第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績の状況

当社は「医薬品事業」のみを報告セグメントとしており、当第3四半期連結累計期間の連結業績は以下の通りです。売上高は減収、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益はともに減益となりました。 

① 売上高

売上高は1,095億5千3百万円(前年同四半期比0.2%減)となりました。

国内市場において、医療用医薬品事業は、経皮鎮痛消炎剤「モーラスパップXR」等の売上は好調に推移しましたが、前年の薬価改定に伴う買い控えの反動や、後発品使用促進策による影響を引き続き受けたため、前年同四半期比2.6%の減収となりました。一般用医薬品事業は、依然として厳しい販売競争が続いていますが、主力商品の「サロンパス」に加え、広告を一新した「フェイタス」シリーズ等の売上が好調に推移し、前年同四半期比1.4%の増収となりました。

一方、海外市場において、医療用医薬品事業は、米国にて昨年7月に一部商品を譲渡したことによる影響等により、前年同四半期比15.8%の減収となりました。一般用医薬品事業は、米国子会社を中心に売上を伸ばし、前年同四半期比31.9%の増収となりました。

② 営業利益

営業利益は206億8千7百万円(前年同四半期比5.9%減)となりました。その主な要因は、売上原価が増加したことによるものです。なお、販売費及び一般管理費につきましては、485億9千8百万円(前年同四半期比0.7%減)となりました。

③ 経常利益

経常利益は220億4千3百万円(前年同四半期比3.7%減)となりました。その主な要因は、営業利益の減少によるものです。

④ 親会社株主に帰属する四半期純利益

親会社株主に帰属する四半期純利益は158億4千万円(前年同四半期比13.6%減)となりました。その主な要因は、前期に特別利益として製造販売承認権譲渡益を28億9千4百万円計上したことによるものです。

この結果、当第3四半期連結累計期間における1株当たり四半期純利益は189.33円となりました。

 

(2) 財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の連結貸借対照表の概要は以下の通りです。

① 資産

総資産は、前連結会計年度末と比較して199億3千8百万円増加し、2,987億5千8百万円となりました。主な増減は、現金及び預金(101億7千3百万円増)及び投資有価証券(69億5百万円増)です。

② 負債

負債合計は、前連結会計年度末と比較して75億4百万円増加し、571億1千9百万円となりました。主な増減は、その他流動負債(61億6千3百万円増)です。

③ 純資産

純資産合計は、前連結会計年度末と比較して124億3千3百万円増加し、2,416億3千8百万円となりました。主な増減は、利益剰余金(89億7千7百万円増)及びその他有価証券評価差額金(49億3千万円増)です。

 

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

(会社の支配に関する基本方針)

1)当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。

当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案に応じるかどうかの判断は、最終的には個々の株主の意思に基づき行われるべきものと考えています。また、当社は、当社株式について大規模買付行為がなされる場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。

しかし、株式の大規模買付行為や買収提案の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれがあるもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が大規模買付行為や買収提案の内容等を検討しあるいは対象会社の取締役会が大規模買付行為や買収提案に対する代替案を提示するために合理的に必要な期間を与えることなく行われるもの、大規模買付行為や買収提案の条件等(対価の価額・種類、買付の時期、買付の方法等)が対象会社の企業価値の本質に鑑み不十分又は不適当なもの、対象会社の持続的な企業価値増大のために必要不可欠な従業員、顧客を含む取引先、債権者などの利害関係者との関係を破壊するおそれがあるもの等、大規模買付行為や買収提案の対象となる会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

当社としては、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大規模買付行為や買収提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大規模買付行為や買収提案に対しては必要かつ相当な対抗をすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えています。

2)基本方針の実現に資する取組みの具体的な内容の概要

当社は、弘化4年(1847年)に薬業を始めて以来、鎮痛消炎貼付剤を中心とした医薬品の提供を通して人々の健康づくりに積極的に取り組んでまいりました。「貼るだけ」で誰もが簡単に身体を癒せる貼付剤は、服薬の改善やクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上にも合致するものであり、世界に誇れる日本の「治療文化」でもあります。この 「貼る治療文化」の有効性並びに、それがもたらす感動を世界中の人々に伝えることを当社の使命として事業展開を進めています。

