般名:イグラチモド)の日本における共同開発・販売提携 |
契約締結日より販売開始後10年が経過する日または特許満了日のいずれか遅い日まで |
契約一時金他 |
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AbbVie Deutschland (ドイツ) |
1999年 6月16日 |
ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体注射剤「ヒュミラ」(一般名:アダリムマブ)の日本、台湾及び韓国における開発及び販売 |
契約締結日より販売承認後15年が経過する日まで |
契約一時金他 |
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Eurand (イタリア) |
2003年 5月2日 |
「ニトロールR」(一般名:硝酸イソソルビド)の輸入及びその製剤の製造・販売 |
契約締結日より10年間 以後2年毎の更新 |
── |
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Novartis (スイス) |
2004年 2月6日 |
てんかん治療剤「イノベロン」(一般名:ルフィナミド)の全世界における開発及び製造・販売に関するライセンス |
契約締結日より国ごとに特許満了日または販売開始後10年が経過する日のいずれか遅い日まで |
契約一時金他 一定料率のロイヤルティ |
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Sunovion (米国) |
2007年 7月26日 |
睡眠導入剤「ルネスタ」(一般名:エスゾピクロン)の日本における独占的な開発及び販売に関するライセンス |
契約締結日より販売承認後15年が経過する日または薬価収載後15年が経過する日のいずれか遅い日まで |
契約一時金他 一定料率のロイヤルティ |
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BioArctic Neuroscience AB (スウェーデン) |
2007年 12月3日 |
新規ヒト化モノクローナル抗体「BAN2401」の全世界におけるアルツハイマー病を対象とした研究・開発、製造・販売に関する独占的ライセンス |
契約締結日より国ごとに販売開始後15年が経過する日まで |
契約一時金他 一定料率のロイヤルティ |
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|
㈱ミノファーゲン製薬 |
2007年 12月18日 |
肝臓疾患用剤・アレルギー用薬「強力ネオミノファーゲンシー」(グリチルリチン酸、配合剤)及び「グリチロン錠」(グリチルリチン酸、配合錠)の日本及びユーロアジア地域の未発売国における独占的な開発・販売権ならびに中国を含むユーロアジア地域の既販売国における独占的な販売権の優先交渉権取得のライセンス |
契約締結日より日本での販売開始後15年が経過する日まで |
契約一時金他 |
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シンバイオ製薬㈱ |
2008年 8月18日 |
抗悪性腫瘍剤「トレアキシン」(一般名:ベンダムスチン)の日本における共同開発及び販売に係る独占的ライセンス |
契約締結日より販売開始後10年が経過する日まで |
契約一時金他 |
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会社名 |
契約締結先 |
締結年月日 |
契約内容 |
契約期間 |
対価 |
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当社 |
帝國製薬㈱ |
2011年 2月3日 |
アルツハイマー型認知症治療剤「アリセプト」(一般名:ドネペジル)貼付剤の日本におけるライセンス |
契約締結日より帝國製薬㈱の特許満了日または日本における販売開始から15年を経過した日まで |
契約一時金他 一定料率のロイヤルティ |
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Eisai Inc. (米国) |
Helsinn Healthcare SA (スイス) |
2001年 4月6日 |
制吐剤「Aloxi」(一般名:パロノセトロン)の米国・カナダにおけるライセンス(2008年1月28日付MGI PHARMA, INC.買収に伴う承継) |
契約締結日より2024年1月30日まで |
契約一時金他 一定料率のロイヤルティ |
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2010年 6月4日 (注1) |
ネツピタント(一般名)と制吐剤「Aloxi」(一般名:パロノセトロン)を含む制吐剤配合剤の米国におけるライセンス |
契約締結日より物質特許満了日または販売開始後12年が経過する日のいずれか遅い日まで |
契約一時金他 一定料率のロイヤルティ |
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FORMA Therapeutics (米国) |
