(1)業績
<1>IFRS(フル)ベース
参天製薬グループでは、日本、アジア、欧州および米国などで事業を展開しています。また、参天製薬株式会社の株主構成は、外国人投資家の株式保有比率が40%を超える高い水準となっています。これらの状況を踏まえ、資本市場において、財務情報の国際的な比較性向上を目指し、前連結会計年度末より国際会計基準(以下、IFRS)を適用しています。
日本基準とIFRSとの主要な差異は次のとおりです。
(表示科目)
・IFRSの「売上収益」は、日本基準での「売上高」に相当します。
・IFRSの「営業利益」は、日本基準での「営業利益」と異なり、従来の営業活動に関する利益に加えて、日本基準での「営業外収益」、「営業外費用」、「特別利益」および「特別損失」項目が含まれます。ただし、これらの項目のうち、受取利息や支払利息、為替差損益などは「金融収益」「金融費用」として区分され、IFRSの「営業利益」には含まれません。
(詳細項目)
・日本基準では、製品および技術の導入契約に伴い発生した一時金等の費用のうち、主に当局の承認が得られる前に発生したものを研究開発費として費用処理していましたが、IFRSでは、これらの費用のうち、一定の要件を満たしたものを無形資産として計上し、使用可能となった時点から見積耐用年数にわたって定額法で償却しています。
・日本基準では、のれんについては、効果が発現すると見積られる期間にわたり均等償却を行っていましたが、IFRSでは償却を行っていません。
・日本基準では、退職給付に係る数理計算上の差異を発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数で償却していましたが、IFRSでは確定給付負債の純額の再測定の金額を発生時にその他の包括利益で認識し、直ちに利益剰余金に振り替えています。
ア)業績の状況
当連結会計年度の国内医療用眼科薬市場は、網膜疾患治療剤および緑内障治療剤の伸長等により、前連結会計年度と比べ拡大しました。海外医療用眼科薬市場は、欧州・アジアで堅調に推移しました。また、国内一般用眼科薬市場は、前連結会計年度と比べ大幅に拡大しました。
このような市場環境の下、事業は堅調に推移し、当連結会計年度の業績は増収増益となりました。
(単位:百万円)
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
対前年度増減率 |
|
売上収益 |
161,831 |
195,291 |
20.7% |
|
営業利益 |
35,374 |
80,180 |
126.7% |
|
税引前当期利益 |
35,863 |
79,470 |
121.6% |
|
親会社の所有者に 帰属する当期利益 |
24,032 |
53,373 |
122.1% |
〔売上収益〕
前連結会計年度と比べ20.7%増加し、1,952億9千1百万円となりました。
これは、主力の国内医療用医薬品事業における眼科用VEGF阻害剤「アイリーア硝子体内注射液」の継続的な売上伸長や、米メルク社の眼科製品の譲受けに伴う海外を中心とした成長等によるものです。
〔営業利益〕
売上総利益は、大幅な売上収益の増加に伴い、前連結会計年度と比べ170億5百万円増加し、1,224億6千3百万円となりました。なお、売上原価率は、前連結会計年度と比べ2.5ポイント
増加し、37.3%となりました。
販売費及び一般管理費は、米メルク社の眼科製品の譲受けに伴い、販売活動に関する費用が増加したことなどにより、前連結会計年度と比べ21.5%増加し、594億6百万円となり、研究開発費は、199億9千万円となりました。また、上述の米メルク社の眼科製品の譲受けに伴う無形資産の償却費を計上したこと、また、新製品「アイケルビス」の欧州での発売開始に伴い無形資産の償却が開始されたことなどにより、製品に係る無形資産償却費は、62億5百万円となりました。その他の収益は、抗リウマチ薬事業のあゆみ製薬株式会社への承継に伴う収益などにより449億9千9百万円、その他の費用は、固定資産の売却に伴う損失を計上したことなどにより16億8千1百万円となりました。
これらにより、営業利益は801億8千万円となり、前連結会計年度と比べ126.7%増加しました。
〔税引前当期利益〕
税引前当期利益は、794億7千万円となり、前連結会計年度と比べ121.6%増加しました。
〔親会社の所有者に帰属する当期利益〕
親会社の所有者に帰属する当期利益は、533億7千3百万円となり、前連結会計年度と比べ122.1%増加しました。売上収益に対する当期利益の比率は、27.3%となりました。
イ)セグメント別業績の状況
参天製薬グループは、医薬品事業とその他の事業セグメントから構成されます。売上収益の多くは医薬品事業によっており、その全売上収益に占める比率は、98.6%になります。
医薬品事業の売上収益は、前連結会計年度と比べ20.9%増加し、1,925億5千4百万円となりました。営業利益は、811億5千9百万円となりました。一方、その他の事業の売上収益は、前連結会計年度と比べ6.5%増加し、27億3千7百万円となりました。営業損失は、9億7千9百万円となりました。
(単位 百万円)
|
|
国内 |
海外 |
合計 |
|||
|
金額 |
対前年度 増減率 |
金額 |
対前年度 増減率 |
金額 |
対前年度 増減率 |
|
|
医薬品事業 |
139,196 |
13.8% |
53,358 |
44.4% |
192,554 |
20.9% |
|
医療用医薬品 |
128,278 |
10.9% |
53,271 |
44.4% |
