第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の環境下、また高齢化社会、環境問題などさまざまな社会的課題が増大する中で、当社グループは、2019年に制定した総合経営ビジョン2030「Connect for Well-being」の推進に全力を注ぎ、さらなる企業価値の向上を目指しております。「世界の人々が身体も心もイキイキとし、さまざまなライフステージにおいて笑顔あふれる幸せな毎日を過ごすこと」を目標に、コア事業である医薬品やスキンケアに加え、さまざまな事業でイノベーションを起こし、幅広く価値をつないでいくことに取り組んでおります。従業員の働き方の改革、6つの事業領域の推進に加えて、デジタルトランスフォーメーション(DX)、グローバル事業、SDGsへの取組みを重要課題と捉えております。

 

(1) 新型コロナウイルス感染症への対応について

新型コロナウイルス感染症の事業・業績に与える影響やダメージは深刻で、引き続き先行き不透明な状況にありますが、当社が定款にも掲げている経営理念である「豊かで幸せな生活を送るための心身の健康に貢献し続ける」、「当社を取りまく全ての人たちと共同して社会課題を解決する」ことの達成のために、当社のコア事業、つまり医薬品・スキンケアを通しての価値提供だけでなく、医療機関やその従事者への直接的、間接的な支援を続けます。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループでは、株主価値の最大化及びすべてのステークホルダーの満足度向上を図るという目標に向けて、ヘルスケア市場において、その分野でトップあるいは主要なブランドを築くことを目指すとともに、営業利益率や自己資本当期純利益率、総資産経常利益率に代表される収益指標を重視し、経営管理を行っております。

 

(3) ビジョン2030に掲げる6つの事業

当社が取り組む事業領域は、健康、未病、軽度疾患、病気の全てのステージにおける美と健康の提供です。

これを6つの分野に分けて、それぞれにおいて貢献することを目指しております。

 ① OTC医薬品事業

“日本におけるOTC医薬品リーディングカンパニーを目指す”

医療費膨張傾向の中、セルフメディケーションの考え方はますます重要性を増しております。健康寿命の延伸に対する貢献にOTC医薬品は欠かせません。当社は長年の技術とブランド力を活かし、OTC医薬品リーディングカンパニーを目指してまいります。リーディングは必ずしも規模のことに限定せず、顧客満足や市場での影響力、健康意識への貢献度の点において業界トップを走るということであります。既存の眼科用薬、皮膚用薬、胃腸薬、漢方薬、検査薬などに加え、高齢化ニーズ、女性の健康ニーズに応えるカテゴリーに積極的に挑戦します。その基盤となる開発と技術力の優位性を維持していくため技術革新に注力するとともに、ベンチャー企業や国内外研究者との共同研究を図るなど、有機的な研究体制の構築を積極的に推進しております。また必要に応じて異業種を含め他社との提携強化を行ってまいります。

 

 ② スキンケア事業

“肌本来の機能に働きかけ、健やかさを再生するスキンケアを創造する”

既に売上の6割強を占めるスキンケア事業については、引き続き、安全性・有効性・メカニズムを追求するエビデンスベースの研究開発を進めてまいります。再生医療研究の過程で得られた知見の応用や、長年の研究の蓄積である基幹技術をベースにした他社にはできない機能性の高い商品を提供し続けます。またDXを見据えて、顧客との共創関係を構築したマーケティングを実装してまいります。

 

 

 ③ 機能性食品事業

“エビデンスと信用に基づく食品事業を第三の柱に育てる”

機能性食品は医薬品の代替になり得る2030年までに最も伸長する可能性が高い領域であり、当社は、当領域のアンメットニーズを狙い差別性の高い商品開発を行ってまいります。グループ会社や提携会社で保有する素材技術、製造設備、販売ルート、顧客との関係性を最大限活用して顧客満足の向上に努めます。特に重点課題として「目」「妊娠」「更年期」「生活習慣病」「肌」「免疫」に機能する分野における開発に取り組んでおります。また異業種とのコラボ、ブランディングについても探索してまいります。

 

 ④ 医療用眼科事業

“アイケアリーダーとして医療用眼科チャネルを開拓し、早期の収益化を実現する”

当社は2020年3月に医療用眼科用薬メーカーである㈱日本点眼薬研究所を子会社化し、製造および販売に掛かるリソースを確保いたしました。また他企業とも提携を進めながら、医療用眼科用薬の開発を進めております。同時に眼科領域における再生医療研究、眼科用医療機器の開発も進めており、早期の収益化を目指しております。

