1.経営成績等の概況 …………………………………………………………………………… 2
(1)当期の経営成績の概況 ………………………………………………………………… 2
(2)当期の財政状態の概況 ………………………………………………………………… 6
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 …………………………………………………… 6
(4)今後の見通し …………………………………………………………………………… 7
(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ………………………………… 8
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ………………………………………………… 8
3.連結財務諸表及び主な注記 ………………………………………………………………… 9
(1)連結財政状態計算書 …………………………………………………………………… 9
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ……………………………………………11
(3)連結持分変動計算書 ……………………………………………………………………13
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………14
(5)連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………15
(継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………15
(重要性がある会計方針) …………………………………………………………………15
(会計方針の変更) …………………………………………………………………………15
(セグメント情報) …………………………………………………………………………15
(1株当たり利益) …………………………………………………………………………17
(重要な後発事象) …………………………………………………………………………17
①業績の概況
(単位:百万円)
[売上収益]
売上収益は、前期比555億円(12.4%)増加の5,027億円となりました。
・抗悪性腫瘍剤「オプジーボ点滴静注」は、競争環境が激化する一方、胃がん、食道がん、尿路上皮がんなどでの使用が拡大したことにより、前期比31億円(2.2%)増加の1,455億円となりました。
・糖尿病、慢性心不全および慢性腎臓病治療剤「フォシーガ錠」は、慢性腎臓病での使用が大幅に拡大したことにより、前期比196億円(34.7%)増加の761億円となりました。
・その他の主要新製品では、関節リウマチ治療剤「オレンシア皮下注」は258億円(前期比4.3%増)、2型糖尿病治療剤「グラクティブ錠」は212億円(同5.9%減)、抗悪性腫瘍剤「ベレキシブル錠」は102億円(同19.7%増)、多発性骨髄腫治療剤「カイプロリス点滴静注用」は91億円(同5.1%増)、血液透析下の二次性副甲状腺機能亢進症治療剤「パーサビブ静注透析用」は82億円(同2.1%減)、パーキンソン病治療剤「オンジェンティス錠」は63億円(同26.8%増)となりました。
・ロイヤルティ・その他は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社、メルク社などからのロイヤルティ収入の増加に加え、アストラゼネカ社との特許関連訴訟の和解に伴う一時金収入170億円を計上したことなどにより、前期比336億円(22.1%)増加の1,857億円となりました。
[営業利益]
営業利益は、前期比180億円(12.7%)増加の1,599億円となりました。
・売上原価は、製品商品の売上が増加したことに加え、「ジョイクル関節注」や「パーサビブ静注透析用」等に係る販売権の減損損失を合わせて111億円計上したことなどにより、前期比171億円(15.5%)増加の1,271億円となりました。
・研究開発費は、研究に係る費用や臨床試験に係る開発費用が増加したことに加え、開発化合物に係る無形資産の減損損失を計上したことなどにより、前期比168億円(17.7%)増加の1,122億円となりました。
・販売費及び一般管理費(研究開発費を除く)は、「フォシーガ錠」の売上拡大に伴うコ・プロモーション費用やIT・デジタル関連の情報基盤強化に伴う費用などが増加したことにより、前期比108億円(12.1%)増加の1,003億円となりました。
・その他の費用は、前期にダナファーバーがん研究所との特許関連訴訟の和解に伴う一時金を計上しており、その反動などで前期比67億円(60.8%)減少の43億円となりました。
[当期利益](親会社の所有者帰属)
