第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

(1)当第2四半期連結会計期間において、新たに締結した重要な契約等は次のとおりであります。

その他

契約会社名

契約内容

相手方の名称

契約年

キョーリン製薬ホールディングス㈱
(当社)

株式給付信託

みずほ信託銀行

2016

杏林製薬㈱
(連結子会社)

デスロラタジンのコ・プロモーションに関する基本覚書

科研製薬株式会社

2016

ナゾネックス点鼻液50μgのコ・プロモーション契約

MSD株式会社

2016

 

(2)当第2四半期連結会計期間において、重要な変更のあった契約は次のとおりであります。

内国会社との販売契約(導出)

契約会社名

契約品目

相手方の名称

契約年

契約期間

杏林製薬㈱
(連結子会社)

ウリトス

エーザイ株式会社

2009

2022年1月31日まで

(自動更新)

(注)契約期間を「契約締結日から15年間」から「2022年1月31日まで(自動更新)」に変更しております。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び当社の関係会

社)が判断したものであります。

 

(1)業績の状況

当期における国内医薬品業界は、平成28年4月に実施された薬価改定(業界平均7.8%、杏林製薬6%台)等の薬価制度改革の影響により、市場成長は低調に推移し、厳しい事業環境となりました。また当社グループにおいては、主力製品の特許切れへの対応など、これまでにない企業行動が必要な局面を迎えました。

ヘルスケア事業を取り巻く環境は、個人消費が徐々に改善し、緩やかな景気の持ち直しが見られたものの先行き不透明な状況で推移しました。

このような中で、当社グループは、長期ビジョン「HOPE100」の実現に向けて、本年度(平成28年度)スタートした新中期経営計画「HOPE100-ステージ2-(平成28年度~平成31年度)」の下、医療用医薬品事業では持続成長を可能とする医薬事業モデルの進化に取り組み、ヘルスケア事業※1では核となる事業作りを推進し、成果目標の達成とステークホルダーの皆様からの支持・評価の向上に努めました。

※1:スキンケア、環境衛生、一般用医薬品他

 

当第2四半期連結累計期間における売上高は、医療用医薬品事業に関わる売上が前年度を上回る実績で推移したことから、546億28百万円と前年同期比22億41百万円(前年同期比4.3%増)の増収となりました。

利益面では、薬価改定の影響等により原価率が前年同期に対して上昇し、売上総利益は前年同期に対して28百万円減となりました。更に販売費及び一般管理費が前年同期に対して4億07百万円増加(内、研究開発費57百万円増)したことから、営業利益は、36億63百万円と前年同期比4億36百万円(前年同期比10.6%減)

の減益となりました。また、経常利益は39億21百万円(前年同期比8.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は26億84百万円(前年同期比9.5%減)となりました。

 

 

当第2四半期連結累計期間の業績

売上高       546億28百万円(前年同期比   4.3%増)

営業利益       36億63百万円(前年同期比  10.6%減)

経常利益       39億21百万円(前年同期比   8.1%減)

親会社株主に帰属する

四半期純利益     26億84百万円(前年同期比   9.5%減)

 

セグメントごとの業績は、次のとおりです。

なお、平成29年3月期第1四半期連結累計期間より、当社グループは報告セグメントの区分を変更しておりま

す。変更後の「医療用医薬品事業」の内容は新医薬品、後発医薬品、「ヘルスケア事業」はスキンケア・環境衛

生・一般用医薬品他で構成しています。以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

①医療用医薬品事業

〔新医薬品(国内)〕

主力製品では、喘息治療配合剤「フルティフォーム」の売上が前年同期に対して大幅に増加したほか、過活動膀胱治療剤「ウリトス」が前年を上回る実績で推移しました。他方、気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療剤「キプレス」については、特許切れに対応すべく、そのオーソライズド・ジェネリック(以下、AG)を当社子会社であるキョーリン リメディオ㈱より平成28年9月に発売したため売上は減少し、また潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「ペンタサ」、気道粘液調整・粘膜正常化剤「ムコダイン」も前年の売上を下回りました。この結果、全体として売上高は412億72百万円(前年同期比1.2%減)となりました。

杏林製薬㈱は、特定領域(呼吸器科・耳鼻科・泌尿器科)の医師、医療機関に営業活動を集中するFC(フランチャイズカスタマー)戦略の進化と共に、エリアマネジメントを軸に営業体制の再構築に取り組んでいます。また医療及び製薬産業の環境がより早いスピードで変化する中、既存の主力製品の普及最大化に努めるだけでなく、新中期経営計画「HOPE100-ステージ2-」の期間内に上市を目指す新製品について、製品特性の早期浸透と発売初動の早期立上げを実現する対応も進めています。

杏林製薬㈱が日本における独占販売権を取得しているアレルギー性疾患治療剤「デザレックス錠5mg(一般名:デスロラタジン)」について、同薬剤の製造販売承認を申請していたMSD㈱は、平成28年9月にその製造販売承認を取得いたしました。なお杏林製薬㈱は、同薬剤について、科研製薬㈱と皮膚科の医師・医療機関を対象とするコ・プロモーション(共同販促)に関する基本覚書を同7月に締結しており、両社で普及の最大化に取り組みます。

