文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、企業理念「キョーリンは生命を慈しむ心を貫き、人々の健康に貢献する社会的使命を遂行します」の具現に向けて、長期ビジョン「HOPE100(Aim for Health Of People and our Enterprises)」のもと、中長期的な企業価値向上の視点で、医療用医薬品事業とヘルスケア事業*1を複合的に組み合わせ、事業リスクの分散を図り、健全かつ持続的に成長する「健康生活応援企業」への進化を目指しています。
(2)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
当社グループは、中核子会社である杏林製薬㈱の創業100周年に当たる2023年を見据えた長期ビジョン「HOPE100」を策定し、対象期間(2010年度~2023年度)を3つのステージに分け、現在、中期経営計画「HOPE100-ステージ2-(平成28年度~平成31年度)」のもと、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めています。
近年、医療用医薬品事業を取り巻く外部環境は、ジェネリック(以下、GE)80%時代の到来、薬価制度改革等による市場構造の変化が予想され、一層厳しさを増しています。さらにその中で、当社グループは、平成28年度、主力品の特許満了を迎え、これまでに経験したことのない大きな経営環境の変化に直面しました。
このように変動が大きい環境のもとでは、既存の考え方だけで課題に対応することは困難であり、これまでの業務遂行の仕組みをダイナミックに創り変え、過去の延長線上にはない新たな取り組みを創造・実行していくべく、長期ビジョン実現に向けたセカンドステップと位置付ける中期経営計画「HOPE100-ステージ2-」では、ステートメントを「長期ビジョン実現に向けて、変革(変化と革新)を行い、持続成長を図る」としています。平成30年度は、当年度の成果と課題を踏まえ引き続き以下の事業戦略と組織化戦略に取り組み、目標とする経営指標の達成に邁進いたします。
①事業戦略(Strategy)
医療用医薬品事業では持続成長を可能とする医薬事業モデルの進化を図り、ヘルスケア事業*1では核となる事業作りに向け、4つの重点戦略、2つの育成戦略を推進いたします。
(a)重点戦略
・創薬力の強化:ファースト・イン・クラス創薬への取り組み
・新薬群比率の向上:新薬群の普及の最大化による新薬群比率の大幅な向上
・特色を活かしたGE事業の推進
・ローコスト強化:グループ内最適化によるコスト構造の変革
(b)育成戦略
・海外進出:自社で創出した革新的な新薬の展開(欧米への早期導出)、アジアを中心に将来の直接的進出(医療用医薬品及びヘルスケア事業*1)の礎を築く
・ヘルスケア事業*1:環境衛生の事業成長と既存事業との連携強化により核となる事業を作る
②組織化戦略(Organization)
当社グループは長期ビジョンにおいて、社員を大切にし、人と組織を活力化することが事業戦略を遂行し、成果を具現するための最重要課題と位置付けています。「ステージ2」においても、社員にとって「働きがいNo.1企業」の実現を目指し、人材マネジメントの基本方針のもと、グループ各社の人材マネジメントシステム(採用、配属、育成、評価、異動、報酬、福利厚生等)の再構築と人材育成の強化に取り組みます。
③目標とする経営指標(Performance)
中期経営計画「HOPE100-ステージ2-」では、平成28年度から最終年度である平成31年度までの、連結売上高 年平均成長率3%以上、連結営業利益率15%以上を数値目標としています。
株主還元におきましては、現状の配当水準をベースに「安定的な配当」を目指してまいります。
[中期経営計画「HOPE100-ステージ2-」の進捗と平成30年度の取り組み]
事業戦略の中の重点戦略において、創薬力の強化は最重要課題であり、わたらせ創薬センターとActivX社の連携による自社創薬に、国内外の製薬企業、アカデミア、ベンチャー企業とのオープンイノベーションを加えることで、既存創薬プラットフォームの活性化、新技術(ペプチド、遺伝子治療など)の活用に努めました。今後は、創薬テーマの選択と集中をさらに進め、重層的なプログラム開発に取り組むと共に外部創薬テーマの積極的な探索・導入を行い、ファースト・イン・クラス創薬に向けて、確実に歩みを進めます。
新薬群比率の向上では、喘息治療配合剤「フルティフォーム」や当年度より長期処方が可能となったアレルギー性疾患治療剤「デザレックス」をはじめとする新薬群の普及の最大化に引き続き取り組みます。それに加え、平成30年度は、MSD㈱より独占販売権を取得したアレルギー性鼻炎治療剤「ナゾネックス」の販売を開始すると共に過活動膀胱治療剤「KRP-114V」の年度内の上市を目指します。
特色を活かしたGE事業の推進では、平成28年度にモンテルカストのオーソライズド・ジェネリック(以下、AG)の発売を開始し、GE内シェア50%以上を獲得しました。今後は、次なるAGの展開を推進していきます。
