(1)企業理念および基本方針
当社グループは、「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」という企業理念のもと、いまだ満たされない医療ニーズに応えるため、真に患者さんのためになる革新的な新薬の創製を目指し、積極的な努力を続けています。
また、人の生命に関わる医薬品を取り扱う製薬企業としての責任を深く自覚し、法令遵守はもとより、高い倫理観に基づき行動すべく、コンプライアンスの一層の強化に努めています。
(2)経営課題
新薬開発型医薬品企業として永続的な発展を実現するため、次のとおり現状の課題を定め、対応に取り組んでいます。
〈現状における課題と取り組み〉
医薬品業界においては、新薬創製の成功確率が年々低下し、研究開発コストが増大するとともに、医療制度改革による種々の医療費抑制政策が強化されるなど、厳しい環境が続いています。このような状況の下、当社では「製品価値最大化」「研究開発体制の変革」「海外への挑戦」「企業基盤の強化」を4つの重点課題として、次のとおり取り組んでいます。
(a)製品価値最大化
持続的な成長を実現するため、オプジーボをはじめとする各製品の価値最大化を目指していきます。臨床試験のスピードアップを図ることで早期の上市・効能追加取得を目指すとともに、より早期にピークセールスを達成することで、各製品のポテンシャルを最大限引き出せるよう取り組んでいきます。
(b)研究開発体制の変革
画期的新薬を継続的に創出できるような研究開発力を更に強化していきます。従来の化合物オリエントをベースに、疾患ノウハウを蓄積し、医療ニーズを適切に捉えることを目指して、重点領域毎に新たに「オンコロジー研究センター」、「イムノロジー研究センター」、「ニューロロジー研究センター」、「スペシャリティ研究センター」を設置しました。また、医療ニーズの高い分野での革新的な化合物の導入や新たな技術の獲得にも積極的に取り組んでいきます。
(c)海外への挑戦
自社で創製した新薬を世界中に提供できるよう、特に抗がん剤などのスペシャリティ製品について、海外での自社販売を目指して取り組んでいきます。すでに、韓国、台湾では、現地法人を設立して自社製品を販売しており、今後は欧米での自社販売も視野に入れて、開発体制などの整備・強化にも努めていきます。
(d)企業基盤の強化
海外市場での事業を拡大し厳しい企業間競争を勝ち抜くため、企業基盤をさらに強化していきます。人財の育成や多様性の向上に引き続き取り組み、さまざまな事業環境の変化への対応や、生産性のさらなる向上を目指して体制強化を図っていきます。さらに、企業の社会的責任(CSR)活動では、「コーポレート・ガバナンス」、「革新的な医薬品」、「人財・人権」、「環境」、「公正な事業慣行」、「社会」を取り組むべき重点領域として取り上げ、すべてのステークホルダーに対して社会的責任を果たすべく、活動を推進していきます。
当社グループの業績は、今後起こり得る様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。
以下には、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。当社グループはこれらリスク発生の可能性を認識した上で、発生の予防および発生した場合の対応に努める方針です。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社グループは、「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」という企業理念のもと、いまだ満たされない医療ニーズに応えるため、真に患者さんのためになる独創的な新薬開発を目指し、特定分野に特化した研究開発型国際製薬企業の実現に向けて積極的な努力を続けていますが、長期でかつ大量の経営資源の投入がその独創的な新薬の上市につながる保証はなく、途中で開発を断念しなければならない事態も予想されます。そのような事態に陥った場合には、当社グループの経営成績および財政状態は重要な影響を受ける可能性があります。
種々の医療保険制度改革が実施されるなど環境的に不透明な状況が今後も続くと考えていますが、それら制度改革の動向により、当社グループの経営成績および財政状態は重要な影響を受ける可能性があります。
製薬業界におきましては国内外の企業間競争が一段と激化しており、競合品の販売や医薬品の特許が切れると上市される後発品の販売により、当社グループの経営成績および財政状態は重要な影響を受ける可能性があります。
当社グループは様々な知的財産を保護できない場合または当社グループの認識の範囲外で第三者の知的財産を侵害する場合には、当社グループの経営成績および財政状態は重要な影響を受ける可能性があります。
当社グループの医薬品のうち、「オプジーボ点滴静注」の売上収益(ロイヤルティ収入を含む)は、売上収益合計の約5割(2019年3月期)を占めています。