 

 ⑤ 再生医療事業

“革新的なライフサイエンス技術を事業化する”

当社は2013年に再生医療に取り組む再生医療研究企画部を新設以来、再生医療・バイオ事業に注力してまいりました。多様な可能性を秘めた脂肪由来幹細胞を応用してプロフェッショナルメディケーションに挑戦しております。2020年8月にスタートさせた新型コロナウイルス感染症による重症肺炎治療薬の治験も進んでおります。2021年3月には整形外科分野における再生医療アプローチを推進する子会社を設立し、対象患者の多い変形性膝関節症対応の医薬品開発にも取り組んでおります。またこれらをスキンケア等の既存事業とつなぎ合わせることで、当社にしかできない新しいWell-beingの創造に努めてまいります。

 

 ⑥開発製造受託事業

“独自開発力を付加した開発製造受託(CDMO)へ進化する”

現状の医薬品製造受託(CMO)事業を進化させ、独自の開発力を活かしたバイオ分野製品の開発・製造をワンストップに提供する開発製造受託(CDMO)事業を推進することで競争優位性を実現してまいります。内服剤分野においては当社子会社であるクオリテックファーマ㈱、医療用眼科用薬分野においては当社子会社である㈱日本点眼薬研究所、再生医療分野においては京都府木津川市の当社研究所において、それぞれ開発製造受託が可能な高い技術力とコスト競争力を実現すべく取り組んでおります。

 

(4)デジタルトランスフォーメーション

DXの推進は経営戦略の重要な課題と捉え、継続的なイノベーションの創出を行うとともに、新しいヘルスケアビジネスのモデルとしてデジタルヘルスケアへのシフトに対応してまいります。顧客データを通じて、一人ひとりのヘルスケアに向き合う、また新たなニーズを発掘するConnect for Customer(D2Cプラットフォーム)を実装し、顧客との信頼関係を創出してまいります。また全社員がDXについての見識を深め、現場起点でのデジタル活用アイデアが生まれやすい環境を構築するためにDX人財育成ロードマップを策定し、推進してまいります。

 

(5)グローバル事業

全体売上の約4割を占め、2020年時点で110か国以上をカバーしている海外事業については、引き続き現地に根付いて消費者と向き合いながら企業価値の向上を目指してまいります。特にOTC目薬、スキンケアの導入を進めてまいります。日本とビジネス上の親和性の高いアジア地域(中国および東南アジア)を中心に積極的に経営資源の投入を行い、欧米については子会社メンソレータム社の成長戦略の策定と実行を軸に維持・拡大に努めます。

 

 

(6)SDGs

当社の持続的な成長、ひいては持続的な社会成長を目指し、環境に配慮した生産活動、販売活動を推進してまいります。三重県伊賀市に新しい工場棟の建設を進めており、ここは再生可能エネルギーの使用、廃棄物をできる限り削減する仕様に努めております。また機械にできることは機械に任せ、人はより創造的な業務に対処することで生産効率を向上させることを狙います。販売活動においては空容器の回収、再利用というサイクルができるような仕組みの構築、推進に努めてまいります。またロートのESH(Environment+Social+Health)の追求、発信源として、持続性のあるアグリファーム事業、地域創生事業についても実践してまいります。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性のある主なリスクには以下のようなものがあります。なお、当社グループはこれらのリスクの発生可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 法的規制並びに制度・行政

当社グループの事業は、医薬品医療機器法等関連法規の規制(規制緩和も含む)の影響を受けます。将来、これらの規制が変更された場合、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 海外展開

当社グループはグローバルに事業展開をしており、近年海外売上のシェアが一定割合に達しております。(当連結会計年度の海外売上高は、連結売上高の36.8%)このため、現地での予期せぬ政治的及び経済的状況の悪化並びに法規制の変更等により、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 特定の取引先への依存

当社グループの取引高は、得意先の上位3社に売上高の37.5%が集中しており、上位取引先の営業活動の状況や倒産等による貸倒れが発生した場合は、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 他社との提携解消

当社グループは、共同開発、共同販売、製品導入(ライセンス契約に基づく製造販売も含む)等、様々な形で他社との提携を行なっておりますが、今後、何らかの事情によりこれらの提携関係を解消することになった場合、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 事業投資