ローコスト強化では、グループ内生産体制の統合を目的に新生産子会社キョーリン製薬グループ工場㈱を設立し、平成30年4月1日、当社グループの生産機能を集約いたしました。平成30年度は、工場稼動率の平準化と資産の効率活用に取り組み、引き続き高品質の製品を安定的かつ低コストで供給する競争力のあるグループ生産体制の構築に努めてまいります。
育成戦略では、ヘルスケア事業*1において、前年度に販売を開始した手指衛生製品群の売上が拡大しました。今後も、環境衛生に関わる事業のさらなる拡大を図ります。また当年度は、感染症の起炎菌及びウイルスを特定する診断事業に参入しました。次の核となる事業への成長を推進してまいります。
※1:環境衛生、一般用医薬品他
現在、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクは以下のようなものがあります。当社グループでは、これら事業等のリスクに関し、組織的・体系的に対処することとしておりますが、影響を及ぼすリスクや不確実性はこれらに限定されるものではありません。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①当社グループの事業に係わる法的規制
当社グループの事業は、日本国内における薬機法、医療保険制度、薬価制度などの規制および海外における各国の各種関連規制の影響を受けます。また、医薬品の開発、製造、輸入、流通等の各段階において様々な承認・許可制度等が設けられています。今後、予測できない大規模な医療行政の方針転換が行われました場合、当社グループの営業成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
②医薬品の研究開発に係わる活動
医療用医薬品の開発には、多額の研究開発投資と長い期間が必要なうえ、新規性の高い化合物を発見し医薬品として上市できる確率は決して高くありません。現在、杏林製薬㈱では、数品目の医療用医薬品の臨床試験を実施中ですが、期待する臨床効果が確認できない場合や予測できない副作用の発現等により研究開発を中止する可能性があります。
③他社との競合激化
医薬品業界は、技術革新など進歩が急速に進む環境下にあり、より有用性の高い医薬品の開発や同種の効能を有する医薬品の上市が当社グループの主要製品の売上動向に影響を及ぼす可能性があります。
④医療制度改革の影響
日本国内におきましては、医療用医薬品の薬価改定を含む医療制度改革が実施されております。当社グループで
は、予測可能な範囲でその影響を業績予想に織り込んでおりますが、予想可能な範囲を超えた薬価改定や医療保険制度の改定が実施された場合、営業成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑤副作用の発現
新医薬品の安全性に関する情報は、限られた被験者を対象に実施した臨床試験から得られたものであり、必ずしも副作用の全てを把握することは出来ません。市販後、汎用された中でそれまでに報告されなかった未知の副作用によりその医薬品の使用方法が制限されることや、場合によっては発売中止になる可能性があります。
⑥製造の停滞・遅延
技術的・規制上の問題もしくは自然災害・火災などの要因により生産活動の停滞・遅滞もしくは操業停止などが起こった場合、当社の営業成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑦製品回収等
異物の混入等により当社グループの製品に欠陥が認められ製品の回収などの事態が発生した場合、営業成績等に悪影響を及ぼします。
⑧知的財産の保護
当社グループが国内外において知的財産を適切に保護できない場合、第三者が当社の技術を利用して当社グループ製品の市場ないしは関連する市場において悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの事業活動が他社製品の特許等、知的財産に抵触した場合、事業の中止・係争の可能性があります。
⑨訴訟リスク
当社グループの事業活動において、特許、製造物責任(PL法)、独占禁止法、環境保全、労務関連などの事柄において訴訟を提起される可能性があります。
⑩為替レートの変動
当社グループは、海外との輸出入を行っており、為替レートの変動は当社の売上高等に影響を与えます。
⑪他社との提携解消
当社グループでは、外部資源の有効活用を目的としてアライアンス戦略を推進し、国内外の製薬企業等と販売委
託・共同販売・共同研究等の提携を行っております。今後、何らかの事情によりこれらの提携関係を解消することになった場合、予定している営業成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑫ITセキュリティ及び情報管理
