第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、「『愛の精神の実践』を経営の基本とし、人々の幸福と生活の向上に寄与する」の社是の下、人々の健康と清潔で快適な暮らしに役立つ優良製品・サービスを提供することにより、積極的に社会に貢献していくことが使命であると認識しております。

人々の価値観の変化や企業に求められる社会的な役割を的確に捉え、お客様満足を最優先とする製品開発、サービスの提供に取り組むとともに、環境保全活動の推進やコーポレート・ガバナンス体制の充実を図り、株主、お客様、お取引先、地域・社会、従業員等のすべてのステークホルダーからの期待に応えられる信頼性の高い企業として、企業価値の一層の向上に努めてまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

経営資源投下の「選択と重点化」を徹底して事業構造の改革・収益体質の強化を図るとともに、新規事業の獲得・育成を積極的に進めることにより、連結ROE12%水準を目標として企業価値の向上に取り組んでおります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループがこれからも新しい価値を創出し、常に社会及びお客様から必要とされ、持続的に企業価値を向上させるためには、ライオングループの進むべき方向性をより明確化し、変革に向けた動きを加速させることが必要であると考え、2030年までに実現したい姿を経営ビジョンに掲げ、その実現に向けた中期経営計画を推進しています。

 

<新経営ビジョン(2030年に向けて)>

「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」

 

<中期経営計画(2018年~2020年)>

「LIVE(ライブ)計画(LION Value Evolution Plan)」

 

「次世代ヘルスケアカンパニーへの進化」をテーマとし、国内・海外において将来を見据えた成長のための取組みや体制整備を進めるとともに、経営効率の向上をさらに加速させ収益体質の強化を目指します。

 

<ビジョン実現に向けた戦略フレーム>

①「新価値創造による事業の拡張・進化」

②「グローカライゼーションによる海外事業の成長加速」

③「事業構造改革による経営基盤の強化」

④「変革に向けたダイナミズムの創出」

 

(4) 会社の対処すべき課題

新経営ビジョンの実現に向け、「LIVE(ライブ)計画」における戦略をスピーディに実行し、成果につなげるとともに、さらなる成長に向けた準備を着実に進めていくことが当社グループの課題であると認識しております。

 

① 新価値創造による事業の拡張・進化

様々なテクノロジーやサービスとの新結合により、一人ひとりの「心と身体のヘルスケア」を実現する新しい事業価値を創出します。

② グローカライゼーションによる海外事業の成長加速

成長するアジア市場を中心に、グローバル化とローカル化の融合を図り、独自の競争優位を創出し、事業規模の拡大と参入エリアの拡張を推進します。

③ 事業構造改革による経営基盤の強化

環境変化を先取りした経営インフラの整備や事業ポートフォリオの見直し等により、持続的な事業成長を可能とする経営基盤の強化に取り組みます。

④ 変革に向けたダイナミズムの創出

“多様でオープンな”人材・組織・文化で、グローバル競争に勝ち抜く企業力の醸成を目指します。

 

国内外において、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上や健康寿命の延伸などヘルスケアに対する社会課題が顕在化する中、毎日の暮らしに身近な存在である当社グループの役割は今後益々大きくなると考えております。

当社グループでは、上記の戦略を強力に推進することで、事業を通じて社会との共通価値を創出し、サステナブルな社会への幅広い貢献を通じて、企業価値の向上を目指してまいります。
 

(5) 株式会社の支配に関する基本方針

① 基本方針の内容

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の経営理念及び企業価値の源泉並びに当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を理解し、当社の企業価値ひいては株主の皆さまの共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者であることが必要と考えております。

当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思にもとづいて行われるべきものと考えております。また当社は、当社株式等について大規模買付行為がなされる場合、当社の企業価値の向上や株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するべきではないと考えております。

しかしながら、株式等の大規模買付行為の中には、係る行為の目的等が当社の企業価値・株主共同の利益を明白に侵害するおそれのあるもの、株主に株式等の売却を事実上強要するおそれのあるもの、当社の取締役会や株主に対して当該行為に係る提案内容や代替案等を検討するための十分な時間や情報を与えないものなど当社の企業価値・株主共同の利益を毀損するおそれのあるものも想定されます。

当社は、このような企業価値・株主共同の利益に資さない大規模買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大規模買付行為に対しては、必要かつ相当な措置をとることにより、当社の企業価値ひいては株主の皆さまの共同の利益を確保する必要があると考えております。

 

② 基本方針の実現に資する特別な取組み

 (ⅰ) 当社の企業理念

当社は、1891年の創業以来、長きにわたり人々の健康と清潔で快適な暮らしに役立つ優良製品の提供を通じ、社会に貢献することを目指してまいりました。製品開発にあたっては、弛まぬ技術革新への挑戦により日本初の食器・野菜専用洗剤による公衆衛生への貢献、歯磨においては日本初となるラミネートチューブの開発、フッ素入り歯磨の発売など常にそれぞれの時代におけるお客様満足の向上を考え、画期的な技術、製品を導入してまいりました。

また、環境保全への取組みは、当社洗浄剤事業の技術革新の歴史でもありました。日本初の高性能無リン洗剤の開発による河川・湖沼の水質の改善、洗浄成分の主原料を植物由来とする洗剤の開発によるCO2の排出削減への貢献など事業を通じた環境問題の取組みについて重要な使命と捉え継続的に注力してまいりました。

