(1)企業理念および基本方針
当社グループは、「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」という企業理念のもと、いまだ満たされない医療ニーズに応えるため、真に患者さんのためになる革新的な新薬の創製を行う「グローバル スペシャリティ ファーマ」を目指して積極的な努力を続けています。また、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献するため、財務と非財務の経営課題を統合的に捉えて価値創造につなげるサステナブル経営方針を定め、重点課題への取り組みを推進しています。
そして、すべての事業活動において、人の生命に関わる医薬品を取り扱う製薬企業としての責任を深く自覚し、法令遵守はもとより、高い倫理観に基づき行動すべく、コンプライアンスの一層の強化に努めています。
(2)経営課題
新薬開発型医薬品企業として永続的な発展を実現するため、次のとおり現状の課題を定め、対応に取り組んでいます。
<現状における課題と取り組み>
新型コロナウイルス感染症の世界的流行は、変異ウイルス株の発生もあり収束についてはまだ不透明な状況です。こうした中で当社では、医薬品の安定供給体制の確保・維持をはじめ、事業活動の継続のため、従業員および事業関係者への感染防止など様々な対応を行っています。
医薬品業界を取り巻く環境は目まぐるしいスピードで日々変化していますが、オープンイノベーションの活発化やデジタルを核とした異業種連携による新しい価値の創出、セルフメディケーションの重要性の高まりなど、新薬開発における様々な成長機会は残されています。当社では、あらゆる状況に柔軟かつ迅速に対応して世界で通用する企業となることを目指し、4つの成長戦略「製品価値最大化~患者本位の視点で~」「パイプライン強化とグローバル開発の加速」「欧米自販の実現」「事業ドメインの拡大」を定めて事業活動に取り組んでいます。さらに、これらの成長戦略を支える経営基盤であるデジタル・IT基盤、人財、企業ブランド等の無形資産の拡充に努めます。

成長戦略:製品価値最大化~患者本位の視点で~
患者さんとその家族のウェルビーイング(心身的・社会的・生活満足度が満たされている状態)実現に、医療従事者とともに挑み、その結果として新薬が速やかに浸透している状態を目指して、スピーディーかつ効果的な開発、競争力のあるマーケティング、そして精緻な情報提供・収集に取り組みます。
マーケティング、情報提供・収集においては、医療課題に対して医療従事者とともに患者視点で取り組むスペシャリティ人財を育成するとともに、デジタルを活用して効果的かつ効率的な情報提供・収集を実践し、製品のポテンシャルを最大限引き出せるよう取り組んでいます。開発においては現在、重要戦略分野であるオンコロジー領域を中心に、100近くに及ぶ多くの臨床試験を行っています。
オンコロジー領域の主力製品の一つであるオプジーボでは、パートナー企業である米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社とともに、適応がん腫の拡大・治療ラインの拡大・併用療法の開発を行い、製品価値の最大化を目指します。
プライマリー領域の主力製品の一つであるフォシーガでは、パートナー企業である英国アストラゼネカ社とともに、糖尿病だけでなく、昨年度に適応拡大した慢性心不全や慢性腎臓病患者さんにも、早く、確実に届けることにより、健康寿命延伸に向けた課題の解決にも挑んでいきます。
成長戦略:パイプライン強化とグローバル開発の加速
世界には現在も治療法のない病に苦しむ人が大勢います。当社は、いまだ満たされない医療ニーズに応えることができる「グローバル スペシャリティ ファーマ」を目指し、医療ニーズの高いがんや免疫疾患、中枢神経疾患、スペシャリティ領域を重点研究領域に据えて、それぞれの領域で疾患ノウハウを蓄積し、医療現場に革新をもたらす新薬を創出していきます。世界をリードする大学や研究機関、バイオベンチャー企業との研究・創薬提携を強化・拡充し、ファーストインクラスが狙える独自性の高いパイプラインの充実を図ります。また、創薬テーマに応じた様々な創薬モダリティを活用し、独自性の高い自社創薬に挑み続けるとともに、患者さんやヒト由来のデータを積極的に用いた創薬標的の検証やトランスレーショナル研究の強化により、研究開発の確実性の向上に努めます。加えて、医療ニーズの高い分野での革新的な化合物の導入や新技術の獲得も、積極的に進めていきます。
成長戦略:欧米自販の実現
新薬を世界中に提供できるよう、海外での自社販売を目指して取り組んでいます。すでに、韓国、台湾では、現地法人を設立して自社製品の販売を開始しています。欧米についても、今後の自社販売活動を視野に入れて、米国でのブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤であるONO-4059(ベレキシブル錠)の開発をはじめとして複数のプロジェクトの開発を進めるとともに、販売体制の整備に努めています。
成長戦略:事業ドメインの拡大
拡大するヘルスケア分野のニーズを捉え、新たな価値を提供し続けるため、事業ドメインの拡大に取り組んでいます。昨年、機能性表示食品等を主な事業とする小野薬品ヘルスケア株式会社を設立しました。さらに本年、これまでの医療用医薬品の研究開発で当社が培ってきた資産を最大限に生かした機能性表示食品 睡眠サプリメント「REMWELL(レムウェル)」を発売しました。脂質研究のパイオニアとしてリピドサプリ事業を通じて、今後さらに様々な健康課題の解決に取り組みます。またデジタルを活用し、顧客の未解決課題と向き合い、新たな価値創出に挑戦します。さらにこれらの活動と並行して、ヘルスケア分野でのベンチャー企業への投資活動を通じて新たな事業の創出/拡大を目指します。
成長戦略を支える経営基盤:無形資産の拡充
4つの成長戦略を支え、飛躍的な成長を果たすため、人財、企業ブランド、デジタル・IT基盤等の無形資産の拡充に取り組みます。人財育成では、次期経営人財、世界を舞台にビジネスができるグローバル人財、企業変革をけん引するデジタル人財、次世代の成長を牽引するイノベーション人財の育成に注力します。また、特に欧米進出で大きな課題となる企業認知度の向上については、「革新的な医薬品」「Pharma」「社会から必要とされる企業」といった企業ブランドの浸透に努め、企業価値の向上に努めます。さらに全社で、デジタル・ITによる企業変革に取り組み、グローバル化を見据えたシンプルに構造化されたIT基盤への刷新を図るとともに、創薬バリューチェーンの変革をはじめとしたデジタルトランスフォーメーションを推進します。
(3) 過年度の奨学寄附を巡る事案への対応について
2017年度に実施した三重大学医学部への奨学寄附が贈賄に該当するとして、2021年1月に当社元社員2名が逮捕されました(同年6月29日付で有罪判決を受け、判決が確定しています)。
これを受け、当社は、3名の外部弁護士で構成される調査委員会を設置して、事実関係の調査、原因究明等の調査を行い、同年8月6日付で調査報告書を受領しました。
当社は、調査委員会の調査結果・提言および社内調査結果を踏まえ、奨学寄附の中止を含む再発防止策や内部統制強化に向けた取り組みを進めています。今後とも、全社一丸となってコンプライアンスの一層の強化に努め、ステークホルダーの皆様からの信頼回復に取り組んでいきます。
当社グループの業績は、今後起こり得る様々な事業展開上のリスクにより大きな影響を受ける可能性があります。