親会社の所有者に帰属する当期利益は、税引前当期利益の増加に伴い、前期比153億円(13.5%)増加の1,280億円となりました。
②研究開発活動
当社グループは、「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」という企業理念のもと、これまで克服されていない病気や、いまだ患者さんの治療満足度が低く、医療ニーズの高い疾患領域に挑戦し、独創的かつ画期的な医薬品の創製に向けて努力を積み重ねています。
現在、開発パイプラインには、オプジーボに加えて、抗体医薬品を含む抗がん剤の新薬候補化合物をはじめ、自己免疫疾患や神経疾患などの治療薬候補があり、開発を進めています。なかでも、がん領域は医療ニーズが高いことから、重要な戦略分野と位置づけています。
創薬研究においては、医療ニーズの高いがんや免疫、神経、スペシャリティ領域を重点領域に定め、それぞれの領域でヒト疾患バイオロジーを掘り下げ、医療ニーズを満たし得る新薬の創製を目指して、創薬力の強化に努めています。そして、創薬力を強化するために、当社が得意とするオープンイノベーションを積極的に推進するとともに、独創的な創薬シーズを見出し、インフォマティクスやヒト疾患モデル作製、新薬候補化合物作製など、様々な社内外の最新技術を利用して、医療インパクトのある画期的新薬の創製を目指します。
重点領域において、現在、臨床ステージには11品目の新薬候補化合物が移行しています。今後さらに創薬のスピードと成功確率を向上させるために、基礎と臨床の橋渡しを担うトランスレーショナル研究も強化しています。研究早期段階からヒトゲノム情報やヒトiPS細胞などの研究ツールとインフォマティクスを有機的に活用することで、標的分子の疾患との関連性を解析し、新薬候補化合物のヒトにおける有効性をより正確に予測・評価できる生理学的指標(バイオマーカー)を見出せるよう努めています。
臨床開発のスピードと成功確率を向上させるために、より早い段階から研究本部と強固に連携して、最適で最良な開発戦略を立案するよう努めています。また、これまでに蓄積した多くの臨床試験データや実際に治験で得られた臨床サンプルを利用して様々な解析を行い、臨床試験結果の解像度を上げることに役立てています。新薬候補化合物の価値を最大化するために、複数の臨床試験を並行して実施するとともに、グローバル(日本、米国、欧州)で国際共同試験を実施できる体制を構築すべく、欧米の臨床開発機能の充実を加速しています。
また、ライセンス活動による有望な新薬候補化合物の導入にも努め、研究開発活動の一層の強化に取り組んでいます。
当期における研究開発活動の主な成果(期末以後のものを含む)は、以下のとおりです。
[開発品の主な進捗状況]
<がん領域>
「オプジーボ/ニボルマブ」
悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)
・昨年11月、「オプジーボ」について、国内で「悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)」を効能・効果とした承認を取得しました。
上皮系皮膚悪性腫瘍
・本年2月、「オプジーボ」について、国内で「上皮系皮膚悪性腫瘍」を効能・効果とした承認を取得しました。
尿路上皮がん
・昨年12月、「オプジーボ」について、国内で「根治切除不能な尿路上皮がん」を効能・効果とした申請(一次治療における化学療法併用)を行いました。
前立腺がん
・昨年8月、「オプジーボ」について、日本、韓国および台湾で「前立腺がん」を対象としたフェーズⅢ試験を実施していましたが、有効性が確認できなかったため開発を中止しました。
「ビラフトビカプセル/エンコラフェニブ」および「メクトビ錠/ビニメチニブ」
・昨年5月、「ビラフトビカプセル」および「メクトビ錠」について、国内で「2剤併用療法によるBRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な甲状腺がん」を効能・効果とした承認申請を行いました。
「ONO-4578」
・プロスタグランジン受容体拮抗薬「ONO-4578」と「オプジーボ」との併用療法について、「胃がん」を対象としたフェーズⅡ試験を、昨年8月に国内で、昨年10月に韓国および台湾でそれぞれ開始しました。
「ONO-4685」
・昨年9月、PD-1×CD3二重特異性抗体「ONO-4685」について、国内で「T細胞リンパ腫」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-7475」
・昨年8月、Axl/Mer阻害薬「ONO-7475」と「オプジーボ」との併用療法について、国内で「膵がん」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-4482」
