当期のわが国経済は、企業収益や雇用情勢に改善の動きが続く中、個人消費が持ち直すなど、全体としては緩やかな回復基調で推移しました。
当社グループが主に事業を展開する国内一般用消費財業界においては、販売単価の上昇が続きましたが、販売個数は減少に転じました。
このような環境のもと、当社グループは、収益力の向上を最優先目標とした中期経営計画「V-2計画(Vision(ビジョン)2020 Part(パート)-2)」における4つの戦略テーマ「国内事業の質的成長」、「海外事業の量的成長」、「新しいビジネス価値の開発」、「組織学習能力の向上」にもとづく施策を推進しました。
国内事業では、歯磨、歯刷子、デンタルリンス、制汗剤、柔軟剤等において新製品を導入するとともに、高付加価値品を中心に積極的なマーケティング施策により育成を図りました。
海外事業では、オーラルケア、ビューティケア等のパーソナルケア分野を中心に、重点ブランドの育成を行い、事業規模の拡大を図りました。
以上の結果、当期の連結業績は、売上高4,104億8千4百万円(前年同期比3.8%増、為替変動の影響を除いた実質前年同期比2.5%増)、営業利益272億6百万円(同11.0%増)、経常利益291億2千6百万円(同10.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益198億2千7百万円(同24.3%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① 一般用消費財事業
当事業は、「オーラルケア分野」、「ビューティケア分野」、「ファブリックケア分野」、「リビングケア分野」、「薬品分野」、「その他の分野」に分かれており、全体の売上高は、前年同期比1.3%の増加となりました。セグメント利益は、原材料価格が上昇しましたが、高付加価値品の伸長などにより前年同期比19.7%の増加となりました。
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当連結会計年度(百万円) |
前連結会計年度(百万円) |
増減率 |
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売上高 |
290,893 |
287,028 |
1.3% |
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セグメント利益 |
18,934 |
15,817 |
19.7% |
[売上高の分野別状況]
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当連結会計年度(百万円) |
前連結会計年度(百万円) |
増減率 |
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オーラルケア分野 |
68,277 |
63,596 |
7.4% |
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ビューティケア分野 |
24,548 |
22,333 |
9.9% |
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ファブリックケア分野 |
79,547 |
80,240 |
△0.9% |
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リビングケア分野 |
20,789 |
20,763 |
0.1% |
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薬品分野 |
39,022 |
40,958 |
△4.7% |
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その他の分野 |
58,708 |
59,135 |
△0.7% |
(オーラルケア分野)
歯磨は、“0才からはじめる予防歯科”の実践を提案し、新たな香味を追加した「クリニカKid’s(キッズ)ジェルハミガキ」が堅調に推移するとともに、口臭ケアの新ブランド「NONIO(ノニオ)ハミガキ」がお客様のご好評をいただき、全体の売上は前年同期を上回りました。
歯刷子は、コンパクトタイプを追加発売した「ビトイーン贅沢Care(ケア)」が好調に推移するとともに、子どもの成長に合わせて、歯みがきの習慣化から永久歯の上手なケアまでをサポートする「クリニカKid’s(キッズ)ハブラシ」が前年同期比3倍増となり、全体の売上は前年同期を上回りました。
デンタルリンスは、「システマハグキプラス デンタルリンス」が堅調に推移するとともに、菌の増殖を長時間抑制し、口臭を防ぐ「NONIO(ノニオ)マウスウォッシュ」がお客様のご好評をいただき、全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。
(ビューティケア分野)
ハンドソープは、「キレイキレイ薬用泡ハンドソープ」が順調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。
ボディソープは、保湿とサラサラ感を両立した新製品や新しい香りを追加した「hadakara(ハダカラ)ボディソープ」が好調に推移し、全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。
制汗剤は、ワキ汗をしっかり抑え、サラサラした使用感の新製品「Ban(バン)汗ブロックスティック プレミアムラベル」を発売しましたが、全体の売上は前年同期比微減となりました。
(ファブリックケア分野)
柔軟剤は、衣類についた汗臭や体臭をしっかり消臭する「香りとデオドラントのソフラン プレミアム消臭プラス」がお客様のご好評をいただき、全体の売上は前年同期を上回りました。
洗濯用洗剤は、新開発の“プレミアム抗菌処方”で抗菌効果を向上させた超コンパクト液体洗剤「トップ HYGIA(ハイジア)」が好調に推移しましたが、市場規模の縮小が続く粉末洗剤が前年同期を下回り、全体の売上は前年同期を下回りました。
(リビングケア分野)
台所用洗剤は、食器洗い機専用洗剤「CHARMY(チャーミー)クリスタ」が好調に推移するとともに、すばやい水切れで食器の乾きが速い新製品を追加した「CHARMY(チャーミー)Magica(マジカ)」が堅調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。
