第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績の状況

当社は「医薬品事業」のみを報告セグメントとしており、当第3四半期連結累計期間の連結業績は以下の通りです。売上高は増収、営業利益、経常利益及び四半期純利益はそれぞれ増益となりました。 

① 売上高

連結売上高は1,222億8千3百万円(前年同四半期比6.4%増)となりました。

国内市場において、医療用医薬品事業は、経皮吸収型持続性疼痛治療剤「フェントス®テープ」等の売上が伸長しましたが、前年第1四半期に薬価改定に伴う買い控えの反動があったことに加え、後発品使用促進策の強化等による影響を受けたため、前年同四半期比2.9%の減収となりました。なお、平成27年12月に経皮鎮痛消炎剤「モーラス®パップXR120mg」を新発売しています。一般用医薬品事業は、依然として厳しい販売競争が続いていますが、平成27年3月に新発売した主力商品の「サロンパス®」に加え、広告を一新した「エアー®サロンパス®」や「フェイタス®」等の売上が好調に推移し、前年同四半期比6.6%の増収となりました。

一方、海外市場においては、円安の影響に加え、医療用医薬品では米国にて情報提供活動を強化している「Minivelle®」「Brisdelle®」「CombiPatch®」等の主力商品の売上が伸長しました。また、一般用医薬品では積極的な広告宣伝活動を展開している米国を中心に売上が好調に推移し、前年同四半期比29.5%の増収となりました。

② 営業利益

連結営業利益は233億2千4百万円(前年同四半期比49.2%増)となりました。その主な要因は、広告費等販売費及び一般管理費の減少です。なお、販売費及び一般管理費につきましては、565億2千7百万円(前年同四半期比3.1%減)となりました。

③ 経常利益

連結経常利益は234億6千7百万円(前年同四半期比3.7%増)となりました。その主な要因は、持分法による投資利益が減少したものの営業利益が増加したためです。

④ 四半期純利益

連結四半期純利益は153億1千8百万円(前年同四半期比5.8%増)となりました。

この結果、当第3四半期連結累計期間における1株当たり四半期純利益は179.51円となりました。

 

 

(2) 財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の連結貸借対照表の概要は以下の通りです。

① 資産

総資産は、前連結会計年度末と比較して72億1千2百万円増加し、2,926億5千3百万円となりました。主な増減は、有価証券(52億3千1百万円増)と受取手形及び売掛金(72億1百万円減)とその他流動資産(44億7百万円増)です。

② 負債

負債合計は、前連結会計年度末と比較して3億1千7百万円増加し、637億3百万円となりました。

③ 純資産

純資産合計は、前連結会計年度末と比較して68億9千4百万円増加し、2,289億4千9百万円となりました。主な増減は、利益剰余金(82億6千9百万円増)と自己株式(41億7千7百万円減)です。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

(会社の支配に関する基本方針)

1)当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。

当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案に応じるかどうかの判断は、最終的には個々の株主の意思に基づき行われるべきものと考えています。また、当社は、当社株式について大規模買付行為がなされる場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。

しかし、株式の大規模買付行為や買収提案の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれがあるもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が大規模買付行為や買収提案の内容等を検討しあるいは対象会社の取締役会が大規模買付行為や買収提案に対する代替案を提示するために合理的に必要な期間を与えることなく行われるもの、大規模買付行為や買収提案の条件等(対価の価額・種類、買付の時期、買付の方法等)が対象会社の企業価値の本質に鑑み不十分又は不適当なもの、対象会社の持続的な企業価値増大のために必要不可欠な従業員、顧客を含む取引先、債権者などの利害関係者との関係を破壊するおそれがあるもの等、大規模買付行為や買収提案の対象となる会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

当社としては、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大規模買付行為や買収提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大規模買付行為や買収提案に対しては必要かつ相当な対抗をすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えています。