181,550 |
19.0% |
|
うち眼科薬 |
124,165 |
17.9% |
48,379 |
57.5% |
172,545 |
26.8% |
|
うち抗リウマチ薬 |
3,495 |
△63.5% |
- |
△100.0% |
3,495 |
△63.7% |
|
うちその他医薬品 |
617 |
△18.7% |
4,892 |
△19.9% |
5,510 |
△19.8% |
|
一般用医薬品 |
10,918 |
64.5% |
87 |
28.8% |
11,004 |
64.1% |
|
その他の事業 |
2,654 |
5.1% |
84 |
92.4% |
2,737 |
6.5% |
|
医療機器 |
2,323 |
2.4% |
71 |
62.7% |
2,394 |
3.5% |
|
その他 |
330 |
28.8% |
13 |
- |
343 |
33.8% |
|
合計 |
141,849 |
13.6% |
53,442 |
44.5% |
195,291 |
20.7% |
(注)1 抗リウマチ薬事業については、2015年8月にあゆみ製薬株式会社に事業承継しています。
2 各セグメントの売上収益は、外部顧客に対する売上収益を表しています。
ⅰ)医薬品事業
a)医療用医薬品
(眼科薬)
・国内
医療施設ごとの潜在ニーズとその変化を的確に捉えた医薬情報提供などの普及促進活動を展開していることにより、国内医療用眼科薬の売上収益は、前連結会計年度と比べ17.9%増加し、1,241億6千5百万円となりました。
緑内障・高眼圧症においては、主力製品の「タプロス点眼液」、「コソプト配合点眼液」はほぼ計画通り推移しました。それぞれの製品の売上収益は、「タプロス点眼液」は、前連結会計年度と比べ10.1%増加し、91億6千8百万円となりました。「コソプト配合点眼液」は、前連結会計年度と比べ4.9%増加し、112億1千4百万円となりました。
角結膜疾患治療剤領域においては、ドライアイ(眼球乾燥症候群)などに伴う角結膜上皮障害の治療剤「ヒアレイン点眼液」および「ジクアス点眼液」はほぼ計画通り推移しました。それぞれの製品の売上収益は、「ヒアレイン点眼液」は、前連結会計年度と比べ5.4%減少し、144億9千1百万円となりました。「ジクアス点眼液」は、前連結会計年度と比べ19.7%増加し、88億8千万円となりました。
合成抗菌点眼剤領域においては、「クラビット点眼液」、「タリビッド点眼液」両剤合わせた売上収益は、前連結会計年度と比べ9.2%減少し、65億9千1百万円となりました。
抗アレルギー点眼剤領域では、「アレジオン点眼液」を中心に医薬情報提供活動に注力した結果、「アレジオン点眼液」と「リボスチン点眼液」を合わせた売上収益は、前連結会計年度と比べ16.4%増加し、104億3千1百万円となりました。
網膜疾患治療剤領域においては、滲出型加齢黄斑変性等の治療ニーズに応える「アイリーア硝子体内注射液」の売上収益は、市場が拡大する中、順調な市場浸透の結果、前連結会計年度と比べ60.7%増加し、399億8千8百万円となりました。
・海外
米メルク社の眼科製品の譲受けの効果もあり、海外における売上収益は、円換算ベースで前連結会計年度と比べ57.5%増加し、483億7千9百万円となりました。
欧州における売上収益は、円換算ベースで前連結会計年度と比べ82.8%増加し、255億8千6百万円となりました。緑内障・高眼圧症治療剤「タフロタン」、「タプティコム」の普及促進活動に加え、角膜炎を適応症とする「アイケルビス」の発売により、参天製薬グループの製品の市場浸透が進んでいます。
アジアにおける売上収益は、円換算ベースで前連結会計年度と比べ36.0%増加し、225億2百万円となりました。主力品の普及促進活動の展開により、中国を中心に韓国、アセアン諸国においても当社製品の市場浸透が進んでいます。
(抗リウマチ薬)
「リマチル錠」、「アザルフィジンEN錠」ならびに「メトレート錠」等を合わせた売上収益は、前連結会計年度と比べ63.7%減少し、34億9千5百万円となりました。これは2015年4月から7月までの期間の業績です。2015年8月に抗リウマチ薬事業はあゆみ製薬株式会社に承継しました。
(その他医薬品)
その他医薬品には、技術提携(導出)契約に基づく収入、受託製造等が含まれます。また、米メルク社の眼科製品の譲受けに関し、関連する法制上の手続きが完了し、各国・地域で参天製薬グループの製品としての販売が開始されるまでの間、米メルク社側に生じた利益の一部が契約に基づいて当社に還元されます。この収入が42億7千7百万円あったことにより、その他医薬品の売上収益は、55億1千万円となりました。
b)一般用医薬品
一般用医薬品の売上収益は、「サンテ」シリーズ全体のブランド価値向上のための販売促進活動に注力したこと、インバウンド需要の拡大、高価格品が堅調に推移したことなどにより、前連結会計年度と比べ64.1%増加し、110億4百万円となりました。
ⅱ)その他の事業
(医療機器)
医療機器の売上収益は、高屈折率のアクリル素材を光学部に用いたフォールダブル眼内レンズ「エタニティー」シリーズの普及促進活動に注力した結果、国内の競合の影響などもありましたが、前連結会計年度と比べ3.5%増加し、23億9千4百万円となりました。
(その他)
その他の売上収益は、サプリメント製品の販売によるものと株式会社クレール(連結子会社)での無塵・無菌服のクリーニング業によるもので、3億4千3百万円となりました。
ウ)その他の損益の状況