・抗LAG-3抗体「ONO-4482」と「オプジーボ」との併用療法について、日本、韓国および台湾で「肝細胞がん」を対象としたフェーズⅡ試験を実施しています。
「ONO-4538HSC」
・本年1月、ONO-4538皮下注製剤「ONO-4538HSC(ニボルマブとボルヒアルロニダーゼアルファとの配合剤)」について、国内で「固形がん」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-8250」
・本年1月、iPS細胞由来HER2 CAR-T細胞療法薬「ONO-8250」について、米国で「HER2陽性固形がん」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-7427」
・本年3月、抗CCR8抗体「ONO-7427」について、国内で「固形がん」を対象としたフェーズⅠ/Ⅱ試験を開始しました。
「ONO-4686」
・昨年10月、抗TIGIT抗体「ONO-4686」と「オプジーボ」との併用療法について、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社主導の「固形がん」を対象としたフェーズⅠ/Ⅱ試験に日本から参加していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
「ONO-7913」
・昨年9月、抗CD47抗体「ONO-7913」について、国内で「骨髄異形成症候群」を対象としたフェーズⅠ試験を実施していましたが、ギリアド社主導で実施していた同一の患者集団を対象とした海外フェーズⅢ試験(ENHANCE試験)が無益性中止となったことに伴い開発を中止しました。
・昨年10月、抗CD47抗体「ONO-7913」について、ギリアド社主導の「TP53変異陽性急性骨髄性白血病」を対象とした国際共同フェーズⅢ試験に日本から参加していましたが、有効性が確認できなかったため開発を中止しました。
・本年2月、抗CD47抗体「ONO-7913」について、ギリアド社主導の「急性骨髄性白血病」を対象とした国際共同フェーズⅢ試験に韓国および台湾から参加していましたが、独立データモニタリング委員会による解析に基づき、無益性中止となりました。
「ONO-7121」
・昨年12月、「オプジーボ」と抗LAG-3抗体との配合剤「ONO-7121」について、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社主導の「結腸・直腸がん」を対象とした国際共同フェーズⅢ試験に日本、韓国および台湾から参加していましたが、独立データモニタリング委員会による解析に基づき、無益性中止となりました。
「ONO-7119」
・本年2月、PARP7阻害薬「ONO-7119」について、「オプジーボ」との併用療法によるフェーズⅠ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
「ONO-7122」
・本年4月、TGF-β阻害薬「ONO-7122」と「オプジーボ」との併用療法について、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社主導の「固形がん」を対象とした国際共同フェーズⅠ試験に日本から参加していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
「ONO-7226」
・本年4月、抗ILT4抗体「ONO-7226」と「オプジーボ」との併用療法について、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社主導の「固形がん」を対象とした国際共同フェーズⅠ試験に日本から参加していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
<がん領域以外>
「ONO-2910」
・昨年6月、シュワン細胞分化促進薬「ONO-2910」について、国内で「化学療法誘発末梢神経障害」を対象としたフェーズⅡ試験を開始しました。
・本年3月、シュワン細胞分化促進薬「ONO-2910」について、米国で健康成人を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-2808」
・S1P5受容体作動薬「ONO-2808」について、「多系統萎縮症」を対象とした国際共同フェーズⅡ試験を、昨年7月に米国で、本年2月に日本で開始しました。
「ONO-7684」
・昨年8月、FXIa阻害薬「ONO-7684」について、日本および欧州で「血栓症」を対象としたフェーズⅠ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
[創薬/研究提携活動の状況]
