第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、「『愛の精神の実践』を経営の基本とし、人々の幸福と生活の向上に寄与する」の社是の下、人々の健康と清潔で快適な暮らしに役立つ優良製品・サービスを提供することにより、積極的に社会に貢献していくことが使命であると認識しております。

 人々の価値観の変化や企業に求められる社会的な役割を的確に捉え、お客様満足を最優先とする製品開発、サービスの提供に取り組むとともに、環境保全活動の推進やコーポレート・ガバナンス体制の充実を図り、株主、お客様、お取引先、地域・社会、従業員等のすべてのステークホルダーからの期待に応えられる信頼性の高い企業として、企業価値の一層の向上に努めてまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

経営資源投下の「選択と重点化」を徹底して事業構造の改革・収益体質の強化を図るとともに、新規事業の獲得・育成を積極的に進めることにより、連結ROE12%水準を目標として企業価値の向上に取り組んでおります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループがこれからも新しい価値を創出し、常に社会及びお客様から必要とされ、持続的に企業価値を向上させるためには、ライオングループの進むべき方向性をより明確化し、変革に向けた動きを加速させることが必要であると考え、2030年までに実現したい姿を経営ビジョンに掲げ、その実現に向けた中期経営計画を推進しています。

 

<新経営ビジョン(2030年に向けて)>

「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」

 

<中期経営計画(2018年~2020年)>

「LIVE(ライブ)計画(LION Value Evolution Plan)」

 

「次世代ヘルスケアカンパニーへの進化」をテーマとし、国内・海外において将来を見据えた成長のための取組みや体制整備を進めるとともに、経営効率の向上をさらに加速させ収益体質の強化を目指します。

 

<ビジョン実現に向けた戦略フレーム>

①「新価値創造による事業の拡張・進化」

②「グローカライゼーションによる海外事業の成長加速」

③「事業構造改革による経営基盤の強化」

④「変革に向けたダイナミズムの創出」

 

(4) 会社の対処すべき課題

新経営ビジョンの実現に向け、「LIVE(ライブ)計画」における戦略をスピーディに実行し、成果につなげていくことが当社グループの課題であると認識しております。

 

① 新価値創造による事業の拡張・進化

様々なテクノロジーやサービスとの新結合により、一人ひとりの「心と身体のヘルスケア」を実現する新しい事業価値を創出します。

② グローカライゼーションによる海外事業の成長加速

成長するアジア市場を中心に、グローバル化とローカル化の融合を図り、独自の競争優位を創出し、事業規模の拡大と参入エリアの拡張を推進します。

③ 事業構造改革による経営基盤の強化

環境変化を先取りした経営インフラの整備や事業ポートフォリオの見直し等により、持続的な事業成長を可能とする経営基盤の強化に取り組みます。

④ 変革に向けたダイナミズムの創出

“多様でオープンな”人材・組織・文化で、グローバル競争に勝ち抜く企業力の醸成を目指します。

 

国内外において、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上や健康寿命の延伸などヘルスケアに対する社会課題が顕在化する中、毎日の暮らしに身近な存在である当社グループの役割は今後益々大きくなると考えています。

当社グループでは、上記の戦略を強力に推進することで、事業を通じて社会との共通価値を創出し、サステナブルな社会への幅広い貢献を通じて、企業価値の向上を目指してまいります。

 

(5) 株式会社の支配に関する基本方針

① 基本方針の内容

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の経営理念及び企業価値の源泉並びに当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を理解し、当社の企業価値ひいては株主の皆さまの共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者であることが必要と考えております。

当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思にもとづいて行われるべきものと考えております。また当社は、当社株式等について大規模買付行為がなされる場合、当社の企業価値の向上や株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するべきではないと考えております。

しかしながら、株式等の大規模買付行為の中には、係る行為の目的等が当社の企業価値・株主共同の利益を明白に侵害するおそれのあるもの、株主に株式等の売却を事実上強要するおそれのあるもの、当社の取締役会や株主に対して当該行為に係る提案内容や代替案等を検討するための十分な時間や情報を与えないものなど当社の企業価値・株主共同の利益を毀損するおそれのあるものも想定されます。

当社は、このような企業価値・株主共同の利益に資さない大規模買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大規模買付行為に対しては、必要かつ相当な措置をとることにより、当社の企業価値ひいては株主の皆さまの共同の利益を確保する必要があると考えております。

 

② 基本方針の実現に資する特別な取組み

 (ⅰ) 当社の企業理念

当社は、1891年の創業以来、長きにわたり人々の健康と清潔で快適な暮らしに役立つ優良製品の提供を通じ、社会に貢献することを目指してまいりました。製品開発にあたっては、弛まぬ技術革新への挑戦により日本初の食器・野菜専用洗剤による公衆衛生への貢献、歯磨においては日本初となるラミネートチューブの開発、フッ素入り歯磨の発売など常にそれぞれの時代におけるお客様満足の向上を考え、画期的な技術、製品を導入してまいりました。

また、環境保全への取組みは、当社洗浄剤事業の技術革新の歴史でもありました。日本初の高性能無リン洗剤の開発による河川・湖沼の水質の改善、洗浄成分の主原料を植物由来とする洗剤の開発によるCO2の排出削減への貢献など事業を通じた環境問題の取組みについて重要な使命と捉え継続的に注力してまいりました。

さらに、『「愛の精神の実践」を経営の基本とし、人々の幸福と生活の向上に寄与する』との社是の下、当社は社会貢献にも積極的に取り組んでまいりました。創業間もない1900年には、慈善券付の歯磨を発売、その売上からの寄付により多くの孤児院が設立されました。そして大正年間には、わが国初となる本格的な口腔衛生啓発活動を開始しております。こうした社会奉仕の理念は、現在も当社に受け継がれ、今日の様々な社会貢献活動につながっております。

