文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、
「私達は 人々の健康に貢献します」
「私達は こころの笑顔を大切にします」
を理念に掲げております。そして、ものづくり(企業活動)を通じて理念を実現するために、
(品質)常に最良の製品、サービスを提供します。
(責任)すべてに対して責任を果たします。
(行動)常に創意工夫し、不断の努力を惜しみません。
(協調)全体が最適になるように尽力します。
(公正)すべてに対して公正かつ適正であり続けます。
(共存)互いに自立し、競争し、共に持続的な成長を目指します。
(貢献)会社の繁栄を通じ社会に貢献します。
を私達の誓いとして掲げております。
現在、当社はジェネリック医薬品の供給を通じて人々の健康とこころの笑顔を実現することを目指しております。また、いつの時代も世の中や地域社会から必要とされる企業を目指すべき姿としてジェネリック医薬品事業と健康関連事業における様々な取り組みを行っていきます。これらを踏まえ、中長期的に医薬品産業の中で確かなポジションを確立することを経営方針としております。
(2) 経営環境及び対処すべき課題等
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の改善に足踏みがみられるものの、雇用情勢の改善が継続し、景気は緩やかな回復が続いております。一方、先行きに関しては、個人消費は緩やかに増加していますが、米国発の貿易摩擦による世界経済への影響が懸念され、不透明な状況が続いております。
ジェネリック医薬品業界では、2017年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2017」において、「2020年9月までに、後発医薬品の使用割合を80%とし、できる限り早期に達成できるよう、更なる使用促進策を検討する。」ことが決まりました。2018年4月の診療報酬改定や第3期医療費適正化計画などにおいて各種施策が講じられており、現在のジェネリック医薬品の数量シェア74.7% (2018年10-12月期 日本ジェネリック製薬協会調べ)から、80%目標に向けて、着実にジェネリック医薬品の普及が進むものと見込まれます。一方、2016年12月に決定された「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」に基づき、2018年4月に薬価制度の抜本改革が行われ、「上市から12年が経過した後発品については1価格帯を原則とする」こと等が決まりました。
1価格帯への集約等は2020年度の薬価改定から適用される予定です。薬価改定についても、2018年4月に実施された2年に1度の通常の薬価改定に続き、2021年度以降は中間年における薬価改定が行われることが決まっており、毎年薬価改定となります。また、2019年10月に予定されている消費税率の引上げに伴い、市場実勢価格を踏まえて薬価改定が行われるなど、ジェネリック医薬品業界は大きな変化の時期を迎えております。このように業界環境が大きく変化していますが、当社は信頼性のさらなる向上を行いつつ、いつの時代も世の中や地域社会に必要とされる企業であり続けることを目指しています。
当社は、ジェネリック医薬品事業でこれまで以上の信頼を得る企業になるとともに、医薬品産業の中で確かなポジションを確立すべく尽力していきます。また、これまでに培った知見や技術の活用だけでなく、新たな技術の獲得やまったく新しい知見や技術との融合を図り、新しい医療体制に対応した健康関連事業の創出にも注力していきます。そのために、当社は以下の3つの基本方針に沿って、各課題に取り組みます。
基本方針1 国内ジェネリック医薬品事業の確実な成長
当社がこれまでに注力してきた取り組みである「安定供給体制の向上」「東和式販売体制の確立」「製品総合力No. 1の製品づくり」により国内のジェネリック医薬品事業を成長させてきました。引き続き、当社のコア事業として当該事業を確実に成長させるために、「安定供給体制の維持・強化」「東和式販売体制の最適化」「製品総合力No. 1の製品づくり」の課題に取り組みます。
「安定供給体制の維持・強化」
当社は原薬確保から製品配送に至るまでの原薬・生産・物流・営業の全てにおいて当社独自の仕組みを有しており、当社製品を安定して供給できる体制の維持・強化に取り組みます。
「東和式販売体制の最適化」
当社は情報提供体制を拡充し、営業所及び代理店、医薬品卸との連携により最適な流通チャネルの確立に取り組みます。当社は、代理店との関係強化・共存共栄を図るとともに、営業所の新設も進め、当連結会計年度末時点で合計72ヵ所の営業所を有しています。引き続き、ジェネリック医薬品の使用数量が急拡大する地域においては、取引軒数の増加、売上の増加などに対応し、当該地域の営業効率を高めるために営業所を新設・拡張・移転します。また、2017年度から開始した医薬品卸との協業を進め、流通チャネルを拡充し、医療現場のニーズに沿って当社製品をお届けすることでシェア拡大に努めます。
「製品総合力No.1の製品づくり」
当社は、総合ジェネリック医薬品メーカーとして、必要とされる医薬品の品揃えを行うことに留まらず、製品総合力でトップのジェネリック医薬品メーカーを目指します。患者の服薬アドヒアランスの向上、医薬品の適正使用、医療関係者の安全性や利便性などの観点で、多面的な工夫を加えることでより高い付加価値を提供できる医薬品を開発します。さらに、将来にわたって使い続けられると思われる製剤については、医療機関や患者等からの要望により、適切な改良と改善を繰り返し実施します。