以下には、当社グループの事業展開上のリスクとなる可能性があると考えられる主な事項を記載しておりますが、すべてのリスクを網羅したものではなく、記載したリスク以外のリスクも存在し、それらは投資家の判断に影響を与える可能性があります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
<リスクマネジメント体制>
当社グループは、主要なリスクの発生の可能性を認識したうえで、発生の予防に努め、発生した場合には的確に対処する体制を整備しています。
部分最適でなく全体最適のリスクマネジメント活動を目指し、2018年度よりERM(Enterprise Risk Management:全社的リスクマネジメント)の導入準備を開始し、2019年度より導入しました。リスクマネジメント最高責任者(代表取締役社長)とリスクマネジメント統括責任者(取締役専務執行役員/経営戦略本部長)を選任し、法務部を主管部署と定め、「リスクマネジメント規程」を制定しERMを推進しています。
<ERM体制図>

ERMを推進するにあたり、経営層にインタビューを行い経営層が重要と考えるリスクを抽出したうえで、各本部から選出されたリスクマネージャーとワークショップ形式でリスクの評価・分類を行いました。ワークショップにおいては、経営層が考えるリスクと各マネージャーが持ち寄ったリスクを、実際に起こりうるシナリオとともに議論し、そのリスクが実際に発生する頻度を7段階で、発生した時の影響の重大性を5段階で評価してリスク指数を導き出し、各リスクを特大・大・中・小に分類しました。特定したリスクについては、それぞれ対応責任者を定め、定めた対応策に責任を負うこととしています。
各部門のリスクへの対応は、法務部が中心となりモニタリングします。また、法務部はリスクマネージャーと連携して、環境の変化に伴い新たに発生したリスクだけでなく将来発生する可能性のある潜在リスクの把握やリスク指数の見直しなどを定期的に行います。このような取り組みを通して、リスクマネジメントの精度を継続的に高め、リスクの低減に努めています。「主要なリスク」では、上記で分類したリスクのうち「大」以上のリスクを記載しています。
なお、洗い出したリスクは、「戦略リスク」「外部要因リスク」「オペレーショナルリスク」に3分類し、リスクへの基本的な対応方針や優先順位を決定しています。リスク分類毎の基本的な対応方針は以下の通りです。
・戦略リスク:事業計画の失敗等、ビジネスそのものに伴うリスクで、中期計画等で対応すべきもの。
・外部要因リスク:管理不能な外部要因により発生するリスクで、BCP等で対応すべきもの。
・オペレーショナルリスク:想像力を働かせれば避けえた管理の失敗により発生するリスクで、ERMで対応すべきもの。
この3分類に基づく、当社の「主要なリスク」は以下のとおりです。
<主要なリスク>
(1)新製品の開発について
当社グループは、「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」という企業理念のもと、いまだ満たされない医療ニーズに応えるため、真に患者さんのためになる独創的で革新的な新薬開発に取り組むことを通して、特定分野に特化した「グローバル スペシャリティ ファーマ」の実現を目指しています。そのために、自ら革新的な医薬品の創製に挑むとともに、世界最先端の技術や知見を取り入れるオープンイノベーションを積極的に進めております。
しかしながら、長期でかつ多額の研究開発投資が独創的な新薬の上市に至らず途中で開発を断念しなければならない事態も予想されます。このような事態に陥った場合には、将来に期待していた収益が得られず、当社グループの経営成績および財政状態は大きな影響を受ける可能性があります。
(2)市場環境変化への対応について
当社グループは、積極的な研究開発活動、全社を横断する迅速な部門間連携の強化により、製品価値最大化を図っております。そのため常に開発早期から市場環境を見据え、競争優位性を担保しうるよう戦略を見直し、変化に対応しております。また、製品ライフサイクルに影響が及ぶ側面においても絶えず市場動向を捉え、製品のポテンシャルを最大限引き出せるようリソースを準備しております。しかしながら、競合品や後発品の販売状況により、当社グループの経営成績および財政状態は大きな影響を受ける可能性があります。
(3)コンプライアンスについて
当社グループは、事業活動を行う上で、製品の品質、安全、環境関連、化学物質関連の他、取引関連、労務関連、会計基準や税法等の様々な法規制の適用を受けております。また、今後は気候変動の緩和のための各国の政策や法規制強化への対応が必要となります。当社グループは、行動規範のもとに、コンプライアンスプログラムポリシー等を制定しているほか、コンプライアンス委員会やコンプライアンス違反通報・就労相談窓口を社内外に設置する等、コンプライアンス体制を構築し、事業活動に関連する法規制が遵守されるよう徹底等しておりますが、当社グループおよび委託先等が重大な法令違反を起こした場合は、当社グループへの信用、経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。また、法規制の変更などにより事業活動が制限され、その対応のために投資が必要になる場合には、当社グループの経営成績および財政状態は大きな影響を受ける可能性があります。
(4)製品の品質管理について
当社グループは、医薬品の品質に係る法的要件のみならず、患者さん・介護者・医療従事者の視点に立った高い品質の医薬品を安定的に提供するため、「品質が高度に保証された医薬品を安定的に供給することにより社会に貢献する」という方針のもと、独自の品質マニュアルに基づいた品質システムを確立するとともに、システムの継続的な改善に取り組んでいます。一方、当社製品の品質、有効性、安全性に懸念がある場合は、速やかに評価し、回収が決定された場合はその情報を速やかに医療従事者に提供して当該製品を回収する体制を整えています。
しかしながら、予想を超える重大な品質トラブルまたは新たな科学的知見により製品の安全と安心に対する懸念等が発生した場合には、当該製品ブランドだけではなく、当社グループ全体の信用の低下にもつながり、当社グループの経営成績および財政状態は大きな影響を受ける可能性があります。
(5)人財の確保および育成について
当社グループは、持続的成長のために多様で優秀な人財の確保、育成に努めております。多様な人財の一人一人が生き生きと働き、その能力を最大限に発揮するために、多様な働き方ができる支援制度や職場環境の整備を進め、働きがいのある魅力ある企業となる取り組みを通じて人財の確保を図っており、個々の成長や能力に沿った研修制度を充実させています。
また、環境の変化に迅速かつ柔軟に対応し、企業価値を向上させるためには、組織を構成するメンバーの属性や価値観、行動特性の多様性を高め、その個性を認めることが重要であると考え、「女性活躍推進」、「障がい者活躍推進」、「キャリア採用推進」に取り組んでいます。
しかしながら、中長期的に多様で優秀な人財が確保、育成できない場合は、事業活動の停滞等により、当社グループの経営成績および財政状態は、大きな影響を受ける可能性があります。
(6)大規模地震や気候変動等に伴う自然災害および事故について