主に受取利息や受取配当金、支払利息、為替差損益などの金融に関連する項目から構成される「金融収益」「金融費用」については、金融収益が前連結会計年度と比べ1.8%増加し、7億8千2百万円となりました。金融費用は、為替差損の影響により、前連結会計年度と比べ434.1%増加し、14億9千2百万円となりました。
法人所得税費用は、税引前当期利益が増加したことや、日本における法人税法等改正に伴う繰延税金資産の取崩しの影響などもあり、前連結会計年度と比べ120.6%増加し、260億9千7百万円となりましたが、税引前当期利益に対する法人所得税費用の比率は、前連結会計年度の33.0%から32.8%となりました。
これらの結果、当期利益は、前連結会計年度と比べ122.1%増加し、533億7千3百万円となり、売上収益に対する当期利益の比率は、前連結会計年度の14.9%から27.3%となりました。
基本的1株当たり当期利益(EPS)は、前連結会計年度の58円18銭から128円99銭に、希薄化後1株当たり当期利益は、前連結会計年度の57円93銭から128円41銭となりました。なお、当社では、2015年4月1日を効力発生日として普通株式1株につき5株の割合で株式分割を実施しましたが、上述の基本的1株当たり当期利益(EPS)ならびに希薄化後1株当たり当期利益については、前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定しています。
<2>コアベース
参天製薬グループではIFRS適用を機に、上述のIFRSによる業績(「IFRS(フル)ベース」)から一部の収益、費用を控除した「コアベース」での財務情報を経常的な業績を示す指標として、併せて開示します。IFRS(フル)ベースによる業績からコアベースでの業績への調整において控除する収益、費用は次のとおりです。
・製品に係る無形資産償却費
・その他の収益
・その他の費用
・金融収益
・金融費用
これらの項目に係る法人所得税費用を調整し、コアベースでの当期利益を算出しています。
当連結会計年度のコアベースでの業績は、以下のとおりとなりました。なお、( )内の数値はIFRS(フル)ベースでの業績です。
(単位:百万円)
|
コアベース |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
対前年度増減率 |
|||
|
|
(フルベース) |
|
(フルベース) |
|
(フルベース) |
|
|
売上収益 |
161,831 |
(161,831) |
195,291 |
(195,291) |
20.7% |
( 20.7%) |
|
営業利益 |
39,088 |
(35,374) |
43,067 |
(80,180) |
10.2% |
(126.7%) |
|
当期利益 |
25,948 |
(24,032) |
29,163 |
(53,373) |
12.4% |
(122.1%) |
(2)キャッシュ・フローの状況
|
|
前連結会計年度 (百万円) |
当連結会計年度 (百万円) |
増減額 (百万円) |
|
営業活動による キャッシュ・フロー |
25,386 |
22,525 |
△2,861 |
|
投資活動による キャッシュ・フロー |
△61,709 |
37,052 |
98,761 |
|
財務活動による キャッシュ・フロー |
28,960 |
△24,066 |
△53,026 |
|
現金及び現金同等物の 期末残高 |
65,923 |
99,798 |
33,875 |
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、225億2千5百万円の収入(前連結会計年度は、253億8千6百万円の収入)となりました。これは投資活動によるキャッシュ・フローで認識する抗リウマチ薬事業の譲渡による収益が444億7千7百万円、法人所得税の支払いが130億6千7百万円、棚卸資産の増加が53億8千8百万円、営業債権及びその他の債権の増加が47億9千9百万円、退職給付信託への拠出等による引当金及び退職給付に係る負債の減少が39億7千4百万円などありましたが、当期利益が533億7千3百万円、法人所得税費用が260億9千7百万円、減価償却費及び償却費が93億3千8百万円、営業債務及びその他の債務の増加が43億7千6百万円あったことなどによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、370億5千2百万円の収入(前連結会計年度は、617億9百万円の支出)となりました。これは無形資産の取得による支出が47億9千3百万円、有形固定資産の取得による支出が42億9千9百万円、投資の取得による支出が22億1千万円ありましたが、抗リウマチ薬事業の譲渡による収入が450億円、投資の売却及び償還による収入が26億8千2百万円あったことなどによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、240億6千6百万円の支出(前連結会計年度は、289億6千万円の収入)となりました。これは長期借入金の返済が151億3千3百万円、配当金の支払いが99億2千3百万円あったことなどによるものです。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末と比べ338億7千5百万円増加し、997億9千8百万円となりました。
(3)IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項
前連結会計年度(自 2014年4月1日 至 2015年3月31日)
