文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「経営理念」、「経営ビジョン」、「モットー」からなる “EIKEN WAY”を制定し、グループ全体で“EIKEN WAY”を実践することにより持続的な企業価値の向上を図り、取引先の繁栄と株主並びに社会への貢献を果たしてまいります。
EIKEN WAY
□経営理念 :ヘルスケアを通じて人々の健康を守ります。
□経営ビジョン:EIKENグループは、人々の健康を守るため、検査のパイオニアとしてお客様に信頼される製品・
サービスを提供し、企業価値の向上を図ります。
□モットー :品質で信頼され、技術で発展する“EIKEN”
(2) 経営戦略等
当社グループは、2019年4月に経営構想“EIKEN ROAD MAP 2019”を策定しました。創立90周年にあたる2028年度までの10年間で、グランドビジョン「Saving Your Health(世界的な臨床検査薬企業として、人々の健康を守り続ける)」の実現を目指して、以下の基本戦略に基づき、中期経営計画(2020年3月期~2022年3月期)を策定し、推進しております。
① EIKEN ROAD MAP 2019
□基本戦略1:成長と利益性の向上
(a)グローバル展開の推進
(b)国内販売の維持・シェアアップ
(c)利益性の向上
□基本戦略2:新たなビジネスの創出
(a)オープンイノベーションによる戦略的提携
(b)新規事業、新規市場の創出と進出
□基本戦略3:基盤整備
(a)IoT、AIによる生産性の向上
(b)人財の育成・確保と機構改革
(c)販売網整備とマーケティングの強化
② 中期経営計画(2020年3月期~2022年3月期)
グローバル企業“EIKEN”を実現するために、2020年3月期~2022年3月期を構造改革期と位置づけ、社内体制の整備を行うため以下の重点施策を策定し、グループ全体で持続的な成長と収益性の向上を目指します。
□重点施策1:経営効率を高めるための基盤整備
(a)基幹システムの統合、品質システムのIT化及び営業サービス部門のIT化による付加価値の高いサービスの提供
(b)グローバル展開を促進するためのシンプルかつフラットな組織機能・構造の改革
(c)生産及び流通拠点の強化と整理統合による効率化のアップ
□重点施策2:グローバル展開の推進
(a)大腸がんスクリーニング検査の普及促進と国家スクリーニングの獲得、新興国市場の開拓
(b)免疫血清学的検査用試薬、特に、ABC分類(胃の健康度評価)の普及拡大
(c)シスメックス株式会社との販売提携による尿定性検査分野での販売拡大
(d)LAMP法を用いた結核菌群検査及びマラリア検査等の展開加速
□重点施策3:国内販売の維持とシェアアップ
(a)自社製品群のラインアップ拡大による着実な成長
(b)大腸がん、ABC分類(胃の健康度評価)の普及拡大と消化器がんスクリーニングブランドの確立
(c)小型全自動遺伝子検査システム(Simprova)の販売展開
□重点施策4:研究開発力の強化
(a)小型全自動遺伝子検査システム(Simprova)の新規パネルの開発推進
(b)オープンイノベーションによる新規バイオマーカーの開発
(c)プライマリケア領域などを対象とした新たなPOCTプラットフォームの開発
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
目標とする経営指標として、営業利益率、ROE、及びグローバル化の指標として海外売上比率を設定しておりましたが、新型コロナウイルス感染症による市場の不透明化により、現段階においてこれらの指標を合理的に算定することが困難な状況にあります。このため、2021年3月期以降の予想を未定とさせていただき、今後、業績予想の開示が可能となった時点で速やかに公表いたします。
(4) 経営環境
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による各国での緊急事態措置は、世界中の経済活動に大きな影響を与え、景気は極めて厳しい状況にあり、先行きも一段と厳しさが増す状況となっております。社会活動の再開、経済活動の立ち直りには、強力な公衆衛生対策による各国での感染拡大抑制、ウイルスの封じ込めが不可欠となりますが、現時点で見通すことは困難な状況です。
なお、臨床検査薬業界は、日本では、高齢化社会における医療・介護ニーズの多様化などを背景に、地域包括ケアシステムが推進されていくことが予想されますが、医療費抑制のための医療制度改革が継続して実施されています。海外においては、先進国では医療コストへの関心が高まっており、検査の効率化や予防医学の拡大が期待されております。また、新興国では人口の増加と経済発展に伴い、健康への意識が高まり、感染症対策や検診などの医療インフラの整備などに成長が期待されております。各企業は、このような経営環境に対して、研究開発投資やコスト競争力が求められる状況となっております。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 当社グループは、当連結会計年度において、経営構想“EIKEN ROAD MAP 2019”及び中期経営計画に基づき、以下の重点課題に取り組んでまいりました。
(ア)経営効率を高めるための基盤整備
全社最適化による経営効率向上のため全社IT化施策を推進し、当連結会計年度中に販売会計システム及び人事給与システムの導入を完了いたしました。現在、生産管理システム導入に向けプロジェクトを推進しております。
(イ)グローバル展開の推進