当社グループは、地震や気候変動に伴う洪水(水リスク)等の自然災害に対して、生産工場および主要な事業拠点を対象とした災害対策、事業継続計画(BCP)を策定するとともに、TCFD提言に基づき、気候変動リスクの特定とその対応策について情報開示を行っています。当社グループは、生産拠点をフジヤマ工場(静岡県)、山口工場(山口県)の2か所、物流拠点を国内の複数個所に確保することで、当社製品の安定的な供給のためのリスク軽減を図っています。また、重要拠点である本社、東京ビル、各工場および各研究所には、災害対策として、非常用電源設備や2回線受電等の停電対策の設備を採用しています。加えて本社、東京ビル、水無瀬研究所、山口工場には、免震装置を導入し、地震に対するリスク軽減を図っております。また、大規模災害に備え、大阪と東京の2拠点で対応できる体制の構築、いち早く従業員の安否を確認できる「安否確認システム」の導入を図る等、社内体制の整備を進めるとともに、定期的な災害訓練等の実施により、継続的な有事対応力の強化や意識向上に努めております。
しかしながら、大規模地震や気候変動に伴う自然災害等により、原材料の確保、生産の継続、流通過程等に問題が生じて製商品の供給や研究開発活動等に支障をきたした場合には、事業活動の停滞等により、経営成績および財政状態は大きな影響を受ける可能性があります。
また、新型コロナウイルス等の感染症の蔓延、生産工場の爆発・火災事故、情報・制御システムの障害、原材料購入先のトラブル、電力や水等の社会インフラの機能不全、有害物質による環境汚染、テロ、政変、暴動等が発生し、製商品の供給や研究開発活動等に支障をきたした場合には、事業活動の停滞等により、当社グループの経営成績および財政状態は大きな影響を受ける可能性があります。
(7)サプライチェーン(安定供給)について
当社グループは「製商品の安定供給」をマテリアリティとして特定し、自然災害および事故のリスクや薬機法からの逸脱リスクに対応する体制を構築しています。
自然災害および事故への対応策の詳細については、「(6)大規模地震や気候変動等に伴う自然災害および事故について」に記載しております。
薬機法からの逸脱リスクへの対応については、自社に厳格な品質基準を定め、製造に関する記録書類や照査、変更管理、逸脱管理を徹底して行っております。また、自社工場や委託先への品質監査を行い、それらが適切に運用されているかを定期的に確認しています。このように規格に適合しない製品が出荷されないよう一貫した高水準の品質管理を徹底しています。
しかしながら、地震や台風などの自然災害、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大等のパンデミック、火災、システム障害やテロなどの事件、薬機法からの逸脱などにより、特定の工場や外部委託先の機能、取引先からの原材料の供給が停止し、生産活動の停滞・遅延が起こった場合には、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(8)医療保険制度改革について
当社グループの医薬品製造販売事業は、各国の薬事行政によりさまざまな規制を受けております。日本国内における公定薬価の引下げ、後発医薬品の使用促進などの医療制度改革の影響や海外における様々な医療費抑制策の影響などにより、販売価格が下落し販売数量の伸長等でカバーできず、売上収益が減少した場合には、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(9)特定の製品への依存について
当社グループの売上収益のうち、「オプジーボ点滴静注」および「抗PD-1/PD-L1抗体関連のロイヤルティ」の売上収益は、売上収益合計の約6割(2022年3月期)を占めております。薬価改定、他の有力な競合品の出現、特許などの保護期間の満了、その他予期せぬ事情により、売上収益が減少した場合には、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(10)新たな副作用について
当社グループは、医薬品ごとにリスク管理計画を策定し、継続的に安全性(副作用)情報の収集と評価を行っています。収集した情報は重篤性や注意喚起の必要性を評価したうえで、必要に応じて添付文書の改訂や医薬品の適正使用に関するお知らせの提供などの安全性対策を実施しております。
しかしながら、医薬品には、治験段階では経験したことがない新たな副作用が、市販後において報告される可能性があります。新たな重篤な副作用が発生した場合には、損害賠償金の支払いや承認取消等による売上収益の減少等により、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(11)知的財産について
当社グループは、製造または販売する製品が第三者の知的財産権に抵触することのないように十分に注意を払っておりますが、万が一、抵触があった場合には、損害賠償金の支払いや製造販売の差し止め等による売上収益の減少等により、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。また、当社グループでは、発明者等を適切に決定、管理し、社内規定や契約等で定めた適切な対価を支払っておりますが、発明者等から訴訟を受けた場合には、損害賠償金の支払い等により、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
継続中の重要な知的財産に関する判決および訴訟の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 38 偶発債務」をご参照ください。これらの判決および訴訟が、当社グループの経営成績等へ与える影響については、現時点では見積もることはできません。なお、2020年6月に本庶佑氏よりPD-1特許に関する対第三者訴訟関連分配金請求訴訟を大阪地方裁判所に提起され訴訟手続きが進んでおりましたが、裁判所からの和解の勧めを受けて、2021年11月12日付で、和解が成立しました。なお、和解の要旨については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 23 引当金」をご参照ください。
(12)訴訟について
当社グループの事業活動に関連して、医薬品副作用、製造物責任(PL)、労務問題、公正取引に関する問題および環境に関する問題に関して訴訟を提起される可能性があります。訴訟が発生した場合、その結果によっては、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(13)情報管理について
当社グループは、業務の効率化・高度化はもとより、ビジネス環境に合わせてより柔軟に企業の変革を進めていけるようデジタル・ITの活用を進めております。また、これらのシステムにおいて個人情報や機密性の高い情報を取り扱っております。ビジネスのグローバル化の推進やデータ活用範囲の拡大とともに複雑性が増しており、技術的に発生する可能性がある障害、第三者または社内からの不正アクセスや攻撃によるビジネスオペレーションの停止、重要情報流出の可能性があります。
これらのリスクを低減するため、セキュリティや安定運用に関わるポリシーの制定、技術・社会環境の変化に合わせた適切な技術・サービスの選択に加え、全社員を対象としたトレーニング、第三者によるセキュリティ評価に基づく継続的な対策強化を行っております。
しかしながら、ネットワークウイルスの感染、サイバー攻撃等によるシステム障害や事故等の原因によりその情報が改ざん、悪用、漏えい等した場合には、社会的信用を大きく失うことなどにより、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(14)海外展開について
当社グループは、自社で創製した新薬を世界中に提供できる「グローバル スペシャリティ ファーマ」を目指した海外展開に取り組んでおります。すでに、韓国、台湾では、現地法人を設立して自社製品を販売しており、今後は欧米での自社販売も視野に入れて、開発体制などの整備・強化にも努めていきます。
