文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当企業グループは次に掲げる「経営理念」のもとに、経営・業務を変革し、お客様第一に徹した企業を目指しております。
① 高い倫理性を持ったオープンでフェアな企業活動を通じて、社会から信頼される良き企業市民を目指す。
② 時代を先取りした研究開発に努め、将来にわたりお客様の期待に応え、新たな価値を創造する。
③ 安全・環境・品質・リードタイム・コスト全ての面でトップを目指したオリジナルな製品・生産プロセスを実現する。
④ 労使相互信頼を基本に、一人ひとりが個性と能力を発揮し誇りを持って働くことができ、自らの成長を実現・実感できる企業風土を作る。
(2)中長期的な会社の経営戦略
当企業グループは、将来の持続的成長を念頭に置き平成27年7月、中期経営計画「2020年ビジョン」を策定いたしました。その概要は、当企業グループの強み、弱み及びグループ間の役割分担をふまえた重点戦略(販売面、技術開発面、生産面)の実行と2020年度の収益目標、売上高600億円、営業利益55億円の実現です。
(3)会社の対処すべき課題
今後の見通しにつきましては、保護貿易主義の高まりや資源高などによるリスクはあるものの、企業の景況感や消費者マインドの改善により引き続き緩やかに回復していくことが期待されます。
このような状況の中、当企業グループといたしましては、引き続き中期経営計画「2020年ビジョン」の取り組みを着実に実行してまいります。計画の実現に向け、
・新たな成長の柱となる商品づくりのための材料技術、生産技術の強化
・北米・中国市場での販売・供給体制整備による3極体制の構築
・連結経営強化に向けたグループ各社との活動の一元化
を実施してまいります。さらに、その先の時代の変化を見据えた新たな課題を創造し、果敢にチャレンジしていくことで、社業の一層の発展を図ってまいる所存です。
当企業グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。
なお、本文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業グループが判断したものであります。
(1)新製品開発力
当企業グループにおける売上のかなりの部分は車両用内装表皮材の販売に依っております。従来は塩化ビニル系製品が主でありましたが、オレフィン系およびウレタン系製品への市場ニーズも高まっており、当面の製品開発は非塩化ビニル系の製品群に注力していくと予想されます。一方、塩化ビニル系製品も価格・性能面から見直しもあり、全般的な取組みが必要となっています。市場ニーズの変化に対し、製品開発をタイムリーに実施できずに置き換え製品等で受注が減少した場合、当企業グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2)公的規制
当企業グループは国内での事業展開にあたって諸般の公的規制を受けております。中でも、環境関連法規制については、平成18年4月1日に施行された大気汚染防止法の揮発性有機化合物(VOC)排出規制により既存設備について平成22年3月末に法規制対策は完了済みでありますが、今後の法規制見直し如何によっては、規制遵守のためのコスト増加につながる可能性があります。
(3)災害等による影響
当企業グループは製造ラインの中断による潜在的なマイナス影響を最小化するために設備における定期的な災害発生防止検査と点検を行っておりますが、生産設備で発生する災害、またはその他の中断事象による影響を完全に防止または軽減できる保証はありません。従って、大規模な地震やその他の事象によって操業を中断する場合、各製品の生産能力が大きく低下する可能性があります。
(4)特定の取引先への依存
当企業グループは、車両用内装材を主にトヨタグループ向けに販売しており、当連結会計年度の売上高に占める同グループへの割合は40%超となっております。そのため、同グループの自動車生産および販売動向によっては、当企業グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、当連結会計年度末現在のトヨタ自動車株式会社による当社の議決権の所有割合は、直接所有割合34.1%、間接所有割合0.1%であります。
(5)原材料の仕入れ
当企業グループの主原材料が、石油関連であるため、原油/ナフサ価格の変動や需給の状況が当企業グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、当企業グループの生産は、原材料を複数の供給元に依存しております。当企業グループは、供給元と基本取引契約を結び、原材料の安定的な取引を安定的な生産の前提としておりますが、供給逼迫による世界的品不足や供給元の不慮の事故などにより、原材料の不足が生じないという保証はありません。その場合、生産の遅れを招き、また、原価を上昇させる可能性があります。
(6)為替レートの変動
当企業グループの事業には、海外における製品の生産・販売が含まれております。一般的に現地通貨に対する円高は当企業グループの事業に悪影響を及ぼし、円安は好影響をもたらします。為替レートの大幅な変動は、当企業グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。
(7)国際活動および海外進出
当企業グループは、様々な国で事業活動を行っております。その国々における予期しない政治的要因、テロ・戦争などの社会的混乱、経済状況の変化などは当企業グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、海外経済の回復を追い風に生産や輸出が増加するなど企業業績が堅調に推移したことや、雇用・所得環境の改善に伴い個人消費が持ち直すなど、緩やかに回復しました。
このような状況のもと、当企業グループは、車両用の売上増加などにより、連結売上高は490億3百万円と前期(467億7千3百万円)に比べ4.8%の増加となりました。
売上高を用途別にみますと、車両用につきましては、404億3千万円と前期(360億2千7百万円)に比べ12.2%の増加となりました。住宅・住設用につきましては、45億8千8百万円と前期(64億7千2百万円)に比べ29.1%の減少となり、ファッション・生活資材用につきましては、39億8千3百万円と前期(42億7千3百万円)に比べ6.8%の減少となりました。
利益面につきましては、連結経常利益は33億4千9百万円(前期連結経常利益 38億3百万円)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は23億9千9百万円(前期親会社株主に帰属する当期純利益 25億5千7百万円)となりました。
また、当企業グループは各種合成表皮材の単一セグメントで事業活動を展開しております。
②財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ10.6%増加し、535億3千3百万円となりました。
資産の部では、流動資産は前連結会計年度末に比べ13.5%増加し、294億8百万円となりました。これは主として電子記録債権が増加したことによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ7.3%増加し、241億2千5百万円となりました。これは主として建設仮勘定が増加したことによります。
