当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
[売上収益、利益の状況]
○ 当第1四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年6月30日)の連結業績は、次のとおりです。
(単位:億円、%)
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2021年度 第1四半期 |
2022年度 第1四半期 |
前年同期比 |
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売上収益 |
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1,989 |
1,843 |
92.6 |
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売上原価 |
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392 |
474 |
120.8 |
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売上総利益 |
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1,596 |
1,369 |
85.7 |
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販売費及び一般管理費 |
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748 |
923 |
123.4 |
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研究開発費 |
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418 |
385 |
92.1 |
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営業利益 |
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553 |
74 |
13.4 |
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税引前四半期利益 |
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557 |
97 |
17.4 |
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法人所得税 |
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135 |
△182 |
- |
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四半期利益 |
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423 |
280 |
66.2 |
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親会社の所有者に帰属する 四半期利益 |
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421 |
269 |
63.9 |
○ 売上収益は、抗がん剤「レンビマ」をはじめとするグローバルブランドが引き続き伸長し、医薬品事業の売上収益が1,813億円(前年同期比123.2%)と大幅に増加した一方で、前年同期にBristol Myers Squibb(米国、以下 BMS社)からの契約一時金(496億円)を計上した影響により、減収となりました。
○ グローバルブランドの売上収益は、「レンビマ」が663億円(前年同期比150.0%)、抗がん剤「ハラヴェン」が111億円(同109.7%)、抗てんかん剤「フィコンパ」(英名「Fycompa」)が99億円(同133.1%)、不眠症治療剤「デエビゴ」(英名「Dayvigo」)が65億円(同247.1%)となりました。
○ 販売費及び一般管理費は、アルツハイマー病(AD)治療剤「Aduhelm」(一般名:アデュカヌマブ)関連の費用が減少した一方で、「レンビマ」の売上拡大に伴いMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(以下 米メルク社)への折半利益の支払いが増加したことに加え、円安の進行などにより、大幅に増加しました。
○ 研究開発費は、Biogen Inc.(米国、以下 バイオジェン社)と共同開発を行っている抗アミロイドβプロトフィブリル抗体レカネマブ(一般名)への積極的な資源投入を進めた一方で、米メルク社から受領した「レンビマ」の開発マイルストンペイメントを戻入として計上するなどパートナーシップモデルの活用による費用抑制を進めたことなどにより、減少しました。
○ 以上の結果、営業利益は減益となりましたが、医薬品事業のセグメント利益は906億円(前年同期比133.1%)と大幅な増益となりました。
○ 四半期利益については、当社の資本政策の一環としてグローバルな資金配分の最適化を企図し、米国連結子会社から資金を回収するために当社が米国連結子会社から払込資本の払戻しを受けた結果、税務上の譲渡損失等が当社にて発生した影響により法人所得税が利益方向で計上され、税引前四半期利益と比較して増加しました。