当社グループでは、業務上、ITシステムを多数利用していることから、システムの不備やコンピューターウイルス等の外部要因により、業務が阻害される可能性があります。また情報等の外部への流出により信用を失うことで業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当期における国内医薬品業界は、社会保障費の財源確保を背景とした医療費の効率化、薬剤費抑制策等が推進され、市場成長は低位に推移しました。当社グループにおきましては、主力製品の特許満了による売り上げへの影響が通年に及び、これまでにない企業行動が求められる重要な局面となりました。また、薬価制度の抜本改革に向けた基本方針のもと、薬価制度の改革について議論され、平成30年4月より実施される新たな施策が決定されました。
こうした環境の中で、当社グループは長期ビジョン「HOPE100」の実現に向けて、平成28年度を初年度とする中期経営計画「HOPE100-ステージ2-(平成28年度~平成31年度)」のもと、平成29年度は経営方針に「多様な知の結集による変革の推進」を掲げ、医療用医薬品事業では持続成長を可能とする医薬事業モデルの進化に取り組み、ヘルスケア事業※1では核となる事業づくりと共に次の核となる候補の探索を推進し、成果目標の達成とステークホルダーの皆様からの支持・評価の向上に努めました。
※1:環境衛生、一般用医薬品他
当連結会計年度における売上高につきまして、医療用医薬品事業では新医薬品(海外)及び後発医薬品は増収となりましたが、新医薬品(国内)の売り上げが減少したため、前年を下回る実績となりました。ヘルスケア事業の実績は横ばいで推移し、全体の売り上げは前期比47億32百万円減(前期比4.1%減)の1,106億40百万円となりました。
利益面では、新医薬品(海外)における一時金収入があったものの、新医薬品(国内)の売り上げ減少及び棚卸資産の除却損等の増加により売上総利益は前期に対して29億49百万円減少しました。他方、販売費及び一般管理費は、コスト削減に取り組んだ結果、研究開発費の増加を吸収し、前期に対して13億59百万円減少しましたが、営業利益は88億22百万円と前期比15億90百万円の減益(前期比15.3%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、ドクタープログラム㈱の株式譲渡益約6億円を特別利益に計上し、導出品(ガチフロキサシン点眼液)に関する米国反トラスト法違反を理由とした集団訴訟に伴う和解関連費用約4億円、信託型従業員持株インセンティブ・プランに関する債務保証損失約4億円等を特別損失に計上したことから、65億74百万円(前期比10.0%減)となりました。
当連結会計年度の業績
売上高 1,106億40百万円(前期比 4.1%減)
営業利益 88億22百万円(前期比 15.3%減)
経常利益 93億45百万円(前期比 14.1%減)
親会社株主に帰属する
当期純利益 65億74百万円(前期比 10.0%減)
セグメントごとの業績は、次のとおりです。
(a)医療用医薬品事業
〔新医薬品(国内)〕
国内医療用医薬品の市場構造が急速に変化する中、杏林製薬㈱は特定領域(呼吸器科・耳鼻科・泌尿器科)の医師、医療機関に営業活動を集中するFC(フランチャイズカスタマー)戦略のもと、エリアマネジメントを軸とした営業体制の再構築を推進し、主力製品の普及の最大化に取り組みました。当連結会計年度におきましては、中期経営計画の重点戦略に掲げた「新薬群比率の向上」の達成に向けて、主力製品である喘息治療配合剤「フルティフォーム」では処方患者数の増加に努め、長期処方が可能(平成29年12月、新医薬品の投薬期間制限解除)となったアレルギー性疾患治療剤「デザレックス」では市場浸透及び処方量拡大に注力した結果、両製品ともに大幅な伸長を示しました。他方、平成28年度に特許満了を迎えた気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療剤「キプレス」、気道粘液調整・粘膜正常化剤「ムコダイン」等の長期収載品は売り上げが減少し、売上高は737億02百万円(前期比 12.0%減)となりました。
また、杏林製薬㈱は㈱ジェイタスの全株式を平成29年7月に取得し、同社を同9月に吸収合併いたしました。㈱ジェイタスは国立研究開発法人 産業技術総合研究所が開発した技術を産業活用することを目的に設立された産総研発ベンチャーです。独自技術で改良したPCR※2装置により短時間で細菌・ウイルス等を同定することができる超高速遺伝子定量装置「GeneSoC®」を開発しました。当社グループは、同技術を活用することで感染症の治療、診断
に関わる事業を強化できるものと期待しています。
※2:Polymerase Chain Reactionの略。ポリメラーゼ連鎖反応のことで、遺伝子を増幅させる技術
〔新医薬品(海外)〕
杏林製薬㈱において、「FPR2作動薬プログラム(導出先:米国ブリストル・マイヤーズスクイブ社)」の開発進展に伴う一時金収入を計上し、また広範囲抗菌点眼剤「ガチフロキサシン(導出先:米国アラガン社)」に関わる収入も前年を上回ったことから、売上高は33億39百万円(前期比336.8%増)となりました。