当社グループは、既存事業の拡大や新たな事業展開を図るため、当社グループ及びグループ外の他社との提携関係の強化又は新規提携を行うことがあります。そのため、他社と提携して新会社の設立、又は既存の企業へ投資する等の投資活動を行っており、今後も投資活動を行う可能性があります。投資先の企業価値や株式等の市場価値が下落した場合、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 販売中止、製品回収等

当社グループの製品の一部が、製品の欠陥、予期せぬ副作用、異物混入等により、販売中止又は製品回収などの事態となった場合、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 知的財産権、訴訟

当社グループが知的財産権を適切に保護できない場合、第三者が当社グループの技術等を使用し当社グループの市場における競争力に悪影響を与える可能性があります。また、当社グループは第三者の知的財産権を侵害しないように留意し、調査を行なっておりますが、万一当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、損害賠償請求等の訴えを起こされる可能性や対価の支払等が発生し、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。知的財産権以外にも製造物責任関連、環境関連、その他に関して訴訟を提起される可能性があり、訴訟等の内容及び結果によっては、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 情報システム・情報管理

当社グループでは、各種の情報システムを利用して業務を遂行しているため、システムの停止や機能障害により効率的な業務遂行を妨げる可能性があり、また、個人情報を含め多くの情報を保有しているため、社内管理体制を整備し、情報管理の充実を図っておりますが、万一情報漏洩が発生するような場合には、信用失墜により、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 自然災害等

当社グループは、国内で販売する主要な製品を当社の本社工場、上野工場等で生産し、中央物流センター等から出荷しております。安全管理には、十分に注意を払っておりますが、当該工場や物流センター等が火災、地震その他の災害等により操業停止となった場合は、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(10) 為替、株価、金利の変動

当社グループはグローバルな事業展開をしていることから、為替レートの変動が、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、時価のある有価証券、有利子負債等を保有しており、株価や金利の動向等が、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(11) その他の外部要因

冷夏・暖冬・花粉飛散量等の季節要因による出荷・返品の増減、及び厳しい競合環境下での予想を上回る市場価格の低下等が、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う外出自粛が継続し個人消費が低迷した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

上記以外にも様々なリスクがあり、ここに記載されたものが当社グループのすべてのリスクではありません。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により経済活動が制限されるなど、厳しい事業環境が続きました。個人消費につきましても、消費マインドの低下が進み景気の先行きは依然として不透明な状態のまま推移いたしました。
 このような状況のもと、当社グループは世界の人々が身体も心もイキイキと様々なライフステージにおいて笑顔あふれる幸せな毎日を過ごせるよう「Connect for Well-being」のスローガンを掲げ、さらなる企業価値の向上を目指して取り組んでおります。
 その結果、売上高は1,812億8千7百万円(前期比 3.7%減)となりました。日本におきましては、一時的な持ち直しの動きがあったものの、新型コロナウイルス感染症の再拡大が進んだことによる影響やマスク文化の定着もあり減収となりました。しかしながら、前連結会計年度末に子会社となった㈱日本点眼薬研究所の売上が寄与いたしました。海外におきましても、世界的な新型コロナウイルス感染症の流行の影響により各地域とも減収となりました。
 利益面につきましては、販売費及び一般管理費の効率的活用に努めたものの、売上が減少したことに加え、研究開発費が増加した結果、営業利益は229億9千万円(同 0.4%減)と若干の減益となりました。一方、受取配当金の増加などにより経常利益は239億1千万円(同 5.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、167億4千3百万円(同 8.6%増)となり、いずれも過去最高益を更新いたしました。


 報告セグメントの概況は次のとおりであります。

 

 

売上高(外部顧客への売上高)

 

 

前連結会計年度
(百万円)

当連結会計年度
(百万円)

増減額
(百万円)

増減率
(%)







日本

115,767

115,629

△138

△0.1

アメリカ

9,121

7,687

△1,434

△15.7

ヨーロッパ

8,740

8,149

△590

△6.8

アジア

52,971

48,056

△4,915

△9.3

186,601

179,522

△7,078

△3.8

その他

1,726

1,764

38

2.2

合計

188,327

181,287

△7,040

△3.7

 

 

 