住居用洗剤は、浴室用カビ防止剤「ルック おふろの防カビくん煙剤」が好調に推移しましたが、浴室用洗剤が前年同期を下回り、全体の売上は前年同期比微減となりました。
(薬品分野)
解熱鎮痛薬は、「バファリンプレミアム」が好調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。
点眼剤は、「スマイル40EX(イーエックス)」が前年同期を下回ったことに加え、競争激化の影響を受け、全体の売上は前年同期を下回りました。
(その他の分野)
通信販売商品は、「ナイスリムエッセンス ラクトフェリン」が堅調に推移しましたが、全体の売上は前年同期比微減となりました。
ペット用品は、猫用トイレの砂「ニオイをとる砂」が順調に推移するとともに、オーラルケア用品が好調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。
② 産業用品事業
当事業は、タイヤの防着剤等を取り扱う「自動車分野」、2次電池向け導電性カーボン等の「電気・電子分野」、施設・厨房向け洗浄剤等の「業務用洗浄剤分野」等で構成されており、全体の売上高は、前年同期比2.6%の増加となりました。セグメント利益は、原材料価格の上昇などにより前年同期比9.5%の減少となりました。
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当連結会計年度(百万円) |
前連結会計年度(百万円) |
増減率 |
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売上高 |
55,763 |
54,330 |
2.6% |
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セグメント利益 |
2,316 |
2,560 |
△9.5% |
自動車分野では、タイヤの防着剤が堅調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。
電気・電子分野では、半導体搬送材料向け導電樹脂が好調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。
業務用洗浄剤分野では、厨房向け消毒用アルコールが好調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。
また、新たに食品工場向けにマイクロバブルオゾン技術を活用した野菜洗浄システムの販売を開始しました。
③ 海外事業
海外は、タイ、マレーシア等の東南アジア、韓国、中国等の北東アジアにおいて事業を展開しており、全体の売上高は、前年同期比8.3%の増加(為替変動の影響を除いた実質前年同期比3.4%の増加)となりました。セグメント利益は、原材料価格の上昇や市場地位向上に向けた競争費用の増額などにより前年同期比3.3%の減少となりました。
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当連結会計年度(百万円) |
前連結会計年度(百万円) |
増減率 |
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売上高 |
120,091 |
110,933 |
8.3% |
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セグメント利益 |
4,413 |
4,566 |
△3.3% |
[地域別売上状況]
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当連結会計年度(百万円) |
前連結会計年度(百万円) |
増減率 |
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東南アジア |
83,251 |
75,544 |
10.2 % |
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北東アジア |
36,839 |
35,389 |
4.1 % |
(地域別の状況)
東南アジア全体の売上高は、前年同期比10.2%の増加となりました。
タイでは、「システマ」歯磨が順調に推移するとともに、「植物物語」ボディソープが好調に推移し、円貨換算後の全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。
また、マレーシアでは「トップ」洗濯用洗剤が好調に推移し、円貨換算後の全体の売上は前年同期を上回りました。
北東アジア全体の売上高は、前年同期比4.1%の増加となりました。
韓国では、「キレイキレイ」ハンドソープが好調に推移し、円貨換算後の全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。
また、中国では、「システマ」歯刷子が堅調に推移するとともに、E コマースチャネルでの販売が好調に推移し、円貨換算後の全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。
④その他
その他では、全体の売上高は、305億6千5百万円(前年同期比13.8%増)となりました。セグメント利益は、13億3千6百万円(前年同期比46.1%増)となりました。
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当連結会計年度(百万円) |
前連結会計年度(百万円) |
増減率 |
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売上高 |
30,565 |
26,867 |
13.8% |
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セグメント利益 |
1,336 |
915 |
46.1% |