グローバルな事業活動を行うにあたり、各国の法的規制、経済情勢、政情不安、地域固有の自然災害や事業環境の不確実性等の情報を入手し、必要な対応を検討しておりますが、リスクを完全に回避することができない場合には、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(15)他社との提携について
当社グループは、共同研究、共同開発、開発品の導出入、共同販売等様々な形で他社と提携を行っております。何らかの理由により提携の合意内容が変更・解消になった場合、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(16)金融市況の変動について
・為替変動
当社グループは、国際的に事業展開を行っており、外貨建てでの受取ロイヤルティや経費支払い等があるため、為替相場の変動により、売上収益の減少や仕入原価、研究開発費の増加、為替差損の発生等のリスクに晒されています。当社グループは上記リスクを緩和すべく、市場リスク管理方針に基づき外貨建て取引の一定の割合について先物為替予約による為替リスクヘッジをしております。
しかしながら、外貨の為替変動が想定以上となった場合、経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
・価格変動
当社グループは、資本性金融商品から生じる株式価格の変動リスクに晒されています。当社グループは、短期トレーディング目的で保有する資本性金融商品はなく、ビジネス戦略を円滑に遂行するために資本性金融商品を保有しておりますが、定期的に公正価値や発行体の財務状況等を把握するとともに、当該企業との関係を勘案し、必要に応じて保有状況を見直しております。しかしながら、資本性金融商品の公正価値が予想を超えて大幅に変動した場合には、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(17)環境問題への対応について
当社グループは、環境関連問題への対応として、環境グローバルポリシーに基づいた環境ビジョン(ECO VISION 2050)を定め、脱炭素社会の実現、水循環社会の実現、資源循環社会の実現に向けて全社的に取り組むとともに、環境に対する企業の社会的責任を認識し、事業活動の全分野において、環境に配慮して活動し、豊かな地球環境実現に向けて事業活動の全分野において環境に配慮した活動を推進しています。
また、医薬品の研究、製造の過程等で使われる化学物質の中には、人の健康や生態系に悪影響を与える物質も含まれているため、当社グループでは事業活動を行う国や地域における有害物質の使用、製造、保管、廃棄等の取り扱いに関して、一部では法よりも厳しい自主基準を設ける等、環境法規制を遵守しています。
しかしながら、今後、温暖化対策としての新たな炭素税の導入や温室効果ガス排出規制などが強化された場合には、コストが増加する可能性があります。また、万が一、有害物質による予期せぬ汚染やそれに伴う危害が顕在化した場合には、保険の適用からの除外または補償金額を超える費用負担、法的責任を負う可能性があります。また、環境法規制の変更により、当社の研究、開発、製造その他の事業活動が制限される可能性があります。
このような場合には、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(18)新型コロナウイルス感染拡大について
当社グループは、生命関連企業として医薬品の安定供給を図るため、関係会社や取引先とも連携し、安定供給を維持しており、当面の当社医薬品の生産および医療機関への供給体制に問題はありません。
しかしながら、今後、更なる感染拡大やパンデミックにあたる状況が長期化し、製商品の供給や研究開発活動等に支障をきたした場合には、事業活動の停滞等により、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
(19)繰延税金資産や減損処理について
当社グループは、予実管理等を通じて業績のモニタリングを行っており、業績悪化の兆候があれば、適時に繰延税金資産の回収可能性の見直しや減損損失の測定等を行う体制を構築しています。今後、「事業等のリスク」に記載している様々なリスクが顕在化すること等により、業績計画との乖離が生じ、将来期待していたキャッシュ・フローが獲得できなくなった場合には、有形固定資産、無形資産の減損が発生し、また繰延税金資産が減少する可能性があります。このような場合には、当社グループの経営成績および財政状態は影響を受ける可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりとなりました。
当連結会計年度において、クラウド・コンピューティング契約におけるコンフィギュレーションまたはカスタマイゼーションのコストについて会計方針の変更を行っており、遡及処理の内容を反映させた数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 2 作成の基礎 (4)会計方針の変更」をご参照ください。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ62億円減少の7,392億円となりました。
流動資産は、売上債権及びその他の債権や現金及び現金同等物の増加などから336億円増加の2,813億円となりました。
非流動資産は、投資有価証券や繰延税金資産の減少などから398億円減少の4,579億円となりました。
負債は、引当金や未払法人所得税の減少などから282億円減少の775億円となりました。
親会社の所有者に帰属する持分は、自己株式の取得があった一方で、利益剰余金の増加などから218億円増加の6,559億円となりました。
(経営成績)
(単位:百万円)
[売上収益]
売上収益は、前連結会計年度比521億円(16.8%)増加の3,614億円となりました。
・抗悪性腫瘍剤「オプジーボ点滴静注」は、競合他社製品との競争が激化する一方、非小細胞肺がん一次治療や食道がん、胃がん一次治療における使用が拡大したことなどにより、前連結会計年度比136億円(13.8%)増加の1,124億円となりました。
・その他の主要新製品では、糖尿病、慢性心不全および慢性腎臓病治療剤「フォシーガ錠」は367億円(前連結会計年度比64.0%増)、2型糖尿病治療剤「グラクティブ錠」は245億円(同3.8%減)、関節リウマチ治療剤「オレンシア皮下注」は229億円(同4.5%増)、血液透析下の二次性副甲状腺機能亢進症治療剤「パーサビブ静注透析用」は89億円(同10.2%増)、多発性骨髄腫治療剤「カイプロリス点滴静注用」は84億円(同17.5%増)となりました。
・長期収載品は、後発品使用促進策等の影響を受け、末梢循環障害改善剤「オパルモン錠」は47億円(前連結会計年度比13.4%減)、アルツハイマー型認知症治療剤「リバスタッチパッチ」は29億円(同56.6%減)となりました。
・ロイヤルティ・その他は、前連結会計年度比207億円(21.8%)増加の1,154億円となりました。
[営業利益]
営業利益は、前連結会計年度比49億円(4.9%)増加の1,032億円となりました。
・売上原価は、製品商品の売上が増加したことなどにより、前連結会計年度比79億円(9.3%)増加の935億円となりました。
・研究開発費は、研究に係る費用および提携企業との共同開発費用や治験薬準備費用が増加するとともに、開発化合物に係る無形資産の減損損失を計上したことなどにより、前連結会計年度比135億円(21.6%)増加の759億円となりました。
