2015年に策定した5カ年中期経営計画『飛躍』の目標である、売上高250億円、営業利益50億円の達成と、経営ビジョン「独自のバイオ技術、細胞治療・再生医療技術によりグローバルで存在感のある研究開発型企業」の実現に向け、以下の課題に対処してまいります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 主力製品の売上拡大、原価低減への取り組み
当社の主力製品である「グロウジェクト®」は、1993年の発売以来、適応症の追加、特長的な電動注入器の開発・発売、プロモーション活動の強化等により、売上を伸ばしてまいりました。昨年1月には、溶解操作が不要な液状製剤「グロウジェクト®皮下注6mg・12mg」とその専用注入器「グロウジェクター®L」を発売し、売上は伸長を続けております。
「エポエチンアルファBS注JCR」は、透析時の腎性貧血治療に用いられる短時間作用型エリスロポエチン製剤群において、継続的に高い市場シェアで推移しており、今後も腎性貧血治療の領域での売上の最大化を目指してまいります。
「テムセル®HS注」は、一昨年2月の販売開始以来、造血幹細胞移植後の急性移植片対宿主病(GVHD)治療の新しい選択肢として医療機関から引き続き高い評価を受けております。昨年10月には、それまで治験参加施設としておりました販売施設の限定を解除させていただいたことにより、より幅広い医療機関での使用が可能となったため、治療症例数の増加とともに売上も順調に増加しております。
これら主力製品については当社の強みを活かした戦略的なマーケティングによる売上伸長と、生産・流通・販売における様々なコストの低減や継続的に取り組んでいる業務の効率化の相乗効果により、利益の拡大を目指してまいります。
② 開発品目の計画進捗
<新薬への取り組み>
・JR-141(血液脳関門通過型ハンター症候群治療薬)
JR-141は、血液脳関門通過技術(J-Brain Cargo®)を用いた画期的なハンター症候群治療酵素であり、既存の製剤では治療効果がみられない中枢神経症状に対する効果が期待される革新的な医薬品として2018年3月に先駆け審査指定制度の指定を受けました。昨年3月に開始いたしました第Ⅰ/Ⅱ相試験において、安全性に問題はなく、さらに血液脳関門を通過して中枢神経系に作用したと推定される期待通りの結果が得られたため、2018年中の第Ⅲ相試験の開始、2019年の国内での製造販売承認申請に向けて、最優先で開発に取り組んでまいります。
さらに海外での臨床試験については、ブラジルでの第Ⅱ相試験開始に向けて、現在治験開始の準備を進めております。
・JR-162(J-Brain Cargo®適用ポンペ病治療薬)
JR-141に続くJ-Brain Cargo®を適用したライソゾーム病治療薬の第2弾としてポンぺ病治療酵素製剤(JR-162)の開発を進めております。モデル動物を用いた検討において、薬剤が骨格筋に効果的に取り込まれ、ポンぺ病で主に認められる骨格筋症状の改善効果が示唆される結果が得られたことから、早期の臨床試験開始を目標に開発を進めてまいります。
・JR-171(血液脳関門通過型ハーラー症候群治療薬)
JR-141、JR-162に続くJ-Brain Cargo®を適用したライソゾーム病治療薬の第3弾としてハーラー症候群治療酵素製剤(JR-171)の開発に着手しております。ハーラー症候群(ムコ多糖症Ⅰ型)は、ハンター症候群と同様に酵素の欠損や変異により脳内に蓄積する物質が中枢神経系に障害を与える疾患です。JR-171はモデル動物を用いた検討において、全身だけでなく、脳内に蓄積した物質を効果的に減少させることが認められたことから、末梢臓器だけでなく中枢神経症状の改善効果が期待されます。本剤についても、早期の臨床試験開始に向けて開発を進めてまいります。
また、これらの開発品目のみならず、J-Brain Cargo®が適用可能な他の12種類のライソゾーム病についても、基礎研究を迅速に進め、一日も早く開発パイプラインに盛り込むことを目指してまいります。
・JR-142(持続型成長ホルモン製剤)
改変型アルブミンを結合させた作用持続型の成長ホルモン製剤として、2018年度の臨床試験開始を目標に基礎データの集積を進めております。主力製品「グロウジェクト®」の持続型製品として、ラインナップ拡充に向け、開発に注力してまいります。
<再生医療等製品への取り組み>
・テムセル®HS注適応拡大(表皮水疱症治療)
「テムセル®HS注」の適応拡大の一環として、重篤な希少疾病である表皮水疱症に対する医師主導治験が大阪大学医学部附属病院において実施されております。表皮水疱症は、患者数が非常に少ない希少疾病で、確立された治療法の無い難病です。早期の承認取得に向け、引き続き大阪大学医学部附属病院と連携し開発に取り組んでまいります。
・JTR-161/JR-161(急性期脳梗塞治療)
「テムセル®HS注」に続く再生医療等製品として、当社独自の技術を用いて生産方法を確立いたしましたヒト歯髄由来幹細胞(DPC)については、昨年7月に帝人株式会社と急性期脳梗塞を対象適応症として共同開発契約を締結いたしました。次世代の再生医療等製品の柱として育てるべく、2018年度中の臨床試験開始に向け両社で協力して開発を推進してまいります。
<バイオ後続品への取り組み>
・JR-051(アガルシダーゼベータのバイオ後続品)
昨年9月に製造販売承認申請を行いました。2018年中の承認取得を念頭に、速やかな市場への浸透に向けた供給・営業体制等の準備を進めてまいります。
・JR-131(ダルベポエチンアルファのバイオ後続品)