[セグメントの状況]
(各セグメントの売上収益は外部顧客に対するものです)
当社グループは、セグメントを医薬品事業とその他事業に区分しており、医薬品事業を構成する日本、アメリカス(北米)、中国、EMEA(欧州、中東、アフリカ、ロシア、オセアニア)、アジア・ラテンアメリカ(韓国、台湾、インド、アセアン、中南米等)、一般用医薬品等(日本)の6つの事業セグメントを報告セグメントとしています。当連結会計年度において、香港をアジア・ラテンアメリカ医薬品事業から中国医薬品事業にセグメント変更しました。また、2022年3月に、バイオジェン社との「Aduhelm」に関する共同開発・共同販促契約が変更されたことを受け、当社が負担する「Aduhelm」の関連費用(販売費及び一般管理費)を親会社の本社管理費等に含めています。加えて、固定資産売却損益を親会社の本社管理費等に含めています。なお、本資料のセグメント情報に関する対前年同期の数値は新たな報告セグメントに基づいて記載しています。
<日本医薬品事業>
○ 売上収益は575億円(前年同期比115.8%)、セグメント利益は216億円(同138.9%)となりました。
○ 品目別売上収益については、ニューロロジー領域で、「デエビゴ」が53億円(前年同期比285.2%)と大幅に伸長し、「フィコンパ」も16億円(同126.0%)と伸長しました。オンコロジー領域では、「レンビマ」が適応追加の影響により36億円(同144.3%)と大幅に伸長し、「ハラヴェン」は22億円(同113.6%)となりました。ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体「ヒュミラ」は126億円(同110.1%)、慢性便秘症治療剤「グーフィス」は17億円(同115.3%)となりました。
<アメリカス医薬品事業>
○ 売上収益は531億円(前年同期比138.5%)、セグメント利益は313億円(同144.0%)となりました。
○ 品目別売上収益については、ニューロロジー領域で、「Fycompa」は46億円(前年同期比132.6%)、「Dayvigo」が11億円(同147.4%)となりました。オンコロジー領域では、「レンビマ」が適応追加の影響により385億円(同157.8%)と大幅に伸長しました。「ハラヴェン」も41億円(同124.7%)と伸長しました。
<中国医薬品事業>
○ 売上収益は348億円(前年同期比127.1%)、セグメント利益は208億円(同126.4%)となりました。
○ 品目別売上収益については、「レンビマ」が139億円(前年同期比128.5%)、末梢性神経障害治療剤「メチコバール」が44億円(同132.8%)と、共に大幅に伸長しました。プロトンポンプ阻害剤「パリエット」は23億円(同100.6%)、肝臓疾患用剤・アレルギー用薬「強力ネオミノファーゲンシー/グリチロン錠」は20億円(同85.9%)となりました。
<EMEA医薬品事業>
○ 売上収益は181億円(前年同期比128.1%)、セグメント利益は102億円(同127.1%)となりました。
○ 品目別売上収益については、ニューロロジー領域で、「Fycompa」は28億円(前年同期比129.2%)と伸長しました。オンコロジー領域では、「レンビマ/Kisplyx」が81億円(同167.1%)と大幅に伸長し、「ハラヴェン」は35億円(同103.4%)となりました。
<アジア・ラテンアメリカ医薬品事業>
○ 売上収益は120億円(前年同期比95.0%)、セグメント利益は53億円(同94.0%)となりました。2022年3月、韓国において、「ヒュミラ」の開発および販売契約が終結した影響により減収減益となりました。
○ 品目別売上収益については、「レンビマ」が23億円(前年同期比134.3%)と伸長しました。アルツハイマー型認知症治療剤「アリセプト」は33億円(同109.9%)となりました。
○ 2022年4月にインドおよびシンガポール、同年5月に台湾において、「Dayvigo」を新発売しました。
<一般用医薬品等事業>
○ 売上収益は60億円(前年同期比115.3%)、セグメント利益は14億円(同207.8%)となりました。
○ チョコラBBグループの売上収益が39億円(前年同期比111.3%)と伸長しました。
② 財政状態の状況
○ 資産合計は、1兆2,729億円(前期末より336億円増)となりました。円安の進行により海外連結子会社の資産が増加したことに加え、当社の繰延税金資産が増加しました。
○ 負債合計は、4,445億円(前期末より233億円減)となりました。主にパートナーに対する未払金が減少しました。
○ 資本合計は、8,283億円(前期末より568億円増)となりました。円安の進行に伴い在外営業活動体の換算差額が増加しました。
○ 以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は63.2%(前期末より2.8ポイント増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
○ 営業活動によるキャッシュ・フローは、39億円の収入(前年同期は145億円の支出)となりました。
○ 投資活動によるキャッシュ・フローは、168億円の支出(前年同期は3億円の収入)となりました。研究設備および製造設備の増強を進め、設備投資に係る支出が発生しました。
○ 財務活動によるキャッシュ・フローは、252億円の支出(前年同期より27億円の支出増)となりました。主に配当金の支払いによるものです。