・販売費及び一般管理費(研究開発費を除く)は、新製品の上市および効能追加に係る費用、フォシーガ錠の売上拡大に伴うコ・プロモーション費用やIT・デジタル関連の情報基盤強化に伴う費用などが増加したことにより、前連結会計年度比78億円(11.3%)増加の771億円となりました。
・その他の収益は、前期にロシュ社から抗PD-L1抗体関連特許に関するライセンス契約締結に伴う契約一時金を得ており、その反動などで前連結会計年度比72億円減少の10億円となりました。
・その他の費用は、PD-1抗体関連特許に関する訴訟の和解に伴う解決金等50億円および京都大学への寄附金230億円と、すでに計上していた特許権等実施料引当金207億円との差額73億円を計上したことや、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社とのオプジーボに係る提携契約に関連する費用を計上したことなどにより、前連結会計年度比108億円増加の127億円となりました。
[親会社の所有者に帰属する当期利益]
親会社の所有者に帰属する当期利益は、税引前当期利益の増加に伴い、前連結会計年度比51億円(6.8%)増加の805億円となりました。
<新型コロナウイルス感染症拡大による事業および業績への影響>
当社グループは、生命関連企業として、従業員および事業関係者の感染防止策に取り組んでおります。関係会社や取引先とも連携し、当社医薬品の生産および医療機関への供給体制に重要な問題は発生しておりません。医療従事者への情報提供活動につきましては、地域の感染状況や医療機関の状況を十分に考慮した上でウェブミーティングツールの活用を優先して実施しております。
当連結会計年度における新型コロナウイルス感染症拡大による業績への影響は軽微でしたが、今後長期化もしくは深刻化した場合は影響を受ける可能性がありますので、引き続き注視していきます。
なお、懸念される経営リスクについては、「2 事業等のリスク <主要なリスク>(18)新型コロナウイルス感染拡大について」に記載しています。
② キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
当連結会計年度における現金及び現金同等物の増減額は、76億円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動によるキャッシュ・フローは、法人所得税等の支払額343億円や引当金の減少額207億円などがあった一方で、税引前当期利益1,050億円などがあった結果、618億円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動によるキャッシュ・フローは、無形資産の取得による支出68億円や有形固定資産の取得による支出55億円などがあった一方で、投資の売却及び償還による収入228億円などがあった結果、60億円の収入となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出300億円や配当金の支払額277億円などがあった結果、602億円の支出となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1 金額は、売価換算額によっております。
2 連結会社間の取引は相殺消去しております。
3 当社グループのセグメントは、「医薬品事業」単一であります。
当社グループでは、主に販売計画に基づいて生産計画を策定し、これに基づき生産を行っております。受注生産は一部の連結子会社で行っておりますが、受注残高の金額に重要性はないため、記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1 連結会社間の取引は相殺消去しております。
2 当社グループのセグメントは、「医薬品事業」単一であります。
3 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
医薬品業界においては、新薬創製の成功確率は年々低下し、研究開発費負担が増大するとともに、医療制度改革による種々の医療費抑制政策が強化されるなど、新薬開発型企業にとっては厳しい経営環境が続いています。このような経営環境の中、当社グループでは「製品価値最大化~患者本位の視点で~」「パイプライン強化とグローバル開発の加速」「欧米自販の実現」「事業ドメインの拡大」および経営基盤であるデジタル・IT基盤、人財、企業ブランド等の無形資産の拡充を経営上の重要課題と捉え、これらの課題を達成していくことにより、持続的な成長に努めています。
当社グループの収益は、医薬品事業の単一セグメントですが、売上収益の内訳としては、「製品商品」「ロイヤルティ・その他」に区分しています。
「製品商品」については、抗悪性腫瘍剤「オプジーボ点滴静注」の売上収益が、経営成績に重要な影響を与えるものと認識しています。「オプジーボ点滴静注」については、これまでの薬価の引き下げに加え、今後も競合他社製品との競争は激化すると予想されるものの、これまで承認取得したがん腫での使用拡大に加え、新たな適応がん腫の拡大と治療ラインの拡大、併用療法の開発等により使用対象患者数の拡大を見込んでおり、持続的に伸長できると考えています。
「ロイヤルティ・その他」については、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社からの「オプジーボ点滴静注」に係るロイヤルティ収入等が、経営成績に重要な影響を与えるものと認識しています。引き続き、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社との協力関係を維持することで、グローバルにおいても、「オプジーボ点滴静注」のさらなる適応拡大と治療ラインの拡大、併用療法の開発等により使用対象患者数の拡大を見込んでおり、中期的に伸長できるものと考えています。
また、「オプジーボ点滴静注」の価値最大化に加え、「オプジーボ点滴静注」のような革新的新薬を継続的に創出できるような研究開発力の強化に取り組んでおり、研究開発費の増大が、経営成績に重要な影響を与えるものと認識しています。いまだ満たされない医療ニーズの高いがんや免疫疾患、中枢神経疾患、スペシャリティ領域を重点研究領域に据えて、経営資源を集中させ、効率的な経費支出に努めることで、利益の確保も図っていきます。
中期的には、研究開発費は増加するものの、売上収益の拡大により売上収益の20~25%程度を投資しつつ、かつ営業利益率20%以上を目指していきたいと考えています。また、これらの水準を目標としつつ、売上収益の拡大によって利益拡大を図ることがROEの水準を高めていくことにつながるものと考えています。なお、当連結会計年度は、売上収益に対する研究開発費率21.0%(前連結会計年度20.2%)、営業利益率28.6%(前連結会計年度31.8%)、ROE12.5%(前連結会計年度12.6%)でありました。
②資本の財源及び資金の流動性に関する状況
当社グループは、円滑な事業活動に必要となる流動性の確保と財務の健全性および安全性の確保を資金調達の基本方針としており、市場環境等を考慮した上で、有効かつ機動的な資金調達を実施していきます。資金需要としては、研究開発投資に加え、有形・無形の固定資産への投資が中心となりますが、当社グループでは以前より流動資産が流動負債を大きく上回っており、資金の源泉については、内部資金を充当しています。
当連結会計年度末の流動資産は、2,813億円(内、現金及び現金同等物は691億円)、流動負債は659億円であり、必要な流動性は十分に満たしていると認識しています。
