当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当第1四半期連結累計期間(2019年4月1日~2019年6月30日)の売上高は、医薬品事業が国内・海外ともに伸長したことから、前年同期と比べ5.8%増の76億4千9百万円となりました。
営業利益は、増収に加え、研究開発費を中心とした販売費及び一般管理費が減少したことから、81.7%増の9億6千4百万円となりました。経常利益は、投資有価証券売却益が減少したことなどにより、19.5%減の12億5千1百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は18.6%減の9億8千万円となりました。
セグメント別の売上概況
<医薬品事業>
・国内医薬品(36億8千9百万円、前年同期比5.4%増)
関節機能改善剤アルツは、市場全体が縮小したことにより、医療機関納入本数は減少しましたが、当社売上高は前年同期の販売提携先による在庫調整の影響により出荷が少なかったことから、増加しました。
眼科手術補助剤オペガン類は、シェルガンが順調に推移したことから、医療機関納入本数及び市場シェアが伸び、当社売上高も増加しました。
内視鏡用粘膜下注入材ムコアップは、競合品参入の影響を受け、当社売上高は減少しました。
2018年8月より販売を開始した腰椎椎間板ヘルニア治療剤ヘルニコアは、販売提携先とともに適正使用及び安全性確保に向けた医療機関への情報提供活動を推進しつつ段階的な普及に努めており、市場浸透は着実に進展しています。なお、販売提携先への年間出荷計画により、当第1四半期の売上高はありませんでした。
・海外医薬品(19億5千6百万円、同8.4%増)
単回投与の関節機能改善剤ジェル・ワンは、販売提携先の拡販施策に加え、2019年より複数の民間保険会社で優先償還を獲得したことにより、現地販売本数及び当社売上高が増加しました。
5回投与の関節機能改善剤スパルツFXは、米国市場において単回投与や3回投与などの少数回投与製品が選好される傾向が高まっており、現地販売本数及び当社売上高が減少しました。
中国向けアルツは、販売提携先による販売員の増強や都市部及びその周辺地域への拡販戦略が奏功しており、現地販売本数及び当社売上高が増加しました。
・医薬品原体(2億9千万円、同14.4%増)
コンドロイチン硫酸が減少した一方、ヒアルロン酸が増加しました。
これらの結果、医薬品事業の売上高は59億3千6百万円(同6.8%増)となりました。
<LAL事業>
海外子会社のアソシエーツ オブ ケープ コッド インクでの直販及び代理店経由の販売活動強化によりエンドトキシン測定用試薬やグルカン測定体外診断薬が順調に推移したことから、売上高は17億1千2百万円(同2.8%増)となりました。
②財政状態
当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ7億4千9百万円減少の794億8千8百万円となりました。これは主に有形固定資産の減少によるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ8億2百万円減少の63億9千9百万円となりました。これは主に未払金の減少によるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ5千3百万円増加の730億8千9百万円となりました。
(2) 経営の基本方針
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの経営の基本方針について重要な変更はありません。
(3) 目標とする経営指標
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの目標とする経営指標について重要な変更はありません。
(4) 経営環境及び中長期的な経営戦略と対処すべき課題
1. 当社グループの対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの対処すべき課題について重要な変更はありません。
2. 会社の支配に関する基本方針
Ⅰ.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針
当社は、研究開発型製薬企業であることから、事業成長の源泉である新しい医薬品の研究開発には、多大な時間を要するとともに長期にわたる継続的な資源の投下が必須です。したがって、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、企業価値向上のための長期的な投資の必要性を十分理解いただき、当社の企業価値及び株主共同の利益を継続的かつ安定的に確保、向上していくことを可能とする株主であることが望ましいと当社は考えています。
そもそも、上場会社の株主は株式市場での自由な取引を通じて決まるものであり、当社は、株式会社の支配権の移転を伴うような当社株式の大規模な買付行為も、これに応じるか否かの判断は、最終的には個々の株主の自由な意思に基づいて行われるべきであると考えています。
しかしながら、大規模な買付行為は、それが成就すれば、当社の経営に直ちに大きな影響を与えるだけの支配権を取得するものであり、当社の企業価値又は株主共同の利益に重大な影響を及ぼす可能性を有していることから、当該買付行為を行う者に関する十分な情報の提供なくしては、株主の皆さまが、当該買付行為により当社の企業価値に及ぼす影響を適切に判断することは困難です。このため、当社は、以下を行うことは当社の取締役としての責務であると考えています。
(ⅰ)大規模な買付行為を行う者から株主の皆さまの判断に必要かつ十分な情報を提供させること
