(1)業績
当連結会計年度における我が国経済は、企業収益の改善傾向が持続し、底堅い雇用・所得情勢を背景として、緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら北朝鮮情勢の緊迫化や欧米の政治的な混乱など景気の下振れリスクがあり、先行きが不透明な状況は続いております。
国内の農業を取り巻く環境に関しましては、「農業競争力強化支援法」が施行され、農業が将来にわたって持続的に発展していくために、農業の構造改革を推進することと併せて「良質で低廉な農業資材の供給」や「農産物流通等の合理化」への取組みが掲げられており、農業者による農業の競争力強化が期待される一方、農業関連の生産資材業界や流通加工業界は少なからぬ影響を受けるものと思われます。
このような状況のもと、当社グループでは従来からの地域密着を基本に、水稲用殺虫剤「スクミノン」並びに食品由来物質を用いた「サンクリスタル乳剤」、「ハッパ乳剤」、「ビオネクト」などの独自開発品に加え、総合防除による環境保全型農業への推進、森林や公園・ゴルフ場等の緑化防除事業ならびに不快害虫防除薬剤の開発と防除事業などに注力するとともに受託生産にも努めて工場の操業度向上を図ってまいりました。
これらの結果、売上高は66億17百万円(前連結会計年度比3億35百万円、5.3%増)となりました。損益面では、営業利益は87百万円(前連結会計年度は57百万円の営業損失)、経常利益は1億38百万円(前連結会計年度は34百万円の経常損失)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は94百万円(前連結会計年度は48百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
(2)セグメント別の情報
当社グループは事業の種類別セグメント情報は公開しておりませんが、製品の用途別売上は以下のとおりとなりました。
殺虫剤は水稲用が増加し、売上高37億27百万円(前年同期比93百万円、2.6%増)、殺菌剤は園芸用が増加し、売上高9億73百万円(前年同期比1億円、11.6%増)、殺虫殺菌剤は園芸用が増加し、売上高4億89百万円(前年同期比39百万円、8.7%増)、除草剤は園芸用が増加し、売上高6億31百万円(前年同期比53百万円、9.3%増)、その他は園芸用が増加し、売上高3億34百万円(前年同期比19百万円、6.2%増)、農薬以外のその他は緑化用資材が増加し、売上高4億60百万円(前年同期比28百万円、6.6%増)となりました。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ60百万円減少し、13億24百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは80百万円の増加(前年同期は1億73百万円の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1億35百万円、たな卸資産の減少2億54百万円等の資金増加が、売上債権の増加1億81百万円、仕入債務の減少1億81百万円等の資金減少を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは23百万円の減少(前年同期は33百万円の減少)となりました。これは主に有形及び無形固定資産の取得による支出22百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは1億17百万円の減少(前年同期は1億67百万円の増加)となりました。これは主に長期借入による収入7億円の資金増加を、長期借入金の返済による支出7億73百万円、配当金の支払額19百万円等の資金減少が上回ったことによるものであります。
(1)製品生産実績
当社グループはセグメント情報を開示しておりませんので、種類別生産実績を示すと次のとおりであります。
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種類 |
前連結会計年度 (自 平成27年12月1日 至 平成28年11月30日) |
当連結会計年度 (自 平成28年12月1日 至 平成29年11月30日) |
増減比 (%) |
|
農薬 |
|
|
|
|
殺虫剤(千円) |
1,453,018 |
1,386,436 |
△4.58 |
|
殺菌剤(千円) |
352,515 |
383,294 |
8.73 |
|
殺虫殺菌剤(千円) |
87,952 |
99,805 |
13.48 |
|
除草剤(千円) |
128,808 |
161,271 |
25.20 |
|
その他(千円) |
144,564 |
165,867 |
14.74 |
|
小計(千円) |
2,166,859 |
2,196,675 |
1.38 |
|
その他(千円) |
29,632 |
24,444 |
△17.51 |
|
合計(千円) |
2,196,492 |
2,221,119 |
1.12 |
(注)金額は、製品製造原価で表示しており消費税等は含んでおりません。
(2)商品仕入実績
当社グループは、自社製品の販売とともに他社製品も販売しており、最近の仕入実績は次のとおりであります。
|
種類 |
前連結会計年度 (自 平成27年12月1日 至 平成28年11月30日) |
当連結会計年度 (自 平成28年12月1日 至 平成29年11月30日) |
増減比 (%) |
|
農薬 |
|
|
|
|
殺虫剤(千円) |
1,400,578 |
1,335,936 |
△4.62 |
|
殺菌剤(千円) |
387,964 |
389,648 |
0.43 |
|
殺虫殺菌剤(千円) |
221,908 |
235,601 |
6.17 |
|
除草剤(千円) |
303,988 |
318,543 |
4.79 |
|
その他(千円) |
