第2 【事業の状況】

下記の各項目の記載金額には、消費税等は含まれておりません。

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、ユーロ圏や中国をはじめとする新興諸国などの海外経済の減速により円安の勢いが止まるとともに、それが株式市況にも波及して景気が足踏み状態となるなど、先行き不透明な状況で推移しました。

医薬品業界におきましては、後発品使用促進策等の医療費抑制策の進展に加え、企業間での市場競争が激化するなど、引き続き厳しい経営環境のもとに推移しております。また、情報サービス業界、物品販売業界、建設業界におきましては、企業におけるIT投資及び設備投資意欲に改善傾向が見られるものの、個人消費の低迷を主要因に景気の停滞感が強まるなど、依然として厳しい競争環境下にありました。

このような状況下、当連結会計年度の業績は以下のとおりとなりました。

 

前連結会計年度

(自  平成26年4月1日

至  平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自  平成27年4月1日

至  平成28年3月31日)

 増減率(%)

売上高(百万円)

70,110

71,294

1.7

営業利益(百万円)

8,334

10,274

23.3

経常利益(百万円)

10,584

11,353

7.3

親会社株主に帰属する
当期純利益(百万円)

7,165

8,165

14.0

 

医薬品事業の売上高は、618億2千1百万円(前連結会計年度比3.6%増)となりました。長期収載品などが減少いたしましたが、前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬「ユリーフ錠」、糖尿病治療薬「グルベス配合錠」及び「グルファスト錠」、腎性貧血治療薬「エポエチンアルファBS注JCR」などの主力製品における積極的な医薬情報活動を推進いたしましたほか、技術料売上や国内販売提携先への供給額が増加いたしましたことなどにより増収となりました。なお、高リン血症治療薬「ピートルチュアブル錠」を昨年11月に、前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬「ユリーフOD錠」(剤形追加)を本年1月にそれぞれ新発売いたしました。また、前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬シロドシン(一般名、日本製品名ユリーフ)の北米・中南米における技術導出先でありますアラガン社(アメリカ)及び欧州・中東・アフリカなどにおける技術導出先でありますレコルダッチ社(イタリア)では、当連結会計年度におきましても引き続きそれぞれの許諾地域内において製品育成を進めております。

その他の事業の売上高は、94億7千2百万円(前連結会計年度比9.1%減)となりました。情報サービス業で増収となりましたものの、物品販売業、建設請負業におきまして減収となりました。

利益面では、増収に加え、売上原価率が低下するとともに、研究開発費を主に販売費及び一般管理費が減少いたしましたことにより、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は増益となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より20億4千7百万円減少し、当連結会計年度末では500億9千4百万円(前連結会計年度末比3.9%減)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、税金等調整前当期純利益の増加、法人税等の支払額の減少などの資金の増加要因がありましたが、売上債権の増加、その他の流動負債の減少などの資金減少要因により、前連結会計年度に比べ9億4百万円減の57億6千3百万円となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、長期前払費用の取得による支出の増加などにより、前連結会計年度に比べ25億1千6百万円支出増の56億8千5百万円の支出となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ79億3千5百万円支出減の21億4千6百万円の支出となりました。主な要因は、自己株式の取得による支出の減少によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成27年4月1日

至  平成28年3月31日)

前年同期比(%)

医薬品事業(百万円)

48,110

1.5

報告セグメント計(百万円)

48,110

1.5

その他の事業(百万円)

2,213

△2.3

合計(百万円)

50,323

1.4

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.金額は、販売価格によっております。

 

(2) 商品仕入実績

当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成27年4月1日

至  平成28年3月31日)

前年同期比(%)

医薬品事業(百万円)

7,275

1.7

報告セグメント計(百万円)

7,275

1.7

その他の事業(百万円)

1,838

△25.3

合計(百万円)

9,113

△5.2

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.金額は、仕入価格によっております。

 

(3) 受注状況

当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

その他の事業

8,368

12.6

2,625

49.6

合計

8,368

12.6

2,625

49.6

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.医薬品事業は販売計画に基づく生産計画により生産しております。

 

 

(4) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成27年4月1日

至  平成28年3月31日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

医薬品事業

 

 

 

その他代謝用薬

14,225

14.5

 

神経系用薬

202

△6.7

 

感覚器官用薬

1,893

△12.1

 

循環器官用薬

4,546

△12.4

 

消化器官用薬

3,057

4.1

 

ホルモン・泌尿生殖・血液体液用薬

20,264

5.5

 

アレルギー用薬

1,281

△9.8

 