当該「オプジーボ点滴静注」に関して、薬価改定、他の有力な競合品の出現、特許などの保護期間の満了、その他予期せぬ事情により、売上収益が減少した場合には、当社グループの経営成績および財政状態は重要な影響を受ける可能性があります。
自然災害、火災などにより生産活動の停滞または遅延が発生し製品の供給が滞った場合には、当社グループの経営成績および財政状態は重要な影響を受ける可能性があります。
当社グループは工場において世界的に認められる品質管理基準に従って各種の製品を製造しています。しかし、全ての製品について欠陥がなく、将来的に製品回収の事態が発生しないという保証はありません。また、製造物責任(PL)賠償については保険に加入していますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。そのような事態に陥った場合には、当社グループの経営成績および財政状態は重要な影響を受ける可能性があります。
医薬品には、治験段階では経験したことがない新たな副作用が、市販後において報告される可能性があります。この新たな副作用が発生した場合には、当社グループの経営成績および財政状態は重要な影響を受ける可能性があります。
株価・金利・外国為替等の金融市場の変動によって保有する資産や年金資産の時価が下落したり、外貨建ての取引において為替リスクがあります。また、金利動向によっては、退職給付債務や勤務費用が増加するリスクがあります。こうした場合には、当社グループの経営成績および財政状態は重要な影響を受ける可能性があります。
当社グループは、製造物責任(PL)関連、独占禁止法関連、環境関連その他に関して訴訟を提起される可能性があります。訴訟が発生した場合には、当社グループの経営成績および財政状態は重要な影響を受ける可能性があります。
当社グループは、個人情報を含め多くの重要情報を保有しており、システム障害や事故等によりその情報が流出した場合には、社会的信用を大きく失うことなどで当社グループの経営成績および財政状態は重要な影響を受ける可能性があります。
なお、上記以外にも様々なリスクがあり、ここに記載されたものが当社グループのすべてのリスクではありません。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりとなりました。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ458億円増の6,551億円となりました。
流動資産は、有価証券や現金及び現金同等物の減少などから148億円減の1,946億円となりました。
非流動資産は、長期性預金や有形固定資産の増加などから607億円増の4,604億円となりました。
負債は、未払法人所得税や引当金の増加などから127億円増の923億円となりました。
親会社の所有者に帰属する持分は、その他の資本の構成要素の減少があったものの、利益剰余金の増加などから330億円増の5,574億円となりました。
(経営成績)
(単位:百万円)
[売上収益]
売上収益は、前連結会計年度比268億円(10.2%)増加の2,886億円となりました。
・抗悪性腫瘍剤「オプジーボ点滴静注」は、薬価制度の抜本改革による薬価改定の影響を受けましたが、一昨年度に効能追加された腎細胞がん、頭頸部がん、昨年度に効能追加された胃がん等への使用が拡大したことにより、前連結会計年度比5億円(0.5%)増加の906億円となりました。
・その他の主要新製品では、2型糖尿病治療剤「グラクティブ錠」は269億円(前連結会計年度比1.8%減)、関節リウマチ治療剤「オレンシア皮下注」は174億円(同23.3%増)、2型糖尿病治療剤「フォシーガ錠」は145億円(同31.0%増)、抗悪性腫瘍剤投与に伴う悪心・嘔吐治療剤「イメンドカプセル」、「プロイメンド点滴静注用」は合わせて106億円(同6.6%増)、アルツハイマー型認知症治療剤「リバスタッチパッチ」は89億円(同0.2%増)、血液透析下の二次性副甲状腺機能亢進症治療剤「パーサビブ静注透析用」は57億円(同66.8%増)、多発性骨髄腫治療剤「カイプロリス点滴静注用」は49億円(同11.1%減)となりました。
・長期収載品は、薬価改定および後発品使用促進策の影響を受け、末梢循環障害改善剤「オパルモン錠」は104億円(前連結会計年度比27.9%減)、骨粗鬆症治療剤「リカルボン錠」は73億円(同32.8%減)となりました。
・ロイヤルティ・その他は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社からの「オプジーボ点滴静注」のロイヤルティ収入が増加したことや、長期収載品(注射剤5ブランド11品目)を丸石製薬株式会社へ譲渡したことに伴う収益を計上したことなどにより、前連結会計年度比237億円(42.4%)増加の797億円となりました。
[営業利益]
営業利益は、前連結会計年度比13億円(2.2%)増加の620億円となりました。
・売上原価は、下記(注)にあるIFRS第15号適用の影響(従前会計基準比96億円増)に加え、オプジーボ原薬の安定供給を受けるための一時的な負担金が発生したことなどにより、前連結会計年度比184億円(28.2%)増加の838億円となりました。