負債の部では、流動負債は前連結会計年度末に比べ23.1%増加し、191億3千3百万円となりました。これは主として支払手形及び買掛金が増加したことによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ0.4%減少し、22億2千7百万円となりました。これは主として退職給付に係る負債が減少したことによります。
純資産の部は、前連結会計年度末に比べ5.0%増加し、321億7千2百万円となりました。これは主として利益剰余金が増加したことによります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ7億2千4百万円増加し、77億7千4百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは46億3千3百万円の増加となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益33億4千9百万円などによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、29億2千9百万円の減少となりました。
これは主に有形固定資産の取得による支出27億6千3百万円などによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、9億8千7百万円の減少となりました。
これは主に連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出2億7千3百万円などによります。
④生産、受注及び販売の実績
当企業グループは各種合成表皮材の単一セグメントで事業活動を展開しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を用途別に示すと、次のとおりであります。
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用途別 |
当連結会計年度 |
|
|
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
車両用 |
43,540 |
17.2 |
|
住宅・住設用 |
5,114 |
△29.7 |
|
ファッション・生活資材用 |
3,813 |
△10.0 |
|
計 |
52,469 |
7.7 |
(注)1 金額は販売価格によります。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注高および受注残高を用途別に示すと、次のとおりであります。
|
用途別 |
当連結会計年度 |
|||
|
受注高 |
受注残高 |
|||
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
車両用 |
40,395 |
10.7 |
3,124 |
△1.3 |
|
住宅・住設用 |
4,510 |
△30.3 |
688 |
△22.3 |
|
ファッション・生活資材用 |
290 |
△93.2 |
440 |
3.8 |
|
計 |
45,196 |
△4.4 |
4,252 |
△5.0 |
(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を用途別に示すと、次のとおりであります。
|
用途別 |
当連結会計年度 |
|
|
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
車両用 |
40,430 |
12.2 |
|
住宅・住設用 |
4,588 |
△29.1 |
|
ファッション・生活資材用 |
3,983 |
△6.8 |
|
計 |
49,003 |
4.8 |
(注)1 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
林テレンプ㈱ |
11,252 |
24.1 |
12,136 |
24.8 |
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当企業グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当企業グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要といたします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当企業グループの当連結会計年度における経営成績等は、連結売上高が490億3百万円と前期(467億7千3百万円)に比べ4.8%の増加となりました。連結営業利益は、32億4千7百万円と前期(37億7千万円)に比べ、13.9%の減少となりました。連結経常利益は、33億4千9百万円と前期(38億3百万円)に比べ、11.9%の減少となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、23億9千9百万円と前期(25億5千7百円)に比べ、6.2%の減少となりました。
a.連結売上高
連結売上高は、車両用合成皮革や成形複合材が国内市場で堅調に推移する中、中国市場において引き続き好調だったことなどにより、490億3百万円と前期(467億7千3百万円)に比べ4.8%の増加となりました。
b.連結営業利益
連結営業利益は、原価改善努力や円安による輸出採算の改善があったものの、原材料・燃料価格の値上がりや中国子会社の環境対応コストにより、32億4千7百万円と前期(37億7千万円)に比べ、13.9%の減少となりました。
c.連結営業外損益
連結営業外収益は、固定資産売却益の増加などにより、3億5千8百万円と前期(2億6千5百万円)に比べ、35.2%の増加となりました。
連結営業外費用は、為替差損の計上などにより、2億5千7百万円と前期(2億3千2百万円)に比べ、10.8%の増加となりました。
以上の結果、連結経常利益は、33億4千9百万円と前期(38億3百万円)に比べ、11.9%の減少となりました。
d.親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、23億9千9百万円と前期(25億5千7百円)に比べ、6.2%の減少となり、1株当たり当期純利益は97円95銭となりました。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フロー
「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
b.資金需要
資金需要の主なものは、設備投資等の長期資金需要と製品の製造のための原材料等購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。
c.財務政策
設備投資等の長期資金需要および運転資金需要に対しては主に内部留保により対応しております。
該当事項はありません。
当企業グループでは、お客様の真のニーズを探り、快適な空間造りに向け創造的かつ高度な技術力で積極的な研究開発を進めております。その主な活動は、高品位で機能性を有する魅力的な製品の開発と生産技術開発、コスト競争力の強化などであります。
主要な開発課題は次のとおりであります。
(1)車両用内装材
高品位・高質感要求に対応する新しい合成表皮材開発
軽量化、リサイクル、低コスト化、環境保全、快適性向上に対する材料、製品開発
(2)車両用外装材
高意匠、機能性、加工性の向上、環境保全を追及した外装用フィルムの開発
(3)住設用高級フィルム
高意匠、高機能性多層フィルムの開発
(4)ファッション・生活資材用表皮材
ファッション性や機能性に主眼を置いた合成皮革等の開発
なお、当連結会計年度の研究開発費は704百万円であります。