(1)業績
1.事業環境
当期におけるわが国経済は、混迷する中東情勢、中国をはじめとするアジア経済の減速、英国の欧州連合離脱の影響、さらには米国新大統領の政策に関する不確実性など先行きに不透明な状況が強まる中、政府の経済政策や日銀の金融緩和政策等により一部に改善の遅れは見られるものの景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方、当社業績に大きく影響する原油相場は年初より30ドル/バレル台から一貫して上昇し、6月には米国WTI原油は50ドル/バレル台、東南アジア産原油は49ドル/バレル台の高値をつけた後はやや落ち着いた動きで推移しましたが、OPEC加盟国による減産合意もあり年末には米国WTI原油が53ドル/バレル、東南アジア産原油も52ドル/バレル台に上昇しました。また、円・ドル相場は年初の119円台から一貫して円高基調となり6月には99円/ドル台をつけた後は100円/ドル台前半で小幅な動きで推移しましたが、11月の米国大統領選挙以降は一転して円安が進行し年末には117円/ドル台をつけるに至りました。
2.事業の経過および当期の経営方針等に基づく諸策の実施状況
このような状況の中で、当社は下記の当期経営方針およびISO9001の年度品質方針ならびに中期経営計画NS2017(平成27年度~平成29年度)に基づき、具体的諸施策を推進し、企業価値および企業品質の一層の向上に取組んできました。その進捗状況と結果は下記のとおりです。
(経営方針)
1)持続的発展を可能とするワックススペシャリストとしての事業基盤の強化を図る。
新原料下の安定操業と最適製販の定着、タイ工場の早期採算化およびアジア市場の開発・開拓強化、高機能開発製品の更なる拡充、グローバル人材の育成強化等を図る。
ワックススペシャリストとしての事業基盤強化については、基幹工場である徳山工場、高機能開発製品の受託製造を主とするつくば事業所(テクノワックス㈱)、更にはアジア市場開拓拠点としてのNippon Seiro (Thailand)Co.,Ltd.の3生産拠点体制を構築し、各お取引先のニーズにきめ細かくお応えできる製造販売体制の強化に注力してきました。
徳山工場においては新原料下の最適生産と効率的な運転の定着に取組み、ワックス取得率の向上と重油生産の最小化に注力するとともに高機能開発製品の更なる拡充を図るため本年10月に分子蒸留設備の増設に着手いたしました。
つくば事業所(テクノワックス㈱)は主として分子蒸留製品やエマルジョン製品等の高機能開発製品の受託製造が順調に推移しました。
Nippon Seiro (Thailand)Co.,Ltd.はISO9001:2015およびISO14001:2015の認証を取得し、生産体制、品質体制を構築するとともに、既存の日系タイヤメーカーに加え欧州系タイヤメーカーや新興のアジア系タイヤメーカー等グローバルな新規顧客の開拓に努め、第3四半期連結会計期間(7~9月)より徐々に受注量が増加してきました。
2) 財務体質の改善を図る。
予算必達による配当継続、固定費の削減、在庫の適正化、資本の充実等を行う。
当期は収益確保を最優先事項として効率生産、採算販売の徹底をはじめ固定費の削減を柱とする収益・収支改善策に取組み、損益改善に努めました。これにより、前年比大幅な業績改善を実現し3期ぶりの黒字決算を達成いたしました。詳細は後述の「3.当連結会計年度の事業概況と成果」に記載のとおりです。配当につきましては長期安定配当の基本方針に基づき、中間配当は1株につき5円、期末配当は当初発表どおり1株につき5円とし、年間配当1株につき10円としております。
また、借入金については、資金調達の多様化を図り大幅に削減いたしました。引続き効率的資金運用を念頭に財務内容の改善に努めてまいります。
3) 信頼される企業運営を通じて社会貢献を実現する。
安全操業、環境保全、コンプライアンスの徹底を図る。
無事故・無災害、省エネルギー化等の安全操業・環境保全の継続的取組み、従業員教育の制度見直しをはじめリスク・コンプライアンス事項の見直しおよび各部門の内部監査・ISOの継続的改善活動に取組むとともにCSR活動・環境保全活動を計画どおり実施し、グループ各工場において「安全第一」を徹底し、無事故・無災害に取組みました。また、連結決算の範囲拡張に併せ、グループ内部統制システムの整備拡充を図りました。
(ISO9001の平成28年度品質方針)
日本精蠟はワックスのスペシャリストとして、お客様のニーズに応え、安心してご使用いただける製品・サービスを提供し続けます。
1) テクノワックス㈱を含む全組織の品質マネジメントシステムの維持管理および継続的改善に努め、更なるお客様満足度の向上を図ります。
2) お客様の真のご要望に応えるべく、品質の向上および環境に配慮した製品づくりを目指します。
3) 製品含有化学物質管理をはじめ、コンプライアンスに基づいた、安心・安全な製品を提供し、お客様からの信頼を高めます。
以上のISO9001の年度品質方針の取組みについては、その具体的行動指針および各部門の品質目標実施計画に基づき、四半期毎の活動状況の品質監査を実施する等継続的なマネジメントレビューを推進し、目標は概ね計画どおり進捗しました。
3.当連結会計年度の事業概況と成果
主力のワックス販売は、前年に比較して販売数量では563トン減の69,799トン、販売高では1,836百万円減の17,108百万円の実績となりました。このうち、国内販売は引続き高機能開発製品を中心に堅調を持続し、販売数量では377トン増の34,239トン、販売高では232百万円減の11,158百万円、輸出販売では液状輸出の一部が翌年にずれ込んだため、販売数量では941トン減の35,559トン、販売高では1,604百万円減の5,950百万円となりました。重油販売は火力発電用需要が漸減する中、ワックス留分の多い原料による重油生産量削減を図り、販売数量では33,253キロリットル減の188,853キロリットル、販売高では販売数量減に加え重油価格が原油価格に連動して大幅に下落し、4,131百万円減の6,031百万円の実績となりました。
