第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

2【経営上の重要な契約等】

(1)当第3四半期連結会計期間において、新たに締結した重要な契約は次のとおりであります。

①外国会社への技術導出

契約会社名

契約品目

相手方の名称

国名

対価

契約年

契約期間

杏林製薬㈱

(連結子会社)

FPR2 作動薬プログラム

ブリストル・マイヤーズスクイブ社

アメリカ

契約一時金

販売マイルストーン

一定料率のロイヤルティー

2015

契約締結日からロイヤルティーの支払義務が終了するまで

 

②内国会社との共同開発

契約会社名

契約品目

相手方の名称

契約年

杏林製薬㈱

(連結子会社)

特殊環状ペプチド

ペプチドリーム株式会社

2015

 

(2)当第3四半期連結会計期間において、重要な変更のあった契約は次のとおりであります。

内国会社との販売契約(導出)

契約会社名

契約品目

相手方の名称

契約年

契約期間

杏林製薬㈱

(連結子会社)

シンセロン錠

株式会社ヤクルト本社

2008

2020年3月末日(予定)まで

(注)契約期間を「2015年まで」から「2020年3月末日(予定)まで」に変更しております。

 

(3)当第3四半期連結会計期間において、解約した契約は次のとおりであります。

外国会社への技術導出

契約会社名

契約品目

相手方の名称

国名

対価

契約年

契約期間

杏林製薬㈱

(連結子会社)

KRP-203(IBD)

ノバルティス

スイス

契約一時金

一定料率のロイヤルティー

2010

技術導出契約の解約

 

(4)当第3四半期連結会計期間末後四半期報告書提出日現在までにおいて、重要な変更のあった契約は

次のとおりであります。

外国会社からの技術導入

契約会社名

契約品目

相手方の名称

国名

対価

契約年

契約期間

杏林製薬㈱

(連結子会社)

COPD治療薬

(単剤)

アストラゼネカ社

イギリス

契約一時金

一定料率のロイヤルティー

2011

契約締結日から対象製品の最終販売日まで

(注)契約品目のうち、KRP-AB1102F(配合剤)に関するライセンスについて解消することを決定いたしました。

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。
 なお、第1四半期連結累計期間より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「四半期純利益」を「親会社株主に帰属する四半期純利益」としております。

 

(1)業績の状況

当期における国内医薬品業界は、1桁台後半の市場成長が見られたものの、社会保障費の歳出抑制を強化する策が数多く盛り込まれた平成28年度薬価制度改革の骨子が固まるなど、厳しい事業環境で推移しました。他方、革新的新薬の早期創出を推進する施策についても議論され、企業の研究開発への期待も示されました。

ヘルスケア事業を取り巻く環境は、景気の持ち直しは緩やかにとどまり、企業業績の改善は続くという見通しはあるものの個人消費の増加基調は不透明な状況で推移しました。

このような状況下、当社グループは、中期経営計画「HOPE100-ステージ1-(平成22年度~平成27年

度)」の最終年度として、経営方針に「ファーマ・コンプレックス・モデル(PCモデル:新たな医薬品事業モデル)への取り組み促進」「ヘルスケア事業の成長加速化」を掲げ、様々な環境変化に対応できる事業戦略の再構築と新たな核となる事業の成長加速化に取り組み、持続成長とステークホルダーの皆様からの信頼・評価の向上に努めました。

 

当第3四半期連結累計期間における売上高は、新医薬品事業等の売上が前年度を大きく上回る実績で推移したことから、894億69百万円と前年同期比58億67百万円(前年同期比7.0%増)の増収となりました。

利益面では、前年同期に対して原価率が低下すると共に自社創製品のライセンス契約締結に伴う契約一時金収入を計上したことから売上総利益は前年同期に対して54億34百万円増となりました。他方、販売費及び一般管理費は前年同期に対して14億59百万円増加(内、研究開発費5億32百万円増)したため、営業利益は146億66百万円と前年同期比39億75百万円(前年同期比37.2%増)の増益となりました。また、経常利益は

149億46百万円(前年同期比33.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は108億31百万円(前年同期比13.2%増)となりました。

 

当第3四半期連結累計期間の業績

売上高       894億69百万円(前年同期比   7.0%増)

営業利益      146億66百万円(前年同期比  37.2%増)

経常利益      149億46百万円(前年同期比  33.7%増)

親会社株主に帰属する

四半期純利益    108億31百万円(前年同期比  13.2%増)

 

セグメントごとの業績は、次のとおりであります。

①医薬品事業

〔国内新医薬品〕

杏林製薬㈱では、特定領域(呼吸器科・耳鼻科・泌尿器科)の医師、医療機関に営業活動を集中するFC(フランチャイズカスタマー)戦略を推進しております。本年度は、呼吸器領域の新製品であるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)治療剤「エクリラ ジェヌエア」を平成27年5月に発売しました。また、新剤型として気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療剤「キプレスOD錠(口腔内崩壊錠)」及び潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「ペンタサ顆粒