○ 以上の結果、現金及び現金同等物の残高は2,878億円(前期末より218億円減)、営業活動によるキャッシュ・フローから資本的支出等を差し引いたフリー・キャッシュ・フローは126億円の支出となりました。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等について、前事業年度の有価証券報告書提出日からの重要な変更はありません。なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)については、当社グループ連結業績への重大な影響はありません。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について、前事業年度の有価証券報告書提出日からの重要な変更はありません。
なお、当社は、「財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」を、従前より「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」として定めていましたが、2022年4月27日開催の取締役会において、これを継続せず、その有効期間の満了をもって廃止することを決議し、2022年6月30日をもって廃止しました。
これに伴い、「財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」については、改めて以下のとおりとし、前事業年度の有価証券報告書および当社ホームページにおいて開示しました。
① 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容
当社は、「患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献する」との企業理念(hhc理念:ヒューマン・ヘルスケア理念)を定款に規定し、ステークホルダーズの皆様と共有してきました。
当社は、2021年4月よりスタートした中期経営計画「EWAY Future & Beyond」において、視点を転換し、貢献先を従来の「患者様とそのご家族」から「患者様と生活者の皆様」に大きく拡大して、「生ききるを支える」をビジョンとして人々に貢献するsolutionの創出に取り組んでいます。
上記の理念や考え方を実現するビジネスモデルとしてエコシステムモデルを志向しています。エコシステムとは、様々な異なる生体が一定の環境下で共存し、互いに連携して発展していくことができる仕組みであり、当社はその中核として、アカデミア、ベンチャーとのコラボレーションによる創薬のみならず、臨床データやバイオマーカー等のデータに基づき、様々なsolutionが造られ提供されるプラットフォームとしてEUP (Eisai Universal Platform)を構築しています。
EUPの生み出すsolutionは他産業にも大きな相乗効果をもたらします。当社が価値を提供し貢献する人々を大きく拡大し、エコシステムを構築することで、当社のみならず、他産業においても、提供される商品の高度化やサービスの向上が可能となり、価値の提供による貢献拡大につながるものと考えます。企業理念であるhhcと、このエコシステムを統合したビジネスモデルを実現するhhceco企業をめざします。
さらに、当社は「医療較差の是正」に注力し、リンパ系フィラリア症治療薬の無償提供をはじめとした医薬品アクセスの改善に向けた取り組みを継続しています。熱帯病治療薬の研究開発においても、さまざまなパートナーシップにより豊富なパイプラインを構築しています。当社は、「日常と医療の領域で生活する人々」へ我々の製品と希望を届ける努力を惜しみません。
しかし、当社事業を取り巻く競争関係の激化、企業買収に対するわが国における法制度・企業文化の変化・変容等を踏まえると、当社の経営方針に重大な影響を与える買付が行われることも予想されます。
もとより当社は、当社の株式を大量に取得したり、当社の経営に関与しようとする買付については、それが当社の企業価値を大きく向上させるものであれば、これを一概に否定するものではありません。
以上より、当社は、日本発のイノベーション企業として、hhc理念とそれを実現することに動機付けられた社員の存在、理念実現のための知の創造活動(hhc活動)、そして社会善(人々の健康憂慮の解消と医療較差の是正)を効率的に実現するビジネス展開などが当社の企業価値の源泉であると考えており、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、中長期的に当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に努める前提において、このような源泉を十分に理解する必要があります。
② 基本方針の実現に資する取組み及び基本方針に照らして不適切な者によって当該株式会社の財務及び事業の
方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
a 基本方針の実現に資する取り組み
当社は、前記①のとおり、中期経営計画「EWAY Future & Beyond」に基づいた取り組みを進めています。
また、当社は、2004年に委員会等設置会社(現指名委員会等設置会社)に移行し、経営の監督機能と業務執行機能を明確に分離することにより、経営の公正性・透明性を確保するとともに、経営の活力を増大させることがコーポレートガバナンスの要諦であると考えています。当社は、常に最良のコーポレートガバナンスを追求し、その充実に継続的に取り組んでいます。