その他

16,350

1.3

 

報告セグメント計

61,821

3.6

その他の事業

9,472

△9.1

合計

71,294

1.7

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自  平成26年4月1日

至  平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自  平成27年4月1日

至  平成28年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

アルフレッサ㈱

10,789

15.4

11,436

16.0

㈱スズケン

9,346

13.3

9,826

13.8

㈱メディセオ

7,632

10.9

8,023

11.3

 

 

 

3 【対処すべき課題】

製薬産業を取り巻く経営環境は激変の最中にあります。日米欧においては医療費適正化に向けたさまざまな医療制度改革が進められ、また新興国においては医療ニーズが拡大するなど、医薬品市場はグローバルな規模で大きく変化しています。さらに、希少疾病に対する治療や生活の質(Quality of life)の向上など医療ニーズが高度化、多様化する一方、新薬シーズの枯渇、新薬開発コストの増大などにより研究開発活動の生産性はますます厳しくなってきており、企業間競争は熾烈を極めております。

このような経営環境下にあって、当社は継続的に新薬を創出することにより、当社の存在意義・存在価値を生む製品ポートフォリオを構築し、創薬研究開発型企業として持続的成長を図るための取り組みを推進しております。

平成26年度から平成28年度までを実行期間とした中期経営計画「PROGRESS 3」におきまして、以下の6項目を対処すべき課題として設定し、その早期実現に向けて引き続き注力してまいります。

①  独自性と競争優位性を持つ製品ポートフォリオの充実・強化

マーケティング領域および新規参入領域に、バイオロジクス領域を加えた研究開発領域において、研究開発・ライセンスインを活発化させ、製品ポートフォリオの充実・強化を図る。

②  開発テーマの効率的な臨床試験推進と早期着実な承認取得

開発マネジメント体制の強化を図り、開発テーマの早期かつ確実な承認取得を実現するとともに、経営資源を最適に配分し効率的な開発業務を推進する。

③  国内医療用医薬品市場における競争優位性確立と売上高獲得

ユリーフ、グルファスト、グルベス、ピートルといった特許製品をはじめとする主力製商品のプロモーション活動に販売資源を集中し、国内医療用医薬品売上高の早期最大化を図る。

④  海外展開の推進と海外収益の獲得

海外提携先との連携強化などにより、海外収益の最大化を図るとともに、新規創製品の海外導出と育成を図り、将来における海外収益基盤の安定化を目指す。

⑤  効率的な生産体制の構築と高品質医薬品の安定供給

医薬品生産・物流コストの効率化を図るとともに、新薬・新製品群の恒常的安定生産の早期実現と顧客ニーズを踏まえた安全・安心な高品質医薬品の安定供給を推進する。

⑥  ヘルスケア事業の収益確保とビジネス拡大

介護・高齢者領域、腎疾患領域における新製品の継続投入と製品改良により収益を確保するとともに、新たな治療領域への進出とターゲット市場の拡大を図る。

 

 

4 【事業等のリスク】

当グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性のある主なリスクには以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当グループが判断したものであります。

(1) 医薬品の研究開発に係るリスク

新薬の研究開発から承認・発売までは多額な費用と長い期間を要します。創薬研究において、有用な化合物を順調に発見できるとは限らず、また開発中の新薬あるいは効能追加等について、予測している通りの有用性を証明できるかどうか、いつ承認を得ることができるかを確実に予測することはできません。

(2) 医薬品行政の動向によるリスク

日本の医療用医薬品は、国が定める薬価基準によって薬価が決められており、現在、原則として2年に1度薬価改定(薬価基準の引下げ)が実施されています。この他、疾病治療の包括化や更なる後発品使用促進策等の医療保険制度の改定があった場合は、業績あるいは財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 他社医薬品との競合によるリスク

販売しております医薬品と同種の適応をもつ他社医薬品との競合に加え、先発医薬品の特許が切れると発売される同成分の後発医薬品との価格的な競合にさらされます。これらの競合は既存製品の売上に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(4) 医薬品副作用発現によるリスク

医薬品には、開発段階では発見できなかった未知の副作用が発現する可能性があります。予期せぬ副作用や重篤な有害事象が発現した場合には、その使用方法が制限されたり、場合によっては発売中止になる可能性もあります。

(5) 製造・仕入に関するリスク

生産設備の不具合あるいは原材料の入手の遅れ等により製造が遅滞または停止した場合や、品質上の問題の発生により製品回収等を行うことになった場合は、業績あるいは財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 知的財産の保護の成否に関するリスク