③重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、収益および費用、資産および負債の測定に関する経営者の見積りおよび仮定を含んでおります。これらの見積りおよび仮定は過去の実績および決算日において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者の最善の判断に基づいております。しかし、その性質上、将来において、これらの見積りおよび仮定とは異なる結果となる可能性があります。
見積りおよびその基礎となる仮定は経営者により継続して見直されております。これらの見積りおよび仮定の見直しによる影響は、その見積りおよび仮定を見直した期間およびそれ以降の期間において認識しております。
当社グループの連結財務諸表で認識する金額に重要な影響を与える見積りおよび仮定は以下のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等、不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報をもとに検証を行っております。
(1)無形資産(特許権及びライセンス等)の減損
当社グループは、無形資産について、各報告期間末日に減損の兆候の有無を判定し、減損の兆候がある場合には、減損テストを実施しております。また、耐用年数が確定できない無形資産および未だ使用可能でない無形資産については、減損の兆候の有無にかかわらず毎年一定の時期に、減損テストを実施しております。
減損テストは、各資産の回収可能価額を算定し、帳簿価額と比較することにより実施しております。個別資産についての回収可能価額の見積りが不可能な場合には、当該資産が属する資金生成単位の回収可能価額を見積っております。
資産または資金生成単位の回収可能価額は、売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方の金額で測定しております。使用価値は、見積り将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引くことにより算定しております。使用価値の算定には、販売予測数量および割引率といった経営者による仮定が使用されております。
使用する割引率は、貨幣の時間価値と当該資産に固有のリスクのうち、将来キャッシュ・フローの見積りを調整していないものを反映した税引前の利率を用いております。
将来の事象によって、減損テストに用いられた仮定が変更され、その結果、当社グループの将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)繰延税金資産の回収可能性
資産および負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との間に生じる一時差異に係る税効果については、繰延税金資産を回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において、当該一時差異に適用される法定実効税率を使用して繰延税金資産を計上しております。当社グループは、事業計画等に基づいて将来獲得しうる課税所得の時期およびその金額を合理的に見積り、課税所得が生じる可能性を判断しています。
(3)退職給付会計の基礎率
当社グループは確定給付型を含む複数の退職給付制度を有しております。
確定給付債務の現在価値および関連する勤務費用等は、数理計算上の仮定に基づいて算定しております。数理計算上の仮定には、割引率や利息の純額等の変数についての見積りおよび判断が求められます。
当社グループは、これらの変数を含む数理計算上の仮定の適切性について、外部の年金数理人からの助言を得ております。
数理計算上の仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
(4)偶発債務の将来の経済的便益の流出の可能性
当社グループは、製造または販売する製品が第三者の知的財産権に抵触した場合や、通常の事業活動を営む上で、様々な訴訟や賠償要求を受ける可能性があります。不利益な結果を引き起こす可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積ることができる場合には、当該債務を計上します。見積りを行う際には、当社グループが受けている訴訟の進捗および他の会社が受けている同種の訴訟やその他関連する事項を考慮します。発生した負債は見積りに基づいており、将来における偶発債務の発展や解決に大きく影響されます。
引当金の認識基準を満たさない債務については、その発生可能性および金額的影響等を入手可能な情報に基づいて考慮した上で、偶発債務として注記しております。
当社グループは、「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」という企業理念のもと、これまで克服されていない病気や、いまだ患者さんの治療満足度が低く、医療ニーズの高い疾患領域に挑戦し、独創的かつ画期的な医薬品の創製に向けて努力を積み重ねています。
現在、開発パイプラインには、オプジーボに加えて、抗体医薬品を含む抗がん剤の新薬候補化合物をはじめ、自己免疫疾患や神経系疾患の治療薬候補などがあり、開発を進めています。なかでも、がん治療の領域は医療ニーズが高いことから、重要な戦略分野と位置づけています。
創薬研究においては、医療ニーズの高いがんや免疫、神経、スペシャリティ領域を重点領域に定め、それぞれの領域でヒト疾患バイオロジーを掘り下げ、医療ニーズを満たし得る新薬の創製を目指して、創薬力の強化に努めています。そのために、当社が得意とするオープンイノベーションを積極的に推進することで、独創的な創薬シーズを見出し、インフォマティクスやヒト疾患モデル作製、新薬候補化合物作製など、様々な社内外の最新技術を利用して、医療インパクトのある画期的新薬の創製を目指します。
重点領域において8つの新薬候補化合物が臨床ステージに移行しており、今後さらに創薬のスピードと成功確率を向上させるために、基礎と臨床の橋渡しを担うトランスレーショナル研究も強化しています。研究早期段階からヒトゲノム情報やヒトiPS細胞などの研究ツールとインフォマティクスを有機的に活用することで、標的分子の疾患との関連性を解析し、新薬候補化合物のヒトにおける有効性をより正確に予測・評価できる生理学的指標(バイオマーカー)を見出せるよう努めています。
開発のスピードと成功確率を向上させるために、蓄積した臨床試験データを用いて、有効性、安全性の予測精度を向上させる取り組みを行っています。また、新薬候補化合物の価値を最大化するために、研究段階から研究本部と連携して早期に開発戦略の立案に着手し、複数の疾患を対象に早期臨床試験を実施することを目指しています。欧米の臨床開発の機能の充実を図ることで、今後は、日本、米国、欧州で柔軟に早期臨床試験を実施できる体制を構築していきます。
また、ライセンス活動による有望な新薬候補化合物の導入にも努め、研究開発活動の一層の強化に取り組んでいます。
当連結会計年度における研究開発活動の主な成果(2022年4月26日時点まで)は、以下のとおりです。
[開発品の主な進捗状況]
<がん領域>
「オプジーボ/ニボルマブ」
胃がん
・昨年6月、フルオロピリミジン系薬剤およびプラチナ系薬剤を含む化学療法との併用療法について、韓国で「進行又は転移性胃がん、胃食道接合部がん及び食道腺がん」を効能・効果とした承認を取得しました。
・昨年10月、フルオロピリミジン系薬剤およびプラチナ系薬剤を含む化学療法との併用療法について、台湾で「HER2過剰発現を伴わない進行又は転移性胃がん、胃食道接合部がん及び食道腺がん」を効能・効果とした承認を取得しました。