さらに、『「愛の精神の実践」を経営の基本とし、人々の幸福と生活の向上に寄与する』との社是の下、当社は社会貢献にも積極的に取り組んでまいりました。創業間もない1900年には、慈善券付の歯磨を発売、その売上からの寄付により多くの孤児院が設立されました。そして大正年間には、わが国初となる本格的な口腔衛生啓発活動を開始しております。こうした社会奉仕の理念は、現在も当社に受け継がれ、今日の様々な社会貢献活動につながっております。

このような一貫した「企業理念に基づく事業活動」の継続により、現在の当社事業は、歯磨、歯刷子、洗濯用洗剤、ハンドソープなどの日用品、解熱鎮痛薬、点眼剤などの一般用医薬品等、生活に欠かすことのできない製品分野にわたり、事業展開エリアもアジア主要各国に広がりました。さまざまな事業分野、そして国々で、当社の主要ブランドは多くのお客様からご愛顧をいただき、当社の企業価値の源泉になっていると考えております。

 

(ⅱ) 企業価値向上に向けた取組み

2018年には、外部環境の中長期的な変化を踏まえ、将来に向けた変革を加速させるために2030年に向けた新経営ビジョン「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」を掲げるとともに、その実現に向け2020年までの3ヵ年を期間とする新中期経営計画「LIVE計画(LION Value Evolution Plan)」(ライブ計画)を策定しました。

 

「LIVE計画」では、「次世代ヘルスケアカンパニーへの進化」をテーマとし、国内・海外において将来を見据えた成長のための取組みや体制整備を進めるとともに、経営効率の向上を更に加速させ収益体質の強化を目指します。

◇ビジョン実現に向けた戦略フレーム

①新価値創造による事業の拡張・進化

様々なテクノロジーやサービスとの新結合により、一人ひとりの「心と身体のヘルスケア」を実現する新しい事業価値を創出します。

②グローカライゼーションによる海外事業の成長加速

成長するアジア市場を中心に、グローバル化とローカル化の融合を図り、独自の競争優位を創出し、事業規模の拡大と参入エリアの拡張を推進します。

③事業構造改革による経営基盤の強化

環境変化を先取りした経営インフラの整備や事業ポートフォリオの見直し等により、持続的な事業成長を可能とする収益基盤の強化に取り組みます。

④変革に向けたダイナミズムの創出

“多様でオープンな”人材・組織・文化で、グローバル競争に勝ち抜く企業力の醸成を目指します。

 

ビジョンの実現に向け、上記「LIVE計画」の戦略を着実に実行し、企業価値の向上を目指してまいります。

 

(ⅲ) コーポレート・ガバナンスについて

当社は、経営の透明性を高め監督機能の強化と意思決定の迅速化を図り、コンプライアンスを確保することをコーポレート・ガバナンス上の最重要課題と位置付けております。

当社は、コーポレート・ガバナンス体制の一層の強化を目的に2017年3月に社外取締役を1名増員し、社外取締役3名を含む9名の取締役で取締役会を構成しております。経営の監督と執行の分離を図るため執行役員制を導入しており、取締役会は「経営の意思決定及び監督機能」を、執行役員会は「業務執行機能」をそれぞれ担っております。取締役及び執行役員の任期はいずれも1年です。当社は監査役会を設置しており、常勤監査役2名、社外監査役2名の4名で構成しております。監査役は取締役会のほか重要な会議に出席し、取締役の職務執行状況を監査するとともに、内部監査担当者及び会計監査人と緊密な連携を保ち、情報交換を行い、相互の連携を深め、監査の有効性・効率性を高めております。取締役、監査役、執行役員の選任及び報酬等に関する方針については、客観性、透明性を高めるため社外取締役及び社外監査役で構成される「指名諮問委員会」「報酬諮問委員会」に取締役会がそれぞれ諮問し、同委員会の答申を最大限尊重することとしております。また、社会通念上の視点から経営の評価を行うため社外有識者で構成される「アドバイザリー・コミッティ」を設置しております。

 

③ 基本方針に照らして不適切な者によって支配されることを防止するための取組み(買収防衛策)

当社は、2018年3月29日開催の第157期定時株主総会において「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下、「本プラン」といいます。)の継続についてご承認いただいております。本プランは、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者(以下、「買付者等」といいます。)が遵守すべき手続きを明確にし、株主及び投資家の皆さまが適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間並びに買付者等との交渉の機会を確保することを可能とするものであり、買付者等が本プランに定める手続きを遵守しない場合や、当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうものと認められる場合には対抗措置の発動を警告するものであります。

本プランの対象となる大規模買付行為とは、以下の(ⅰ)または(ⅱ)に該当する当社株式等の買付けまたはこれに類似する行為であります。
 (ⅰ) 当社が発行者である株式等について、保有者の株式等保有割合が20%超となる買付け
 (ⅱ) 当社が発行者である株式等について、公開買付けに係る株式等の株式等所有割合及び
    その特別関係者の株式等所有割合の合計が20%超となる公開買付け

本プランに従った対抗措置の発動等については、当社取締役会の恣意的判断を排するために、当社の業務執行を行う経営陣から独立している社外取締役及び社外監査役で構成される企業統治委員会の勧告を最大限尊重するとともに、株主及び投資家の皆さまに適時に情報開示し透明性を確保するものとしております。

 