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、当連結会計年度期首に比べ136億6千1百万円の資金の増加(前連結会計年度は164億6千1百万円の資金の増加)となり、当連結会計年度末残高は914億1百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益等により、285億6千2百万円の資金の増加(前連結会計年度は322億6千9百万円の資金の増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により、87億5千万円の資金の減少(前連結会計年度は78億4千5百万円の資金の減少)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当の支払いによる支出等により、67億5千4百万円の資金の減少(前連結会計年度は74億3千7百万円の資金の減少)となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) |
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金額(百万円) |
前年同期比(%) |
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一般用消費財事業 |
201,956 |
△0.1 |
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産業用品事業 |
27,695 |
5.6 |
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海外事業 |
100,421 |
11.0 |
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その他 |
― |
― |
|
計 |
330,072 |
3.5 |
(注) 金額は生産者販売価格で算出しており、消費税等は含んでおりません。
受注生産は行っておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) |
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金額(百万円) |
前年同期比(%) |
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一般用消費財事業 |
264,816 |
1.3 |
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産業用品事業 |
33,322 |
6.1 |
|
海外事業 |
108,248 |
9.0 |
|
その他 |
4,096 |
13.2 |
|
計 |
410,484 |
3.8 |
(注) 1 セグメント間の内部取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
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販売高(百万円) |
割合(%) |
販売高(百万円) |
割合(%) |
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㈱PALTAC |
90,479 |
22.9 |
90,725 |
22.1 |
|
㈱あらた |
51,707 |
13.1 |
52,423 |
12.8 |
3 金額は消費税等を含んでおりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「『愛の精神の実践』を経営の基本とし、人々の幸福と生活の向上に寄与する」の社是の下、人々の健康と清潔で快適な暮らしに役立つ優良製品・サービスを提供することにより、積極的に社会に貢献していくことが使命であると認識しております。
人々の価値観の変化や企業に求められる社会的な役割を的確に捉え、お客様満足を最優先とする製品開発、サービスの提供に取り組むとともに、環境保全活動の推進やコーポレート・ガバナンス体制の充実を図り、株主、お客様、お取引先、地域・社会、従業員等のすべてのステークホルダーからの期待に応えられる信頼性の高い企業として、企業価値の一層の向上に努めてまいります。
経営資源投下の「選択と重点化」を徹底して事業構造の改革・収益体質の強化を図るとともに、新規事業の獲得・育成を積極的に進めることにより、連結ROE12%水準を目標として企業価値の向上に取り組んでおります。
当社グループがこれからも新しい価値を創出し、常に社会およびお客様から必要とされ、持続的に企業価値を向上させるためには、ライオングループの進むべき方向性をより明確化し、変革に向けた動きを加速させることが必要であると考え、2030年までに実現したい姿として新経営ビジョンとその実現に向けた中期経営計画を策定しました。
<新経営ビジョン(2030年に向けて)>
「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」
<中期経営計画(2018年~2020年)>
「LIVE(ライブ)計画(LION Value Evolution Plan)」
「次世代ヘルスケアカンパニーへの進化」をテーマとし、国内・海外において将来を見据えた成長のための取組みや体制整備を進めるとともに、経営効率の向上をさらに加速させ収益体質の強化を目指します。
<ビジョン実現に向けた戦略フレーム>
①「新価値創造による事業の拡張・進化」
②「グローカライゼーションによる海外事業の成長加速」
③「事業構造改革による経営基盤の強化」
④「変革に向けたダイナミズムの創出」
新経営ビジョンの実現に向け、「LIVE(ライブ)計画」における戦略を着実に実行し、成果につなげていくことが当社グループの課題であると認識しております。
① 新価値創造による事業の拡張・進化
様々なテクノロジーやサービスとの新結合により、一人ひとりの「心と身体のヘルスケア」を実現する新しい事業価値を創出します。
② グローカライゼーションによる海外事業の成長加速
成長するアジア市場を中心に、グローバル化とローカル化の融合を図り、独自の競争優位を創出し、事業規模の拡大と参入エリアの拡張を推進します。
③ 事業構造改革による経営基盤の強化
環境変化を先取りした経営インフラの整備や事業ポートフォリオの見直し等により、持続的な事業成長を可能とする経営基盤の強化に取り組みます。
④ 変革に向けたダイナミズムの創出
“多様でオープンな”人材・組織・文化で、グローバル競争に勝ち抜く企業力の醸成を目指します。