〔後発医薬品〕
杏林製薬㈱の主力製品である「キプレス」の特許満了に対応し、平成28年9月にキョーリン リメディオ㈱より発売した「モンテルカスト錠10㎎・5㎎「KM」」(杏林製薬㈱とMSD㈱が販売している「キプレス」及び「シングレア」のAG)の売り上げが大幅に増加し、売上高は276億62百万円(前期比 10.5%増)となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は1,047億03百万円(前期比4.4%減)となり、セグメント利益は82億60百万円(前期比18.3%減)となりました。
生産部門の取り組みとしては、平成29年10月に設立した新生産子会社キョーリン製薬グループ工場㈱(東京都千代田区)に当社連結子会社である杏林製薬㈱の能代工場及びキョーリン リメディオ㈱の生産本部、キョーリン製薬グループ工場㈱(滋賀県甲賀市)※3を平成30年4月1日に統合し、グループの生産機能を集約しました。同日より本格的に稼動したキョーリン製薬グループ工場㈱は、中期経営計画の重点戦略の1つである「ローコスト強化:グループ内最適化によるコスト構造の変革」を目標としてグループ内生産の全体最適化を推進します。
※3:キョーリン製薬グループ工場㈱(滋賀県甲賀市)は、吸収合併により消滅会社となりました。
なお、MSD㈱が製造販売している定量噴霧式アレルギー性鼻炎治療剤「ナゾネックス®点鼻液50㎍」(以下、ナゾネックス)について、杏林製薬㈱はMSD㈱と日本国内における独占販売権を取得することで合意し、平成30年8月より販売を開始することになりました。当社グループは、積極的なライセンス活動を展開することにより、重点領域(呼吸器科、耳鼻科、泌尿器科)での製品ラインアップ拡充を図り、同領域での更なるプレゼンス向上を目指します。
(b)ヘルスケア事業
中期経営計画に掲げる育成戦略「環境衛生の事業成長と既存事業との連携強化により核となる事業を作る」の達成に向けて、環境衛生における製品ラインアップ拡充と売り上げ拡大に努めました。主要製品である環境除菌・洗浄剤「ルビスタ」、哺乳びん・乳首・器具等の消毒剤「ミルトン」の伸長に加えて、日本エア・リキード㈱との販売業務提携によって平成29年3月から取り扱いを開始した手指衛生製品群が寄与し、環境衛生・一般用医薬品他の売り上げは前年を上回る実績で推移しました。他方、ドクタープログラム㈱の全株式を大正製薬㈱に平成29年4月1日付けで譲渡したことから、スキンケア製品の売り上げは減少しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は59億37百万円(前期比2.2%増)となり、セグメント利益は1億 87百万円(前期はセグメント損失1百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、104億56百万円の収入であり、これは主に税金等調整前当期純利益
90億61百万円、減価償却費36億44百万円、売上債権の増加18億42百万円、たな卸資産の減少9億01百万円、仕入債務の減少8億34百万円、未払消費税等の減少9億12百万円、法人税等の支払額16億55百万円によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、60億38百万円の支出で、これは主に有形固定資産の取得による支出33億87百万円、投資有価証券の取得による支出70億99百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入
50億00百万円によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、37億35百万円の支出で、これは主に長期借入れによる収入17億
12百万円、長期借入金の返済による支出12億97百万円、配当金の支払額43億25百万円によるものです。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比較して4億71百万円増加し、429億71百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
(単位:百万円) |
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
||
|
|
新医薬品 |
71.346 |
93.1 |
|
|
医療用医薬品事業 |
後発医薬品 |
21,853 |
105.8 |
|
|
|
医療用医薬品事業計 |
93,199 |
95.8 |
|
|
ヘルスケア事業 |
3,019 |
146.8 |
||
|
合計 |
96,218 |
96.9 |
||
(注) 上記金額は、消費税等抜きの売価換算によっております。
(b)商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
(単位:百万円) |