当グループが知的財産権を適切に保護できない場合には、他の第三者が当グループの技術等を使用して、当グループの市場における競争優位性を阻害する可能性があります。

(7) 訴訟に関するリスク

現在、当グループの経営に影響を与えるような訴訟は提起されておりませんが、当グループが国内外で継続して事業活動を行う過程において、特許関連、製造物責任、環境関連、労務関連、その他に関し訴訟を提起される可能性があります。

(8) 環境保全に関するリスク

医薬品の研究や製造の過程で使用される化学物質等の中には、環境に影響を与える物質も含まれています。各事業所においては厳格な管理を実施し環境保全に努めておりますが、これらが周辺の環境汚染の原因と判断された場合、事業所に対する法的な措置が講じられたり、環境の回復や改善のための費用等の発生により、業績あるいは財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 情報管理に関するリスク

当グループが保有する個人情報や機密情報の保護・管理について、社内規程を制定し、また従業員教育等を通じて、情報流出の防止に細心の注意を払っておりますが、予期せぬ事態により情報の流出・漏洩が発生した場合には、当グループの社会的信用の低下等により、業績あるいは財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

なお、上記以外にも様々なリスクがあり、ここに記載されたものが当グループのすべてのリスクではありません。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 技術導出契約

契約会社名

契約先

契約内容

対価の受取

契約期間

国名

社名

当社

韓国

JW製薬

糖尿病治療薬ミチグリニドの韓国における独占的開発及び、販売権

契約一時金

一定率のロイヤルティ

平成15年3月~

製品の販売を終了するまで

当社

アメリカ

メディシノバ社

切迫早産及び喘息急性発作治療薬ベドラドリンの日本を除く全世界における独占的開発及び、販売権

契約一時金

一定率のロイヤルティ

平成16年2月~

本特許満了日と製品発売から10年目までのいずれか遅い方の期間

当社

韓国

JW製薬

前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬シロドシンの韓国における独占的開発及び、販売権

契約一時金

原薬供給

平成16年3月~

本特許満了日と製品発売から10年目までのいずれか遅い方の期間

当社

アメリカ

アラガン社

前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬シロドシンのアメリカ、カナダ、メキシコ、南米における独占的開発及び、販売権

契約一時金

一定率のロイヤルティ

平成16年4月~

本特許満了日と製品発売から15年目までのいずれか遅い方の期間

当社

イタリア

レコルダッチ社

前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬シロドシンの欧州、中東、アフリカ、オセアニアにおける独占的開発及び、販売権

契約一時金

原薬供給

平成16年12月~

本特許満了日と製品発売から10年目までのいずれか遅い方の期間

その後は2年毎自動更新

当社

日本

エーザイ㈱

糖尿病治療薬ミチグリニドのアセアン10カ国における独占的開発及び、販売権

製剤供給

平成19年6月~

平成34年6月

その後は1年毎自動更新

当社

日本

エーザイ㈱

糖尿病治療薬ミチグリニドの中国における独占的開発及び、販売権

契約一時金

製剤供給

平成19年9月~

平成34年9月

その後は1年毎自動更新

当社

日本

エーザイ㈱

前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬シロドシンのアセアン10カ国、インド、スリランカにおける独占的開発及び、販売権

契約一時金

製剤供給

平成21年3月~

平成36年3月

その後は1年毎自動更新

当社

スイス

オブシーバ社

子宮内膜症治療薬KLH-2109の日本その他の一部アジアを除く全世界における独占的開発及び、販売権

契約一時金

製剤供給

平成27年11月~

本特許満了日と製品発売から15年目までのいずれか遅い方の期間

 

(注)  以下の契約については、当連結会計年度において終了いたしました。

    ・当社とファイザー社(アメリカ)の痛風・高尿酸血症治療薬KUXに関する実施権許諾契約

 

 