国内外において、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上や健康寿命の延伸などヘルスケアに対する社会課題が顕在化する中、毎日の暮らしに身近な存在である当社グループの役割は今後益々大きくなると考えています。
当社グループでは、上記の戦略を強力に推進することで、事業を通じて社会との共通価値を創出し、サステナブルな社会への幅広い貢献を通じて、企業価値の向上を目指してまいります。
① 基本方針の内容
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の経営理念及び企業価値の源泉並びに当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を理解し、当社の企業価値ひいては株主の皆さまの共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者であることが必要と考えております。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思にもとづいて行われるべきものと考えております。また当社は、当社株式等について大規模買付行為がなされる場合、当社の企業価値の向上や株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するべきではないと考えております。
しかしながら、株式等の大規模買付行為の中には、係る行為の目的等が当社の企業価値・株主共同の利益を明白に侵害するおそれのあるもの、株主に株式等の売却を事実上強要するおそれのあるもの、当社の取締役会や株主に対して当該行為に係る提案内容や代替案等を検討するための十分な時間や情報を与えないものなど当社の企業価値・株主共同の利益を毀損するおそれのあるものも想定されます。
当社は、このような企業価値・株主共同の利益に資さない大規模買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大規模買付行為に対しては、必要かつ相当な措置をとることにより、当社の企業価値ひいては株主の皆さまの共同の利益を確保する必要があると考えております。
② 基本方針の実現に資する特別な取組み
(1)当社の企業理念
当社は、明治24年の創業以来、長きにわたり人々の健康と清潔で快適な暮らしに役立つ優良製品の提供を通じ、社会に貢献することを目指してまいりました。製品開発にあたっては、弛まぬ技術革新への挑戦により日本初の食器・野菜専用洗剤による公衆衛生への貢献、歯磨においては日本初となるラミネートチューブの開発、フッ素入り歯磨の発売など常にそれぞれの時代におけるお客様満足の向上を考え、画期的な技術、製品を導入してまいりました。
また、環境保全への取組みは、当社洗浄剤事業の技術革新の歴史でもありました。日本初の高性能無リン洗剤の開発による河川・湖沼の水質の改善、洗浄成分の主原料を植物由来とする洗剤の開発によるCO2の排出削減への貢献など事業を通じた環境問題の取組みについて重要な使命と捉え継続的に注力してまいりました。
さらに、『「愛の精神の実践」を経営の基本とし、人々の幸福と生活の向上に寄与する』との社是の下、当社は社会貢献にも積極的に取り組んでまいりました。創業間もない明治33年には、慈善券付の歯磨を発売、その売上からの寄付により多くの孤児院が設立されました。そして大正年間には、わが国初となる本格的な口腔衛生啓発活動を開始しております。こうした社会奉仕の理念は、現在も当社に受け継がれ、今日の様々な社会貢献活動につながっております。
このような一貫した「企業理念に基づく事業活動」の継続により、現在の当社事業は、歯磨、歯刷子、洗濯用洗剤、ハンドソープなどの日用品、解熱鎮痛薬、点眼剤などの一般用医薬品等、生活に欠かすことのできない製品分野にわたり、事業展開エリアもアジア主要各国に広がりました。さまざまな事業分野、そして国々で、当社の主要ブランドは多くのお客様からご愛顧をいただき、当社の企業価値の源泉になっていると考えております。
(2)企業価値向上に向けた取組み
当社は、経営ビジョン「Vision2020」のもと、中期経営計画「Ⅴ-1計画(Vision2020 Part‐1)」「Ⅴ-2計画(Vision2020 Part‐2)」を推進してまいりました。
この度、外部環境の中長期的な変化を踏まえ、将来に向けた変革を加速させるために2030年に向けた新経営ビジョン「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」を掲げるとともに、その実現に向け2020年までの3ヵ年を期間とする新中期経営計画「LIVE計画(LION Value Evolution Plan)」(ライブ計画)を策定しました。
「LIVE計画」では、「次世代ヘルスケアカンパニーへの進化」をテーマとし、国内・海外において将来を見据えた成長のための取組みや体制整備を進めるとともに、経営効率の向上を更に加速させ収益体質の強化を目指します。
◇ビジョン実現に向けた戦略フレーム
①新価値創造による事業の拡張・進化
様々なテクノロジーやサービスとの新結合により、一人ひとりの「心と身体のヘスルケア」を実現する新しい事業価値を創出します。
②グローカライゼーションによる海外事業の成長加速
成長するアジア市場を中心に、グローバル化とローカル化の融合を図り、独自の競争優位を創出し、事業規模の拡大と参入エリアの拡張を推進します。
③事業構造改革による経営基盤の強化
環境変化を先取りした経営インフラの整備や事業ポートフォリオの見直し等により、持続的な事業成長を可能とする収益基盤の強化に取り組みます。
④変革に向けたダイナミズムの創出
“多様でオープンな”人材・組織・文化で、グローバル競争に勝ち抜く企業力の醸成を目指します。
ビジョンの実現に向け、上記「LIVE計画」の戦略を着実に実行し、企業価値の向上を目指してまいります。
(3)コーポレート・ガバナンスについて
当社は、経営の透明性を高め監督機能の強化と意思決定の迅速化を図り、コンプライアンスを確保することをコーポレート・ガバナンス上の最重要課題と位置付けております。