基本方針2 さらなる製品品質の進化
当社の持続的な成長に向けて製品品質をさらに進化させるため、「RACTAB技術の高性能化」「有効成分の安定化技術の確立」「新たな結晶化技術の確立」「連続生産プロセスの確立」に取り組みます。ジェネリック医薬品メーカーとしてのイノベーションにも挑戦します。
製剤に関しては、工夫や製品品質を高めるための基盤技術を蓄積し、原薬に関しては、原薬の結晶形を自由にコントロールすることを可能にする基盤技術を蓄積し、生産に関しては、効率的な製造プロセスの確立に向けた取り組みを行います。
基本方針3 新規市場への進出と新規事業の創出
当社のコア事業であるジェネリック医薬品の国内での販売に加えて、新規市場である海外市場への進出に取り組みます。国内で受け入れられた製品を必要とされる海外市場へ提供していくことを目指し、海外諸国において当社の付加価値製剤に対する潜在的ニーズを探索しつつ、新規市場への進出に向けた調査活動を行っています。海外での販売に関しては、市場性やリスクを考慮しながら現地企業との提携や協力関係なども探索しています。
また、当社の「人々の健康に貢献する」という理念に沿って、当社は新たな技術の獲得やまったく新しい知見や技術との融合を図りつつ、新しい医療体制に対応した健康に関連する新規事業の創出に取り組みます。
さらに中長期的な取り組みとして、バイオ後続品市場への参入に向けた事業展開の方向性についても引き続き検討しています。
当社グループの取り扱う製品・商品は主として医療用医薬品であり、その中のジェネリック医薬品が中心です。ジェネリック医薬品は新薬の有効性と安全性が一定期間にわたって確認された後に上市され、有効成分が同一でかつ効能・効果、用法・用量が同等の医薬品です。そのために当社グループには医薬品製造販売業としてのリスクに加えジェネリック医薬品メーカーとしての特有のリスクなどがあります。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び不測の事態に対する体制整備に最大限の努力をいたします。また、仮にこうしたリスクが顕在化したとしても、当社グループはその影響に十分に耐えていくだけの企業体力の充実・蓄積に努めております。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①医薬品医療機器法等による規制
当社グループは医薬品医療機器法及び関連法規等により医薬品の製造・販売について規制を受けており、各種許認可、免許の取得を必要とします。その主な内容は以下のとおりです。
|
許可・免許 |
所管官庁等 |
許可・免許に関する内容 |
有効期限 |
|
医薬品製造販売業許可 |
都道府県知事 |
医薬品医療機器法第12条 |
主たる事務所5年ごと更新 |
|
医薬品製造業許可 |
都道府県知事 |
医薬品医療機器法第13条 |
各事業所5年ごと更新 |
|
向精神薬製造製剤業者免許 |
厚生労働大臣 |
麻薬及び向精神薬取締法第50条 |
各事業所5年ごと更新 |
|
医薬品卸売販売業許可 |
都道府県知事 |
医薬品医療機器法第24条 |
各事業所6年ごと更新 |
|
麻薬輸入業者免許 |
厚生労働大臣 |
麻薬及び向精神薬取締法第3条 |
各事業所最長3年 |
|
麻薬製剤業者免許 |
厚生労働大臣 |
麻薬及び向精神薬取締法第3条 |
各事業所最長3年 |
|
麻薬元卸売業者免許 |
地方厚生局長 |
麻薬及び向精神薬取締法第3条 |
各事業所最長3年 |
|
麻薬卸売業者免許 |
都道府県知事 |
麻薬及び向精神薬取締法第3条 |
各事業所最長3年 |
②特許期間及び再審査期間
新薬の有効成分は通常、特許権により保護されており、その特許期間は出願日から20年間(更に5年を限度とする期間延長が可能)となっています。ジェネリック医薬品は特許期間の満了後に製造販売承認されるため、この期間が延長されることがあれば、当社グループの新製品(追補品)の発売に影響を及ぼします。
また、新薬については、一定期間後にその医薬品の有効性・安全性等を再確認する再審査制度があり、その再審査期間は原則として新薬の製造販売承認日から8年間となっています。ジェネリック医薬品はこの期間の経過後に製造販売承認申請しますが、新薬の効能追加等により再審査期間が再度設定された場合には、新薬と効能が異なることがあるため、当社グループの新製品の発売に影響を及ぼします。
③医薬品医療機器法に基づく再評価
医薬品の再評価とは、すでに承認された医薬品について、現時点における学問的水準から品質、有効性及び安全性を見直す制度です。薬効再評価で有用性が認められないと製品の回収を行い、当該製品の廃棄を行います。また、品質再評価で新薬と同等でないと評価された場合は、その後の製造販売を中止します。
こうした事態が生じれば当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④副作用
ジェネリック医薬品については新薬で長年の使用実績があり、安全性が確認され、再審査の後に発売されるため、重篤な副作用が発生するリスクは小さいですが、もしこうしたことが生じれば当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤薬価制度及び医療費抑制政策