<日本>
 外部顧客への売上高は、1,156億2千9百万円(前期比 0.1%減)となりました。
 新型コロナウイルス感染症の拡大による外出自粛やマスク文化の定着により、日焼け止めやリップクリームなどが減収となったことに加え、インバウンド需要も低迷いたしました。一方、「メラノCC」や「デオコ」は引き続き好調に推移しており、「和漢箋」や「ロートV5粒」も増収となりました。また、㈱日本点眼薬研究所が売上に寄与いたしました。
 セグメント利益(営業利益ベース)につきましては、クオリテックファーマ㈱が好調に推移したことに加え、販売促進費・広告宣伝費及び一般管理費の効率的活用に努めました。しかしながら、売上が減少したことや医療用医薬品開発に向けて研究開発費を増やしたことにより、146億5千6百万円(同 1.3%減)と減益となりました。 

<アメリカ>
 外部顧客への売上高は、76億8千7百万円(前期比 15.7%減)となりました。
 新型コロナウイルス感染症による外出自粛の影響で、目薬やリップクリームなどが減収となったものの、「肌ラボ」などスキンケア関連の一部は堅調に推移いたしました。
 セグメント利益(営業利益ベース)につきましては、売上が伸び悩んだものの広告宣伝費の削減により、4億5千8百万円(同 61.5%増)となりました。 

<ヨーロッパ>
 外部顧客への売上高は、81億4千9百万円(前期比 6.8%減)となりました。
 新型コロナウイルス感染症によるロックダウンの影響で、主力の消炎鎮痛剤や日焼け止めなどが減収となったものの、「肌ラボ」は堅調に推移いたしました。
 セグメント利益(営業利益ベース)につきましては、販売促進費及び広告宣伝費を効率化した結果、3億7千5百万円(同 72.6%増)となりました。 

<アジア>
 外部顧客への売上高は、480億5千6百万円(前期比 9.3%減)となりました。
 売上につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を効果的にコントロールした台湾などは従来通りの経済活動へと復帰してきており、インドネシアやベトナムなどASEAN諸国も堅調に推移しております。主力の中国においても、リップクリームが苦戦したものの目薬や「50の恵」などスキンケア関連が回復傾向となっております。
 セグメント利益(営業利益ベース)につきましては、厳しい事業環境のもと、販売促進費及び広告宣伝費の低減に努め、69億2千6百万円(同 4.1%減)となりました。 

<その他>
 報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、外部顧客への売上高は、17億6千4百万円(前期比 2.2%増)となりました。
 セグメント利益(営業利益ベース)につきましては、1億1千8百万円(同 17.0%減)となりました。

  (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

①生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前期比(%)

日本

102,754

90.5

アメリカ

4,226

73.8

ヨーロッパ

6,070

83.3

アジア

43,956

90.6

157,007

89.7

その他

1,037

90.7

合計

158,045

89.7

 

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、販売価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

②仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

仕入高(百万円)

前期比(%)

日本

10,303

83.3

アメリカ

598

72.9

ヨーロッパ

1,398

108.4

アジア

2,210

113.8

14,511

88.4

その他

426

119.5

合計

14,937

89.0

 

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、仕入価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

③受注状況

一部の子会社では受注生産を行っておりますが、大部分は見込生産でありますので記載しておりません。

 

 

④販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

日本

115,629

99.9

アメリカ

7,687

84.3

ヨーロッパ

8,149

93.2

アジア

48,056

90.7

179,522

96.2

その他

1,764

102.2

合計

181,287

96.3

 

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

㈱大木

34,682

18.4

33,542

18.5

アルフレッサヘルスケア㈱

18,985

10.1

16,850

9.3

 

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2)財政状態

当連結会計年度末における資産総額は2,257億9千百万円となり、前連結会計年度末より101億4千5百万円増加いたしました。これは、現金及び預金が76億5千6百万円、建設仮勘定が39億5千6百万円、投資有価証券が23億4千5百万円それぞれ増加した一方、商品及び製品が29億5千4百万円、受取手形及び売掛金が16億9千3百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
 負債総額は691億7千8百万円となり、前連結会計年度末より64億3千4百万円減少いたしました。これは、長期借入金が5億9千6百万円、未払法人税等が3億9千2百万円増加した一方、未払費用が30億6千3百万、支払手形及び買掛金が17億2千1百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
 また、純資産につきましては1,566億1千2百万円となり、前連結会計年度末より165億8千万円増加いたしました。これは、利益剰余金が135億2千5百万円、その他有価証券評価差額金が25億7千2百万円それぞれ増加した一方、為替換算調整勘定が4億4千5百万円減少したこと等によるものであります。
 なお、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度との比較にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。

 

 

(3)キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ75億8千9百万円増加し、522億5千4百万円となりました