(2) 技術導入契約

契約会社名

契約先

契約内容

対価の支払

契約期間

国名

社名

当社

日本

中外製薬㈱

ベザフィブラート製剤の製造技術及び国内での販売権

契約一時金
一定率のロイヤルティ

平成2年8月~

平成32年6月

当社

日本

塩野義製薬㈱

脊髄小脳変性症治療薬ロバチレリンの国内での開発及び、販売権

契約一時金

一定率のロイヤルティ

平成18年12月~

本特許満了日と製品発売から15年目までのいずれか遅い方の期間

当社

日本

ワイズ・エー・シー㈱

中皮腫を対象とした抗CD26ヒト化抗体YS110の国内での開発及び、販売権

契約一時金
一定率のロイヤルティ

平成20年9月~

本特許満了日と製品発売から15年目までのいずれか遅い方の期間

当社

アメリカ

ソフィリス・バイオ社

前立腺肥大症治療薬「遺伝子組換え型プロアエロリシン」の国内での開発及び、販売権

契約一時金
一定率のロイヤルティ

平成22年4月~

開発又は販売終了するまで

当社

スイス

ビフォー・フレゼニウス・メディカルケア・リーナル・ファーマ社

透析時高リン血症治療薬スクロオキシ水酸化鉄の国内での開発及び、販売権

契約一時金
一定率のロイヤルティ

平成22年9月~

製品発売後10年と後発品の発売のいずれか遅い方の期間

 

 

(3) 商品導入契約

契約会社名

契約先

契約内容

対価の支払

契約期間

国名

社名

当社

日本

ファイザー㈱

フラグミン静注の国内での販売権

平成26年4月~

平成29年3月

当社

日本

わかもと製薬㈱

リズモンTG点眼液の国内での共同販売権

契約一時金

平成11年6月~

平成21年11月

その後は1年毎自動更新

当社

日本

アストラゼネカ㈱

ゾラデックス1.8mgデポの国内での販売権

契約一時金

平成25年7月~

平成28年6月

その後は相手方と合意した期間の満了まで

当社

日本

大日本住友製薬㈱

フルスタン錠の国内での販売権

平成13年3月~

平成23年8月

その後は1年毎自動更新

 

 

(4) 取引契約関係

契約会社名

契約先

契約内容

契約期間

国名

社名

当社

日本

第一三共㈱

前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬シロドシンの国内での製剤の開発、製造、販売における実施権許諾及びそれにかかる共同開発及び共同販売

平成13年3月~

開発又は販売終了するまで

当社

日本

武田薬品工業㈱

糖尿病治療薬ミチグリニドの国内での製剤の開発、販売における実施権許諾及びそれにかかる共同開発及び共同販売

平成14年8月~

製品発売後10年目にかかる会計年度末。その後は1年毎自動更新

 

 

 

契約会社名

契約先

契約内容

契約期間

国名

社名

当社

日本

JCRファーマ㈱

腎性貧血治療薬エポエチンカッパ(遺伝子組換え)[エポエチンアルファ後続1]の国内での共同開発及び販売権

平成17年12月~

製品発売後10年

その後は1年毎自動更新

当社

日本

JCRファーマ㈱

持続型赤血球造血刺激因子製剤ダルベポエチンアルファ(遺伝子組換え)のバイオ後続品の国内での共同研究開発

平成25年9月~

製品の研究開発が終了するまで

当社

日本

味の素製薬㈱

(注)

潰瘍性大腸炎治療薬カロテグラストメチルの国内での共同開発及び共同販売権

平成27年3月~

両社が終了に合意するまで

当社

日本

味の素製薬㈱

(注)

潰瘍性大腸炎治療薬ブデソニドの国内での共同開発及び共同販売権

平成27年3月~

本特許満了日と製品発売から15年目までのいずれか遅い方の期間

当社

日本

杏林製薬㈱

過活動膀胱治療薬ビベグロンの国内での共同開発及び共同販売権

平成28年3月~

本特許満了日と製品発売から15年目までのいずれか遅い方の期間

 

  (注)  味の素製薬株式会社は、平成28年4月1日付けにてEAファーマ株式会社へ社名変更しております。

 

6 【研究開発活動】

当グループの中核である医薬品事業では、経営ビジョンである「世界の人びとの健康に貢献できる独創的な医薬品を開発し提供する創薬研究開発型企業を目指す」の実現のため、研究開発におけるコア領域を定め、積極的に研究開発投資を行うことにより、新薬創出と開発の加速を図っております。また、グローバル市場への進出と拡大を目指し、創製品の技術導出による国際展開を推進しております。

医薬品事業における当連結会計年度の研究開発の状況は次のとおりであります。

昨年1月に承認申請を行いましたグルファストの剤形追加(口腔内崩壊錠)の製造販売承認を本年2月に取得いたしましたことから、薬価基準収載後の発売を予定しております。また、本年3月には杏林製薬株式会社との間で過活動膀胱治療薬KRP-114V(開発番号、一般名:ビベグロン)の日本国内における共同開発及び共同販売に関する契約を締結いたしました。なお、当社とファイザー社(アメリカ)は、当社が同社に技術導出いたしました痛風・高尿酸血症治療薬KUX-1151(開発番号)に代わる新たな化合物の共同研究を進めてまいりましたが、当連結会計年度内において、同社は同社内における研究開発ポートフォリオの見直しにより、当該共同研究を継続しないことを決定しています。