当社グループの主要製品、商品であります医療用医薬品を販売するためには、厚生労働大臣が定める薬価基準への収載が必要です。現在は原則として2年に1回、市場価格の調査を行い、ほとんどの品目の薬価が引き下げられています。また、薬価制度の抜本改革により2021年度以降は中間年における薬価改定が行われることが決まっており、毎年薬価改定となります。増大する医療費の抑制を目的として医療保険制度の見直しや、将来、薬価制度の更なる大幅な変更や医療費抑制政策の強化が行われると、当社グループの財政状態や経営成績に影響を与える可能性があります。
⑥特許訴訟
当社グループが発売するジェネリック医薬品には、発売後も原薬の結晶形、製剤、用途等に関する特許権が存続していることがあり、新薬メーカーから特許訴訟を提起される場合があります。そうした場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦デリバティブの時価評価
当社グループは血管拡張剤などの半製品や原材料の一部を海外メーカーから外貨建てで輸入しております。円安でコストが上昇してもわが国の薬価制度のもとではそれを販売価格に転嫁することは極めて困難です。
こうした円安によるコストアップのリスクを回避し、長期的に安定供給していくために、当社は長期のデリバティブ取引を行っています。決算時にはこれを時価評価しますが、定性的には前期末に比べて円高、また日米の長期金利差が拡大すれば評価損が出る構造になっていますので、為替レート、日米の金利動向によっては評価損が生じる可能性があります。また、逆の場合には評価益が生じる可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
「第2 事業の状況」の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の「(2)経営環境及び対処すべき課題等」に述べているように、業界環境が大きく変化していますが、当社グループにおいては、2018年5月に発表した「中期経営計画2018-2020 PROACTIVE」に基づき、国内ジェネリック医薬品事業を基盤としつつ、新規市場への進出・新規事業の創出など、より世の中や地域社会に必要とされる企業となるべく各種施策に取り組んでおります。
販売面に関しては、6月に新製品8成分23品目を初年度売上高1,300百万円の計画で販売を開始し、12月には新製品6成分14品目を初年度売上高460百万円の計画で販売を開始しました。これにより、当社のジェネリック医薬品の製品数は347成分779品目となりました。また、2017年4月より開始した「東和式販売体制(医薬品卸との協業)」は2年経過し、当社の製品を全国の医療機関・保険薬局へお届けできる体制がより整備され、売上が順調に推移しました。
生産面に関しては、7月には山形工場新棟に製造設備を追加し、大阪・岡山・山形の3工場で110億錠の生産能力(建屋は140億錠まで対応可能)となりました。
新規事業に関しては、10月に地域共生社会の実現に貢献するためにITを中核としたサービスを提供する「Tスクエアソリューションズ株式会社」をTIS株式会社と合弁で設立しました。
このような活動の結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は、近年の追補品も順調に推移し、105,104百万円(前期比12.5%増)となりました。売上原価率は54.0%と前期比0.1ポイント上昇したものの、売上総利益は48,399百万円(同12.4%増)となりました。
また、販売費及び一般管理費については、人件費、研究開発費等の増加により32,431百万円(同3.3%増)となりました。その結果、営業利益は15,968百万円(同37.1%増)、経常利益は18,865百万円(同61.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は13,475百万円(同107.5%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に対して15,141百万円増加し、26,652百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは19,002百万円の収入(前連結会計年度比228百万円減)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益18,886百万円(同9,052百万円増)や仕入債務の増加4,659百万円(同5,627百万円増)などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、3,994百万円の支出(同16,098百万円の減)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出11,143百万円(同3,332百万円の減)などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、809百万円の支出(前連結会計年度は4,670百万円の収入)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入5,000百万円などがあったものの、長期借入金の返済による支出4,249百万円(前連結会計年度比1,567百万円増)などによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
|