当社は、コーポレート・ガバナンス体制の一層の強化を目的に平成29年3月に社外取締役を1名増員し、社外取締役3名を含む9名の取締役で取締役会を構成しております。経営の監督と執行の分離を図るため執行役員制を導入しており、取締役会は「経営の意思決定および監督機能」を、執行役員会は「業務執行機能」をそれぞれ担っております。取締役および執行役員の任期はいずれも1年です。当社は監査役会を設置しており、常勤監査役2名、社外監査役2名の4名で構成しております。監査役は取締役会のほか重要な会議に出席し、取締役の職務執行状況を監査するとともに、内部監査担当者および会計監査人と緊密な連携を保ち、情報交換を行い、相互の連携を深め、監査の有効性・効率性を高めております。取締役、監査役、執行役員の選任および報酬等に関する方針については、客観性、透明性を高めるため社外取締役および社外監査役で構成される「指名諮問委員会」「報酬諮問委員会」に取締役会がそれぞれ諮問し、同委員会の答申を最大限尊重することとしております。また、社会通念上の視点から経営の評価を行うため社外有識者で構成される「アドバイザリー・コミッティ」を設置しております。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって支配されることを防止するための取組み(買収防衛策)
当社は、平成30年3月29日開催の第157期定時株主総会において「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下、「本プラン」といいます。)の継続についてご承認いただいております。本プランは、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者(以下、「買付者等」といいます。)が遵守すべき手続きを明確にし、株主及び投資家の皆さまが適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間並びに買付者等との交渉の機会を確保することを可能とするものであり、買付者等が本プランに定める手続きを遵守しない場合や、当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうものと認められる場合には対抗措置の発動を警告するものであります。
本プランの対象となる大規模買付行為とは、以下の(ⅰ)または(ⅱ)に該当する当社株式等の買付けまたはこれに類似する行為であります。
(ⅰ) 当社が発行者である株式等について、保有者の株式等保有割合が20%超となる買付け
(ⅱ) 当社が発行者である株式等について、公開買付けに係る株式等の株式等所有割合及び
その特別関係者の株式等所有割合の合計が20%超となる公開買付け
本プランに従った対抗措置の発動等については、当社取締役会の恣意的判断を排するために、当社の業務執行を行う経営陣から独立している社外取締役及び社外監査役で構成される企業統治委員会の勧告を最大限尊重するとともに、株主及び投資家の皆さまに適時に情報開示し透明性を確保するものとしております。
本プランは、買付者等が本プランに定める手続きに従うことなく大規模買付け等を行う場合に企業統治委員会が対抗措置の発動を勧告する場合及び企業統治委員会が対抗措置の不発動を勧告する場合を除き、対抗措置の発動の是非に関し株主の皆さまの意思を確認するために、当社取締役会は、実務上可能な限り速やかに株主総会を開催し、対抗措置の発動の是非に関する議案を付議するものとしております。
④ 本プランの合理性
当社取締役会は、以下の理由から、本プランが基本方針に沿うものであること、株主の共同の利益を損なうものではないこと、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
(ⅰ) 買収防衛策に関する指針の要件をすべて充足していること
本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足しており、また、企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」を踏まえた内容となっております。
(ⅱ) 当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されていること
本プランは、当社株式等に対する大規模買付け等がなされようとする際に、当該大規模買付け等に応じるべきか否かを株主の皆さまがご判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、株主の皆さまのために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって導入されるものであります。
(ⅲ) 株主意思を重視するものであること
本プランは、買付者等が本プランに定める手続きに従うことなく大規模買付け等を行う場合に企業統治委員会が対抗措置の発動を勧告する場合及び企業統治委員会が対抗措置の不発動を勧告する場合を除き、買付者等による大規模買付け等に対する対抗措置発動の是非について株主の皆さまの意思を直接確認するものであります。
また、本プランの有効期間は、平成33年3月開催予定の当社定時株主総会終結の時まででありますが、係る有効期間の満了前であっても、当社株主総会において本プランの変更または廃止の決議がなされた場合には、本プランも当該決議に従い変更または廃止されることになります。従いまして、本プランの導入及び廃止には、株主の皆さまの意思が十分反映される仕組みとなっております。
(ⅳ) 独立性の高い委員会の判断の重視と情報開示
当社は、本プランの導入に当たり、大規模買付け等への対抗措置の発動等に関する取締役会の恣意的判断を排し、取締役会の判断及び対応の客観性及び合理性を確保することを目的として企業統治委員会を設置しております。
企業統治委員会は、当社の業務執行を行う経営陣から独立している、当社社外取締役、当社社外監査役の中から当社取締役会により選任された者により構成されております。
また、当社は、必要に応じ企業統治委員会の判断の概要について株主及び投資家の皆さまに情報開示を行うこととし、当社の企業価値・株主共同の利益に資するよう本プランの透明な運営が行われる仕組みを確保しております。
(ⅴ) 合理的かつ客観的発動要件の設定
本プランは、合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しております。
(ⅵ) デッドハンド型もしくはスローハンド型買収防衛策ではないこと
本プランは、当社株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により、いつでも廃止することができるものとしております。従って、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。