損益面については、第2四半期連結累計期間(1~6月)は年初からの急激な円高等が影響し損失計上を余儀なくされましたが、第3四半期連結会計期間(7~9月)および第4四半期連結会計期間(10~12月)において新原料下のワックスの効率生産、重油生産量の削減、採算販売、固定費の削減等の取組みの進捗により、大幅な損益改善を実現しました。これにより、当期の売上高はその他商品を含めて23,318百万円(前年比5,932百万円減)、営業利益で846百万円(前年比1,499百万円増)、経常利益で580百万円(前年比1,310百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益で243百万円(前年比802百万円増)を計上することができました。
4.中期経営計画NS2017(Next Step 2017)の概要
① 中期経営計画策定の概要(平成26年12月22日公表)
本計画は平成27年度から平成29年度の3年間を「原料多様化に対応する最適製販体制の確立、高機能開発製品の更なる拡充、グローバル市場への販路拡大を通じて、持続的発展を可能とするワックススペシャリストとしての事業基盤を強化する時期」と位置付け、次の9点を基本方針といたします。
(基本方針)
1) 原料の多様化とそれに伴う製造技術力(品質の安定とコストダウン)のアップ
2) 自社開発・高機能製品による成長分野向け製品群の更なる充実(開発・製造・分野)
3) タイ工場の早期本格稼働と採算化およびアジア市場におけるゴム老防用ワックスシェアーの大幅アップ(数量倍増)
4) 総合ワックスメーカーの強みと責任、徹底した採算販売を意識した国内(製品・商品)販売の拡充、将来的な需給変動に対応できるフレキシブルな輸出販売の継続、国内外での「日本精蠟」評価の維持、発展
5) 重油製造量のミニマイズ化、原料購入を絡めたスキーム化等による安定販路の確保
6) 借入金圧縮、固定費削減による財務体質強化
7) 迅速な経営判断のための組織のスリム化、組織・要員再編による効率運営
8) コンプライアンス、リスク管理の徹底、ISO推進を通じた内部統制システムの強化
9) 品質・環境マネジメントシステムを通じた環境負荷低減、環境保全の推進
② 業績目標(連結)
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平成27年度 |
平成28年度 |
平成29年度 |
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売上高 |
(百万円) |
28,500 |
30,500 |
31,600 |
|
経常利益 |
(百万円) |
330 |
850 |
1,000 |
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親会社株主に帰属する当期純利益 |
(百万円) |
210 |
600 |
700 |
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配当 |
(円/1株) |
10 |
10 |
10 |
中期経営計画NS2017に掲げる基本方針の取組み状況は、前述の「2.事業の経過および当期の経営方針等に基づく諸策の実施状況」に記載のとおり、初年度の取組みとしては各課題とも概ね計画どおりの進捗を見ました。業績目標の達成状況は前述の「3.当連結会計年度の事業概況と成果」をご参照ください。
なお、業績目標数値は作成時点で入手可能な情報に基づき予測しうる範囲内で作成したものであり、実際の業績は先行き不透明な原料油価格や重油市況の動向等様々な変動要素の影響により目標数値とは大きく差異が生じますことをご承知くださいますようお願いいたします。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比較して63百万円減少し1,383百万円となりました。
当事業年度末における区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、3,402百万円(前年同期比1,475百万円収入増)となりました。これは主として税金等調整前当期純利益578百万円、減価償却費932百万円、たな卸資産の減少額747百万円、未払消費税等の増加額434百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、947百万円(前年同期比665百万円の支出減)となりました。これは有形及び無形固定資産の取得による支出942百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、2,543百万円(前年同期比1,925百万円の支出増)となりました。これは主として短期借入金の純減額1,883百万円、長期借入金の返済による支出2,230百万円、配当金の支払額180百万円、セール・アンド・リースバックによる収入591百万円等によるものです。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績については、事業部門ごとに表示することに合理性がないため、主な製品ごとに表示しております。
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区分 |
数量 |
前年同期比(%) |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
ワックス (パラフィン・マイクロクリスタリン) |
69,495t |
7.9 |
16,961 |