2018年1月、2016年より実施していた第Ⅲ相試験において先行バイオ医薬品との同等性が検証されました。2018年中の製造販売承認申請に向けて、引き続き着実に開発を進めてまいります。
③ ライセンス事業への取り組み
「グローバルで存在感のある企業」の実現に向けて、当社の技術力を活かした製品および技術の導出は極めて重要な課題と認識しております。
製品の導出としまして、J-Brain Cargo®を利用したJR-141(ハンター症候群)を皮切りに、JR-162(ポンぺ病)およびJR-171(ハーラー症候群)やそれらに続くライソゾーム病治療酵素につきましては、日本国内での開発、製造承認取得と並行して海外での早期開発を念頭に最適なオプションを検討し、必要に応じて導出も考慮してまいります。
また、技術の導出としまして、当社の独自技術であるJ-Brain Cargo®は中枢神経系疾患をターゲットとする多くの医薬品候補物質に幅広く適用できる可能性があり、国内・海外の企業への技術導出を進めております。2015年6月にフィージビリティスタディ契約を締結した大日本住友製薬株式会社との共同研究で良好な結果が得られ、2018年2月に同社とライセンス契約の締結へと進展いたしました。その他、エーザイ株式会社、ペプチドリーム株式会社およびナノキャリア株式会社とも基礎的な研究契約を締結し、J-Brain Cargo®の更なる可能性を追求しております。今後は国内企業のみならず、海外企業への技術導出も検討してまいります。
④ グローバル展開
JR-141を始めとする開発品目の海外展開を推進し、早期に米国での臨床開発を開始するための拠点として、2018年1月に株式会社メディパルホールディングスと米国合弁会社JCR USA, Inc.を設立いたしました。JR-141、JR-162、JR-171といった当社のライソゾーム関連開発品目のグローバル展開を、疾患専門医師との連携を図りつつ迅速に進めてまいります。
また、グローバル開発の進捗、ならびに上市品目の増加に対応するため、中長期的な設備投資戦略として、ルクセンブルク大公国での新工場建設の検討を進めております。
当社にとって、これらの活動はグローバル体制構築への重要な一歩と位置付けており、今後も積極的に検討を進めてまいります。
5カ年中期経営計画は、発表後3事業年度が経過いたしましたが、既存製品の売上は好調に推移しており、また研究開発も予定どおり進捗している点から、中期経営計画は達成に向けて順調に推移していると考えております。
「医薬品を通して人々の健康に貢献する」を企業理念とする当社の使命は、難病や希少疾病領域において革新的な医薬品を患者の皆さんに届けることです。その実現にはイノベーションを牽引する人材の育成が不可欠となります。最適な人材獲得・育成・配置を進めるとともに、チャレンジスピリット溢れる社員が最大限に能力を発揮できるように働き方改革の推進にも積極的に取り組んでまいります。
また、すべてのステークホルダーに愛され信頼される企業であり続けるため、製薬企業としての高い倫理・道徳観に基づくコンプライアンスの徹底、コーポレートガバナンスのさらなる強化と企業活動の透明化など、経営基盤の強化についても引き続き積極的に取り組み、持続的な発展を目指してまいります。
当社グループの事業に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、主として以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)法規制に関するリスクについて
当社グループの事業は、関連法規の厳格な規制を受けており、各事業活動の遂行に際して以下のとおり許認可等を受けております。これらの許認可等を受けるための諸条件および関連法令の遵守に努めており、現時点におきましては当該許認可等が取り消しとなる事由は発生しておりません。しかし、法令違反等によりその許認可等が取り消しとなる場合等には、規制の対象となる製商品の回収、または製造ならびに販売を中止することを求められる場合もあり、これらにより当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが取り扱う医療用医薬品等の販売価格は、医療制度が国民皆保険を前提としていることから、健康保険法の規定に基づき、厚生労働大臣の定める薬価基準収載価格によることとされております。薬価基準改訂(引下げ)は、流通段階における供給価格の押し下げ要因となり、当社グループの販売価格の変動要因となります。
(2)新製品開発ならびに商品化について
当社グループは、医薬品および再生医療等製品の領域における研究開発を行っておりますが、これらの領域における研究開発は、長期間かつ多額の資金を要します。現在研究開発中のプロダクトに関し、新製品の商品化に至るまでの間に、開発中止、あるいは開発期間の延長が必要となる要因が発生した場合、当社グループの業績、財政状態に影響を与える可能性があります。
(3)特定の製品への依存について
当社グループ販売品目のうち、ヒト成長ホルモン製剤の売上高が総売上高に占める割合は、前連結会計年度において59.1%、当連結会計年度において55.8%に達しております。
このため、今後本製剤の製造販売に関する承認の取り消しとなる事由が発生した場合、あるいは、その他の理由により売上高が大幅に減少する要因が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
