第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて、重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

①財政状態

当第1四半期連結会計期間末の資産は、3,863億円となりました。IFRS第16号「リース」適用による有形固定資産の増加などの一方、現金及び現金同等物および営業債権及びその他の債権の減少などにより前連結会計年度末と比べ49億円減少しました。

資本は、2,899億円となりました。利益剰余金の増加などの一方、その他の資本の構成要素の減少などにより前連結会計年度末と比べ27億円減少しました。

負債は、964億円となりました。IFRS第16号「リース」適用による金融負債およびその他の金融負債の増加などの一方、営業債務及びその他の債務および法人所得税等の支払による未払法人所得税等の減少などにより前連結会計年度末と比べ22億円減少しました。

以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末と比べ0.2ポイント増加し、74.6%となりました。

 

②経営成績

(ア)コアベース ※1

(単位:百万円)

 

前第1四半期

連結累計期間

当第1四半期

連結累計期間

対前年同期増減率

売上収益

56,483

59,136

4.7

コア営業利益

11,669

12,794

9.6

コア四半期利益

8,628

9,671

12.1

親会社の所有者に帰属する

コア四半期利益

8,631

9,680

12.2%

 

[売上収益]

前年同期と比べ4.7%増加し、591億円となりました。

主力の医療用医薬品事業においては、日本では前年同期と比べ横ばいとなりました。EMEA(ヨーロッパ、中東およびアフリカ)・中国を含むアジア地域では当社製品は順調に市場浸透し、成長を維持しています。

売上収益の内訳は次のとおりです。

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

日本

中国

アジア

EMEA

米州

合計

医療用医薬品

33,584

6,740

4,363

9,352

208

54,247

 

△0.4%

26.3%

20.2%

0.9%

115.5%

4.2%

一般用医薬品

3,637

76

3,713

 

5.3%

25.5%

5.6%

医療機器

729

104

1

834

 

14.4%

377.5%

26.5%

その他

316

13

14

343

 

31.9%

19.9%

△34.9%

26.0%

合計

38,265

6,753

4,453

9,456

208

59,136

 

0.6%

26.3%

19.9%

1.8%

116.1%

4.7%

(注)外部顧客に対する売上収益を表しています。

 

上段:金額

   アジアには中国を含んでいません。

 

下段:対前年同期増減率

 

<医療用医薬品>

◇日本

前年同期と比べほぼ横ばいの336億円となりました。各疾患領域の主力製品の売上推移は次のとおりです。

 

・緑内障・高眼圧症治療剤領域

「タプロス点眼液」

24億円

(対前年同期増減率 △ 0.7%)

「タプコム配合点眼液」

7億円

(対前年同期増減率 + 3.8%)

「コソプト配合点眼液」

20億円

(対前年同期増減率 △28.4%)

・角結膜疾患治療剤領域

「ヒアレイン点眼液」

21億円

(対前年同期増減率 △ 6.5%)

「ジクアス点眼液」

36億円

(対前年同期増減率 + 7.4%)

・抗アレルギー点眼剤領域

「アレジオン点眼液」

21億円

(対前年同期増減率 △ 9.6%)

・網膜疾患治療剤領域

「アイリーア硝子体内注射液※2

151億円

(対前年同期増減率 + 8.4%)

 

◇中国

円換算ベースで前年同期と比べ26.3%増加し、67億円となりました。主力製品の売上推移は次のとおりです。

 

・角結膜疾患治療剤領域

「ヒアレイン点眼液」

24億円

(対前年同期増減率 +21.7%)

・眼感染症治療剤領域

「クラビット点眼液」

30億円

(対前年同期増減率 +41.9%)

 

アジア(中国除く)

円換算ベースで前年同期と比べ20.2%増加し、44億円となりました。主力製品の売上推移は次のとおりです。

 

・緑内障・高眼圧症治療剤領域

「コソプト配合点眼液」

10億円

(対前年同期増減率 +11.7%)

・角結膜疾患治療剤領域

「ジクアス点眼液」

8億円

(対前年同期増減率 +147.9%)

 

◇EMEA

円換算ベースで前年同期と比べ0.9%増加し、94億円となりました。主力製品の売上推移は次のとおりです。

 

