第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて、重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において参天製薬グループが判断したものです。

 

(1)業績

①業績の状況

(ア)コアベース(※)

(単位:百万円)

 

前第1四半期

連結累計期間

当第1四半期

連結累計期間

対前年同期増減率

売上収益

50,006

55,949

11.9

コア営業利益

12,353

13,698

10.9

コア四半期利益

8,762

9,991

14.0

親会社の所有者に帰属する

コア四半期利益

8,762

9,996

14.1%

 

[売上収益]

 前年同期と比べ11.9%増加し、559億円となりました。

 主力の国内医療用医薬品事業において継続的に伸長するとともに、海外事業においてもEMEA(ヨーロッパ、中東およびアフリカ)・アジアで当社製品は順調に市場浸透し、高い成長率を維持しています。事業別の状況は次のとおりです。

(単位:百万円)

 

国内

海外

合計

金額

対前年同期

増減率

金額

対前年同期

増減率

金額

対前年同期

増減率

医薬品事業

38,956

7.8%

16,264

24.0%

55,220

12.1%

医療用医薬品

35,038

5.5%

16,202

23.8%

51,241

10.7%

うち眼科薬

34,870

5.5%

16,054

26.8%

50,923

11.4%

うちその他医薬品

169

16.2%

148

△64.9%

317

△44.2%

一般用医薬品

3,918

33.1%

62

154.1%

3,980

34.1%

その他の事業

719

1.5%

9

△76.3%

728

△2.7%

医療機器

603

△1.7%

5

△13.4%

608

△1.8%

その他

116

22.1%

5

△86.8%

120

△6.8%

合計

39,675

7.7%

16,274

23.7%

55,949

11.9%

(注) 各セグメントの売上収益は、外部顧客に対する売上収益を表しています

 

 

(医薬品事業)

<医療用医薬品>

◇国内

 前年同期と比べ5.5%増加し、350億円となりました。各疾患領域の主力製品の売上推移は次のとおりです。

 

・緑内障・高眼圧症治療剤領域

「タプロス点眼液」       25億円(対前年同期増減率 + 0.0%)

「タプコム配合点眼液」     6億円(対前年同期増減率 +15.4%)

「コソプト配合点眼液」     30億円(対前年同期増減率 △ 1.6%)

・角結膜疾患治療剤領域

「ヒアレイン点眼液」      30億円(対前年同期増減率 △ 8.4%)

「ジクアス点眼液」       32億円(対前年同期増減率 +18.8%)

・抗アレルギー点眼剤領域

「アレジオン点眼液」      27億円(対前年同期増減率 +31.1%)

・網膜疾患治療剤領域

「アイリーア硝子体内注射液」 131億円(対前年同期増減率 +10.2%)

 

◇海外

ヨーロッパ

 円換算ベースで前年同期と比べ29.7%増加し、87億円となりました。

 医薬情報提供などの普及促進活動に注力し、緑内障・高眼圧症治療剤「タフロタン」、「サフルタン」、「タプティコム」、「コソプト」、「トルソプト」、角結膜疾患治療剤「アイケルビス」が市場に浸透しています。

 

アジア

 円換算ベースで前年同期と比べ24.1%増加し、74億円となりました。

 「ヒアレイン」、「クラビット」等主力品の普及促進活動の展開により、中国や韓国で着実に成長するとともに、ベトナムやタイなどのアセアン諸国においても高い成長率を維持しています。

 

<一般用医薬品>

 前年同期と比べ34.1%増加し、40億円となりました。

 インバウンド需要の取り込みに加え、新「サンテメディカルシリーズ」、「ソフトサンティアシリーズ」などの販売促進活動を展開しています。また、「サンテFXシリーズ」では、2017年6月より人気アニメとのコラボレーション企画を開始しました。

 

(その他の事業)

<医療機器>

 前年同期と比べ1.8%減少し、6億円となりました。

 高屈折率のアクリル素材を光学部に用いたフォールダブル眼内レンズ「エタニティ」シリーズの普及促進活動に引き続き注力しています。

 

<その他>

 その他の売上収益は1億円となりました。サプリメント製品の販売、株式会社クレール(連結子会社)での無塵・無菌服のクリーニング業によるものです。

 

[コア営業利益]

 売上総利益は、前年同期と比べ28億円増加し、344億円となりました。売上原価率は、前年同期と比べ1.8ポイント増加し、38.6%となりました。

 販売費及び一般管理費は、海外事業の拡大に伴い、前年同期と比べ10億円増加し、151億円となりました。

 研究開発費は、前年同期と比べ5億円増加し、56億円となりました。

 

 以上により、コアベースでの営業利益は、前年同期と比べ10.9%増加し、137億円となりました。

 

(※)参天製薬グループではIFRS適用を機に、IFRSによる業績(「IFRS(フル)ベース」)から一部の収益および費用を控除した「コアベース」での財務情報を経常的な業績を示す指標として開示しています。IFRS(フル)ベースによる業績からコアベースでの業績への調整において控除する以下の収益および費用とそれらに係る法人所得税費用を調整し、コアベースを算出しています。

 

・製品に係る無形資産償却費

・その他の収益

・その他の費用

・金融収益

・金融費用

・販売費及び一般管理費のうち企業買収に係る一過性費用

 

(イ)IFRS(フル)ベース

(単位:百万円)

 

第1四半期

連結累計期間

第1四半期

連結累計期間

対前年同期増減率

売上収益

50,006

55,949

11.9

営業利益

10,811

12,056

11.5

四半期利益

7,323

8,915

21.7

親会社の所有者に帰属する

四半期利益

7,323

8,920

21.8

 