(ⅱ)大規模な買付行為を行う者の提案する経営方針等が当社の企業価値に与える影響を当社取締役会が検討・評価して、株主の皆さまの判断の参考として提供すること
(ⅲ)必要に応じて、当社取締役会が大規模な買付行為又は当社の経営方針等に関して買付者と交渉又は協議を行い、あるいは当社の経営方針等に関して当社取締役会としての代替的提案を株主の皆さまに提示すること
さらに、現在の日本の資本市場と法制度のもとにおいては、当社の企業価値又は株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすような大規模な買付行為がなされる可能性も決して否定できない状況にあります。したがって、当社は、大規模な買付行為を行う者による情報提供、当社取締役会による検討・評価といったプロセスを確保するとともに、当社の企業価値又は株主共同の利益に対する明白な侵害を防止するため、大規模な買付行為に対する対抗措置を準備しておくことも、当社の取締役としての責務であると考えています。
Ⅱ.基本方針の実現に資する特別な取組み
① 経営の中長期的な重点課題と施策
当社は、「独創 公正 夢と情熱」を経営綱領として掲げ、従来から取り組んでいる糖質科学を中心とした独創的な医薬品等の開発・供給を通して、世界の人々の健康で心豊かな生活の向上に貢献する事業活動を展開しています。また、製薬企業としての社会的使命及び責任を深く自覚し、高い倫理観のもと法令遵守を徹底するとともに、株主をはじめとするステークホルダーの皆さまとの信頼関係の強化に努めることによって、企業価値の向上に重点をおいた経営を推進しています。
≪次期中期経営計画の骨子≫
製薬業界を取り巻く事業環境は、今後も更に厳しさを増すと考えられ、収益基盤の確保が急務となることから、当社はコア事業である医薬品事業において、SI-6603(ヘルニコア)及びSI-613といった、新たな経営の柱を早期かつ確実に開花させることに全力を注いでまいります。LAL事業においては、遺伝子組み換え技術を活かしたエンドトキシン測定用試薬の世界市場への展開を加速します。また、これまでのビジネスモデルに囚われず、収益モデルの多角化にも布石を打ってまいります。その土台として、予断を持たない各種コストの徹底的な低減や、財務基盤を活かした機動的な経営戦略を進めてまいります。
成長の源泉である研究開発においては、専門分野とする糖質科学を引き続き創薬の中心に位置づけ、パイプラインの充実を図ってまいります。更に糖質科学を活用したドラッグデリバリーシステム(DDS)技術をはじめとする基盤技術の拡充とともに、オープンイノベーション戦略を推進し、研究開発の効率を高めてまいります。
② コーポレート・ガバナンスの充実とコンプライアンスの徹底
当社では、コーポレート・ガバナンスを重要経営課題の一つと位置づけており、的確な情報収集、意思決定の迅速化と業務執行の監督機能強化を図っています。
当社のコーポレート・ガバナンスに関する具体的な考え方、施策は以下のとおりです。
・取締役会の監督機能の強化を目的として、社外取締役2名を選任しています。
・経営環境の変化に迅速に対応できる機動的な経営体制の構築を目的として、取締役の任期を1年としています。
・取締役会による経営の意思決定及び監督機能と、業務執行機能の分離を進め、コーポレート・ガバナンスを強化するために、執行役員制度を導入しています。
・常勤取締役及び執行役員が参加する経営会議を原則毎週開催し、取締役会で決定した基本方針に基づき、取締役会から委ねられた業務執行上の事項を審議・決定することとしています。
・監査役会は、社外監査役3名を含む5名で構成され、各監査役が取締役の職務執行の監査に当たっています。
・社会的な倫理規範を加えたコンプライアンス・プログラムを制定するとともに、コンプライアンス推進委員会を設置し、法令遵守等の徹底に努めています。
③ 株主利益向上のための施策
当社は、株主価値の向上を重要な経営課題の一つとして位置づけており、株主の皆さまへの利益還元を充実させるとともに、研究開発や生産体制整備等の事業投資にバランスよく取り組むことで持続的成長の実現を目指します。
株主還元につきましては、中長期的な視点に立ち、安定的かつ継続的な配当を目指し、1株当たり年間26円を継続する方針です。また、今後の事業展開や総還元性向を勘案しながら、自己株式の取得を適宜検討していきます。
さらに取締役の報酬等については、株主の皆さまの期待に応えるようインセンティブを高め、当社の持続的な業績向上に資することを基本方針とし、基本報酬に加え、社外を除く取締役を対象として、短期インセンティブとなる業績連動報酬及び業績評価報酬、並びに長期インセンティブとなる譲渡制限付株式報酬を導入しています。
Ⅲ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、上記基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を目的として、当社株式の大規模買付行為に対する対応策(以下「本プラン」といいます。)を定めています。
① 大規模買付ルールの設定
1)株主の皆さま及び当社取締役会による判断を可能にするため、事前に当該大規模買付行為に関する必要な情報を提供いただくこと
2)当社取締役会が、当該大規模買付行為についての検討・評価等を行い、大規模買付者と交渉し、株主の皆さまに意見・代替的提案等を提示させていただくため、一定期間は大規模買付行為を行わないこととしていただくこと
② 大規模買付行為に対する対抗措置の発動に関する要件及び手続並びに内容
本プランは、当社が大規模買付行為に対して発動する対抗措置(以下「対抗措置」といいます。)について、次のことを定めています。