また、当社は取締役の任期が現在1年のため、本プランはスローハンド型(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。
なお、詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイトに掲載しておりますのでご参照ください。
(http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1554566)
当社グループの経営成績および財政状態は、今後事業を行っていく上で起こりうる様々なリスクによって影響を受ける可能性があり、特に投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項について、以下に記載しております。
なお、将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。
当社グループは、お客様に安心、安全、便利で環境に配慮した製品をお届けするため、医薬品医療機器等法等の関連法規の遵守ならびに品質の国際基準にもとづいた管理のもと、製品の企画、開発、生産、販売を行っております。さらに、発売後はお客様相談窓口に寄せられたお客様の声を活かし、製品や包装容器、表示等の改善に努めております。
しかしながら、不測の重大な製品トラブルが発生し、当該製品や当社グループ製品全体の評価が低下した場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの製品は、石油化学製品や植物油脂等を原材料として使用しております。これらの原材料は、国際市況の影響を受けやすいため、常にコストダウンをはかり、また使用原材料を多様化する等の施策を講じておりますが、原材料価格の高騰が、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、海外子会社の財務諸表を連結財務諸表作成のため円貨換算しております。現地通貨建ての項目は、換算時の為替レートにより円貨換算後の価値が影響を受ける可能性があります。また、当社グループは、為替変動に対するヘッジ等を通じて、原材料費が増大するリスク等を最小限にとどめる措置を講じておりますが、短期および中長期的な為替変動が、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度において、当社グループに重要な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりません。しかしながら、
将来、重大な訴訟等により当社グループに対して多額の損害賠償責任等が確定した場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの製品を製造する工場において、地震等の自然災害についての安全対策を講じておりますが、万一大きな災害が発生した場合には、生産設備の損壊、原材料調達や物流の停滞などによる事業活動の中断により、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループは、「健康」「快適」「環境」をキーワードにお客様の満足を最優先におき、新しい価値の提供により豊かな生活を実現する製品の開発や、未来の生活を提案する創造的な研究開発に取り組んでいます。健やかで自立した人生や、清潔で快適な生活の実現、さらに、未来にわたり安心して暮らせる社会を目指し、確かな科学的根拠に基づく研究を進めています。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、104億7千4百万円であります。
各セグメントの研究開発活動は下記のとおりです。
[日本国内]
一般用消費財事業では、オーラルケア、ビューティケア、ファブリックケア、リビングケア、薬品、その他の6つの事業分野に分け、研究開発を行っています。
① オーラルケア事業分野では、口腔科学を中心とする研究成果を活かして、ハミガキ、ハブラシ、デンタルリンスなどの開発を行っています。
科学的なアプローチにより日々の口臭不安を取り除く新ブランド「NONIO(ノニオ)」から、口臭を効果的に予防するトリプルアクションでクリアな息を保つ『NONIO(ノニオ)ハミガキ』、独自の長時間殺菌システムで原因菌の増殖を抑え口臭を長時間防ぐ『NONIO(ノニオ)マウスウォッシュ』を発売しました。予防歯科ブランド「クリニカ」からは、ムシ歯予防に有効なフッ素を1450ppmに高濃度化した『クリニカアドバンテージ コートジェル』、『クリニカアドバンテージ ハミガキ』、1日1回すすぐだけでムシ歯を防ぐ要指導医薬品『クリニカ フッ素メディカルコート』を発売しました。また、子どもの成長に合わせて、歯みがきの習慣化から永久歯の上手なケアまでをサポートする『クリニカKid’s(キッズ)ハブラシ』を改良発売しました。「デントヘルス」ブランドからは、超音波洗浄と専用除菌液により義歯の汚れをわずか5分で徹底洗浄できる『デントヘルス デンチャーケア 超音波入れ歯クリーンキット』、外出先でも水を使わず義歯の汚れをサッとひと拭きできる『デントヘルス デンチャーケア どこでも入れ歯洗浄シート』を北海道エリア限定で発売しました。
歯科医院向け製品では、フッ素の滞留性を高めるカチオン化セルロースを配合した『Check-Up standard』『Check-Up rootcare』『Check-Up gel ミント』のフッ素を1450ppmに高濃度化して改良新発売しました。
② ビューティケア事業分野では、皮膚科学、界面科学を中心とする研究成果を活かして、ハンドソープ、ボディソープ、制汗デオドラントなどの開発を行っています。
はじめから泡で出てきて小さなお子様にも使いやすい『キレイキレイ薬用泡ハンドソープ』から、ばい菌を増やさない「抗菌ポンプヘッド」採用の改良新製品を発売しました。また、吸着保湿処方で肌にうるおいを与えるボディソープ「hadakara(ハダカラ)」から、保湿とサラサラ感を両立した『hadakara(ハダカラ)ボディーソープ 保湿+サラサラ仕上がりタイプ』を発売しました。さらに、汗じみの原因となるワキ汗を抑える制汗剤「Ban(バン)汗ブロック」から、固形の直塗りタイプの『Ban(バン)汗ブロックスティック プレミアムラベル』を発売しました。
③ ファブリックケア事業分野では、界面科学を中心とする研究成果を活かして、衣料用洗剤、柔軟仕上げ剤などの製品開発を行っています。
