(1)業績
当連結会計年度における我が国経済は、円高進行を受けた企業収益の下振れや在庫調整圧力の残存があるものの、輸出が持ち直しの兆しを見せ、また個人消費も天候不順による弱さがみられるものの、雇用・所得情勢の回復を背景に持ち直しつつあり、緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら米国の新政権が始動し経済政策の不確実性や英国のEU離脱の影響など先行きは不透明な状況となっております。
国内の農業を取り巻く環境に関しましては、「攻めの農林水産業の展開と輸出力の強化」が日本再興戦略2016における鍵となる施策の一つとされ、多様な施策への取組みが計画されております。
このような状況のもと、当社グループでは従来からの地域密着を基本に、水稲用殺虫剤「スクミノン」並びに食品由来物質を用いた「サンクリスタル乳剤」、「ハッパ乳剤」、「ビオネクト」などの独自開発品に加え、総合防除による環境保全型農業への推進、森林や公園・ゴルフ場等の緑化防除事業ならびに不快害虫防除薬剤の開発と防除事業などに注力するとともに受託生産にも努めて工場の操業度向上を図ってまいりました。
これらの結果、売上高は62億81百万円(前連結会計年度比4億14百万円、6.2%減)となりました。損益面では、営業損失は57百万円(前連結会計年度は35百万円の営業利益)、経常損失は34百万円(前連結会計年度は1億24百万円の経常利益)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は48百万円(前連結会計年度は59百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
(2)セグメント別の情報
当社グループは事業の種類別セグメント情報は公開しておりませんが、製品の用途別売上は以下のとおりとなりました。
殺虫剤は園芸および緑化用が減少し、売上高36億33百万円(前年同期比2億24百万円、5.8%減)、殺菌剤は緑化用が増加し、売上高8億72百万円(前年同期比20百万円、2.4%増)、殺虫殺菌剤は水稲用が減少し、売上高4億50百万円(前年同期比16百万円、3.5%減)、除草剤は水稲および園芸用が減少し、売上高5億77百万円(前年同期比13百万円、2.3%減)、その他は園芸用が減少し、売上高3億14百万円(前年同期比1億29百万円、29.2%減)、農薬以外のその他は緑化用資材が減少し、売上高4億32百万円(前年同期比50百万円、10.5%減)となりました。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ3億7百万円増加し、13億84百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは1億73百万円の増加(前年同期は3億9百万円の減少)となりました。これは主に売上債権の減少4億49百万円、減価償却費95百万円等の資金増加が、たな卸資産の増加2億6百万円、仕入債務の減少1億7百万円等の資金減少を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは33百万円の減少(前年同期は68百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出38百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは1億67百万円の増加(前年同期は1億34百万円の減少)となりました。これは主に長期借入れによる収入9億円の資金増加が、長期借入金の返済による支出6億88百万円の資金減少を上回ったことによるものであります。
(1)製品生産実績
当社グループはセグメント情報を開示しておりませんので、種類別生産実績を示すと次のとおりであります。
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種類 |
前連結会計年度 (自 平成26年12月1日 至 平成27年11月30日) |
当連結会計年度 (自 平成27年12月1日 至 平成28年11月30日) |
増減比 (%) |
|
農薬 |
|
|
|
|
殺虫剤(千円) |
1,391,870 |
1,453,018 |
4.4 |
|
殺菌剤(千円) |
362,328 |
352,515 |
△2.7 |
|
殺虫殺菌剤(千円) |
111,402 |
87,952 |
△21.1 |
|
除草剤(千円) |
142,859 |
128,808 |
△9.8 |
|
その他(千円) |
190,876 |
144,564 |
△24.3 |
|
小計(千円) |
2,199,337 |
2,166,859 |
△1.5 |
|
その他(千円) |
35,580 |
29,632 |
△16.7 |
|
合計(千円) |
2,234,918 |
2,196,492 |
△1.7 |
(注)金額は、製品製造原価で表示しており消費税等は含んでおりません。
(2)商品仕入実績
当社グループは、自社製品の販売とともに他社製品も販売しており、最近の仕入実績は次のとおりであります。
|
種類 |
前連結会計年度 (自 平成26年12月1日 至 平成27年11月30日) |
当連結会計年度 (自 平成27年12月1日 至 平成28年11月30日) |
増減比 (%) |
|
農薬 |
|
|
|
|
殺虫剤(千円) |
1,776,637 |
1,400,578 |
△21.2 |
|
殺菌剤(千円) |
411,586 |