本プランは、買付者等が本プランに定める手続きに従うことなく大規模買付け等を行う場合に企業統治委員会が対抗措置の発動を勧告する場合及び企業統治委員会が対抗措置の不発動を勧告する場合を除き、対抗措置の発動の是非に関し株主の皆さまの意思を確認するために、当社取締役会は、実務上可能な限り速やかに株主総会を開催し、対抗措置の発動の是非に関する議案を付議するものとしております。

 

④ 本プランの合理性

当社取締役会は、以下の理由から、本プランが基本方針に沿うものであること、株主の共同の利益を損なうものではないこと、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。

(ⅰ) 買収防衛策に関する指針の要件をすべて充足していること

本プランは、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足しており、また、企業価値研究会が2008年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」を踏まえた内容となっております。

(ⅱ) 当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されていること

本プランは、当社株式等に対する大規模買付け等がなされようとする際に、当該大規模買付け等に応じるべきか否かを株主の皆さまがご判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、株主の皆さまのために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって導入されるものであります。

(ⅲ) 株主意思を重視するものであること

本プランは、買付者等が本プランに定める手続きに従うことなく大規模買付け等を行う場合に企業統治委員会が対抗措置の発動を勧告する場合及び企業統治委員会が対抗措置の不発動を勧告する場合を除き、買付者等による大規模買付け等に対する対抗措置発動の是非について株主の皆さまの意思を直接確認するものであります。

また、本プランの有効期間は、2021年3月開催予定の当社定時株主総会終結の時まででありますが、係る有効期間の満了前であっても、当社株主総会において本プランの変更または廃止の決議がなされた場合には、本プランも当該決議に従い変更または廃止されることになります。従いまして、本プランの導入及び廃止には、株主の皆さまの意思が十分反映される仕組みとなっております。

(ⅳ) 独立性の高い委員会の判断の重視と情報開示

当社は、本プランの導入に当たり、大規模買付け等への対抗措置の発動等に関する取締役会の恣意的判断を排し、取締役会の判断及び対応の客観性及び合理性を確保することを目的として企業統治委員会を設置しております。

企業統治委員会は、当社の業務執行を行う経営陣から独立している、当社社外取締役、当社社外監査役の中から当社取締役会により選任された者により構成されております。

また、当社は、必要に応じ企業統治委員会の判断の概要について株主及び投資家の皆さまに情報開示を行うこととし、当社の企業価値・株主共同の利益に資するよう本プランの透明な運営が行われる仕組みを確保しております。

(ⅴ) 合理的かつ客観的発動要件の設定

本プランは、合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しております。

(ⅵ) デッドハンド型もしくはスローハンド型買収防衛策ではないこと

本プランは、当社株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により、いつでも廃止することができるものとしております。従って、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。

また、当社は取締役の任期が現在1年のため、本プランはスローハンド型(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。

 

なお、詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイトに掲載しておりますのでご参照ください。
(https://ssl4.eir-parts.net/doc/4912/tdnet/1554566/00.pdf)

 

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財政状態は、今後事業を行っていく上で起こりうる様々なリスクによって影響を受ける可能性があり、特に投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項について、以下に記載しております。

なお、将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。

 

(1) 製品の品質評価

当社グループは、お客様に安心、安全、便利で環境に配慮した製品をお届けするため、医薬品医療機器等法等の関連法規の遵守並びに品質の国際基準にもとづいた管理のもと、製品の企画、開発、生産、販売を行っております。さらに、発売後はお客様相談窓口に寄せられたお客様の声を活かし、製品や包装容器、表示等の改善に努めております。

しかしながら、不測の重大な製品トラブルが発生し、当該製品や当社グループ製品全体の評価が低下した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 原材料価格の変動

当社グループの製品は、石油化学製品や植物油脂等を原材料として使用しております。これらの原材料は、国際市況の影響を受けやすいため、常にコストダウンをはかり、また使用原材料を多様化する等の施策を講じておりますが、原材料価格の高騰が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 為替レートの変動

当社グループは、海外子会社の財務諸表を連結財務諸表作成のため円貨換算しております。現地通貨建ての項目は、換算時の為替レートにより円貨換算後の価値が影響を受ける可能性があります。また、当社グループは、為替変動に対するヘッジ等を通じて、原材料費が増大するリスク等を最小限にとどめる措置を講じておりますが、短期及び中長期的な為替変動が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 重大な訴訟等

当連結会計年度において、当社グループに重要な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりません。しかしながら、
将来、重大な訴訟等により当社グループに対して多額の損害賠償責任等が確定した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 地震等自然災害

当社グループの製品を製造する工場において、地震等の自然災害についての安全対策を講じておりますが、万一大きな災害が発生した場合には、生産設備の損壊、原材料調達や物流の停滞などによる事業活動の中断により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定により、国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり採用した会計方針及びその適用方法並びに見積りの評価については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載しているため省略しております。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 ① 経営成績の状況

当期のわが国経済は、生産や輸出に弱さがみられましたが、個人消費の持ち直しや雇用情勢の着実な改善が続くなど、全体としては緩やかな回復が継続しました。

当社グループが主に事業を展開する国内一般用消費財業界においては、消費税増税に伴う需要の変動がありましたが、販売単価の上昇が続き、市場は堅調に推移しました。

このような環境の中、当社グループは、中期経営計画「LIVE(ライブ)計画(LION Value Evolution Plan)」の基本戦略である、「新価値創造による事業の拡張・進化」、「グローカライゼーションによる海外事業の成長加速」、「事業構造改革による経営基盤の強化」、「変革に向けたダイナミズムの創出」にもとづく施策を推進し、国内・海外において将来を見据えた成長のための取組みを進めました。