薬効 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
神経系及びアレルギー用薬 |
26,697 |
170.4 |
|
循環器系及び呼吸器用薬 |
53,308 |
134.3 |
|
消化器官用薬 |
19,559 |
153.7 |
|
ホルモン剤 |
583 |
223.0 |
|
ビタミン剤 |
3,489 |
118.2 |
|
その他の代謝性医薬品 |
10,170 |
144.0 |
|
抗生物質及び化学療法剤 |
7,656 |
132.9 |
|
その他 |
13,321 |
141.9 |
|
合計 |
134,787 |
144.1 |
(注)1 当社グループ(当社及び連結子会社)は、医薬品事業の単一セグメントであり、セグメント情報を記載していないため、薬効別生産実績を記載しております。
2 上記金額は売価換算で表示しており、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績は、次のとおりであります。
|
薬効 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
神経系及びアレルギー用薬 |
199 |
110.5 |
|
循環器系及び呼吸器用薬 |
433 |
115.7 |
|
消化器官用薬 |
29 |
84.2 |
|
その他の代謝性医薬品 |
4 |
30.3 |
|
抗生物質及び化学療法剤 |
74 |
30.3 |
|
漢方製剤 |
58 |
144.0 |
|
その他 |
501 |
253.8 |
|
合計 |
1,300 |
119.5 |
(注)1 当社グループ(当社及び連結子会社)は、医薬品事業の単一セグメントであり、セグメント情報を記載していないため、薬効別商品仕入実績を記載しております。
2 上記金額は実際仕入額で表示しており、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は、主として見込み生産を行っているため、記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
|
薬効 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
(製品) |
|
|
|
神経系及びアレルギー用薬 |
18,892 |
122.8 |
|
循環器系及び呼吸器用薬 |
41,239 |
109.4 |
|
消化器官用薬 |
16,456 |
107.4 |
|
ホルモン剤 |
343 |
181.3 |
|
ビタミン剤 |
2,920 |
111.7 |
|
その他の代謝性医薬品 |
7,664 |
120.8 |
|
抗生物質及び化学療法剤 |
5,592 |
106.8 |
|
その他 |
10,307 |
109.0 |
|
計 |
103,416 |
112.1 |
|
(商品) |
|
|
|
神経系及びアレルギー用薬 |
641 |
203.0 |
|
循環器系及び呼吸器用薬 |
347 |
127.5 |
|
消化器官用薬 |
35 |
86.3 |
|
抗生物質及び化学療法剤 |
248 |
90.1 |
|
漢方製剤 |
24 |
77.7 |
|
その他 |
390 |
162.3 |
|
計 |
1,687 |
143.4 |
|
合計 |
105,104 |
112.5 |
(注)1 当社グループ(当社及び連結子会社)は、医薬品事業の単一セグメントであり、セグメント情報を記載していないため、薬効別販売実績を記載しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
株式会社スズケン |
8,826 |
9.4 |
14,436 |
13.7 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積もり
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高105,104百万円(前連結会計年度比12.5%増)、営業利益は15,968百万円(同37.1%増)、経常利益は18,865百万円(同61.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は13,475百万円(同107.5%増)となりました。
売上高に関しては、2017年4月より開始した「東和式販売体制(医薬品卸との協業)」が2年経過し、当社の製品を全国の医療機関・保険薬局へお届けできる体制がより整備されたこと、2018年度追補品の販売と製品の付加価値の訴求による既存品の販売促進が功を奏したこと等により順調に売上を伸ばし、販売数量が増加し、12.5%の増収となりました。市場の大きい製品については、AG(オーソライズド・ジェネリック)が販売されてシェアを大きく獲得し、また多数の競合品が販売されるなど、競合関係は引き続き厳しいものの、上記取り組みにより堅調に売上を伸ばし、2019年2月12日に上方修正した計画に対して101.1%の達成率となりました。