2010年 11月15日 |
FORMA Therapeutics社の化合物ライブラリー及びスクリーニング・プラットフォームに関する研究提携と、その成果化合物に関するライセンス |
契約締結日より提携終了日またはロイヤルティ支払が終了する日のいずれか遅い日まで |
契約一時金他 一定料率のロイヤルティ |
(注1) 2016年3月31日、Eisai Inc.(米国)は、Helsinn Healthcare SA(スイス)と2010年6月4日付で締結したライセンス契約を終了しました。
(3) 技術導出等
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会社名 |
契約締結先 |
締結年月日 |
契約内容 |
契約期間 |
対価 |
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当社 |
Pfizer Inc. (米国) |
1994年 10月5日 |
アルツハイマー型認知症治療剤「E2020」(製品名「アリセプト」、一般名:ドネペジル)の包括的提携 |
契約締結日より2022年7月17日まで ただし、日本においては2012年12月31日に終了 |
契約一時金他一定料率のロイヤルティ |
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ゼリア新薬工業㈱ |
2014年 8月18日 |
プロトンポンプ阻害剤「E3710」の日本における開発・共同販促に関する独占的なライセンス及び製造に関する非独占的なライセンス |
契約締結日より製品の販売開始日から10年が経過する日、特許の存続期間が満了する日、または製品にかかる再審査期間が満了する日のいずれか遅い日まで |
契約一時金他一定料率のロイヤルティ |
(4) 販売契約等
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会社名 |
契約締結先 |
締結年月日 |
契約内容 |
契約期間 |
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当社 |
杏林製薬㈱ |
2003年 7月30日 |
片頭痛治療剤「マクサルト」(一般名:リザトリプタン)の日本における販売 |
契約締結日より2017年1月31日まで |
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味の素製薬㈱ (現EAファーマ㈱) |
2005年 9月12日 |
骨粗鬆症治療剤「アクトネル」(一般名:リセドロネート)の日本における販売 |
契約締結日より2028年2月26日まで |
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Pfizer Inc. (米国) |
2009年 9月24日 |
疼痛治療剤「リリカ」(一般名:プレガバリン)の日本における共同販促 |
契約締結日より2022年7月17日まで |
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会社名 |
契約締結先 |
締結年月日 |
契約内容 |
契約期間 |
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当社、 Eisai Inc. (米国) |
Arena Pharmaceuticals, Inc. (スイス) |
2010年 7月1日 |
肥満症治療剤「Belviq」(一般名:ロルカセリン)の韓国、台湾、オーストラリア、ニュージーランド、イスラエルを除く全世界における独占的販売供給 |
契約締結日より国ごとに特許満了日または発売開始後12年が経過する日のいずれか遅い日以降で当社が終了の通知をするまで |
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Eisai Europe Ltd. (英国) |
Bial-Portela & Ca, S.A. (ポルトガル) |
2009年 2月19日 |
てんかん治療剤「Zebinix」(一般名:エシリカルバゼピン)の欧州における販売ライセンス及び共同販促 |
契約締結日より12年間 |
(5) 合弁関係
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会社名 |
契約締結先 |
締結年月日 |
契約内容 |
契約期間 |
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当社 |
Bracco Co., Ltd. (イタリア) |
1990年 11月30日 |
「イオメロン」(一般名:イオメプロール)他造影剤の日本における製造・販売に関する合弁事業 |
契約締結日より2024年12月31日まで |
(6) 戦略的提携等
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会社名 |
契約締結先 |
締結年月日 |
契約内容 |
契約期間 |
対価 |
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当社 |
Quintiles (米国) |