2)基本方針の実現に資する取組みの具体的な内容の概要

当社は、弘化4年(1847年)に薬業を始めて以来、鎮痛消炎貼付剤を中心とした医薬品の提供を通して人々の健康づくりに積極的に取り組んでまいりました。「貼るだけ」で誰もが簡単に身体を癒せる貼付剤は、服薬の改善やクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上にも合致するものであり、世界に誇れる日本の「治療文化」でもあります。この 「貼る治療文化」の有効性並びに、それがもたらす感動を世界中の人々に伝えることを当社の使命として事業展開を進めています。

 

昭和9年(1934年)の「サロンパス®」発売以来、お客様にも評価いただきながら蓄積してきたノウハウと経験に基づく新医薬品、新製剤の創製に集中することで、一般用医薬品の「サロンシップ®」、医療用医薬品の「モーラス®パップ」、「モーラス®テープ」などの貼付剤開発に成功し、上市しました。また、鎮痛消炎以外の新たな領域として、経皮吸収型エストラジオール製剤「エストラーナ®テープ」、経皮吸収型持続性癌疼痛治療剤「フェントス®テープ」、経皮吸収型過活動膀胱治療剤「ネオキシ®テープ」などの商品を創出し、さらには海外各国での販売や研究開発、承認取得など国際的な展開を行っています。 その一環として、米国において久光ブランドを確立させ、今後の成長をより確固たるものにするため、ノーベンファーマシューティカルス社を買収・子会社化し、また、成長著しい中国市場への進出と、医薬事業等の推進を目的として、中国に現地法人(久光製薬技術諮詢(北京)有限公司)を設立しました。

このようにお客様に求められる貼付剤の創出によって「世界の人々のQOL向上を目指す」ことを経営理念とし、この実行を通じて企業価値の向上ひいては株主共同の利益が実現されるものと考えています。

すなわち、当社の企業価値の源泉は、(a)多くの企業によって創製されるさまざまな領域の薬物に幅広くアクセスし、これらを貼付剤とする研究開発力、(b)高品質な商品を効率的に安定生産し続ける製造技術と品質管理システム、(c)「サロンパス®」、「サロンシップ®」、「フェイタス®」、「ブテナロック®」、「モーラス®パップ」、「モーラス®テープ」、「エストラーナ®テープ」などのロングセラーブランドやトップブランドを数多く育成するマーケティング力、(d)研究開発・生産・販売が一体となって、お客様のニーズをすばやく商品やサービス向上に反映できる体制にあります。

当社は、今後も継続的かつ積極的な投資を行うことで、企業価値の向上と、ひいては株主共同の利益の最大化に取り組んでまいります。

そのために、当社は、厳しい競争環境の中で目標とする売上高の達成と純利益を確保できる強固な企業体質を構築するべく、国内外での事業の強化による純利益の継続的伸長とその確実な達成を目指します。さらに、当社は経営の基本方針に沿って得意な分野に研究を集中し、新医薬品・新製剤の創製に注力し、独自の「研究開発型医薬品企業」を志向します。

また、ライセンシング活動としては、非オピオイド鎮痛剤で治療困難な変形性関節症および腰痛症における慢性疼痛治療のための医療用医薬品である経皮吸収型持続性疼痛治療剤「ノルスパン®テープ」の、日本での独占的な販売権を取得する契約をムンディファーマ株式会社との間で締結しました。一方、一般用医薬品においては、医療用医薬品として販売されているアレルギー性疾患治療薬「アレグラ錠®60mg」のスイッチOTC薬であるアレルギー専用鼻炎薬「アレグラ®FX」の販売権をサノフィ株式会社より取得するなど積極的に展開しています。

このように、当社は活発な事業活動により、キャッシュ・フローの増大を図るとともに、新しい局所性及び全身性の商品開発並びに商標、意匠、製造技術、品質管理システムを含めた当社ブランドの国際展開を推進し、あわせて経営の合理化と企業体質の強化を推進することで、株主共同の利益につながる未来資産の形成を図ります。