・研究開発費は、「オプジーボ点滴静注」関連費用や創薬提携に係るライセンス料などが増加したことにより、前連結会計年度比12億円(1.7%)増加の700億円となりました。
・販売費及び一般管理費(研究開発費を除く)は、「オプジーボ点滴静注」や「フォシーガ錠」等の主要新製品に係る営業経費などが増加したことにより、前連結会計年度比20億円(2.9%)増加の700億円となりました。
・その他の費用に、特許関連訴訟についてファイザー社と和解したことによる和解金の支払いを計上しております。なお、前連結会計年度は、その他の収益に有形固定資産売却益29億円を計上しております。
[親会社の所有者に帰属する当期利益]
親会社の所有者に帰属する当期利益は、税引前当期利益の増加に伴い、前連結会計年度比13億円(2.5%)増加の515億円となりました。
(注)当連結会計年度よりIFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」を適用しております。なお、当連結会計年度の連結損益計算書において、従前の会計基準を適用した場合と比較して、売上収益が8,889百万円、売上原価が9,553百万円それぞれ増加し、営業利益が664百万円、税引前当期利益が664百万円それぞれ減少しております。
(単位:百万円)
当連結会計年度における現金及び現金同等物の増減額は、53億円の減少となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期利益651億円などがあった結果、668億円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動によるキャッシュ・フローは、投資の売却及び償還による収入271億円があった一方で、定期預金の預入による支出558億円、有形固定資産の取得による支出223億円などがあった結果、498億円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額218億円などがあった結果、223億円の支出となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1 金額は、売価換算額(消費税等抜き)によっております。
2 連結会社間の取引は相殺消去しております。
3 当社グループのセグメントは、「医薬品事業」単一であります。
当社グループでは、主に販売計画に基づいて生産計画を策定し、これに基づき生産を行っております。受注生産は一部の連結子会社で行っておりますが、受注残高の金額に重要性はないため、記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1 連結会社間の取引は相殺消去しております。
2 当社グループのセグメントは、「医薬品事業」単一であります。
3 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 4 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容、資本の財源及び資金の流動性に関する状況は次のとおりであります。
①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
医薬品業界においては、新薬創製の成功確率は年々低下し、研究開発費負担が増大するとともに、医療制度改革による種々の医療費抑制政策が強化されるなど、新薬開発型企業にとっては厳しい経営環境が続いています。このような経営環境の中、当社グループでは、(a)製品価値最大化、(b)研究開発体制の強化、(c)海外への挑戦、(d)企業基盤の強化、を経営上の重要課題と捉え、これらの課題を達成していくことにより、持続的な成長に努めています。
当社グループの収益は、医薬品事業の単一セグメントですが、売上収益の内訳としては、「製品商品」「ロイヤルティ・その他」に区分しています。
「製品商品」については、抗悪性腫瘍剤「オプジーボ点滴静注」の売上収益が、経営成績に重要な影響を与えるものと認識しています。「オプジーボ点滴静注」については、これまでの薬価の引き下げに加え、今後も競合他社製品との競争は激化すると予想されるものの、これまで承認取得したがん腫での使用拡大に加え、新たな適応がん腫の拡大と治療ラインの拡大、併用療法の開発等により使用対象患者数の拡大を見込んでおり、持続的に伸長できると考えています。
「ロイヤルティ・その他」については、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社からの「オプジーボ点滴静注」に係るロイヤルティ収入等が、経営成績に重要な影響を与えるものと認識しています。引き続き、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社との協力関係を維持することで、グローバルにおいても、「オプジーボ点滴静注」のさらなる適応拡大と治療ラインの拡大、併用療法の開発等により使用対象患者数の拡大を見込んでおり、中期的に伸長できるものと考えています。