135,393 |
120,433 |
△11.05 |
|
小計(千円) |
2,449,834 |
2,400,162 |
△2.03 |
|
その他(千円) |
116,304 |
117,675 |
1.18 |
|
合計(千円) |
2,566,138 |
2,517,837 |
△1.88 |
(注)1.主な仕入先は、三菱商事㈱、住友化学㈱、ゾエティス・ジャパン㈱等であります。
2.上記金額には、消費税等は含んでおりません。
(3)受注状況
当社グループは、受注生産は行っておりません。
(4)販売実績
当社グループはセグメント情報を開示しておりませんので、種類別販売実績を示すと次のとおりであります。
|
種類 |
前連結会計年度 (自 平成27年12月1日 至 平成28年11月30日) |
当連結会計年度 (自 平成28年12月1日 至 平成29年11月30日) |
増減比 (%) |
|
農薬 |
|
|
|
|
殺虫剤(千円) |
3,633,940 |
3,727,071 |
2.56 |
|
殺菌剤(千円) |
872,118 |
973,098 |
11.58 |
|
殺虫殺菌剤(千円) |
450,560 |
489,791 |
8.71 |
|
除草剤(千円) |
577,818 |
631,773 |
9.34 |
|
その他(千円) |
314,994 |
334,560 |
6.21 |
|
小計(千円) |
5,849,432 |
6,156,295 |
5.25 |
|
その他(千円) |
432,403 |
460,786 |
6.56 |
|
合計(千円) |
6,281,835 |
6,617,082 |
5.34 |
(注)1.当社グループの製品、商品は多品種、多規格であり、同一数量でも品種により価格の差が著しいため、数量表示を省略し、金額で表示しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成27年12月1日 至 平成28年11月30日) |
当連結会計年度 (自 平成28年12月1日 至 平成29年11月30日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
全国農業協同組合連合会 |
1,869,862 |
29.8 |
2,016,225 |
30.5 |
3.金額には消費税等は含んでおりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、創立以来一貫して食糧に関する事業を行い、農薬の開発・製造・販売を通じて農産物の安定供給に寄与することを社会的使命と捉えた事業を推進しております。
事業の中核となる農薬の研究開発を基礎に経営資源の投入を図り、近年消費者が求める「食の安全・安心」に対応した環境に優しい製品の開発に努めるとともに、地域の特性を活かした製品の開発にも努め、地域に密着した営業戦略を推進するなど、大手にできない独自性・優位性を発揮できる製品や技術の開発に注力しております。
また生産から販売まで一貫した連携・合理化を図り収益基盤をより強固にすることで収益性を高め、競争力を有する強い企業体質の確立に努め、社会に貢献することを経営の基本としております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、株主資本(株主資本収益率/ROE)や、総資本(総資本利益率/ROA)の運用効率を向上させるとともに、資金効率を高めるためキャッシュ・フローも重要な指標として認識し、収益力の一層の向上を目指し企業価値の向上に努めてまいります。
(3)経営環境及び対処すべき課題
当社グループを取り巻く環境は、輸入農産物の増加や農耕地の減少に加え消費者の「食の安全・安心」への関心の高まりから減農薬栽培・有機栽培の増加等依然厳しい状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループは、経営理念としている「環境との調和を図り社会に貢献する」を基本に、大手にできない「地域に密着した製品」、「環境に優しい製品」等の独自性を追求した商品の開発・育成に注力するとともに、キメ細かな普及・営業活動を徹底し、地域のニーズの動向を把握して迅速に対応し、販売と収益力の拡大に努めることで競争力を強化してまいります。
激変する市場環境に対応するため、研究開発のスピード化に努め、地域や時代のニーズを的確に把握して迅速に事業化を図ることで独自の植物を保護育成する製品、環境負荷軽減に繋がる製品、地域の植物防疫に適合する製品並びに農薬以外の関連資材、防除事業、生活環境の改善に関連する事業などの研究開発、育成に注力してトップブランドの創造を目指してまいります。
また社員教育を通じ、経営全般にわたり一層の効率化を進め収益の確保、増大を図り、グループ各社のより一層の発展を推進してまいります。
一方、企業が果たすべき社会的責任として、品質、安全、環境への配慮、コンプライアンス(法令遵守)、内部統制の充実が重要と考え、内部統制室を設置し評価を行っております。内部統制に関しましては、システムの構築は完了しておりますが、今後も、社会環境・事業環境の変化に対応し、随時更新し評価を行ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経済状況等
当社グループは、農薬・農業関連資材の販売及び公園・ゴルフ場等の緑化関係の防除を事業としており、国内外の経済・政治情勢、公的規制、官公庁の予算等によって直接的、間接的な影響を受けます。
(2)原材料の価格変動について
当社グループの事業で使用する農薬原料、副原料の購入価格は石油化学製品が主体であるため、為替相場、原油価格動向等の影響を受けます。
業績に及ぼす影響は購入価格の引き下げ等で可能な限り回避していますが、予期せぬ事態の場合は業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)新製品の開発