米国で便潜血検査用試薬・装置の採用拡大に注力するとともに、欧州・中東を中心に大腸がん国家スクリーニング獲得に向けた活動を展開し、フランスでは国家スクリーニングの継続採用が決定されました。海外向け尿検査用試薬・装置につきましては、シスメックス株式会社との協業推進により販売拡大に努め、海外向け売上高の増加に寄与しました。遺伝子検査においては、LAMP法による結核菌群遺伝子検査試薬、マラリア遺伝子検査試薬のグローバル展開に向け、アフリカ・アジアを中心とする地域で実証試験を推進し、第7回アフリカ開発会議(TICAD7)では当社活動方針を発表いたしました。
(ウ)国内販売の維持とシェアアップ
当社の主力製品である便潜血検査用試薬について、便潜血測定装置「OCセンサーPLEDIA」の設置を推進し、新規採用先の拡大に向けて注力したほか、大腸がん検診の受診率アップのための啓発活動を展開いたしました。また、尿検査用試薬・装置について、全自動尿分析装置「US-3500」と尿沈渣機器の組合せ販売を推進し、新規採用の獲得に努めました。
(エ)研究開発力の強化
「Near the patient」という医療ニーズに対応するため、当連結会計年度中にLAMP法を用いた小型全自動遺伝子検査システムを開発し、2020年4月に「全自動核酸検査装置 Simprova」、「Simprova呼吸器感染症パネルBP,LP,MP」および「Simprova Extraction Kit/S1」を発売いたしました。また、急速に拡大した新型コロナウイルス感染症への対策として、LAMP法を用いた同ウイルス検出試薬の早期開発に取り組み、2020年3月に「Loopamp 2019-nCoV 検出試薬キット」(研究用試薬)を、同4月には「Loopamp新型コロナウイルス2019(SARS-CoV-2)検出試薬キット」(体外診断用医薬品)を発売いたしました。
② 当社グループは引き続き以下の点を重点課題として捉え、これらを行動計画に展開し取り組んでまいります。
(ア)経営効率を高めるための基盤整備
(イ)グローバル展開の推進
(ウ)国内販売の維持とシェアアップ
(エ)研究開発力の強化
なお、医療の現場においては新型コロナウイルス感染症への対策が最優先で求められております。当社グループは、『ヘルスケアを通じて人々の健康を守ります。』の経営理念のもと、新型コロナウイルス検出試薬の安定供給のための体制整備などを通じ、引き続き医療への貢献を目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のようなものがあります。
なお、これらのほかにも現在及び将来において、財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性のある様々なリスクが存在しており、ここに記載されたリスクは当社グループのすべてのリスクではありません。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)海外事業展開に係るもの
中期経営計画の重点施策であるグローバル展開の推進を図るためには、当社グループの主力製品である便潜血検査用試薬・装置の薬事承認を各国で取得し、大腸がん検診の国家スクリーニング採用を獲得することが必要となります。しかし、国・地域ごとの法規制の変化、経済・景気の変化、政情の変化などにより、薬事承認の遅れや大規模な国家スクリーニングの開始遅延などがあった場合、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
また、当社連結子会社である栄研生物科技(中国)有限公司は、当社から臨床検査薬の受託生産を請け負うとともに、中国国内において独自に臨床検査薬の開発、製造・販売に取り組んでおります。しかし、市況環境の変化により当社からの受託生産が減少した場合や、同社独自の中国ビジネス展開が計画通りに進捗しない場合、著しい不動産価額の低下が生じた場合などには、当社の同社に対する投資を回収することが困難になる可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、当社は海外事業室を中心に、適切な販売代理店の選択などを通じてグローバル展開の強化に取り組んでおります。また、栄研生物科技(中国)有限公司につきましては、中国事業の中心的な役割を担うべく、当社中国事業室のサポートの下、中国国内向け販売の拡大に努めております。
(2)新製品・新技術に係るもの
当社グループは、中長期的な観点に基づき新製品・新技術の研究開発を行っており、2020年4月に小型全自動遺伝子検査システムSimprovaを発売するなど、新たな収益基盤として期待される新製品の開発に注力しております。一方で、臨床検査薬業界は技術革新に伴う開発競争が激しく、研究開発の遅延や中断により研究開発投資の回収が困難になり、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、他社の革新的技術により当社製品の優位性が低下した場合、製品売上が減少する可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、当社は、経営会議、取締役会等で中長期的な観点から研究開発の進捗を管理するとともに、市場環境の変化を考慮して開発案件の優先順位等を判断しております。
(3)薬事規制等に係るもの
当社グループは、各国の薬事規制等に従い製品を登録し販売しておりますが、各国の医療政策の動向により規制が変更された場合、保険点数や製品の使用方法が影響を受け、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、必要に応じ現地コンサルタントを活用するなどにより、各国の薬事規制の動向の迅速な把握に努めております。
(4)製品品質に係るもの