また、「オプジーボ点滴静注」の価値最大化に加え、「オプジーボ点滴静注」のような革新的新薬を継続的に創出できるような研究開発力の強化に取り組んでおり、研究開発費の増大が、経営成績に重要な影響を与えるものと認識しています。当社独自の化合物オリエントという創薬アプローチ法を基盤としつつ、いまだ満たされない医療ニーズの高い「がん」、「免疫」、「神経」の3つの重点領域に加え、その他の医療ニーズの高い領域を「スペシャリティ」と位置付けて経営資源を集中させ、効率的な経費支出に努めることで、利益の確保も図っていきます。
中期的には、研究開発費は増加するものの、売上収益の拡大により売上収益の20~25%程度を投資しつつ、かつ営業利益率20%以上を目指していきたいと考えています。また、これらの水準を目標としつつ、売上収益の拡大によって利益拡大を図ることがROEの水準を高めていくことにつながるものと考えています。なお、2019年3月期実績は、売上収益に対する研究開発費率24.3%(前連結会計年度26.3%)、営業利益率21.5%(前連結会計年度23.2%)、ROE9.5%(前連結会計年度9.6%)でありました。
②資本の財源及び資金の流動性に関する状況
当社グループは、円滑な事業活動に必要となる流動性の確保と財務の健全性及び安全性の確保を資金調達の基本方針としており、市場環境等を考慮した上で、有効かつ機動的な資金調達を実施していきます。資金需要としては、研究開発投資に加え、有形・無形の固定資産への投資が中心となりますが、当社グループでは以前より流動資産が流動負債を大きく上回っており、資金の源泉については、内部資金を充当しています。
当会計年度末の流動資産は、1,946億円(内、現金及び現金同等物は600億円)、流動負債は832億円であり、必要な流動性は十分に満たしていると認識しています。
(3)経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
[減価償却費]
主な有形固定資産の減価償却方法について、定率法(日本基準)から定額法(IFRS)に見直しています。また、特定の研究用機器については、取得時に、日本基準では研究開発費として処理していますが、IFRSにおいては固定資産として処理しています。これにより、日本基準に比べ減価償却費が、1,531百万円増加しています。
[契約一時金および開発マイルストン]
契約一時金および開発マイルストンについて、発生時に研究開発費(日本基準)として処理していますが、IFRSにおいては発生時に無形資産とし、製品発売時から特許満了まで、売上原価として償却しております。これにより、日本基準に比べ研究開発費が5,075百万円減少する一方で、償却費(売上原価)が、1,963百万円増加しています。
[退職給付費用]
数理計算上の差異について、日本基準においては、発生時にその他包括利益として認識し、翌期に一括償却することによって純損益へ振り替えていますが、IFRSにおいては、発生時にその他の包括利益として認識し、即座に利益剰余金に振り替えています。これにより、日本基準に比べ退職給付費用が、671百万円減少しています。
当社グループは、「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」という企業理念のもと、これまで克服されていない病気や、いまだ患者さんの治療満足度が低く、医療ニーズの高い疾患領域に挑戦し、独創的かつ画期的な医薬品の創製に向けて努力を積み重ねています。
現在、開発パイプラインには、オプジーボに加えて、抗体医薬品を含む抗がん剤の新薬候補化合物をはじめ、変形性関節症の治療薬候補などがあり、早期の上市に向けて開発を進めています。なかでも、がん治療の領域はアンメット・メディカル・ニーズが高いことから、重要な戦略分野と位置づけています。
創薬研究においては、特長のある生理活性脂質や独自の標的分子に着目して画期的な新薬候補化合物の創製を目指す創薬アプローチ「化合物オリエント」をベースに、新たに重点領域毎に設置した「オンコロジー研究センター」、「イムノロジー研究センター」、「ニューロロジー研究センター」、「スペシャリティ研究センター」で、それぞれの疾患ノウハウを蓄積し、医療ニーズを適切に捉えることで、医療インパクトのある画期的新薬の創製につなげることに取り組んでいます。さらに、オープン・イノベーションをグローバルで積極的に展開し、世界最先端の技術や情報を取り入れ、世界トップクラスの研究者とのネットワークを構築するとともに、従来の低分子創薬に加え、抗体や細胞、ウイルスなどの生物製剤も利用することで、医療現場に革新をもたらす新薬の創製を目指します。また、ライセンス活動による有望な新薬候補化合物の導入にも努め、研究開発活動の一層の強化に取り組んでいます。
当連結会計年度における研究開発活動の主な成果(前連結会計年度末以後、本年4月下旬までのものを含む)は、以下のとおりです。
[開発品の主な進捗状況]
<がん領域>