また、本製剤の原体仕入先は特定の会社(フェリング社)に限定されているため、一定期間分の在庫を確保して製造を継続できるなどの対応策を講じておりますが、同社との継続的な取引が困難となった場合においても、当社グループの業績に重要な影響を与える可能性があります。
(4)筆頭株主との関係について
当社は、筆頭株主である株式会社メディパルホールディングスとの間で、複数の当社開発品目に関する開発投資契約を締結しており、今後、両社共同で米国に設立した合弁会社を通じて各種医薬品候補物質の臨床開発を行うほか、より広範囲な業務提携を行うことについて合意しております。
当社は、同社との戦略的提携関係を維持し、両社の更なる企業価値の向上に努める所存でありますが、何らかの理由により同社との戦略的提携に変更があった場合、当社グループの業績および財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
(5)金融市況の影響について
株式市況、為替相場および金利の動向によっては、保有する有価証券等の時価の下落、原材料等の輸入価格上昇、退職給付債務および支払利息の増加など、当社グループの業績および財政状態に重要な影響を受ける可能性があります。
(6)上記のほか、自然災害等による事業活動の遅延または停止、原材料調達の中断、知的財産権の侵害、環境保全上の問題の発生、製品の安全性および品質上の懸念の発生、副作用の発現、競合激化など製品を取り巻く環境の変化、ライセンスまたは提携の解消、システム障害および情報流出、訴訟の提起など、様々なリスクがあり、ここに記載されたものが当社グループの全てのリスクではありません。
経営成績等の状況の概要
(1)業績
当連結会計年度の概況は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
営業面におきましては、主力製品である遺伝子組換え天然型ヒト成長ホルモン製剤「グロウジェクト®」は、昨年1月に発売した液状製剤「グロウジェクト®皮下注6mg・12mg」とその専用注入器「グロウジェクター®L」の寄与もあり、引き続き売上を伸長させました。遺伝子組換えヒトエリスロポエチン製剤「エポエチンアルファBS注JCR」および再生医療等製品「テムセル®HS注」も順調に推移し、主力3製品のいずれも前期比で増収となりました。
研究開発面におきましては、昨年9月にファブリー病治療酵素製剤(アガルシダーゼベータ)のバイオ後続品(開発番号:JR-051)の製造販売承認申請を行いました。また、持続型赤血球造血刺激因子製剤(ダルベポエチンアルファ)のバイオ後続品(開発番号:JR-131)の第Ⅲ相臨床試験および独自の血液脳関門通過技術「J-Brain Cargo®」を適用した血液脳関門通過型ハンター症候群治療酵素製剤(開発番号:JR-141)の第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を順調に進捗させ、いずれも良好な結果が得られております。さらに本年2月には大日本住友製薬株式会社との「J-Brain Cargo®」に関する共同研究で良好な結果が得られたことにより、ライセンス契約へと発展いたしました。また、細胞・再生医療分野においては、昨年7月に帝人株式会社と他家(同種)歯髄由来幹細胞(DPC)を用いた急性期脳梗塞を適応症とする再生医療等製品(開発番号:JTR-161)の共同開発契約および実施許諾契約を締結し、共同で開発を推進しております。
また、当社の開発している品目のグローバル展開の拠点として、本年1月1日付で株式会社メディパルホールディングスと米国合弁会社JCR USA, Inc.を設立しました。
2015年に策定した5カ年中期経営計画『飛躍』の発表後3事業年度が経過いたしましたが、目標である売上高250億円、営業利益50億円に対して、当期の当社グループ売上高は205億94百万円(前期比13.9%増)、営業利益は37億84百万円(前期比60.2%増)となりました。また、経常利益は38億43百万円(前期比51.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は30億70百万円(前期比64.8%増)となり、いずれも前期を上回り、4期連続で過去最高の業績を達成することができました。
なお、当社は、昨年9月21日付で、株式会社メディパルホールディングスとの間で業務資本提携契約を締結するとともに、同日付でグラクソ・スミスクライングループとのバイオ医薬品事業に関する包括契約を改訂いたしました。これに伴い、グラクソ・スミスクライングループがそのグループ会社グラクソ・グループ・リミテッドを通じて保有していた当社普通株式7,986,923株のうち、854,100株については当社が同年9月22日付で自己株式として取得し、7,132,823株については株式会社メディパルホールディングスが、グラクソ・グループ・リミテッドとの間における株式譲渡契約に基づき、同年10月31日に取得いたしました。この結果、当社の筆頭株主は、グラクソ・スミスクライングループから株式会社メディパルホールディングスに異動しております。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
[医薬品事業]
主力製品である「グロウジェクト®」は、きめ細やかなエリアマーケティングの展開と昨年1月に発売した液状製剤の効果などにより、前期に引き続き順調に売上が伸長して114億95百万円(前期比8億13百万円増)となりました。また、「エポエチンアルファBS注JCR」や「テムセル®HS注」も順調に売上が推移し、また契約金収入も増加したことにより、医薬品事業の売上高は201億77百万円(前期比25億円増)となりました。