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、200億8百万円と前連結会計年度に比べ9億6千7百万円増加しました。これは、税金等調整前当期純利益が230億6百万円あり、キャッシュ・フローの増加要因である減価償却費が63億7千6百万円、たな卸資産の減少額が31億8千8百万円、売上債権の減少額が24億6千4百万円、減損損失が16億9百万あった一方、キャッシュ・フローの減少要因である、法人税等の支払額が77億9千8百万円、仕入債務の減少額が28億1千1百万円、関係会社株式売却益が27億7百万円、債務保証の履行による支出が17億3千5百万円あったこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、102億3千7百万円と前連結会計年度に比べ8億3千2百万円増加しました。これは、有形固定資産の取得による支出が87億2千1百万円、無形固定資産の取得による支出が15億8千3百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が15億1千6百万円、投資有価証券の取得による支出が15億1千4百万円あった一方、投資有価証券の売却及び償還による収入が34億1千6百万円、定期預金の払戻による収入が6億3千4百万円あったこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、23億4千7百万円と前連結会計年度に比べ7億4千4百万円増加しました。これは、長期借入れによる収入が28億8千3百万円あった一方、配当金の支払額が29億6千5百万円、長期借入金の返済による支出が18億8千万円、短期借入金の純減少額が169百万円あったこと等によるものであります。

 

 当社グループは、運転資金及び設備投資資金等につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び手元資金で賄うことを基本とし、それを超える投資規模の場合には、金融機関からの借入により調達しております。当社グループの当連結会計年度末における手元流動性残高は、522億5千4百万円あり、加えて緊急時の流動性確保のために金融機関との間で貸出コミットメント契約を112億9千4百万円締結しております。

 

 

(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定
を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記情報(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

当連結会計年度において、経営上の重要な契約等は行われておりません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、少子高齢化の時代を迎える国内において、より多くの人々が、快適に暮らすことのできる社会の実現を目指し、健康と美に関するあらゆるソリューションを提供することで、健康寿命の延伸に挑戦しております。研究開発活動としましては、先端技術の研究に注力し、既存領域であるアイケア、スキンケア、並びに内服医薬品のさらなる独創的かつ高機能製品の開発を進めるとともに、健康の維持増進に欠かせない食品サプリメント、検査キットの研究開発への取り組みを精力的に進めております。また、セルフケア領域に加えて医療分野への拡充を進め、医療用眼科薬の開発や、幹細胞を用いた再生医療による新規治療薬の研究開発につきましても、難治性疾患治療への適応に取り組んでおります。当連結会計年度において、国内外の大学をはじめとした外部機関との連携による技術導入をさらに推進し、医薬品をはじめ機能性化粧品や機能性食品の領域に、高い技術力に裏打ちされた実効性のある独自性の高い新製品を投入することによって、引き続き事業基盤の強化を図っております。 
 当連結会計年度の研究開発費総額は、7,944百万円(セグメント間の取引消去後)であり、セグメントごとの研究開発活動は、次のとおりであります。

 

<日本>

アイケア関連におきましては、自社技術のさらなる強化・分野拡大とともに、外部研究機関との共同開発を積極的に行って、競争優位性の維持強化を進めております。

当連結会計年度における主な成果としまして、目薬における清涼化剤の配合技術を進化させた「ロートジープロd」、ブルーライトダメージ等による疲れ目に効く『硫酸亜鉛水和物』を配合した、ソフトコンタクトレンズ装用中に使える目薬への配合は日本初となる「ロートデジアイコンタクト」を発売いたしました。また、『ビタミンA』をはじめとする6種の有効成分を配合した、コンタクトレンズユーザーの目の悩みに多角的にアプローチする、コンタクト用高機能眼科薬「Vロート コンタクトプレミアム」を発売いたしました。

スキンケア関連におきましては、医薬品、医薬部外品および化粧品等の分野を中心として、様々な皮膚疾患や肌、毛髪の健康・美容に対する研究開発を積極的に進め、製薬企業としての技術基盤に基づく、高い機能性を有した製品の開発により競争優位性を確保することを重点課題として、研究開発活動を行っております。また、継続して外部研究機関との連携を強化し、新規技術の確保と新規領域への拡大に注力しております。