このような一貫した「企業理念に基づく事業活動」の継続により、現在の当社事業は、歯磨、歯刷子、洗濯用洗剤、ハンドソープなどの日用品、解熱鎮痛薬、点眼剤などの一般用医薬品等、生活に欠かすことのできない製品分野にわたり、事業展開エリアもアジア主要各国に広がりました。さまざまな事業分野、そして国々で、当社の主要ブランドは多くのお客様からご愛顧をいただき、当社の企業価値の源泉になっていると考えております。

 

(ⅱ) 企業価値向上に向けた取組み

2018年には、外部環境の中長期的な変化を踏まえ、将来に向けた変革を加速させるために2030年に向けた新経営ビジョン「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」を掲げるとともに、その実現に向け2020年までの3ヵ年を期間とする新中期経営計画「LIVE計画(LION Value Evolution Plan)」(ライブ計画)を策定しました。

「LIVE計画」では、「次世代ヘルスケアカンパニーへの進化」をテーマとし、国内・海外において将来を見据えた成長のための取組みや体制整備を進めるとともに、経営効率の向上を更に加速させ収益体質の強化を目指します。

 

◇ビジョン実現に向けた戦略フレーム

①新価値創造による事業の拡張・進化

様々なテクノロジーやサービスとの新結合により、一人ひとりの「心と身体のヘルスケア」を実現する新しい事業価値を創出します。

②グローカライゼーションによる海外事業の成長加速

成長するアジア市場を中心に、グローバル化とローカル化の融合を図り、独自の競争優位を創出し、事業規模の拡大と参入エリアの拡張を推進します。

③事業構造改革による経営基盤の強化

環境変化を先取りした経営インフラの整備や事業ポートフォリオの見直し等により、持続的な事業成長を可能とする収益基盤の強化に取り組みます。

④変革に向けたダイナミズムの創出

“多様でオープンな”人材・組織・文化で、グローバル競争に勝ち抜く企業力の醸成を目指します。

 

ビジョンの実現に向け、上記「LIVE計画」の戦略を着実に実行し、企業価値の向上を目指してまいります。

 

(ⅲ) コーポレート・ガバナンスについて

当社は、経営の透明性を高め監督機能の強化と意思決定の迅速化を図り、コンプライアンスを確保することをコーポレート・ガバナンス上の最重要課題と位置付けております。

当社は、コーポレート・ガバナンス体制の一層の強化を目的に2017年3月に社外取締役を1名増員し、社外取締役3名を含む9名の取締役で取締役会を構成しております。経営の監督と執行の分離を図るため執行役員制を導入しており、取締役会は「経営の意思決定及び監督機能」を、執行役員会は「業務執行機能」をそれぞれ担っております。取締役及び執行役員の任期はいずれも1年です。当社は監査役会を設置しており、常勤監査役2名、社外監査役2名の4名で構成しております。監査役は取締役会のほか重要な会議に出席し、取締役の職務執行状況を監査するとともに、内部監査担当者及び会計監査人と緊密な連携を保ち、情報交換を行い、相互の連携を深め、監査の有効性・効率性を高めております。取締役、監査役、執行役員の選任及び報酬等に関する方針については、客観性、透明性を高めるため社外取締役及び社外監査役で構成される「指名諮問委員会」「報酬諮問委員会」に取締役会がそれぞれ諮問し、同委員会の答申を最大限尊重することとしております。また、社会通念上の視点から経営の評価を行うため社外有識者で構成される「アドバイザリー・コミッティ」を設置しております。

 

③ 基本方針に照らして不適切な者によって支配されることを防止するための取組み(買収防衛策)

当社は、2018年3月29日開催の第157期定時株主総会において「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下、「本プラン」といいます。)の継続についてご承認いただいております。本プランは、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者(以下、「買付者等」といいます。)が遵守すべき手続きを明確にし、株主及び投資家の皆さまが適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間並びに買付者等との交渉の機会を確保することを可能とするものであり、買付者等が本プランに定める手続きを遵守しない場合や、当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうものと認められる場合には対抗措置の発動を警告するものであります。

本プランの対象となる大規模買付行為とは、以下の(ⅰ)または(ⅱ)に該当する当社株式等の買付けまたはこれに類似する行為であります。
 (ⅰ) 当社が発行者である株式等について、保有者の株式等保有割合が20%超となる買付け
 (ⅱ) 当社が発行者である株式等について、公開買付けに係る株式等の株式等所有割合及び
    その特別関係者の株式等所有割合の合計が20%超となる公開買付け

本プランに従った対抗措置の発動等については、当社取締役会の恣意的判断を排するために、当社の業務執行を行う経営陣から独立している社外取締役及び社外監査役で構成される企業統治委員会の勧告を最大限尊重するとともに、株主及び投資家の皆さまに適時に情報開示し透明性を確保するものとしております。

 

本プランは、買付者等が本プランに定める手続きに従うことなく大規模買付け等を行う場合に企業統治委員会が対抗措置の発動を勧告する場合及び企業統治委員会が対抗措置の不発動を勧告する場合を除き、対抗措置の発動の是非に関し株主の皆さまの意思を確認するために、当社取締役会は、実務上可能な限り速やかに株主総会を開催し、対抗措置の発動の是非に関する議案を付議するものとしております。

 

④ 本プランの合理性

当社取締役会は、以下の理由から、本プランが基本方針に沿うものであること、株主の共同の利益を損なうものではないこと、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。

(ⅰ) 買収防衛策に関する指針の要件をすべて充足していること

本プランは、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足しており、また、企業価値研究会が2008年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」を踏まえた内容となっております。

(ⅱ) 当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されていること

本プランは、当社株式等に対する大規模買付け等がなされようとする際に、当該大規模買付け等に応じるべきか否かを株主の皆さまがご判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、株主の皆さまのために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって導入されるものであります。