(のれんの償却)
日本基準では、のれんの償却については、効果が発現すると見積られる期間にわたり均等償却を行っていましたが、IFRSでは移行日以降、償却をせず毎期減損テストを行っています。
この結果、IFRSでは、日本基準に比べて、連結純損益及びその他の包括利益計算書の「販売費及び一般管理費」が857百万円減少しています。
(研究開発費の資産計上)
日本基準では、製品および技術の導入契約に伴い発生した一時金等の費用のうち、主に当局の承認が得られる前に発生したものを研究開発費として費用処理していましたが、IFRSでは、これらの費用のうち、資産計上の要件を満たしたものを「無形資産」として計上しています。
この結果、IFRSでは、日本基準に比べて、連結純損益及びその他の包括利益計算書の「研究開発費」が522百万円減少しています。
当連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(のれんの償却)
日本基準では、のれんの償却については、効果が発現すると見積られる期間にわたり均等償却を行っていましたが、IFRSでは移行日以降、償却をせず毎期減損テストを行っています。
この結果、IFRSでは、日本基準に比べて、連結純損益及びその他の包括利益計算書の「販売費及び一般管理費」が817百万円減少しています。
(研究開発費の資産計上)
日本基準では、製品および技術の導入契約に伴い発生した一時金等の費用のうち、主に当局の承認が得られる前に発生したものを研究開発費として費用処理していましたが、IFRSでは、これらの費用のうち、資産計上の要件を満たしたものを「無形資産」として計上しています。
この結果、IFRSでは、日本基準に比べて、連結純損益及びその他の包括利益計算書の「研究開発費」が3,141百万円減少しています。
(1)生産実績及び商品仕入実績
当連結会計年度における生産実績および商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
生産実績
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
対前年度増減率(%) |
|
医薬品事業 |
119,630 |
10.2 |
|
医療用医薬品 |
106,500 |
4.6 |
|
一般用医薬品 |
13,131 |
95.2 |
|
その他の事業 |
2,511 |
△6.5 |
|
医療機器 |
2,476 |
△7.8 |
|
その他 |
35 |
- |
|
合計 |
122,141 |
9.8 |
(注) 金額は販売価格によっており、消費税等は含まれていません。
商品仕入実績
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
対前年度増減率(%) |
|
医薬品事業 |
43,118 |
47.9 |
|
医療用医薬品 |
43,118 |
47.9 |
|
一般用医薬品 |
- |
- |
|
その他の事業 |
478 |
△11.6 |
|
医療機器 |
410 |
△15.2 |
|
その他 |
68 |
18.6 |
|
合計 |
43,596 |
46.8 |
(注) 金額は仕入価格によっており、消費税等は含まれていません。
(2)受注状況
参天製薬グループは販売計画、在庫状況を基礎として生産計画を立案し、これによって生産を行っていますので受注生産は行っていません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
対前年度増減率(%) |
|
医薬品事業 |
192,554 |
20.9 |
|
医療用医薬品 |
181,550 |
19.0 |
|
一般用医薬品 |
11,004 |
64.1 |
|
その他の事業 |
2,737 |
6.5 |
|
医療機器 |
2,394 |
3.5 |
|
その他 |
343 |
33.8 |
|
合計 |
195,291 |
20.7 |
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しています。
2 最近2連結会計年度における、主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
株式会社スズケン |
32,774 |
20.3 |
37,592 |
19.2 |
|
株式会社メディセオ |
27,491 |
17.0 |
30,850 |
15.8 |
3 上記金額には、消費税等は含まれていません。
中期経営計画について
参天製薬グループは、基本理念の実現に向けて、2020年に向けた長期的な経営ビジョンを掲げ、世界中の一人でも多くの患者さんの健康の増進に貢献するために、「世界で存在感のあるスペシャリティ・カンパニー」を目指します。さらに、長期的な経営ビジョンの実現に向け、より具体的な取り組みを進めるために、2014年度から2017年度までの4ヵ年の中期経営計画を策定し、以下の3つの基本方針を主たる対処すべき課題として取り組んでいます。
(ⅰ) 持続的成長を可能とするための製品創製への変革、生産性向上の実現
(ⅱ) アジア・欧州での事業成長および新規市場参入によるプレゼンスの向上
(ⅲ) 持続的な成長を実現するための人材育成および組織構築
2018年3月期 財務目標
|
売上高 |
2,050 億 円 以 上 |
|
営業利益 |
450 億 円 以 上 |
|
当期純利益 |
310 億 円 以 上 |
|
ROE |
13 % 以 上 |
|
研究開発費 |