国内事業では、ハミガキ、ハブラシ、洗濯用洗剤、柔軟剤、台所用洗剤、点眼剤等において新製品を導入し、お客様の共感につながるマーケティング施策により育成を図るとともに、消費税増税前の駆け込み需要にも対応しました。

海外事業では、洗濯用洗剤等のホームケア分野、オーラルケア、ビューティケア等のパーソナルケア分野において、事業規模の拡大を図りましたが、一部の地域では、地政学的影響を受けました。

以上の結果、当期の経営成績は、売上高3,475億1千9百万円(前期比0.5%減、為替変動の影響を除いた実質前期比0.4%減)、事業利益300億4千8百万円(前期比5.9%増)、営業利益298億3千2百万円(同12.8%減*)、親会社の所有者に帰属する当期利益205億5千9百万円(同19.7%減*)となりました。

* 前期の営業利益及び親会社の所有者に帰属する当期利益には、国内外の土地売却益等が含まれております。

 

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

1) 一般用消費財事業

当事業は、「オーラルケア分野」、「ビューティケア分野」、「ファブリックケア分野」、「リビングケア分野」、「薬品分野」、「その他の分野」に分かれており、全体の売上高は、前期比1.2%の増加となりました。セグメント利益は、前期比10.1%の増加となりました。

 

 

当期(百万円)

前期(百万円)

増減率

売上高

234,357

 231,594

1.2%

セグメント利益(事業利益)

19,634

 17,834

10.1%

 

 

[売上高の分野別状況]

 

当期(百万円)

前期(百万円)

増減率

オーラルケア分野

64,555

 59,503

8.5%

ビューティケア分野

22,350

21,024

6.3%

ファブリックケア分野

60,780

59,790

1.7%

リビングケア分野

19,766

17,891

10.5%

薬品分野

26,222

29,228

△10.3%

その他の分野

40,682

44,156

△7.9%

 

 

(オーラルケア分野)

ハミガキは、弱くて敏感な歯の根元までケアし、“大人のための予防歯科”の実践をサポートする「クリニカアドバンテージ NEXT(ネクスト) STAGE(ステージ) ハミガキ」を発売するとともに、歯周病(歯肉炎・歯周炎)予防や歯を白くするなど、8つの機能がはたらく新製品「システマ ハグキプラス プレミアムハミガキ」がお客様のご好評をいただき、全体の売上は前期を上回りました。
 ハブラシは、「システマ ハブラシ」が好調に推移する中、力の入れ過ぎを音で知らせ、ブラッシング圧をコントロールできる「クリニカアドバンテージ NEXT(ネクスト) STAGE(ステージ) ハブラシ」を発売し、全体の売上は前期を上回りました。
 デンタルリンスは、「NONIO(ノニオ) マウスウォッシュ」が好調に推移し、全体の売上は前期を大幅に上回りました。
 

(ビューティケア分野) 

ハンドソープは、「キレイキレイ薬用泡ハンドソープ」が好調に推移し、全体の売上は前期を上回りました。
ボディソープは、前期に泡タイプを追加した「hadakara(ハダカラ) ボディソープ」が好調に推移し、全体の売上は前期を上回りました。
 制汗剤は、ナノイオン制汗成分が汗の出口にフタをして、足汗が出る前にブロックする新製品「Ban(バン) 汗ブロック 足用ジェル」を発売しましたが、「Ban(バン) 汗ブロックロールオン」シリーズが前期を下回り、全体の売上は前期を下回りました。
 

(ファブリックケア分野)

柔軟剤は、消臭成分が繊維の奥まで入り込み、しっかり吸着する「ソフラン プレミアム消臭」、 “咲きたてアロマ製法”を新たに採用し、好きな香りが注いだときから脱ぐときまでずっと変わらずに続く「ソフラン アロマリッチ」をそれぞれ改良発売し、お客様のご好評をいただき、全体の売上は前期を上回りました。
 洗濯用洗剤は、超コンパクト液体洗剤「トップ スーパーNANOX(ナノックス)」が好調に推移する中、消臭科学から生まれた新製品「トップ スーパーNANOX(ナノックス) ニオイ専用」を発売し、お客様のご好評をいただきましたが、おしゃれ着洗いの「アクロン」が前期を下回り、全体の売上は前期比微減となりました。
  

 

(リビングケア分野)

台所用洗剤は、新たに酵素を配合し、こびりつき汚れもつけおき洗いでラクに落とせる新製品「CHARMY(チャーミー) Magica(マジカ) 酵素+(プラス)」がお客様のご好評をいただきましたが、全体の売上は前期比微減となりました。
 住居用洗剤は、浴室用カビ防止剤「ルックプラス おふろの防カビくん煙剤」が好調に推移するとともに、前期に発売した浴室用洗剤「ルックプラス バスタブクレンジング」がお客様のご好評をいただき、全体の売上は前期を大幅に上回りました。
 

(薬品分野)

解熱鎮痛薬は、「バファリン プレミアム」が順調に推移する中、新製品「バファリンライト」を発売し、全体の売上は前期を上回りました。
 点眼剤は、「スマイル40 プレミアムDX(ディーエックス)」や「スマイル40 メディクリアDX(ディーエックス)」などの新製品がお客様のご好評をいただき、全体の売上は前期を上回りました。
 

