第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
 なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、新たに締結した重要な契約は次のとおりであります。

技術導入契約等

会社名

契約先

所在地

契約内容

対価の支払

契約締結年
及び契約期間

当社

 セリアド社

ベルギー

他家CAR-T細胞療法(NKR-2)に関する技術

契約一時金
ロイヤルティ

2016.7より発売後10年間又は特許有効期間のいずれか長い方

 

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績の状況

当第2四半期連結累計期間(2016年4月1日~2016年9月30日)における業績につきましては、以下のとおりとなりました。

(単位:百万円)

 

2016年3月期
第2四半期連結累計期間

2017年3月期
第2四半期連結累計期間

対前年同期
増減額

対前年同期
増減率

売上収益

70,303

117,726

47,423

67.5%

営業利益

14,404

30,135

15,732

109.2%

税引前四半期利益

15,904

31,127

15,223

95.7%

四半期利益
(親会社の所有者帰属)

11,873

23,119

11,245

94.7%

 

 

[売上収益]

売上収益は、前第2四半期連結累計期間比474億2千3百万円(67.5%)増加1,177億2千6百万円となりました。

・2014年9月に抗PD-1モノクローナル抗体として世界に先駆けて発売しました抗悪性腫瘍剤「オプジーボ点滴静注」は、2015年12月に「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」に対する効能追加を取得したことにより、前第2四半期連結累計期間比503億円(1,714.0%)増加の533億円となりました。また、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社からの「オプジーボ点滴静注」のロイヤルティ収入は前第2四半期連結累計期間比65億円(296.7%)増加の87億円となりました。

・その他の主要新製品では、2型糖尿病治療剤「グラクティブ錠」は148億円(前第2四半期連結累計期間比 7.4%減)、骨粗鬆症治療剤「リカルボン錠」は56億円(同比 0.7%減)、関節リウマチ治療剤「オレンシア皮下注」は54億円(同比 46.1%増)、抗悪性腫瘍剤投与に伴う悪心・嘔吐治療剤「イメンドカプセル」、「プロイメンド点滴静注用」は合わせて50億円(同比 4.8%増)、アルツハイマー型認知症治療剤「リバスタッチパッチ」は44億円(同比 13.3%増)、2型糖尿病治療剤「フォシーガ錠」は36億円(同比 118.4%増)となりました。また、本年8月に新発売しました多発性骨髄腫治療剤「カイプロリス点滴静注用」の売上は2億円となりました。

・長期収載品は薬価改定や後発品使用促進策の影響を受け、末梢循環障害改善剤「オパルモン錠」は88億円(前第2四半期連結累計期間比 25.9%減)、気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療剤「オノンカプセル」は30億円(同比 25.6%減)、慢性膵炎・術後逆流性食道炎治療剤「フオイパン錠」は20億円(同比 27.0%減)となりました。 

 

[営業利益]

営業利益は、前第2四半期連結累計期間比157億3千2百万円(109.2%)増加301億3千5百万円となりました。

・売上原価は、前第2四半期連結累計期間比136億7千3百万円(73.7%)増加322億2千7百万円となりました。

・研究開発費は、「オプジーボ点滴静注」関連費用が増加したことに加え、前年同期には退職給付制度改定に伴う過去勤務費用の影響で人件費が減少したこともあり、前第2四半期連結累計期間比62億2千7百万円(32.6%)増加253億2千3百万円となりました。

・販売費及び一般管理費(研究開発費を除く)は、「オプジーボ点滴静注」の営業経費や安全性情報管理に関わる経費が増加したことに加え、前年同期には退職給付制度改定に伴う過去勤務費用の影響で人件費が減少したこともあり、前第2四半期連結累計期間比110億7千4百万円(60.8%)増加292億8千6百万円となりました。

 

[親会社の所有者に帰属する四半期利益]

親会社の所有者に帰属する四半期利益は、税引前四半期利益の増加に伴い、前第2四半期連結累計期間比112億4千5百万円(94.7%)増加231億1千9百万円となりました。

 

なお、当社グループおよび当社グループの関連会社の事業は医薬品事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。

 

(2)財政状態の分析

(単位:百万円)

 

2016年3月期
連結会計年度末

2017年3月期
第2四半期連結会計期間末

対前連結会計年度末増減額

資産合計

540,450

557,753

17,303

親会社の所有者に帰属する持分

471,393

485,620

14,227

親会社所有者帰属持分比率

87.2%

87.1%

1株当たり親会社
所有者帰属持分

889.38円

916.23円

 

 

 資産合計は、前連結会計年度末に比べ173億3百万円増加5,577億5千3百万円となりました。

 流動資産は、売上債権及びその他の債権や棚卸資産の増加などがあったものの、現金及び現金同等物や有価証券の減少などから47億9千8百万円減少2,187億7千5百万円となりました。