・昨年8月、米国Twist Bioscience社と、同社独自の抗体ライブラリーを活用して自己免疫疾患に対する抗体医薬品の創製を目指した創薬提携契約を締結しました。
・昨年9月、米国Adimab社と、同社の治療用医薬品抗体の創製・エンジニアリング技術を活用して、がん領域における二重特異性抗体の医薬品候補の創製を目指した創薬提携契約を締結しました。
・昨年10月、英国Turbine社と、同社のAI駆動型細胞シミュレーションプラットフォームを活用して、がん領域における新規治療標的の同定および検証を実施する研究提携契約を締結しました。
・昨年12月、米国EVQLV社と、同社のAIによる抗体の設計技術を活用した複数の標的に対する抗体の創製に関する創薬提携契約を締結しました。
・昨年12月、英国UK Dementia Research Instituteと認知症領域における新規治療標的分子の同定を目的とした共同研究契約を締結しました。
・本年2月、米国Shattuck社と自己免疫疾患・炎症性疾患に関与する標的に対する二価機能性融合タンパク質の創製に関する創薬提携・オプション契約を締結しました。
・本年2月、スイスNumab社と多重特異性マクロファージエンゲージャーに関するオプション・提携契約を締結しました。
・本年2月、米国InveniAI社と同社の人工知能(AI)および機械学習(ML)技術を活用した新規治療標的の探索を目的とした研究契約を締結しました。
・本年2月、株式会社Epsilon Molecular Engineeringと新規VHH抗体医薬品の創製を目的とした創薬提携契約を締結しました。
・本年3月、米国Harvard大学と当社の重点領域における新規創薬標的の検証を目指した包括的研究提携契約を締結しました。
・本年3月、イタリアSibylla Biotech社と神経疾患に対する新規医薬品候補化合物の創製を目的とした提携契約を締結しました。
・本年3月、英国Oxford大学と当社の重点領域における創薬シーズの検証と化合物の取得を目的とする包括的な創薬提携契約を締結しました。
[ライセンス活動の状況]
・本年3月、韓国NEX-I社とがん免疫療法抵抗性因子ONCOKINE-1に対する抗体「NXI-101」に関するライセンス契約を締結しました。
(単位:百万円)
資産合計は、前期末に比べ312億円増加の9,137億円となりました。
流動資産は、現金及び現金同等物の増加などから685億円増加の4,136億円となりました。
非流動資産は、その他の金融資産や無形資産の減少などから373億円減少の5,001億円となりました。
負債は、未払法人所得税や仕入債務及びその他の債務の減少などから196億円減少の1,151億円となりました。
親会社の所有者に帰属する持分は、自己株式の取得や剰余金の配当があった一方で、当期利益の計上などから511億円増加の7,930億円となりました。
(単位:百万円)
当期の現金及び現金同等物の増減額は、689億円の増加となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人所得税等の支払額564億円などがあった一方で、税引前当期利益1,637億円などがあった結果、1,107億円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出333億円や無形資産の取得による支出168億円などがあった一方で、定期預金の払戻による収入883億円などがあった結果、481億円の収入となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出500億円や配当金の支払額372億円などがあった結果、898億円の支出となりました。
(単位:百万円)
(注)業績予想の見通しにおける年間の為替レートは、1ドル=145円で想定しております。
[売上収益]
製品商品の売上は、当期比130億円(4.1%)減少の3,040億円を見込んでいます。主要新製品のうち、「オプジーボ点滴静注」は販売数量は増加するものの薬価引下げの影響を大きく受け、当期比205億円(14.1%)減少の1,250億円を予想しています。一方、「フォシーガ錠」は慢性腎臓病領域での使用拡大を見込んでおり、当期比69億円(9.0%)増加の830億円を予想しています。ロイヤルティ・その他は、メルク社などからのロイヤルティ料率の低下に伴い大きく減少する見込みであることに加え、当期に計上したアストラゼネカ社との特許関連訴訟の和解に伴う一時金収入170億円の反動もあり、当期比397億円(21.4%)減少の1,460億円を見込んでいます。以上のことにより、売上収益は当期比527億円(10.5%)減少の4,500億円を予想しています。
[損益]
売上原価は、当期に販売権の減損損失111億円を計上した反動もあり、当期比141億円(11.1%)減少の1,130億円を見込んでいます。