また、セグメント利益(営業利益)は37億72百万円(前年同期比14億39百万円増)となりました。
[医療用・研究用機器事業]
子会社である株式会社ファミリーヘルスレンタルが取り扱う乳幼児用無呼吸アラームおよび株式会社クロマテックが取り扱う医療用・研究用機器などの売上高は、株式会社クロマテックが取り扱う医療用・研究用機器の売上高が前年を上回ったことなどにより4億17百万円(前期比9百万円増)となり、セグメント利益(営業利益)は11百万円(前期比18百万円減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ6億14百万円減少して48億50百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況および主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、31億33百万円(前連結会計年度比4億82百万円の収入増)となりました。これは主に、売上債権の増加額16億68百万円、たな卸資産の増加額13億14百万円があった一方で、税金等調整前当期純利益の計上額38億95百万円、減価償却費の計上額13億82百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、15億87百万円(前連結会計年度比7億45百万円の支出増)となりました。これは主に有価証券の売却及び償還による収入3億円があった一方で、有形固定資産の取得による支出9億22百万円、有価証券の取得による支出6億11百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、21億75百万円(前連結会計年度比23億21百万円の支出増)となりました。これは主に、短期借入金の純増額12億20百万円があった一方で、自己株式の純増額25億85百万円、配当金の支払額7億48百万円があったことによるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
|
|
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
医薬品事業 |
15,220 |
△20.4 |
|
合計 |
15,220 |
△20.4 |
(注)1 金額は販売価格により表示しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
|
|
仕入高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
医薬品事業 |
- |
△100 |
|
医療用・研究用機器事業 |
191 |
22.8 |
|
合計 |
191 |
△20.8 |
(注)1 金額は仕入価格により表示しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)受注状況
当社グループは見込生産によっており、受注生産は行っておりません。
(4)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
|
|
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
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医薬品事業 |
20,177 |
14.1 |
|
医療用・研究用機器事業 |
417 |
2.3 |
|
合計 |
20,594 |
13.9 |
(注)1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績およびそれぞれの総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
||
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販売高(百万円) |
割合(%) |
販売高(百万円) |
割合(%) |
|
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株式会社メディセオ |
3,117 |
17.2 |
4,466 |
21.7 |
|
キッセイ薬品工業株式会社 |
3,802 |
21.0 |
4,215 |
20.5 |
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、たな卸資産、有価証券、貸倒引当金、退職給付に係る負債および繰延税金資産などについて、資産・負債および収益・費用の数値に影響を与える見積りおよび判断を行っております。従いまして、実際の結果は、見積りの不確実性により異なる場合があります。
(2)財政状態
当連結会計年度末における資産合計は383億98百万円(前連結会計年度末比20億13百万円増)、負債合計は108億70百万円(前連結会計年度末比20億70百万円増)、純資産合計は275億28百万円(前連結会計年度末比57百万円減)となりました。
流動資産は、現金及び預金が減少した一方で、たな卸資産および有価証券が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ30億12百万円増加して233億27百万円となりました。固定資産につきましては、投資有価証券の減少などにより、前連結会計年度末に比べ9億98百万円減少して150億70百万円となりました。
