当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、訪日外国人数の伸びは見られるものの、インバウンド消費の高止まりや物価高、長期化する地政学リスクや米国の関税政策など不安定な状況であり、当社グループを取り巻く事業環境についても予断を許さない状況が続きました。
このような状況のなか、快適な生活を支える価値を創出し続ける企業を目指し、イノベーション創出とグローバル貢献を果たすための事業構造の創造を進めるにあたり、2024年度よりスタートした中期経営計画「CREATION 2026」を推進し、重点テーマである「事業ポートフォリオの再構築」「グローバル企業化」「人的資本経営」を実行し、「NICHIBAN GROUP 2030 VISION」実現に向けて取り組んでまいりました。
①事業ポートフォリオの再構築
・テープ事業セグメントの抜本的収益改善
・成長事業と新領域へ経営資源を重点配分
②グローバル企業化
・販売3拠点の成長追求
・2030年度グローバル比率30%実現に向けた機能拡充
・グループ全体のグローバル企業化の推進
③人的資本経営
・ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進
・自己変革し成長する自律的人財の育成
・従業員の健康とエンゲージメントの向上
・新人事制度の導入
以上の取り組みを実施いたしました結果、
売上高は、グローバルフィールドにおける「ロイヒつぼ膏TMコインプラスター」の販売開始等により、前年同期比1.6%増の241億5千万円となりました。
営業利益は、インバウンド消費の高止まりによるヘルスケアフィールドの高粗利製品の売上高減少や、テレビCMの放映に係る広告宣伝費や人件費の増加による販売費及び一般管理費の増加等により、前年同期比12.6%減の10億2千5百万円となりました。
経常利益は、主に営業利益の減少により、前年同期比14.3%減の10億5千1百万円となりました。
親会社株主に帰属する中間純利益は、経常利益の減少と、本社移転費用3千2百万円の計上により、前年同期比19.0%減の6億5千6百万円となりました。
当社グループのセグメントの概要は次のとおりです。
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務諸表が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社は、成長事業への経営資源の重点配分及び全社視点での事業戦略体制の見直しを目的に「事業戦略本部」を設置し、その傘下に、販路別に以下の営業統括部・本部を設置しております。
・顧客を機軸とした新たな営業推進体制の強化とブランド戦略の再構築のために、「コンシューマー営業統括本部」を設置し、ヘルスケア、EC、ステーショナリーの各営業担当管掌を管轄させております。
・より顧客に密着した営業活動を推進し、新規開発案件探索、顧客拡大のために、「医療材営業統括部」、「工業品営業統括部」を置いております。
・グローバル企業化実現に向けて、全社戦略との一貫性を高め、より積極的な事業活動を展開するために、「グローバル事業本部」を設置しております。
当社グループは、以上の営業担当管掌に、各子会社を加えた事業フィールドとして、「ヘルスケアフィールド」、「ECフィールド」、「ステーショナリーフィールド」、「医療材フィールド」、「工業品フィールド」及び「グローバルフィールド」を設定しております。
経営資源の配分の決定及び業績の評価については、取り扱う製品、商品の性質や、市場、製造方法の類似性に基づき、「メディカル事業」、「テープ事業」の単位で行っていることから、当社グループの事業セグメントとしては、「メディカル事業」、「テープ事業」と認識し、これを報告セグメントとしております。
「メディカル事業」、「テープ事業」セグメントと各事業フィールドとの関係は以下のとおりです。
事業の種類別セグメントの業績は次のとおりであります。
メディカル事業
(ヘルスケアフィールド)
ドラッグストアを中心とした大衆薬市場におきましては、全国的な酷暑の影響で外出やレジャーが減少するなど販売環境は不安定な状況となりました。
このような状況のなか、高機能救急絆創膏「ケアリーヴTM」シリーズについては、国内需要拡大に向けて認知度向上のためにテレビCMなどの広告媒体を活用したPR活動や試供品配布を積極的に展開し、売上高は前年同期を上回りました。鎮痛消炎剤「ロイヒ」シリーズについては、国内消費は維持する中で、インバウンド消費の高止まりもあり、売上高は前年同期を下回りました。
その結果、フィールド全体としての売上高は72億8千万円(前年同期比0.5%減)となりました。
(医療材フィールド)
医療機関向け医療材料市場におきましては、材料費や医薬品費の高騰、さらには働き方改革に起因する人件費高騰や病院の経営不振など、医療現場での販売環境は厳しい状況となりました。
このような状況のなか、高透湿性フィルムドレッシング「カテリープラスTM」シリーズについては、新製品「カテリープラスTMI.V.スリット小児用」が高い評価をいただくなど、医療安全を重視する医療機関からの新規採用が拡大し、売上高は前年同期を上回りました。また「くっつくバンデージ」については、ディスポーザブルの止血ベルトとしての利便性や感染対策品としての認知向上を背景に需要が伸張しており、売上高は前年同期を上回りました。
その結果、フィールド全体としての売上高は28億6千3百万円(前年同期比1.1%増)となりました。
((メディカル事業に係る)ECフィールド)
EC市場におきましては、オンライン購買に対するWEBマーケティングの取組を強化してきたことにより、高機能救急絆創膏「ケアリーヴTM」シリーズの売上高は、前年同期を上回りました。その一方、手術後の傷あとケアテープ「アトファインTM」の売上高は、他社競合品の台頭もあり前年同期を下回りました。
その結果、フィールド全体としての売上高は5億7千6百万円(前年同期比6.5%増)となりました。
((メディカル事業に係る)グローバルフィールド)
グローバルにおけるメディカル事業については、重点地域であるアジア及び欧州において、高機能救急絆創膏「ケアリーヴTM」シリーズや止血製品シリーズ「セサブリックTM」を中心に、販売代理店と協力して現地密着型の営業活動を展開してまいりました。
高機能救急絆創膏「ケアリーヴTM」シリーズについては、販売代理店の在庫調整の影響により売上高は前年同期を下回りました。その一方、韓国で販売開始した新製品「ロイヒつぼ膏TMコインプラスター」は売上高に大きく貢献しました。