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
||
|
|
新医薬品 |
2,728 |
118.7 |
|
|
医療用医薬品事業 |
後発医薬品 |
3,391 |
107.3 |
|
|
|
医療用医薬品事業計 |
6,120 |
112.1 |
|
|
ヘルスケア事業 |
1,772 |
93.9 |
||
|
合計 |
7,893 |
107.4 |
||
(注) 上記金額は、消費税等抜きの実際仕入れ額によっております。
(c)受注実績
当社グループ(当社及び当社の連結子会社)は販売計画に基づいた生産を行っておりますので、該当事項はありません。
(d)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
(単位:百万円) |
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
|
|
新医薬品 |
77,041 |
91.1 |
|
医療用医薬品事業 |
後発医薬品 |
27,662 |
110.5 |
|
|
医療用医薬品事業計 |
104,703 |
95.6 |
|
ヘルスケア事業 |
5,937 |
102.2 |
|
|
合計 |
110,640 |
95.9 |
|
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のと
おりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
||
|
金額 (百万円) |
割合(%) |
金額 (百万円) |
割合(%) |
|
|
アルフレッサ ホールディングス株式会社 |
20,561 |
17.8 |
19,562 |
17.7 |
|
株式会社スズケン |
18,251 |
15.8 |
17,344 |
15.7 |
|
株式会社メディパルホールディングス |
16,867 |
14.6 |
16,248 |
14.7 |
|
東邦薬品株式会社 |
15,076 |
13.1 |
13,351 |
12.1 |
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、重要な会計方針及び見積りによる判断をおこなっております報告数値があり、実際の結果は見積りによる不確実性のために異なる結果となる可能性があります。
当社グループにおいては、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表作成において重要な判断と見積りに影響を及ぼすと考えております。
(a)その他有価証券で時価のあるものの評価基準及び評価方法
その他有価証券の評価差額は全部純資産直入法により処理しており、損益認識を行う場合とは親会社株主に帰属する当期純利益が異なってまいります。
(b)貸倒引当金
貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収不能見込み額を計上しておりますが、一般債権について
は、過去の貸倒実績率による見積額を計上しております。従いまして、厳しい経済情勢下においては各取引先の財政状態の変化により追加引当が必要となる可能性があります。
(c)退職給付に係る負債
従業員退職給付費用および退職給付債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されておりますが、実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合には認識される費用及び債務に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(d)繰延税金資産
繰延税金資産については、将来の課税所得見込額等により回収可能性が高いと判断した金額を計上しておりますが、将来の予測に基づくため不可避の不確実性を内包していると認識しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して56億82百万円増加し、1,983億50百万円となりました。このうち、流動資産は1,220億98百万円と前連結会計年度末と比較して41億68百万円の減少となりました。主な増減要因は、現金及び預金の増加4億97百万円、受取手形及び売掛金の増加16億70百万円、有価証券の減少44億07百万円、商品及び製品の減少11億51百万円、流動資産のその他の減少8億74百万円等によるものです。また、固定資産は762億51百万円と前連結会計年度末と比較して98億51百万円の増加となりました。主な増減要因は、投資有価証券の増加100億67百万円等によるものです。
負債総額は、前連結会計年度末と比較して2億21百万円増加し、350億53百万円となりました。主な増減要因は、支払手形及び買掛金の減少8億90百万円、未払法人税等の増加11億22百万円、繰延税金負債の増加8億02百万円、退職給付に係る負債の増加4億59百万円、固定負債のその他の減少13億46百万円等によるものです。