当社グループの主要製品であります農薬の開発には、人的資源、多額の資金と長期にわたる試験が必要です。この期間の市場環境の変化、技術水準の進捗、また競合品の開発状況により将来の収益に影響を受ける可能性があります。
(4)気象条件による影響について
当社グループの主要製品であります農薬は、売上げに季節性があり、また気象条件に左右されやすい傾向があります。気象条件により、農薬の散布機会を逸したり病害虫の発生状況が変化することで、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)公的規制
農薬の製造販売においては農薬取締法、独占禁止法等さまざまな規制を受けております。当社グループでは法的規制の遵守を強化していますが、遵守出来なかった場合や、規制の強化によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)全国農業協同組合連合会との取引について
当社グループは全国農業協同組合連合会に対し農薬を販売しており、売上高に占める割合は当連結会計年度では30.5%となっております。今後、全国農業協同組合連合会との取引に大きな変化が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度において、新たに締結した経営上の重要な契約は次のとおりであります。
|
契約先 |
契約年月日 |
有効期間 |
契約の内容 |
|
全国農業協同組合連合会 |
平成29年1月20日 |
平成28年12月1日から |
売買基本契約に基づく平成29年度農薬の売買に関する契約 |
当社グループは、国内の市場に適用する農薬の新製品の開発に注力し、1品目の新規適用取得と9品目の適用拡大が認められ、営業品目の充実を図りました。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は2億9百万円であります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表作成にあたって、貸倒引当金、賞与引当金、退職給付に係る負債、役員退職慰労引当金、販売促進引当金、税金費用等の見積りはそれぞれ適正であると判断しております。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
当連結会計年度の売上高は66億17百万円で、前連結会計年度に比べ3億35百万円(5.3%)増となりました。売上高については、「1 業績等の概要 (1)業績」に記載したとおりであります。
② 営業利益
売上原価は、売上の増加もあり50億50百万円で、前連結会計年度に比べ3億26百万円(6.9%)増となりました。販売費及び一般管理費は、14億78百万円で、前連結会計年度に比べ1億37百万円(8.5%)減となり、営業利益は、87百万円で前連結会計年度の営業損失57百万円に比べ1億45百万円増となりました。
③ 営業外損益、経常利益
営業外損益は、前連結会計年度に比べ収益は28百万円増となり51百万円の利益となりました。この結果、経常利益は、1億38百万円で前連結会計年度の経常損失34百万円に比べ1億73百万円増となりました。
④ 特別損益、税金等調整前当期純利益
特別損益は、前連結会計年度に比べ1百万円減となり、3百万円の損失となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は1億35百万円で前連結会計年度の税金等調整前当期純損失37百万円に比べ1億72百万円増となりました。
⑤ 法人税等(法人税等調整額を含む)、非支配株主に帰属する当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益
法人税等は、32百万円(前連結会計年度は6百万円)となりました。
非支配株主に帰属する当期純利益は8百万円(前連結会計年度は5百万円)となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は94百万円となり、前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失48百万円に比べ1億43百万円増となりました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
「3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、「4 事業等のリスク」をご参照下さい。
(4)資本の財源及び資金の流動性について
① 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、65億15百万円で、前連結会計年度末に比べ85百万円の減少となりました。流動資産が1億45百万円減少し、固定資産が59百万円増加しました。流動資産の減少は主に商品及び製品並びに原材料及び貯蔵品の減少が受取手形及び売掛金の増加を上回ったことによるものであります。固定資産の増加は主に投資有価証券の増加によるものであります。
負債は40億83百万円で、前連結会計年度末に比べ2億36百万円の減少となりました。流動負債が1億39百万円減少し、固定負債が96百万円減少しました。流動負債の減少は主に支払手形及び買掛金の減少によるものであります。固定負債の減少は主に長期借入金の減少によるものであります。
純資産は24億31百万円で、前連結会計年度末に比べ1億50百万円の増加となりました。これは主にその他有価証券評価差額金の増加によるものであります。
この結果、自己資本比率は36.1%、1株当たり純資産額は2,421円15銭となりました。
② キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については「1 業績等の概要 (3)キャッシュ・フロー」をご参照下さい。