研究開発費は、治験に係る費用が増加する一方で、当期に開発化合物に係る無形資産の減損損失を計上した反動もあり、当期比2億円(0.2%)減少の1,120億円を見込んでいます。
販売費及び一般管理費(研究開発費を除く)は、フォシーガ錠の売上拡大に伴うコ・プロモーション費用が増加するものの、経費の効率化を進めることにより、当期比3億円(0.3%)減少の1,000億円を見込んでいます。
以上のことにより、営業利益は当期比379億円(23.7%)減少の1,220億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は当期比370億円(28.9%)減少の910億円と予想しています。
(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当
利益配分につきましては、株主の皆様への利益還元を経営の重要政策の一つと位置づけ、安定的な配当の継続を重視しつつ、業績に応じた成果の配分を行っていきたいと考えています。当期の配当金は、期末配当を1株当たり40円とし、第2四半期末配当40円と合わせて、年間配当を80円とさせていただくことを予定しています。
次期以降につきましては、毎年の年間配当金を維持または増額する累進的な方針とし、各期の業績状況、各種指標を考慮したうえで、配当性向40%をめどに配当を行うことを目標としており、次期の年間配当については、1株当たり80円を予想しています。
なお、内部留保金の使途につきましては、国内外における新薬の研究開発やバイオベンチャーとの提携、さらには開発リスク補完のための新薬候補化合物の導入など、将来の事業発展のために積極的に活用していきたいと考えています。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、国際的なスタンダードに基づく財務情報の開示により比較可能性を向上させ、株主、投資家や取引先など様々なステークホルダーの皆さまの利便性をはかることを目的として、2014年3月期から国際会計基準(IFRS)を適用しております。
(単位:百万円)
(単位:百万円)
(単位:百万円)
(単位:百万円)
(単位:百万円)
(単位:百万円)
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(重要性がある会計方針)
当社グループの連結財務諸表において適用する重要性がある会計方針は、以下「(収益)」および「(会計方針の変更)」に記載のあるものを除き、前連結会計年度に係る連結財務諸表において適用した会計方針と同一であります。
(収益)
・ロイヤルティ収入等
ロイヤルティ収入は、契約相手先の売上収益等を基礎に算定されたライセンス契約等における対価であり、契約相手先の売上発生に応じて、売上収益として認識しております。
ライセンス収入は、当社グループが第三者との間で締結した開発品または製品の開発・販売権等に関するライセンス契約等に基づいて受領した契約一時金・マイルストンによる収入であり、ライセンス契約等において履行義務が一時点で充足される場合には、契約一時金・マイルストンによる収入については開発権・販売権等を付与した時点で契約上の履行義務が充足されたと判断し、当該時点で売上収益として認識しております。一方、履行義務が一定期間にわたり充足される場合には、当該対価を契約負債として計上し、個々の契約ごとに決定した履行義務の充足に関する進捗度の測定方法に従い、契約一時金・マイルストンによる収入を予想される開発期間等の一定期間にわたって売上収益として認識しております。
なお、マイルストンによる収入は、事後に重大な戻入が生じる可能性を考慮し、契約上定められたマイルストンが達成された時点から売上収益として認識しております。
ロイヤルティ収入等の取引が重大な金融要素を含む場合、売上収益は実効金利を用いて現在価値で測定しております。ただし、契約に基づく権利の確定時点から1年以内に受領すると見込まれる場合、重大な金融要素の調整は行っておりません。
(会計方針の変更)
当社グループは、当連結会計年度より、以下の基準を適用しております。
なお、上記基準書の適用による当社グループの連結財務諸表に与える重要な影響はありません。
(セグメント情報)
当社グループは「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」という企業理念のもと、いまだ満たされない医療ニーズに応えるため、真に患者さんのためになる革新的な新薬の創製を目指し、医薬品事業(研究開発、仕入、製造、販売事業)の単一セグメントに経営資源を集中し事業を行っております。このため報告セグメント別の記載は省略しております。