2009年 10月29日 |
6種の抗がん剤候補化合物の開発に関する戦略的提携 |
契約締結日よりすべての予定された臨床試験が完了または終了する日まで |
開発費の一部負担 |
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世界保健機関 (WHO) (スイス) |
2012年 1月30日 |
リンパ系フィラリア症制圧プログラムへの支援のため、DEC(一般名:ジエチルカルバマジン)22億錠のWHOへの無償提供 |
2013年またはWHOによるDECの事前審査が終了した日のいずれか遅い日から7年間 |
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Biogen Inc. (米国) |
2014年 3月4日 |
1. BACE阻害剤「E2609」及び抗アミロイドβ(Aβ)プロトフィブリル抗体「BAN2401」に関する共同開発・共同販促 2. Biogen社が開発しているアルツハイマー型認知症治療剤抗Aβ抗体「BIIB037」及び抗tau抗体の共同開発・共同販促に関するオプション権の取得 |
対象化合物ごと及び国ごとに以下1)か2)のいずれか遅い方まで 「E2609」 2)特許満了日か後発品発売開始日の早い方 「BAN2401」 2)特許満了日か後発品発売開始日の早い方 |
契約一時金他 |
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会社名 |
契約締結先 |
締結年月日 |
契約内容 |
契約期間 |
対価 |
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Eisai Inc. (米国) |
Purdue Pharma L.P. (米国) |
2015年 8月28日 |
当社が創製したデュアルオレキシン受容体阻害剤「E2006」に関する共同開発・共同販促 |
契約締結日より、対象国毎に、以下1)~6)のいずれか遅い日まで 1)発売後10年が経過する日 2)物質特許満了日 3)規制上の独占販売期間の満了日 4)共同開発の終了日 5)新適応の取得後または新製剤の発売後7年が経過する日 6)売上が一定額を下回る日 (米国のみ適用) |
契約一時金他 |
当連結会計年度における研究開発費総額は、1,223億7百万円(前連結会計年度比7.3%減)、売上収益比率22.3%(前連結会計年度より1.7ポイント減)です。
なお、当連結グループは、研究開発費をグローバルに管理しているため、セグメントに配分していません。
[開発品の状況]
抗がん剤「ハラヴェン」(一般名:エリブリン)は、乳がん化学療法(セカンドライン、サードライン等)に係る適応で、日本、米国、欧州、アジア等の約60カ国で承認を取得しています。中国では乳がんサードラインを対象としたフェーズⅢ試験が進行中です。2015年7月には日本、米国、欧州で軟部肉腫に係る適応拡大の承認申請を行い、2016年1月に米国で脂肪肉腫、同年2月に日本で悪性軟部腫瘍、同年5月に欧州で脂肪肉腫に係る適応で、それぞれ承認を取得しました。また、転移性トリプルネガティブ乳がんに対するMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の抗PD-1抗体ペムブロリズマブとの併用に関するフェーズⅠ/Ⅱ試験が進行中です。
抗がん剤「レンビマ」(一般名:レンバチニブ)について、甲状腺がんに係る適応で、40カ国以上で承認を取得しています。2015年2月に米国、同年3月に日本、同年5月に欧州、同年10月にはアジアで初めての承認国となる韓国で新薬承認を取得しました。また、腎細胞がんを対象に米国、欧州で実施したフェーズⅡ試験結果に基づき、2015年11月に米国、2016年1月に欧州で腎細胞がんに対する併用療法に係る適応で承認申請を行い、同年5月に米国で承認を取得しました。本適応に対して、欧州では迅速審査の指定を受けています。さらに、肝細胞がんを対象とした日本、米国、欧州、中国、アジアにおけるフェーズⅢ試験、ならびに胆道がんを対象とした日本におけるフェーズⅡ試験が進行中です。その他、サードライン(単剤)及びRET 転座を有する非小細胞肺がん、子宮内膜がん等を対象としたフェーズⅡ試験が進行中です。また、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の抗PD-1抗体ペムブロリズマブとの併用による固形がんを対象としたフェーズⅠ/Ⅱ試験が進行中です。
抗てんかん剤「フィコンパ」(一般名:ペランパネル、英文製品名「Fycompa」)は、12歳以上の部分てんかん併用療法に係る適応で、45カ国以上で承認を取得しています。2015年6月には米国および欧州において、同年11月にはアジアで初めての承認国となるフィリピンで、全般てんかんの強直間代発作に対する併用療法に係る適応拡大の承認を取得しました。日本では、2015年7月に部分てんかん及び強直間代発作の併用療法に係る適応で新薬承認申請を行い、2016年3月に承認を取得しました。新たな剤形となる懸濁液について、2016年4月に米国で承認を取得し、欧州では承認申請中です。部分てんかんの小児適応については、米国、欧州においてフェーズⅡ試験が進行中です。