 非流動資産は、投資有価証券の減少などがあったものの、無形資産やその他の金融資産の増加などから221億1百万円増加3,389億7千8百万円となりました。

 負債は、仕入債務及びその他の債務の減少などがあったものの、その他の流動負債の増加などから30億1千万円増加672億5百万円となりました。

 親会社の所有者に帰属する持分は、利益剰余金の増加などから142億2千7百万円増加4,856億2千万円となりました。

 

 

 

(3)キャッシュ・フローの状況

(単位:百万円)

 

2016年3月期
第2四半期連結累計期間

2017年3月期
第2四半期連結累計期間

対前年同期
増減額

現金及び現金同等物の期首残高

104,222

110,485

営業活動によるキャッシュ・フロー

3,733

23,863

20,130

投資活動によるキャッシュ・フロー

10,575

△28,341

△38,916

財務活動によるキャッシュ・フロー

△9,719

△9,746

△27

現金及び現金同等物の増減額
(△は減少)

4,589

△14,224

現金及び現金同等物に係る
為替変動による影響額

△37

△677

現金及び現金同等物の四半期末残高

108,775

95,584

 

 

 当第2四半期連結累計期間の現金及び現金同等物の増減額は、142億2千4百万円の減少となりました。
  営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権及びその他の債権の増加額110億3千5百万円などがあった一方で、税引前四半期利益311億2千7百万円などがあった結果、238億6千3百万円の収入となりました。
  投資活動によるキャッシュ・フローは、投資の売却及び償還による収入114億6百万円があった一方で、定期預金の預入による支出202億円や有形固定資産の取得による支出111億7千4百万円、無形資産の取得による支出60億1千6百万円などがあった結果、283億4千1百万円の支出となりました。
  財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払いから97億4千6百万円の支出となりました。

 

 (4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。

 

(5)研究開発活動

当社グループは、「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」という企業理念のもと、これまで克服されていない病気や、いまだ患者さんの治療満足度が低く、医療ニーズの高い疾患領域に挑戦し、独創的かつ画期的な医薬品の創製に向けて努力を積み重ねています。

現在、開発パイプラインには、オプジーボなどの抗体医薬品を含む抗がん剤およびその支持療法の領域の新薬候補化合物をはじめ、二次性副甲状腺機能亢進症や慢性心不全の治療薬候補などがあり、早期の上市に向けて開発を進めています。

なかでも、がん治療およびその支持療法の領域はアンメットニーズが高いことから、当該領域を重要な戦略分野と位置づけ、支持療法を含むがん患者さんの包括的薬物治療への貢献を目指します。

今後も国内外での世界最先端技術を活用した独創的かつ画期的な医薬品の創製を目指すとともに、ライセンス活動による有望な化合物の導入にも努め、研究開発活動の一層の強化に取り組みます。

当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は254億1千4百万円であります。

なお、当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の主な成果(前連結会計年度末決算発表以後、本年10月31日までのものを含む)は、以下のとおりです。

 

 

[開発品の主な進捗状況]

<国内>

・本年5月、関節リウマチ治療剤「オレンシア」は、新たに皮下注125mgオートインジェクター1mL製剤の発売を開始しました。

・本年7月、プロテアソーム阻害剤「カイプロリス」は、「再発又は難治性の多発性骨髄腫」を効能・効果とした製造販売承認を取得しました。

・本年7月、「オプジーボ」は、「再発又は遠隔転移を有する頭頸部がん」を効能・効果とした製造販売承認事項一部変更承認申請を行いました。

・本年8月、抗LAG-3モノクローナル抗体薬「ONO-4482/BMS-986016」は固形がんを対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。

・本年8月、「オプジーボ」は、胃食道接合部がん及び食道がんを対象としたフェーズⅢ試験を開始しました。

・本年8月、「オプジーボ」は、「根治切除不能又は転移性の腎細胞がん」を効能・効果とした製造販売承認事項一部変更承認を取得しました。

・本年8月、プロテアソーム阻害剤「カイプロリス 点滴静注用10mg、40mg」は、再発又は難治性の多発性骨髄腫の治療薬として新発売しました。

・本年8月、プロテアソーム阻害剤「カイプロリス 点滴静注用10mg、40mg」は、「再発又は難治性の多発性骨髄腫」を効能・効果とした用法・用量についての製造販売承認事項一部変更承認申請を行いました。

・本年9月、「オプジーボ」は、頭頸部がんを対象とした「ヤーボイ」との併用によるフェーズⅢ試験を開始しました。

・本年9月、「オプジーボ」は、胃がんを対象とした「ヤーボイ」との併用によるフェーズⅢ試験を開始しました。

・本年9月、「オプジーボ」は、悪性胸膜中皮腫を対象とした「ヤーボイ」との併用によるフェーズⅢ試験を開始しました。

・本年9月、「オプジーボ」は、中枢神経系原発リンパ腫/精巣原発リンパ腫を対象としたフェーズⅡ試験を開始しました。

・本年10月、グレリン様作動薬「ONO-7643/アナモレリン」は、がん悪液質を対象としたフェーズⅢ試験を開始しました。

<海外>

・本年4月、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、「オプジーボ」について、多発性骨髄腫を対象としたフェーズⅢ試験を開始しました。

