文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融政策等により企業業績や雇用情勢の改善がみられ、緩やかな回復基調が続きました。一方で、海外経済は米国の金融政策が正常化に向かうなか、中国を始めとするアジア新興国等の景気に減速傾向が見られるほか、ギリシャの財政・債務危機など先行き不透明な状況が続いております。
臨床検査薬業界におきましては、国内の医療費抑制策により厳しい経営環境が続き、各企業はより一層のコスト競争力と積極的な海外展開が求められる状況となっております。
このような経営環境の下、当社グループは新経営構想“EIKEN ROAD MAP 2009”の方針に基づいて、国内での主力製品の売上拡大に努めるとともに、海外での便潜血検査用試薬の市場展開のさらなる加速、遺伝子検査(LAMP法)製品のグローバル展開、中国での生産・販売体制の強化など、グループ全体でのグローバル化を推進してまいりました。
これらの結果といたしまして、当第2四半期連結累計期間の売上高は、便潜血検査用試薬・装置を中心に海外向けの売上高が大きく伸び、162億97百万円(前年同期比3.0%増)となりました。
製品の種類別区分ごとの売上高では、微生物検査用試薬は生培地や迅速検査試薬の売上が減少し、22億72百万円(同2.4%減)となりました。尿検査用試薬※は尿試験紙「ウロペーパー」及び「ウロペーパーα」の売上がともに伸び、11億32百万円(同4.6%増)となりました。免疫血清学的検査用試薬は、血中のヘリコバクター・ピロリ抗体検査用試薬及び海外向け便潜血検査用試薬の売上が伸長し、95億96百万円(同4.2%増)となりました。生化学的検査用試薬は、ほぼ横ばいの3億37百万円(同0.6%減)となりました。器具・食品環境関連培地は価格競争等により売上が伸びず、11億47百万円(同2.8%減)となりました。その他(医療機器・遺伝子関連等)は、医療機器の売上が伸長し、18億11百万円(同7.9%増)となりました。
海外向け売上高につきましては、海外での大腸がんスクリーニング検査の拡大に伴い、北米、欧州における便潜血検査用試薬・装置の売上が大きく伸長し、17億56百万円(同41.8%増)となりました。
費用面では、商品構成の割合が変化したことにより、売上原価率が前年同期比で0.4ポイント増加いたしました。また、販売費及び一般管理費につきましては、経費の効率的な使用に努めたことにより、売上高に占める比率は前年同期比で0.7ポイント減少いたしました。
その結果、営業利益は19億58百万円(同5.6%増)、経常利益は19億84百万円(同1.5%増)となりました。なお、特別損失に野木工場の新製造棟建設に伴う解体費用等1億65百万円を計上したため、親会社株主に帰属する四半期純利益は12億62百万円(同6.4%減)となりました。
※前連結会計年度まで製品の種類別区分の名称として表示しておりました「一般検査用試薬」は第1四半期連結会計期間より「尿検査用試薬」に表示を変更しております。これは、表示のみの変更であり、製品の種類別区分の内容に変更はありません。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の財政状態は以下のとおりであります。
前連結会計年度末に比べ総資産は17億42百万円の増加、負債は7億76百万円の増加、純資産は9億66百万円増加いたしました。
自己資本比率は前連結会計年度末の69.8%から69.2%となりました。
増減の主なものとして、資産の部では、現金及び預金が4億63百万円減少、売上の増加により受取手形及び売掛金が10億38百万円増加しております。有形固定資産においては、5億92百万円増加しております。これは、主に生産能力増強に向け野木工場内に新設したエネルギー棟の建築費5億9百万円の増加によるものです。負債の部では、仕入の増加により支払手形及び買掛金が2億26百万円、電子記録債務が1億93百万円それぞれ増加、設備投資に伴い、営業外電子記録債務が6億48百万円増加しております。純資産の部では、配当金の支払があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が9億32百万円増加いたしました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3億58百万円減少し、当連結会計年度末には62億18百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、9億6百万円の増加(前年同四半期は14億84百万円の増加)となりました。これは主に売上債権の増加により10億39百万円の減少及び、法人税等の支払額が4億79百万円あったものの、仕入債務の増加により4億19百万円の増加及び、税金等調整前四半期純利益が18億18百万円あったことによります。
なお、減価償却費は6億71百万円発生しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、8億44百万円の減少(前年同四半期は64億59百万円の減少)となりました。これは主に、生産設備等の設備投資による有形固定資産の取得による支出が5億33百万円あったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、4億18百万円の減少(前年同四半期は6億59百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払額が3億28百万円あったことによります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当連結会計年度において、当社グループが掲げた重点課題について変更はなく、当第2四半期連結累計期間において、次のように対処しております。
①グローバル化の推進
前連結会計年度に採用となったフランス政府やスペインのマドリード・バルセロナが実施する大腸がんスクリーニング検査が始まり、売上に大きく寄与いたしました。そのほか、北米、アジアでの便潜血検査用試薬・装置、イタリアでの尿検査用試薬・装置の販売拡大に注力いたしました。
FIND(Foundation For Innovative New Diagnostics)との共同開発として取り組んでおりますLAMP法を用いた結核菌群検出試薬のWHO推奨取得への対応は、現在WHOにてデータを解析中であります。当連結会計年度中の推奨を期待しており、グローバル展開に向けて準備を進めております。
②独自技術及び研究開発力の強化
当連結会計年度に発売を計画している迅速検査用試薬や遺伝子検査用試薬、検査装置の開発などを推進いたしました。イムノクロマト法による迅速検査キット(イムノキャッチシリーズ)として、「イムノキャッチ‐RSV」を2015年8月3日に発売いたしました。
③生産性の向上
製造原価低減に継続して取り組みましたが、商品構成の割合が変化したことにより、売上原価率は前年同期比で0.4ポイント増加いたしました。
当社グループは、工場建設、製造設備の更新による生産性の向上に取り組んでおります。当第2四半期連結累計期間においては、2015年6月に野木事業所内にエネルギー棟を新設したほか、尿検査用試薬等の生産能力増強のため、新規製造設備の導入と新製造棟の建設を開始いたしました。
④人財の育成と活用
前連結会計年度において立案いたしました基幹人材育成プログラムに基づき、グローバル人財の育成に向けた研修を開始いたしました。
⑤社会的責任の実践と社会との調和
2016年1月に開始されるマイナンバー(社会保障・税番号)制度に向けて、社内の情報管理体制の整備を進めました。コーポレートガバナンス・コードへの対応につきましては、コードの各原則の実施に関する開示や説明についてコーポレートガバナンス報告書に記載し、当社ウェブサイト及び東京証券取引所で閲覧できるよう開示いたしました。また、一般社団法人日本臨床検査薬協会の「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」に基づいて定めた「医療機関等との関係の透明性に関する指針」に基づき、2014年度分(2014年4月1日から2015年3月31日まで)の医療機関及び医療関係者への資金提供に関する情報を当社ウェブサイトに公開いたしました。環境マネジメントシステムといたしまして、環境プログラムを作成し、省エネルギー・省資源活動、環境配慮型製品の提供に向けた活動を継続して実施いたしました。リスクマネジメント活動といたしまして、情報漏洩防止に対するシステム監視の強化を図るとともに、従業員への指導及び周知徹底を図りました。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、10億31百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。