「オプジーボ」(他剤との併用療法を含む)
悪性黒色腫
・昨年5月、抗悪性腫瘍剤「ヤーボイ」との併用療法について、国内で「根治切除不能な悪性黒色腫」を効能・効果とした承認を取得しました。
・昨年8月、国内で「悪性黒色腫の術後補助療法」を効能・効果とした承認を取得しました。
非小細胞肺がん
・本年1月、台湾で「プラチナ製剤による化学療法の治療歴を有する非小細胞肺がん」の効能・効果を追加する承認を取得しました。
腎細胞がん
・昨年8月、抗悪性腫瘍剤「ヤーボイ」との併用療法について、国内で「根治切除不能又は転移性腎細胞がん」を効能・効果とした承認を取得しました。
・抗悪性腫瘍剤「ヤーボイ」との併用療法について、昨年10月に韓国で、昨年11月に台湾でそれぞれ「未治療の中及び高リスク進行期腎細胞がん」を効能・効果とした承認を取得しました。
・昨年8月、マルチキナーゼ阻害薬「Cabozantinib」との併用療法について、国内で「未治療の進行性又は転移性腎細胞がん」を対象としたフェーズⅢ試験を開始しました。
悪性胸膜中皮腫
・昨年8月、国内で「がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫」を効能・効果とした承認を取得しました。
結腸・直腸がん
・本年3月、国内で「がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸がん」を効能・効果とした承認申請を行いました。
膀胱がん
・本年1月、IDO1阻害薬「ONO-7701」との併用療法について、国内で「膀胱がん」を対象としたフェーズⅢ試験を開始しました。
膵がん
・昨年7月、抗CSF-1R抗体「ONO-4687/Cabiralizumab」との併用療法について、国内で「膵がん」を対象としたフェーズⅡ試験を開始しました。
多発性骨髄腫
・本年1月、国内で「多発性骨髄腫」を対象としたフェーズⅡ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
固形がん
・昨年8月、Axl/Mer阻害薬「ONO-7475」との併用療法について、国内で「進行性又は転移性固形がん」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
・昨年10月、PEG化インターロイキン-2「ONO-7911」との併用療法について、国内で「固形がん」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
・昨年8月、抗CCR4抗体「モガムリズマブ」との併用療法について、国内で「固形がん」を対象としたフェーズⅠ試験を実施していましたが、期待していた有効性が確認できなかったため開発を中止しました。
その他
・昨年8月、国内における用法・用量を体重換算用量から固定用量に変更する承認を取得しました。
なお、「オプジーボ」の日本・韓国・台湾以外の地域における開発・販売は、パートナー企業であるブリストル・マイヤーズ スクイブ社が行っています。
「ビラフトビ」および「メクトビ」
・昨年4月、BRAF阻害薬「ONO-7702/エンコラフェニブ」およびMEK阻害薬「ONO-7703/ビニメチニブ」の併用療法について、国内で「BRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な悪性黒色腫」を効能・効果とした承認申請を行い、本年1月に承認を取得し、本年2月にBRAF阻害剤「ビラフトビ」およびMEK阻害剤「メクトビ」として新発売しました。
「デムサー」
・昨年4月、チロシン水酸化酵素阻害薬「ONO-5371/メチロシン」について、国内で「褐色細胞腫のカテコールアミン分泌過剰状態の改善並びにそれに伴う諸症状の改善」を効能・効果とした承認申請を行い、本年1月に承認を取得し、本年2月にチロシン水酸化酵素阻害剤「デムサー」として新発売しました。
「カイプロリス」
・本年3月、「カイプロリス」について、国内で「再発又は難治性の多発性骨髄腫」での新たな用法・用量を追加する承認申請を行いました。
「ONO-7643/アナモレリン」
・昨年11月、グレリン様作用薬「ONO-7643/アナモレリン」について、国内で「がん悪液質における体重減少及び食欲不振の改善」を効能・効果とした承認申請を行いました。
「ONO-4059/チラブルチニブ」
・昨年7月、Btk阻害薬「ONO-4059/チラブルチニブ」について、国内で「原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫」を対象としたフェーズⅡ試験を開始しました。
「ONO-7705」
・昨年6月、XPO1阻害薬「ONO-7705/Selinexor」について、国内で「多発性骨髄腫及び非ホジキンリンパ腫」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-7579」