(その他の分野)

通信販売商品は、「ナイスリムエッセンス ラクトフェリン」が前期を下回り、全体の売上は前期を下回りました。
 ペット用品は、猫用トイレの砂「ニオイをとる砂」が順調に推移するとともに、オーラルケア用品が好調に推移し、全体の売上は前期を上回りました。

 

2) 産業用品事業

当事業は、タイヤの防着剤等を取り扱う「自動車分野」、2次電池向け導電性カーボン等の「電気・電子分野」、施設・厨房向け洗浄剤等の「業務用洗浄剤分野」等で構成されており、全体の売上高は、前期比4.8%の減少となりました。セグメント利益は、前期比25.5%の減少となりました。

 

 

当期(百万円)

前期(百万円)

増減率

売上高

55,164

57,958

△4.8%

セグメント利益(事業利益)

1,755

2,357

△25.5%

 

 

自動車分野では、自動車部品用カーボンが順調に推移し、全体の売上は前期を上回りました。
 電気・電子分野では、市況の悪化により半導体搬送材料向け導電樹脂が前期を下回り、全体の売上は前期を下回りました。
 業務用洗浄剤分野では、厨房向け消毒用アルコールが順調に推移するとともに、ハンドソープが好調に推移し、全体の売上は前期を上回りました。
 

3) 海外事業

海外は、タイ、マレーシア等の東南アジア、韓国、中国等の北東アジアにおいて事業を展開しております。全体の売上高は、前期比3.8%の減少(為替変動の影響を除いた実質前期比3.2%の減少)となりました。セグメント利益は、前期比9.8%の増加となりました。

 

 

当期(百万円)

前期(百万円)

増減率

売上高

101,095

105,043

△3.8%

セグメント利益(事業利益)

7,552

6,875

9.8%

 

 

 

   [地域別売上状況]

 

当期(百万円)

前期(百万円)

増減率

東南アジア

69,557

70,205

△0.9%

北東アジア

31,537

34,838

△9.5%

 

 

(地域別の状況)

東南アジア全体の売上高は、前期比0.9%の減少となりました。

タイでは、ハミガキ、ハブラシが堅調に推移するとともに、「植物物語」ボディソープが好調に推移し、円貨換算後の全体の売上は前期を上回りました。
 また、マレーシアでは洗濯用洗剤「トップ」が伸び悩むとともに、洗剤原料の製造子会社が事業の合弁化により前期に連結対象から外れたため、円貨換算後の全体の売上は前期を下回りました。

北東アジア全体の売上高は、前期比9.5%の減少となりました。

韓国では、事業環境の悪化により洗濯用洗剤やハンドソープが前期を下回り、円貨換算後の全体の売上は前期を下回りました。
 また、中国では、「システマ」ハブラシが伸び悩みましたが、「システマ」ハミガキが好調に推移するとともに日本からの輸入品の販売が大幅に増加し、円貨換算後の全体の売上は前期を大幅に上回りました。
  

4) その他

その他では、全体の売上高は、353億3千7百万円(前期比3.7%増)となりました。セグメント利益は、15億2千1百万円(前期比11.4%減)となりました。

 

 

当期(百万円)

前期(百万円)

増減率

売上高

35,337

34,067

3.7%

セグメント利益(事業利益)

1,521

1,717

△11.4%

 

 

 ② 財政状態の状況

資産合計は、有形固定資産の増加等により、前期末と比較して253億3千6百万円増加し、3,807億1百万円となりました。資本合計は、169億2千9百万円増加し、2,212億1百万円となり、親会社所有者帰属持分比率は54.7%となりました。

 

 ③ キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期利益等により、367億6千2百万円の資金の増加(前期は318億7千9百万円の資金の増加)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により、207億5千4百万円の資金の減少(前期は89億8千9百万円の資金の減少)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当の支払いによる支出等により、105億6千1百万円の資金の減少(前期は87億5千4百万円の資金の減少)となりました。

以上の結果、当期の現金及び現金同等物の期末残高は、前期末に比べ54億3千3百万円増加し(前期は135億7千万円の資金の増加)、1,104億6百万円となりました。

 

 

 ④ 生産、受注及び販売の実績

 1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

金額(百万円)

前期比(%)

一般用消費財事業

192,032

1.4

産業用品事業

26,575

△13.7

海外事業

104,714

0.5

その他

323,322

△0.3

 

  (注) 金額は生産者販売価格で算出しており、消費税等は含んでおりません。

 

 2) 受注状況

受注生産は行っておりません。

 

 3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

金額(百万円)

前期比(%)

一般用消費財事業

219,380

1.9

産業用品事業

32,954

△3.2

海外事業

91,741

△3.2

その他

3,427

△35.0

347,503

△0.6

 

  (注) 1 セグメント間の内部取引については、相殺消去しております。

  2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

㈱PALTAC

80,219

23.0

87,831

25.3

㈱あらた

43,516

12.5

44,592

12.8

 

  3 金額は消費税等を含んでおりません。

 

 

(3) 経営成績等に重要な影響を与える要因

「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性

当社グループでは、グループキャッシュマネジメントシステムを国内連結子会社に導入しており、グループ資金を当社に集中するとともに、各社の必要資金は当社が貸し付けることで、資金効率の向上と支払利息の低減を図っております。

