なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和を背景に雇用情勢が改善に向かい、個人消費に持ち直しの動きが見られるものの、英国のEU離脱や中国をはじめとした新興国の景気下振れリスクなどを材料に円高が進行したことから、企業収益見通しや設備投資については足踏み状態にありました。昨年11月の米国大統領選後、新政権の財政出動と減税による米国景気浮揚とそれに伴う日米金利格差拡大期待からドル高・株高基調に転じ、企業業績押し上げへの期待も出てきたものの、その保護主義的政策が米国内外の経済・金融環境に与える影響も懸念され、世界景気の先行きは不透明な状況が続いております。
かかる環境のもと、政府が12月20日に発表した「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」の中で、現在は2年に1度行われている薬価改定に加え、その間の年にも大手薬品卸業者などを対象に薬価調査を行い、価格のかい離の大きな品目について薬価改定を行うことなどが決定されました。どのような品目を対象とするかといった具体的内容については、2017年度中に結論を得ることとしていますが、本制度変更が今後の医薬品業界に与える影響は少なくないものと予想されます。
なお、当社は資本効率及び株主還元のさらなる向上を図るため、当第3四半期に自己株式取得を行うことを決定しております。
セグメントの業績は次のとおりです。
① 医薬品事業
医療用医薬品事業のうち、ジェネリック医薬品につきましては、国の使用促進策を背景に前年度ほどの勢いはないものの、薬局での使用増加や大学病院をはじめとする基幹病院(DPC病院)での需要の拡大が続いています。また、本年度新たに盛り込まれた、外来後発医薬品使用体制加算や一般名処方加算の見直しなどの使用促進策により、これまでジェネリック医薬品の使用に積極的でなかった医療機関においても徐々に採用の動きが表れつつあります。一方で、ジェネリック医薬品の薬価が3ランクに集約されたことや新規収載時の薬価が引き下げられたこと、また、市場競争の激化などから、収益環境は厳しさを増しております。
かかる状況下、当第3四半期連結累計期間においては、ジェネリック医薬品の自社販売売上や同業他社向けの販売である導出売上が思うように伸長しておらず、ジェネリック医薬品事業の売上高は22,928百万円(前年同期比1.7%増)となりました。また主力品につきましては、全般にジェネリック医薬品や競合品への置き換えが進んでいることに加え、本年度は薬価改定の影響もあることから売上高は前年同期を下回る結果となりました。
これらの結果、医薬品事業全体の売上高は26,270百万円(前年同期比0.1%増)、営業利益は2,327百万円(前年同期比4.7%減)となりました。
② その他
主に受託試験事業、ヘルスケア事業及び不動産賃貸事業である「その他」の事業の業績は、受託試験事業の競争環境が厳しさを増していることなどから、売上高は616百万円(前年同期比8.4%減)となり、33百万円の営業損失(前年同期は9百万円の営業利益)となりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は26,886百万円(前年同期比0.1%減)、営業利益は2,294百万円(前年同期比6.4%減)、経常利益は2,378百万円(前年同期比1.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,688百万円(前年同期比4.7%増)となりました。
① 資産
流動資産は前期末に比べて377百万円増加し、27,755百万円となりました。これは、現金及び預金の減少があったものの、主に受取手形及び売掛金の増加によるものです。
固定資産は前期末に比べて1,523百万円増加し、17,787百万円となりました。これは主に設備投資の充実によるものです。
この結果、総資産は前期末に比べて1,901百万円増加し、45,545百万円となりました。
② 負債
流動負債は前期末に比べて509百万円減少し、15,146百万円となりました。これは、仕入債務の増加があった一方で、主に1年内返済長期借入金の減少によるものです。
固定負債は前期末に比べて1,407百万円増加し、13,353百万円となりました。これは、主に長期借入金の増加によるものです。
この結果、負債合計は前期末に比べて897百万円増加し、28,500百万円となりました。
③ 純資産
純資産合計は前期末に比べて1,003百万円増加し、17,045百万円となりました。これは、自己株式取得があった一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益を1,688百万円計上したことによるものです。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社が企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。
当社の支配権の移転を伴う買付提案についての判断は、最終的には株主の皆様全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量買付であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。
しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。当社では、グループとして企業価値の向上・確保に努めておりますが、特に、当社の企業価値の源泉は ⅰ)新薬メーカーならではの高品質なジェネリック医薬品開発力、安定供給(製造・販売)体制及び情報提供体制、ⅱ)ウラリットを核にした高尿酸血症領域での専門知識、経験及びノウハウ、ⅲ)開発コストの低減と開発スピードの向上を企図し探索機能に特化したベンチャー型創薬研究体制、及び ⅳ)創業後65年をかけて培った医療関係者からの信頼です。当社株式の大量買付を行う者が、当社の財務及び事業の内容を理解するのはもちろんのこと、こうした当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値・株主共同の利益は毀損されることになります。
当社としては、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
当社は、近年ますますスピードが増している経済環境や制度の変化にタイムリーに対応すべく、平成27年度より期間3ヶ年の中期経営計画を毎年ロールオーバーしております。この中期経営計画においては、当社が従前取り組んで参りました3つのミッション、ⅰ)ジェネリック医薬品市場におけるプレゼンスの確立、ⅱ)ウラリットを核として高尿酸血症領域でのフロントランナーを目指すこと、ⅲ)自社開発創薬による業容拡大への更なる取り組みを継続・強化するとともに、これらの取組みの成果をベースに海外に展開することを掲げております。
まず、ジェネリック医薬品事業につきましては、新薬メーカーとしていち早くジェネリック医薬品事業に参入した当社のアドバンテージを活かしつつ、市場におけるプレゼンスを維持するためには、「量」よりも「質」を追求し、開発、製造、販売にわたるサプライチェーン全体を強化することが不可欠であると考えております。このような方針のもと、知財部門を含む開発体制の強化や、日本薬品工業つくば工場において全面免震構造を有する新製造棟建設を実施するとともに、現在ベトナムで製造工場の建設に着手しており、今後とも同事業の更なる高品質化、効率化を推進してまいります。また、営業面では、これまで同様にDPC病院を中心とした重点得意先に注力するとともに、平成28年4月の診療報酬制度改定により今後ジェネリック医薬品の普及が期待される出来高払いの病院や開業医への営業活動も強化してまいります。
次に、高尿酸血症領域での取組みに関しましては、尿アルカリ化剤による慢性腎臓病進展抑制等の臨床研究を支援し、これを販売実績の拡大に結び付けるべく取り組むとともに、現在フェーズⅠを実施している高尿酸血症治療薬候補「NC-2500」や新たな治療薬の研究開発にも着手してまいります。
最後に、創薬につきましては、神経障害性疼痛治療薬候補「NC-2600」や抗うつ剤・抗不安薬候補「NC-2800」等公的資金を獲得するような有望な研究テーマも複数出てまいりました。今後も、研究開発体制の強化・効率化を進めながら、自社創薬への投資を継続してまいります。
これらの成果を踏まえ、将来にわたる当社グループの持続的成長のために、ASEAN、中国を中心とする海外の事業基盤の強化にも取り組んでまいります。
当社は、これらのミッションに一貫して継続的に取り組むことが、国内外の医薬品業界を取り巻く環境や制度変更への対処を可能とし、当社の企業価値、すなわち、株主共同の利益を維持・拡大する最良の方策であると考えます。
当社は、企業価値・株主共同の利益を確保し向上させるためには、経営組織と運営のあり方の適正化に常時努めることでコーポレート・ガバナンスを強化・充実し、また、株主の皆様、顧客、社会一般に対して一層の経営の透明性を高めると共に公正な経営を実現することを最優先の課題の一つとして位置付けております。その具体化の一端として、当社は、経営機能を「意思決定機能・監督機能」と「業務執行機能」とに分離し、前者を独立性の高い社外取締役を含む取締役(会)に、後者を執行役員(会議)に権限委譲する執行役員制度を導入するとともに、監査役会設置会社として独立性の高い社外監査役2名を含む監査役の監査により経営の透明性・公正性を高め、取締役会の意思決定の監視・監督機能の強化を図っております。
当社は、平成28年6月29日開催の第84回定時株主総会(以下、「本定時株主総会」といいます)において、当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)について、平成19年に導入、平成22年及び平成25年に改定した内容を更新することを上程し、株主の皆様のご承認をいただきました(以下、更新後のプランを「本プラン」といいます)。本プランの内容の概要は次のとおりであります。
当社取締役会は、基本方針に定めるとおり、当社の企業価値・株主共同の利益に資さない当社株式の大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えています。本プランは、こうした不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値・株主共同の利益に反する大量買付を抑止するとともに、大量買付が行われる際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案したり、もしくは株主の皆様がかかる大量買付に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保したり、又は株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としております。