昭和9年(1934年)の「サロンパス」発売以来、お客様にも評価いただきながら蓄積してきたノウハウと経験に基づく新医薬品、新製剤の創製に集中することで、一般用医薬品の「サロンシップ」、医療用医薬品の「モーラスパップ」、「モーラステープ」などの貼付剤開発に成功し、上市しました。また、鎮痛消炎以外の新たな領域として、経皮吸収型エストラジオール製剤「エストラーナテープ」、経皮吸収型持続性疼痛治療剤「フェントステープ」、経皮吸収型過活動膀胱治療剤「ネオキシテープ」などの商品を創出し、さらには海外各国での販売や研究開発、承認取得など国際的な展開を行っています。 その一環として、米国において久光ブランドを確立させ、今後の成長をより確固たるものにするため、ノーベンファーマシューティカルス社を買収・子会社化し、また、成長著しい中国市場への進出と、医薬事業等の推進を目的として、中国に現地法人(久光製薬技術諮詢(北京)有限公司)を設立しました。

このようにお客様に求められる貼付剤の創出によって「世界の人々のQOL向上を目指す」ことを経営理念とし、この実行を通じて企業価値の向上ひいては株主共同の利益が実現されるものと考えています。

すなわち、当社の企業価値の源泉は、(a)多くの企業によって創製されるさまざまな領域の薬物に幅広くアクセスし、これらを貼付剤とする研究開発力、(b)高品質な商品を効率的に安定生産し続ける製造技術と品質管理技術、(c)「サロンパス」、「サロンシップ」、「フェイタス」、「ブテナロック」、「モーラスパップ」、「モーラステープ」、「エストラーナテープ」などのロングセラーブランドやトップブランドを数多く育成するマーケティング力、(d)研究開発・生産・販売が一体となって、お客様のニーズをすばやく商品やサービス向上に反映できる体制にあります。

当社は、今後も継続的かつ積極的な投資を行うことで、企業価値の向上と、ひいては株主共同の利益の最大化に取り組んでまいります。

そのために、当社は、厳しい競争環境の中で目標とする売上高の達成と純利益を確保できる強固な企業体質を構築するべく、国内外での事業の強化による純利益の継続的伸長とその確実な達成を目指します。さらに、当社は経営の基本方針に沿って得意な分野に研究を集中し、新医薬品・新製剤の創製に注力し、独自の「研究開発型医薬品企業」を志向します。

また、ライセンシング活動としては、非オピオイド鎮痛剤で治療困難な変形性関節症および腰痛症における慢性疼痛治療のための医療用医薬品である経皮吸収型持続性疼痛治療剤「ノルスパンテープ」の、日本での独占的な販売権を取得する契約をムンディファーマ株式会社との間で締結しました。一方、一般用医薬品においては、医療用医薬品として販売されているアレルギー性疾患治療薬「アレグラ錠60mg」のスイッチOTC薬であるアレルギー専用鼻炎薬「アレグラFX」の販売権をサノフィ株式会社より取得するなど積極的に展開しています。

このように、当社は活発な事業活動により、キャッシュ・フローの増大を図るとともに、新しい局所性及び全身性の商品開発並びに知的財産、製造技術、品質管理技術を含めた当社ブランドの国際展開を推進し、あわせて経営の合理化と企業体質の強化を推進することで、株主共同の利益につながる未来資産の形成を図ります。

また、当社は、株主の皆様への利益還元を経営の重要課題と位置付け、資本効率の向上、企業価値増大に寄与する研究開発投資や今後の成長戦略の展開に備えた内部留保等を考慮しつつ、業績に基づく適正な配当を実施するとともに、自己株式取得などの財務施策を機動的に遂行します。

なお、平成29年4月7日発表の「2017~2021年度 第6期中期経営方針」において、今後5年間で①戦略的投資②成長投資③設備投資④資本効率向上を目指した投資に取り組み、ROE(自己資本純利益率)8%以上を2021年度の目標としています。

さらに、当社は経営の透明性向上とコンプライアンス遵守の経営を徹底するため、コーポレート・ガバナンスの充実を図りながら、経営環境の変化に迅速に対応できる組織体制を構築することを重要な施策と位置付け、機構改革を実行しています。具体的には、「経営諮問会議の設置」、「執行役員制度の導入」、「危機管理委員会の設置」、社員としての高い倫理・道徳観に基づく行動をまとめた「久光企業憲章の制定」とコンプライアンス推進委員会及びコンプライアンス推進室による「役員及び従業員への徹底」、「社外監査役制度の導入」、「内部統制基本方針の制定」、「内部監査室の設置」、「個人情報保護委員会の設置」、適時適切な会社情報の開示を行うための「ディスクロージャー・ポリシーの制定」などを実行しています。

今後も、善き企業市民としてステークホルダーの皆様との信頼関係を高めていきながら、企業価値の向上と、ひいては株主共同の利益を確保し、もって基本方針の実現に取り組んでまいります。

 

(4) 研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は115億6千1百万円です。