なお、資金の流動性については、「(2)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(5) 経営方針、経営戦略等又は目標とする経営指標に照らした分析、検討内容

当社グループの経営方針、経営戦略等又は目標とする経営指標は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

当連結会計年度における取組みとして、国内事業では、ハミガキ、ハブラシ、洗濯用洗剤、柔軟剤、台所用洗剤、点眼剤等において新製品を導入し、お客様の共感につながるマーケティング施策により育成を図るとともに、消費税増税前の駆け込み需要にも対応しました。海外事業では、洗濯用洗剤等のホームケア分野、オーラルケア、ビューティケア等のパーソナルケア分野において、事業規模の拡大を図りましたが、一部の地域では、地政学的影響を受けました。

以上の結果、当連結会計年度の連結ROEにつきましては、10.3%となり、目標としている連結ROE12%水準を下回りました。

当社グループが主に事業を展開する国内一般用消費財業界においては、高付加価値品の拡大等が見込まれるものの、引き続き激しい競争が続くものと想定されます。このような中、当社グループは中期経営計画「LIVE(ライブ)計画(LION Value Evolution Plan)」の戦略をスピーディに推進するとともに、将来の企業価値向上に向けた成長投資を強化します。

一般用消費財事業は、主要分野において、付加価値の高い商品を育成し、市場地位の向上と収益性の強化に努めるとともに、お客様へ新しい価値を提案してまいります。また、オーラルケア分野を中心とした生産能力の拡充を進めるとともに、さらなる生産体制の効率化にも取り組みます。

産業用品事業は、自動車、電気・電子等の重点分野への経営資源の集中を図り、事業基盤の強化に努めます。また、業務用洗浄剤分野では、引き続き、野菜洗浄システムの新規顧客開拓に注力します。

海外事業は、パーソナルケア分野を中心に積極的なマーケティング活動を展開するとともに、Eコマースチャネルでの販売強化を図り、事業規模の拡大に努めます。

 

(6) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報

① 売上高

日本基準では、一部の売上にかかわる割戻金等について、販売費及び一般管理費に計上しておりましたが、IFRSでは売上高の控除として認識しております。この結果、当連結会計年度において売上高が72,038百万円減少しております。
 

② 無形資産

日本基準では、耐用年数を確定できない無形資産は、耐用年数を10年として定額法により償却しておりましたが、IFRSでは償却を行っていないため、利益剰余金に調整が反映されております。この結果、当連結会計年度において無形資産が6,560百万円増加しております。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、新経営ビジョン『次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ』の実現に向け、「健康」、「快適」、「清潔・衛生」を通じた新たな顧客体験価値を創造し、お客様一人ひとりの「心と身体のヘルスケア」を実現する製品の開発や、未来の生活を提案する研究開発に取り組んでいます。健やかで自立した人生や、清潔で快適な生活の実現、さらに、未来にわたり安心して暮らせる社会を目指し、確かな科学的根拠に基づく研究を進めています。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、10,944百万円であります。

各セグメントの研究開発活動は下記のとおりです。

 

(1) 一般用消費財事業

一般用消費財事業では、オーラルケア、ビューティケア、ファブリックケア、リビングケア、薬品、その他の6つの事業分野に分け、研究開発を行っています。

 

① オーラルケア事業分野では、口腔科学を中心とする研究成果を活かして、ハミガキ、ハブラシ、デンタルリンスなどの開発を行っています。
 予防歯科から生まれた「クリニカ」ブランドからは、弱くて敏感な歯の根元までトータルケアできる『クリニカアドバンテージ Next Stageハミガキ』、歯ぐき下がりの原因の一つであるオーバーブラッシングを防ぐために、力の入れ過ぎを音で知らせ、ブラッシング圧をコントロールできる『クリニカアドバンテージNext Stageハブラシ』を発売しました。歯周病セルフケアをリードする「システマ」ブランドからは、歯ぐき細胞を活性化し歯周病を防ぐとともに、8つの機能がはたらく『システマハグキプラス プレミアムハミガキ』、気になる歯ぐきをケアできる電動ハブラシ『システマ ハグキプラス 音波アシストブラシ』を発売しました。口臭科学から生まれたブランド「NONIO」からは、「口臭ケア」と「知覚過敏ケア」のダブルケアができる『NONIO プラス知覚過敏ケアハミガキ』、外出先でも、いつでもどこでも使用でき、口臭原因菌の殺菌による口臭を予防し、かつ、お口にうるおい感を与えるマウススプレー『NONIO マウススプレー』、好みのみがき心地で、歯のすみずみまでしっかり歯垢除去できる『NONIOハブラシ TYPE-SHARP / RICH』を発売しました。加えて、舌ケア習慣の新提案として、舌の汚れをやさしくごっそり落とす専用クリーナー『NONIO 舌クリーナー』と舌に付着した汚れを浮かせて落としやすくする『NONIO舌専用クリーニングジェル』を発売しました。また、スマホでお口の写真を撮るだけでAIにより簡単に歯ぐきの状態が確認できるサービス『HAGUKI CHECKER』を開始しました。

歯科医院向け製品では、ゴムタイプで歯垢をしっかり落とす歯間ブラシ『DENT.EX 歯間ブラシ NON WIRE』と、転倒時などのお口への負担を低減する、まがる・おれない「安全ハンドル」の『EX kodomo F』を発売しました。また、6歳未満のお子様に安心してご使用いただけるフッ化ナトリウム500ppmFの『Check-Up kodomo 500』を発売しました。