当社グループは、品質マネジメントシステム(ISO13485)に基づく品質管理のもと製品の品質保証に取り組んでおります。しかし、万一製品に品質問題が発生した場合には、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、当社は主として信頼性保証部門が品質マネジメントシステムの適切な運用をモニタリングするとともに、市場における製品の品質評価を監視しております。
(5)ITシステムに係るもの
当社グループは、業務効率化のため各種ITシステムを導入し、ビジネスプロセスの改善に取り組んでおります。この領域においては、情報技術革新への対応の遅れや災害等によるシステム障害・回線障害、コンピュータウイルスによる障害・情報流出等の発生により、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、情報システム部門を中心にコンピュータウイルスなどのサイバー攻撃に対する対策や安全なシステムを構築し、攻撃型メールの対応など訓練を実施しています。
(6)自然災害、事故に係るもの
大規模な地震、風水害等の自然災害や火災により、当社グループ及びサプライヤーの工場・設備が甚大な被害を被った場合、復旧に長期間を要するため製品供給ができなくなり、財政状態及び経営成績に影響がおよぶ可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、リスク管理・コンプライアンス委員会を組織し、大規模な災害が発生した場合も事業を継続できるよう事業継続活動計画を策定し、災害発生時の対応能力の継続的向上に取り組んでおります。また、当社は、内閣官房国土強靭化推進室が進める国土強靭化貢献団体認証(レジリエンス認証)の認証を取得しております。
(7)新型コロナウイルス感染症に係るもの
世界的に新型コロナウイルス感染症拡大の影響が長期化し、経済活動や医療活動が停滞した場合、各国におけるスクリーニング検査の遅延等により当社製品の売上が減少する可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、当社では各国における臨床検査薬市場の動向について情報収集を図り環境変化に対応するとともに、当社が供給する同ウイルス検出試薬の増産体制を整備することなどを通じ、そのリスクを未然に防ぐ活動を行ってまいります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ。)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調が続いたものの、新型コロナウイルス感染症の影響により足元で景気が大幅に下押しされ、状況は厳しい方向に向かっております。また、海外経済につきましても、同感染症の世界的大流行により経済活動が抑制され、急速に減速しつつあります。
世界的に新型コロナウイルス感染症拡大の影響が長期化し、経済活動や医療活動の停滞が継続した場合には、各国におけるスクリーニング検査の遅延等により当社製品の売上が減少する可能性がありますが、当連結会計年度においては同感染症による影響は限定的でありました。これらの結果といたしまして、当連結会計年度の売上高は、海外向けの尿検査用試薬・装置、便潜血検査用試薬を中心に売上が増加し、36,585百万円(前期比2.3%増)となりました。
製品の種類別区分ごとの売上高では、微生物検査用試薬は、日本ベクトン・ディッキンソン㈱から導入販売していた血液培養検査用製品の販売契約終了による影響等で売上が減少し、4,623百万円(同10.3%減)となりました。尿検査用試薬は国内外向け尿試験紙の売上が伸長し、3,340百万円(同7.8%増)となりました。免疫血清学的検査用試薬は、海外向け便潜血検査用試薬の売上が増加したほか国内販売も堅調に推移し、20,269百万円(同1.4%増)となりました。生化学的検査用試薬及び器具・食品環境関連培地は、それぞれ609百万円(同2.4%増)、2,162百万円(同0.3%減)となりました。その他(医療機器・遺伝子関連等)は、海外向け尿検査用装置などの医療機器の売上が大きく伸び、5,578百万円(同17.3%増)となりました。
海外向け売上高につきましては、尿検査用試薬・装置及び便潜血検査用試薬の売上が大きく伸び、7,040百万円(同16.0%増)となりました。
利益面では、販売費及び一般管理費が研究開発費を中心に増加したものの、増収に伴う利益の増加により、営業利益は4,622百万円(同0.2%増)、経常利益は4,723百万円(同0.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,538百万円(同2.6%増)となりました。
当連結会計年度末の財政状態は以下のとおりであります。
前連結会計年度末に比べ総資産は3,042百万円増加、負債は753百万円増加、純資産は2,289百万円増加いたしました。
増減の主なものとして、資産の部では、現金及び預金が2,543百万円増加、受取手形及び売掛金が942百万円減少、棚卸資産が1,348百万円増加しております。また、野木事業所の隣接地を購入し土地が935百万円増加しております。長期預金が4,000百万円減少し、投資有価証券が2,932百万円増加しておりますが、これはより効率的な資産運用を行ったことによるものです。負債の部では、仕入の増加により支払手形及び買掛金が438百万円増加、電子記録債務が305百万円増加しております。純資産の部では、配当金の支払があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が2,432百万円増加いたしました。自己資本比率は前連結会計年度末同様73.5%であります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ532百万円増加し、当連結会計年度末には4,981百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、5,460百万円の収入(前連結会計年度は3,318百万円の収入)となりました。これは主に、売上債権の減少により937百万円の収入、たな卸資産の増加により1,362百万円の支出、仕入債務の増加により745百万円の収入及び、税金等調整前当期純利益が4,724百万円あったことによります。