2015年5月、日本において、ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体「ヒュミラ」(一般名:アダリムマブ)について、強直性脊椎炎に係る効能・効果の承認条件となっていた特定使用成績調査(全例調査)に関し、厚生労働省から解除通達を受領しました。
2015年8月、日本において、抗がん剤「ギリアデル脳内留置用剤7.7mg」(一般名:カルムスチン)について、本剤の承認条件となっていた使用成績調査(全例調査)に関し、厚生労働省から解除の通達を受領しました。
2015年9月、日本において、中心循環系血管内塞栓促進用補綴材「ディーシー ビーズ」(高度管理医療機器)について適応追加承認を取得し、使用目的又は効果が「多血性腫瘍又は動静脈奇形を有する患者に対する動脈塞栓療法」となりました。
2015年11月、抗リウマチ剤「ケアラム錠25mg」(一般名:イグラチモド)について、本剤の承認条件となっていた特定使用成績調査(全例調査)に関し、厚生労働省から解除通達を受領しました。
2016年2月、日本において、「ヒュミラ」について、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎に係る効能・効果の承認条件となっていた特定使用成績調査(全例調査)に関し、厚生労働省から解除通達を受領しました。
2016年3月、医薬品製造販売子会社であるサンノーバ株式会社(群馬県)が再評価申請を行っていた卵白リゾチーム製剤「ノイチーム」(一般名:リゾチーム)について、現在の医療環境においては本剤の医療上の有用性は低下したと考えられ、現時点での医療上の有用性は確認できないとの薬事・食品衛生審議会医薬品再評価部会の見解を得たことから、本剤の販売を中止し、自主回収を行いました。
2015年11月、米国において、肥満症治療剤「Belviq」(一般名:lorcaserin)について、1日1回製剤に関する剤形追加の申請が米国FDAに受理されました。
2016年3月、日本において、メコバラミン(開発コード:E0302)の高用量製剤について、筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis: ALS)に関する新薬承認申請を取り下げました。
セロトニン2C受容体アゴニストlorcaserinについて、Arena Pharmaceuticalsとの共同開発により、米国でフェーズⅡ試験段階にありました禁煙補助に係る適応の開発を中止しました。
抗がん剤「E7272」(一般名:denileukin diftitox)について、米国でフェーズⅡ試験段階にありましたメラノーマに係る適応の開発を中止しました。
抗がん剤「E7777」について、末梢性T細胞リンパ腫および皮膚T細胞性リンパ腫を対象としたフェーズⅡ試験を日本で開始しました。
プロトンポンプ阻害剤「パリエット」(一般名:ラベプラゾール)について、日本でフェーズⅡ段階にありました機能性ディスペプシアを対象とした適応の開発を中止しました。
(1) 重要な会計方針及び見積り
連結財務諸表作成にあたり、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しています。重要な会計方針及び見積りの詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3. 重要な会計方針 4. 重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりです。
(2) 経営成績の分析
① 売上収益、売上原価及び売上総利益
売上収益については、抗がん剤「ハラヴェン」、「レンビマ」及び抗てんかん剤「Fycompa」が拡大するとともに、中国、アジア医薬品事業が高い成長を継続した一方、日本医薬品事業における長期収載品がジェネリック医薬品との競合等により減少し、全体では5,479億22百万円(前連結会計年度比0.1%減)となりました。領域別には、がん関連領域製品で「ハラヴェン」が伸長したほか、米国、欧州、日本及びアジアで新発売した「レンビマ」が順調な立ち上がりを示し、がん関連領域全体では1,185億1百万円(同20.1%増)となりました。てんかん領域製品では、「Fycompa」が米国、欧州、アジアで伸長し、てんかん領域全体では376億94百万円(同19.0%増)となりました。品目別には、「ハラヴェン」の401億68百万円、「レンビマ」の114億77百万円に「Fycompa」及び肥満症治療剤「Belviq」を加えたグローバルブランド4品目合計で636億21百万円(同40.1%増)となりました。アルツハイマー型、レビー小体型認知症治療剤「アリセプト」は633億49百万円(同3.6%減)でした。プロトンポンプ阻害剤「パリエット」(米国製品名「Aciphex」)は460億53百万円(同17.7%減)でした。セグメント別には、中国医薬品事業が前連結会計年度から20.2%増加して高い成長性を維持したほか、アジア医薬品事業においても韓国や台湾などの主要国で伸長するなど、全ての海外セグメントで増収を果たしました。
売上原価は、1,944億59百万円、前連結会計年度から8億64百万円、0.4%増加しました。また、売上原価率は35.5%と前連結会計年度より0.2ポイント上昇しました。
その結果、売上総利益は3,534億63百万円、前連結会計年度より14億7百万円、0.4%減少しました。