流動負債は短期借入金および未払法人税等が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ23億98百万円増加して71億5百万円となりました。固定負債は、長期借入金およびリース債務が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ3億27百万円減少して37億64百万円となりました。
純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上の一方で、自己株式の増加などにより、前連結会計年度末に比べ57百万円減少して275億28百万円となりました。
これらの結果、当連結会計年度末における自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ4.7ポイント低下して70.3%となりました。
(3)経営成績
① 売上高
主力製品である「グロウジェクト®」は前期に引き続き順調に売上が伸長して、前連結会計年度に比べ8億13百万円(7.6%)増加いたしました。また、「テムセル®HS注」につきましても、前連結会計年度に比べ8億55百万円(124.3%)増加いたしました。「エポエチンアルファBS注JCR」なども順調に推移したことに加え、契約金収入も増加したことにより、売上高は前連結会計年度に比べ25億9百万円(13.9%)増加して205億94百万円となりました。
② 売上総利益
売上高の増収に伴い、売上総利益は前連結会計年度に比べ21億12百万円(17.1%)増加して144億65百万円となりました。なお、契約金収入の売上構成比が増加したことなどにより、売上原価率は前連結会計年度に比べ1.9ポイント低下して29.8%となりました。
③ 営業利益
研究開発費は前連結会計年度に比べて1億40百万円(3.5%)増加し、研究開発費を含む販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ6億89百万円(6.9%)増加して106億81百万円となりました。これらの結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ14億22百万円(60.2%)増加して37億84百万円となりました。
④ 経常利益
営業外収益が主として有価証券償還益の減少などにより前連結会計年度に比べ1億31百万円減少した結果、経常利益は前連結会計年度に比べ13億9百万円(51.7%)増加して38億43百万円となりました。
⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益
固定資産売却益が当連結会計年度において発生したことなどにより特別利益が77百万円となった一方で、前連結会計年度において発生しておりました関係会社特別退職金が当連結会計年度においては発生しなかったため、特別損失が25百万円(前連結会計年度比36百万円減)となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ14億2百万円(56.3%)増加して38億95百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ12億6百万円(64.8%)増加して30億70百万円となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
当社グループの資本の財源および資金の流動性につきましては、以下のとおりであります。
当社グループにおきましては、原材料等の仕入れ、研究開発費、および販売費などの運転資金、ならびに生産および研究開発を目的とする設備投資に主たる資金需要が生じます。これらの資金需要に対しましては、営業活動によるキャッシュ・フローからの充当を基本とし、不足する場合は金融機関からの借入金による調達を実施しております。
(1)技術等導入契約
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契約会社名 |
相手先の名称 |
契約内容 |
対価の支払 |
契約期限 |
|
当社 |
メゾブラスト社 |
造血幹細胞移植時におけるヒト間葉系幹細胞(MSC)の利用、国内独占製造権 |
マイルストーンおよびロイヤルティ |
2031年2月まで(製品発売から15年間) |
(2)技術等導出契約
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契約会社名 |
相手先の名称 |
契約内容 |
対価の受取 |
契約期限 |
|
当社 |
あすか製薬㈱ |
不妊治療薬(遺伝子組換え卵胞刺激ホルモン)の開発権および製造販売権付与および当社の原薬製造権 |
契約金およびマイルストーン |
特定期間を定めず |
|
当社 |
キッセイ薬品工業㈱ |
持続型赤血球造血刺激因子製剤ダルベポエチンアルファ(一般名)のバイオ後続品の共同研究開発 |
契約金およびマイルストーン |
共同研究開発終了まで |
|
当社 |
帝人㈱ |
他家(同種)歯髄由来幹細胞を用いた急性期脳梗塞を適応症とする再生医療等製品の共同開発および実施許諾 |
マイルストーンおよびロイヤルティ |
実施許諾について特定の期間を定めず |
|
当社 |
大日本住友製薬㈱ |
中枢神経系疾患治療薬創製に関する血液脳関門通過技術のライセンス契約 |
契約金・マイルストーンおよびロイヤルティ |