営業利益・経常利益に関しては、開発品目のスケジュールの見直しなどにより研究開発費が減少したこと等により、販売費及び一般管理費が前連結会計年度比3.3%増となったものの売上高比率としては前連結会計年度比2.7ポイントの減少となり、営業利益は37.1%増、経常利益は61.0%増と大幅な増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益については、107.5%増と大幅な増益となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、新たに販売する製品の市場の大きさと競合状況、診療報酬改定や薬価制度改革、国のジェネリック医薬品の使用促進目標の変更が挙げられます。当連結会計年度の経営成績に対しては、診療報酬改定や薬価制度改革は無く、国のジェネリック医薬品の使用促進目標の変更は無かったため、大きな影響はありませんでした。
次連結会計年度の経営成績については、上期において診療報酬改定による影響はないものの2019年10月に予定されている消費税率の引上げに伴う市場実勢価格を踏まえた薬価改定による影響、また、1価格帯への集約等が適用される2020年4月の薬価改定による影響を考慮し、売上高111,000百万円、営業利益14,500百万円、経常利益14,600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は10,400百万円を見込んでおります。
中期的には、2017年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2017」において、「2020年9月までに、後発医薬品の使用割合を80%とし、できる限り早期に達成できるよう、更なる使用促進策を検討する。」ことが決まり、この目標に向けて着実にジェネリック医薬品の普及が進むものと見込まれます。一方、2016年12月に決定された「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」に基づき、2018年4月に薬価制度の抜本改革が行われ、「上市から12年が経過した後発品については1価格帯を原則とする」こと等が決まり、2020年度の薬価改定から適用される見込みであり、上市後12年が経過した製品数が少なくない当社グループの経営成績にも影響がある見込みです。薬価改定についても、2018年4月に実施された2年に1度の通常の薬価改定に続き、2021年度以降は中間年における薬価改定が行われることが決まっており、毎年薬価改定となり、当社グループの経営成績にも影響がある見込みです。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次の通りです。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の財源を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金については、自己資金を基本としており、設備投資については、自己資金の他に、金融機関からの借入金や社債発行等による資金調達を基本としております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、当社グループは環境変化への迅速な対応を基本とし、目標とすべき経営指標、比率等を具体的には定めておらず、営業利益の売上高に対する比率は10%以上の確保を意識して従来から経営してまいりました。一方、業界環境としては、2020年9月までにジェネリック医薬品の数量シェアを80%まで高めるという目標が政府によって示されていることから、ジェネリック医薬品メーカーとしての安定供給責任を果たすために、大阪・岡山・山形の3工場への積極的な設備投資による生産能力の増強及び東西にある物流センターの増強に取り組んできました。
工場への設備投資により、短中期的に減価償却費の増加により売上原価が悪化し、売上総利益が減少すると予想しております。しかしながら、中長期における安定的な成長、ならびに長期における持続的な成長を達成するためには必要な投資であると考えております。従いまして、当面は、営業利益の売上高に対する比率は10%程度を目指しつつ、売上高の伸びを重視したいと考えております。
該当事項はありません。
当社グループは付加価値を加えた良質で経済的なジェネリック医薬品を医療の場に提供し、人々の健康と医療費の軽減に貢献するべく研究開発の努力を続けております。
当連結会計年度においては、2018年6月に初収載品目として、骨粗鬆症治療薬(ビスホスホネート製剤)、高血圧治療薬(ARB・持続性Ca拮抗薬合剤)、高リン血症治療剤、抗てんかん薬、そう痒症治療薬を、その他にアレルギー性鼻炎治療薬(選択的H1受容体拮抗薬)、糖尿病治療薬(αグルコシダーゼ阻害薬)、経皮吸収型持続性疼痛治療剤等、計8成分23品目を、2018年12月に初収載品目としてノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤、慢性疼痛/抜歯後疼痛治療剤、注意欠陥/多動性障害治療剤(選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤)、月経困難症治療剤(低含量のみ初収載)、5-HT1B/1D受容体作動型片頭痛治療剤、アレルギー性疾患治療剤等、計6成分14品目を上市しております。
また、2019年6月には初収載品目として、抗精神病剤を、その他に抗悪性腫瘍剤等、計2成分4品目を上市しました。
引き続き次の上市予定品目の製造販売承認申請に向けて、医療機関や患者のニーズに応える付加価値製品の開発を目指した研究開発活動を行っております。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、