売上収益の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)「ロイヤルティ・その他」の中には、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社からの「オプジーボ点滴静注」に係るロイヤルティ収入が、前連結会計年度には896億円、当連結会計年度には979億円、メルク社からの「Keytruda®」に係るロイヤルティ収入が、前連結会計年度には452億円、当連結会計年度には530億円、それぞれ含まれております。
(3) 地域別の売上収益に関する情報
地域別の売上収益の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)売上収益は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しております。
(4) 主要な顧客に関する情報
主要顧客に対する売上収益の内訳は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(1株当たり利益)
①基本的1株当たり当期利益
②基本的1株当たり当期利益の算定上の基礎
(2) 希薄化後1株当たり当期利益
①希薄化後1株当たり当期利益
②希薄化後1株当たり当期利益の算定上の基礎
(重要な後発事象)
(米国Deciphera Pharmaceuticals, Inc.買収契約締結)
当社は、米国のバイオ医薬品企業 Deciphera Pharmaceuticals, Inc.(以下「Deciphera社」)との間で、本買収のために設立した完全子会社を通じて、1株当たり25.60米ドル、総額約24億米ドルの現金を対価としてDeciphera社を買収(以下「本買収」)することで合意し、2024年4月29日(日本時間)に契約を締結しました。
1. 本買収の目的
当社はグローバルスペシャリティファーマとして、独創的かつ革新的な新薬を世界に届けることを目指しています。中長期成長戦略である「パイプライン強化とグローバル開発の加速」および「欧米自販の実現」を見据え、医療ニーズの高いがんや免疫疾患、中枢神経疾患、スペシャリティ領域を重点研究領域に定め、医療現場に革新をもたらす新薬の創出に取り組んでいます。本買収により、がん領域における優れた研究開発能力と欧米でのコマーシャルケイパビリティを有するDeciphera社をパートナー企業として迎え入れ、当社グループのパイプラインの拡充およびグローバル展開を加速させていきます。
Deciphera社は、がんを対象とした革新的な医薬品の研究・開発・販売に注力しており、自社で創製した経口キナーゼ阻害剤からなる豊富なパイプラインを有しています。KIT阻害剤であるQINLOCK®(Ripretinib)は消化管間質腫瘍(GIST)の4次治療の薬剤として米国、欧州および中国を含む40ヶ国以上で販売されています。加えて、CSF-1R阻害剤であるVimseltinibは腱滑膜巨細胞種(TGCT)を対象とした第Ⅲ相臨床試験(MOTION study)において、主要評価項目およびその他副次的評価項目を統計学的有意に達成しており、欧米での申請を2024年に予定しています。また、Deciphera社は、米国および主要な欧州諸国において自社での販売網を構築しており、この販売網はVimseltinibにおいても活用されます。
本買収により当社は固形がん領域のパイプラインを拡充し、特にQINLOCK®とVimseltinibの獲得によって短中期的なグループの収益増加が期待できます。また、Deciphera社の欧米での開発・販売能力を獲得し、欧米自販体制を強化できます。さらに、Deciphera社の創薬能力を活用することで、当社グループのオンコロジー領域において研究開発のさらなる加速が期待できます。
2. 取引の概要
本買収は、当社の完全子会社によるDeciphera社の発行済株式の現金による公開買付け、および、その後の同社のDeciphera社との合併を通じて実行されます。本契約に基づき、当社はDeciphera社の全株式を1株当たり25.60米ドル(総額約24億米ドル)で現金にて取得します。これは、Deciphera社の過去30日間の出来高加重平均株価に68.8%のプレミアムを加えた価格に相当します。買収が完了すると、Deciphera社は当社の100%子会社となります。最初の買付け期間は、速やかに開始され、開始後20営業日で終了します。特定の状況下において買付け条件が充足されない場合は、買付け期間を延長することがあります。公開買付けに応募されなかったDeciphera社の株式は、公開買付けにおける買付け価格と同額の支払いを受ける権利に転換されます。本買収の完了は、議決権ベースで50%超のDeciphera社株主が当社の株式公開買付に応じること、独占禁止法関連当局の承認、およびその他のクロージング条件の充足を前提としています。当社は、2024年度第2四半期中の買収完了を見込んでいます。
3. Deciphera社について