本プランは、当社の株券等に対する買付等が行われる場合に、買付等を行う者(以下、「買付者等」といいます)に対し、事前に当該買付等に関する情報の提供を求め、当該買付等についての情報収集・検討等を行う時間を確保した上で、株主の皆様に当社経営陣の計画や代替案等を提示し、又は、買付者等との交渉等を行うための手続を定めています。
買付者等が本プランにおいて定められた手続に従うことなく買付等を行う等、当社の企業価値・株主共同の利益が害されるおそれがあると認められる場合には、当社は、買付者等による権利行使は認められないとの行使条件及び当社が買付者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得する旨の取得条項が付された新株予約権(以下、「本新株予約権」といいます)を、その時点の当社を除く全ての株主の皆様に対して新株予約権無償割当ての方法(会社法第277条以降に規定されます)により割り当てます。
本プランにおいては、本新株予約権の無償割当ての実施、不実施又は取得等の判断について、取締役の恣意的判断を排するため、独立性のある社外取締役等から構成される特別委員会の客観的な判断を経るものとしています。
また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の場合には株主の皆様の意思を確認するための株主総会を招集し(以下、かかる株主総会を「株主意思確認株主総会」といいます)、新株予約権無償割当ての実施に関する株主の皆様の意思を確認することがあります。
本プランに従って本新株予約権の無償割当てがなされ、買付者等以外の株主の皆様により本新株予約権が行使された場合、又は当社による本新株予約権の取得と引換えに、買付者等以外の株主の皆様に対して当社株式が交付された場合、当該買付者等の有する当社株式の議決権割合は最大約50%まで希釈化される可能性があります。
上記(a)ないし(d)の各手続の過程については、適宜株主の皆様に対して情報開示がなされ、その透明性を確保することとしております。
本プランの有効期間は、本定時株主総会終了後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとします。
ただし、有効期間の満了前であっても、ⅰ)当社の株主総会において本定時株主総会決議による当社取締役会への委任を撤回する旨の決議が行われた場合、又は、ⅱ)当社取締役会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランは当該決議に従い廃止されるものとします。
本新株予約権の無償割当て自体が行われていない場合には、株主の皆様に直接具体的な影響が生じることはありません。他方、本プランが発動され新株予約権行使の手続を行わなければ、その保有する株式が希釈化される場合があります(ただし、当社が当社株式を対価として新株予約権の取得の手続を行った場合、保有する当社株式全体の価値の希釈化は原則として生じません)。
将来にわたる当社グループの持続的成長のため3つのミッションを中心とした各種取組み、コーポレート・ガバナンスの強化の各施策は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、当社の基本方針に沿うものです。
したがって、当該取組みは基本方針に沿い、当社の株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではございません。
本プランは、企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを目的として導入されたものであり、基本方針に沿うものです。
また、本プランは、株主の承認を得た上で更新されており、一定の場合に本プランの発動の是非について株主意思確認株主総会において株主の皆様の意思を確認することができることや、有効期間が約3年間と定められた上、株主総会又は取締役会によりいつでも廃止することができるとされているなど株主意思を重視するものであること、買収防衛策に関する公の指針の要件を完全に充足していること、独立性のある社外取締役等のみから構成される特別委員会の判断の重視や情報開示の仕組みが確保されていること、合理的な客観的発動要件が設定されていること等により、その公正性・客観性が担保されており、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものといえます。
したがって、当該取組みは基本方針に沿い、当社の株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではございません。
当第3四半期連結累計期間の医薬品事業における研究開発費の総額は1,417百万円であります。
(注) 「その他」の事業では、研究開発活動を行っていないため記載しておりません。