② 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,928億17百万円となりました。欧米での構造改革費用が発生した一方、業務・費用構造の改革による費用管理の徹底が進捗したため、前連結会計年度から17億29百万円、0.9%減少しました。
③ 研究開発費
当連結会計年度の研究開発費は1,233億7百万円となりました。効率的な重点テーマへの資源投入により、前連結会計年度から96億0百万円、7.3%減少しました。
④ 営業利益
当連結会計年度の営業利益は、グローバルブランドや中国、アジア医薬品事業などの高い成長による医薬品事業の売上収益・利益の拡大に加え、費用効率化、子会社株式や固定資産の譲渡による売却益、及び開発品に関する共同開発・共同販促契約締結に伴う契約一時金受領により、519億35百万円(前連結会計年度比83.3%増)となりました。
⑤ 当期利益
当連結会計年度の当期利益は、営業利益の増加に加え、米国における子会社株式譲渡等に伴う税金費用の減少により、550億45百万円(前連結会計年度比26.7%増)となりました。
⑥ 当期包括利益
当期利益にその他の包括利益を加減した当期包括利益は、前連結会計年度末からの円高の影響で為替換算差額が減少した結果、164億52百万円(前連結会計年度比85.6%減)となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因については、「4 事業等のリスク」に記載しています。
(4) 経営者の問題意識と今後の方針
経営者の問題意識と今後の方針については、「3 対処すべき課題」に記載しています。
(5) 翌連結会計年度の連結業績見通し
① 売上収益
グローバルブランド「ハラヴェン」、「レンビマ」、「Fycompa」の適応追加及び販売国拡大によるさらなる成長、EAファーマ株式会社の設立やより地域医療にフォーカスした事業体制への転換による日本事業の成長、中国、アジアにおける高い成長性の維持などにより、日本における薬価改定の影響を吸収し、連結売上収益は当連結会計年度から5.9%増の5,800億円を見込んでいます。
「ハラヴェン」は490億円(当連結会計年度比22.0%増)、「レンビマ」は280億円(同144.0%増)、 「Fycompa」は135億円(同78.7%増)を見込んでいます。
② 利益
グローバルブランドの拡大による売上収益の増加に加え、生産性向上の取り組みにより、営業利益は当連結会計年度から3.4%増の537億円を見込んでいます。戦略的重要領域であるニューロロジー、オンコロジー領域におけるフラッグシップ候補品の研究開発プロジェクトへの集中投資を行うとともに、売上収益拡大に応じた最適資源投入の徹底、各生産サイトの特性や技術を活用した原価低減の推進などにより、収益構造の一層の強化をはかります。
当期利益は、当連結会計年度における米国での一時的な税金費用減少の影響により当連結会計年度から41.1%減の324億円、また、親会社の所有者に帰属する当期利益は、当連結会計年度から46.8%減の292億円を見込んでいます。
(6) 財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は、米国の工場譲渡や減価償却に伴う有形固定資産の減少、販売権の償却による無形資産の減少等により、9,739億87百万円(前連結会計年度末より798億31百万円減)となりました。
負債合計は、社債の償還や営業債務及びその他の債務の減少により、前連結会計年度末より545億98百万円減少の3,971億59百万円となりました。
資本合計は、前連結会計年度末からの為替換算差額の減少に伴い、前連結会計年度末より252億33百万円減少の5,768億28百万円となりました。
以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は58.9%(前連結会計年度末より2.1ポイント増)となりました。また、負債比率(Net DER)*は0.01倍であり、前連結会計年度末から0.05ポイント減少しました。
* 負債比率(Net DER)=(有利子負債(社債及び借入金)-現金及び現金同等物-3カ月超預金等)
÷親会社の所有者に帰属する持分
(7) 資金の流動性および資本の財源についての情報
① 資金の流動性
資金の流動性については、「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
② 資本の財源
当連結会計年度末における連結財政状態計算書の現金及び現金同等物は、資産合計の18.2%を占める1,768億円です。当社グループは、主に営業活動から得た資金を財源とし、設備投資及び研究開発活動を行っています。
一方、長期借入金は2,036億円となりました。借入債務の通貨別の比率は83%が円建て、17%が米ドル建てとなっています。また、当連結会計年度末における長期借入金の利率は0.29%~3.41%です。なお、当連結会計年度末における社債及び短期借入金はありません。
当社グループの財務戦略は、高い信用格付けを維持するとともに、安定した財務の健全性及び柔軟性を確保することを基本としています。
なお、当連結会計年度末における格付投資情報センターによる長期借入債務の格付けは、「A+」です。