・昨年8月、Trk阻害薬「ONO-7579」について、欧米で「固形がん」を対象としたフェーズⅠ/Ⅱ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
<がん領域以外>
「オパルモン」
・昨年6月、末梢循環改善剤「オパルモン」について、導出先のMeiji Seika ファルマ株式会社が、タイにおいて「腰部脊柱管狭窄症」および「閉塞性血栓血管炎」を効能・効果とする承認を取得しました。
「オノアクト」
・昨年7月、β1遮断剤(短時間作用型)「オノアクト」について、国内で「生命に危険のある不整脈(心室細動、血行動態不安定な心室頻拍)で難治性かつ緊急を要する場合」を効能・効果とした承認申請を行い、本年3月に承認を取得しました。
「リバスタッチ」
・昨年9月、アルツハイマー型認知症治療剤「リバスタッチパッチ」について、国内で新基剤製剤の承認申請を行い、本年3月に承認を取得しました。
「フォシーガ」
・本年3月、「フォシーガ」について、国内で「1型糖尿病」に対する効能・効果および用法・用量の追加の承認を取得しました。
「オレンシア」
・本年3月、「オレンシア点滴静注用」「オレンシア皮下注」について、国内で関節リウマチにおける効能・効果に「関節の構造的損傷の防止」を追加する承認申請を行いました。
・本年1月、「オレンシア点滴静注用」について、国内で「ループス腎炎」を対象としたフェーズⅢ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
「オプジーボ」
・本年1月、「オプジーボ」について、米国および国内で「敗血症」を対象としたフェーズⅠ試験およびフェーズⅠ/Ⅱ試験を実施していましたが、それぞれ戦略上の理由により開発を中止しました。
・本年1月、「オプジーボ」について、欧州および米国で「C型肝炎」を対象としたフェーズⅠ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
「ONO-1162/イバブラジン」
・昨年12月、HCNチャネル阻害薬「ONO-1162/イバブラジン」について、国内で「洞調律下での安静時心拍数が75回/分以上の慢性心不全」を効能・効果とした承認申請を行いました。
「ONO-2370/オピカポン」
・本年2月、COMT阻害薬「ONO-2370/オピカポン」について、国内で「レポドパ含有製剤との併用によるパーキンソン病における症状の日内変動(wearing-off現象)の改善」を効能・効果とした承認申請を行いました。
「ONO-4059/チラブルチニブ」
・昨年11月、Btk阻害薬「ONO-4059/チラブルチニブ」について、国内で「天疱瘡」を対象としたフェーズⅡ試験を開始しました。
「ONO-5788」
・昨年5月、成長ホルモン分泌抑制薬「ONO-5788」について、米国で「先端巨大症」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-7269」
・昨年9月、FXIa阻害薬「ONO-7269」について、国内で「脳梗塞」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-7684」
・本年1月、FXIa阻害薬「ONO-7684」について、欧州で「血栓症」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-8055」
・昨年8月、プロスタグランディン受容体(EP2/EP3)作動薬「ONO-8055」について、国内で「低活動膀胱」を対象としたフェーズⅠ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
[創薬/研究提携活動の状況]
・昨年5月、慶應義塾大学、高知大学、医薬基盤・健康・栄養研究所、田辺三菱製薬株式会社、第一三共株式会社とともに、免疫炎症性難病を対象とした創薬研究を行うことを目的に、「免疫炎症性難病創薬コンソーシアム」を設立し、共同研究を開始しました。
・昨年9月、米国のフェイト社と、がんを対象とした iPS 細胞由来他家 CAR-T 細胞治療薬の創製を目的とした創薬提携契約を締結しました。
・本年3月、米国のトゥザー社と、同社独自の人工知能(AI)技術を活用した神経疾患領域におけるアンメット・ニーズを満たす革新的な治療薬の創製を目的とした研究提携契約を締結しました。
・本年3月、英国のキャンサーリサーチ UK およびライフアークとがん免疫領域での戦略的創薬提携契約を締結しました。
・本年3月、フランスのベクトルス社と神経変性疾患における新薬候補化合物の創製を目的とした創薬提携契約を締結しました。
[ライセンス活動の状況]
・本年1月、カナダのリペア社と、同社が開発中のPol-theta(Polθ)阻害剤について、日本、韓国、台湾、香港・マカオ(中国本土は除く)およびASEAN諸国で独占的に開発および商業化するライセンス契約を締結しました。
当連結会計年度の研究開発費の総額は、
なお、当社グループの事業は医薬品事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。