なお、減価償却費は1,627百万円発生しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、3,711百万円の支出(前連結会計年度は4,435百万円の支出)となりました。これは主に、野木事業所の隣接地購入及び生産設備等の設備投資による有形固定資産の取得による支出が2,307百万円、投資有価証券の取得による支出が3,021百万円、定期預金の預入による支出が3,126百万円及び、定期預金の払戻による収入が5,100百万円あったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、1,220百万円の支出(前連結会計年度は1,083百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払が1,106百万円あったことによります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、検査薬事業のみの単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の実績については製品の種類別区分ごとに記載しております。
(ア)生産実績
当連結会計年度における生産実績を製品の種類別区分ごとに示すと、次のとおりであります。
|
製品の種類別区分の名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
微生物検査用試薬(百万円) |
4,491 |
104.3 |
|
尿検査用試薬(百万円) |
3,718 |
111.2 |
|
免疫血清学的検査用試薬(百万円) |
8,056 |
105.4 |
|
器具・食品環境関連培地(百万円) |
283 |
103.8 |
|
その他(百万円) |
686 |
90.5 |
|
合計(百万円) |
17,236 |
105.6 |
(注)1.金額は、売価換算値で表示しております。
2.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(イ)商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績を製品の種類別区分ごとに示すと、次のとおりであります。
|
製品の種類別区分の名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
微生物検査用試薬(百万円) |
326 |
48.8 |
|
尿検査用試薬(百万円) |
17 |
87.1 |
|
免疫血清学的検査用試薬(百万円) |
8,910 |
106.2 |
|
生化学的検査用試薬(百万円) |
352 |
115.3 |
|
器具・食品環境関連培地(百万円) |
1,638 |
103.2 |
|
その他(百万円) |
3,654 |
129.1 |
|
合計(百万円) |
14,898 |
107.9 |
(注)本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(ウ)受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(エ)販売実績
当連結会計年度における販売実績を製品の種類別区分ごとに示すと、次のとおりであります。
|
製品の種類別区分の名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
微生物検査用試薬(百万円) |
4,623 |
89.7 |
|
尿検査用試薬(百万円) |
3,340 |
107.8 |
|
免疫血清学的検査用試薬(百万円) |
20,269 |
101.4 |
|
生化学的検査用試薬(百万円) |
609 |
102.4 |
|
器具・食品環境関連培地(百万円) |
2,162 |
99.7 |
|
その他(百万円) |
5,578 |
117.3 |
|
合計(百万円) |
36,585 |
102.3 |
(注)1.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
㈱スズケン |
5,028 |
14.1 |
4,934 |
13.5 |
|
東邦薬品㈱ |
4,284 |
12.0 |
4,229 |
11.6 |
|
アルフレッサ㈱ |
3,905 |
10.9 |
4,021 |