(ⅲ) 株主意思を重視するものであること

本プランは、買付者等が本プランに定める手続きに従うことなく大規模買付け等を行う場合に企業統治委員会が対抗措置の発動を勧告する場合及び企業統治委員会が対抗措置の不発動を勧告する場合を除き、買付者等による大規模買付け等に対する対抗措置発動の是非について株主の皆さまの意思を直接確認するものであります。

また、本プランの有効期間は、2021年3月開催予定の当社定時株主総会終結の時まででありますが、係る有効期間の満了前であっても、当社株主総会において本プランの変更または廃止の決議がなされた場合には、本プランも当該決議に従い変更または廃止されることになります。従いまして、本プランの導入及び廃止には、株主の皆さまの意思が十分反映される仕組みとなっております。

(ⅳ) 独立性の高い委員会の判断の重視と情報開示

当社は、本プランの導入に当たり、大規模買付け等への対抗措置の発動等に関する取締役会の恣意的判断を排し、取締役会の判断及び対応の客観性及び合理性を確保することを目的として企業統治委員会を設置しております。

企業統治委員会は、当社の業務執行を行う経営陣から独立している、当社社外取締役、当社社外監査役の中から当社取締役会により選任された者により構成されております。

また、当社は、必要に応じ企業統治委員会の判断の概要について株主及び投資家の皆さまに情報開示を行うこととし、当社の企業価値・株主共同の利益に資するよう本プランの透明な運営が行われる仕組みを確保しております。

(ⅴ) 合理的かつ客観的発動要件の設定

本プランは、合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しております。

(ⅵ) デッドハンド型もしくはスローハンド型買収防衛策ではないこと

本プランは、当社株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により、いつでも廃止することができるものとしております。従って、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。

また、当社は取締役の任期が現在1年のため、本プランはスローハンド型(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。

 

なお、詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイトに掲載しておりますのでご参照ください。
(http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1554566)

 

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財政状態は、今後事業を行っていく上で起こりうる様々なリスクによって影響を受ける可能性があり、特に投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項について、以下に記載しております。

なお、将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。

 

(1) 製品の品質評価

当社グループは、お客様に安心、安全、便利で環境に配慮した製品をお届けするため、医薬品医療機器等法等の関連法規の遵守並びに品質の国際基準にもとづいた管理のもと、製品の企画、開発、生産、販売を行っております。さらに、発売後はお客様相談窓口に寄せられたお客様の声を活かし、製品や包装容器、表示等の改善に努めております。

しかしながら、不測の重大な製品トラブルが発生し、当該製品や当社グループ製品全体の評価が低下した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 原材料価格の変動

当社グループの製品は、石油化学製品や植物油脂等を原材料として使用しております。これらの原材料は、国際市況の影響を受けやすいため、常にコストダウンをはかり、また使用原材料を多様化する等の施策を講じておりますが、原材料価格の高騰が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 為替レートの変動

当社グループは、海外子会社の財務諸表を連結財務諸表作成のため円貨換算しております。現地通貨建ての項目は、換算時の為替レートにより円貨換算後の価値が影響を受ける可能性があります。また、当社グループは、為替変動に対するヘッジ等を通じて、原材料費が増大するリスク等を最小限にとどめる措置を講じておりますが、短期及び中長期的な為替変動が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 重大な訴訟等

当連結会計年度において、当社グループに重要な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりません。しかしながら、
将来、重大な訴訟等により当社グループに対して多額の損害賠償責任等が確定した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 地震等自然災害

当社グループの製品を製造する工場において、地震等の自然災害についての安全対策を講じておりますが、万一大きな災害が発生した場合には、生産設備の損壊、原材料調達や物流の停滞などによる事業活動の中断により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。当社グループは当連結会計年度(2018年1月1日から2018年12月31日まで)より、従来の日本基準に替えて国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)を適用しており、前連結会計年度の数値をIFRSに組み替えて比較分析を行っております。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり採用した会計方針及びその適用方法並びに見積りの評価については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載しているため省略しております。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 ① 経営成績の状況

当期のわが国経済は、個人消費の持ち直しや企業収益の改善基調が続く中、雇用情勢の着実な改善がみられるなど、全体としては緩やかな回復が継続しました。

当社グループが主に事業を展開する国内一般用消費財業界においては、販売単価の上昇が続き、市場は堅調に推移しました。

このような環境の中、当社グループは、新経営ビジョン「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」のもと、3ヵ年の中期経営計画「LIVE(ライブ)計画(LION Value Evolution Plan)」をスタートしました。ビジョン実現に向けた基本戦略「新価値創造による事業の拡張・進化」、「グローカライゼーション* による海外事業の成長加速」、「事業構造改革による経営基盤の強化」、「変革に向けたダイナミズムの創出」に もとづく施策を推進し、国内・海外において将来を見据えた成長のための取組みを進めました。

国内事業では、ハミガキ、ハブラシ、デンタルリンス、ボディソープ、洗濯用洗剤、柔軟剤、点眼剤等において新製品を導入し、積極的なマーケティング施策により育成を図るとともに、リビングケア分野では新しい生活習慣を提案する新製品を発売しました。また、海外事業では、オーラルケア、ビューティケア等のパーソナルケア分野を中心に、重点ブランドの育成並びに収益性の向上に取り組みました。

以上の結果、当期の連結業績は、売上高3,494億3百万円(前年同期比2.0%増、為替変動の影響を除いた実質前年同期比1.4%増)、事業利益283億7千5百万円(前年同期比1.5%減)、営業利益341億9千6百万円(同12.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益256億6百万円(同22.6%増)となりました。

(*)グローバル化とローカル化の融合

 

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

1) 一般用消費財事業

当事業は、「オーラルケア分野」、「ビューティケア分野」、「ファブリックケア分野」、「リビングケア分野」、「薬品分野」、「その他の分野」に分かれており、全体の売上高は、前年同期比4.0%の減少となりました。セグメント利益は、前年同期比5.8%の減少となりました。