純資産は、前連結会計年度末と比較して54億60百万円増加し、1,632億97百万円となりました。主な増減要因は、利益剰余金の増加22億41百万円、その他有価証券評価差額金の増加24億55百万円等によるものです。
(b)経営成績の分析
(売上高)
新医薬品(国内)については、喘息治療配合剤「フルティフォーム」では処方患者数の増加に努め、長期処方が可能となったアレルギー性疾患治療剤「デザレックス」では市場浸透及び処方量拡大に注力した結果、両製品ともに大幅な伸長を示した一方、特許満了を迎えた気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療剤「キプレス」、気道粘液調整・粘膜正常化剤「ムコダイン」等の長期収載品は売り上げが減少し、売上高は737億02百万円(前期比12.0%減)となりました。後発医薬品については、平成28年9月にキョーリンリメディオ㈱より発売した「モンテルカスト錠10mg・5mg「KM」」(杏林製薬㈱とMSD㈱が販売している「キプレス」及び「シングレア」のAG)の売り上げが大幅に増加し、売上高は276億62百万円(前期比 10.5%増)となりました。この結果、前連結会計年度に比較して47億32百万円減少(前期比4.1%減)し、1,106億40百万円となりました。
(営業損益)
営業利益は、前連結会計年度に比較して15億90百万円減少(前期比15.3%減)し、88億22百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比較して7億30百万円減少し、65億74百万円となりました。
(c)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
(資金需要)
当社グループの運転資金需要の主なものは、製品製造のための原料・材料の購入、商品購入のほか、製造費用、研究開発費、人件費の支払いであります。
また、継続的に設備投資を行っておりますが、当連結会計年度において28億85百万円の設備投資を実施いたしました。
(財務政策)
当社グループの運転資金及び設備投資資金の調達は、自己資金及び借入金等により賄っております。
平成31年3月期においては、工場設備の拡充等、固定資産取得による支出約40億円を予定しております。
(d)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中期経営計画「HOPE100-ステージ2-」において、連結売上高年平均成長率3%以上、連結営業利益率15%以上を数値目標としております。当連結会計年度における単年度連結売上高は前期比4.1%減、連結営業利益率は8.0%でした。これらの指標を達成するための取り組みにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題」に記載しております。
(1)外国会社からの技術導入
|
契約会社名 |
契約品目 |
相手方の名称 |
国名 |
対価 |
契約年 |
契約期間 |
|
杏林製薬㈱ (連結子会社) |
レボブノロール |
アラガン社 |
アメリカ |
契約一時金 一定料率のロイヤルティー |
1990 |
発売日から10年 (自動更新) |
|
〃 |
ブリモニジン |
アラガン社 |
アメリカ |
契約一時金 一定料率のロイヤルティー |
2004 |
対象特許満了または発売日から10年のいずれか長い方 |
|
〃 |
フルティフォーム |
ベクチュラ社 |
イギリス |
契約一時金 一定料率のロイヤルティー |
2008 |
対象特許満了または発売日から10年のいずれか長い方 |
|
〃 |
COPD治療薬 (単剤) |
アストラゼネカ社 |
イギリス |
契約一時金 一定料率のロイヤルティー |
2011 |
契約締結日から対象製品の最終販売日まで |
|
〃 |
OAB治療薬 |
メルク社 |
アメリカ |
契約一時金 一定料率のロイヤルティー |
2014 |
契約締結日からメルク社に対するロイヤルティーの支払義務が終了するまで |
|
キョーリン リメディオ㈱ (連結子会社) |
モンテルカスト AG |
MSDインターナショナル社 |
スイス |
供給価格 |
2016 |
上市日から10年間 |
(2)外国会社への技術導出
|
契約会社名 |
契約品目 |
相手方の名称 |
国名 |
対価 |
契約年 |
契約期間 |
|
杏林製薬㈱ (連結子会社) |
ガチフロキサシン点眼液 |
アラガン社 |
アメリカ |
契約一時金 一定料率のロイヤルティー |
2000 |
対象特許満了または契約日から15年のいずれか長い方 |
|
〃 |
イブジラスト |
メディシ・ノバ社 |
アメリカ |
契約一時金 一定料率のロイヤルティー |
2004 |
対象特許満了または市場独占権有効期間のいずれか長い方 |
|
〃 |
イミダフェナシン |
エルジー・ライフサイエンス社 |
韓国 |
