当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間の世界経済を概観すると、アジア新興国や資源国等において弱さがみられたものの、全体として緩やかな回復基調が継続しました。米国の景気は、個人消費を中心に回復が続きました。欧州では、英国で景気の回復が続いたことに加え、ユーロ圏の景気も緩やかな回復が続きました。中国の景気は緩やかに減速、アジア全体でも弱い動きとなりました。日本の景気は、雇用・所得環境が改善する等、緩やかな回復基調が続きました。
当社グループは平成26年11月に策定した中期経営計画「VISION2016」(平成26年度~平成28年度)に基づき、「ヘルスケア」「高機能材料」「ドキュメント」の3事業分野を成長ドライバーとし、拡販活動や新製品の市場投入により、売上、シェア及び利益の拡大に向けた取り組みを加速しています。また、その他の事業においてもビジネス規模と市場での優位性を維持するとともに、あらゆる企業活動において生産性向上と効率化を進め、全事業における収益性向上に向け、全社一丸となり邁進しています。
当社グループの当第2四半期連結累計期間における連結売上高は、フラットパネルディスプレイ材料事業、電子材料事業等で売上を伸ばしたものの、為替の円高によるマイナス影響等により、1,120,937百万円(前年同期比8.6%減)となりました。国内売上高は470,246百万円(前年同期比1.6%減)、海外売上高は650,691百万円(前年同期比13.0%減)となりました。
営業利益は、各事業において収益性の改善を進めたものの、為替の円高によるマイナス影響等により、63,472百万円(前年同期比21.3%減)となりました。営業外収益及び費用では投資有価証券売却益を計上しましたが、主に為替差損の影響により、税金等調整前四半期純利益は60,600百万円(前年同期比28.4%減)、当社株主帰属四半期純利益は33,544百万円(前年同期比28.5%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
① イメージング ソリューション部門
フォトイメージング事業では、インスタントカメラ“チェキ”シリーズやチェキフィルム等、撮影したその場で写真プリントが楽しめるインスタントフォトシステムの販売が欧米を中心に好調に推移しました。平成28年7月にスマートフォンで撮影した画像をチェキフィルムに出力できるプリンター“スマホdeチェキ”「instax SHARE SP-2」を発売し、スマートフォンで写真を楽しむユーザーのプリント需要獲得を図っています。また、フォトブック等の付加価値プリントビジネスも拡大しましたが、為替の円高影響により、売上は減少しました。
光学・電子映像事業の電子映像分野では、「Xシリーズ」史上最高の画質と機動性を実現した「FUJIFILM X-Pro2」に加え、平成28年9月に販売を開始した、高速レスポンス性能、高精度AF性能等を実現した「FUJIFILM X-T2」等フラッグシップモデル及び交換レンズの販売が伸長しましたが、為替の円高影響により、売上は減少しました。光学デバイス分野では、スマートフォン用カメラモジュールの販売縮小等により、売上が減少しました。他社に先駆けて発売した4Kカメラ対応の放送用ズームレンズは、画質面で高い評価を受けており、ワールドワイドでのシェア拡大を図ります。
本部門の連結売上高は、為替の円高によるマイナス影響等により、153,202百万円(前年同期比11.5%減)となりました。営業利益は、為替の円高による売上減少等の影響により、8,876百万円(前年同期比28.5%減)となりました。
② インフォメーション ソリューション部門
メディカルシステム事業では、医療IT等成長分野での販売が堅調に推移したものの、為替の円高影響等により、売上は減少しました。X線画像診断分野では、DR方式・カセッテ型デジタルX線画像診断装置「CALNEO(海外名称:D-EVO)」シリーズ等の販売が好調に推移しました。医療IT分野では、病院内の各診療科のシステムや異なるメーカーの医用画像情報システム(PACS)に保管されている診断画像、各種動画等の多様な診療情報を一元的に管理・保管できる統合アーカイブシステム「SYNAPSE VNA」の国内での販売を平成28年4月に開始。さらに5月に、従来と比べて画像処理・表示スピードを2倍に高速化し、医師の診断効率の向上に貢献するPACS「SYNAPSE 5」の販売を開始する等、今まで以上に効率的で、診断に寄与するソリューションの提案を強化しています。内視鏡分野では、高解像度CMOSセンサー搭載のレーザー光源内視鏡システム「LASEREO」や新超音波内視鏡システム等の販売が堅調に推移しました。超音波診断分野では、平成28年5月に、小型・軽量なタブレットタイプの超音波画像診断装置「SonoSite iViz」の国内での販売を開始し、ラインアップを強化しました。また体外診断(IVD)分野において、平成28年8月に㈱モノリスを買収し、動物向け検体検査受託サービス事業に参入しました。
医薬品事業では、バイオ医薬品受託製造が堅調に推移したものの、低分子医薬品において後発医薬品の影響を受けたこと等により、売上は減少しました。研究開発においては、抗がん剤やアルツハイマー型認知症治療薬等のパイプラインの開発を着実に推進しています。
再生医療事業では、iPS細胞の開発・製造の世界的なリーディングカンパニーである米国Cellular Dynamics International, Inc.が、米国国立眼科研究所(National Eye Institute)と、他家iPS細胞を用いた加齢黄斑変性の治療に関する共同研究開発契約を締結しました。さらに、網膜疾患治療の世界的権威であるDr. David Gammと他家iPS細胞を用いた網膜疾患の治療法を開発する新会社を米国に設立しました。今後も、アカデミアや研究機関等とも連携した研究開発を行い、さらなる事業拡大を図っていきます。
ライフサイエンス事業では、UVクリア美容液兼化粧下地「アスタリフト ホワイト パーフェクトUV クリアソリューション」、美白美容液「アスタリフト ホワイト エッセンスインフィルト」及び、平成28年9月にリニューアルした高機能化粧水「アスタリフト モイストローション」の販売が好調に推移し、売上が増加しました。
フラットパネルディスプレイ材料事業では、「WVフィルム」やVA用フィルム、IPS用フィルムの販売が堅調に推移し、売上が増加しました。液晶テレビ向けの販売を維持しつつ、中小型ハイエンド品向けの拡販を推し進めるとともに、タッチパネル及びバックライト関連等新規分野への展開を積極的に行っていきます。
産業機材事業では、新規事業であるタッチパネル用センサーフィルム「エクスクリア」の販売が好調に推移したものの、為替の円高影響や工業用X線フィルム等の既存事業の販売減少等により、売上は減少しました。