・緑内障・高眼圧症治療剤領域

「タプロス点眼液」

17億円

(対前年同期増減率 △ 0.0%)

「タプコム配合点眼液」

6億円

(対前年同期増減率 +32.5%)

「コソプト配合点眼液」

24億円

(対前年同期増減率 △ 2.4%)

「トルソプト点眼液」

7億円

(対前年同期増減率 + 3.7%)

・角結膜疾患治療剤領域

「アイケルビス」

7億円

(対前年同期増減率 +16.8%)

 

<一般用医薬品>

前年同期と比べ5.6%増加し、37億円となりました。

「サンテボーティエシリーズ」、新「サンテメディカルシリーズ」、「ソフトサンティアシリーズ」などの高価格帯品に引き続き注力しています。

 

<医療機器>

前年同期と比べ26.5%増加し、8億円となりました。

これまでの主力品の「エタニティ」シリーズに加え、2019年4月に発売した眼内レンズ「レンティス コンフォート」(Oculentis社(オランダ)から導入)の普及促進活動に注力しています。

 

<その他>

その他の売上収益は3億円となりました。サプリメント製品の販売、株式会社クレール(連結子会社)での無塵・無菌服のクリーニング業によるものです。

 

[コア営業利益]

売上総利益は、前年同期と比べ4.6%増加し、350億円となりました。

販売費及び一般管理費は、前年同期と比べほぼ横ばいの、160億円となりました。

研究開発費は、前年同期と比べ9.9%増加し、62億円となりました。

 

以上により、コアベースでの営業利益は、前年同期と比べ9.6%増加し、128億円となりました。

 

(イ)IFRS(フル)ベース

(単位:百万円)

 

第1四半期

連結累計期間

第1四半期

連結累計期間

対前年同期増減率

売上収益

56,483

59,136

4.7

営業利益

10,016

9,246

△7.7

四半期利益

6,852

6,390

△6.7

親会社の所有者に帰属する

四半期利益

6,854

6,399

△6.6

 

[売上収益]

 コアベースからの調整はありません。

 

[営業利益]

 売上総利益、販売費及び一般管理費、研究開発費について、コアベースからの調整はありません。

 

 製品に係る無形資産償却費は、前年同期と比べ42.5%増加し、25億円となりました。これは主に、米メルク社から2014年に譲受けた眼科製品に関する無形資産、2015年より欧州で販売を開始した「アイケルビス」に関する無形資産、ならびに2016年のInnFocus,Inc.買収に伴い取得したDE-128(PRESERFLO MicroShunt)に関する無形資産(2019年4月より償却開始)の償却によるものです。

 

 その他の収益は、1億円となりました。

 その他の費用は、12億円となりました。主に、2016年のInnFocus,Inc.買収に係る条件付対価の公正価値の変動によるものです。

 

 これらにより、IFRS(フル)ベースの営業利益は、前年同期と比べ7.7%減少し、92億円となりました。

 

[親会社の所有者に帰属する四半期利益]

 親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同期と比べ6.6%減少し、64億円となりました。売上収益に対するその比率は、10.8%となりました。

 

※1 参天製薬グループではIFRS適用を機に、IFRSによる業績(「IFRS(フル)ベース」)から一部の収益および費用を控除した「コアベース」での財務情報を経常的な業績を示す指標として開示しています。IFRS(フル)ベースによる業績からコアベースでの業績への調整において控除する以下の収益および費用とそれらに係る法人所得税費用を調整し、コアベースを算出しています。

 

・製品に係る無形資産償却費

・その他の収益

・その他の費用

・金融収益

・金融費用

・販売費及び一般管理費のうち企業買収に係る一過性費用

 

※2 製造販売元であるバイエル薬品株式会社とのコ・プロモーション製品です。

 

③キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、50億円の収入(前年同期は、32億円の支出)となりました。これは法人所得税の支払いが63億円あったことなどの一方、四半期利益が64億円および減価償却費及び償却費が41億円あったことなどによるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローは、14億円の支出(前年同期は、18億円の支出)となりました。これは有形固定資産および無形資産の取得による支出が21億円あった一方、投資の売却による収入が8億円あったことなどによるものです。