契約一時金 |
2005 |
契約締結日からエルジー・ライフサイエンス社の支払義務が終了するまで |
|
〃 |
イミダフェナシン |
スピマコ社 |
サウジアラビア |
契約一時金 一定料率のロイヤルティー |
2009 |
発売日から10年 |
|
〃 |
イミダフェナシン |
アールファーム社 |
ロシア |
契約一時金 販売マイルストーン |
2014 |
契約締結日から10年 |
|
契約会社名 |
契約品目 |
相手方の名称 |
国名 |
対価 |
契約年 |
契約期間 |
|
杏林製薬㈱ (連結子会社) |
イミダフェナシン |
シンモサ社 |
台湾 |
契約一時金 販売マイルストーン 一定料率のロイヤルティー
|
2015 |
対象特許満了または契約日から15年のいずれか長い方 |
|
〃 |
FPR2 作動薬プログラム |
ブリストル・マイヤーズスクイブ社 |
アメリカ |
契約一時金 販売マイルストーン 一定料率のロイヤルティー |
2015 |
契約締結日からロイヤルティーの支払義務が終了するまで |
(3)販売契約(輸出)
|
契約会社名 |
契約品目 |
相手方の名称 |
国名 |
契約年 |
契約期間 |
|
杏林製薬㈱ |
ノルフロキサシン |
杏林新生製薬股份有限公司 |
台湾 |
1985 |
自動更新 |
|
キョーリンメディカルサプライ㈱ (連結子会社) |
ルビスタ |
メイジ・インドネシア・ファーマシューティカル社 |
インドネシア |
2016 |
契約締結日から2019年12月31日まで |
(4)販売契約(輸入)
|
契約会社名 |
契約品目 |
相手方の名称 |
国名 |
契約年 |
契約期間 |
|
杏林製薬㈱ |
マクサルト |
メルク社 |
アメリカ |
2003 |
2022年1月31日まで (自動更新) |
|
〃 |
デスロラタジン |
シェリングプラウ社 |
アイルランド |
2014 |
再審査期間の満了または製造販売承認取得日から10年のいずれか長い方 |
(5)内国会社との販売契約(導入)
|
契約会社名 |
契約品目 |
相手方の名称 |
契約年 |
契約期間 |
|
杏林製薬㈱ |
クリノリル |
日医工株式会社 |
1981 |
自動更新 |
|
〃 |
ロカルトロール |
中外製薬株式会社 |
1986 |
〃 |
|
〃 |
ベストロン耳鼻科用 |
千寿製薬株式会社 |
1999 |
〃 |
|
〃 |
メサラジン |
日清ファルマ株式会社 |
2008 |
〃 |
|
〃 |
クルクミン |
株式会社セラバリューズ |
2011 |
〃 |
|
キョーリンメディカルサプライ㈱ |
キョーリン感染症防護対策キット |
アゼアス株式会社 |
2013 |
〃 |
|
杏林製薬㈱ (連結子会社) |
ナノトラップFlu A・B |
ロート製薬株式会社 |
2014 |
契約締結日から5年間 |
|
契約会社名 |
契約品目 |
相手方の名称 |
契約年 |
契約期間 |
|
杏林製薬㈱ |
手指衛生製品群 |
日本エア・リキード株式会社 |
2017 |
2019年12月31日まで (自動更新) |
|
〃 |
KRP-N118 (SK-1404) |
株式会社三和化学研究所 |
2018 |
契約締結日から対象特許満了または発売日から10年のいずれか長い方 (自動更新) |
(6)内国会社との販売契約(導出)
|
契約会社名 |
契約品目 |
相手方の名称 |
契約年 |
契約期間 |
|
杏林製薬㈱ |
ケタス点眼液 |
千寿製薬株式会社 |
1999 |
自動更新 |
|
〃 |
バクシダール点眼液 |
千寿製薬株式会社 |
1999 |
〃 |
|
〃 |
ミロル点眼液0.5% |
科研製薬株式会社 |
2000 |
〃 |
|
〃 |
マクサルト |
エーザイ株式会社 |
2003 |
2022年1月31日まで(自動更新) |
|
〃 |
シンセロン錠 |
株式会社ヤクルト本社 |
2008 |
2020年3月末日まで(予定) |
|
〃 |
ガチフロキサシン 点眼液 |
千寿製薬株式会社 |
2009 |
販売終了までの期間 |
|
〃 |
ウリトス |
エーザイ株式会社 |
2009 |
2022年1月31日まで(自動更新) |
|
〃 |
ルビスタ |
吉田製薬株式会社 |
2015 |
契約締結日から2018年3月31日まで (自動更新) |
|
キョーリンメディカルサプライ㈱ (連結子会社) |
ルビスタ |
帝人フロンティア株式会社 |
2016 |
自動更新 |
|
杏林製薬㈱ |
KRP-114V |
キッセイ薬品工業株式会社 |
2018 |
対象特許満了または契約日から15年のいずれか長い方 (自動更新) |
(7)内国会社との共同開発
|
契約会社名 |
契約品目 |
相手方の名称 |
契約年 |
|
杏林製薬㈱ (連結子会社) |
インジセトロン |
株式会社日清製粉グループ本社 |
1995 |
|
〃 |
モンテルカスト |
萬有製薬株式会社 |
1999 |
|
〃 |
イミダフェナシン |
