第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

なお、当第3四半期連結累計期間における新型コロナウイルス感染症の拡大の影響は、「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりですが、今後の経過によっては当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

(業績の状況)

当社は「医薬品事業」のみを報告セグメントとしており、当第3四半期連結累計期間の連結業績は以下の通りです。売上高は減収、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益はともに減益となりました。

① 売上高

売上高は、808億2千2百万円(前年同四半期比18.4%減)となりました。

国内市場において、医療用医薬品事業は、2019年10月と2020年4月の二度の薬価改定や、継続的な後発品使用促進策による影響、及び新型コロナウイルス感染症の拡大による受診抑制の影響を受けました。また、前年の業績には2019年9月に受領した経皮吸収型パーキンソン病治療剤「ハルロピテープ」の国内製造販売承認時マイルストンが含まれていたこともあり、前年同四半期比21.5%の減収となりました。一般用医薬品事業は、全般的に新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けました。訪日外国人の大幅な減少、イベントの中止や店頭での販促活動を自粛したこと等により「サロンパス」や「フェイタス」シリーズの売上が減少しました。また、花粉の飛散量減少及び外出自粛による鼻炎治療剤市場の縮小により「アレグラFX」の売上が減少したことなどもあり、前年同四半期比27.6%の減収となりました。

一方、海外市場において、医療用医薬品事業は、米国にて経皮吸収型統合失調症治療剤「SECUADO」を2020年3月より販売開始しましたが、その他の製品が後発品の影響を受け売上が減少したことにより、前年同四半期比20.0%の減収となりました。一般用医薬品事業は、米国では積極的な販促活動を展開し売上を伸ばしたものの、その他の地域においては、新型コロナウイルス感染症の拡大による各国の外出規制等の影響や円高の影響を受け売上が減少したことにより、前年同四半期比0.0%の増収となりました。

 

〔地域別売上高〕

                                         (単位:百万円)

 

2020年2月期

第3四半期実績

2021年2月期

第3四半期実績

増減額

増減率

売上高

99,078

80,822

△18,255

△18.4%

医療用医薬品

日本

49,468

38,816

△10,652

△21.5%

海外

11,875

9,500

△2,375

△20.0%

 米国

9,233

7,247

△1,986

△21.5%

 その他地域

2,642

2,253

△388

△14.7%

一般用医薬品

その他

日本

19,223

13,916

△5,306

△27.6%

海外

16,541

16,549

+7

+0.0%

 米国

8,644

8,986

+342

+4.0%

 その他地域

7,897

7,562

△334

△4.2%

その他事業

日本

1,969

2,039

+70

+3.6%

 

 

② 営業利益

営業利益は、81億2千3百万円(前年同四半期比55.9%減)となりました。その主な要因は、売上の減少に加えて、売上原価率が高くなったことによるものです。なお、販売費及び一般管理費につきましては、広告費及び販促費等の減少により425億5千1百万円(前年同四半期比7.7%減)となりました。

③ 経常利益

経常利益は、79億2千8百万円(前年同四半期比60.2%減)となりました。その主な要因は、営業利益の減少に加えて、為替差損や持分法による投資損失が増加したことによるものです。

④ 親会社株主に帰属する四半期純利益

親会社株主に帰属する四半期純利益は、57億2千2百万円(前年同四半期比62.9%減)となりました。その主な要因は、経常利益が減少したことによるものです。

この結果、当第3四半期連結累計期間における1株当たり四半期純利益は70.04円となりました。

 

<新型コロナウイルス感染症の拡大への当社グループの対応及び事業・業績への影響>

新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大するなか、当社グループでは、「世界の人々のQOL(クオリティ・オブ・ライフ:生活の質)向上を目指す」という経営理念のもと、貼付剤による治療文化を世界へ広げること、社会に貢献する製薬企業の一員として感染拡大につながる活動を自粛すること、このような非常事態においても将来に向けた経皮吸収型貼付剤分野における研究開発活動を継続していくこと、これらを実現するために世界各国の拠点においてそれぞれの地域の規制等を踏まえ、最大限の対策を実施しています。

また、代表取締役社長の指示のもとで新型コロナウイルス感染症対策室を設置し、国内外の従業員や取引先の健康と安全を確保するため、在宅勤務・時差出勤の推進、出張の制限等の対策を継続的に実施しています。

当第3四半期連結累計期間における当社グループの事業・業績への影響は以下の通りです。

(販売活動)

国内の医療用医薬品事業においては、医療機関へのMRの訪問自粛や患者さんの受診抑制により、営業収益等の減少の影響を受けていますが、デジタルマーケティングの強化を図り、新たな活動を推進しています。

一般用医薬品事業においては、入国制限による訪日外国人の大幅な減少や外出自粛に伴う営業活動の制限・イベント中止等により、営業収益等の減少の影響を受けていますが、新規販路の開拓に着手し、マーケットを広げる活動を行っています。

海外事業においても、各国の外出規制等により営業収益等の減少の影響を受けていますが、医療従事者・店舗に対する貢献活動とともに営業活動を実施しています。

 

(生産活動)

原材料の調達においては、従前より安定供給体制を構築しており、順調に確保できています。また、生産活動においては、毎日の健康管理、感染対策を徹底した上で生産活動を継続し、医薬品製造企業として製品の安定供給維持のために十分な在庫確保に努めています。今後の感染拡大の状況が長期化・深刻化した場合には、生産活動に影響を及ぼす可能性があります。

(研究開発活動)

臨床試験を実施している開発品の一部において、被験者登録の一時的な中断などがあり追加の経費が発生しましたが、現時点でスケジュールに大きな遅延はありません。今後の感染拡大の状況が長期化・深刻化した場合には、臨床試験の進捗等に影響を及ぼす可能性があります。

 以上のように、新型コロナウイルス感染症の拡大により事業への影響を受けていますが、当社グループは、感染拡大前の働き方に戻すのではなく、緊急事態宣言下で経験した在宅勤務やICT(情報通信技術)を活用した時間や場所に縛られない働き方などを積極的に取り入れ、従業員が最大限に能力を発揮できる新しい働き方の実現に取り組み、世界の人々のQOL(クオリティ・オブ・ライフ:生活の質)向上に貢献していきます。

 

(財政状態の分析)

当第3四半期連結会計期間末の四半期連結貸借対照表の概要は以下のとおりです。

① 資産

総資産は、前連結会計年度末と比較して108億5千3百万円減少し、2,965億4千8百万円となりました。主な増減は、受取手形及び売掛金(171億3百万円減)、有価証券(127億6千9百万円減)及び投資有価証券(49億5千4百万円増)です。

② 負債

負債合計は、前連結会計年度末と比較して108億4千7百万円減少し、458億6百万円となりました。主な増減は、支払手形及び買掛金(35億9千2百万円減)、電子記録債務(32億6千5百万円減)及び未払法人税等(52億1千2百万円減)です。

③ 純資産

純資産合計は、前連結会計年度末と比較して5百万円減少し、2,507億4千1百万円となりました。主な増減は、利益剰余金(10億8千1百万円減)、その他有価証券評価差額金(35億6千4百万円増)及び為替換算調整勘定(26億6千4百万円減)です。

 

(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(3) 研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は78億7千3百万円です。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。