このほか、昨年11月には当社が創製いたしました子宮内膜症治療薬KLH-2109(開発番号)につきまして、日本など一部のアジアを除く全世界における独占的開発及び販売権をオブシーバ社(スイス)に許諾する契約を締結いたしました。

その他の事業につきましては、ソフトウエア開発における先端情報技術研究への積極投資など、事業拡大に向けての基盤作りを行っております。

当連結会計年度の研究開発費の総額は141億6百万円(売上高比19.8%)であります。

 

(医薬品事業)

マーケティング領域および新規参入領域に、バイオロジクス領域を加えた研究開発領域において、研究開発・ライセンスインを活発化させ、製品ポートフォリオの充実・強化を図っております。なお、研究開発費の総額は139億9千7百万円であります。

 

(その他の事業)

グローバルな事業展開に向けたメディカル系ソフトウエアをはじめ、パッケージソフトウエアの開発体制の確立、次世代技術の取り込みを推進しております。なお、研究開発費の総額は1億8百万円であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当グループに関する財政状態及び経営成績の分析・検討内容は原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。

 

(1) 財政状態

当連結会計年度末の総資産は1,933億4千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ118億6千万円増加しました。流動資産は現金及び預金、有価証券が減少しましたが、たな卸資産、受取手形及び売掛金が増加したことなどにより、26億8千9百万円増加し1,000億5千1百万円となりました。固定資産は投資有価証券の増加などにより、91億7千1百万円増加し932億9千4百万円となりました。

当連結会計年度末の負債は352億2千万円となり、前連結会計年度末に比べ44億5千5百万円増加しました。流動負債は、「その他」に含まれる前受金、未払法人税等が増加したことなどにより、6億7千3百万円増加し196億8百万円となりました。固定負債は退職給付に係る負債が増加したことなどにより37億8千2百万円増加し、156億1千2百万円となりました。

当連結会計年度末の純資産は1,581億2千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ74億4百万円増加しました。その他有価証券評価差額金、利益剰余金の増加がありました他、自己株式の消却などの変動がありました。

この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の82.9%から81.6%となりました。

 

(2) 経営成績

売上高につきましては、全体で712億9千4百万円(前連結会計年度比1.7%増)となりました。そのうち大半を占める当グループの中核をなす医薬品事業では、ユリーフ、グルべス配合錠、グルファスト錠、エポエチンアルファBSなどが増加いたしましたほか技術料売上や国内販売提携先への供給額が増加いたしましたことなどにより、売上高は前連結会計年度に比べ21億2千7百万円(3.6%)増加し618億2千1百万円となりました。その他の事業では、情報サービス業で増収となりましたものの、物品販売業、建設請負業におきましては減収となり、売上高は前連結会計年度に比べ9億4千4百万円(9.1%)減少し94億7千2百万円となりました。

売上原価につきましては、医薬品事業において製品個々の売上原価率には特段の変動は見られず、売上構成の変動などにより売上原価率は0.1ポイント低下いたしました。その他の事業では売上原価率の高い建設請負業の売上構成が低下したことなどにより3.0ポイント低下いたしました。この結果、売上総利益は前連結会計年度に比べ16億6千9百万円(3.6%)増加し477億1千4百万円となりました。

販売費及び一般管理費におきましては、販売費が増加いたしました一方で、一般管理費と研究開発費が減少いたしました。この結果、営業利益は前連結会計年度に比べ19億4千万円(23.3%)増加し、102億7千4百万円となりました。

営業外損益では、営業外収益の有価証券評価益の減少に加え、為替差損を計上いたしましたことなどにより前連結会計年度に比べ10億2千5百万円の減少となりましたが、増収による増益要因などにより経常利益は前連結会計年度に比べ7億6千8百万円(7.3%)増加し113億5千3百万円となりました。

特別損益では、主に医薬品事業において固定資産処分損が減少いたしましたが、減損損失を計上いたしましたことなどにより前連結会計年度に比べ損失が増加いたしました。

以上により、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ6億7千万円(6.4%)増加の111億3千6百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べ10億円(14.0%)増加の81億6千5百万円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より20億4千7百万円減少し、当連結会計年度末では500億9千4百万円(前連結会計年度末比3.9%減)となりました。各キャッシュ・フローの分析につきましは、「第2 事業の状況  1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。