第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

①経営成績

当第1四半期連結累計期間(2020年4月1日~2020年6月30日)の売上高は、国内医薬品の薬価引き下げに加え、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う外来受診の減少や米国における緊急を要さない医療処置の延期などの影響を受け、医薬品事業が減収となったことから、前年同期と比べ8.8%減の69億7千2百万円となりました。

営業利益は、減収に加え、米国で実施中の腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603追加臨床試験の被験者組み入れ促進策にかかる費用等により研究開発費が増加し、68.3%減の3億5百万円となりました。経常利益は、受取ロイヤリティ―の計上や為替差損の減少など利益の増加要因があったことから、51.2%減の6億1千万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は46.0%減の5億2千9百万円となりました。

 

セグメント別の売上概況

<医薬品事業>

・国内医薬品(36億9千4百万円、前年同期比0.1%増)

関節機能改善剤アルツは、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い外来受診が減少した影響などにより、市場全体が縮小し、医療機関納入本数は前年同期を下回りました。なお、前期に実施した新規納入施設獲得策の効果があり、市場シェアは拡大しました。当社売上高は、前年同期に比べて出荷が増加しましたが、薬価引き下げの影響を受けて減少しました。

眼科手術補助剤オペガン類は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い白内障手術件数が減少し、市場全体は縮小に転じましたが、競合品の出荷調整の影響を受けて、医療機関納入本数が伸び、当社売上高も薬価引き下げの影響をカバーして増加しました。

内視鏡用粘膜下注入材ムコアップは、競合品の攻勢に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い内視鏡手術件数が減少した影響を受け、当社売上高は減少しました。

腰椎椎間板ヘルニア治療剤ヘルニコアにつきましては、引き続きより多くの患者の方々へ治療機会を提供するために、適正使用及び安全性確保のための情報提供や市販後の安全性情報集積に努めています。当第1四半期においては、新型コロナウイルス感染症の拡大による外来受診減少の影響を受けたものの、新規納入施設の着実な伸びにより、医療機関納入本数及び当社売上高は増加しました。

・海外医薬品(11億3千8百万円、同41.8%減)

米国における単回投与の関節機能改善剤ジェル・ワンは、新型コロナウイルス感染症の拡大による都市部でのロックダウンや緊急を要さない医療処置の延期などの影響により、現地販売本数及び当社売上高は減少しました。

5回投与の関節機能改善剤スパルツFXは、少数回投与製品が選好される傾向の継続に加え、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、現地販売本数及び当社売上高は減少しました。

なお、米国市場においては、ロックダウンが徐々に解除され、経済活動が再開され始めた5月中旬以降、現地販売は回復傾向にあります。

中国向けアルツは、経済活動の再開時期が比較的に早かったものの、一部の地域において4月以降も外来診療の抑制が継続した影響等により、現地販売本数及び当社売上高は減少しました。

・医薬品原体(2億9千5百万円、同1.7%増)

ヒアルロン酸の競合激化がありましたが、売上高は前年同期並みとなりました。

 

これらの結果、医薬品事業の売上高は51億2千8百万円(同13.6%減)となりました。

 

<LAL事業>

海外子会社アソシエーツ オブ ケープ コッド インクの販売活動強化により、エンドトキシン測定用試薬及びグルカン測定体外診断用医薬品の販売が伸び、売上高は18億4千4百万円(同7.7%増)となりました(注)。

なお、LAL事業で取り扱うエンドトキシン測定用試薬及び受託試験サービスは、注射用医薬品や一部の医療機器などの品質管理に使用されるため、新型コロナウイルス感染症による影響は現時点において限定的と想定していますが、収束時期が不透明であり、事態が長期化した場合は、影響が生じる可能性があります。

(注)アソシエーツ オブ ケープ コッド インクは決算期が12月期であることから、当第1四半期連結累計期間に該当する2020年1月から3月においては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う売上高への影響は軽微でした。

 