 

② ビューティケア事業分野では、皮膚科学、界面科学を中心とする研究成果を活かして、ハンドソープ、ボディソープ、制汗デオドラントなどの開発を行っています。
 「キレイキレイ」から、きちんと殺菌しながらうるおいバリアが手肌を守る『ハンドコンディショニングソープ』を発売しました。また、吸着保湿処方で肌にうるおいを与えるボディソープ「hadakara(ハダカラ)」では、より幅広い方から支持されるフルーツの香りとして、『hadakara(ハダカラ)ボディソープ カシス&オレンジの香り』を発売しました。さらに、汗じみの原因となるワキ汗を抑える制汗剤「Ban(バン)汗ブロック」から、有効成分の汗腺への密着力を高め、制汗効果に優れた『Ban(バン)汗ブロックプラチナロールオン』を、汗もニオイもしっかり拭き取る「Ban(バン) 爽感さっぱりシャワーシート」から、高い清涼感で肌をさらさらにする『Ban(バン) 爽感さっぱりシャワーシート クールタイプ』を発売しました。

 

③ ファブリックケア事業分野では、界面科学を中心とする研究成果を活かして、衣料用洗剤、柔軟仕上げ剤などの製品開発を行っています。
 洗濯用洗剤ブランド「トップ」から、当社液体洗剤史上初、生物・物理・感覚・化学的消臭によるトータルアプローチにより全部無臭化洗浄を実現した『トップスーパーNANOXニオイ専用』を新発売しました。また、同じ「トップ」ブランドから、24時間抗菌で、菌による三大悩みである、1) 部屋干し臭、2) 干し忘れ臭、3) 戻り生乾き臭をしっかり防いで気持ちよく洗える『トップクリアリキッド抗菌』を新発売しました。柔軟剤ブランド「ソフラン」からは、“咲きたてアロマ製法”で、キャップに注いだときに感じるフレッシュな香りが、衣類を脱ぐときまで変わらずそのまま感じられる、好きな香りがずっと変わらない『ソフラン アロマリッチ』を改良新発売しました。

 

④ リビングケア事業分野は、界面科学を中心とする研究成果を活かして、台所用洗剤、住居用洗剤などの製品開発を行っています。
 台所用洗剤分野では、多くの生活者が億劫に感じている“頑固なこびりつき汚れ”などの落としにくい汚れに対して、これまで配合が難しかった「酵素」を新配合、つけ置くことで汚れを細かく分解し、軽くこするだけでするんと落とす『Magica酵素+』を発売しました。また、住居用洗剤分野では、18年発売後好調の、浴槽の“真のこすらず洗い”を実現した『ルックプラス バスタブクレンジング』より、たっぷり使えるつめかえ用大型サイズを追加しました。さらに、調理サポートブランド「リード」では『クッキングペーパー』をリニューアルし、“レンジで10分”の調理スタイルを提案、リードならではの味がしっかり・均一にしみこみ、加熱ムラなく仕上がる「味しみメカニズム」を明らかにするなど、“家事ストレス低減”に向けた製品群を発売しています。

 

⑤ 薬品事業分野では、製剤技術や薬効・薬理技術を中心とする研究成果を活かして、人々のセルフメディケーション意識を支える一般用医薬品などの開発を行っています。
 解熱鎮痛薬ブランド「バファリン」から、痛み我慢層の方向けに体のことを考えたライト処方の鎮痛薬『バファリンライト』を全国発売しました。また、目薬ブランド「スマイル」から、年齢・酷使による眼疲労、かすみを治す『スマイル40プレミアムDX』、かゆみ、充血、目やになどのつらい症状を治す『スマイル40メディクリアDX』、目の乾きなどによる疲れを根本から治すコンタクト用『スマイルザメディカル A コンタクト』の3製品を新発売し、昨年発売の『スマイルザメディカル A』を加えた4製品を“治す眼科用薬シリーズ”として発売しています。皮膚薬ブランドでは、資生堂薬品㈱から一般用医薬品ブランド「フェルゼア」及び「エンクロン」を譲り受けました。肌の乾燥に悩む方向けの尿素配合薬『フェルゼアHA20クリーム』他2品、皮膚トラブルの症状にあわせてステロイド・非ステロイドを選べる皮膚薬『エンクロンローションEX』他6品を発売しました。

 

⑥ 通信販売事業では、生命科学や製剤技術を中心とする研究成果を活かし、健康寿命の延伸及びQOL(生活の質)の維持・向上に向けた製品やサービスなどの開発を行っています。
 青魚と植物から抽出した成分を配合し、現代人の明るくイキイキとした生活を応援する栄養機能食品『アイQクリアエッセンス DHA・クロセチン+パームカロテン』を改良新発売しました。

  ペットのオーラルケア分野においては、当社獣医師と共に犬の口腔内研究の成果を活かし、犬用「PETKISS食後の歯みがきガム」シリーズから長く噛めて歯垢除去力のあるプレミアムタイプを追加導入致しました。
 また、本年もペットのオーラルケア習慣化促進を狙った「ペットオーラルケア相談室」や「ペットオーラルケアセミナー」活動を全国各地にて実施。ペットオーナー様のペットオーラルケア意識の向上、啓発に寄与しました。
 ボディケア分野では、お散歩あとの手足に気軽に使えるワンちゃんのハンドソープ「ペットキレイお散歩あとの手足用シャンプー」を発売しました。泡スプレータイプなので洗浄成分が肉球のすき間にも入り込みお散歩あとの汚れをしっかり洗い流します。また、手軽さで人気のシャンプータオル分野には、「ペットキレイボディさっぱり清潔シート」を犬用、猫用、子犬子猫用の3品発売しました。
 さらに、猫サニタリー分野では、「ニオイをとる砂」から軽量タイプを新発売。従来の鉱物タイプと比べて約40%軽量化。持ち運びしやすく、注ぎやすいのでトイレのお手入れが増々手軽になります。使いやすい「軽さ」と優れた「消臭力」を両立させました。
 