△2.2 |
|
重油 |
161,690kl |
△27.2 |
5,163 |
△49.2 |
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合計 |
|
- |
22,125 |
△19.6 |
(注)1 金額は、販売価格をもって算出しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注実績
当社グループの生産においては、そのほとんどを見込生産で行っておりますので、受注実績は記載しておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績については、事業部門ごとに表示することに合理性がないため、主な製品ごとに表示しております。
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区分 |
数量 |
前年同期比(%) |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
ワックス (パラフィン・マイクロクリスタリン) |
69,799t |
△0.8 |
17,108 |
△9.7 |
|
重油 |
188,853kl |
△15.0 |
6,031 |
△40.7 |
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その他仕入商品 |
|
|
177 |
25.8 |
|
合計 |
|
- |
23,318 |
△20.3 |
(注)1 ワックスには輸入ワックスの仕入販売を含んでおります。
2 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
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金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
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三菱商事エネルギー株式会社 |
3,806 |
13.0 |
2,910 |
12.5 |
|
安藤パラケミー株式会社 |
2,569 |
8.8 |
2,545 |
10.9 |
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
今後の見通しにつきましては、米国新大統領の政策に関する不確実性に加え、原油価格の動向や為替相場の先行き、英国の欧州連合離脱問題の動向等引続き不透明な状況が続くものと予想されます。このような環境の中で、平成29年度の経営方針、品質方針および最終年度を迎えた中期経営計画NS2017の基本方針に基づき、伊藤忠商事株式会社との資本・業務提携による既存ビジネスの拡充と新規ビジネス創出の推進をはじめ、最適原料の安定確保と更なる効率生産の追求、タイ工場の早期本格稼働、平成29年秋に竣工予定の分子蒸留設備の早期採算化等を柱とする経営諸課題に引続き取組むとともに、事業基盤の強化と更なる業績改善に全力を傾注してゆく所存です。
このような状況を踏まえ、平成29年度の経営方針、品質方針を以下のとおり定め、企業価値、企業品質の一層の向上および中期経営計画NS2017の推進に全力を傾注してまいります。
(平成29年度経営方針)
1) スピーディーな経営判断と効率的な組織運営による全社的な機動力アップ、課題に対する方向性の明確化、確実な一歩
2) 2大事業(Nippon Seiro(Thailand) Co,. Ltd.及び分子蒸留設備運用)の早期採算化への能動的なアクション
3) 予算(目標数値)に対し、各部隊、収益・効率化の具体的な貢献目標の設定及びコミットメント
4) 信頼される企業であり続ける
CSR(社会的責任)、安全操業、環境保全、コンプライアンス遵守、人・設備・製品に優しく
(ISO9001の平成29年度品質方針)
日本精蠟はワックスのスペシャリストとして、お客様に満足いただける製品を一貫して提供し続けるため、以下の取組みを実施いたします。
1) テクノワックス㈱を含む全組織において、品質マネジメントシステム(2015年版)への移行と同システムの継続的改善に努めます。
2) お客様の要求事項に対応した製品を開発・提供します。
3) 品質向上、安全操業及び従業員の力量アップに向けた取組みを推進します。
4) 製品含有化学物質管理をはじめ全ての関連法令・規制要求事項に沿って事業を継続します。
事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 原材料の調達
当社グループの原料油は良質なワックスの含有量が多い東南アジア産の原油にその多くを依存しております。原料の安定的な調達は、産出国の政策や国情により影響を受ける可能性があります。
(2) 原油価格変動
当社グループの製品コストの大半を占める原料油価格は、原油価格の動向に左右されるため、その変動が当社のコストに大きな影響を与えます。
(3) 需要及び市況変動等
当社グループの主製品のワックス販売は、国内・海外市場の多方面で産業用素材として使われておりますので、各国経済および各業界の需要動向の影響を受けます。また、中国をはじめとする競合先の動向に影響を受けます。重油販売は内外の市況に大きく影響されます。
(4) 金利および為替の変動
有利子負債が多いため、金利の上昇は借入コストの増加につながり、また、為替の変動は輸入原料のコストや輸出製品の販売に影響を与えます。
(5) 災害や事故
当社グループは人為的操業事故や災害を未然に防止するため、定期的な設備点検等安全対策の徹底を図っておりますが、地震や台風などの自然災害等が発生した場合は操業を停止する等の緊急措置をとるため、生産および販売活動に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 退職給付債務