洗濯用洗剤ブランド「トップ」から、部屋干しなどの湿った環境下で増殖しやすい菌(グラム陰性菌)にも高い抗菌力を発揮する「プレミアム抗菌処方」と、菌のエサになる汚れ(主にタンパク汚れ)を落とす高洗浄技術を組み合わせた超コンパクト液体洗剤『トップ HYGIA(ハイジア)』を改良新発売しました。また、柔軟剤ブランド「ソフラン」から、「ナノ消臭成分」、「消臭ハーブカプセル」および、「消臭香料成分」で消臭力を向上させた『香りとデオドラントのソフラン プレミアム消臭プラス』を改良新発売しました。
④ リビングケア事業分野は、界面科学を中心とする研究成果を活かして、台所用洗剤、住居用洗剤などの製品開発を行っています。
当社独自のナノ洗浄技術を活用し、油汚れをサラサラ落とす台所用洗剤「CHARMY Magica(チャーミーマジカ)」から、植物繊維由来の成分を配合し、すすいだ後の食器の水がすばやく切れ、食器を手早く片づけられる台所用洗剤『CHARMY Magica(チャーミーマジカ)速乾+(プラス)』を発売しました。また、調理サポートブランド「リード」から、食材を乾燥や冷凍やけから防いでしっかり守り、冷凍・冷蔵のどちらにも使える兼用タイプのジッパー付き食品保存バッグ『リード 冷凍も冷蔵も新鮮保存バッグ』を発売しました。
⑤ 薬品事業分野では、製剤技術や薬効・薬理技術を中心とする研究成果を活かして、人々のセルフメディケーション意識を支える一般用医薬品、殺虫剤などの開発を行っています。
胃腸薬ブランド「スクラート」から、胃痛・胃酸の逆流などで胸がやける症状に対して荒れた患部を直接修復する液タイプの胃腸薬『スクラートG』を、また皮膚薬において、様々な原因で起きる肌トラブルに対応する新ブランド「メソッド」を導入し、鎮痒消炎薬シリーズ『メソッドWO クリーム』、『メソッド シート』の2品を発売しました。
⑥ 通信販売事業では、生命科学や製剤技術を中心とする研究成果を活かし、健康寿命の延伸及びQOL(生活の質)の維持・向上に向けた製品などの開発を行っています。
寝つきを向上させ、健やかな眠りをサポートする「GABA(ギャバ)」を含む機能性表示食品『グッスミン GABA(ギャバ)のちから』を導入しました。また、足の筋肉の機能維持に役立つ「HMB」と、膝関節の曲げ伸ばしをサポートするグルコサミン塩酸塩を配合した機能性表示食品『歩むチカラ』を発売しました。
ペット事業では、ペットのオーラルケア分野において、やわらか素材でペットが嫌がりにくく指にはめて使う「PETKISS(ペットキッス) 指サック歯ブラシ」や犬にも猫にも使える「歯みがきジェル」など、ペットの歯みがきの慣れ具合に合わせて選べるオーラルケア用品シリーズを全面改良いたしました。また、手軽に噛むだけでオーラルケアができるおやつ「つぶつぶチップで歯のケア」を発売いたしました。同時に、「ライオン ペットオーラルケア相談室」を全国で継続展開し、ペットオーナーにオーラルケアの基礎知識や用品の使い方・慣れさせ方などをお伝えすることで、オーラルケア意識の啓発・向上に寄与しました。また、動物病院向けのオーラルケア用品シリーズ「VET’S DOCTOR SPEC(ベッツドクタースペック)」に新たに明日葉抽出物を配合するとともに、市販品と同じ「PETKISS」ブランドを冠して「PETKISS VET’S DOCTOR SPEC」として全面改良いたしました。
ボディケア分野では、片手で使いやすく、シャンプー時の手間も時間も軽減するスプレータイプの「ペットキレイ 毎日でも洗える泡リンスインシャンプー」を発売いたしました。
猫サニタリー分野では、オシッコあとが緑色に変わってさわやかに香る「ポプラでニオイをとる砂」の消臭力を高めて改良発売いたしました。
犬サニタリー分野では、女性に人気が高いスヌーピーのキャラクターデザインと香り付きシートの「アロマで消臭ペットシート」に天然アロマオイルを配合し改良発売いたしました。
ランドリーケア分野では、ニオイ落ち効果を高め、菌対策を強化した「ペットの布製品専用 洗たく洗剤」「同 抗菌仕上げ柔軟剤」を改良発売いたしました。
当事業に関わる研究開発費は、90億7千7百万円であります。
[日本国内]
① ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ㈱は、界面科学と合成技術を基盤とした導電性材料、ゴム薬剤、機能性ポリマー、繊維加工薬剤、脂肪酸窒素誘導体、土木建築用薬剤などの研究開発を行っています。当連結会計年度の主な研究成果は次の通りです。
導電性材料では、主力商品であるケッチェンブラックおよびその派生品の育成に向けた応用研究を継続し、ゴム添加による差別性のある特徴を見出しました。その特徴は、日本ゴム協会2017年度年次大会などで報告しました。ゴム薬剤では、機能性を高めた防着剤を発売し、お客様にご好評を頂いております。機能性ポリマーは、耐熱性を向上させたアクリル粘着剤や、高機能プロテクトフィルム用粘着剤を開発し、市場展開中です。繊維加工薬剤では、高機能な衣類用静電気防止剤を発売し、お客様にご好評を頂いております。土木建築用薬剤として、現場の施工性向上や廃棄物低減に貢献する各種添加剤を開発し、市場展開中です。
② レストラン・居酒屋・集団給食などの外食・中食産業、食品工場、病院・介護施設、クリーニング向けの業務用洗浄剤などの製品開発と製造、販売、並びにこれらのお客様の食の安心・安全をサポートする衛生診断や衛生講演をはじめとする総合衛生管理ビジネスをライオンハイジーン(株)が行っております。
当連結会計年度の主な成果といたしまして、食品工業分野では、カット野菜工場での洗浄・殺菌方法として、多段階のカット野菜洗浄製法であるフレッシュMiBO(ミーボ)製法を開発しました。当社独自のマイクロバブルオゾン技術を用いた「野菜キレイMiBOシステム TypeⅠ、TypeⅡ」と専用薬剤「野菜キレイMiBO-A,B」を新発売し、野菜のダメージを抑え品位の高い製法としてお客様から好評を博しております。また、野菜洗浄機の配管内に蓄積する野菜のアクを自動洗浄で落とす野菜洗浄機ケア洗浄剤「野菜キレイ洗浄機クリーナー」及びフードセーフティー対策を図った容器を用いた野菜洗浄剤「野菜キレイNEXT(ネクスト)」を発売し、野菜キレイブランドのラインナップ強化を図りました。
厨房・施設分野では、塩素を安定配合することで洗浄機庫内に付着する赤カビを抑制し庫内の衛生を保ち、アルミ食器の洗浄に適した食器洗浄機用液体洗剤「クリーンカットAB」を新発売し、業務用のニーズに貢献しております。