[売上収益]

 コアベースからの調整はありません。

 

[営業利益]

 売上総利益、販売費及び一般管理費、研究開発費について、コアベースからの調整はありません。

 

 製品に係る無形資産償却費は、前年同期とほぼ同水準の17億円となりました。これは主に、米メルク社から2014年に譲受けた眼科製品に関する無形資産、ならびに2015年より欧州で販売を開始した「アイケルビス」に関する無形資産の償却によるものです。

 

 その他の収益は、前年同期とほぼ同水準の1億円となり、その他の費用は、前年同期とほぼ同水準の1億円となりました。

 

 これらにより、IFRS(フル)ベースの営業利益は、前年同期と比べ11.5%増加し、121億円となりました。

 

[親会社の所有者に帰属する四半期利益]

 親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同期と比べ21.8%増加し、89億円となりました。売上収益に対するその比率は、15.9%となりました。

 

(2)財政状態

当第1四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末と比べ28億円増加し、3,256億円となりました。これは配当金および法人所得税等の支払いによる現金及び現金同等物の減少があったものの、売上収益の増加に伴い営業債権及びその他の債権が増加したことなどによるものです。

資本は、前連結会計年度末と比べ68億円増加し、2,606億円となりました。これは利益剰余金およびその他の資本の構成要素の増加などによるものです。

負債は、前連結会計年度末と比べ40億円減少し、649億円となりました。これはその他の金融負債および金融負債の減少などによるものです。

以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末と比べ1.4ポイント増加し、79.8%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、51億円の収入(前年同期は、143億円の支出)となりました。これは四半期利益が89億円、減価償却費及び償却費が27億円などありましたが、営業債権及びその他の債権の増加が57億円、法人所得税の支払いが28億円あったことなどによるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローは、12億円の支出(前年同期は、41億円の支出)となりました。これは有形固定資産の取得による支出が7億円、無形資産の取得による支出が5億円あったことなどによるものです。

財務活動によるキャッシュ・フローは、75億円の支出(前年同期は、47億円の支出)となりました。これは配当金の支払いが52億円、長期借入金の返済による支出が23億円あったことなどによるものです。

以上の結果、現金及び現金同等物の当第1四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末と比べ33億円減少し、490億円となりました。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

中期経営計画について

 参天製薬グループは、基本理念の実現に向けて、2020年に向けた長期的な経営ビジョン(以下、長期ビジョン)を掲げ、世界中の一人でも多くの患者さんの健康の増進に貢献するために、「世界で存在感のあるスペシャリティ・カンパニー」を目指します。さらに、長期ビジョンの実現に向け、より具体的な取り組みを進めるために、2014年度から2017年度までの4ヵ年の中期経営計画(以下、2014-2017年度 中期経営計画)を策定し、以下の3つの基本方針を主たる対処すべき課題として取り組んでいます。

(ⅰ) 持続的成長を可能とするための製品創製への変革、生産性向上の実現

(ⅱ) アジア・欧州での事業成長および新規市場参入によるプレゼンスの向上

(ⅲ) 持続的な成長を実現するための人材育成および組織構築

 2017年度は2014-2017年度 中期経営計画の最終年度として、既存事業における収益最大化と将来成長のための先行投資のバランスをとりながら、さらなる事業基盤強化に取り組んでまいります。加えて、長期ビジョンの実現に向け、2018-2020年度を対象期間とする次期中期経営計画の策定を鋭意進めてまいります。

 

2018年3月期 業績予想

売上収益

2,180億円

コア営業利益

440億円

コア当期利益

312億円

コアROE

12.3%

研究開発費

250億円

配当性向

39.3%

 

(5)研究開発活動

 参天製薬グループは、中長期的な成長の源泉として新製品の創製を重視しており、眼科薬を中心とした積極的な研究開発活動を進めています。

 

緑内障・高眼圧症領域>

 EP2受容体作動薬DE-117(一般名:オミデネパグ イソプロピル)は、米国で後期第Ⅱ相試験を終了し、日本では後期第Ⅱ/Ⅲ相試験を実施中です。アジアでは2016年12月に第Ⅲ相試験を開始しました。

 FP/EP3受容体デュアル作動薬DE-126(一般名:sepetaprost)は、2017年7月に米国、日本にて後期第Ⅱ相試験を開始しました。

 2016年8月に買収したInnFocus社の緑内障用デバイスInnFocus MicroShunt(DE-128)は、欧州におけるCEマークの承認を取得しており、FDA承認取得に向け、米国および欧州にて第Ⅱ/Ⅲ相試験を実施しています。

 

<角結膜疾患(ドライアイを含む)領域>

 DE-089(一般名:ジクアホソルナトリウム)は、中国で輸入医薬品承認を申請中です。

 Cyclokat(開発品名:シクロカット、一般名:シクロスポリン)は、アジアで順次販売承認を申請しており、2016年11月にタイで、2017年3月に韓国等で販売承認を取得しました。

 Vekacia(開発品名:ベカシア、一般名:シクロスポリン)は、2016年12月に欧州で販売承認を申請し、2017年7月に欧州医薬品庁の医薬品評価委員会より承認勧告を取得しました。

 

<網膜・ぶどう膜疾患領域>

 ぶどう膜炎を適応症とするDE-109(一般名:シロリムス)は、2017年2月に米国で販売承認を申請しました。欧州では販売承認申請を準備中です。

 DE-122(一般名:carotuximab)は、滲出型加齢黄斑変性を対象に第Ⅰ/Ⅱ相試験を米国で実施中です。2017年7月に前期第Ⅱ相試験を開始しました。

 

 なお、当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、56億円です。