その結果、フィールド全体としての売上高は13億1千7百万円(前年同期比18.0%増)となりました。
以上の結果、メディカル事業全体の売上高は、120億3千7百万円(前年同期比2.0%増)となりました。一方で、ヘルスケアフィールドにおける鎮痛消炎剤「ロイヒ」シリーズのインバウンド消費の高止まり等により、セグメント利益は30億1百万円(前年同期比3.8%減)となりました。
テープ事業
(ステーショナリーフィールド)
文具事務用品市場におきましては、DX化などで紙の消費が大きく減少し、オフィス需要が低迷する中、オンライン購買拡大に伴う消費者の購買先の変化もあり、厳しい販売環境となりました。
このような状況のなか、主要製品である「セロテープ®」については、売上高は前年同期並みとなりました。両面テープ「ナイスタックTM」については、オフィス需要の低迷と店頭からECサイトへ消費者の購買先に変化がみられ、売上高は前年同期を下回りました。
その結果、フィールド全体としての売上高は22億1千6百万円(前年同期比1.2%減)となりました。
(工業品フィールド)
産業用テープ市場におきましては、米国の関税施策などによる不透明感がみられ、依然として厳しい販売環境が続きました。
このような状況のなか、主要製品の「セロテープ®」については、天然素材を使用した環境配慮型製品であることを積極的に啓発し、多くの企業や自治体の賛同を得たこともあり売上高は前年同期を上回りました。また、建築土木用テープにつきましては、施工期間短縮用テープ「せこたんTM」シリーズを製品展示会へ出展するなどPR活動を実施したこともあり、売上高は前年同期を上回りました。
その結果、フィールド全体としての売上高は65億7千6百万円(前年同期比2.6%増)となりました。
((テープ事業に係る)ECフィールド)
EC市場におきましては、オンライン購買拡大に伴う消費者の購買先の変化に対応し、WEBマーケティングを強化するとともに、主力製品の「セロテープ®」と両面テープ「ナイスタックTM」については、店頭からECサイトへ消費者の購買先の変化もあり、売上高は前年同期を上回りました。
その結果、フィールド全体としての売上高は20億4千5百万円(前年同期比5.2%増)となりました。
((テープ事業に係る)グローバルフィールド)
グローバルにおけるテープ事業については、アジアと欧州を重点地域として、製品戦略を展開してまいりました。
「PanfixTMセルローステープ」については、販売代理店と協力して現地密着型の営業活動を展開しましたが、前年同期を下回りました。和紙マスキングテープについても、欧州や中国市場に焦点を当て、販売チャネルの構築や製品育成に注力しましたが、欧州の市況低迷の影響もあり、売上高は前年同期を下回りました。
その結果、フィールド全体としての売上高は12億7千3百万円(前年同期比5.7%減)となりました。
以上の結果、テープ事業全体の売上高は121億1千2百万円(前年同期比1.3%増)となりました。また、低採算製品の販売数量の増加等により、セグメント利益は3億6千1百万円(前年同期比8.1%減)となりました。
調整額
報告セグメントに帰属しない一般管理費の計上等により、営業利益と報告セグメントの利益の合計額との調整額が△23億3千6百万円(前年同期は△23億3千9百万円)となりました。
当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ3億8千2百万円減少し、672億2千万円となりました。流動資産は3億2千3百万円の増加、固定資産は7億5百万円の減少となりました。
流動資産の増加は、回収が進んだことにより売掛債権が9億8千1百万円減少した一方で、棚卸資産が7億1百万円増加したこと、2026年6月償還予定の債券を固定資産から流動資産に振り替えたこと等により有価証券が3億9千6百万円増加したこと等によるものです。
固定資産の減少は、減価償却費が投資額を上回り、有形固定資産が4億8千5百万円減少したこと等によるものです。
負債は、前連結会計年度末と比べ2億6千9百万円減少し、241億4千6百万円となりました。流動負債は15億4千6百万円の増加、固定負債は18億1千6百万円の減少となりました。
これらは、主に2026年6月返済予定の借入金を固定負債から流動負債に振り替えたこと等によるものです。
純資産は前連結会計年度末と比べ1億1千2百万円減少し、430億7千4百万円となりました。これは主に、利益剰余金が5千9百万円減少したこと等によるものです。
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ1億9千6百万円増加し、145億3百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、15億4千6百万円の収入(前中間連結会計期間は22億7千4百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益10億1千9百万円の計上、減価償却費14億1千3百万円の計上、売上債権の減少9億8千1百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、6億4百万円の支出(前中間連結会計期間は7億4千9百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出4億5千9百万円、無形固定資産の取得による支出1億2千1百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、7億3千3百万円の支出(前中間連結会計期間は7億2千6百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額7億1千3百万円等の支出があったこと等によるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報の記載について重要な変更はありません。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について、重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、新たに認識したものはありません。
当中間連結会計期間の研究開発活動の金額は6億8千8百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、前年同期比で、生産、受注及び販売の実績に著しい増減はありません。
当中間連結会計期間において、重要な契約等の決定又は締結等はありません。