387,964 |
△5.7 |
|
殺虫殺菌剤(千円) |
236,359 |
221,908 |
△6.1 |
|
除草剤(千円) |
324,508 |
303,988 |
△6.3 |
|
その他(千円) |
165,550 |
135,393 |
△18.2 |
|
小計(千円) |
2,914,641 |
2,449,834 |
△16.0 |
|
その他(千円) |
151,573 |
116,304 |
△23.3 |
|
合計(千円) |
3,066,215 |
2,566,138 |
△16.3 |
(注)1.主な仕入先は、三菱商事㈱、住友化学㈱、ゾエティス・ジャパン㈱等であります。
2.上記金額には、消費税等は含んでおりません。
(3)受注状況
当社グループは、受注生産は行っておりません。
(4)販売実績
当社グループはセグメント情報を開示しておりませんので、種類別販売実績を示すと次のとおりであります。
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種類 |
前連結会計年度 (自 平成26年12月1日 至 平成27年11月30日) |
当連結会計年度 (自 平成27年12月1日 至 平成28年11月30日) |
増減比 (%) |
|
農薬 |
|
|
|
|
殺虫剤(千円) |
3,858,784 |
3,633,940 |
△5.8 |
|
殺菌剤(千円) |
851,406 |
872,118 |
2.4 |
|
殺虫殺菌剤(千円) |
466,751 |
450,560 |
△3.5 |
|
除草剤(千円) |
591,651 |
577,818 |
△2.3 |
|
その他(千円) |
444,958 |
314,994 |
△29.2 |
|
小計(千円) |
6,213,552 |
5,849,432 |
△5.9 |
|
その他(千円) |
483,277 |
432,403 |
△10.5 |
|
合計(千円) |
6,696,829 |
6,281,835 |
△6.2 |
(注)1.当社グループの製品、商品は多品種、多規格であり、同一数量でも品種により価格の差が著しいため、数量表示を省略し、金額で表示しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成26年12月1日 至 平成27年11月30日) |
当連結会計年度 (自 平成27年12月1日 至 平成28年11月30日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
全国農業協同組合連合会 |
2,196,670 |
32.8 |
1,869,862 |
29.8 |
3.金額には消費税等は含んでおりません。
当社グループを取り巻く環境は、輸入農産物の増加や農耕地の減少に加え消費者の「食の安全・安心」への関心の高まりから減農薬栽培・有機栽培の増加等依然厳しい状況が続いております。
当社グループは、「地域に密着した製品」、「環境に優しい製品」等の独自性を追求した商品の開発・育成に注力するとともに「農薬以外の事業展開」という中長期的な経営戦略の実現に取り組んでまいります。また経営全般にわたり一層の効率化を進め利益の確保、増大を目指してまいります。
一方、企業が果たすべき社会的責任として、品質、安全、環境への配慮、コンプライアンス(法令遵守)、内部統制の充実が重要と考え、内部統制室を設置し評価を行っております。内部統制に関しましては、システムの構築は完了しておりますが、今後も、社会環境・事業環境の変化に対応し、随時更新し評価を行ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、記載した内容は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1)経済状況等
当社グループは、農薬・農業関連資材の販売及び公園・ゴルフ場等の緑化関係の防除を事業としており、国内外の経済・政治情勢、公的規制、官公庁の予算等によって直接的、間接的な影響を受けます。
(2)原材料の価格変動について
当社グループの事業で使用する農薬原料、副原料の購入価格は石油化学製品が主体であるため、為替相場、原油価格動向等の影響を受けます。
業績に及ぼす影響は購入価格の引き下げ等で可能な限り回避していますが、予期せぬ事態の場合は業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)新製品の開発
当社グループの主要製品であります農薬の開発には、人的資源、多額の資金と長期にわたる試験が必要です。この期間の市場環境の変化、技術水準の進捗、また競合品の開発状況により将来の収益に影響を受ける可能性があります。
(4)気象条件による影響について
当社グループの主要製品であります農薬は、売上げに季節性があり、また気象条件に左右されやすい傾向があります。気象条件により、農薬の散布機会を逸したり病害虫の発生状況が変化することで、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)公的規制
農薬の製造販売においては農薬取締法、独占禁止法等さまざまな規制を受けております。当社グループでは法的規制の遵守を強化していますが、遵守出来なかった場合や、規制の強化によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)全国農業協同組合連合会との取引について