特許期間満了またはロイヤルティの支払終了のいずれか遅い日まで |
(3)取引契約等
|
契約会社名 |
相手先の名称 |
契約内容 |
対価の支払 |
契約期限 |
|
当社 |
フェリング社 |
遺伝子組換えヒト成長ホルモン原体の独占輸入権および同製剤の国内独占販売権 |
- |
2023年10月まで(以降5年毎の更新) |
|
当社 |
キッセイ薬品工業㈱ |
腎性貧血治療薬「エポエチンアルファBS注JCR」の共同販売 |
- |
2020年5月まで(以降1年毎自動更新) |
|
当社 |
㈱メディパルホールディングス |
㈱メディパルホールディングスによる研究開発費の一部負担および当社によるロイヤルティの支払 |
ロイヤルティ |
ロイヤルティの支払終了まで |
|
米国合弁会社を通じた各種医薬品候補物質の臨床開発の実施 |
- |
特定期間を定めず |
当社グループにおきましては、医薬品事業において、長年にわたり培ってきたバイオ技術および細胞培養技術を基礎として、小児領域を中心とした難病や希少疾病の分野における革新的な医薬品、再生医療等製品の研究開発に取り組んでおります。
当連結会計年度における研究開発費の総額は42億11百万円(前連結会計年度40億71百万円)、対売上高比20.5%(前年実績22.5%)となりました。
なお、平成30年6月1日現在の医薬品の研究開発状況は下記のとおりであります。
|
開発番号 (一般名) |
適応症等 |
開発段階 |
備考 |
|
JR-051 |
ファブリー病 (ライソゾーム病) |
製造販売承認申請中 |
酵素補充療法 バイオシミラー |
|
(遺伝子組換え α-ガラクトシダーゼA) |
|||
|
JR-141 |
ハンター症候群 (ライソゾーム病) |
日本:臨床第Ⅲ相試験準備中 ブラジル:臨床第Ⅱ相試験準備中 |
酵素補充療法 血液脳関門技術 「J-Brain Cargo®」採用 |
|
(血液脳関門通過型遺伝子組換え イズロン酸-2-スルファターゼ) |
|||
|
JR-162 |
ポンぺ病 (ライソゾーム病) |
前臨床 |
酵素補充療法 「J-Brain Cargo®」採用 CHO細胞高発現技術 「J-MIG System®」採用 |
|
(J-Brain Cargo®適用遺伝子組換え 酸性α-グルコシダーゼ) |
|||
|
JR-171 |
ハーラー症候群 |
前臨床 |
酵素補充療法 「J-Brain Cargo®」採用 |
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(血液脳関門通過型遺伝子組換え |
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JR-032 |
ハンター症候群 (ライソゾーム病) |
臨床試験準備中 |
酵素補充療法 バイオシミラー |
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(遺伝子組換え イズロン酸-2-スルファターゼ) |
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JR-101 |
ゴーシェ病 (ライソゾーム病) |
臨床試験準備中 |
酵素補充療法 糖鎖コントロール技術 「J-GlycoM®」採用 バイオシミラー |
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(遺伝子組換え グルコセレブロシダーゼ) |
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JR-131 |
腎性貧血 |
臨床第Ⅲ相試験 |
キッセイ薬品工業㈱と共同開発 バイオシミラー |
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(遺伝子組換えダルベポエチン) |
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JR-401X |
SHOX異常症 |
臨床第Ⅲ相試験準備中 |
グロウジェクト®適応追加 |
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(遺伝子組換えソマトロピン) |
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JR-142 |
成長障害 |
前臨床 |
持続型成長ホルモン製剤 「J-MIG System®」採用 |
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(遺伝子組換え持続型成長ホルモン) |
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JR-041 |
不妊治療 |
臨床第Ⅰ/Ⅱ相試験 |
あすか製薬㈱に導出 |
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(遺伝子組換え卵胞刺激ホルモン) |
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JTR-161/JR-161 |
急性期脳梗塞 |
臨床第Ⅰ/Ⅱ相試験準備中 |
帝人㈱と共同開発 再生医療等製品 |
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(ヒト歯隋由来幹細胞) |