210 億 円 程 度 |
|
償却前営業利益 |
545 億 円 以 上 |
|
配当性向 |
40 % を 目 途 |
当連結会計年度末現在において判断した将来の業績または財政状態に影響を与えうるリスクや不確実性には、以下のようなものがあります。ただし、将来の業績または財政状態に影響を与えうるリスクや不確実性は、これらに限定されるものではありません。
(1)外的環境要因
<医薬品行政の動向>
医療用医薬品部門については、日本ならびにその他各国政府による医療保険制度や薬価に関する規制の影響を受けます。日本国内の薬価改定については、現在予測可能な範囲に限り、その影響を業績予想等の見通しに織り込んでいますが、予測可能な範囲を超えた薬価改定や、その他の医療保険制度の改定があった場合は、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
海外においても、同様に医療用医薬品の価格等に関する様々な規制があり、政府による価格低下の圧力は継続する傾向にあります。
<社会・経済情勢ならびに法規制の変更>
将来の業績は、主要市場における政治情勢や経済情勢の影響を受ける可能性があります。また、業績または財政状態は、会計基準、税法、製造物責任(PL)法、独占禁止法、環境関連法などの法規制変更の影響を受ける可能性があります。
<為替>
参天製薬グループは世界各国で事業を展開しているため、為替の変動が参天製薬グループの業績、財政状態に影響を与えます。2016年3月期の海外売上収益は、連結売上収益の27.4%でした。
(2)競争
<後発品の影響>
国内外における後発品の販売は、参天製薬グループの業績に影響を与える可能性があります。
参天製薬グループの製品の中には、すでに他社から後発品が発売されているものもあり、今後、後発品の影響が強まる可能性があります。
(3)特定の製品・取引先等への依存
<主力製品への依存>
「アイリーア硝子体内注射液」、「コソプト配合点眼液」の2製品の連結売上収益に対する比率は、2016年3月期で30%を超えています。これらの製品が万一、製品の欠陥、予期せぬ副作用などの要因により販売中止となったり、売上収益が大幅に減少した場合、業績または財政状態に大きな影響を及ぼします。
<ライセンス製品への依存>
参天製薬グループの製品には、他社から製造販売権、ならびに販売権を供与されているものが多くあります。眼科薬における独占的製造販売権の供与を受けている品目には、「クラビット点眼液」、「デタントール点眼液」、「タプロス点眼液」、「ジクアス点眼液」、「アレジオン点眼液」などがあります。国内販売権の供与を受けている品目には、「リボスチン点眼液」があります。国内独占的販売権の供与を受けている品目には、「レスキュラ点眼液」、「アイリーア硝子体内注射液」があります。契約期間満了、契約条件の変更や、販売提携の解消などが起こった場合、業績に影響を及ぼします。
<特定の取引先への依存>
原薬や容器など、原材料の中には供給を特定の取引先に依存しているものがあります。何らかの要因によりこうした原材料の供給が停止した場合、参天製薬グループでの生産活動に悪影響を与える可能性があります。さらに、これに起因して参天製薬グループの製品の供給が滞った場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
参天製薬グループと取引のある医薬品卸のうち、上位10社への取引高の集中度は、連結売上収益の約65.0%に達しており、医薬品卸の倒産などにより貸倒れが発生した場合、参天製薬グループの業績に影響を及ぼします。
(4)研究開発活動
<新薬開発の不確実性>
新薬の研究開発から承認・発売までは非常に長期間を要し、開発中止、承認申請後の不許可などの不確実性を多く含みます。参天製薬グループが開発中の新薬あるいは追加効能・剤形等について、販売・製造の許可がおりるかどうか、あるいはいつ承認を得ることができるかを確実に予測することはできません。
新薬に関わる見通しを実現できるかどうかは、様々な要素の影響を受けます。例えば、承認審査の遅れ、臨床試験データが競合品に対し非劣性を示さない、安全性や効能に関する懸念、予期せぬ副作用、開発中止や発売時期の遅延などは、新薬の期待売上収益に悪い影響を与えます。
<研究開発投資が十分な成果を生まない可能性>
新製品の創製・開発ならびに追加効能・剤形等の開発は将来の成長に必要不可欠であり、参天製薬グループは毎年多額の研究開発投資を行っていますが、将来、研究開発投資に見合う新薬の売上収益を実現できない可能性があります。
<他社との提携の成否>
新製品に関わる見通しには、他社との開発・販売提携等を前提とするものが含まれています。こうした提携の成否は参天製薬グループの業績または財政状態に影響を与える可能性があります。
(5)その他の要因
<知的財産権>
参天製薬グループの事業は、物質・製法などに関する様々な特許によって保護されています。参天製薬グループでは、これらの特許権を含む知的財産権を適切に管理し、第三者からの侵害にも注意を払っていますが、第三者からの侵害を受けた場合には、参天製薬グループの業績に影響を与える可能性があります。また、参天製薬グループの事業が第三者の知的財産権を侵害しないようにも注意を払っていますが、万一、第三者の知的財産権を侵害した場合、損害賠償を請求されるなど、業績に影響を与える可能性があります。
<生産の停滞・遅延>