 

 

当連結会計年度(百万円)

前連結会計年度(百万円)

増減率

売上高

 231,594

 241,203

 △4.0%

セグメント利益(事業利益)

 17,834

 18,934

 △5.8%

 

 

[売上高の分野別状況]

 

当連結会計年度(百万円)

前連結会計年度(百万円)

増減率

オーラルケア分野

 59,503

56,486

 5.3%

ビューティケア分野

21,024

20,307

3.5%

ファブリックケア分野

59,790

61,521

 △2.8%

リビングケア分野

17,891

16,949

5.6%

薬品分野

29,228

29,407

 △0.6%

その他の分野

44,156

56,531

 △21.9%

 

 

(オーラルケア分野)

ハミガキは、「クリニカアドバンテージ ハミガキ」が好調に推移するとともに、昨年発売した「NONIO(ノニオ)ハミガキ」がお客様のご好評をいただき、全体の売上は前年同期を上回りました。

ハブラシは、「システマハグキプラス ハブラシ」や「クリニカアドバンテージ ハブラシ」が好調に推移しましたが、「システマ ハブラシ」が前年同期を下回り、全体の売上は前年同期比微減となりました。

デンタルリンスは、昨年発売した口臭ケアブランドの「NONIO(ノニオ)マウスウォッシュ」がお客様のご好評をいただき、全体の売上は前年同期を上回りました。

 

(ビューティケア分野) 

ハンドソープは、つめかえの手間が減る本体大型ボトルを追加発売した「キレイキレイ薬用泡ハンドソープ」が好調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。

ボディソープは、「hadakara(ハダカラ)ボディソープ」が好調に推移するとともに、新たに追加発売した泡タイプがお客様のご好評をいただき、全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。

制汗剤は、「Ban(バン)爽感さっぱりシャワーシート」が順調に推移しましたが、商品構成の見直しによりスプレータイプの販売を取り止めたため、全体の売上は前年同期を下回りました。

 

(ファブリックケア分野)

柔軟剤は、お客様の嗜好をとらえて改良発売した「ソフラン アロマリッチ」が好調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。

洗濯用洗剤は、部屋干しでも洗濯ものがカラッと乾いてふっくら仕上がる超コンパクト液体洗剤の新製品「トップ ハレタ」を発売しましたが、液体洗剤「トップ クリアリキッド」が競争激化の影響を受けるとともに、市場規模の縮小が続く粉末洗剤が前年同期を下回り、全体の売上は前年同期を下回りました。

 

 

(リビングケア分野)

台所用洗剤は、「CHARMY(チャーミー) Magica(マジカ)」が伸び悩み、全体の売上は前年同期を下回りました。

住居用洗剤は、浴室用カビ防止剤「ルックプラス おふろの防カビくん煙剤」が好調に推移するとともに、浴槽の汚れをこすらずに落とす新方式の浴室用洗剤「ルックプラス バスタブクレンジング」がお客様のご好評をいただき、全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。

 

(薬品分野)

解熱鎮痛薬は、「バファリン プレミアム」や「バファリン ルナi」が好調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。

点眼剤は、ビタミンA浸透処方で乾きなどによる目の疲れを改善する新製品「スマイル ザ メディカルA」がお客様のご好評をいただくとともに、ソフトコンタクトレンズ適用目薬として日本で初めてビタミンAを配合した「スマイルコンタクトEX(イーエックス)ひとみリペア」を発売し、全体の売上は前年同期を上回りました。

 

(その他の分野)

通信販売商品は、「ナイスリムエッセンス ラクトフェリン」が前年同期を下回り、全体の売上は前年同期を下回りました。

ペット用品は、猫用トイレの砂「ニオイをとる砂」が順調に推移するとともに、オーラルケア用品が好調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。

 

2) 産業用品事業

当事業は、タイヤの防着剤等を取り扱う「自動車分野」、2次電池向け導電性カーボン等の「電気・電子分野」、施設・厨房向け洗浄剤等の「業務用洗浄剤分野」等で構成されており、全体の売上高は、前年同期比5.3%の増加となりました。セグメント利益は、前年同期比1.7%の増加となりました。

 

 

当連結会計年度(百万円)

前連結会計年度(百万円)

増減率

売上高

57,958

55,047

 5.3%

セグメント利益(事業利益)

2,357

2,316

 1.7%

 

 

自動車分野では、自動車部品用カーボンが好調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。

電気・電子分野では、海外向けの2次電池用導電性カーボン、半導体搬送材料用導電樹脂が好調に推移し、全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。

業務用洗浄剤分野では、厨房向け消毒用アルコールが好調に推移しましたが、全体の売上は前年同期比微減となりました。

 

3) 海外事業

海外は、タイ、マレーシア等の東南アジア、韓国、中国等の北東アジアにおいて事業を展開しております。全体の売上高は、前年同期比2.4%の増加(為替変動の影響を除いた実質前年同期比0.5%の増加)となりました。セグメント利益は、前年同期比55.8%の増加となりました。

 

 

当連結会計年度(百万円)

前連結会計年度(百万円)

増減率

売上高

105,043

102,567

 2.4%

セグメント利益(事業利益)

6,875

4,413

 55.8%

 

 

 

   [地域別売上状況]

 

当連結会計年度(百万円)

前連結会計年度(百万円)

増減率

東南アジア

70,205

67,666

3.8%

北東アジア

34,838

34,901

△0.2%

 

 

(地域別の状況)

東南アジア全体の売上高は、前年同期比3.8%の増加となりました。

タイでは、「植物物語」ボディソープが好調に推移するとともに、ハブラシ、洗濯用洗剤が前年同期を上回り、円貨換算後の全体の売上は前年同期を上回りました。

また、マレーシアでは洗濯用洗剤「トップ」が好調に推移しましたが、洗剤原料の製造子会社が事業の合弁化により期中に連結対象から外れたため、円貨換算後の全体の売上は前年同期を下回りました。