また杏林製薬㈱は、MSD㈱が製造販売している定量噴霧式アレルギー性鼻炎治療剤「ナゾネックス点鼻液50㎍」のコ・プロモーション契約を平成28年9月に同社と締結し、同11月より共同でプロモーションを行うことにいたしました。当社グループは、積極的なライセンス活動を展開しつつ、重点領域(呼吸器科・耳鼻科・泌尿器科)における製品ラインナップの拡充を図り、同領域でのプレゼンス向上に努めてまいります。

〔新医薬品(海外)〕

広範囲抗菌点眼剤「ガチフロキサシン(導出先:米国アラガン社)」のロイヤリティ収入が前年を下回り、売上高は3億43百万円(前年同期比42.3%減)となりました。

〔後発医薬品〕

政府が掲げる後発医薬品に係る数量シェア80%という目標の実現に向け、更なる後発医薬品使用促進策が実施される中、キョーリン リメディオ㈱は、平成28年6月に薬価収載された気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療剤「モンテルカスト錠10mg・5mg「KM」」(杏林製薬㈱及びMSD㈱が販売している「キプレス」及び「シングレア」のAG)を同9月に新発売いたしました。また自社販売を中心に同剤以外の売上も前年を上回り、後発医薬品全体の売上高は103億21百万円(前年同期比39.8%増)となりました。

以上の結果、当セグメントの売上高は519億36百万円(前年同期比4.4%増)となり、営業利益は35億59百万円(前年同期比11.8%減)となりました。

②ヘルスケア事業

景気回復が不透明な中、スキンケア製品は企業間の競争が激化し、売上は前年を下回りました。他方、環境衛

生・一般用医薬品他の売上は、主要製品である環境除菌・洗浄剤「ルビスタ」、哺乳びん・乳首・器具等の消毒剤「ミルトン」の伸長により増加しました。

この結果、当セグメントの売上高は26億91百万円(前年同期比1.7%増)となり、営業損失は27百万円(前年同期は営業損失62百万円)となりました。

 

 

(2)財政状態及びキャッシュ・フローの状況

①財政状態の状況

当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比較して95億40百万円減少し、

1,882億85百万円となりました。このうち、流動資産は1,306億10百万円と前連結会計年度末と比較して78億72百万円の減少となりました。主な増減要因は、現金及び預金の増加61億68百万円、受取手形及び売掛金の減少90億74百万円、原材料及び貯蔵品の減少20億14百万円、流動資産のその他の減少26億 99百万円等によるものです。また、固定資産は576億75百万円と前連結会計年度末と比較して16億67百万円の減少となりました。主な増減要因は、投資有価証券の減少12億69百万円等によるものです。

負債総額は、前連結会計年度末と比較して62億10百万円減少し、345億65百万円となりました。主な増減要因は、支払手形及び買掛金の減少12億06百万円、未払法人税等の減少25億00百万円、長期借入金の減少5億35百万円、繰延税金負債の減少9億99百万円、退職給付に係る負債の減少6億28百万円等によるものです。

純資産は、前連結会計年度末と比較して33億30百万円減少し、1,537億19百万円となりました。主な増減要因はその他有価証券評価差額金の減少28億22百万円等によるものです。

②キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、145億14百万円の収入(前年同期比55億60百万円収入の増加)であり、これは主に税金等調整前四半期純利益38億33百万円、減価償却費17億51百万円、売上債権の減少90億68百万円、たな卸資産の減少18億94百万円、仕入債務の減少12億06百万円、法人税等の支払額31億89百万円によるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローは、38億95百万円の支出(前年同期比48億93百万円支出の増加)であり、これは主に有形固定資産の取得による支出6億72百万円、投資有価証券の取得による支出58億00百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入30億00百万円によるものです。

財務活動によるキャッシュ・フローは、41億14百万円の支出(前年同期比20億58百万円支出の増加)であり、これは主に長期借入金の返済による支出5億72百万円、配当金の支払額28億31百万円によるものです。

この結果、当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して59億78百万円増加し、510億21百万円となりました。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

当第2四半期連結累計期間における研究開発費は73億27百万円(前年同期比0.8%増)となりました。

新薬メーカーにとっては、未だ数多く存在するアンメットメディカルニーズに応え、世界の人々の健康に貢献する革新的な新薬を継続的に創出し届けることが使命です。杏林製薬㈱では、オリジナル新薬の創製こそが真の成長の原動力であり、新薬事業の強化が当社グループの存在意義を高め、持続成長に結びつくとの認識に基づき、自社創薬及び導入品の開発等を進め、特定領域(呼吸器科・耳鼻科・泌尿器科)における開発パイプラインの拡充、新薬開発の早期化に最大限、注力しています。

医療用医薬品事業における国内開発の進捗状況としましては、臨床試験の相移行はありませんでしたが、後期開発品を中心に各開発プロジェクトは着実に進展し、一方で製薬他社との共同開発を進めるなど効率的な研究開発活動に努めました。

自社創薬におきましては、平成27年7月に開設した「わたらせ創薬センター」での活動も軌道に乗り、基礎研究領域(炎症・免疫・感染症)をベースに特定の疾患領域にフォーカスした創薬研究を推進いたしました。