一般用消費財事業に関わる研究開発費は、9,264百万円であります。

 

 

(2) 産業用品事業
 

① ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ㈱は、界面科学、合成技術を中心とする技術を生かし、導電性材料、ゴム加工薬剤、機能性ポリマー、繊維加工薬剤、脂肪酸窒素誘導体、土木建築用薬剤などについて、お客様に密着した開発を行っています。当連結会計年度の主な研究成果は次のとおりです。
 導電性材料では、主力商品であるケッチェンブラック及びその派生品の育成に向けた応用研究を、自動車用二次電池用途、半導体包装材料用途を中心に進めております。ゴム薬剤では、機能性を高めた防着剤を開発・発売し、国内外のお客様にご好評を頂いております。機能性ポリマーでは、耐熱性を向上させたアクリル粘着剤や高機能フィルム用粘着剤を開発・発売し、国内外のお客様にご好評を頂いております。土木建築用薬剤では、地盤改良薬剤を中心に工事現場の施工性向上や廃棄物低減に貢献する薬剤を開発し、市場展開を進めています。

 

② レストラン・居酒屋・集団給食などの外食・中食産業、食品工場、病院・介護施設、クリーニング向けの業務用洗浄剤などの製品開発と製造、販売、並びにこれらのお客様の食の安心・安全をサポートする衛生診断や、衛生講演をはじめとする総合衛生管理ビジネスをライオンハイジーン(株)が行っております。
 当連結会計年度の主な成果といたしましては、食品工場分野では、カット野菜の洗浄・殺菌システムの「野菜キレイMiBOシステム」にIoT機能を搭載した新製品を発売しました。カット野菜へのダメージを抑え品位の高い製法として好評を博している「野菜キレイMiBOシステム」の機能を強化し、品質管理で重要な殺菌濃度や洗浄温度などの製造時の品質情報をクラウド上に自動で記録することで、ワンランク上の品質管理と省力化に貢献しております。
 サニテーション分野では、メディプロシリーズに「トイレクリーナー」と「バスクリーナー」を発売しました。洗浄と同時に除菌・徐ウイルスできることから、施設環境の衛生管理に貢献しております。また、衛生管理の基本となる手指衛生のアイテム拡充を図り、ハンドソープの新商品として手洗い後に手に香りの残らない「キレイキレイ薬用泡ハンドソープPRO無香料」10Lを発売し、大容量のニーズにお応えいたしました。さらに、手指消毒液の新製品として「サニテートAハンドミスト ミッフィー」300mLを発売いたしました。親しみのある可愛らしいデザインは、手指消毒の使用促進にもつながり、快適で衛生的な環境づくりに寄与しております。
 ファブリックケア分野では、衣料用の洗剤、柔軟剤、漂白剤の濃縮タイプの「ライオンEXシリーズ」を発売し、お客様の液体化のニーズに応えるとともに濃縮化による保管スペースの削減により、お客さまから好評を博しております。

 

産業用品事業に関わる研究開発費は、1,066百万円であります。

 

 

(3) 海外事業

 海外事業では、アジア市場で急速に高まっている高品質ニーズに対応した製品を各分野にて投入しました。事業分野別の新製品・改良品は以下のとおりです。
 オーラルケア分野では、タイにて汎用価格帯ながらも高品質な超極細毛を100%使用したハブラシ「デンター・プロクリーン」を発売しました。また、中国にて日本製のプレミアム子供向けハブラシ「KODOMO(小獅王)ハブラシStep1-4」を発売しました。ライオンはアジアの全てのお客様に良質なハブラシを提供することで、口腔ケアからの健康を提供することを目標にハブラシ事業の継続的な強化に取り組んでおり、「良品安価」から「先端技術」までを網羅したハブラシを今後も投入する予定です。
 ビューティケア分野では、マレーシアにて植物物語「もち肌(Mochihada)」シリーズを発売しました。顔から全身までしっとりと洗い上げる上質な使用感が特長の新ラインです。またインドネシアでは、エメロンシャンプーにムスリム向けの「ヒジャブ用シャンプー」を新たに追加しました。
 ハウスホールド分野では、シンガポールの液体トップにドラム式洗濯機に最適の「低泡・抗菌タイプ」を発売しました。また、香りへのニーズの高いシンガポールのお客様に向け、洗い上がりの香りが長続きする技術を活用した液体トップ「ブルーミングフレッシュネス」を発売し、好評を頂いています。
 薬品事業を展開する台湾では、日本でも好評の「スマイル40プレミアム」、「スマイルホワイティエ」の2品を発売しました。メイド・イン・ジャパンの人気で好調に推移しています。

 

海外事業に関わる研究開発費は、614百万円であります。

なお、海外事業に関連する日本国内での研究開発費は、一般用消費財事業に含まれております。