b 基本方針に照らして不適切な者によって当該株式会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
当社は、2022年4月27日開催の取締役会において、「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」を継続せず、その有効期間が満了する2022年6月30日をもって廃止することを決議し、「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」は廃止となりましたが、当社は企業価値・株主共同の利益を毀損する恐れのある買収提案や買付がなされた場合には、株主の皆様が検討のために必要な時間と情報を確保するとともに、必要に応じて、当社の企業価値・株主共同の利益を確保するために、その時点において採用可能な適切と考えられるあらゆる施策(いわゆる買収防衛策を含む)を講じていきます。
③ ②の取り組みに関する当社取締役会の判断及びその理由
当社としては、前記①記載のとおり、企業価値・株主共同の利益の向上は、患者様と生活者の皆様のベネフィット向上により実現できるものと考えているところ、上記②a記載の取り組みは、そのような患者様と生活者の皆様のベネフィット向上に資すると考えています。
また、会社や株主に対して買付に係る提案内容や代替案等を検討するための十分な時間や情報を与えない買付をはじめとする不適切な買付や、当社が患者様と生活者の皆様のベネフィット向上を実現するために必要不可欠な新薬の研究・開発体制、疾患の啓発や予防に資する情報・サービスの提供、高品質製品の安定供給、薬剤の安全性と有効性の情報の管理・提供の確保などを含む、長期的な視野での大胆な企業施策を妨げるような買付がなされれば、当社の企業価値ひいては株主共同の利益が毀損されることになります。このため、当社としては、そのような買付を防止するために上記②b記載の措置をとることは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保の観点から適切であると考えています。
以上を踏まえ、当社取締役会は、上記②記載の各取り組みは、前記①記載の基本方針に沿ったものであるとともに、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保に適うものであり、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。
(4) 重要な会計上の見積り
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの重要な会計上の見積りについて、前事業年度の有価証券報告書提出日からの重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発費総額は、384億99百万円(前年同期比7.9%減)、売上収益比率は20.9%(前年同期より0.1ポイント減)です。
なお、当社グループは、研究開発費をグローバルに管理しているため、セグメントに配分していません。
[開発品の状況]
○ 抗がん剤「レンビマ」(欧州における腎細胞がんに係る製品名「Kisplyx」、一般名:レンバチニブ、米メルク社との共同開発)
・甲状腺がんに係る適応(単剤療法)において、日本、米国、欧州、中国、アジア等の80カ国以上で承認を取得しています。
・肝細胞がん(ファーストライン)に係る適応(単剤療法)において、日本、米国、欧州、中国、アジア等の80カ国以上で承認を取得しています。
・切除不能な胸腺がんに係る適応(単剤療法)において、日本で承認を取得しています。
・腎細胞がん(セカンドライン)を対象とした、エベロリムスとの併用療法に係る適応において、米国、欧州等の65カ国以上で承認を取得しています。
・腎細胞がん(ファーストライン)を対象とした、米メルク社の抗PD-1抗体ペムブロリズマブとの併用療法に係る適応において、日本、米国、欧州、アジア等の40カ国以上で承認を取得しています。
・子宮内膜がん(全身療法後)を対象とした、ペムブロリズマブとの併用療法に係る適応において、日本、米国、欧州、アジア等の45カ国以上で承認(条件付き承認を含む)を取得しています。
・2022年8月、ペムブロリズマブとの併用療法は、肝細胞がん(ファーストライン)を対象とするフェーズⅢ試験において、レンビマ単剤療法に対して主要評価項目である全生存期間ならびに無増悪性生存期間について改善傾向を示しましたが、事前に設定した統計学的有意性の基準を満たさず、主要評価項目は未達となりました。本試験におけるレンビマ単剤療法群の全生存期間中央値は、肝細胞がんにおいてこれまで同療法に関して報告されている値よりも延長されました。本併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告されているデータと同様でした。本試験結果の詳細については、今後の学会で発表する予定です。
・ペムブロリズマブとの併用療法について、子宮内膜がん(ファーストライン)、メラノーマ(ファーストライン)、非扁平上皮非小細胞肺がん(ファーストライン、化学療法併用)、非小細胞肺がん(セカンドライン)、頭頸部がん(ファーストライン)、肝細胞がん(ファーストライン、肝動脈化学塞栓療法との併用)、食道がん(ファーストライン、化学療法併用)、胃がん(ファーストライン、化学療法併用)、高頻度マイクロサテライト不安定性を有さない/ミスマッチ修復機構を有する大腸がん(サードライン)を対象としたフェーズⅢ試験を米国、欧州等において進行中です。