電子材料事業では、現像液・処理剤等フォトリソ周辺材料の先端製品やCMPスラリー等の販売が堅調に推移し、売上が増加しました。前年度に連結子会社化した米国溶剤製造販売会社 Ultra Pure Solutions, Inc.の幅広い製品ラインアップ、製造設備及び有力顧客基盤も活用し、電子材料事業をさらに拡大していきます。
記録メディア事業では、「BaFe(バリウムフェライト)磁性体」等の独自技術を使用したデータストレージ用磁気テープの販売が堅調に推移したものの、為替の円高影響等により、売上は前年同期並みとなりました。デジタルデータの増大に伴いデータアーカイブ分野へのBaFe製品の拡販を進めるとともに、アーカイブサービス「d:ternity(ディターニティ)」のさらなる普及によって、ビッグデータ時代の顧客ニーズに確実に対応していきます。
グラフィックシステム事業では、デジタル印刷機器や産業用インクジェットヘッド等の販売が伸長しましたが、為替の円高影響等により、売上は減少しました。市場拡大が続くデジタル印刷分野において、軟包装材料用インクジェット印刷機の開発や、外部企業とのアライアンスに基づく付加価値の提供を通じ、事業の拡大を図っていきます。
本部門の連結売上高は、フラットパネルディスプレイ材料事業や電子材料事業等で売上を伸ばしたものの、為替の円高によるマイナス影響等により、431,585百万円(前年同期比6.3%減)となりました。営業利益は、為替の円高による売上減少等の影響により、32,699百万円(前年同期比6.0%減)となりました。
③ ドキュメント ソリューション部門
オフィスプロダクト事業は、販売台数が前年並みとなりました。国内においては、モノクロ複合機の販売が好調に推移したものの、カラー複合機は前年度のコンビニエンスストア代替に対する反動等から販売台数が減少しました。アジア・オセアニア地域においては、中国での堅調な成長が牽引しモノクロ複合機、カラー複合機共に販売台数が増加しました。欧米向け輸出においては、販売台数が微減となりました。
オフィスプリンター事業は、販売台数が減少しました。国内及び欧米向け輸出の販売台数が減少しましたが、アジア・オセアニア地域においては、モノクロ機の販売が好調に推移し、販売台数が増加しました。
プロダクションサービス事業は、販売台数が減少しました。アジア・オセアニア地域及び欧米向け輸出の販売台数が減少しましたが、国内では基幹業務出力向けプリンターが好調で販売台数が増加しました。
グローバルサービス事業は、アジアローカル通貨安の影響を受け売上が減少しましたが、国内及びアジア・オセアニア地域ともにマネージド・プリント・サービス(MPS)ビジネスが堅調に推移しました。
本部門の連結売上高は、欧米向け輸出の売上がオフィスプリンター事業を中心に減少したことに加え、為替の円高によるマイナス影響等により、536,150百万円(前年同期比9.5%減)となりました。営業利益は、アジアローカル通貨安によるマイナス影響と欧米向け輸出の減少等により、36,889百万円(前年同期比23.7%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」と記述します。)は、前連結会計年度末より49,158百万円増加し、当第2四半期連結会計期間末においては650,055百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は137,977百万円となり、前第2四半期連結累計期間と比較して41,738百万円(43.4%)増加しておりますが、これは受取債権の回収額が増加したことや営業債務の支払額が減少したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は33,584百万円となり、前第2四半期連結累計期間と比較して58,136百万円(63.4%)減少しておりますが、これは前第2四半期連結累計期間においてCellular Dynamics International, Inc.の事業買収があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は24,053百万円となり、前第2四半期連結累計期間と比較して74,548百万円(75.6%)減少しておりますが、これは自己株式の取得による支出が減少したこと等によるものです。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間においては、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに発生した課題はありません。
当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
株主の皆様から経営を負託された当社取締役会は、その負託にお応えすべく、平素から当社グループの財務及び事業の方針を決定するにあたり、中長期的な視点に基づく持続的な成長を通じて、企業価値・株主共同の利益の確保及び向上を図ることがその責務であると考えております。この考え方に基づき、当社グループの企業理念のもと、「先進・独自の多様な技術力」と「グローバルネットワーク」、これらを下支えする「人材」と「企業風土」という当社グループの企業価値の源泉を伸張させること等により、企業価値の向上に努めてまいりました。
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの企業価値の源泉を理解し、中長期的な視点から当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保し、向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。当社は、当社の支配権の獲得を目的とした買収提案がなされた場合、それを受け入れるか否かは最終的には株主の皆様のご判断に委ねられるべきものと考えております。
株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を検討するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社に買収者との十分な交渉機会を提供しないもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものがあります。
当社は、当社株式の大量買付を行おうとする者が現れた場合は、株主の皆様のご判断に資するべく積極的な情報収集と適時開示に努めるとともに、当社の企業価値・株主共同の利益の確保及び向上を図るために、会社法及び金融商品取引法等の関係諸法令の範囲内で可能な措置を適切に講じてまいります。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、80,958百万円(前年同期比2.4%減)であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。