当社グループは全国農業協同組合連合会に対し農薬を販売しており、売上高に占める割合は当連結会計年度では29.8%となっております。今後、全国農業協同組合連合会との取引に大きな変化が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度において、新たに締結した経営上の重要な契約は次のとおりであります。
|
契約先 |
契約年月日 |
有効期間 |
契約の内容 |
|
全国農業協同組合連合会 |
平成28年1月29日 |
平成27年12月1日から |
売買基本契約に基づく平成28年度農薬の売買に関する契約 |
当社グループは、国内の市場に適用する農薬の新製品の開発に注力し、23品目の適用拡大が認められ、営業品目の充実を図りました。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は2億51百万円であります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表作成にあたって、貸倒引当金、賞与引当金、退職給付に係る負債、役員退職慰労引当金、販売促進引当金、税金費用等の見積りはそれぞれ適正であると判断しております。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
当連結会計年度の売上高は62億81百万円で、前連結会計年度に比べ4億14百万円(6.2%)減となりました。売上高については、「1 業績等の概要 (1)業績」に記載したとおりであります。
② 営業利益
売上原価は、売上の減少もあり47億23百万円で、前連結会計年度に比べ3億75百万円(7.4%)減となりました。販売費及び一般管理費は、16億15百万円で、前連結会計年度に比べ53百万円(3.4%)増となり、営業損失は、57百万円で前連結会計年度の営業利益35百万円に比べ92百万円減となりました。
③ 営業外損益、経常利益
営業外損益は、前連結会計年度に比べ収益は66百万円減となり22百万円の利益となりました。この結果、経常損失は、34百万円で前連結会計年度の経常利益1億24百万円に比べ1億59百万円減となりました。
④ 特別損益、税金等調整前当期純利益
特別損益は、前連結会計年度に比べ1百万円減となり、2百万円の損失となりました。この結果、税金等調整前当期純損失は37百万円で前連結会計年度の税金等調整前当期純利益に比べ1億60百万円減となりました。
⑤ 法人税等(法人税等調整額を含む)、非支配株主に帰属する当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益
法人税等は、6百万円(前連結会計年度は55百万円)となりました。
非支配株主に帰属する当期純利益は5百万円(前連結会計年度は8百万円)となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は48百万円となり、前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益に比べ1億8百万円減となりました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
「3 対処すべき課題」、「4 事業等のリスク」をご参照下さい。
(4)経営戦略の現状と見通し
当社グループは、農薬製造・販売を中心に公園・ゴルフ場関係の防除事業を中心に販売と収益力の拡大に努めます。営業力の強化、社員教育を通じ経営の効率化、また研究開発のスピード化を図りグループとしての収益力の改善に努めてまいります。
また農薬以外への事業展開も視野に入れ、研究開発に努めてまいります。
(5)資本の財源及び資金の流動性について
① 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、66億円で、前連結会計年度末に比べ1億1百万円の減少となりました。流動資産が77百万円増加し、固定資産が1億79百万円減少しました。流動資産の増加は主に受取手形及び売掛金の減少を現金及び預金の増加が上回ったことによるものであります。固定資産の減少は投資有価証券等の減少によるものであります。
負債は43億19百万円で、前連結会計年度末に比べ69百万円の減少となりました。流動負債が16百万円増加し、固定負債が53百万円増加しました。流動負債の増加は主に1年以内返済予定の長期借入金の増加によるものであります。固定負債の増加は主に長期借入金の増加によるものであります。
純資産は22億80百万円で、前連結会計年度末に比べ1億71百万円の減少となりました。これは主にその他有価証券評価差額金の減少によるものであります。
この結果、自己資本比率は33.4%、1株当たり純資産額は227円06銭となりました。
② キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については「1 業績等の概要 (3)キャッシュ・フロー」をご参照下さい。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは、経営理念に基づき、大手に出来ない地域に密着した製品、環境に優しい製品の開発と、キメ細かな普及・営業を徹底し、地域のニーズの動向を把握して迅速に対応し拡販に努め、中・長期的に「競争力の強化」「収益の増大」を図ることが肝要と考えております。
激変する市場環境に対応するため、新規開発中の薬剤の早期の登録、時代のニーズに応えた環境に配慮した農薬の開発に努めるとともに、農薬以外の事業展開という中・長期的な経営戦略の実現に努めてまいります。