自然災害、火災などの要因により生産活動の停滞・遅延が起こった場合、参天製薬グループの業績または財政状態に影響を与える可能性があります。また、品目によっては、生産を一箇所に集中しているものや、生産を外部に委託しているものがあり、特定の工場や外部委託先の機能が停止した場合、製品供給が滞る可能性があります。
<販売中止、製品回収等>
参天製薬グループの製品の一部が、製品品質の欠陥、予期せぬ副作用、第三者による異物混入等により、販売中止または製品回収などの事態となった場合、業績に悪い影響を与えます。
<訴訟>
医療用医薬品の製造・販売を主たる事業とする参天製薬グループでは、将来、特許、製造物責任(PL)法、独占禁止法、消費者、環境などに関わる訴訟を提起される可能性があり、訴訟が発生した場合、それらの訴訟等の動向は、参天製薬グループの業績または財政状態に影響を与える可能性があります。なお、現在、参天製薬グループの経営に大きな影響を与えるような訴訟を提起されている案件はありません。
<グローバルな事業展開に関わるリスク>
参天製薬グループでは、医薬品の販売や研究開発活動を世界各国で行っており、また、持続的な成長のためのグローバルな事業展開にあたって、資産の譲受や企業買収を実施しています。このような世界各国における事業活動は、法令や規則の変更、政情不安、経済動向の不確実性、商習慣の相違その他のリスクに直面する可能性があり、その結果当初想定した効果や利益が実現されない可能性があります。
(1)技術契約(導入)
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
対価の支払 |
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参天製薬 株式会社 (当社) |
第一三共 株式会社 |
日本 |
オフロキサシン (合成抗菌剤) |
眼科薬における独占的製造販売権 |
1986年8月~ 2001年9月 (以後3年毎の自動更新) |
販売高に応じた一定料率のロイヤルティ |
|
参天製薬 株式会社 (当社) |
第一三共 株式会社 |
日本 |
レボフロキサシン (合成抗菌剤) |
眼科薬における独占的製造販売権 |
1994年5月~発売日から10年間、又は、特許権の存続期間の満了日の長い方 (以後3年毎の自動更新) |
契約一時金及び販売高に応じた一定料率のロイヤルティ |
|
参天製薬 株式会社 (当社) |
エーザイ 株式会社 |
日本 |
ブナゾシン塩酸塩 (緑内障治療剤) |
眼科薬における独占的製造販売権 |
1994年12月~発売日から8年間、又は、特許権の存続期間の満了日の長い方 (以後1年毎の自動更新) |
契約一時金及び販売高に応じた一定料率のロイヤルティ |
|
参天製薬 株式会社 (当社) |
旭硝子 株式会社 |
日本 |
タフルプロスト (緑内障・高眼圧症治療剤) |
眼科薬における独占的製造販売権 |
2005年12月~発売日から10年間、又は、特許権の存続期間の満了日の長い方 |
契約一時金及び販売高に応じた一定料率のロイヤルティ |
|
参天製薬 株式会社 (当社) |
インスパイア社 |
アメリカ |
ジクアホソルナトリウム (角結膜疾患治療剤) |
眼科薬における独占的製造販売権 |
1998年12月~発売日から10年間、又は、特許権の存続期間の満了日の長い方 |
販売高に応じた一定料率のロイヤルティ |
|
参天製薬 株式会社 (当社) |
日本ベーリン ガーインゲル ハイム株式会社 |
日本 |
エピナスチン塩酸塩 (抗アレルギー点眼剤) |
眼科薬における独占的製造販売権 |
2011年2月~発売日から10年間 |
契約一時金及び販売高に応じた一定料率のロイヤルティ |
(2)技術契約(導出)
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
対価の受取 |
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Advanced Vision Science, Inc. (連結子会社) |
ボシュロム社 |
アメリカ |
エタニティー (眼内レンズ) |
独占的製造販売権 |
2009年2月~発売日から10年間、又は、特許権の存続期間の満了日の長い方 |
契約一時金、マイルストーン及び販売高に応じた一定料率のロイヤルティ |
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参天製薬 株式会社 (当社) |
オーク社 |
アメリカ |
タフルプロスト (緑内障・高眼圧症治療剤) |
独占的製造販売権 |
2014年4月~ 2022年3月 |
マイルストーン及び販売高に応じた一定料率のロイヤルティ |
(3)販売契約(導入)
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
対価の支払 |
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参天製薬 株式会社 (当社) |
ファイザー 株式会社 |
日本 |
サラゾスルファ ピリジン (抗リウマチ薬) |
国内独占的 販売権 |
1990年10月~ 2013年12月 (以後1年毎の自動更新) |
契約一時金 |
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参天製薬 株式会社 (当社) |
ヤンセン ファーマ 株式会社 |
日本 |
レボカバスチン塩酸塩 (抗アレルギー剤) |
国内販売権 |
2000年9月~ 発売日から10年後の12月 (以後1年毎の自動更新) |
契約一時金 |