北東アジア全体の売上高は、前年同期比0.2%の減少となりました。

韓国では、「キレイキレイ」ハンドソープが好調に推移し、円貨換算後の全体の売上は前年同期を上回りました。

また、中国では、「システマ」ハブラシが前年同期を下回り、円貨換算後の全体の売上は前年同期を下回りました。

 

4) その他

その他では、全体の売上高は、340億6千7百万円(前年同期比11.5%増)となりました。セグメント利益は、17億1千7百万円(前年同期比28.5%増)となりました。

 

 

当連結会計年度(百万円)

前連結会計年度(百万円)

増減率

売上高

34,067

30,565

 11.5%

セグメント利益(事業利益)

1,717

1,336

 28.5%

 

 

 ② 財政状態の状況

資産合計は、現金及び現金同等物の増加等により、前連結会計年度末と比較して165億9百万円増加し、3,553億6千5百万円となりました。資本合計は、154億7千8百万円増加し、2,042億7千1百万円となり、親会社所有者帰属持分比率は53.8%となりました。

 

 ③ キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期利益等により、318億7千9百万円の資金の増加(前連結会計年度は285億5千9百万円の資金の増加)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により、89億8千9百万円の資金の減少(前連結会計年度は87億5千万円の資金の減少)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当の支払いによる支出等により、87億5千4百万円の資金の減少(前連結会計年度は67億5千1百万円の資金の減少)となりました。

以上の結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ135億7千万円増加し(前連結会計年度は136億6千1百万円の資金の増加)、1,049億7千2百万円となりました。

 

 

 ④ 生産、受注及び販売の実績

 1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年1月1日

至 2018年12月31日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

一般用消費財事業

189,395

△6.2

産業用品事業

30,809

11.2

海外事業

104,225

3.8

その他

324,429

△1.7

 

  (注) 金額は生産者販売価格で算出しており、消費税等は含んでおりません。

 

 2) 受注状況

受注生産は行っておりません。

 

 3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年1月1日

至 2018年12月31日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

一般用消費財事業

215,392

0.1

産業用品事業

34,050

4.4

海外事業

94,763

4.5

その他

5,276

28.8

349,482

2.0

 

  (注) 1 セグメント間の内部取引については、相殺消去しております。

  2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

㈱PALTAC

74,654

21.8

80,219

23.0

㈱あらた

43,646

12.7

43,516

12.5

 

  3 金額は消費税等を含んでおりません。

 

 

(3) 経営成績等に重要な影響を与える要因

「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性

当社グループでは、グループキャッシュマネジメントシステムを国内連結子会社に導入しており、グループ資金を当社に集中するとともに、各社の必要資金は当社が貸し付けることで、資金効率の向上と支払利息の低減を図っております。

なお、資金の流動性については、「(2)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(5) 経営方針、経営戦略等又は目標とする経営指標に照らした分析、検討内容

当社グループの経営方針、経営戦略等又は目標とする経営指標は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

当連結会計年度における取組みとして、国内事業では、ハミガキ、ハブラシ、デンタルリンス、ボディソープ、洗濯用洗剤、柔軟剤、点眼剤等において新製品を導入し、積極的なマーケティング施策により育成を図るとともに、リビングケア分野では新しい生活習慣を提案する新製品を発売しました。また、海外事業では、オーラルケア、ビューティケア等のパーソナルケア分野を中心に、重点ブランドの育成並びに収益性の向上に取り組みました。

以上の結果、当連結会計年度の連結ROEにつきましては、13.9%となり、目標としている連結ROE12%水準を達成いたしました。

当社グループが主に事業を展開する国内一般用消費財業界においては、高付加価値品の拡大等が見込まれるものの、引き続き激しい競争が続くものと想定されます。

このような中、当社グループは中期経営計画「LIVE(ライブ)計画(LION Value Evolution Plan)」の戦略をスピーディに推進し、企業価値の向上を目指してまいります。

一般用消費財事業は、主要分野において、付加価値の高い商品を育成し、市場地位の向上と収益性の強化に努めるとともに、お客様へ新しい価値を提案してまいります。また、生産体制の効率化を進めるとともに、オーラルケア分野を中心に生産能力の拡充を図ります。

産業用品事業は、自動車、電気・電子等の重点分野への経営資源の集中を図り、事業基盤の強化に努めます。また、業務用洗浄剤分野では、引き続き、野菜洗浄システムの新規顧客開拓に注力します。

海外事業は、パーソナルケア分野を中心に積極的なマーケティング活動を展開するとともに、Eコマースチャネルでの販売強化を図り、事業規模の拡大に努めます。

 

 

(6) 並行開示情報

連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。)により作成した要約連結財務諸表、要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更及びIFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。

なお、日本基準により作成した要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。

また、日本基準により作成した要約連結財務諸表については、百万円未満を切り捨てて表示しております。

 

① 要約連結貸借対照表

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2017年12月31日)

当連結会計年度

(2018年12月31日)

資産の部

 

 

 流動資産

203,495

220,247

 固定資産

 

 

  有形固定資産

80,981

81,298

  無形固定資産

1,690

3,620

  投資その他の資産

45,584

41,122

  固定資産合計

128,256

126,041

 資産合計

331,751

346,289

負債の部

 

 

 流動負債

127,225

127,366

 固定負債

17,511

18,323

 負債合計

144,736

145,690

純資産の部

 

 

 株主資本

162,104

181,116

 その他の包括利益累計額

14,455

6,251

 新株予約権

210

165

 非支配株主持分

10,245

13,065

 純資産合計

187,015

200,598

負債純資産合計

331,751

346,289

 

 

② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書
要約連結損益計算書

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2017年1月1日

至 2017年12月31日)

当連結会計年度

(自 2018年1月1日

至 2018年12月31日)