財務活動によるキャッシュ・フローは、57億円の支出(前年同期は、66億円の支出)となりました。これは配当金の支払いが51億円あったことなどによるものです。

以上の結果、現金及び現金同等物の当第1四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末と比べ30億円減少し、678億円となりました。

 

(2)事業上及び財務上の対処すべき課題

中期経営計画「MTP2020」

2018年6月、「Vision2020」実現および2020年以降の持続的成長に向けた道筋構築を目指し、中期経営計画「MTP2020」を発表しました。

世界の眼科医療においては、高齢化の進展や新たな診断・治療技術の進化に伴い、緑内障、網膜疾患、ドライアイなどの疾患領域で患者さんの増加が想定されます。「顧客満足度」、「収益性」、「組織能力」の3つの向上を活動の軸に据え、グローバル事業戦略の推進による市場を上回る成長、製品パイプラインの拡充および新たな治療オプションの開発、事業基盤強化・効率化および人材組織力の強化を図ります。

 

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グローバル事業戦略では、日本、EMEAでの経験・知見をアジアに展開することで既存地域における眼科治療貢献と事業成長の加速を図るとともに、2021年以降にライフサイエンス分野のイノベーションを牽引する米国市場での持続的な事業展開を構築するための準備を進めます。

 

②目標とする経営指標

中期経営計画「MTP2020」においては、利益の実現と成長への投資に積極的に取り組むことを前提に、以下3つの財務指標を達成目標として定めています。

 

市場を上回る売上高成長: 平均成長率(CAGR)6%以上

利益率の維持向上:    コア営業利益率21%以上(期間平均)

資本効率の維持・向上:  フルROE11%以上(期間平均)

 

*特殊要因を除いたコアROEについても副次的経営指標と位置付けています。

 

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(3)研究開発活動

緑内障・高眼圧症領域>

プロスタグランジンF₂α誘導体およびβ遮断剤の配合剤DE-111(一般名:タフルプロスト/チモロールマレイン酸塩)は、中国で2019年1月に第Ⅲ相試験を開始しました。

EP2受容体作動薬DE-117(一般名:オミデネパグ イソプロピル)は、米国で2018年9月に第Ⅲ相試験を開始しました。日本では2018年11月に発売しました。アジアでは2019年4月より韓国をはじめとして順次、販売承認を申請しています。

FP/EP3受容体デュアル作動薬DE-126(一般名:sepetaprost)は、米国および日本で、2017年7月より後期第Ⅱ相試験を実施しています。

緑内障用デバイスDE-128は、FDA承認取得に向け米国および欧州にて第Ⅱ/Ⅲ相試験を実施しています(欧州にてCEマーク承認取得済み)。

プロスタグランジンF₂α誘導体の乳化点眼剤DE-130A(一般名:ラタノプロスト)は、欧州、およびアジアで2019年4月より第Ⅲ相試験を実施しています。

 

<角結膜疾患(ドライアイを含む)領域>

DE-076C(開発品名:Vekacia、一般名:シクロスポリン)は、2018年7月に欧州委員会より医薬品販売承認を取得し、イギリスで2018年10月に発売しました。アジアでは、2018年11月に販売承認を申請しました。カナダでは、2018年12月に販売承認を取得しました。

 

<網膜・ぶどう膜疾患領域>

DE-109(一般名:シロリムス)は、米国で2018年12月よりぶどう膜炎を対象とした追加の第Ⅲ相試験を実施しています。

DE-122(一般名:carotuximab)は、米国での開発を目指し、2017年7月より滲出型加齢黄斑変性を対象とした前期第Ⅱ相試験を実施しています。

 

<その他疾患領域>

DE-127(一般名:アトロピン硫酸塩)は、アジアで2017年11月より近視を対象とする第Ⅱ相試験を実施しています。日本では、2019年度上期より第Ⅱ/Ⅲ相試験を実施予定です。

眼内レンズMD-16は、日本で2019年5月に製造販売承認を申請しました。

 

 なお、当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、62億円です。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結はありません。