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参天製薬 株式会社 (当社) |
株式会社 アールテック・ウエノ |
日本 |
イソプロピル ウノプロストン (緑内障治療剤) |
国内独占的 販売権 |
2004年7月~ 2016年3月 (以後1年毎の自動更新) |
契約一時金 |
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参天製薬 株式会社 (当社) |
バイエル薬品株式会社 |
日本 |
アフリベルセプト硝子体内注射液 (眼科用VEGF阻害剤) |
国内独占的 販売権 |
2012年5月~ 2021年12月 |
- |
(注) ファイザー株式会社との契約は、抗リウマチ薬事業の事業承継に伴い、2015年8月3日付であゆみ製薬株式会社へ承継しました。
(4)業務・資本提携
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契約会社名 |
相手方の名称 |
契約締結日 |
契約内容 |
|
参天製薬 株式会社 (当社) |
株式会社日本 政策投資銀行 |
2011年2月8日 |
当社の海外事業の積極的な展開に備え、産業支援金融機関としての経験と海外ネットワークを活用 |
(注) 本提携は2016年2月7日付で終了となりました。
(5)吸収分割契約
当社は、2015年5月12日開催の当社取締役会において、当社の抗リウマチ薬に係る事業(以下、抗リウマチ薬事業)を、あゆみ製薬株式会社(旧 ヒュペリオンファーマ株式会社)(以下、あゆみ製薬)に対して承継(以下、本事業承継)させることを決議し、本事業承継に関し、同日付で吸収分割契約を締結しました。当該契約に基づく吸収分割(簡易吸収分割)は2015年8月3日に完了しました。
① 吸収分割の目的
当該吸収分割により、当社は眼科領域に特化し、従来にもまして専門性を高めて患者さんの高度な医療ニーズへ貢献することで、2020年までにグローバル眼科薬市場で3位以内に入ることを目指します。他方、抗リウマチ薬事業においては疾患修飾抗リウマチ薬(DMARDs)市場で国内第一位の市場シェアを有するなど、これまで確固たる市場プレゼンスを築いてまいりました。当該吸収分割により、当社の抗リウマチ薬事業が、整形・リウマチスペシャリティファーマを目指すあゆみ製薬に承継されることで、これまで以上に、患者さんのQuality of Life(QOL、生活の質)の向上に貢献できると考えています。
② 吸収分割の方法
当社を分割会社とし、あゆみ製薬を承継会社とする吸収分割(簡易吸収分割)です。
なお、当社が抗リウマチ薬事業に関して保有する製造販売承認、在庫および一部の関連契約の契約上の地位等に関しては、会社分割の方法ではなく、あゆみ製薬に各製品の製造販売体制が構築された後に別途個別に移管しました。
本事業承継により承継される取り扱い製品については、当該吸収分割の効力発生日以降、あゆみ製薬が医療関係者への情報提供活動ならびに販売活動を行っています。このうち当社が製造販売承認を保持するものについては、当該吸収分割の効力発生日以降、速やかに製造販売承認の承継等を行いました。製造販売承認を承継するために必要な手続の完了後は、あゆみ製薬が製造販売および情報提供活動を行っています。
③ 吸収分割に係る割当ての内容
承継会社であるあゆみ製薬は、2015年8月3日に、分割会社である当社に対して、抗リウマチ薬事業の権利義務を承継する対価として450億円の金銭を交付しました。
④ 吸収分割の日程
|
吸収分割契約承認取締役会(当社) |
2015 年 5 月 12 日 |
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吸収分割契約書締結 |
2015 年 5 月 12 日 |
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吸収分割日(効力発生日) |
2015 年 8 月 3 日 |
(注) 当該吸収分割は当社において会社法第784条第2項に定める簡易吸収分割に該当するため、吸収分割の承認に関する当社の株主総会は開催しません。
(6)その他
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約締結日 |
対価の支払 |
|
参天製薬 株式会社 (当社) |
メルク社 |
アメリカ |
ドルゾラミド塩酸塩およびチモロールマレイン酸塩 ドルゾラミド塩酸塩 チモロールマレイン酸塩 チモロールマレイン酸塩持続性 タフルプロスト タフルプロストおよびチモロールマレイン酸塩 (緑内障・高眼圧症治療剤) |
日本・欧州・アジア太平洋地域における眼科用医薬品およびこれらの製品に関連した権利等一式の譲受 |
2014年5月13日 |
譲受価額約600百万米ドルおよび販売マイルストンに基づいた支払 |
|
契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約内容 |
契約締結日 |
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参天製薬 (中国)有限公司 (連結子会社) |
重慶科瑞製薬 (集団)有限公司 |
中国 |
中国の患者さんに適切な価格で高品質の医療用眼科薬を提供することを目的に合弁会社を設立予定 |
2016年3月22日 |
参天製薬グループは、中長期的な成長の源泉として新製品の創製を重視しており、眼科薬を中心とした積極的な研究開発活動を進めています。