・昨年11月、化学療法との併用療法について、国内で「治癒切除不能な進行・再発の胃がん」を効能・効果とした承認を取得しました。
食道がん
・昨年9月、「ヤーボイ」との併用療法および化学療法との併用療法について、国内で「根治切除不能な進行・再発の食道がん」を効能・効果とした承認申請を行いました。
・昨年11月、国内で「食道がん又は食道胃接合部がんの術後補助療法」を効能・効果とした承認を取得しました。
・昨年12月、台湾で「術前補助化学放射線療法を受け病理学的残存病変を認めた完全切除後の食道がん又は胃食道接合部がん患者の術後補助療法」を効能・効果とした承認を取得しました。
・本年2月、韓国で「術前補助化学放射線療法及び完全切除後に病理学的残存病変を認めた食道がん又は胃食道接合部がん患者の術後補助療法」を効能・効果とした承認を取得しました。
悪性胸膜中皮腫
・昨年5月、「ヤーボイ」との併用療法について、国内で「切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫」を効能・効果とした承認を取得しました。
・昨年6月、「ヤーボイ」との併用療法について、韓国で「切除不能な悪性胸膜中皮腫」を効能・効果とした承認を取得しました。
・昨年9月、「ヤーボイ」との併用療法について、台湾で「切除不能な悪性胸膜中皮腫」を効能・効果とした承認を取得しました。
腎細胞がん
・昨年8月、武田薬品工業株式会社が開発中のキナーゼ阻害剤「カボメティクス錠/カボザンチニブリンゴ酸塩」との併用療法について、国内で「根治切除不能又は転移性の腎細胞がん」を効能・効果とした承認を取得しました。
・本年2月、「カボメティクス錠/カボザンチニブリンゴ酸塩」との併用療法について、韓国で「進行腎細胞がん患者のファーストライン治療」を効能・効果とした承認を取得しました。
尿路上皮がん/膀胱がん
・本年2月、韓国で「根治切除後の再発リスクが高い筋層浸潤性膀胱がん(MIBC)患者の術後補助療法」を効能・効果とした承認を取得しました。
・本年3月、国内で「尿路上皮がん患者の術後補助療法」を効能・効果とした承認を取得しました。
・本年4月、台湾で「根治切除後の再発リスクが高い筋層浸潤性尿路上皮がん患者の術後補助療法」を効能・効果とした承認を取得しました。
結腸・直腸がん
・本年2月、「ヤーボイ」との併用療法について、韓国で「フルオロピリミジン、オキサリプラチン及びイリノテカンによる治療後に病勢進行した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)又はDNAミスマッチ修復機構欠損(dMMR)を有する大腸がん(CRC)」を効能・効果とした承認を取得しました。
非小細胞肺がん
・昨年6月、抗VEGFヒト化モノクローナル抗体「ベバシズマブ」と化学療法との併用療法について、国内で「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」を効能・効果とした添付文書の改訂を行いました。
・本年1月、「ベバシズマブ」と化学療法との併用療法について、台湾で「EGFR又はALK遺伝子変異陰性の進行・再発の非扁平上皮非小細胞肺がんのファーストライン治療」を効能・効果とした承認を取得しました。
・本年2月、「ベバシズマブ」と化学療法との併用療法について、韓国で「EGFR又はALK遺伝子変異陰性の進行・再発の非扁平上皮非小細胞肺がんのファーストライン治療」を効能・効果とした承認を取得しました。
・本年4月、化学療法との併用療法について、国内で「非小細胞肺がんの術前補助療法」を効能・効果とした承認申請を行いました。
原発不明がん
・昨年12月、国内で「原発不明がん」を効能・効果とした承認を取得しました。
ホジキンリンパ腫
・昨年9月、国内で「再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫」に対する小児の用法および用量の追加に係る承認を取得しました。
固形がん
・昨年4月、国内で「固形がん(子宮頸がん、子宮体がん及び軟部肉腫)」を対象とした開発を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
中枢神経系原発リンパ腫/精巣原発リンパ腫
・昨年4月、国内で「中枢神経系原発リンパ腫/精巣原発リンパ腫」を対象とした開発を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
頭頸部がん
・昨年7月、「ヤーボイ」との併用療法について、日本、韓国および台湾で「頭頸部がん」を対象とした開発を実施していましたが、主要評価項目を達成できませんでした。
胆道がん
・本年4月、国内で「胆道がん」を対象としたフェーズⅡ試験を実施していましたが、戦略上の理由により申請を断念したため、開発パイプラインから削除しました。
「ベレキシブル錠/チラブルチニブ塩酸塩/ONO-4059」
・昨年11月、BTK阻害剤「ベレキシブル錠」について、韓国で「再発又は難治性の中枢神経系原発リンパ腫」を効能・効果とした承認を取得しました。
・本年2月、BTK阻害剤「ベレキシブル錠」について、台湾で「再発又は難治性の中枢神経系原発リンパ腫」を効能・効果とした承認を取得しました。
・昨年7月、BTK阻害薬「ONO-4059」について、米国で「中枢神経系原発悪性リンパ腫」を対象としたフェーズⅡ試験を開始しました。
「ビラフトビカプセル/エンコラフェニブ」「メクトビ錠/ビニメチニブ」
・昨年8月、BRAF阻害剤「ビラフトビカプセル/エンコラフェニブ」について、抗ヒトEGFRモノクローナル抗体「セツキシマブ」との併用療法で、韓国で「治療歴を有するBRAFV600E変異を有する成人の進行・再発の結腸・直腸がん」の効能・効果とした承認を取得しました。
・昨年8月、BRAF阻害剤「ビラフトビカプセル」およびMEK阻害剤「メクトビ錠」について、韓国で「悪性黒色腫」を対象としたフェーズⅢ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
・昨年8月、MEK阻害剤「メクトビ錠」について、韓国で「結腸・直腸がん」を対象としたフェーズⅢ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
「ONO-7475」
・昨年4月、Axl/Mer阻害薬「ONO-7475」について、国内で「EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-7913/Magrolimab」
・昨年10月、抗CD47抗体「ONO-7913」について、国内で「TP53変異陽性急性骨髄性白血病」を対象としたフェーズⅢ試験を開始しました。
・本年1月、抗CD47抗体「ONO-7913」について、韓国および台湾で「急性骨髄性白血病」を対象としたフェーズⅢ試験を開始しました。
・昨年4月、「オプジーボ」と抗CD47抗体「ONO-7913」との併用療法について、国内で「膵がん」、「結腸・直腸がん」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
・昨年4月、抗CD47抗体「ONO-7913」について、国内で「骨髄異形成症候群」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-7119」
・昨年8月、「オプジーボ」とPARP7阻害薬「ONO-7119」との併用療法について、国内で「固形がん」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-4578」