サニテーション分野では、介護施設や病院向けに入居者や患者の周りをきれいに拭き取り、除菌・除ウイルスができる環境用除菌ウェットシート「メディプロ エタノールクロス」を改良発売しました。不織布の厚みが増すことで使用性が向上し、好評を博しております。また、衛生管理の基本アイテムである手指用消毒剤「サニテートA ハンドミスト」、アルコール製剤「ライオガード アルコール」に施設空間にマッチするデザイン性が高くコンパクトな300ml商品を追加発売しました。
クリーニング分野では、洗剤だけでは落としきれない汚れをスッキリ落とす助剤「レオクリーン アルカリビルダー」と色柄物にも安心して使用できる非劇物タイプの酸素系漂白剤「レオクリーン O2ブリーチ」を新発売しました。自家ランドリー用のラインナップを強化、介護施設やゴルフ場、温浴施設に好評を博しております。
当事業に関わる研究開発費は、9億9百万円であります。
海外事業では、アジアの中間所得層の拡大に対応した製品開発に注力し、海外関連会社で積極的な新製品投入を進めてまいりました。事業分野別の新製品・改良品は以下の通りです。
オーラルケア事業分野では、各国でご好評を頂いているグローバルブランド「システマ」から「薄型ヘッドハブラシ」「センシティブハブラシ」「ワイドヘッドハブラシ」など、各国お客様ニーズに対応した新製品を発売しました。
ビューティケア分野では、インドネシアで新ヘアケアシリーズ「セラソフト」シャンプー・コンディショナーを発売しました。「セラソフト」は、当社のダメージケア技術を応用した高付加価値型のヘアケアシリーズです。中間所得層の増加に伴い拡大する高品質ニーズに対応しています。
ハウスホールド分野では、台湾で液体衣料洗剤「トップ室晾香(シーリャンシャン)」を発売しました。台湾でもニーズの強い「部屋干し時の衣類のニオイ」を防ぐ機能を持った、衛生・快適コンセプトの製品です。
また、昨年は韓国にて機能性食品「ナイスリマー・ラクトフェリン」をダイレクトマーケティング方式で発売を開始しました。日本での販売で得たマーケティングノウハウを応用しながら、韓国のお客様に合った販売方法で好調に販売中です。
当事業に関わる研究開発費は、4億8千7百万円であります。
なお、当事業に関連する日本国内での研究開発費は、一般用消費財事業に含まれております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結会社)が判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり採用した会計方針及びその適用方法並びに見積りの評価については、「第5 経理の状況 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているため省略しております。
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は、4,104億8千4百万円(前年同期比3.8%増)となりました。
国内事業では、歯磨、歯刷子、デンタルリンス、制汗剤、柔軟剤等において新製品を導入するとともに、高付加価値品を中心に積極的なマーケティング施策により育成を図りました。
海外事業では、オーラルケア、ビューティケア等のパーソナルケア分野を中心に、重点ブランドの育成を行い、事業規模の拡大を図りました。
売上原価(返品調整引当金戻入額及び繰入額含む)は、1,712億9百万円(同5.7%増)となり、売上高に対する比率は41.7%となりました。売上構成の変化に加えて、製造原価低減等のトータルコストダウンにグループ全体で取り組みましたが、原材料価格の上昇等により、前年同期に比べ0.8%上昇しました。
販売費及び一般管理費は、売上増加に伴う競争費用の増加や海外事業での市場地位向上に向けた積極的なマーケティング投資等により、2,120億6千8百万円(同1.4%増)となりました。
以上の結果、営業利益は272億6百万円(同11.0%増)となりました。
経常利益は、営業利益が増加したこと等から、291億2千6百万円(同10.8%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、固定資産処分益等による特別利益24億3千4百万円、減損損失及び固定資産処分損による特別損失10億1百万円の計上等の結果、198億2千7百万円(同24.3%増)となりました。
「4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループが主に事業を展開する国内一般用消費財業界においては、高付加価値品の拡大等が見込まれるものの、引き続き激しい競争が続くものと想定されます。また、当社グループが事業を展開するアジア地域においても、市場拡大が期待されるものの、事業環境の厳しさは増すものと想定されます。
このような中、当社グループは新経営ビジョン「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」のもと、本年よりスタートする3ヵ年の中期経営計画「LIVE(ライブ)計画(LION Value Evolution Plan)」の戦略を着実に推進し、企業価値の向上を目指してまいります。
一般用消費財事業は、主要分野において、付加価値の高い商品を育成し、市場地位の向上と収益性の強化に努めるとともに、義歯用品等の成長カテゴリーへの参入を図ります。また、生産体制の効率化を進めるとともに、オーラルケア分野を中心に生産能力の拡充を図ります。
産業用品事業は、自動車、電気・電子等の重点分野への経営資源の集中を図り、事業基盤の強化に努めます。また、業務用洗浄剤事業では、引き続き新規顧客獲得を進め、中でも野菜洗浄システムの顧客開拓に注力します。
海外事業は、パーソナルケア分野を中心に積極的なマーケティング活動を展開するとともに、Eコマースの強化を図り、事業規模の拡大に努めます。また、マレーシアにおける植物由来の界面活性剤事業については、新たに合弁会社を設立し、グローバルでの事業展開を図ります。
当社グループでは、グループキャッシュマネジメントシステムを国内連結子会社に導入しており、グループ資金を当社に集中するとともに、各社の必要資金は当社が貸し付けることで、資金効率の向上と支払利息の低減を図っております。
なお、資金の流動性については、「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。