主力の医療用眼科薬では、研究活動の拠点として、関西文化学術研究都市(奈良県生駒市)に「奈良研究開発センター」を設け、独自の創薬研究ならびに全身薬として開発された薬剤の眼科応用研究などを中心に研究を進めています。
さらに、角膜疾患、緑内障、網膜疾患の3つの領域にテーマを絞ることで、従来培ってきた眼科研究の質・量・スピードと効率を高め、新薬開発の充実を図っています。
臨床開発では、日米欧の三極連携による開発体制を強化し、新薬開発の「スピード化」と「質の向上」を進めています。
緑内障・高眼圧症領域において、プロスタグランジンF2α誘導体DE-085(一般名:タフルプロスト)は、2008年12月より日本で「タプロス点眼液」として販売しています。海外では欧州とアジアで自社販売しており、2016年3月に中国にて発売しました。緑内障・高眼圧症を適応症とする配合剤DE-111(一般名:タフルプロスト/チモロールマレイン酸塩)は、2014年11月より日本において「タプコム配合点眼液」として販売しています。欧州において、2014年10月に販売承認を取得し、「TAPTIQOM」(タプティコム)として2015年1月より順次、各国にて発売しています。韓国において2015年6月に輸入医薬品承認を取得しました。また、アジアでも2015年3月より順次販売承認を申請中で、2016年3月にタイにて販売承認を取得しました。緑内障・高眼圧症を適応症とするEP2受容体作動薬DE-117(一般名:未定)は、米国で後期第Ⅱ相試験を終了しました。日本において、2015年12月に後期第Ⅱ/Ⅲ相試験を開始しました。緑内障・高眼圧症を対象とした米国での第Ⅱ相試験を終了しているFP/EP3受容体デュアル作動薬DE-126(一般名:Sepetaprost)を、2016年3月に小野薬品工業株式会社より導入しグローバルの開発の権利を取得しました。
角結膜疾患(ドライアイを含む)領域において、DE-089(一般名:ジクアホソルナトリウム)は、2010年12月より日本で「ジクアス点眼液」として販売しています。また、韓国では2013年10月より販売しています。中国では輸入医薬品承認を申請中です。Cyclokat(開発品名:シクロカット、一般名:シクロスポリン、製品名:「Ikervis」(アイケルビス))は、2015年7月に、成人患者において人工涙液等で効果が不十分なドライアイに伴う重度の角膜炎を適応症として、ドイツにて販売、順次、欧州各国にて発売しています。アジアにおいて2015年11月より順次販売承認を申請しています。韓国において2015年12月に販売承認を申請しました。春季カタルを適応症とするVekacia(開発品名:ベカシア、一般名:シクロスポリン)は、2016年3月に欧州で第Ⅲ相試験を終了しました。
網膜・ぶどう膜疾患領域において、ぶどう膜炎を適応症とするDE-109(一般名:シロリムス)は、欧州医薬品庁への医薬品販売承認申請を一旦取り下げ、その後改めて申請する予定です。また、米国、他で第Ⅲ相試験を実施中です。DE-120(一般名:未定)は、滲出型加齢黄斑変性を対象に前期第Ⅱ相試験を米国で実施中です。DE-122(一般名:未定)は、滲出型加齢黄斑変性を対象に第Ⅰ/Ⅱ相試験を米国で実施中です。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、199億9千万円です。
(1)財政状態の分析
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前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減額 |
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資産 |
304,200 |
355,399 |
51,200 |
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資本 |
211,779 |
260,009 |
48,229 |
|
負債 |
92,421 |
95,391 |
2,970 |
|
親会社所有者帰属持分比率 |
69.6% |
73.2% |
3.6ポイント |
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末と比べ512億円増加し、3,553億9千9百万円となりました。これは抗リウマチ薬事業の譲渡に伴う収入による現金及び現金同等物の増加、売上収益の増加による営業債権及びその他の債権ならびに金融資産の増加などによるものです。
資本は、前連結会計年度末と比べ482億2千9百万円増加し、2,600億9百万円となりました。これは抗リウマチ薬事業の譲渡に伴う利益剰余金の増加などによるものです。
負債は、前連結会計年度末と比べ29億7千万円増加し、953億9千1百万円となりました。これは借入金の返済などによる金融負債の減少がありましたが、抗リウマチ薬事業の譲渡に伴う収益増加による未払法人所得税等の増加などによるものです。
以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末と比べ3.6ポイント増加し、73.2%となりました。
(2)経営成績の分析
経営成績の分析については、1[業績等の概要]の(1)業績に記載のとおりです。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況については、1[業績等の概要]の(2)キャッシュ・フローの状況に記載のとおりです。