11.0 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、将来のリスク、不確実性及び仮定を伴う予測情報を含んでいます。「2事業等のリスク」などに記載された事項及びその他の要因により、当社グループの実際の業績は、これらの予測情報から予測された内容とは大幅に異なる可能性があります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社経営陣は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発資産・負債の開示、並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わなければなりません。経営陣は、貸倒債権、売上戻り品、退職金、投資、偶発事象や訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数字についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社は、特に以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
(ア)貸倒引当金
当社グループは、顧客の支払不能時に発生する損失の見積額について、貸倒引当金を計上しております。顧客の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
(イ)返品調整引当金
当社グループは、売上げた製品及び商品が、品質上の欠陥等の理由で、販売先から返送される見積額について、返品調整引当金を計上しております。返品調整引当金の見積りは、過去の実績に基づいておりますが、実際の返品率が見積りと異なる場合、見積額の修正が必要となる可能性があります。
(ウ)退職給付費用
当社においては従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、将来の給与水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の収益率などが含まれます。当社の年金制度においては、割引率は日本の国債の市場利回りを参考値として、在籍従業員の平均残存勤務期間内の一定の年数で算出しております。期待収益率は、年金資産が投資されている資産の種類毎の期待収益率の加重平均に基づいて計算しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。また、割引率の低下及び年金資産運用での損失は、当社グループの退職給付費用に対して悪影響を及ぼす可能性があります。
(エ)投資の減損
当社グループは、取引関係維持のために、特定の顧客の株式を保有しております。これらの株式には価格変動性が高い公開会社の株式と、株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれます。当社グループは投資価値が著しく下落し、回復の見込みがないと判断した場合、投資の減損を計上しております。将来の市況悪化または投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生した場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
(オ)固定資産の減損
固定資産については、その資産から将来生み出されると期待される割引前のキャッシュ・フローが帳簿価額を下回っている場合に減損していると判断しております。減損が発生していると判断した場合は、当該資産の帳簿価額が回収可能価額を超過している額に基づいて損失額を算出しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
当連結会計年度の売上高は、主力製品の便潜血検査用試薬を中心に海外向けの売上が増加し、36,585百万円(前期比2.3%増)となりました。
売上構成の変化により、売上原価は20,355百万円、売上原価率は55.6%となり、前連結会計年度に比べ0.5ポイント低下いたしました。
売上総利益は前連結会計年度に比べ538百万円増加し、16,230百万円となりました。販売費及び一般管理費については研究開発費を中心に増加し、前連結会計年度に比べ527百万円増加し、11,608百万円となりました。
営業利益は前連結会計年度に比べ11百万円増加し、4,622百万円となりました。売上高営業利益率は12.6%となり前連結会計年度に比べ0.3ポイント低下いたしました。
営業外収益は115百万円を計上し、前連結会計年度に比べ15百万円増加いたしました。営業外費用は14百万円を計上し、前連結会計年度に比べ15百万円減少いたしました。
経常利益は営業外損益で100百万円を計上し、4,723百万円となり、前連結会計年度に比べ42百万円増加いたしました。経常利益率は前連結会計年度に比べ0.2ポイント低下し、12.9%となりました。
特別利益は33百万円を計上し、前連結会計年度に比べ64百万円減少いたしました。特別損失は32百万円を計上し、前連結会計年度に比べ97百万円減少いたしました。
税金等調整前当期純利益は特別損益で1百万円の純利益を計上し、4,724百万円となりました。税金等調整前当期純利益に対する法人税、住民税及び事業税の負担率は前連結会計年度25.8%に対して当連結会計年度が25.1%となり、0.8ポイント低下いたしました。
親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ91百万円増加し、3,538百万円となり、当期純利益率としては0.0ポイント上昇し、9.7%となりました。
当社グループは、経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として、2020年3月期の第3四半期までの好調な業績を受けて2020年3月期に売上高36,800百万円、営業利益4,350百万円、ROE9.5%の達成を目指しておりましたが、売上高36,585百万円、営業利益4,622百万円、ROE9.9%となりました。売上高は見込みどおりに伸びなかったものの、増収による利益の増加により営業利益とROEについては、目標を達成いたしました。
|
指標 |
2019年3月期 |