②財政状態

当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ12億6千2百万円減少672億3千8百万円となりました。これは主に流動資産のその他に含まれる未収入金の減少によるものです。

負債は、前連結会計年度末に比べ14億8千7百万円減少72億4千7百万円となりました。これは主に未払金の減少によるものです。

純資産は、前連結会計年度末に比べ2億2千4百万円増加599億9千1百万円となりました。

 

③会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(2) 経営の基本方針

当第1四半期連結累計期間において、当社グループの経営の基本方針について重要な変更はありません。

 

(3) 目標とする経営指標

当第1四半期連結累計期間において、当社グループの目標とする経営指標について重要な変更はありません。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループの対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

当社グループは、世界の人々の健康で心豊かな生活に貢献するために、専門分野とする糖質科学に特化して、独創的な医薬品等の創生を目指しています。

今後の事業成長の鍵を握る新薬の早期かつ継続的な上市を実現するために、対象物質や重点疾患を絞り込んだ効率的な活動を推進するとともに、独自の創薬技術の強化やオープンイノベーションの活用によりプロジェクト数の拡充を図っていきます。

当第1四半期連結累計期間における研究開発費の総額は、16億1千5百万円(対売上高比率23.2%)となりました。

研究開発活動の主な進捗状況は、以下のとおりです。

 

・SI-6603(腰椎椎間板ヘルニア治療剤、開発地域:米国)

2018年2月より米国における第Ⅲ相臨床試験の追加試験を開始し、2022年11月に経過観察を終了する計画で進めておりましたが、米国での新型コロナウイルス感染症拡大により、一部医療機関における治験中断や被験者の来院見合わせが増加したこともあり、2020年6月末時点で約6ヵ月の遅延を見込んでいます。治験施設が多数ある州での感染が拡大傾向にあることから、今後、ロックダウンが実施された場合は、被験者の組み入れが更に遅延することが想定されます。現在、医療現場の状況及び患者さまや医療関係者の方々の感染防止を最優先に考慮しつつ、被験者の組み入れに効果的な広告活動や現地の治験業務委託先と連携した新規施設の早期立ち上げなど、各施策を着実に実行しています。

・SI-613(変形性関節症治療剤、開発地域:日本、米国)

国内で実施した3つの第Ⅲ相臨床試験結果に基づき、2020年1月に変形性関節症(膝関節、股関節、足関節)の効能又は効果に係る国内での製造販売承認申請を行いました。当局からの照会事項に適宜、適切に対応しており、現時点で審査はスケジュールどおりに進んでいると受け止めています。

・SI-722(間質性膀胱炎治療剤、開発地域:米国)

米国における第Ⅰ相臨床試験が完了し、2019年11月に第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を開始しておりますが、新型コロナウイルス感染症拡大により、2020年6月末時点において、試験計画に対し約4ヵ月の遅延を見込んでいます。今後、米国での感染が更に拡大し、治験施設のある州でロックダウンが実施された場合は、被験者の組み入れへの影響が想定されます。現在、現地の治験業務委託先と連携し、医療現場の状況及び患者さまや医療関係者の方々の感染防止を最優先に考慮したうえで、試験の実施に努めています。

SI-449(癒着防止材、開発地域:日本)

2018年5月に開始したパイロット試験において、有用な効果が確認されたことを受け、2020年5月に、有効性(癒着の防止効果)、安全性及び操作性を確認するピボタル試験を開始しました。なお、被験者組み入れ開始については、患者さまや医療関係者の方々の新型コロナウイルス感染防止を最優先に考慮しつつ、慎重に準備を進めています。

その他の研究開発活動については、重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、新たに締結した重要な契約は次のとおりです。

相手先

契約締結年月日

契約内容及び期間等

エーザイ株式会社

2020年4月1日

変形性関節症治療剤SI-613の中国における共同開発・独占販売権

契約期間:契約締結日から製造販売承認取得日の10年後の応当日、以後2年ごとに更新