売上高

410,484

418,878

売上原価

171,209

177,420

売上総利益

239,275

241,457

販売費及び一般管理費

212,068

211,916

営業利益

27,206

29,540

営業外収益

2,618

2,544

営業外費用

698

742

経常利益

29,126

31,341

特別利益

2,434

6,620

特別損失

1,001

2,537

税金等調整前当期純利益

30,560

35,424

法人税等

8,239

6,379

当期純利益

22,320

29,045

非支配株主に帰属する当期純利益

2,493

4,226

親会社株主に帰属する当期純利益

19,827

24,818

 

 

要約連結包括利益計算書

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2017年1月1日

至 2017年12月31日)

当連結会計年度

(自 2018年1月1日

至 2018年12月31日)

当期純利益

22,320

29,045

その他の包括利益合計

12,100

△8,485

包括利益

34,420

20,559

(内訳)

 

 

 親会社株主に係る包括利益

31,642

16,614

 非支配株主に係る包括利益

2,778

3,944

 

 

③ 要約連結株主資本等変動計算書

前連結会計年度(自 2017年1月1日 至 2017年12月31日)

 

(単位:百万円)

 

株主資本

その他の
包括利益累計額

新株予約権

非支配株主持分

純資産合計

当期首残高

146,642

2,640

218

8,377

157,879

当期変動額

15,461

11,814

△8

1,867

29,136

当期末残高

162,104

14,455

210

10,245

187,015

 

 

当連結会計年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)

 

(単位:百万円)

 

株主資本

その他の
包括利益累計額

新株予約権

非支配株主持分

純資産合計

当期首残高

162,104

14,455

210

10,245

187,015

当期変動額

19,012

△8,203

△45

2,819

13,583

当期末残高

181,116

6,251

165

13,065

200,598

 

 

④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2017年1月1日

至 2017年12月31日)

当連結会計年度

(自 2018年1月1日

至 2018年12月31日)

営業活動によるキャッシュ・フロー

28,562

31,914

投資活動によるキャッシュ・フロー

△8,750

△9,013

財務活動によるキャッシュ・フロー

△6,754

△8,764

現金及び現金同等物に係る換算差額

603

△564

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

13,661

13,570

現金及び現金同等物の期首残高

77,739

91,401

現金及び現金同等物の期末残高

91,401

104,972

 

 

 

⑤ 要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更

前連結会計年度(自 2017年1月1日 至 2017年12月31日)

 (連結の範囲に関する事項)

ライオン・フィールド・マーケティング㈱は、清算が結了したため、連結の範囲から除外しております。また、CJライオン㈱は、ライオンコリア㈱に商号変更しております。

 

当連結会計年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)

 (連結の範囲に関する事項)

ライオンエコケミカルズ有限公司は、Wilmar International Limitedグループとの合弁会社であるグローバル・エコケミカルズ・シンガポール㈱の傘下に入ったため、連結の範囲から除外しております。また、ライオンパッケージング㈱は、保有する全株式を譲渡したため、連結の範囲から除外しております。

 

(持分法の適用に関する事項)

Wilmar International Limitedグループとの合弁会社グローバル・エコケミカルズ・シンガポール㈱を設立し、持分法の適用の範囲に含めております。

 

 

(7) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報

前連結会計年度(自 2017年1月1日 至 2017年12月31日)

 第5 経理の状況 連結財務諸表注記「37.初度適用」をご参照ください。

 

当連結会計年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)

① 売上高

日本基準では、一部の売上にかかわる割戻金等について、販売費及び一般管理費に計上しておりましたが、IFRSでは売上高の控除として認識しております。この結果、売上高が69,492百万円減少しております。
 

② 無形資産

日本基準では、耐用年数を確定できない無形資産は、耐用年数を10年として定額法により償却しておりましたが、IFRSでは償却を行っていないため、利益剰余金に調整が反映されております。この結果、無形資産が6,560百万円増加しております。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、新経営ビジョン『次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ』の実現に向け、「健康」、「快適」、「清潔・衛生」を通じた新たな顧客体験価値を創造し、お客様一人ひとりの「心と身体のヘルスケア」を実現する製品の開発や、未来の生活を提案する研究開発に取り組んでいます。健やかで自立した人生や、清潔で快適な生活の実現、さらに、未来にわたり安心して暮らせる社会を目指し、確かな科学的根拠に基づく研究を進めています。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、109億6千9百万円であります。

各セグメントの研究開発活動は下記のとおりです。

 

(1) 一般用消費財事業

一般用消費財事業では、オーラルケア、ビューティケア、ファブリックケア、リビングケア、薬品、その他の6つの事業分野に分け、研究開発を行っています。

 

① オーラルケア事業分野では、口腔科学を中心とする研究成果を活かして、ハミガキ、ハブラシ、デンタルリンスなどの開発を行っています。

歯周病ケアをリードする「システマ」ブランドからは、歯周病プラークをやわらかくして落としやすくする柔軟成分を新配合した『システマEXハミガキ・EXデンタルリンス』と、ムシ歯予防に有効なフッ素を1450ppmに高濃度化した『システマハグキプラスハミガキ』シリーズ3製品を改良発売しました。また、ハブラシは、『システマハブラシ』、『システマハグキプラスハブラシ』シリーズ、『システマ音波アシストブラシ』を、口腔内の奥まで届きやすい薄型ヘッドに改良し発売しました。今ある歯を一本でも多く守る「デントヘルス」ブランドからは、歯周ポケットの奥に潜む口臭原因菌やニオイの元を徹底ケアする『デントヘルス薬用ハミガキ口臭ブロック』を新発売、その他の「デントヘルス薬用ハミガキ」シリーズ3製品はフッ素高濃度化の改良発売をしました。超音波洗浄と専用除菌液により義歯の汚れをわずか5分で徹底洗浄できる『デントヘルス デンチャーケア 超音波入れ歯クリーンキット』、外出先でも水を使わず義歯の汚れをサッとひと拭きできる『デントヘルス デンチャーケア どこでも入れ歯洗浄シート』を全国発売しました。