2020年3月期 |
||
|
目標 |
実績 |
目標 |
実績 |
|
|
連結売上高(百万円) |
36,760 |
35,761 |
36,800 |
36,585 |
|
連結営業利益(百万円) |
4,200 |
4,611 |
4,350 |
4,622 |
|
ROE(%) |
9.2 |
10.3 |
9.5 |
9.9 |
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については以下のとおりであります。
(ア)キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(イ)財務政策
当社グループの財務政策における基本方針は、総資産の圧縮及び資本効率の向上による財務体質の強化であり、継続的に実行しております。
資金の調達及び運用については、当社グループとして一体となり実行しており当社の信用力を最大限に活用しております。運転資金及び設備投資については、基本的に手持資金(利益等の内部留保)にて調達しております。なお、運転資金の効率的な調達を行うため金融機関との間で、総額5,400百万円の当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しております。余剰資金の運用については、安全性・流動性の高い金融商品にて実行しております。当社グループの高いキャッシュポジションに対して、今後の効率的・戦略的な資金運用を検討しております。
当社グループは、その健全な財務状態、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力、売掛債権信託(債権流動化)及び貸出コミットメント契約により、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。今後の投資予定としては、現在進めている基幹システムの刷新計画において販売管理、会計、人事給与システムの導入が完了し、生産システムが導入予定となっております。当該資金は手持資金で調達する予定であります。詳細は「3設備の新設、除却等の計画(1)重要な設備の新設」に記載のとおりです。
また、当社グループは株主の皆様に対する利益還元を経営の最重要課題のひとつと位置づけたうえで、財務体質の強化と積極的な事業展開に必要な内部留保の充実を勘案し安定した配当政策を実施すること、また、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としております。具体的には、上記方針を踏まえ連結配当性向30%以上の配当を目標といたします。
業務提携契約
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契約会社名 |
内容 |
契約日 |
有効期限 |
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大塚製薬㈱ |
臨床検査市場において、両社が競争力を強化し、メリットを享受できるための販売・市場育成、研究開発、技術の相互利用及び、両社の信頼・協力関係を深め、業務提携をより円滑に進めることを目的とする当社への資本参加を含めた業務提携契約。 |
2006年9月7日 |
業務提携契約 5年間 ※期間終了後、1年毎 の更新 |
「日本経済再生の柱として、医療、医薬品、医療機器を戦略産業として育成する」という政府方針のもとで、グローバル製品の開発を最重要課題として市場動向の把握に努め、既存の大型製品群の強化充実並びに独自技術と研究開発力の強化による製品開発を推進してまいりました。
遺伝子検査用試薬では、急速に拡大した新型コロナウイルス感染症への対策として、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「感染症実用化研究事業 新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業」における「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の診断法開発に資する研究」に参画し、その成果として2020年3月に「Loopamp 2019-nCoV 検出試薬キット」(研究用試薬)を、同4月には「Loopamp新型コロナウイルス2019(SARS-CoV-2)検出試薬キット」(体外診断用医薬品)を発売いたしました。
「Near the patient」という医療ニーズに対応するため、当連結会計年度中にLAMP法を用いた小型全自動遺伝子検査システムを開発いたしました。また、本医療機器で用いる検査チップの開発も進めて、2チップ、合計5項目の薬事承認を取得し、保険適用となり、2020年4月に「全自動核酸検査装置 Simprova」、「Simprova呼吸器感染症パネルBP,LP,MP」および「Simprova Extraction Kit/S1」を発売いたしました。
免疫血清学的検査用試薬では、便中のヘリコバクターピロリ抗原を検出する体外診断用医薬品『BLEIA‘栄研’H.ピロリ抗原』を2020年3月に発売いたしました。また、動物検査として血清アミロイドAを検出するVET-SAA‘Eiken’Reagentを国内外で2019年10月に発売いたしました。
微生物検査用試薬としては薬剤耐性(AMR)対策の一助として、「ドライプレート‘栄研’」にメトロニダゾールを追加いたしました。
大塚製薬株式会社とは業務提携契約に基づき、両社が補完できる領域を中心に共同開発を引き続き検討中であります。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は