当社グループの従業員退職給付費用および債務は、年金資産の運用収益率や割引率などの数理計算上の前提に基づいて計算されています。年金資産の運用環境の悪化により前提と実績に乖離が生じた場合などは、将来の退職給付費用が増加し、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7) 資産価値の変動
当社グループが保有するたな卸資産、固定資産や有価証券等について、経済状況等の影響から資産価値が低下した場合は、評価損が発生するなど、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8) 情報の管理
社内情報システムのセキュリティーの強化のためにウイルス対策等の対応に務めておりますが、地震や台風などの自然災害等に起因して情報システムに障害が発生する可能性があります。この場合業務が停止する等生産および販売活動に支障をきたす恐れがあります。
(9) 海外での事業活動について
当社グループはタイ王国において事業活動を行っております。そのため、予期しない政治状況の激変や法制度の変更、さらに地政学的なリスクが内在しております。
(1) 当社は、SHELL MDS(MALAYSIA) SENDIRIAN BERHAD社と同社が天然ガスより製造する合成ワックスを、当社が輸入し日本国内で独占的に販売する契約を締結しております。契約期間は平成5年より3年間を契約期間とし、期間満了の3ヶ月前までに書面による通告で解除されない限り1年間契約期間を延長します。
(2) 当社は、機動的な資金調達手段を確保することにより、手元流動性を圧縮し、資金効率を高めることを目的として、取引銀行5行(三菱UFJ信託銀行株式会社、株式会社広島銀行、株式会社みずほ銀行、株式会社山口銀行、株式会社西京銀行)と総額60億円の特定融資枠契約(貸出コミットメントライン契約)を締結しております。
わが国唯一のワックス専業メーカーとして、基礎研究のみならず、周辺素材へもその研究範囲を拡大し、様々な応用研究および新規製品の開発に取組んできました。
例えば、従来からのワックスの有する優れた撥水性、防湿性、ガスバリアー性、熱応答性、潤滑性等々の特性を生かした新規用途の開拓、更には、各種樹脂との相溶性や添加効果についての研究、機能性を高める変性ワックスの研究、ワックスの特性を最大限引き出す乳化技術に関する研究等の応用研究を重ねることで、新規用途の開拓、新規製品の開発に努めております。
また、複数の大学への委託研究や学会発表、お客様との共同研究及び技術交流等、次世代の成長・育成に努めると共に、研究開発活動の活性化・高度化も図りました。
当連勝会計年度は、お客様からの要求特性の具現化と高機能を付与した付加価値製品の継続的開発に取組み、特に昨年新設したゴム老化防止用ワックスに特化した研究開発グループにおいては、従来のお客様に加え、アジアを中心とした新興タイヤメーカーに向けた様々な取り組みを行いました。多様化する原料に対応し、国内のみならず海外のお客様との交流を深め、より迅速かつ的確な情報を収集・分析・判断する能力を育成し、開発研究体制の強化に繋げております。
環境対応型研究テーマとして、低エネルギー化を図る低温定着トナー用ワックス、VOCを低減するインキ用ワックス、防滑・耐摩性を付与したエマルジョンの開発等、また、カーボンニュートラルをより具体化するため、植物由来の成分を出発原料とした新規製品開発及び用途開拓も継続して活動しております。
なお、当連結会計年度における研究開発費は142百万円でした。
(1)重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度における経営成績は、売上高では23,318百万円(前年比5,932百万円減)となり製品別売上高では、ワックス販売が17,108百万円(前年比1,836百万円減)、重油販売が6,031百万円(前年比4,131百万円減)、その他仕入商品販売177百万円(前年比36百万円増)となりました。収益面では、営業利益で846百万円(前年比1,499百万円増)、経常利益で580百万円(前年比1,310百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益では243百万円(前年比802百万円増)を計上することができました。
(3)当連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度末における資産合計は前連結会計年度末に比べて1,987百万円減少の29,083百万円となりました。
これは主として有形リース資産の増加額465百万円、受取手形及び売掛金の減少額176百万円、たな卸資産の減少額721百万円、建設仮勘定の減少額646百万円等によるものです。
これに対して負債合計は、前連結会計年度末に比較して2,150百万円減少の18,646百万円となりました。これは主として支払手形及び買掛金の増加額207百万円、短期借入金の減少額1,890百万円、長期借入金の減少額1,107百万円等によるものです。
また純資産合計は、前連結会計年度末に比較して162百万円増加の10,436百万円となりました。これは主として土地再評価差額金の増加額138百万円、利益剰余金の増加額88百万円等によるものです。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載しております。
(5)戦略的現状と見通し
「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載しております。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。