小野薬品工業株式会社 |
2000 |
|
〃 |
Ad-SGE-REIC製剤 |
桃太郎源株式会社 |
2014 |
|
〃 |
Ad-SGE-REIC製剤 |
国立研究開発法人科学技術振興機構 |
2015 |
|
〃 |
特殊環状ペプチド |
ペプチドリーム株式会社 |
2015 |
|
〃 |
KRP-114V |
キッセイ薬品工業株式会社 |
2016 |
(8)内国会社への技術導出
|
契約会社名 |
契約品目 |
相手方の名称 |
対価 |
契約年 |
契約期間 |
|
杏林製薬㈱ (連結子会社) |
ガチフロキサシン |
千寿製薬株式会社 |
契約一時金 一定料率のロイヤルティー |
1997 |
販売終了までの期間 |
|
〃 |
ブリモニジン |
千寿製薬株式会社 |
契約一時金 一定料率のロイヤルティー |
2004 |
対象特許満了または発売日から10年のいずれか長い方 |
(9)その他
|
契約会社名 |
契約内容 |
相手方の名称 |
契約年 |
|
キョーリン製薬グループ工場㈱ (連結子会社) |
製造受託 |
MSD株式会社 |
2012 |
|
キョーリン製薬ホールディングス㈱ (当社) |
株式給付信託 (従業員持株会処分型) |
みずほ信託銀行 |
2015 |
|
杏林製薬㈱ (連結子会社) |
株式給付信託 |
みずほ信託銀行 |
2016 |
|
キョーリン製薬ホールディングス㈱ (当社) |
株式給付信託 |
みずほ信託銀行 |
2016 |
|
杏林製薬㈱ (連結子会社) |
ナゾネックス点鼻液50μgのコ・プロモーション契約 |
MSD株式会社 |
2016 |
|
〃 |
デザレックス錠5mgのコ・プロモーションに関する基本契約書 |
科研製薬株式会社 |
2017 |
(10)完全子会社間の合併及び分割
当社(キョーリン製薬ホールディングス㈱)は、平成29年12月19日開催の取締役会決議に基づき、平成30年4月1日を効力発生日として、当社の完全子会社であるキョーリン製薬グループ工場㈱(東京都千代田区)に当社の完全子会社である杏林製薬㈱の能代工場(秋田県能代市)及びキョーリンリメディオ㈱の生産本部(富山県南砺市)をそれぞれ吸収分割により承継させ、同じく当社の完全子会社であるキョーリン製薬グループ工場㈱(滋賀県甲賀市)を吸収合併いたしました。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載しております。
新薬メーカーにとっては、未だ数多く存在するアンメットメディカルニーズに応え、世界の人々の健康に貢献する革新的な新薬を継続的に創出し、届けることが使命です。杏林製薬㈱では、オリジナル新薬の創製こそが真の成長の原動力となり、持続成長に結びつくとの認識に基づき、自社の基礎研究技術及びオープンイノベーションによる創薬力の強化に取り組んでいます。また、日本国内においては、自社オリジナル新薬に加えて導入を積極的に推進し、重点領域(呼吸器科・耳鼻科・泌尿器科)における開発パイプラインの拡充、新薬の早期開発に最大限注力しています。
当連結会計年度の研究開発費の総額は142億43百万円となっております。
(1)医療用医薬品事業
喘息治療配合剤「KRP-108P」のPhⅢ臨床試験(フルティフォームの小児適応拡大)を平成29年6月より開始し、過活動膀胱治療剤「KRP-114V」について同9月に厚生労働省へ製造販売承認申請を提出しました。なお、平成29年4月、厚生労働省に製造販売承認申請を提出したキノロン系合成抗菌剤「KRP-AM1977X」につきましては、追加の非臨床試験が必要となり、同7月に実施を決定し、現在、追加試験を実施しています。
また、重点領域である泌尿器科において開発パイプラインの拡充を図るべく、杏林製薬㈱は㈱三和化学研究所が開発した夜間多尿に伴う夜間頻尿治療剤「KRP-N118(SK-1404)」について平成30年3月に同社とライセンス契約を締結し、日本、アジア(香港、台湾、ASEAN10カ国)における開発、販売に関する独占的権利を取得しました。なお、当契約に伴う契約一時金を研究開発費として当連結会計年度に計上しております。
導出品の進捗状況としましては、導出先であるブリストル・マイヤーズスクイブ社が平成30年3月期 第3四半期連結会計期間に「FPR2作動薬」のPhⅠ臨床試験を開始しました。
創薬研究におきましては、オープンイノベーションの一環として、京都大学との共同研究講座「呼吸器疾患創薬講座」を平成29年4月に開設し共同研究を開始しました。京都大学が持つ病態研究力(肺線維症等の臓器線維化プロセス)及び基礎研究力(iPS細胞を用いた技術基盤の応用)と杏林製薬㈱が有する創薬力を融合させ、呼吸器疾患の病態因子を同定し創薬ターゲットとしての可能性を検証研究することで、新規創薬ターゲットの創出、低分子化合物候補の発見等を目指します。
当セグメントの当連結会計年度の研究開発費は142億33百万円であります。
(2)ヘルスケア事業
当セグメントの当連結会計年度の研究開発費は9百万円であります。