1)対抗措置の発動要件として、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合又は当該大規模買付行為が当社の企業価値又は株主共同の利益を著しく毀損するものである場合に限って発動しうること
2)対抗措置の発動手続として、原則、下記③の独立委員会の勧告を最大限尊重して当社取締役会の決議をもって発動すること。なお、対抗措置の必要性・相当性について株主意思を確認することが適切と判断される場合には、株主総会を開催することができる。
3)対抗措置の内容として、新株予約権の無償割当てによること
③ 独立委員会の設置
本プランは、対抗措置の発動等に関する当社取締役会の恣意的な判断を防止するため、当社の業務執行を行う経営陣から独立した者で構成される独立委員会を設置することを定めています。
なお、本プランは、2008年6月20日開催の第62回定時株主総会においてご承認をいただきました。その後、2011年6月21日開催の第65回定時株主総会、2014年6月24日開催の第68回定時株主総会及び2017年6月20日開催の第71回定時株主総会において、それぞれ有効期間を3年とする継続のご承認をいただきました。その全文は、以下の当社ウェブサイトに掲載しております。
*アドレス https://www.seikagaku.co.jp/ja/ir/management/measures.html
Ⅳ.上記の取組みが基本方針に沿い、当社の企業価値及び株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないことについて
① 基本方針の実現に資する特別な取組み(上記Ⅱ)について
上記Ⅱに記載した企業価値の向上のための取組みは、当社の企業価値及び株主共同の利益を持続的に確保・向上させるための具体的方策として策定されたものであり、基本方針の実現に資するものです。したがって、これらの取組みは、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、かつ当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
② 基本方針に照らして不適切な者による支配を防止するための取組み(上記Ⅲ)について
上記Ⅲに記載した本プランは、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上を目的として導入するものです。その導入・継続にあたりましては、当社株主総会において株主の皆さまの承認を得ることを条件としています。また、本プランは、合理的かつ客観的な発動要件が満たされない限りは、対抗措置が発動されないように設定されています。さらに、当社取締役会は、対抗措置の発動に際して、対抗措置の発動の是非につき、独立委員会に諮問するものとされ、一定の場合には、株主の皆さまの意思を確認することとしています。
このように、本プランは、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」で定める3原則「(ⅰ)企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、(ⅱ)事前開示・株主意思の原則、(ⅲ)必要性・相当性確保の原則」に適合しており、また、経済産業省に設置された企業価値研究会が2008年6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も踏まえたものとなっております。
したがって、本プランは、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益を損なうものでなく、かつ当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。
(5) 研究開発活動
当社グループは、世界の人々の健康で心豊かな生活に貢献するために、専門分野とする糖質科学に特化して、独創的な医薬品等の創製を目指しています。
今後の事業成長の鍵を握る新薬の早期かつ継続的な上市を実現するために、対象物質や重点疾患を絞り込んだ効率的な活動を推進するとともに、内外の糖質研究ネットワークの拡充に努めています。
当第1四半期連結累計期間における研究開発費の総額は12億8千8百万円(対売上高比率16.8%)となりました。
研究開発活動の主な進捗状況は、以下のとおりです。
変形性関節症治療剤SI-613について、日本において小野薬品工業株式会社と共同開発で進めている3つの第Ⅲ相臨床試験(*1)のうち、膝以外の変形性関節症(4部位)を対象とした臨床試験の経過観察が本年6月に終了し、取得したデータの解析段階へ進みました。本年2月に変形性膝関節症を対象とした検証的試験において統計学的に有意な改善効果を示すトップライン結果を取得しており、また、本年9月には長期投与試験のデータが得られる予定です。今後、これらの3つの試験結果を考慮のうえ、2020年前半の製造販売承認申請を目指します。
SI-613は、生化学工業独自の薬剤結合技術を用いてヒアルロン酸とジクロフェナク(抗炎症薬)を化学結合した薬剤です。ヒアルロン酸による関節機能改善効果に加え、徐放されるように設計されたジクロフェナクの鎮痛・抗炎症作用を併せ持つことから、変形性関節症や腱・靭帯付着部症に見られる痛みや炎症を速やか、かつ持続的に改善することが期待されます。
その他の研究開発活動については、重要な変更はありません。
(*1) ①変形性膝関節症を対象とした検証的試験
②変形性関節症(4部位:肩関節、肘関節、股関節、足関節)を対象とした臨床試験
③変形性関節症を対象とした安全性評価を主目的とする長期投与試験
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。