第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1)業績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融政策等により企業収益や雇用情勢の改善がみられ、緩やかな回復基調が続きました。一方で、海外経済は、米国の金融政策の正常化が進むなか、中国を始めとするアジア新興国等の景気に減速傾向がみられるほか、中東情勢の緊張など先行き不透明な状況が続いております。

臨床検査薬業界におきましては、国内の医療費抑制策により厳しい経営環境が続き、各企業はより一層のコスト競争力と積極的な海外展開が求められる状況となっております。

このような経営環境の下、当社グループは新経営構想“EIKEN ROAD MAP 2009”の方針に基づいて、国内での主力製品の売上拡大に努めるとともに、海外での便潜血検査用試薬の市場展開のさらなる加速、遺伝子検査(LAMP法)製品のグローバル展開、中国での生産・販売体制の強化など、グループ全体でのグローバル化を推進してまいりました。

これらの結果といたしまして、当第3四半期連結累計期間の売上高は、便潜血検査用試薬・装置を中心に海外向けの売上高が大きく伸び、242億27百万円(前年同期比3.0%増)となりました。

製品の種類別区分ごとの売上高では、微生物検査用試薬は生培地や迅速検査試薬の売上が減少し、35億10百万円(同2.9%減)となりました。尿検査用試薬は尿試験紙「ウロペーパー」及び「ウロペーパーα」の売上がともに伸び、17億18百万円(同7.1%増)となりました。免疫血清学的検査用試薬は、ヘリコバクター・ピロリ抗体検査用試薬及び便潜血検査用試薬の売上が伸長し、140億69百万円(同4.4%増)となりました。生化学的検査用試薬は、価格競争等により5億1百万円(同3.1%減)となりました。器具・食品環境関連培地も売上が伸びず、17億14百万円(同4.2%減)となりました。その他(医療機器・遺伝子関連等)は、医療機器及び遺伝子検査(LAMP法)試薬の売上が伸長したほか、特許料収入が増加したこともあり、27億12百万円(同8.0%増)となりました。

海外向け売上高につきましては、大腸がんスクリーニング検査の拡大に伴い、欧州における便潜血検査用試薬・装置の売上が大きく伸長し、24億61百万円(同23.6%増)となりました。

利益面では、自社製品の製造原価の低減、経費の効率的な使用に努めたことにより、営業利益は28億41百万円(同31.5%増)、経常利益は28億74百万円(同24.0%増)となりました。なお、親会社株主に帰属する四半期純利益は、特別損失として野木工場の新製造棟建設に伴う解体費用等1億74百万円を計上し、18億79百万円(同18.2%増)となりました。

 

※前連結会計年度まで製品の種類別区分の名称として表示しておりました「一般検査用試薬」は第1四半期連結会計期間より「尿検査用試薬」に表示を変更しております。これは、表示のみの変更であり、製品の種類別区分の内容に変更はありません。

 

(2)財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の財務状態は以下のとおりであります。

前連結会計年度末に比べ総資産は14億60百万円の増加、負債は2億53百万円の増加、純資産は12億6百万円増加いたしました。

自己資本比率は前連結会計年度末の69.8%から70.2%となりました。

増減の主なものとして、資産の部では、主に年末の金融機関休日に伴って売掛金の回収が翌月になった事及び生産能力増強に向け野木工場内に建設中の新製造棟建設費用支払により現金及び預金が24億46百万円減少、受取手形及び売掛金が15億22百万円の増加、有形固定資産が18億39百万円増加となりました。負債の部では、仕入の増加により支払手形及び買掛金が2億31百万円、電子記録債務が2億56百万円それぞれ増加、設備投資に伴い営業外電子記録債務が6億8百万円増加し、賞与の支払により賞与引当金が3億36百万円減少しております。純資産の部では、配当金の支払があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が11億82百万円増加いたしました。

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当連結会計年度において、当社グループが掲げた重点課題について変更はなく、当第3四半期連結累計期間において、次のように対処しております。

①グローバル化の推進

前連結会計年度に採用となったフランス政府やスペインのマドリード・バルセロナが実施する大腸がんスクリーニング検査が売上に大きく貢献いたしました。そのほか、北米、アジアでの便潜血検査用試薬・装置、イタリアでの尿検査用試薬・装置の販売拡大に注力いたしました。また、海外市場の尿定性検査事業において、さらなるシェア拡大を図るべく、シスメックス株式会社と業務提携いたしました。

FIND(Foundation for Innovative New Diagnostics)との共同開発として取り組んでおりますLAMP法を用いた結核菌群検出試薬につきましては、グローバル展開に向けて準備を進めております。

②独自技術及び研究開発力の強化

当連結会計年度に発売を計画している迅速検査用試薬や遺伝子検査用試薬、検査装置の開発などを推進いたしました。

イムノクロマト法による迅速検査キット(イムノキャッチシリーズ)として、「イムノキャッチ‐RSV」を2015年8月に、「イムノキャッチ‐肺炎球菌」を2016年1月に発売いたしました。さらに、百日咳菌遺伝子検出試薬としては日本で初めての体外診断用医薬品となる「Loopamp百日咳菌検出試薬キットD」を2015年12月に発売いたしました。

③生産性の向上

製造原価低減に継続して取り組み、売上原価率は前年同期比で0.5ポイント低下いたしました。

当社グループは、工場建設、製造設備の更新による生産性の向上に取り組んでおります。当第3四半期連結累計期間においては、2015年6月に野木事業所内にエネルギー棟を新設したほか、尿検査用試薬等の生産能力増強のため、新規製造設備の導入と新製造棟の建設を開始いたしました。

④人財の育成と活用

前連結会計年度において立案いたしました基幹人材育成プログラムに基づき、グローバル人財の育成に向けた研修を実施いたしました。

⑤社会的責任の実践と社会との調和

マイナンバー(社会保障・税番号)制度への対応として、社内の情報管理体制を整備いたしました。コーポレートガバナンス・コードへの対応につきましては、コードの各原則の実施に関する開示や説明についてコーポレートガバナンス報告書に記載し、当社ウェブサイト及び東京証券取引所で閲覧できるよう開示しております。また、一般社団法人日本臨床検査薬協会の「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」に基づいて定めた「医療機関等との関係の透明性に関する指針」に基づき、2014年度分(2014年4月1日から2015年3月31日まで)の医療機関及び医療関係者への資金提供に関する情報を当社ウェブサイトに公開いたしました。

環境マネジメントシステムといたしまして、環境プログラムを作成し、省エネルギー・省資源活動、環境配慮型製品の提供に向けた活動を継続して実施いたしました。

リスクマネジメント活動といたしまして、情報漏洩防止に対するシステム監視の強化を図るとともに、従業員への指導及び周知徹底を図りました。

 

 

(4)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、16億99百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。