94%」を同12月に新発売し、製品普及の最大化に努めました。主力製品の状況としましては、平成26年12月より長期投与が可能となった喘息治療配合剤「フルティフォーム」に営業活動を最大限注力した結果、売上が前年同期に対して大幅に拡大したほか、気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療剤「キプレス」、過活動膀胱治療剤「ウリトス」も前年を上回る実績で推移しました。他方、長期収載品である潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「ペンタサ」、気道粘液調整・粘膜正常化剤「ムコダイン」は前年の売上を下回りました。これらの結果、売上高は686億15百万円(前年同期比2.4%増)となりました。

〔海外新医薬品〕

広範囲抗菌点眼剤「ガチフロキサシン(導出先:米国アラガン社)」に関わる収入が前年を上回り、また杏林製薬㈱が米国ブリストル・マイヤーズスクイブ(BMS)社と「FPR2作動薬プログラム」に関するライセンス契約を締結し、契約一時金収入を売上に計上したことから、売上高は50億98百万円となり、前年同期比45億

20百万円の増加となりました。

〔後発医薬品〕

後発医薬品使用促進策の浸透、オーソライズド・ジェネリックの発売等により市場が拡大する中、自社販売の売上は増加したものの他社受託ビジネスの売上が減少し、売上高は114億35百万円(前年同期比3.7%減)となりました。

〔一般用医薬品他〕

主要製品である環境除菌・洗浄剤「ルビスタ」、哺乳びん・乳首・器具等の消毒剤「ミルトン」の伸長により、環境衛生事業に関わる売上が増加し、売上高は34億10百万円(前年同期比6.9%増)となりました。

この結果、当セグメントの売上高は885億59百万円(前年同期比7.2%増)となり、営業利益は145億

11百万円(前年同期比37.2%増)となりました。

②ヘルスケア事業

〔スキンケア〕

企業間の競争激化により厳しい状況が継続する中、スキンケア製品を取り扱うドクタープログラム㈱の売上は前年に対して減少し、当セグメントの売上高は9億10百万円(前年同期比6.4%減)、営業損失は7百万円(前年同期は営業損失53百万円)となりました。

 

(2)財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比較して131億66百万円増加し、

1,965億50百万円となりました。このうち、流動資産は1,325億33百万円と前連結会計年度末と比較して34億68百万円の増加となりました。主な増減要因は、現金及び預金の増加77億93百万円、受取手形及び売掛金の増加56億83百万円、有価証券の減少128億80百万円、原材料及び貯蔵品の増加26億77百万円等によるものです。また、固定資産は640億17百万円と前連結会計年度末と比較して96億98百万円の増加となりました。主な増減要因は、有形固定資産の増加40億18百万円、投資有価証券の増加46億50百万円、退職給付に係る資産の増加9億03百万円等によるものです。

負債総額は、前連結会計年度末と比較して22億88百万円増加し、370億71百万円となりました。主な増減要因は、支払手形及び買掛金の増加32億67百万円、未払法人税等の減少14億92百万円、賞与引当金の減少16億14百万円、繰延税金負債の増加24億22百万円、固定負債のその他の減少5億76百万円等によるものです。

純資産は、前連結会計年度末と比較して108億78百万円増加し、1,594億79百万円となりました。主な増減要因は利益剰余金の増加69億46百万円、その他有価証券評価差額金の増加34億82百万円等によるものです。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における研究開発費は101億48百万円(前年同期比5.5%増)となりました。

中核子会社である杏林製薬㈱では、世界の人々の健康に貢献できる新薬の創製と提供が新薬メーカーとしての存在意義を高め持続成長に結びつくとの認識に基づき、自社創薬、導入品の開発、既存品のライフサイクルマネジメント(新効能・効果取得、剤型追加)を推進し、特定領域(呼吸器科・耳鼻科・泌尿器科)における研究開発パイプラインの構築と拡充に取り組んでおります。

医薬品事業における国内開発の進捗状況としましては、遺伝子治療薬「Ad-SGE-REIC製剤」の悪性胸膜中皮腫を対象疾患とするPhⅠ/Ⅱ臨床試験を平成27年7月より、耳鳴治療剤「KRP-

209」のPhⅡ再試験を同8月より開始しました。また、ライフサイクルマネジメント(新剤型の開発)として、気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療剤「キプレスOD錠(口腔内崩壊錠)」及び潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「ペンタサ顆粒94%」の製造販売承認を同8月に取得し、同12月に新発売しました。自社創薬におきましては、これまで創薬研究所及び開発研究所の2箇所に分散していた国内の研究所を集約し、新研究開発拠点「わたらせ創薬センター」として同7月に本格稼動いたしました。これまでにも増して、特定の疾患領域にフォーカスした新薬の創製、成長戦略に資する創薬イノベーションの推進に取り組みます。

導出品及び導出展開では、「KRP-203」について、導出先であるノバルティス(スイス)が、GvHD

(移植片対宿主病)での開発に集中することを決定し、本格化することになりました。なお、同新薬候補化合物について、杏林製薬㈱では、日本国内におけるIBD(炎症性腸疾患)での開発を進めないこととしました。

また、杏林製薬㈱は、自社創製品である「FPR2作動薬プログラム」について、米国BMS社との間でライセンス契約を締結しました。同新薬候補化合物は、主に好中球の遊走を抑制し抗炎症作用を示します。米国BMS社は本プログラムの対象となる適応症(非開示)において、全世界での開発を進めます。