・ペムブロリズマブとの併用療法について、メラノーマ(セカンドライン)、頭頸部がん(セカンドライン)を対象としたフェーズⅡ試験、および複数のがん種を対象としたバスケット試験(フェーズⅡ試験)が米国、欧州等において進行中です。
○ 抗がん剤「ハラヴェン」(一般名:エリブリン)
・乳がんに係る適応において、日本、米国、欧州、中国、アジア等の80カ国以上で承認を取得しています。
・脂肪肉腫(日本では悪性軟部腫瘍)に係る適応において、日本、米国、欧州、アジア等の80カ国以上で承認を取得しています。
・「ハラヴェン」のリポソーム製剤について、小野薬品工業株式会社(大阪府)の抗PD-1抗体ニボルマブとの併用療法に関するフェーズⅠ/Ⅱ試験が日本において進行中です。
○ 抗てんかん剤「フィコンパ」(英名「Fycompa」、一般名:ペランパネル)
・12歳以上の部分てんかん併用療法に係る適応において、日本、米国、欧州、中国、アジア等の70カ国以上で承認を取得しています。日本、米国、中国においては、4歳以上の部分てんかんに対する単剤および併用療法の承認を取得しています。欧州においては、4歳以上の部分てんかんに対する併用療法の承認を取得しています。
・12歳以上の全般てんかんの強直間代発作に対する併用療法に係る適応において、日本、米国、欧州、アジア等の70カ国以上で承認を取得しています。欧州においては、7歳以上の全般てんかんの強直間代発作に対する併用療法の承認を取得しています。
・レノックス・ガストー症候群を対象としたフェーズⅢ試験が日本、米国、欧州において進行中です。
○ オレキシン受容体拮抗剤「デエビゴ」(英名「Dayvigo」、一般名:レンボレキサント)
・不眠症に係る適応において、日本、米国、アジア等の10カ国以上で承認を取得しています。
・不眠症を対象としたフェーズⅢ試験が中国において進行中です。
・アルツハイマー病/認知症に伴う不規則睡眠覚醒リズム障害を対象としたフェーズⅡ試験が終了し、今後の開発について検討中です。
○ 抗アミロイドβプロトフィブリル抗体レカネマブ(一般名、開発品コード「BAN2401」、バイオジェン社との共同開発)
・2022年7月、米国において、201試験(フェーズⅡ試験)に基づき迅速承認制度を活用した早期AD(ADによる軽度認知障害および軽度AD)治療薬としてのBLA(生物製剤ライセンス申請)が米国食品医薬品局(FDA)によって受理されました。本申請は、優先審査に指定され、PDUFA(Prescription Drugs User Fee Act)アクション・デート(審査終了目標日)は2023年1月6日に設定されました。本剤は、米国において、AD治療を対象としてブレイクスルーセラピーおよびファストトラックの指定を受けています。
・日本において、医薬品事前評価相談制度に基づく、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)への申請データの提出を開始しています。
・早期ADを対象としたClarity AD(フェーズⅢ試験)が日本、米国、欧州、中国において進行中です。
・Alzheimer's Clinical Trials Consortium(ACTC)によって本剤が評価対象薬剤として選択されているプレクリニカル(無症状期)ADを対象とするAHEAD 3-45(フェーズⅢ試験)が日本、米国、欧州等において進行中です。
・利便性向上をめざした皮下注射製剤の開発を進めています。
○ 2022年5月、メコバラミン(一般名)の高用量製剤について、筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis: ALS)の病態および機能障害の進行抑制を予定される効能・効果として、厚生労働省より希少疾病用医薬品に指定されました。医師主導フェーズⅢ試験の結果を受け、当社が2023年度中の承認申請を予定しています。
○ 抗がん剤「E7386」について、日本、米国、欧州において、ペムブロリズマブとの併用による固形がんを対象としたフェーズⅠ/Ⅱ試験のフェーズⅡパートを開始しました。
○ Toll様受容体(TLR)4拮抗剤エリトラン(一般名)について、日本、米国でフェーズⅢ試験段階にあった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による重症化抑制を対象としたREMAP-COVID試験を中止しました。
(6) 従業員の状況
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数に著しい変動はありません。
(7) 生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間において、生産および受注の実績に著しい変動はありません。
なお、販売実績については、「第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロ ーの状況の分析 (1) 財政状態及び経営成績の状況 ① 経営成績の状況」に記載しています。
(8) 主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、当社の連結子会社である株式会社カン研究所(以下、カン研究所)は、グループ外から賃借していた本社ビル(神戸市中央区)の賃貸借契約を解約し、当社が本社ビルを購入しました。なお、カン研究所は当社と新たな賃貸借契約を締結し、本社ビルを継続して使用しています。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。