歯科医院向け製品では、歯周病ケアの「Systema」ブランドから、「殺菌+ホストケア」を新提案し、殺菌成分IPMPに加えて歯肉の防御力を高めるホストケア成分「VE※」を新配合した、ペーストタイプの『Systema Haguki Plus PROハミガキ』を新発売すると共に、無研磨タイプの『Systema SP-Tジェルハミガキ』を改良新発売しました。さらに、2.6mmの超薄型コンパクトヘッドとスーパーテーパード毛を組み合わせて、狭い口腔内の隅々まで到達する『Systema AXハブラシ』を新発売しました。また、美白ケア『Brilliant more』ブランドのハミガキは、新香味シトラスミントを追加、新発売しました。
※VE:ビタミンE(酢酸トコフェロール)

 

② ビューティケア事業分野では、皮膚科学、界面科学を中心とする研究成果を活かして、ハンドソープ、ボディソープ、制汗デオドラントなどの開発を行っています。

「キレイキレイ」から、外出先で水が使えないとき・家ですぐ手を洗えないときに、水なしでサッと消毒できる『キレイキレイ 薬用ハンドジェル』を発売しました。また、吸着保湿処方で肌にうるおいを与えるボディソープ「hadakara(ハダカラ)」から、保湿実感が得られ、泡もちの良い泡が始めから出る『hadakara(ハダカラ)ボディソープ 泡で出てくるタイプ』を発売しました。さらに、ワキの汗やニオイを抑える制汗剤「Ban(バン)汗ブロック」から『Ban(バン)汗ブロックロールオン プレミアムラベル 男性用』を、汗もニオイもしっかり拭き取る「Ban(バン) 爽感さっぱりシャワーシート」から、パウダー無配合でも肌をさらさらにする『Ban(バン) 爽感さっぱりシャワーシート ノンパウダータイプ』を発売しました。

 

③ ファブリックケア事業分野では、界面科学を中心とする研究成果を活かして、衣料用洗剤、柔軟仕上げ剤などの製品開発を行っています。

 洗濯用洗剤ブランド「トップ」から、うっかりついた油性ペンや時間の経った黄ばみ及びエリそで・黒ずみ等の「最高難度の汚れ」を落とす洗浄技術を有する『トップ スーパーNANOX』を改良新発売しました。また、同じ「トップ」ブランドから、「カラふわ成分」配合で、晴れた日の外干しはもちろん、雨や寒い日の部屋干しでも、風通しのよい太陽の下で干したような「晴れ干し触感」に仕上がる超コンパクト衣料用液体洗剤『トップ ハレタ』を新発売しました。また、柔軟剤ブランド「ソフラン」から、「自分好みのアロマ」に出会えるラインアップへと刷新し、「新・アロマカプセル」配合で奥深く上質な香りとの相性を追求した『ソフラン アロマリッチ』を改良新発売しました。

 

④ リビングケア事業分野は、界面科学を中心とする研究成果を活かして、台所用洗剤、住居用洗剤などの製品開発を行っています。

 住居用洗剤分野では、多くの生活者が負担に感じている“浴槽のこすり洗い“に対し、浴槽内の湯アカ汚れを効率的に分解するべく活性剤・キレート剤・溶剤バランスを最適化、さらに新方式スプレーを採用し、真の「こすらず洗い」を実現した『ルックプラス バスタブクレンジング』を発売しました。また、排水口をさわらずヌメリが落とせる『ルックプラス 清潔リセット 排水口まるごとクリーナー キッチン用』や、調理サポートブランド「リード」から、材料と調味料を入れて電子レンジでチンするだけ、の”スチーム加熱“で美味しく仕上がる『プチ圧力調理バッグ』、除菌性能を付与した食洗機用洗剤『クリスタ』等、”家事ストレス低減“に向けた製品群を発売しています。

 

⑤ 薬品事業分野では、製剤技術や薬効・薬理技術を中心とする研究成果を活かして、人々のセルフメディケーション意識を支える一般用医薬品、殺虫剤などの開発を行っています。

解熱鎮痛薬ブランド「エキセドリン」から、つらい腰痛・関節痛に、仕事中や外出時の急な痛みに効く内服タイプの鎮痛薬『エキセドリンプラスS』を全国発売しました。また、目薬ブランド「スマイル」から、ビタミンA浸透処方により目の乾きなどによる疲れを根本から改善する目薬『スマイルザメディカル A』を発売し、コンタクト用目薬として日本で初めてビタミンAを配合したコンタクトレンズ装用による疲れ・かすみを元から改善する目薬『スマイルコンタクトEX ひとみリペア』を発売しました。さらに、コンタクトレンズの長時間装用による目の疲れや不快感をとり、輝くすこやかな瞳を実現する目薬『スマイルホワイティエ コンタクト』を発売しました。 

 

⑥ 通信販売事業では、生命科学や製剤技術を中心とする研究成果を活かし、健康寿命の延伸及びQOL(生活の質)の維持・向上に向けた製品などの開発を行っています。

乳由来多機能タンパク質「ラクトフェリン」が含まれ、内臓脂肪を減らすのを助け、高めのBMIの改善に役立つ機能性表示食品『腸まで届ける ナイスリムエッセンス ラクトフェリン』を改良新発売しました。また、発毛促進&脱毛予防に効果のあるW育毛成分で育毛をしっかりサポートする『フルリア 薬用育毛エッセンス』からミニボトルサイズの製品を発売し、ラインアップ拡大を図りました。