また、当社は、株主の皆様への利益還元を経営の重要課題と位置付け、資本効率の向上、企業価値増大に寄与する研究開発投資や今後の成長戦略の展開に備えた内部留保等を考慮しつつ、業績に基づく適正な配当を実施するとともに、自己株式取得などの財務施策を機動的に遂行します。

とりわけ、資本効率向上の観点から掲げているROE(自己資本純利益率)15%以上の水準維持と、配当を継続的かつ安定的に行いつつ配当性向30%を目標にしています。なお、平成26年5月13日発表の「2014~2018年度 第5期中期経営方針」において、ROE(自己資本純利益率)11%以上、配当性向40%以上及びDOE(自己資本配当率)4.5%以上を2018年度目標としています。

さらに、当社は経営の透明性向上とコンプライアンス遵守の経営を徹底するため、コーポレート・ガバナンスの充実を図りながら、経営環境の変化に迅速に対応できる組織体制を構築することを重要な施策と位置付け、機構改革を実行しています。具体的には、「経営諮問会議の設置」、「執行役員制度の導入」、「危機管理委員会の設置」、社員としての高い倫理・道徳観に基づく行動をまとめた「久光企業憲章の制定」とコンプライアンス推進委員会及びコンプライアンス推進室による「役員及び従業員への徹底」、「社外監査役制度の導入」、「内部統制基本方針の制定」、「内部監査室の設置」、「個人情報保護委員会の設置」、適時適切な会社情報の開示を行うための「ディスクロージャー・ポリシーの制定」などを実行しています。

今後も、善き企業市民としてステークホルダーの皆様との信頼関係を高めていきながら、企業価値の向上と、ひいては株主共同の利益を確保し、もって基本方針の実現に取り組んでまいります。

 

3)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

当社は、平成20年5月22日開催の第106回定時株主総会において、有効期間を平成23年2月末日に終了する事業年度に関する定時株主総会終結の時までとする当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)の導入をご承認いただきました。その後、平成23年5月26日開催の第109回定時株主総会および平成26年5月22日開催の第112回定時株主総会において、それぞれ所要の変更を行った上で、株主の皆様のご承認をいただき、継続することとなりました。(以下、継続後の対応策を「本プラン」といいます)。

本プランは、特定株主グループの議決権保有割合を20%以上とすることを目的とする当社株式等の買付等、又は結果として特定株主グループの議決権保有割合が20%以上となる当社株式等の買付等(以下「買付等」といい、買付等を行う者を「買付者等」といいます。)を対象とし、(a)買付者等が従うべき手続として、買付者等に対し、株主、当社取締役会及び独立委員会による判断のための情報提供と、独立委員会及び当社取締役会による検討・評価の期間の付与を要請し、また、(b)買付等に対して当社がとりうる対抗措置として、新株予約権の無償割当等、会社法その他の法令及び当社定款により取締役会の権限として認められる相当な対抗措置の発動を決議しうることを前提として、その発動の条件を、買付者等が手続を遵守しない場合又は当該買付等が明らかに当社の企業価値を毀損し株主共同の利益を害する場合に限定することとしました。本プランに基づき対抗措置を発動するか否かは、最終的には当社取締役会により決定されますが、本プランを適正に運用し、当社取締役会の判断の客観性及び合理性・公平性を担保するため、当社取締役会から独立した独立委員会を設置し、その意見を最大限尊重するものとしています。

本プランの有効期間は、平成29年2月末日に終了する事業年度に関する定時株主総会終結の時までとします。また、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止するものとしています。

4)上記の各取組みに対する当社取締役会の判断及び理由

①基本方針の実現に資する特別な取組み

上記2)に記載した取組みは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を持続的に確保し、向上させるための具体的方策として策定されたものであり、基本方針の実現に資するものです。したがって、これらの取組みは、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益を損なうものではありません。

②基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

本プランは、上記3)のとおり、その内容において、当社の基本方針に沿うものであり、かつ、当社取締役会の判断の客観性・合理性の確保がなされる工夫がなされ、さらに、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保又は向上の目的をもって導入されるものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

(4) 研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は109億1千5百万円です。