当連結会計年度における主な成果としまして、肌ラボシリーズでは、うるおいと肌本来の健康に拘り、世界初となるオリジナル成分『乳酸発酵ヒアルロン酸』をはじめとするヒアルロン酸類を配合し、「極潤シリーズ」、「極潤プレミアムシリーズ」をリニューアル発売いたしました。また、「白潤シリーズ」は『トラネキサム酸』と『ナノ化ヒアルロン酸』を配合、更に「白潤プレミアムシリーズ」は有効成分をW配合し、リニューアル発売いたしました。

メラノCCでは、美白有効成分『アスコルビン酸』に加え、3種のアスコルビン酸誘導体、さらに、『ピリドキシン塩酸塩』『イソプロピルメチルフェノール』を配合し、独自の浸透技術を搭載した医薬部外品「メラノCC薬用しみ 集中対策 プレミアム美容液」を発売いたしました。

デオコでは、オトナ女性の匂い変化に着目し、女性の頭皮臭の研究知見に基づき、『ラクトン』を含有した「デオコ スカルプケアシャンプー」と「デオコ スカルプケアコンディショナー」を発売いたしました。

通販中心の販売品として、効果も効率も叶えるエシカルスキンケア新ブランドとして、独自の浸透技術を搭載した「SKIO(スキオ)シリーズ」を発売いたしました。

内服関連におきましては、和漢箋シリーズで、人の自然治癒力に焦点を当てた風邪薬として、発汗作用を持つ『マオウ』、解熱作用を持つ『カッコン』『サイコ』、鎮咳・去痰作用を持つ『キキョウ』『ハンゲ』など12種類の生薬を配合したオリジナル処方「清風散」を発売しました。また、『ニンジン』『サイコ』『ショウマ』『オウギ』など10種の生薬からなり、胃腸の消化吸収機能に働いて食欲不振を改善する漢方薬「補中益気湯」のドリンクタイプを発売しました。

さらに、機能性関与成分である『ルテイン』『ゼアキサンチン』に加え、『α-リポ酸』や『シーベリー』を配合し、加齢で減少する網膜の黄斑色素を増やし、見る力(色コントラスト感度)を改善する機能性表示食品「ロートV5粒アクトビジョン」を発売しました。

当連結会計年度における研究開発費の金額は、7,018百万円であります。

 

<アメリカ>

消費者のヘルス&ビューティーのニーズに応えるべく、製薬会社としての技術基盤を応用し、一層の安全性、有効性、機能性を向上させた、競争優位性のある製品の開発を進めております。アイケア関連では、ライフスタイル別点眼剤カテゴリーの1つとして、充血除去剤と粘稠剤を配合し、目に透明感と潤いを与える点眼薬「Rohto Optic Grow」を発売すると共に、スキンケア関連ではリップクリーム、ニキビ薬分野等での製品開発を進め、「Softlip Oasis」、「OXY Total Care」シリーズを発売いたしました。

当連結会計年度における研究開発費の金額は、315百万円であります。

 

<ヨーロッパ>

消費者のヘルス&ビューティーのニーズに応えるべく、製薬会社としての技術基盤を応用し、一層の安全性、有効性、機能性を向上させた、競争優位性のある製品の開発を進めております。東欧において数多くの化粧品を開発・発売いたしました。

当連結会計年度における研究開発費の金額は、157百万円であります。

 

<アジア>

消費者のヘルス&ビューティーのニーズに応えるべく、製薬会社としての技術基盤を応用し、一層の安全性、有効性、機能性を向上させた、競争優位性のある製品の開発を進めております。スキンケア関連では、中国・ベトナム・インドネシア等で数多くのカテゴリーの化粧品を開発、香港・中国に向けた「DermaceptCCシリーズ」を開発、製造および輸出をいたしました。

ベトナムでの「Hadalabo Perfect White Supreme」や「OXY」洗顔ラインの全面のリニューアル、台湾・香港での「AD Botanical Milky Lotion 」など、数多くの新製品を発売いたしました。アイケア関連では、ベトナム・インドネシア等で開発を進め、新製品として、インドネシアで国産初の緑内障インプラントである「Virna Glaucoma Implant by Rohto」などを発売いたしました。

当連結会計年度における研究開発費の金額は、435百万円であります。

 

<その他>

消費者のヘルス&ビューティーのニーズに応えるべく、製薬会社としての技術基盤を応用し、一層の安全性、有効性、機能性を向上させた、競争優位性のある製品の開発を進めております。オーストラリアにて主力の「Deep Heat」シリーズの新製品を発売いたしました。

当連結会計年度における研究開発費の金額は、18百万円であります。