  ペットのオーラルケア分野においては、犬用「PETKISS食後の歯みがきガム」シリーズから保存料、着色料、香料、酸化防止剤を使用しない無添加タイプを追加導入しました。猫用「PETKISS FOR CAT」シリーズからは、噛むだけでオーラルケアできる「オーラルケアササミ&チーズ」と「オーラルケアサーモンカマ」を発売しました。また、本年もペットのオーラルケア習慣化促進を狙った「ペットのオーラルケア相談室」活動も全国各地にて実施し、ペットオーナー様にオーラルケアの基礎知識の習得、用品の使い方・慣れさせ方等をお伝えすることにより、ペットのオーラルケア意識の向上、啓発に寄与しました。

  ボディケア分野では、自宅で簡単、サロンの感覚の仕上がり感を追求した「クイック&リッチトリートメントインシャンプータオル(愛犬用、愛猫用)」を発売しました。汚れ落ちの良さと毛の仕上りの良さを高いレベルで両立しました。

  また、動物病院向けブランド「PETKISS ベッツドクターズスペック」からは、「デンタルガム」と「トレーニングブラシ」を発売し、動物病院からペットオーナー様へのオーラルケアの指導、日々のホームケアについてより分かりやすく、より身近な製品としてサポートして参ります。

 

当事業に関わる研究開発費は、93億5千4百万円であります。

 

 

(2) 産業用品事業
 

① ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ㈱は、界面科学、合成技術を中心とする研究成果を生かして、導電性材料、ゴム薬剤、機能性ポリマー、繊維加工薬剤、脂肪酸窒素誘導体、土木建築用薬剤などの開発を行っています。当連結会計年度の主な研究成果は次のとおりです。

  導電性材料では、主力商品であるケッチェンブラック及びその派生品の育成に向けた応用研究を、自動車用二次電池用途、半導体包装材料用途を中心に進めております。ゴム薬剤では、機能性を高めた防着剤を発売し、国内外のお客様にご好評を頂いております。機能性ポリマーは、耐熱性を向上させたアクリル粘着剤や、高機能プロテクトフィルム用粘着剤を発売し、お客様にご好評を頂いております。土木建築用薬剤では、地盤改良薬剤を中心に、工事現場の施工性向上や廃棄物低減に貢献する薬剤を開発し、市場展開を進めています。その特徴は、第73回土木学会全国大会などで報告しました。

 

② レストラン・居酒屋・集団給食などの外食・中食産業、食品工場、病院・介護施設、クリーニング向けの業務用洗浄剤などの製品開発と製造、販売、並びにこれらのお客様の食の安心・安全をサポートする衛生診断や衛生講演をはじめとする総合衛生管理ビジネスをライオンハイジーン(株)が行っております。

  当連結会計年度の主な成果といたしましては、食品工場分野では、主にカット野菜工場で使用される野菜洗浄剤「野菜キレイNEXT」に濃縮タイプの「野菜キレイNX4」と「野菜キレイFX2」を発売し、野菜キレイブランドのラインナップの強化を図りました。野菜の洗浄と異物除去に加えて、交換作業軽減と保管スペースの削減により、お客さまからの好評を博しております。

  サニテーション分野では、衛生管理の基本となる手指衛生のアイテム強化を図りました。ハンドソープの新商品として「キレイキレイ薬用泡ハンドソープPRO無香料」550mL、2L、4Lを発売し、手洗い後に手に香りの残らないプロフェッショナルのニーズにお応えいたしました。また、手を近づけるとセンサーが感知して手指消毒剤を自動で噴霧する「手指衛生用オートディスペンサー」と専用薬剤「サニテートAハンドミスト」500mLを発売いたしました。コンパクトでモノトーン調のシンプルなデザインは、病院の入り口やホテルのロビーなど様々な施設に設置が可能で、快適で衛生的な環境づくりに寄与しております。

  クリーニング分野では、濃縮液体シリーズのラインナップの強化を図り、液体化のニーズにお応えいたしました。新商品として、高い乳化分散力で優れた洗浄力を発揮する濃縮液体洗剤「無蛍光エルサットコンクST」を発売。さらに、洗剤だけでは落ちない頑固な汚れをスッキリ落とす液体アルカリ助剤「レオーネコンクSP」と衣類にハリを与える液体合成糊剤「ルビノールLV」を発売し、衛生的なリネンの提供に貢献しております。

 

当事業に関わる研究開発費は、10億3千万円であります。

 

 

(3) 海外事業

海外事業では、日本発の技術に各国の文化・習慣、嗜好性を反映したグローバルブランドの拡大に注力し、積極的な新製品開発を進めてまいりました。

 オーラルケア分野では、「システマ」ブランドを中心に製品展開を図りました。本格的な歯周病予防ハミガキとして、マレーシアでは「システマ・アンチプラークシリーズ」3品を、タイでは、「システマ・アドバンスドガムプロテクション」を発売しました。ご好評をいただいております「音波アシストハブラシ」に、中国では、より高清掃で炭を配合した用毛を使用した「ブラックダイヤモンド」を、シンガポールでは、歯の表面の清掃力を高めた「ホワイトニング」を追加発売しました。

 ハウスホールド分野では、マレーシアでは、酵素の安定化技術を応用し、従来の5分の1の量で洗濯できる液体濃縮洗剤「トップ・ターボクリーン」と、上質な仕上がりと香りが長続きする濃縮柔軟剤「トップ・プラッシュ」を新発売しました。台湾では、「トップ・ナノックス」に抗菌タイプを追加発売しました。

 ビューティーケア分野では、インドネシアで、10代を中心とした香り訴求のスプレーで好評発売中の「ポッシュ・デオドラントシリーズ」からロールオンタイプ制汗剤を発売しました。また、健康で明るい魅力的な肌を実現する新ブランド、「ポイズ」ホワイトニングクリーム及び洗顔剤を発売し、フェイスケア分野へ本格参入しました。

 

当事業に関わる研究開発費は、5億8千4百万円であります。

なお、当事業に関連する日本国内での研究開発費は、一般用消費財事業に含まれております。