・昨年7月、プロスタグランディン受容体(EP4)拮抗薬「ONO-4578」について、国内で「ホルモン受容体陽性HER2陰性乳がん」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-4483」
・昨年7月、「オプジーボ」と抗KIR抗体「ONO-4483」との併用療法について、国内で「固形がん」を対象とした開発を実施していましたが、戦略上の理由により国内での開発を中止しました。
「ONO-4685」
・昨年10月、PD-1×CD3二重特異性抗体「ONO-4685」について、米国で「T細胞リンパ腫」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-7122」
・昨年10月、「オプジーボ」とTGF-β阻害薬「ONO-7122」との併用療法について、国内で「固形がん」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-7914」
・昨年11月、「オプジーボ」とSTINGアゴニスト「ONO-7914」との併用療法について、国内で「固形がん」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-7701/Linrodostat」
・本年2月、「オプジーボ」とIDO1阻害薬「ONO-7701」との併用療法について、日本、韓国および台湾で「膀胱がん」を対象としたフェーズⅢ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
「ONO-7807」
・本年3月、「オプジーボ」と抗TIM-3抗体「ONO-7807」との併用療法について、国内で「固形がん」を対象としたフェーズⅠ/Ⅱ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
「ONO-7912」
・がん代謝阻害薬「ONO-7912」について、ラファエル社(本年5月にコーナーストーン社に社名変更)が「膵がん」を対象としたフェーズⅢ試験および「急性骨髄性白血病」を対象としたフェーズⅢ試験を実施していましたが、期待していた有効性が確認できませんでした。その結果を踏まえ、本年2月、「膵がん」を対象とした国内のフェーズⅠ試験を中止しました。
「ONO-7911」
・本年4月、「オプジーボ」とPEG化IL-2「ONO-7911」との併用療法について、国内で「固形がん」を対象としたフェーズⅠ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
<がん領域以外>
「フォシーガ錠/ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物」
・昨年8月、選択的SGLT2阻害剤「フォシーガ錠」について、国内で「慢性腎臓病(ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く)」を効能・効果とした承認を取得しました。
「オノアクト点滴静注用/ランジオロール塩酸塩」
・昨年10月、短時間作用型β1選択的遮断剤「オノアクト点滴静注用」について、国内で「小児の心機能低下例における頻脈性不整脈(上室頻脈、心房細動、心房粗動)」を効能・効果とした承認申請を行いました。
「ベレキシブル錠/チラブルチニブ塩酸塩/ONO-4059」
・本年4月、BTK阻害剤「ベレキシブル錠」について、国内で「天疱瘡」を対象としたフェーズⅢ試験を開始しました。
・BTK阻害剤「ONO-4059」について、2014年に米国ギリアド社に導出しましたが、既に返還されているがん領域で開発・商業化する権利に加え、当期中にがん領域以外での同権利が返還されました。
「フオイパン錠/カモスタットメシル酸塩」
・昨年6月、経口蛋白分解酵素阻害剤「フオイパン錠」について、国内で「新型コロナウイルス感染症」を対象としたフェーズⅢ試験を実施していましたが、期待していた有効性が確認できなかったため、開発を中止しました。
「オレンシア皮下注/アバタセプト」
・本年1月、T細胞活性化抑制剤「オレンシア皮下注」について、国内で「多発性筋炎・皮膚筋炎」を対象としたフェーズⅢ試験を実施していましたが、期待していた有効性が確認できなかったため、開発を中止しました。
「ジョイクル関節注/ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウム」
・本年3月、NSAID結合ヒアルロン酸「ジョイクル関節注」について、国内で「腱・靭帯付着部症」を対象としたフェーズⅡ試験を実施していましたが、主要有効性評価を達成できなかったため、開発パイプラインから削除しました。
「ONO-2017」
・昨年12月、電位依存性ナトリウム電流阻害/GABAAイオンチャネル機能増強薬「ONO-2017」について、国内で「てんかん強直間代発作」を対象としたフェーズⅢ試験を開始しました。
・電位依存性ナトリウム電流阻害/GABAAイオンチャネル機能増強薬「ONO-2017」について、国内で「てんかん部分発作」を対象としたフェーズⅢ試験を実施しています。
「ONO-2910」
・昨年4月、シュワン細胞分化促進薬「ONO-2910」について、国内で「糖尿病性多発神経障害」を対象としたフェーズⅡ試験を開始しました。
「ONO-4685」
・昨年9月、PD-1×CD3二重特異性抗体「ONO-4685」について、欧州で「自己免疫疾患」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
[創薬/研究提携活動の状況]
・昨年8月、英国Healx社と、同社独自の人工知能技術を活用した、アンメットメディカルニーズを満たす革新的な治療薬の創製を目的とした研究提携契約を締結しました。
・昨年8月、ミラバイオロジクス社と同社独自の環状ペプチド探索法とタンパク質工学を融合させた新技術(LassoGraft Technology®)を活用した次世代バイオ医薬品の創製を目的とした創薬提携契約を締結しました。
・昨年12月、米国Vanderbilt大学との創薬提携を継続する契約を締結しました。同大とは2015年11月に締結した創薬提携契約に基づき、未開拓のイオンチャネルあるいはトランスポーターが創薬標的となり得るかを検証するための化合物を見出し、その検証結果に基づいて、新規の中枢神経系疾患に対する治療薬候補の創製に取り組んでいます。
・本年1月、スイスNeurimmune社と、同社独自の抗体創出アプローチであるReverse Translational MedicineTM技術を活用し、神経変性疾患領域における創薬標的に対する抗体医薬品の創製を目的とした創薬提携契約を締結しました。
・本年3月、仏国Iktos社と、新規の化学構造を設計する同社独自の人工知能(AI)創薬技術を活用して、当社が提示する創薬標的に対する革新的な低分子化合物を創製することを目的とした創薬提携契約を締結しました。
・本年3月、スイスNumab社と、2017年に締結したがん免疫領域における多重特異性抗体の創製に関する契約のオプション権を行使し、新たに開発・ライセンス契約を締結しました。
・本年4月、仏国Domain社、カナダMontréal大学と、独自のGタンパク質共役受容体(以下、GPCR)創薬プラットフォームとGPCR創薬に対する医薬品化学及び薬理学における専門知識を応用して、代謝性疾患領域において当社が選択したGPCRを標的とした新規低分子化合物の創製を目的とする創薬提携契約を締結しました。
当連結会計年度の研究開発費の総額は、
なお、当社グループの事業は医薬品事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。