・本年5月、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、「オプジーボ」と「ヤーボイ」について、欧州において「切除不能又は転移性の悪性黒色腫」を効能・効果とした製造販売承認事項一部変更承認を取得しました。

・本年5月、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、「オプジーボ」について、米国において「自家造血幹細胞移植及び移植後のブレンツキシマブベドチンによる治療後に再発又は進行した古典的ホジキンリンパ腫」を効能・効果とした製造販売承認事項一部変更承認を取得しました。

・本年5月、ブリストル・マイヤーズスクイブ社は、「オプジーボ」について、胃食道接合部がん及び食道がんを対象としたフェーズⅢ試験を開始しました。

・本年8月、ブリストル・マイヤーズスクイブ社は、PD-L1発現レベルが5%以上の未治療の進行期非小細胞肺がんを対象としたオプジーボの単剤療法を評価するCheckMate-026試験(国際共同治験)において主要評価項目を達成できなかったことを発表しました。

・本年8月、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、「オプジーボ」について、頭頸部がんを対象とした「ヤーボイ」との併用によるフェーズⅢ試験を開始しました。

・本年8月、TRK阻害薬「ONO-4474」は、欧州において変形性関節症を対象としたフェーズⅡ試験を開始しました。

・本年9月、ブリストル・マイヤーズスクイブ社は、「オプジーボ」について、悪性胸膜中皮腫を対象とした「ヤーボイ」との併用によるフェーズⅢ試験を開始しました。

 

・本年9月、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、「オプジーボ」について、EMA(欧州医薬品庁)より「プラチナ製剤を含む治療に不応であった局所進行の切除不能または転移性尿路上皮がんの成人患者」を効能・効果とした製造販売承認事項一部変更承認申請が受理されたことを発表しました。

・本年9月、アムジェン社は、「カイプロリス」について、新たに多発性骨髄腫と診断された患者を対象とした第Ⅲ相試験(CLARION試験)におけるトップライン結果において、主要評価項目を達成できなかったことを発表しました。

・本年9月、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、「オプジーボ」について、胃がんを対象とした「ヤーボイ」との併用によるフェーズⅢ試験を開始しました。

・本年9月、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、「オプジーボ」について、中枢神経系原発リンパ腫/精巣原発リンパ腫を対象としたフェーズⅡ試験を開始しました。

・本年10月、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、「オプジーボ」について、FDA(米国食品医薬品局)より「プラチナ製剤を含む治療に不応であった局所進行の切除不能または転移性尿路上皮がんの成人患者」を効能・効果とした製造販売承認事項一部変更承認申請が受理されたことを発表しました。

 

[創薬/研究提携活動の状況]

・世界最先端の研究を行う大学や研究機関と共同研究を行い、画期的新薬につながる新しい創薬シーズの探索を進めるとともに、当社がこれまでの研究活動で培ってきた創薬ノウハウに、バイオベンチャー企業が持つ最先端技術を併せることで、アンメット・メディカル・ニーズの高い疾患に対する新薬候補化合物の創製を目指しています。当期においては、国内外の大学や研究機関、バイオベンチャー企業と新たに70件の共同研究や研究提携を開始しました。

・本年9月、国立研究開発法人 国立がん研究センターと、双方が有する研究能力を生かし、優れた抗がん剤創出及びがん免疫療法などにおけるバイオマーカー探索を目指した共同研究を推進するための包括的研究提携契約を締結しました。また、同法人と、がん患者における全身および腫瘍局所の免疫状態の解析に加え、がん種横断的に腫瘍の遺伝子変異・発現や、腫瘍および免疫細胞の代謝状態などを網羅的に解析する大規模な共同研究を開始しました。

 

[ライセンス/開発提携活動の状況]

・本年5月、IDAC セラノスティクス株式会社(IDAC社)と、IDAC社ががんを対象に医薬品化を目指して開発中のヒト化抗CD4 抗体IT1208について、優先的に評価し、ライセンス交渉するオプション契約を締結しました。

・本年7月、Celyad社が欧米でがんを対象に開発中のナチュラルキラー細胞受容体 NKG2D を用いた他家CAR-T 細胞 NKR-2 を、日本・韓国・台湾で独占的に開発・商業化する権利を取得しました。

 

[海外事業展開の状況]

・本年5月、韓国に続き海外で二番目の自社販売として、台湾で「切除不能または転移性悪性黒色腫」及び「進行・再発の扁平上皮非小細胞肺がん」を対象に「オプジーボ」の自社販売を開始しました。

 

なお、当社グループの事業は医薬品事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。

 

(6)主要な設備

当第2四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設計画はありません。